AI検索で紹介されるために記事を何本書けばいいか、という問いに、決まった本数の答えはありません。
弊社が読んだ海外の論文92本の範囲では、記事の本数とAIの引用の関係を測った研究は見当たりませんでした。
先に数えるのは、買い手がAIに聞く質問の数です。
質問1つに、冒頭で答える記事を1本当てると、書く本数はそのあとで決まります。
記事を増やす計画を立てるとき、見積もりにも社内の目標にも、本数は書きやすい数字です。
一方で、本数がそろったあとにAIの答えで何が起きるかは、本数の欄からは読めません。
この記事は、弊社が作った「買い手がAIに聞く40問」のうち、次の1問に答えるために書きました。
「中小企業がAI検索で紹介されるには、どんな記事を何本書けばいいですか」
「記事は月に何本、どのくらいの期間続ければ効果が出ますか」という質問にも、後半で答えます。
対策の全体は、LLMO対策のやり方を9つの工程で書いた記事にまとめてあります。
結論:本数より先に、答える質問を数えます
先に全体を表で示します。
記事の計画で話題になりやすい数字を、数えるものと数えないものに分けました。
数えるものと、数えないもの
| 項目 | 扱い | 理由 | 次にすること |
|---|---|---|---|
| 買い手がAIに聞く質問の数 | 数える | 記事1本が答える相手になる | 商談や問い合わせの記録から、質問を文のまま書き出す |
| 答える記事がある質問の数 | 数える | 答えるページが無い質問では、自社のページは引用されようがない | 質問と記事の対応表を作る |
| 同じ質問を聞いて自社が出た回数 | 数える | 書いた結果を確かめる記録になる | 同じAIに、同じ回数だけ聞く |
| 記事の総本数 | 目標にしない | 本数と引用の関係を測った研究が、弊社の読んだ範囲に見当たらない | 本数は、答える質問の数から決める |
| 月に公開する本数 | 目安を置かない | 根拠にできる研究が、弊社の読んだ範囲に見当たらない | 公開後の見直しまで回せる数にする |
上の3行は、自社の記録から数えられます。
下の2行は、数えること自体はできますが、その数を目標にしても、AIの答えに出るかどうかは分かりません。
この記事では、何本書けば出る、何か月で出る、という目安は示しません。
示すのは数え方です。
この記事の数字の出どころ
数字の出どころは、2種類に分けて書きます。
「海外の研究では」「海外の実験では」と書いた数字は、海外の論文から引いたものです。
「弊社では」と書いた数字は、弊社が自分のサイトと作業で数えたものです。
弊社では海外のGEO・LLMO・AIOの論文を92本読み、1本ずつ解説した一覧と、全体のまとめを公開しています。
お断りしておくと、これらの論文は英語と海外での検証が中心です。
日本語の質問や日本の中小企業で、同じ数字になるとは言えません。
実験の環境で確かめられたことと、実際のAIのサービスで起きることも、分けて書きます。
質問を数えて記事を当てればAIに紹介される、という約束もできません。
LLMO対策という言葉そのものの説明は、LLMO対策とは何かを書いた記事に分けてあります。
図で見る:質問を数えてから、出ない質問を直すまで
記事の本数が決まるまでの流れを、5つの箱で示します。
図は上から下へ進みます。
図の読み方:金色の箱が出発点です
金色で囲んだ1番目が、この記事でいちばん伝えたい段階です。
買い手がAIに聞く質問を、文の形のまま数えます。
2番目で、その中から先に答える質問を選びます。
3番目で、選んだ質問1つに記事を1本当てます。
4番目と5番目は、公開したあとの作業です。
同じ質問をAIに聞いて、自社が出なかった質問を見つけ、その質問に答える記事を点検します。
本数が決まるのは、2番目の箱のあとです
図の中に「本数を決める」という箱はありません。
2番目で選んだ質問の数が、そのまま3番目で書く本数になるためです。
本数を先に決める進め方では、1番目と2番目が抜けたまま3番目に入ることになります。
その場合、書いた記事がどの質問に答えるのかが決まっていないので、4番目で聞く質問も決まりません。
書いた本数は数えられても、出たかどうかを確かめる手がかりが残らない、という状態になります。
「何本書けば紹介される」を示した研究は見当たりません
