自社サイトに記事を書いても社名が出ないときは、自社サイトの外にある掲載に手を付けます。
海外の調査では、AIがブランドについて答えるときの引用元は、URLが分かる13万1,514件のうち85.7%が第三者のサイトでした。
することは、今ある掲載を一覧にして古い情報を直してもらうこと、載っていておかしくない場所へ依頼すること、返事を記録することの3つです。
相手のある作業なので、断られることもあります。
作った口コミや、宣伝であることを隠した紹介は、ここで言う第三者の言及に当たりません。
結論:することは3つ、しないことは1つです
先に全体を表で示します。
「数えるもの」の列は、その作業がどこまで進んだかを確かめる目印です。
することと、しないことの表
| 区分 | やること | 出来上がるもの | 数えるもの |
|---|---|---|---|
| すること1 今ある掲載を直す | 社名で検索して自社以外のページを一覧にし、古い情報を相手に直してもらう | 掲載の一覧 | 既存の掲載の件数、直してもらった件数 |
| すること2 載っていておかしくない場所へ依頼する | 業界団体の会員名簿や取引先の導入事例など、事実として載る場所へ、事実を渡して頼む | 依頼の一覧 | 依頼した件数 |
| すること3 記録する | 返事の有無と内容を1行ずつ残す。断られた依頼も消さない | 返事の記録 | 返事が来た件数 |
| しないこと 作った言及 | 自分で書いた口コミ、宣伝であることを隠した紹介、自作のランキング | 何も作らない | 数えない |
3つの作業は、上から順に進めます。
今ある掲載を直す作業は、新しく頼む相手を探さなくても始められるからです。
この記事で扱わないこと
お金を払って載る枠は、この記事では扱いません。
比較記事やランキング記事への掲載依頼も、手順に入れていません。
扱うのは、自社についての事実が、相手の判断で載る場所だけです。
依頼の文面の例も載せていません。
書いたのは、依頼のときに相手へ渡す情報の項目までです。
数字の出どころと、この記事の書き方
「海外の調査では」「海外の実験では」と書いた数字は、海外の論文から引いたものです。
「弊社では」と書いた数字は、弊社が自分で数えたものです。
弊社では海外のGEO・LLMO・AIOの論文を92本読み、1本ずつ日本語で解説した一覧と、論文全体のまとめを公開しています。
お断りしておくと、これらの論文は英語と海外の検証が中心で、日本語の質問で同じ数字になるとは言えません。
実験で確かめられたことと、実際のサービスで同じように動くことも、別の話です。
この記事の手順を進めれば社名が出る、という約束もできません。
書けるのは、何を・何件やる作業なのか、という事実までです。
LLMO対策という言葉そのものの説明は、LLMO対策とは何かを書いた記事に分けてあります。
5つの手順の図と、9工程の中での位置
この記事は、LLMO対策のやり方を全部書いた記事の工程7を、1本に広げたものです。
工程7は9つの工程のうちの7番目で、自社サイトの外で進む唯一の工程です。
入口の記事では、何をするかを数行で書いただけでした。
ここでは、海外の研究7本と弊社の引用元の集計、掲載の一覧の作り方、依頼のときに渡す情報を足して書きます。
手順は5つに分かれるので、1枚の図にしました。
金色で囲んだ1が、最初に手を付ける場所です。
1と2は今ある掲載を相手にする作業で、3から5は新しく頼む作業です。
図の読み方
矢印に書いた言葉は、前の手順が次の手順へ渡すものです。
一覧を作ると「古い掲載」が見つかり、それを直してもらうと「直した一覧」が残ります。
直した一覧を眺めると、載っていておかしくないのに空いている場所が「依頼先の候補」として挙がります。
依頼を出したら「依頼の控え」を残し、返事が来るたびに書き足します。
4と5は相手の都合で進むので、自社だけで終わりの日を決められません。
前後の工程とのつながり
依頼のときに渡す事実は、工程6でそろえたものをそのまま使います。
自社サイトの中で社名や所在地の表記が食い違っていると、外の掲載を直してもらうときの基準がなくなります。
AIの答えに付いた引用元を数える作業は工程4に当たり、AIの答えと根拠のページを読む記事に書きました。
どの質問で名前が出てほしいかは、買い手の質問を4段に分ける記事で決めます。
入口の作業だけを先に試したい場合は、自分でできる入口の作業の記事から始められます。
海外の調査では、引用元の8割以上が自社サイトの外にありました
根拠にする研究は2本あります。
1本は引用を件数で数えた調査で、もう1本は質問を投げて引用元の種類を比べた実験です。
128ブランドの調査:自社サイトは14.3%
海外の調査に、128のブランド・12の市場・13の言語で、AIの引用元を数えた論文があります。
