AIで記事を大量に書いて一気に公開しても、それだけでAIに引用されやすくなるとは言えません。
Googleの公開文書が問題にしているのは、検索順位の操作を主な目的に、ユーザーへの価値を足さずに大量のページを作ることです。
AIで書くこと自体は、問題にされていません。
代わりになるのは、1本ごとに読者の質問に答える中身を入れることと、公開した後に見直すことの2つです。
結論:Googleが見るのは本数や公開の仕方より、目的と中身の価値です
先に全体を表で示します。
提案書に書かれやすい「本数」「公開の仕方」「作り方」と、Googleの文書に書かれている「目的」「価値」を並べました。
5つの見るところと、Googleの文書での扱い
| 見るところ | Googleの文書や発言での扱い | 自社で確かめること |
|---|---|---|
| 記事の本数 | 「大量」という言葉は出てくるが、何本からという数は、弊社が読んだ範囲の公式文書に見つかっていない | 本数の前に、1本ずつの中身を見る |
| 公開の仕方(一度に出すか、分けて出すか) | 2024年3月、担当者が、公開の仕方だけでスパムと見なされることは基本的にないという趣旨を述べた | 出す日を分けても、中身は変わらないと考える |
| 作り方(AIが書いたか、人が書いたか) | 基準にされていない | 作り方の話と、中身の話を分ける |
| 主な目的 | ユーザーの役に立つことか、検索ランキングの操作か、が問われる | その記事が誰のどの質問に答えるかを1行で書けるか |
| 中身の価値 | ユーザーへの価値を足しているか、が問われる | 自社の事実や、確かめた数字が入っているか |
上の3行は、提案を受けるときに話題になりやすい所です。
下の2行は、Googleの「ウェブ検索のスパムに関するポリシー」が説明に使っている言葉です。
この記事は、やってはいけないLLMO対策を10個まとめた記事の施策6を、1本に広げたものです。
一覧では表1つと数段落で済ませたので、ここではGoogleの文書2つの中身と、弊社の実測2つと、すでに公開してしまった場合の直し方を足します。
この記事の書き方と、数字の出どころ
この記事では、特定の会社や媒体を名指ししません。
主語にするのは施策で、AIを使って記事を書く会社の良し悪しは扱いません。
AIで記事を書くことも、記事の本数を増やすことも、それだけで悪いとは書きません。
数字の出どころは分けて書きます。
「海外の研究では」「海外の実験では」と書いた数字は、海外の論文から引いたものです。
「弊社では」と書いたことは、弊社が自分のサイトで測ったことです。
お断りしておくと、ここで引く論文は英語と海外の検証が中心で、日本語のページで同じ数字になるとは言えません。
この記事の「代わりにやること」を行えばAIに引用される、という約束もできません。
論文は弊社が1本ずつ日本語で解説しており、解説の一覧から原文の情報までたどれます。
LLMO対策という言葉そのものの説明は、LLMO対策とは何かを書いた記事に分けてあります。
同じ本数でも「目的と中身」で分かれる図と、その読み方
記事を一度に出したかどうかは、外から見ればすぐ分かります。
分かりにくいのは、その記事が何のために作られ、読者に何を足しているかです。
上の2つの箱は、本数も公開の仕方も同じです。
違うのは、主な目的と中身の行だけで、そこが下の金色の箱に書いた判定の軸にあたります。
右下の箱は、提案の場で話題になりやすいのに、それだけでは扱いが決まらない項目です。
図の使い方
手元に記事制作の提案があれば、納品される記事が1と2のどちらに近いかを先に確かめてください。
確かめるときに見るのは、本数の欄でなく、1本ずつに何が入るかの欄です。
提案書に本数と納期しか書かれていない場合は、1と2のどちらになるかがまだ決まっていません。
その場合は、この記事の「提案を受けたときに聞く質問」の節へ進んでください。
箱の境目で迷う場合
実際の記事は、1と2のあいだに並びます。
質問には答えているが自社の事実が入っていない、という記事がその例です。
こうした記事がGoogleにどう扱われるかを、この記事で言い切ることはできません。