記事の本数を変えて、AIに引用される回数がどう変わるかを比べた研究は、弊社が読んだ92本の中にありませんでした。
92本の外にそうした研究がある可能性は残るので、言えるのは「弊社の読んだ範囲では見当たらない」という所までです。
弊社が確かめた範囲
92本は、2023年11月に公開された最初のGEO論文から、2026年に公開された査読前の論文までを含みます。
分野は、書き換えの手法、評価の方法、実際のサービスの監査、成果の測り方などに分かれています。
このうち、サイトの記事数を増やすと引用が増えるかを直接確かめた研究は、1本もありませんでした。
研究が単位にしているのは、1枚のページ、1つの質問、1回の答えです。
研究が測っているのは、ページと質問の関係です
本数の代わりに研究が測っているものを、4つ並べます。
| 研究が測ったもの | 分かったこと | 条件 | 自社で見る所 |
|---|---|---|---|
| 対立する文章のうち、AIがどれを答えに使うか | 質問との関連が高い文章が強く重視された | 2023年時点のモデル、実験用の質問と文章、英語 | 記事の冒頭が、質問にそのまま答えているか |
| 2つのページのうち、どちらが先に引用されるか | 質問との関連、並びの位置、価格の記載、日付の新しさが左右した | 候補2件、6つのAI、商品レビュー記事、実験室 | 比べられる事実が本文にあるか |
| 長い答えが、必要な論点をどれだけ拾うか | 中核の論点の46〜58%が答えから落ちていた | 3つのAI検索、英語の質問200問、判定はAIによる自動判定 | 1本の記事に論点を詰めすぎていないか |
| 引用されなかった原因の内訳 | 62.2%が質問との意味のずれ | 研究用に組み立てた模擬の環境、英語圏中心のページ | 記事が答える質問を1文で書けるか |
4つとも、問われているのは「この質問に、このページが合っているか」です。
「このサイトに記事が何本あるか」を条件にした研究は、この中にありません。
それぞれの研究の中身は、あとの節で条件と合わせて書きます。
AIに聞くと、本数が返ってくることがあります
弊社では2026年9月30日に、GoogleのAIモードへ、この記事と同じ質問を1回聞きました。
答えには「まず5〜10本、月2〜4本」という本数が入っていて、その本数の根拠は答えの中に示されていませんでした。
この本数が正しいかどうかを、弊社は確かめていません。
1回聞いた結果なので、別の日に聞けば違う答えになることがあります。
AIの答えに本数が出てきたときは、その数字が何を測ったものかが一緒に書かれているかを見てください。
分母と条件が付いていない本数は、計画の根拠にするには材料が足りません。
弊社は1,008本あっても、22回中1回でした
本数が多ければ出る、とは言えない材料を、弊社自身の数字で示します。
弊社のメインサイトの公開記事は、2026年10月2日の時点で1,008本です。
それでも、社名を入れない質問をAIに聞くと、弊社のページが引用されたのは22回中1回でした。
測った条件
| 項目 | 内容 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 測った日 | 2026年10月2日 | 1日だけの結果 |
| AIの種類 | Claude | ほかのAIでは違う結果になりうる |
| 聞いた質問 | 40問のうち先に選んだ12問と、「LLMO対策のやり方」の計13問 | 40問すべては聞いていない |
| 回数 | 各2回、合計26回 | 回数は少ない |
| 社名を入れない11問 | 弊社のページが引用されたのは22回中1回 | 出た1回は、答えの記事を公開してあった質問 |
| 社名を入れた2問 | 弊社のページが引用されたのは4回中2回 | 社名を入れても、出たのは半分 |
| サイトの公開記事数 | 1,008本(2026年10月2日) | メインサイトの数 |
社名を入れない質問で出たのは、答えの記事を公開してあった1問の、1回だけでした。
記事が1,008本あるサイトでも、買い手が社名を知らずに聞く質問では、22回のうち21回は、出典の席に座れていなかったことになります。
この記事と同じ質問を聞いた結果
弊社がこの記事の質問をClaudeに2回聞くと、弊社の名前は0回、引用元に弊社のページは0件でした(2026年10月1日)。