URLが分かる引用13万1,514件のうち、85.7%が第三者のサイト、14.3%が自社サイトでした。
この数字は引用全体のうちの割合で、ブランドごとの割合を平均したものとは違います。
解説記事によると、13万1,514件は3つのデータのうち北欧・バルトのデータに当たります。
自社サイトの割合が最も高かったブランドでも、34.4%でした。
自社サイトからの引用が1件もなかったブランドも、6つあります。
企業向けのブランドでは自社サイトが13.1%、消費者向けのブランドでは15.7%で、どちらも1割台です。
AIの種類で分けると、自社サイトの割合は5.8%から16.8%まで開きがありました。
1,000問の実験:AI検索は第三者の媒体に偏った
もう1本は、Googleの検索結果とAI検索の引用元を、同じ質問で比べた論文です。
1,000問の実験でAI検索として使われたのは、検索機能つきのChatGPTだけでした。
質問は「〜のトップ10」のようなランキングを求める形で、米国とカナダで投げています。
この実験では、引用元を「第三者の媒体」「企業の公式サイト」「SNSや掲示板」の3つに分けました。
AI検索の引用元に占める第三者の媒体の割合は、業種と国の6つの組み合わせすべてで約69〜92%です。
同じ質問でのGoogleの検索結果は、約32〜54%でした。
3つの分け方は論文の著者が作った枠組みで、振り分けもAIが行っています。
データは2025年8月のもので、査読を通った論文とは言えない状態だと解説記事に書いています。
2本を並べた表
| 見たもの | 128ブランドの調査 | 1,000問の実験 |
|---|---|---|
| 数えた対象 | URLが分かる引用13万1,514件 | ランキングを求める質問1,000問の引用元 |
| 第三者の割合 | 85.7%(引用全体のうち) | 約69〜92%(6つの組み合わせ) |
| 自社サイトの定義 | ブランド名がドメインに含まれるかで機械的に判定 | 商品やサービスを直接提供する公式サイト |
| 対象のAI | 3種類のAI | 検索機能つきのChatGPT |
| 言語と地域 | 北欧・バルト・ポーランド・中東欧。アジアの言語は対象外 | 英語。米国とカナダ |
| 断っておくこと | 著者は計測の道具を作る企業に所属し、データは同社のもの | 分類は著者の枠組みで、AIが振り分けた |
2本は、数え方も、対象のAIも、言語も違います。
それでも、引用元の大半が自社サイトの外にあったという向きは同じでした。
この2本から言えること、言えないこと
言えるのは、調べた範囲では、AIの引用元の大半が自社サイトの外にあったという観察までです。
第三者に載れば社名が出るようになる、とは言えません。
1,000問の実験の解説記事には、次のように書きました。
「第三者に取り上げられたことが原因でAIに選ばれた、という因果は、この実験の範囲外です。」
引用元を調べた研究は、どこが引用されていたかを数えたもので、掲載を増やして変化を見たものとは違います。
日本語の質問で同じ割合になるかどうかも、この2本では確かめられていません。
自社サイトの記事が要らなくなる、という話でもありません。
128ブランドの調査でも、引用の14.3%は自社サイトから来ています。
弊社の22回では、自社のページは0件でした
海外の数字だけでは、自社に当てはまるかどうかが分かりません。
弊社でも、自分の質問で引用元を数えました。
引用元を数えた表
弊社では2026年10月1日、社名を入れない11問をClaudeに各2回聞きました。
22回の答えに付いた引用元を、1件ずつ記録した結果が次の表です。
| 数えたもの | 数 | 条件や補足 |
|---|---|---|
| 聞いた回数 | 22回 | 社名を入れない11問を、Claudeに各2回 |
| 答えに付いた引用元 | 158件 | 1回あたり3〜16件、平均約7件 |
| 記録したURL | 114種類 | 158件のうち、重なりを除いた数 |
| ドメイン | 69 | 末尾が .jp のものは15、.go.jp は0 |
| 1回しか出なかったドメイン | 43 | 69のうち |
| 5回以上出たドメイン | 8 | 最も多いドメインは22回中10回 |
| 弊社のサイト | 0件 | 158件のうち |
158件の引用元に、弊社のページは1件も入っていませんでした。
答えの本文に弊社の名前が出た回数も、22回中0回です。
この計測は、弊社のパソコンの作業メモがAIに渡る条件で行っていたことが、2026年10月2日に分かりました。
メモが渡らない条件で同じ日に測り直すと、社名を入れない11問で弊社のページが引用されたのは22回中1回でした。経緯は測り直しの記事に書いています。