言えるのは、迷う記事ほど、中身を足す余地が残っているということです。
どんな施策で、なぜ勧められるのか
施策の中身は単純です。
狙う言葉の一覧を先に用意し、AIで記事を書き、1本ずつの確認を省いたまま、まとめて公開します。
提案書での言い方
提案書や見積書では、「記事の大量投入」「AIによる記事の自動生成」という1行で載っています。
「コンテンツの拡充」「記事の一括納品」と書かれることもあり、名前だけでは中身が分かりません。
確かめるのは、1本ずつの記事に誰の何の事実が入るのかと、公開の前に誰が読むのかの2点です。
よくある売り文句
「AIの学習データに入るように、記事の数を増やしましょう」という説明が付きます。
「数が多いほど、AIに拾われる確率が上がります」と続くこともあります。
| 売り文句 | 前提になっていること | 確かめること |
|---|---|---|
| 記事の数が多いほど、AIに拾われる確率が上がる | 1本ずつの中身が同じでも、数で結果が変わる | 1本ずつの記事が、どの質問に答えるのか |
| 一気に公開すれば、早く成果が出る | 公開した月から数字が動く | 公開から何か月目の数字で評価する予定か |
| AIで書くので、短い期間で本数をそろえられる | 書く時間が減れば、確かめる時間も減らせる | 数字と固有の名前を、公開の前に誰が確かめるのか |
| AI向けに形を整えた記事なので引用されやすい | 形がそろっていれば、中身は問われない | 形でなく、記事に入る自社の事実が何か |
4行とも、売り文句そのものが誤りだと言っているのではありません。
前提の列に書いたことが確かめられているかどうかを、次の節から順に見ていきます。
なぜ勧められるのか
勧められる理由には、筋の通った部分があります。
買い手がAIにたずねる質問は1つでないので、答える記事が1本しかなければ、拾われる場面も限られます。
記事を増やしたいという動機は、弊社にもあります。
もう1つの理由は、頼む側にとっての分かりやすさです。
本数と納期は見積書に書きやすく、納品されたかどうかも数えれば分かります。
一覧の記事では、これを「買えば終わる」形と書きました。
確かめたいのは、本数がそろったあとに、検索とAIの側で何が起きるかです。
Googleの規則:何がスパムとされるか
ここからは、Googleが公開している「ウェブ検索のスパムに関するポリシー」に書かれている範囲だけを書きます。
弊社が2026年10月1日に開いて確かめたときの最終更新日は、2026年9月2日でした。
スパムには、AIの回答を動かそうとする試みも含まれます
Googleのウェブ検索のスパムに関するポリシーによると、スパムには「Google 検索の生成 AI 応答を操作する試み」も含まれます。
この一文は、ポリシーの冒頭に置かれています。
検索の順位だけでなく、AIの回答に出ることを狙った施策も、同じポリシーの範囲で読むことになります。
「大量生成されたコンテンツの不正使用」の説明
ポリシーには、「大量生成されたコンテンツの不正使用」という項目があります。
ユーザーの役に立つことでなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること、と説明されています。
| ポリシーに書かれていること | この施策との関係 | 読み方 |
|---|---|---|
| 検索ランキングの操作を主な目的として、大量のページを生成すること | 狙う言葉の一覧から、順位を取るためにページを作る場合が当てはまりうる | 問われているのは主な目的 |
| 作り方は問わない | AIで書いたか、人が書いたかは基準にならない | 人の手で書いても、同じ目的と中身なら同じ扱い |
| 例:生成AIなどのツールで、ユーザーへの価値を足さずに大量のページを作ること | 確認を省いたまま公開する場合が当てはまりうる | 例に挙がっているのは、価値を足していない場合 |
| 何本からを大量とするか | 弊社が読んだ範囲では、数は書かれていない | 本数で安全かどうかは決められない |