引用元として付いたページは、1回目が3件、2回目が6件です。
月の本数と期間を尋ねる質問も2回聞き、引用元は12件と8件でした。
4回の答えに付いた引用元は合わせて29件で、その中に弊社のページは1件もありません。
条件を直した10月2日の測り直しでも、この2つの質問は4回とも同じ結果でした。
引用元になったページの社名は、この記事には書きません。
この数字から言えること、言えないこと
言えるのは、記事の本数が多いという事実だけでは、10月2日の22回のうち21回で弊社が出なかった、という所までです。
本数が引用と無関係だ、とまでは言えません。
測った時点で、12問のうち質問の一覧に合わせて答えの記事を書いてあったのは1問だけでした。
記事はあるのに、買い手の質問に答える形のページが無かった、と読むのが安全です。
次の測り直しは2026年11月1日ごろで、同じ質問を、同じAIに、同じ回数だけ聞きます。
まだ測り直していないので、質問に記事を当てた結果がどうなるかは、いまの時点では分かりません。
同じ1本でも、届く量には23倍の差がありました
本数が同じでも結果が違う例を、検索の側からもう1つ挙げます。
弊社では2026年8月20日に、検索10位以内に入った記事1本あたりの表示回数を、3つのドメインで比べました。
28日間の表示回数は、少ないドメインで1本あたり2.0回、多いドメインで46.2回で、23倍の差がありました。
順位は取れていても、その言葉で調べる人がいなければ、記事は読まれません。
これは検索の表示回数の話で、AIの引用を測った数字とは別のものです。
それでも、何本書いたかより先に、誰のどの質問に答える記事かを決めておく理由にはなります。
数えるのは、買い手がAIに聞く質問です
本数の代わりに数えるのは、買い手がAIにそのまま打つ質問文です。
検索の窓に打つ2〜3語の組み合わせと違い、AIに向かって打つ言葉は文になります。
その文を1つずつ並べた一覧が、記事を書く前の出発点です。
質問は4段に分けて数えます
弊社は、買い手が依頼先を決めるまでの順に、質問を4段に分けました。
| 段 | 買い手の状態 | 質問文に表れる目印 | 弊社の40問の中の例 |
|---|---|---|---|
| 困りごと | 原因がまだ分かっていない | 起きていることと「どうすれば」「何が足りない」 | 会社のブログを続けているのに問い合わせが来ない。何が足りない? |
| 解き方の比較 | 方法が複数あると知った | 2つ以上の方法と「どっち」「何が違う」 | 長い記事と短い記事、AIに引用されやすいのはどっち? |
| 依頼先の選び方 | 頼むと決め、基準を探している | 「会社」「業者」「代行」と、選ぶ・確かめる | 記事代行の契約で、期間・自動更新・修正の扱いは何を確かめる? |
| 指名 | 社名を知ったうえで確かめている | 自社の社名やサービス名 | 合同会社謙虚とはどんな会社ですか? |
上から下へ進むほど、買い手は依頼に近づきます。
この記事の質問は、1段目の「困りごと」に入れたものです。
弊社の40問では、困りごとの10問に「LLMO」という言葉が1回も出てきませんでした。
困っている段階の買い手は、専門の用語を使わずに「AI検索」や「AI」と聞いています。
弊社の40問は、こう数えました
弊社では、商談の記録41本から、引用符つきの質問を機械で121件拾いました。
そのうち、買い手の質問としてそのまま使えたのは約20件です。
足りない分を補い、4段に10問ずつ並べて、合計40問にしました。
40問の出どころを数えると、商談が26問、AIへ実際に聞いた質問が5問、以前から測っている質問が4問、関連質問などが5問です。
記録の本数と、質問として使える件数は、別の数でした。
40問の全文と拾い方の手順は、買い手の質問の決め方を書いた記事に載せています。
40という問数は弊社の場合の数で、問数は会社ごとに変わります。
記事で答える質問と、ページで答える質問を分けます
質問を数えたら、答えをサイトのどこに置くかを1問ずつ決めます。
弊社の40問では、記事で答える質問が32問、記事以外のページで答える質問が8問になりました。
8問は、会社の経歴や対応できる業種のように、会社の事実そのものを尋ねる質問です。
こうした質問には、トップページやサービスのページ、会社概要で答えます。