社名を入れた2問は、10月1日の記録では4回中4回でしたが、測り直しでは弊社のページが引用されたのは4回中2回でした。
社名を知っている人には届き、知らない人の質問には届いていない、というのが今の記録です。
数え方の細かい手順は、AIの答えと根拠のページを読む記事に書きました。
まだ数えていないこと
69のドメインが誰のページか、という分類は、まだ数えていません。
同業の会社なのか、媒体なのか、個人なのかを1つずつ開いて分ける作業が残っています。
そのため、弊社の22回について「第三者が何割だった」という数字は出せません。
言えるのは、自社のページが0件だったことと、引用元が69のドメインに散らばっていたことの2つです。
69のうち43は1回しか出ておらず、5回以上出たのは8でした。
対象のAIはClaudeだけで、質問も弊社の業種のものに限られます。
次の測り直しは2026年11月1日ごろに、同じ質問・同じAI・同じ回数で行う予定です。
まだ測り直していないので、数字がどう動くかは分かっていません。
「おすすめの会社」を聞く質問は4回中0回
弊社の2026年9月30日の計測では、会社を探す質問4問のうち、弊社が出たのは1問でした。
出た1問は、GoogleのAIモードで2回中2回です。
「おすすめの会社」を聞く2問は、4回中0回でした。
弊社は、自社サイトの外の掲載が足りていないためだと見ています。
ただ、これは確かめた結果とは違い、見立てにとどまります。
9つの工程のうち、弊社はこの工程がいちばん進んでいません。
載ることと、答えに名前が出ることは別です
引用元に自社が出てくるページが入っても、答えの本文に社名が書かれるとは限りません。
この2つを分けて数えた研究があります。
出典のページに出てきたブランドのうち、答えに出たのは8.3%
海外の研究に、中国語の生成検索で、引用されたページと回答の本文を突き合わせた論文があります。
中国で使われている4つのAIサービスに、614問を3回ずつ投げた観察データです。
引用されたページの本文に出てきたブランドのうち、回答の本文にも名前が出たのは8.3%でした。
分母は、4,493件の回答から拾った候補63万2,256件です。
出典のページに社名が書かれていても、9割以上は答えの本文に出ていなかったことになります。
触れた出典が1件なら2.1%、11件以上なら59.9%
同じ論文は、名前が出るかどうかと結びついていた要因も調べています。
最も強く結びついていたのは、同じ回答の中で、そのブランドに触れた出典が何件あるかでした。
| 同じ回答の中で、そのブランドに触れた出典 | 回答の本文に名前が出た割合 | 読み方 |
|---|---|---|
| 1件 | 2.1% | 1か所に載っただけでは、ほとんど出ていない |
| 11件以上 | 59.9% | 複数の出典に載っていることと関連していた |
| 全体 | 8.3% | 候補63万2,256件のうち |
| 対象 | 中国語、4つのAIサービス | 日本語や他のAIでは確かめられていない |
1か所に載れば名前が出る、とは言えない数字です。
複数の出典に同じブランドのことが書かれている状態と、名前が出ることが関連していました。
この数字を読むときの注意
解説記事には、次の断りを書いています。
「いずれも観察データでの関連で、因果は確かめていません。」
掲載を11件に増やせば6割で名前が出る、という読み方はできません。
出典が多いから名前が出たのか、別の理由が両方に効いているのかは、この論文では分けられていません。
対象は中国語と中国の検索環境で、査読前の論文です。
著者は民間企業の研究所に所属し、データは同じ研究所の道具で集めたものだと、解説記事で断っています。
手順に引き直すと、1件の掲載で作業を終わりにせず、同じ事実が複数の場所に載っている状態を目指す、という置き方になります。
掲載の一覧に「社名の表記」や「所在地」の列を作るのは、複数の場所で同じ事実になっているかを確かめるためです。
質問の言い方で、引用される場所の種類が変わります
どこに載るかを考える前に、買い手がどんな言い方で聞くかを見ておきます。
同じ業種でも、質問の型によって引用される場所が入れ替わるからです。
東京のホテルの研究:体験を語る質問では予約サイト以外が55.9%
日本語のデータがある数少ない研究に、東京のホテルについてGeminiに聞いた論文があります。
質問は156件で、英語と日本語が半分ずつ、集めた引用は1,357件です。
解説記事の例では、「新宿で安いホテル」が予約を前提にした質問、「新宿で地元の雰囲気が楽しめるホテル」が体験を語る質問に当たります。
| 質問の型 | 予約サイト以外の引用の割合 | 条件 |