例に生成AIが出てくるので、AIで書いた記事がすべて対象だと読まれることがあります。
ポリシーの説明は、作り方を問わないという立て付けです。
例の中で条件になっているのは、ユーザーへの価値を足していないことのほうです。
違反した場合に起きること
ポリシーによると、違反したサイトは、検索結果での順位が下がるか、まったく表示されなくなることがあります。
検出は自動のシステムと、必要に応じて人による審査で行われます。
その結果として、手動による対策が取られることがある、とも書かれています。
ここに書いたのはポリシーの記載で、個別のサイトがどう判定されるかを弊社が予測するものではありません。
公開の仕方だけでは、スパムになりません
「一気に公開すると危ない」「少しずつ出せば安全」という説明を聞くことがあります。
Googleの担当者の発言と公式文書を見るかぎり、どちらの説明にも裏づけは見つかっていません。
担当者の発言
2024年3月18日、GoogleのJohn Mueller氏は、公開の仕方だけでコンテンツがスパムと見なされることは基本的にない、という趣旨を述べました。
原文は英語で、ここに書いたのは弊社が訳した趣旨です。
この発言は、一度に公開することを勧めたものとは読めません。
読み取れるのは、判定の材料が公開の仕方より手前、つまり目的と中身にあるということです。
本数の線引きは、公式文書に見つかっていません
「何本までなら安全」「何本からスパム」という数は、弊社が読んだ範囲のGoogleの公式文書には見つかっていません。
そのため、この記事では本数の目安を書きません。
目安が書かれた資料を見かけた場合は、その数がGoogleのどの文書に書かれているかを確かめてください。
| よく聞く説明 | 文書や発言から言えること | 言えないこと |
|---|---|---|
| 一気に公開するとスパムになる | 公開の仕方だけでスパムと見なされることは基本的にない、という趣旨の発言がある | 一気に公開した記事は判定の対象にならない、ということ |
| 少しずつ公開すれば安全 | 問われるのは主な目的と、ユーザーへの価値 | 分けて出せば、同じ中身でも扱いが変わる、ということ |
| 月に◯本までなら安全 | 本数の基準は、弊社が読んだ範囲では見つかっていない | 特定の本数を境に、安全かどうかが決まる、ということ |
| AIで書いたらスパムになる | 作り方は基準にされていない | AIで書いた記事は、中身にかかわらず評価される、ということ |
右の列は、左の説明を裏返しただけの言い方です。
こちらも文書からは言えないので、どちらの向きの断定にも、出どころを尋ねる余地があります。
公開の日を分ける意味が残る場合
公開の日を分けることに意味が無い、という話でもありません。
1本ずつ読んで確かめる時間を取るために日を分けるのであれば、変わるのは中身のほうです。
中身に手を入れずに日だけを分けるのであれば、変わるのは公開の日付だけになります。
AIの回答に出るための、追加の要件はありません
「AIに引用されるには、AI向けの記事を本数でそろえる必要があります」という説明があります。
Googleは、自社の検索のAI機能について、別の文書で要件を説明しています。
「AI 機能とウェブサイト」に書かれていること
Googleの「AI 機能とウェブサイト」という文書によると、AI による概要や AI モードに表示されるための追加の要件はありません。
特別な最適化も必要ない、と書かれています。
弊社が2026年10月1日に確かめたときの最終更新日は、2025年12月31日でした。
| 文書に書かれていること | 大量に公開する施策との関係 | 自社で確かめること |
|---|---|---|
| AI による概要や AI モードに表示されるための追加の要件はない | 本数をそろえることは、要件に入っていない | 提案の中に「AIに出るための条件」として本数が書かれていないか |
| 特別な最適化も必要ない | AI向けに作った記事である必要はない | 読者に向けて書いた記事と、別に作る理由があるか |