質問が40あっても、書く記事が40本になるとは限らない、ということです。
32という数は弊社の振り分けの結果で、ほかの会社の目安として示すものではありません。
自社の質問を数え、置き場所を決めた時点で、初めて自社の本数が出てきます。
質問1つに記事1本:冒頭でその質問に答えます
「どんな記事を書けばいいか」への答えは、買い手の質問1つに、冒頭の2〜3文で答える記事です。
そう考える材料になった海外の研究を、条件と一緒に3つ紹介します。
AIは、質問との関連が高い文章を重く見ました
海外の実験によると、賛否が分かれる質問で対立する文章をAIに読ませたとき、AIは質問との関連が高い文章を強く重視しました。
読みやすさや語彙の多様さは、AIの判断とほとんど相関しませんでした。
この結果は、2023年時点のモデルと、実験用に作った英語の質問と文章で得られたものです。
いまのAIのサービスや日本語で同じになるかは、論文自身が確かめていません。
別の実験では、2つのページを並べてどちらが先に引用されるかを25万2,000回試しています。
先の引用を左右したのは、質問との関連、並びの中での位置、価格の記載、日付の新しさの4つでした。
見出しや段落の整え方だけの違いは、6つのAIのどれでも、統計的に意味のある差に届いていません。
条件は、候補が2件だけ、対象は商品レビュー記事、AI側の手順を固定した実験室です。
候補が何件もある実際のAI検索で、同じ順に効くかは示されていません。
長い答えでも、拾われる論点は一部でした
海外の研究によると、3つのAI検索の答えは、質問の中核にあたる論点の46〜58%を落としていました。
中核の論点に答えるページを引用元に持っていた場合でも、その内容が答えに入ったのは51〜71%です。
対象は英語の質問200問で、判定の大部分はAIによる自動判定でした。
測った時期は論文に書かれていません。
引用元に選ばれても、書いた内容が答えに使われるとは限らない、という結果です。
1本の記事にあれもこれも書くと、買い手の質問への答えが、ほかの論点に埋もれる見込みがあります。
この読み方は弊社の受け取りで、研究が記事の書き方を比べたものではない点はお断りしておきます。
冒頭に置くものと、確かめ方
1問に1本で書くとき、冒頭は次のように組み立てられます。
| 置く場所 | 書くこと | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 題と最初の見出し | 買い手の質問の言葉を、そのまま使う | 質問文と並べて、同じ言葉が入っているかを見る |
| 冒頭の2〜3文 | 質問への答えを言い切る | 冒頭だけを読んで、質問の答えになっているかを見る |
| 答えのすぐ後 | 答えの根拠になる数字と、その条件 | 数字に、分母と測った日が付いているかを見る |
| 本文の表 | 読む人が自分を当てはめて比べられる事実 | 行と列の言葉だけで、意味が通じるかを見る |
| 末尾 | 次に読む質問の記事への案内 | 案内の先が、別の質問に答える記事かを見る |
題に質問の言葉を使うのは、買い手が打つ言葉と記事の言葉をそろえるためです。
文章の組み立て方は、AIが引用しやすい文章の構造を書いた記事で詳しく扱っています。
書く工程の全体は、入口の記事の5番目の工程にあたります。
1本に複数の質問を詰めるとき
本数を減らしたいとき、1本の記事で複数の質問に答える、という考え方が出てきます。
海外の実験では、1つの文書を1つの質問に合わせて書き換えると、ほかの質問への効果が下がる場合がある、と報告されています。
海外の実験:狙わなかった質問の3割で、効果がマイナスでした
実験は、200件の文書それぞれに5つの質問を用意したものです。
1つの質問だけを狙って文書を書き換え、残りの4つの質問への影響も一緒に測っています。
| 対象 | 目立ち方の指標の平均の伸び | 効果がマイナスになった割合 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 狙った質問 | 0.277 | 12.4% | 狙った質問でも、下がる場合がある |
| 狙わなかった質問 | 0.087 | 30.6% | ほかの質問では、伸びが小さく、下がる割合が高い |
狙わなかった質問では、30.6%で効果がマイナスになりました。