|---|---|---|
| 予約を前提にした質問 | 30.8% | 引用607件のうち187件 |
| 体験を語る質問 | 55.9% | 引用750件のうち419件 |
| 体験を語る質問(日本語) | 62.1% | 英語では50.0% |
| 予約を前提にした質問(日本語) | 30.0% | 英語では31.8% |
予約を前提にした質問では、引用の約7割が予約サイトでした。
体験を語る質問では、予約サイト以外の場所が半分を超えています。
引用全体で見ると予約サイトは55.3%で、最も大きい引用元であることは変わりません。
ホテルの結果を自社に当てはめる前に
この研究は、1つのAI、1つの都市、1つの業種、2026年3月の1時点のデータです。
ほかの業種やほかのAIで同じ割合になるとは、論文からは言えません。
日本語と英語の差も、引用の分け方しだいで縮むと解説記事に書いています。
使えるのは、質問の型を2つ用意して引用元を見比べる、という確かめ方のほうです。
自社の業種で、条件を並べて比べる質問と、使う場面を語る質問を1問ずつ作り、引用元の種類を数えます。
どちらの型で、どの種類の場所が引用されているかが分かると、載っていておかしくない場所の候補が具体的になります。
検索の上位とも、SNSとも重ならない
もう1本、Google検索とAI検索の引用元を1,000問で比べた論文があります。
AI検索が引用したドメインとGoogleの上位10件の重なりは、最も少ないモデルで平均4.0%、最も多いモデルでも15.2%でした。
検索の順位との関係は、検索順位とAIの引用を分けて書いた記事で扱っています。
同じ論文は、家電の分野の質問300件で、引用元の種類も比べました。
Googleの検索結果ではSNSが34%を占めたのに対し、AI検索の2つのモデルでは1%と8%でした。
AI検索は、独立系の媒体と企業の公式サイトを重く見て、SNSの引用を大きく減らしていたことになります。
SNSで話題にすれば引用される、とは言えない結果です。
質問はすべて英語で、分類はAIによる自動の振り分けが中心だという点は断っておきます。
128ブランドの調査と違って見える点
128ブランドの調査では自社サイトが14.3%だったのに、こちらでは企業の公式サイトが重く見られています。
食い違って見えるのは、分類と対象が違うためです。
128ブランドの調査の「自社サイト」は、質問されたブランド自身のドメインだけを指します。
こちらの論文と同じ著者の実験では、商品やサービスを直接提供する公式サイトを、どの会社のものでも1つの種類にまとめていました。
他社の公式サイトは、128ブランドの調査では第三者の側に数えられます。
質問も、こちらは家電の分野で、購入を前提にした質問が3分の1を占めています。
2本の数字を1つの物差しに並べることはできない、というのが正直なところです。
手順1:今ある掲載を一覧にする
最初の作業は、新しく頼むことより前に、すでに載っている場所を数えることです。
一覧がないと、どこを直してもらうかも、どこが空いているかも決められません。
一覧に作る6つの列
一覧は、表計算の表を1枚用意し、掲載1件を1行で書きます。
列は次の6つです。
| 列 | 書くこと | あとで何に使うか |
|---|---|---|
| 媒体の種類 | 会員名簿、導入事例、取材記事、登壇や寄稿の記録、地図の登録情報のどれか | 種類ごとの件数を数える |
| ページの場所 | そのページのURL | 直してもらったあとに開き直す |
| 社名の表記 | ページに書かれているとおりに写す | 自社サイトの表記と1字ずつ比べる |
| 所在地 | ページに書かれているとおりに写す。電話番号があれば一緒に | 移転前の住所が残っていないかを見る |
| サービスの説明 | ページに書かれている説明を、短く写す | 今は扱っていない内容がないかを見る |
| 最後に確かめた日 | ページを開いて確かめた日付 | 次に確かめる行を選ぶ |
社名・所在地・説明の3列は、要約せずに、ページの文字をそのまま写します。
自分の言葉に直して書くと、表記の違いが一覧の上で消えてしまうからです。
掲載の探し方
探し方の出発点は、社名で検索し、自社以外のページを順に開くことです。
ここから先は一般の進め方ですが、探す言葉を変えると、社名だけでは出てこない掲載が見つかります。
| 探し方 | やること | 一覧に足すもの |
|---|---|---|
| 社名で検索する | 検索結果から、自社以外のページを順に開く | 社名が書かれていたページ |
| 以前の社名や屋号で検索する | 社名を変えたことがある場合に行う | 古い表記のまま残っているページ |