| 重視するのは、検索の技術要件を満たすこと、検索のポリシーを守ること、信頼性の高い有用なユーザー第一のコンテンツを作ること | 前の節のスパムのポリシーを守ることが、ここに含まれる | 1本ずつの記事が、読者の役に立つ中身になっているか |
| 要件を満たしても、インデックス登録と配信は保証されない | 公開した本数のぶんだけ表示される、とは言えない | 公開した記事のうち、検索に登録された本数を数えているか |
この文書が扱っているのは、Googleの検索の中にあるAI機能です。
ほかの会社のAIが同じ考え方で動いているかどうかは、この文書からは分かりません。
この文書から読めること
AIの回答に出るための入口は、通常の検索と同じ3つにまとめられています。
技術要件と、ポリシーと、ユーザー第一のコンテンツです。
3つのどこにも、記事の本数や、公開の速さは出てきません。
4行目の「保証されない」という一文は、頼む側にとっても、提案する側にとっても同じ条件です。
公開した本数と、検索やAIに実際に出た本数は、分けて数えることになります。
形を整えただけのページは、見分けられる段階に入っています
大量に作る施策では、AIに引用されやすいと言われる形を、すべての記事に同じように当てはめることがあります。
その形が見分けられるかどうかを調べた海外の研究があります。
海外の研究で測られたこと
海外の研究では、AI検索向けに最適化されたページを機械で見分ける仕組みが、2026年8月に提案されています。
弊社はこの研究を解説した記事で、数字を1つずつ紹介しました。
| 測られたもの | 結果 | 読み方 |
|---|---|---|
| 検出の精度(F1値) | 0.944 | 研究者が作った仕組みで、最適化されたページを見分けた精度 |
| ウェブ全体で、最適化されていたページの割合 | 8.90% | 実際の検索結果に仕組みを当てて数えた割合 |
| 2026年に更新されたページに限った割合 | 16.36% | 最近手が入ったページでは、割合が倍近くになっている |
| 調べたページ数 | 10,095ページ | 上の2つの割合の分母 |
F1値は、見落としの少なさと誤判定の少なさを1つにまとめた指標で、1に近いほど精度が高いことを表します。
この研究から言えないこと
この研究が示したのは、見分けられることと、どのくらい広がっているかです。
検索エンジンがこの仕組みを使っているとも、見分けられたページが不利に扱われているとも、書かれていません。
日本語のページで同じ精度が出るかどうかも、この研究では扱われていません。
そのため、「形を整えると順位が下がる」とは、この研究からは言えません。
弊社の見方として言えるのは、研究者が公開の情報だけで見分けられるなら、検索エンジンやAIの運営側にも同じことができると考えるのが自然だ、という所までです。
書式の違いだけでは、引用の勝ち負けが動かなかった実験
形より中身、という点には、別の実験もあります。
海外の実験では、2つのページのどちらが先に引用されるかを、25万2,000回の試行で調べています。
6つのAIで18の要因を1つずつ変えた実験で、質問に合う話題かどうかは、6つのAIすべてで有意な差が出ました。
節に整理された構成かどうか、情報がまとまっているかどうかという書式の2つの要因は、6つのAIのどれでも有意な差に届いていません。
この実験は、候補のページを2件だけにし、商品レビュー記事を素材にした実験室の結果で、論文に示された例文は英語です。
実際のAI検索で同じ順に効くかどうかは、論文が示した範囲の外にあります。
それでも、形をそろえた記事を増やす前に、質問に答えているかを先に見る理由にはなります。
弊社の実測1:公開した後、手を入れないと落ちます
ここからは、弊社が自分のサイトで測った数字です。
一気に公開する施策は、公開した時点を終わりとして見積もられることがあります。
公開からの月数と、1本あたりのセッション
弊社では、2026年9月23日に、公開からの月数ごとに記事1本あたりのセッションを測りました。
| 公開からの期間 | 弊社の実測で起きたこと | 大量に公開した場合の読み方 |
|---|---|---|