この数字は、AIが作った答えをAIが採点する、実験室での結果です。
日本語のページでの検証はなく、実際のAIのサービスで同じ割合になるとは言えません。
それでも、1本の記事をある質問に寄せると、別の質問からは遠ざかることがある、という点は参考になります。
分けるか、まとめるかの決め方
分けるか、まとめるかは、次のように決められます。
買い手が1つの文で続けて聞いている問いは、1本の記事でまとめて答えます。
弊社の40問にも、「アクセスは減るのか」と「それでも書く意味はあるのか」の2つが1文に入った質問があり、答えの記事では両方に答えることにしています。
この記事も、「どんな記事を」と「何本」の2つに1本で答えています。
一方、買い手の段が違う質問は、記事を分けます。
困りごとを聞いている人と、依頼先の基準を探している人とでは、冒頭に置く答えが変わるためです。
冒頭の2〜3文で両方の質問に答えきれないときが、分ける合図になります。
先に書く質問の選び方
質問を数えても、全部に一度に答える必要はありません。
弊社も、40問に一度に答えることはせず、最初に記事を当てる質問を12問に絞りました。
弊社が先に選んだ12問
| 段 | 選んだ数 | 選んだ質問の出どころ | 補足 |
|---|---|---|---|
| 困りごと | 3問 | AIへ実際に聞いた質問2、商談1 | この記事の質問は、ここに入る |
| 解き方の比較 | 3問 | 商談2、AIへ実際に聞いた質問1 | 月の本数と期間の質問は、ここに入る |
| 依頼先の選び方 | 4問 | AIへ実際に聞いた質問1、関連質問1、商談2 | 4段のうち、いちばん多く選んだ |
| 指名 | 2問 | 関連質問1、商談1 | 残りの8問は、記事以外のページで答える |
依頼に近い段を厚くしました。
依頼先の選び方から4問、困りごとと解き方の比較から3問ずつ、指名から2問です。
12という数は、弊社が最初の区切りとして決めたもので、ほかの会社に勧める数として示すものではありません。
依頼に近い段から選んだ考え方
弊社の40問を数えると、「LLMO」という言葉が入る質問は、解き方の比較に1問、依頼先の選び方に5問でした。
用語を知っている人の質問は、依頼に近い段に集まっていたことになります。
依頼先の選び方の10問では、9問に「会社」「業者」「代行」のどれかが入っていました。
この段の質問を打つ買い手は、頼むと決めたうえで基準を探しています。
困りごとの段から選んだ3問のうち、2問はAIへ実際に聞いた質問です。
そのうちの1問では、答えの方向は弊社の考えと合っているのに、引用元に並んだのは他社のページでした。
自社で選ぶときの進め方
自社で選ぶ場合は、次の順に進められます。
- 質問の一覧を、困りごと・解き方の比較・依頼先の選び方・指名の4段に分ける
- 依頼先の選び方の段から、商談で実際に聞かれた質問に印を付ける
- 印を付けた質問を、AIに1回ずつ聞き、引用元に並ぶページを読む
- 自社に答えるページが無い質問を、先に書く候補にする
- 指名の段のうち、会社の事実を尋ねる質問は、記事にせず自社のページで答える
選んだ質問の数が、最初に書く本数です。
残りの質問は、選んだ分を公開して測ったあとで、順に当てていけます。
自社で進めるか任せるかを決める材料は、LLMO対策を自分でやる場合の記事にまとめました。
どのくらいの期間か:弊社の記事は2か月目から動きました
「どのくらいの期間続ければ効果が出るか」にも、AIの引用について決まった月数を示せる材料は、弊社の手元にありません。
手元にあるのは、検索などからのセッションを、公開からの月数ごとに並べた弊社の実測です。
AIの引用を測った数字とは別のものだ、と先にお断りしておきます。
測った条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 測った日 | 2026年9月23日 |
| 対象のサイト | 弊社の3つのドメインのうち1つ |
| 対象の記事 | 2025年3月〜5月に公開した238本 |
| 測ったもの | 検索などから記事に来たセッション |
| 測っていないもの | AIの答えに引用された回数 |
| 公開した月 | 1本あたり1.9セッション |
| 2か月目 | 1本あたり13.6セッション |