| 電話番号や所在地で検索する | 今の番号と、以前の番号の両方で行う | 社名なしで連絡先だけ載っているページ |
| 社内の記録をたどる | 加入している団体、取材を受けた記録、登壇した記録を書き出す | 検索では出てこなかった掲載 |
| 地図の登録情報を開く | 所在地と電話番号の表示を確かめる | 地図の登録情報の行 |
検索で見つかった件数と、社内の記録から足した件数は、分けて数えておくと後で役に立ちます。
社内の人しか知らない掲載が何件あったかが分かるからです。
記入例
1行の書き方を例で示します。
社名や数字は入れず、書く内容の種類だけを示しています。
| 列 | 記入のしかた(例) |
|---|---|
| 媒体の種類 | (例)業界団体の会員名簿 |
| ページの場所 | (例)会員名簿のうち、自社が載っているページのURL |
| 社名の表記 | (例)以前の社名のまま |
| 所在地 | (例)移転前の住所のまま |
| サービスの説明 | (例)今は扱っていないサービスが書かれている |
| 最後に確かめた日 | (例)ページを開いた日付 |
この行は、3つの列で今の事実と食い違っています。
こうした行に印を付けたものが、次の手順で直してもらう対象になります。
一覧が出来上がった時点で、最初に数えるのは行の数、つまり既存の掲載の件数です。
手順2:古い情報を直してもらう
一覧に印を付けた行を、1件ずつ相手に連絡して直してもらいます。
新しい掲載を増やすより先に行うのは、古い事実が外に残ったままだと、同じ会社について2通りの情報が並ぶためです。
渡すのは、工程6でそろえた事実
直してもらう内容は、その場で考えずに、工程6でそろえた事実をそのまま渡します。
工程6は、料金・対応範囲・所在地を自社サイトの全ページで一致させる作業です。
やり方は、自社の事実をそろえる手順の記事に書いています。
自社サイトの会社概要に書いた社名・所在地・サービスの説明を、1字も変えずに写して渡します。
外の掲載と自社サイトで、同じ表記になるようにするためです。
食い違いの種類と、渡すもの
| 一覧で見つかる食い違い | 見る列 | 相手に渡すもの |
|---|---|---|
| 社名が以前のまま | 社名の表記 | 今の正式な社名と、変更した事実 |
| 住所や電話番号が以前のまま | 所在地 | 今の所在地と電話番号 |
| 扱っていないサービスが載っている | サービスの説明 | 今のサービスの説明文 |
| 自社サイトへのリンクが開かない | ページの場所 | 今の自社サイトのURL |
| 表記が自社サイトと少し違う | 社名の表記 | 自社サイトの会社概要と同じ表記 |
連絡するときは、直してほしいページの場所と、直す前の文字と、直したあとの文字の3つをそろえます。
相手は、どのページのどこを変えるのかを探す手間がなくなります。
自分で直せる場所と、頼む場所
一覧の行は、自社で管理している登録情報と、相手が管理しているページに分かれます。
地図の登録情報のように自社で管理できる場所は、相手を待たずに所在地と電話番号を直せます。
会員名簿や取材記事のように相手が管理するページは、直すかどうかも、いつ直すかも相手が決めます。
過去の取材記事は、その時点の事実として残す方針の媒体もあります。
直せないと返事が来たら、その内容を一覧に書き、行は消さずに残します。
直ったことを確かめる
直したと連絡が来たら、ページを開いて、渡した文字と同じになっているかを見ます。
確かめた日付を「最後に確かめた日」の列に書き直します。
ここで数えるのは、直してもらった件数です。
連絡した件数と直った件数は、別の数字として残します。
手順3:載っていておかしくない場所へ依頼する
今ある掲載が直ったら、載っていておかしくないのに載っていない場所を挙げます。
基準は、自社についての事実がすでにあり、相手がそれを載せる理由を持っているかどうかです。
載っていておかしくない場所の例
| 場所 | 載る事実 | 依頼の前に確かめること |
|---|---|---|
| 業界団体の会員名簿 | 会員であること、社名、所在地 | 加入しているのに名簿に載っていない団体がないか |
| 取引先の導入事例 | 取引があること、提供した内容 | 相手が事例の公開に同意しているか |
| 地域の媒体の取材記事 | 取材で話した事実 | 地域の読者に伝える材料があるか |
| 登壇や寄稿の記録 | 登壇した日と題目、寄稿した文章 | 主催者のページに記録が残っているか |
| 地図の登録情報 | 所在地、電話番号 | 登録が済んでいるか、表示が今の事実と同じか |
5つとも、先に事実があって、その事実が載る場所です。
事実がまだない場所は、候補に入れません。
加入していない団体の名簿や、取引のない会社の事例には、載る理由がないからです。