| 公開した月 | 1本あたり1.9セッション | 公開した月の数字では、成果を判断できない |
| 2か月目 | 1本あたり13.6セッションへ増えた | 動き出すまでに、本数にかかわらず時間がかかる |
| 9か月目 | 手を入れていない記事が落ち始めた | 見直しの作業が始まる |
| 12か月目 | 最大時の4分の1になった | 書いた本数だけを数えていると、この目減りが見えない |
| 16か月目 | 最大時の7分の1になった | 残すか、別の記事にまとめるかを決める時期 |
表の数字は弊社のサイトのもので、業種やサイトの規模が違えば、月数は前後すると考えてください。
測ったのはサイトに来たセッションの数で、AIの回答に引用された回数とは別の数字です。
一度に出した記事は、見直しの時期もそろいます
ここは実測そのものでなく、実測からの弊社の見方です。
一度に公開した記事は、公開からの月数がそろっています。
手を入れない記事が9か月目から落ち始めるのであれば、見直しが要る時期も同じ月に重なると考えられます。
公開のときに省いた確認の時間は、見直しのときにまとめて戻ってくる、という見方もできます。
公開して終わりにする見積もりには、この戻ってくる作業が入っていません。
弊社の実測2:同じ10位以内でも、表示回数に差が出ます
もう1つの実測は、本数より1本あたりの中身、という点に関わります。
弊社は、3つのドメインで同じ体制で記事を作っています。
23倍の差が出た数字
弊社では、2026年8月20日に、検索10位以内に入った記事1本あたりの表示回数を、ドメインごとに比べました。
| 比べたもの | 弊社の実測 | 読み方 |
|---|---|---|
| 表示回数が少なかったドメイン | 10位以内の記事1本あたり、28日間で2.0回 | 順位は取れていても、ほとんど表示されていない |
| 表示回数が多かったドメイン | 10位以内の記事1本あたり、28日間で46.2回 | 同じ10位以内でも、表示される回数が違う |
| 2つの差 | 23倍 | 3つのドメインは、同じ体制で作っている |
| 差の原因 | 狙う言葉の選び方 | その言葉を打つ人がいなければ、順位を取っても表示されない |
この数字は検索での表示回数で、AIの回答に出た回数ではありません。
本数を増やす前に見ること
この実測で分かったのは、順位を取った記事の本数が、そのまま読まれる回数にはならないということです。
誰もたずねていない質問に答える記事は、何本あっても、表示される回数が少ないままです。
AIへの質問でも同じことが起きる、と弊社は考えて質問を選んでいます。
この部分は検索での実測からの類推で、AIで確かめた数字ではありません。
狙う言葉の一覧を機械的に作って本数を増やす施策は、この失敗を本数のぶんだけ繰り返す形になりえます。
起きうる損
ここまでの文書と実測から、起きうる損を表にまとめます。
文書に書かれていることと、弊社の見方を、列で分けました。
損の種類と、どこまで確かめられているか
| 起きうること | どこまで確かめられているか | 先に見ておくこと |
|---|---|---|
| 検索結果での順位が下がる、または表示されなくなる | Googleのポリシーに、違反したサイトに起きることとして書かれている | 主な目的と、1本ずつの価値を説明できるか |
| AIの回答の材料から外れる | 弊社の見方。検索から外れたページがAIの回答でどう扱われるかを測った数字は、手元にない | 検索に登録されている本数を数える |
| 誤った記述が、自社の名前で公開される | 弊社の見方。確認を省いた本数が多いほど、確かめていない数字や名前が残る | 公開の前に、数字と固有の名前を誰が確かめるか |
| 見直しの作業が、同じ時期に重なる | 弊社の実測からの見方。手を入れない記事は9か月目から落ち始めた | 公開から9か月後に、誰が何本を見直すか |
| 表示されない記事が、本数だけ増える | 弊社の実測。10位以内でも1本あたりの表示回数に23倍の差があった | 狙う言葉を、たずねる人がいるか |
1行目だけが、公式の文書に書かれていることです。