| 手を入れなかった記事 | 9か月目から落ち、12か月目で最大時の4分の1、16か月目で7分の1 |
公開した月から2か月目にかけて、1本あたりのセッションは1.9から13.6に増えました。
公開した月の数字だけを見て、記事の良し悪しを決めないほうがよい、という材料になります。
この数字の弱い所
1.9と13.6は238本の平均で、記事ごとのばらつきは、この2つの数字からは分かりません。
2か月目に大きく動いた記事もあれば、動かなかった記事もある、と読むのが安全です。
対象は2025年の春に公開した記事だけです。
公開した時期が違えば、同じ月数で同じ動きをするとは限りません。
業種やサイトの規模が違う会社でも、月数は前後します。
測ったのはセッションなので、AIの引用が2か月目から出る、という意味には読めません。
続ける期間は、落ち始める月数から考えます
弊社の実測では、手を入れていない記事は9か月目から落ち始めました。
書いて終わりにすると、書いた本数は増えても、読まれる量は目減りしていきます。
「いつまで続けるか」は、新しく書く期間と、書いた記事を見直す期間の両方で考えることになります。
見直す記事の選び方と確かめる所は、公開した記事の見直し方を書いた記事に分けてあります。
AIの引用が月数でどう動くかは、同じ質問を月ごとに聞いて、自社の記録として数えていくしかありません。
一気に本数を増やす場合
質問の数が多いと分かったとき、短い期間でまとめて書いて公開する、という進め方が候補に上がります。
AIで記事を書くことも、本数を増やすことも、それだけで悪いとは言えません。
確かめておきたいのは、Googleの文書が何を問題にしているかと、公開したあとの見直しです。
Googleの文書が問うのは、目的と中身です
Googleの「ウェブ検索のスパムに関するポリシー」は、問題にする行為を「検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること」と説明しています。
例に挙がっているのは、ユーザーへの価値を足さずに大量のページを作る場合です。
AIで書いたか、人が書いたかは、基準にされていません。
よく聞く説明と、文書から言える範囲を並べます。
| よく聞く説明 | 文書や発言から言えること | 言えないこと |
|---|---|---|
| 一気に公開するとスパムになる | 2024年3月、Googleの担当者が、公開の仕方だけでスパムと見なされることは基本的にない、という趣旨を述べた | 一気に公開した記事は判定の対象にならない、ということ |
| 少しずつ公開すれば安全 | 問われるのは主な目的と、ユーザーへの価値 | 分けて出せば、同じ中身でも扱いが変わる、ということ |
| 決まった本数までなら安全 | 何本からを大量とするかの数は、弊社が読んだ範囲の公式文書に見つかっていない | 特定の本数を境に、安全かどうかが決まる、ということ |
| AIで書いたらスパムになる | 作り方は基準にされていない | AIで書いた記事は、中身にかかわらず評価される、ということ |
ここでも、本数の基準は見つかっていません。
記事が誰のどの質問に答えるかを1行で書けるかどうかが、本数より先に確かめる所になります。
文書の中身と弊社の実測は、記事を大量に公開する施策について書いた記事で詳しく扱いました。
避けたほうがよい施策の全体は、やってはいけないLLMO対策をまとめた記事にあります。
一度に出した記事は、見直しの時期もそろいます
一度に公開した記事は、公開からの月数がそろっています。
弊社の実測では、手を入れていない記事は9か月目から落ち始めました。
同じ月にまとめて出した記事は、同じ月に見直しの時期を迎えることになります。
公開の本数を決めるときは、その月に書けるかどうかに加えて、数か月後に見直せるかどうかも合わせて考えます。
書く本数を変えていなくても、見直しのぶんだけ、2年目の作業は増えるためです。
書いたあと:同じ質問で測り、出ない質問を直します
記事を公開したら、その記事が答える質問を、AIにもう一度聞きます。
数えるのは、聞いた回数のうち、自社の名前と自社のページが出た回数です。
書いた本数を足していく代わりに、出なかった質問を減らしていく、という数え方になります。
1回出なかっただけでは、書き直しません