依頼のときに渡す情報
依頼のときは、相手が自分で調べ直さなくても載せられるだけの情報を、最初にまとめて渡します。
| 渡す情報 | 内容 | 元にするもの |
|---|---|---|
| 社名の表記 | 正式な社名を、自社サイトと同じ字で | 工程6でそろえた会社概要 |
| 所在地と電話番号 | 今の所在地と番号 | 工程6でそろえた会社概要 |
| サービスの説明 | 何を、誰に提供しているかの短い説明 | 自社サイトのサービスのページ |
| 自社サイトの場所 | 載せてほしいページのURL | 自社サイト |
| 載せる根拠になる事実 | 会員であること、取引があること、登壇したことなど | 社内の記録 |
| 確認の窓口 | 相手が問い合わせるときの担当者と連絡先 | 社内で決めた担当 |
上の3行は、手順2で渡したものと同じ文字を使います。
依頼のたびに説明を書き直すと、掲載ごとに表記が少しずつ違っていきます。
渡すのは事実までで、評価の言葉や順位を書いてほしいという頼み方はしません。
どう書くかを決めるのは相手です。
相手の都合で進み、断られることもあります
依頼してから載るまでの日数は、相手によって違います。
返事が来ないことも、断られることもあります。
断られた依頼は消さずに、理由と一緒に1行残します。
同じ相手に重ねて頼むことを避けられるからです。
依頼の記録に作る列
依頼の記録は、掲載の一覧とは別の表にします。
| 列 | 書くこと |
|---|---|
| 依頼した日 | 連絡を出した日付 |
| 相手 | 団体・取引先・媒体の名前と、連絡した窓口 |
| 渡した情報 | 上の表のどの行を渡したか |
| 返事の内容 | 載せる、載せない、返事なしのどれか。理由があれば写す |
| 掲載されたページの場所 | 載ったページのURL。載ったら掲載の一覧にも1行足す |
載ったページは、掲載の一覧に移して、手順1の6つの列を埋めます。
こうすると、掲載の一覧が常に「今、外にある自社の情報の全部」を表す形になります。
この工程で数えられるもの
この工程は相手のある作業なので、自社だけで終わりの日を決められません。
そのぶん、進み具合は件数で残します。
数える4つの件数
| 数えるもの | どの表から数えるか | 数え方 |
|---|---|---|
| 既存の掲載の件数 | 掲載の一覧 | 行の数。媒体の種類ごとにも数える |
| 直してもらった件数 | 掲載の一覧 | 印を付けた行のうち、開き直して直っていた行の数 |
| 依頼した件数 | 依頼の記録 | 行の数 |
| 返事が来た件数 | 依頼の記録 | 「返事の内容」の列が埋まっている行の数 |
4つとも、表の行を数えれば出る数字です。
断られた件数は、返事が来た件数の内訳として残ります。
月ごとの記録のしかた
毎月の作業は、2つの表を開き、返事の有無を書き足し、次の依頼先を足す形になります。
4つの件数を月ごとに1行ずつ並べると、先月から何件動いたかが分かります。
動きが0件の月も、0件と書いて残します。
相手の返事を待っている月は、自社の作業が止まっているわけではないことを、記録で示せます。
掲載の件数と、AIの答えは別に数える
掲載の件数が増えたことと、AIの答えに名前が出たことは、別の表で数えます。
前の章で見たとおり、出典に載ったブランドのうち答えに名前が出たのは8.3%という観察があるからです。
AIの答えの側は、同じ質問を同じ回数だけ聞き直して、名前が出た回数と引用元を記録します。
この工程の4つの件数は「自社がやったこと」の記録で、AIの答えの記録は「起きたこと」の記録です。
2つを混ぜずに並べておくと、やったことと起きたことの間に関係があるかどうかを、あとから自分で見比べられます。
やらないこと:作った言及は、第三者の言及に当たりません
掲載の件数を急ぐと、実在しない言及を作る方向へ進みやすくなります。
この工程でやらないことを、先に決めておきます。
やらないことの表
| やらないこと | 第三者の言及に当たらない理由 | 代わりにやること |
|---|---|---|
| 自分で書いた口コミ | 書いたのが自社で、利用した人の言葉が入っていない | 掲載の一覧にある事実の食い違いを直す |
| 宣伝であることを隠した紹介 | 内容を決めたのが自社で、相手の判断で書かれていない | 事実だけを渡し、書き方は相手に任せる |
| 自作のランキング | 順位を付けたのが自社で、第三者の評価が入っていない | 比べられる数字と、できないことを自社サイトに書く |
| 事実と違う掲載 | 載っている内容が実在しない | 先に事実を作り、その事実が載る場所へ頼む |
4つに共通しているのは、書き手か中身のどちらかが自社の作りものだという点です。