残りの4行は、弊社の実測と見方で、ほかの会社のサイトで同じ結果になるとは言えません。
検索とAIの回答の関係
2行目について補います。
弊社は提案の見分け方をまとめた記事で、AI検索には既存の検索エンジンが集めたページを材料にしているものがある、という構造を扱いました。
この構造のもとでは、検索から外れたページは、AIが答えの材料を探す場所からも外れることになります。
AIに拾われるために増やしたページが、検索とAIの両方から見えなくなる、という結果がありえます。
ただし、どのAIがどの検索の結果をどこまで使っているかは、外からは確かめきれません。
費用と時間の面
損は、検索やAIの側だけで起きるものでもありません。
公開した記事は、自社の名前で残ります。
あとから中身を確かめ直すことになった場合、その時間は本数に比例します。
先に確かめてから出すか、出してから確かめるかの違いで、確かめる作業そのものは無くなりません。
代わりにやること
代わりにやることは3つで、どれもやり方を全部書いた記事の工程にあたります。
本数を減らす話とは違い、1本ごとに入れるものを先に決める話です。
1つ目:1本ごとに、答える質問を決める
やり方の記事の工程2「質問の地図を作る」にあたります。
狙う言葉の一覧から書き始めるのでなく、買い手が実際にたずねる質問を先に書き出します。
1本の記事に対して、誰のどの質問に答えるのかを1行で書けるかどうかが、書く前の確認になります。
弊社の実測2で差を生んだのは、この段階の選び方でした。
2つ目:自社の事実を入れる
やり方の記事の工程3「一次情報を取る」にあたります。
社内の人から、数字や条件や、断っている仕事を聞き取り、元の資料で確かめてから載せます。
AIを下書きに使う場合も、この工程は変わりません。
数字と固有の名前を、公開の前に人が元の資料で確かめれば、作り方がどちらであっても中身は同じになります。
AIを使った記事づくりで人が受け持つ所は、生成AIでの記事作成を扱った記事に書きました。
3つ目:公開した後に見直す
やり方の記事の工程9「続ける」にあたります。
公開から時間がたった記事を順に開き、数字や日付やリンク先が今も正しいかを確かめます。
弊社の実測1では、手を入れなかった記事が、12か月目に最大時の4分の1まで落ちました。
| やること | 大量に公開する施策で省かれやすい所 | 最初の一歩 |
|---|---|---|
| 1本ごとに、答える質問を決める | 狙う言葉の一覧だけで書き始める | 次に書く1本について、質問を1行で書く |
| 自社の事実を入れる | 社内の人への聞き取り | その質問に答えられる人を、社内で1人決める |
| 数字と固有の名前を確かめる | 公開の前に人が読む工程 | 確かめる人の名前を、公開の予定表に書く |
| 公開した後に見直す | 公開から9か月後の予定 | 公開の日と一緒に、見直す月を書いておく |
本数は、確かめる人の手が回る範囲で決まります。
手が回る範囲で本数が増えるのであれば、それは冒頭の図の1の箱に入ります。
入口の作業だけを先に知りたい場合は、自分でできる作業をまとめた記事から始められます。
すでに大量に公開した場合の直し方
すでに公開した記事がある場合も、慌てて消す必要はありません。
ここに書くのは弊社の見方で、Googleの文書に手順として書かれているものではありません。
先に、記事を5つに分けます
公開した記事を1本ずつ開き、次の表のどの行にあたるかを決めます。
| 記事の状態 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 答える質問が決まっていて、自社の事実も入っている | 図の1の箱に入る | そのまま残し、見直す月を決める |
| 質問には答えているが、自社の事実が入っていない | ほかのサイトの記事と中身が変わらない | 社内の人に聞き取り、事実を足す |
| 数字や固有の名前を、誰も確かめていない | 誤った記述が残っているかもしれない | 元の資料で確かめ、確かめられないものは外す |
| 似た内容の記事が、複数ある | 同じ質問に、複数のページで答えている | 1本にまとめるかどうかを決める |