AIの答えは、日によって入れ替わります。
海外の研究によると、4つのAIに32問を45日間聞き続けたとき、連続する2日の答えを比べた出典の重なりは0.34〜0.42でした。
質問はドイツ語で、スイスから聞いた実験なので、日本語の質問で同じ値になるとは言えません。
1回聞いて出なかった、という結果だけでは、記事の中身が原因かどうかを決められないことになります。
比べるときは、質問文・AIの種類・回数を前回と同じにします。
弊社は2026年10月2日に基準値を取り直し、11月1日ごろに同じ条件でもう一度聞く予定です。
出なかった原因は、1つではありません
海外の研究では、引用されなかったページの原因を分類しています。
同じ質問で引用されなかったページと、引用された競合のページを1組にして、949組を比べたものです。
| 原因の分類 | 割合 | 中身 | 自社で見る所 |
|---|---|---|---|
| 質問との意味のずれ | 62.2% | 質問の意図とのずれ、必要な固有名詞や文脈の欠落、情報が古い、地域が合わない | 記事の冒頭が、買い手の質問に答えているか |
| 中身の質 | 27.1% | 内容が薄すぎる、断片的で要約しにくい、冗長すぎる | 自社の事実と、確かめた数字が入っているか |
| 技術的な読み込みの失敗 | 10.1% | アクセスの遮断、読み込みの失敗、文字化け | ページが問題なく開けて、本文が読める状態か |
| 構造的な排除 | 0.6% | 権威のあるページと内容が重なる、AIが読む範囲の外に埋もれる | ほかのページに無い事実が入っているか |
いちばん多かったのは、質問との意味のずれでした。
この分類は、研究用に組み立てた模擬の環境で、英語圏中心のページを使って得られたものです。
実際のAIのサービスでの検証は行われておらず、日本語のページで同じ割合になるとも言えません。
記事を足す前に、いまある記事が質問とずれていないかを見る、という順番の参考になります。
書き直す本数は、出なかった質問の数で決まります
同じ条件で続けて聞き、どの回も出なかった質問が、書き直しの候補です。
点検は、意図・文脈・地域・鮮度の順に、質問と記事のずれを見ていきます。
書き直す本数は、出なかった質問の数で決まるので、測ってみるまで分かりません。
測り方と記録の残し方は、引用されない記事の測り直しを書いた記事にまとめてあります。
記事の外で決まる部分
自社の記事をそろえても、それだけでは届かない部分があります。
AIの答えに並ぶ引用元は、質問した人が選ぶものでも、書いた側が選ぶものでもありません。
引用元には、自社以外のページが並びます
先に書いたとおり、弊社がこの記事の2つの質問をClaudeに計4回聞くと、引用元は合わせて29件付きました。
29件はすべて、弊社以外のページです。
この4回では、答えの根拠として並んだのは、弊社から見て第三者のページだけでした。
自社の記事の本数を増やすことと、第三者のページに自社の名前や事実が載ることは、別の作業です。
後者については、第三者のページへの掲載について書いた記事で扱います。
検索の順位とAIの引用は、別に数えます
海外の調査では、GoogleのAIによる要約が出典にしたドメインのうち、29.8%は通常の検索結果の1ページ目にありませんでした。
対象は、米国の急上昇の検索語5万5,393件を40日間集めたものです。
別の調査では、通常のGoogle検索、AIによる要約、Geminiが挙げる出典の重なりを示す指標は0.11〜0.18でした。
こちらも、端末の場所は米国で、質問は英語です。
検索で上位にいることと、AIの答えに出典として載ることは、同じ記録では確かめられません。
書いた記事については、検索の表示回数と、AIに同じ質問を聞いた回数の2つを、別の欄に書き留めておきます。
よくある質問
Q1. 記事は月に何本書けばいいですか
月の本数の目安は示せません。
月の本数とAIの引用の関係を測った研究が、弊社の読んだ92本の範囲には見当たらないためです。
先に答える質問の数を決め、公開後の見直しまで回せる数に割り振ってください。
Q2. いつまで続ければいいですか
AIの引用について、決まった月数は示せません。
弊社の実測では、検索などからのセッションは2か月目に動き、手を入れない記事は9か月目から落ちました。