第三者の言及と呼べるのは、相手が自分の判断で、実在する事実を書いたものだけです。
起きうる損
事実と違う掲載は、あとから消せないまま残ることがあります。
相手のページに載ったものは、自社の手では直せません。
作った言及が1件でも混ざると、掲載の一覧そのものが、事実の記録として使えなくなります。
手順1から3で積み上げた件数を、自社の中でも信用できなくなるのがいちばんの損です。
それぞれの詳しい話
作文の口コミについては、口コミを作文する施策を扱った記事に分けて書きました。
自分で作るランキングについては、おすすめランキングを自作する施策を扱った記事に分けています。
外から持ち込まれる提案の見分け方は、LLMO対策の怪しい提案を見分ける記事に書きました。
やってはいけない施策の全体は、やってはいけないLLMO対策をまとめた記事で一覧にしています。
知名度の差は、この工程だけでは埋まりません
最後に、この工程で届かない範囲を事実として並べます。
掲載を整えても、もともとの知名度の差が残ることを示す研究が3本あります。
知名度の段ごとに、名前が出た割合は73%・44%・11%
海外の研究に、5つのAI検索と102のブランドで、名前が出た割合を数えた論文があります。
社名を入れない質問で名前が出た割合は、知名度の高い順に73%・44%・11%でした。
| 見たもの | 数字 | 条件 |
|---|---|---|
| 知名度が最も高い段 | 73% | 社名を入れない質問、計測1回目 |
| 中堅・地域で有力な段 | 44% | 同じ |
| 小規模な段 | 11% | 同じ |
| 引用元のうち企業のサイト | 約78% | 引用14万9,912件のうち |
| 引用元のうち計測対象ブランド自身のドメイン | 2.9% | 同じ |
| 引用元のうちランキング記事 | 21.0% | ページの形式では最多 |
引用元の約78%は企業のサイトで、そのうち計測対象のブランド自身のドメインは2.9%でした。
企業のサイトの大半は、同業や取引先など他社のものです。
ページの形式ではランキング記事が全引用の21.0%で最多だった、というのは観察として書いておきます。
ランキングを自分で作る話は、別の記事に分けました。
この論文は、著者が計測企業の共同創業者で、データは非公開、査読前です。
知名度を上げれば名前が出るようになる、という因果も確かめられていません。
飲食店4,776軒のうち、少なくとも85.6%は一度も薦められなかった
もう1本は、バリ島の2つの地域の飲食店を全部数えた論文です。
4,776軒のうち少なくとも85.6%は、4つのAIとの7日間・2,208回の会話で一度も薦められませんでした。
答えに入るかどうかは、口コミの件数・自社サイトの有無・価格の表示・第三者のサイトでの言及の量と関係がありました。
星の評価は、答えに入るかどうかの段階では関係が見られていません。
これは要因どうしの関連を見た観察で、口コミを増やせば薦められる、という因果は確かめられていません。
質問は英語で、飲食店という1業種の結果です。
この研究は、飲食店向けの口コミ管理などの道具を販売する企業が費用を出して行ったものだと、論文自身が明記しています。
この記事では、口コミの件数を増やす作業を手順に入れていません。
作った口コミの話は、口コミを作文する施策を扱った記事に分けてあります。
名前を伏せた質問では3.32%と8.29%
3本目は、英語圏の新しい製品112社を調べた論文です。
名前を伏せた質問で製品名が出た割合は、ChatGPTで3.32%、Perplexityで8.29%でした。
分母は112社に7問ずつ聞いた784回で、ChatGPTは検索機能なしの小型のモデルです。
Perplexityでは、外部のサイトから張られたリンクの元になるドメインの数と、名前が出た割合に関連がありました。
文章の書き方を機械的に採点した得点とは、関連が見られていません。
この結果も1回の実験の値で、査読前の論文です。
3本を並べて分かること
3本とも、社名を入れない質問では、名前が出なかった会社のほうが多いという結果でした。
うち2本では、外のサイトでの言及の量やリンクの元の数と、名前が出ることの間に関連がありました。
この工程は、その「外での言及」に当たる部分を、実在の事実で1件ずつ積む作業です。
知名度の差を一度に埋める方法は、3本のどれにも書かれていません。
手元でできるのは、件数を数えながら、AIの答えの側を同じ質問で測り直すことまでです。
よくある質問
Q1. 自社サイトの記事は、もう書かなくていいのですか
書く作業は続けます。
128ブランドの調査でも、引用の14.3%は自社サイトから来ていました。
外の相手に渡す社名・所在地・サービスの説明は、自社サイトに書いてあるものが元になります。