| 誰のどの質問に答えるのかを、書けない | 図の2の箱に近い | 残すか、別の記事にまとめるか、公開をやめるかを決める |
5行目にあたる記事が出てきても、その記事がスパムと判定されている、という意味にはなりません。
読者に足しているものを、自社で説明できない状態だ、という意味です。
直す順番と、記録の残し方
直す順番は、3行目からが向いています。
誤った記述は、検索やAIの扱いと関係なく、読んだ人に迷惑がかかるためです。
次に2行目へ進み、事実を足せる記事から手を入れます。
直すときは、直す前の本文と、直した理由を1行、残しておいてください。
あとで数字が動いたときに、何を変えた結果なのかを自社で説明できます。
一度に全部を直そうとすると、公開のときと同じように、確かめる時間が足りなくなります。
1本ずつ読める本数を週ごとに決めて進めると、確かめる時間を先に確保できます。
提案を受けたときに聞く質問
記事の大量公開を提案されたときは、断る前に、中身を聞いてください。
聞く内容は、本数でなく、1本ずつに入るものです。
質問と、答えの聞き分け方
| 聞く質問 | 確かめたいこと | 答えがあいまいな場合にすること |
|---|---|---|
| 1本ずつの記事は、誰のどの質問に答えますか | 狙う言葉の一覧だけで書き始めていないか | 質問の一覧を、書く前に見せてもらう |
| 記事に入れる自社の事実は、どこから取りますか | 社内の人への聞き取りが、工程に入っているか | 聞き取りの回数と相手を尋ねる |
| 数字と固有の名前は、公開の前に誰が確かめますか | 人が読む工程があるか | 確かめた記録を、納品物に含めてもらう |
| 公開の後、何か月目に何を見直しますか | 公開して終わりの見積もりになっていないか | 見直しの作業を、見積もりに分けて書いてもらう |
| 効果は、何を何回測って報告しますか | 公開した本数だけを成果にしていないか | 検索に登録された本数と、表示回数で報告してもらう |
| 本数の根拠は、Googleのどの文書にありますか | 「何本なら安全」という説明の出どころ | 文書の名前を聞き、自分で開いて確かめる |
1つ目と2つ目に、具体的な答えが返ってくる提案は、本数が多くても図の1の箱に入ります。
本数と納期の説明だけが返ってくる場合は、その場で決めずに持ち帰ってください。
質問するときの進め方
質問は、口頭より書面のほうが向いています。
確かめる人と見直しの時期は、あとから「聞いていなかった」となりやすい項目だからです。
提案した相手に、悪意があるとは限りません。
Googleの文書で作り方が問われていないことを、「本数も問われない」と読み替えているだけの場合もあります。
その場合は、この記事の最初の表を見せて、下の2行について一緒に確かめれば足ります。
提案の聞き分け方は、見分け方の記事にも、質問の形でまとめています。
よくある質問
Q. AIで書いた記事は、それだけでスパムになりますか
いいえ、AIで書いたことだけでスパムになるとは、Googleのポリシーには書かれていません。
ポリシーの説明では、作り方は基準にされていません。
問われるのは、検索ランキングの操作を主な目的にしているかどうかと、ユーザーへの価値を足しているかどうかです。
AIで書いた記事が検索でどう評価されるかは、AI記事の評価を扱った記事で詳しく書きました。
Q. 何本までなら大丈夫ですか
本数ではお答えできません。
「何本までなら安全」という数は、弊社が読んだ範囲のGoogleの公式文書には見つかっていないためです。
本数の代わりに、1本ずつの記事について、答える質問と、入っている自社の事実を確かめてください。
Q. 一気に公開せず、少しずつ公開すれば問題ありませんか
公開の日を分けるだけでは、中身は変わりません。
2024年3月のGoogleの担当者の発言は、公開の仕方だけでスパムと見なされることは基本的にない、という趣旨でした。
裏返すと、公開の仕方を変えるだけで扱いが良くなる、という根拠も見つかっていません。
日を分けるのであれば、そのあいだに1本ずつ読んで確かめる時間に使ってください。