対象は2025年の春に公開した238本で、AIの引用を測った数字とは別のものです。
新しく書く期間と、書いた記事を見直す期間の両方で考えてください。
Q3. 記事が少ないサイトは不利ですか
本数が少ないこと自体が不利になる、と示した研究は、弊社の読んだ範囲には見当たりません。
弊社のメインサイトには1,008本の記事がありますが、社名を入れない11問では22回中1回でした。
本数が多ければ出る、とも言えないことになります。
Q4. 1本の記事で、複数の質問にまとめて答えてもいいですか
買い手が1文で続けて聞いている問いは、1本でまとめて答えられます。
海外の実験では、1つの質問に合わせて文書を書き換えると、狙わなかった質問の30.6%で効果がマイナスになりました。
200件の文書と各5つの質問を使った、実験室での結果です。
冒頭の2〜3文で答えきれないときは、記事を分けてください。
Q5. AIに聞いたら本数を教えてくれました。その本数で計画していいですか
その本数の根拠が、答えの中に示されているかを先に確かめてください。
何を測った数字か、分母と条件は何か、が書かれていなければ、計画の根拠にするには材料が足りません。
答えに付いた引用元のページを開き、本数の出どころが書いてあるかを読むと確かめられます。
まとめ
AI検索で紹介されるための記事は、本数から決めず、買い手の質問の数から決めます。
- 記事の本数とAIの引用の関係を測った研究は、弊社が読んだ92本の範囲には見当たらない
- 弊社のメインサイトは公開記事が1,008本あるが、社名を入れない11問では22回中1回だった(2026年10月2日、Claude、各2回)
- 数えるのは、買い手がAIに聞く質問の数、答える記事がある質問の数、同じ質問で自社が出た回数の3つ
- 質問1つに記事1本を当て、冒頭の2〜3文でその質問に答える
- 先に書く質問は、依頼に近い段から選ぶ。弊社は40問のうち12問を先に選んだ
- 弊社の記事は2か月目に動いたが、これは検索などからのセッションで、AIの引用を測った数字とは別のもの
- 公開したら同じ質問で測り、続けて出なかった質問から、記事とのずれを点検する
本数は、質問を数えて選んだあとに出てくる結果の数字です。
海外の研究は英語と海外が中心で、日本語で同じ結果になる保証はありません。
弊社の測り直しは2026年11月1日ごろで、質問に記事を当てた結果は、そこで初めて数字になります。
対策の全体の順番は、入口の記事に戻ってご確認ください。
今日できる点検
道具を買わずに、今日のうちにできる点検を表にしました。
上から順に進めると、自社の質問の一覧の最初の数行が出来上がります。
点検の表
| 点検すること | やり方 | 結果の見方 |
|---|---|---|
| 買い手の質問を書き出す | 直近の商談や問い合わせで聞かれたことを、文の形のまま書く | 書けた質問の数を数える |
| 4段に分ける | 困りごと・解き方の比較・依頼先の選び方・指名に振り分ける | 質問が1つも無い段があるかを見る |
| 答えるページを探す | 質問ごとに、自社サイトで答えているページの題を横に書く | 横が空欄の質問を数える |
| 冒頭を読む | 答えるページがある質問は、そのページの冒頭の2〜3文だけを読む | 質問の答えになっているかを、はい・いいえで書く |
| AIに聞く | 依頼先の選び方の段から1問選び、AIに2回聞く | 自社の名前が出た回数と、引用元の件数を書き留める |
| 先に書く質問を決める | 空欄の質問のうち、依頼に近い段のものに印を付ける | 印の数が、最初に書く本数になる |
点検のあとにすること
6つの点検が終わると、質問の数、答えるページが無い質問の数、先に書く質問の数の3つが手元に残ります。
この3つが、本数を決める前に持っておく数字です。
記事の見積もりや計画に本数が書かれていたら、その本数がどの質問に対応しているかを、この一覧と並べて確かめられます。
AIに聞いた日と回数も、一覧の端に書いておいてください。
翌月に同じ質問を同じ回数だけ聞くと、最初の記録と比べられるようになります。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
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