自社サイトは、外に載る事実の元の資料を置く場所でもあります。
Q2. 何件載れば、AIの答えに社名が出ますか
件数の目安は、どの研究からも出せません。
中国語の生成検索の研究では、同じ回答の中でそのブランドに触れた出典が1件なら2.1%、11件以上なら59.9%でした。
これは観察データでの関連で、掲載を増やした結果を測ったものとは違います。
件数を決めるより、掲載の件数とAIの答えの記録を別々に取り、自社の質問で見比べてください。
Q3. SNSで発信すれば、第三者の言及になりますか
自社の発信は、どこに書いても自社の発信です。
海外の実験では、家電の分野の質問300件で、AI検索の2つのモデルが引用したSNSは1%と8%でした。
同じ質問でのGoogleの検索結果では、SNSが34%です。
英語の質問での結果ですが、SNSで話題にすれば引用される、と言える材料は見つかっていません。
Q4. 依頼を断られたら、どうすればいいですか
依頼の記録に、断られた日と理由を書いて残します。
同じ相手に重ねて頼むことを避けるためです。
断られた理由が「載せる事実がまだない」であれば、事実ができたときに改めて候補に戻せます。
断られた件数も、返事が来た件数の内訳として数えます。
Q5. 口コミを集めることは、この工程に入りますか
この記事の手順には入れていません。
バリ島の飲食店の研究では、答えに入るかどうかと口コミの件数に関係がありましたが、観察での関連にとどまります。
費用を出したのが口コミ管理の道具を販売する企業だという事情も、論文に明記されています。
この工程で扱うのは、社名・所在地・サービスの説明といった事実が、外の場所に正しく載っているかどうかです。
まとめ
自社サイトに記事を書いても社名が出ないときは、自社サイトの外にある掲載を、事実で整えます。
要点を5つに絞ります。
- 海外の調査では、URLが分かる引用13万1,514件のうち85.7%が第三者のサイトだった
- 弊社の22回では、引用元158件のうち自社のページは0件だった。誰のページかの分類はまだ数えていない
- 載ることと名前が出ることは別で、出典に載ったブランドのうち答えに出たのは8.3%という観察がある
- 手順は、今ある掲載を一覧にする、古い情報を直してもらう、載っていておかしくない場所へ依頼する、の順
- 数えるのは、既存の掲載・直してもらった件数・依頼した件数・返事が来た件数の4つ
海外の研究の数字は、英語や中国語など日本語以外のものが中心で、この記事で引いた範囲では因果を確かめたものはありませんでした。
弊社も、9つの工程のうちこの工程がいちばん進んでいません。
相手のある作業で、断られることもあります。
それでも、掲載の一覧を作る作業だけは、相手を待たずに自社だけで始められます。
9つの工程の全体は、LLMO対策のやり方を全部書いた記事に戻って確かめてください。
今日できる点検
道具も予算も使わずに、今日できる点検を表にしました。
上から順に進めると、手順1の入口を1回通ることになります。
点検の表
| 点検すること | やり方 | 結果の見方 |
|---|---|---|
| 社名で検索する | 検索結果の1ページ目から、自社以外のページを開く | 社名が書かれていたページの件数を数える |
| 一覧を1枚作る | 6つの列を作り、見つけたページを1件1行で書く | 行の数が、既存の掲載の件数になる |
| 表記を比べる | 自社サイトの会社概要を横に開き、社名と所在地を1字ずつ比べる | 食い違っていた行に印を付け、印の数を数える |
| 地図の登録情報を開く | 所在地と電話番号の表示を見る | 今の事実と同じかどうかを一覧に書く |
| 社内の記録を1つ思い出す | 加入している団体を書き出し、名簿に載っているかを開いて確かめる | 載っていなかった団体の数を数える |
| AIに1問聞く | 社名を入れない質問を1問決め、AIに2回聞く | 引用元に自社のページが入った回数を「2回中◯回」で書く |
点検のあとにすること
6つの点検が終わると、掲載の一覧が1枚と、印の付いた行が手元に残ります。
印の付いた行が、手順2で最初に連絡する相手です。
載っていなかった団体は、手順3の依頼先の候補の1行目になります。
印が0件だった場合は、今ある掲載はそのままでよく、手順3の候補を挙げる作業に進めます。
最後のAIの記録は、掲載の件数とは別の表に、日付と一緒に残してください。
同じ質問を次の月にもう一度聞くときの、比べる相手になります。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
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