Q. すでに大量に公開した記事は、消したほうがいいですか
消すかどうかは、1本ずつ開いて分けてから決めれば間に合います。
答える質問が決まっていて、自社の事実が入っている記事は、そのまま残せます。
先に手を付けるのは、数字や固有の名前を誰も確かめていない記事です。
分け方は、この記事の「すでに大量に公開した場合の直し方」の表を使ってください。
Q. 記事の本数を増やすこと自体は、意味がないのですか
意味がないとは言えません。
買い手の質問が複数あるなら、答える記事も複数必要になります。
弊社の実測で差が出たのは、本数でなく、狙う言葉を打つ人がいるかどうかでした。
答える質問が決まっていて、確かめる人の手が回る範囲であれば、本数を増やすことは通常の記事づくりと変わりません。
まとめ
AIで記事を大量に書いて一気に公開すればAIに引用される、と確かめた資料は、弊社が読んだ範囲では見つかっていません。
Googleのウェブ検索のスパムに関するポリシーは、検索ランキングの操作を主な目的に大量のページを作ることを、作り方を問わず「大量生成されたコンテンツの不正使用」としています。
同じポリシーの冒頭には、スパムにAIの回答を操作する試みも含まれる、と書かれています。
AIで書くこと自体は基準にされておらず、何本からという数も、公式文書には見つかっていません。
Googleの「AI 機能とウェブサイト」によると、AIの機能に表示されるための追加の要件はなく、要件を満たしても表示は保証されません。
弊社の実測では、記事は公開の2か月目に1本あたり13.6セッションへ増え、手を入れないと12か月目に最大時の4分の1になりました。
検索10位以内の記事でも、1本あたりの表示回数には、ドメインによって23倍の差がありました。
代わりにできるのは、1本ごとに答える質問を決め、自社の事実を入れ、公開した後に見直すことです。
これを行えば引用されると約束できる作業とは言えませんが、あとで消したり隠したりする必要が無い点は、はっきりしています。
ほかの9個の施策は、やってはいけないLLMO対策の一覧で扱っています。
今日できる点検
読み終えたら、自社のサイトに公開されている記事を、3本だけ開いてみてください。
点検の表
| 点検すること | 当てはまった場合の状態 | 次にすること |
|---|---|---|
| 開いた記事が、誰のどの質問に答えるかを1行で書けるか | 書けなければ、図の2の箱に近い | 質問を決め、冒頭から書き直すかを決める |
| その記事に、自社の事実が1つでも入っているか | 無ければ、ほかのサイトの記事と中身が変わらない | 答えられる社内の人を1人決め、聞き取る |
| 記事の数字と固有の名前を、公開の前に誰かが確かめたか | 誰も確かめていなければ、誤った記述が残っているかもしれない | 数字を1つ選び、元の資料までたどる |
| 公開から9か月以上たった記事を、開いたことがあるか | 無ければ、目減りが見えていない | いちばん古い記事を1本開き、数字と日付を確かめる |
| 公開した本数と、検索に登録された本数を、分けて数えているか | 数えていなければ、本数だけが成果になっている | 直近に公開した記事の、登録の状態を確かめる |
| 受けている提案に、本数と納期のほかの項目があるか | 無ければ、1本ずつの中身が決まっていない | この記事の質問の表から、2つ選んで尋ねる |
点検のあとにすること
6行のうち、3行目に当てはまった場合だけは、ほかより先に手を付けてください。
残りの行は、当てはまった所から1つずつで足ります。
何から始めるかを決めかねる場合は、やり方の記事の9工程の表で、工程2と工程9の欄を読むと順番が決まります。
記事をまとめて公開する時間があれば、1本に自社の事実を足して、公開した後の数字を追うこともできます。
どちらに時間を使うかは、この記事の表と数字を材料に、ご自身で決めてください。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
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