自分で書く・AIに書かせる・外注する、の3つは、どれを選んでも構いません。
どれを選んでも、自社にしかない事実を出す・答える質問を決める・事実を確かめる、の3つの仕事は社内に残ります。
選んでいるのは、残りの「文章にする作業」を誰が持つかです。
記事を増やそうと決めた会社では、最初に「誰が書くのか」が話題になります。
社長が書く、担当者がAIで下書きを作る、外の会社に頼む、という3つの案が並び、費用と手間で比べる流れになりがちです。
この記事は、弊社が作った「買い手がAIに聞く40問」のうち、次の1問に答えるために書きました。
「自分で書く・AIに書かせる・外注する。中小企業はどれを選ぶべきですか?」
3つのうち1つを勧める記事にはしていません。
どれを選ぶと何が社内に残り、何が手を離れるかを、表と図で並べます。
対策の全体は、LLMO対策のやり方を9つの工程で書いた記事にまとめてあります。
結論:自分で書く・AIに書かせる・外注する、どれを選んでも3つの仕事は社内に残ります
先に全体を表で示します。
3つの選び方を、手を離れる作業と、社内に残る仕事に分けました。
3つの選び方と、社内に残る仕事
| 選び方 | 手を離れる作業 | 社内に残る仕事 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 自分で書く | なし | 事実を出す、質問を決める、文章にする、事実を確かめる | 事実を話せる人が、文章にする作業も続けられる会社 |
| AIに書かせる | 下書きの文を組む作業 | 事実を出す、質問を決める、事実をAIに渡す、下書きを元の資料と照らす | 下書きを1行ずつ照らす人を、社内で決められる会社 |
| 外注する | 構成と本文を作る作業 | 事実を出す、質問を決める、事実を相手に渡す、自社に関する記述を確かめる | 事実を話せる人はいるが、文章にする人を確保できない会社 |
| 組み合わせる | 下書き、または構成と本文 | 事実を出す、質問を決める、事実を確かめる | 下書きを作る人と、確かめる人を分けられる会社 |
右から2番目の列には、どの行にも「事実を出す」「質問を決める」と、確かめる作業が入っています。
「向いている会社」の列は弊社の整理で、研究で確かめられた結果とは別です。
この表の中に、選べばAIに紹介される、という行はありません。
この答えが当てはまる範囲
この記事でいう「記事」は、AIの答えの中で自社が紹介されることを目指して、自社サイトに載せる文章を指します。
AIの答えの中で自社が紹介されるようにサイトと記事を整える取り組みは、LLMO対策と呼ばれています。
言葉そのものの説明は、LLMO対策とは何かを書いた記事に分けました。
費用の比較は、この記事では扱いません。
金額は頼む範囲によって変わり、ここで目安を書いても、読んだ方の見積もりとは合わないためです。
この記事の数字の出どころ
数字の出どころは、2種類に分けて書きます。
「海外の調査では」「海外の実験では」と書いた数字は、海外の論文から引いたものです。
「弊社では」と書いた数字は、弊社が自分で数えたものです。
弊社が読んだ海外の研究は、2026年10月2日の時点で93本あり、1本ずつ解説した一覧を公開しています。
お断りしておくと、これらの研究は英語と海外での検証が中心です。
日本語の質問や日本の中小企業で、同じ数字になるとは言えません。
実験の環境で確かめられたことと、実際のAIのサービスで起きることも、分けて書きます。
図で見る:記事1本ができるまでの5つの段
記事1本ができるまでを、5つの箱で示します。
図は上から下へ進みます。
図の読み方:選ぶのは、金色の3番だけです
金色で囲んだ3番目が、自分で書く・AIに書かせる・外注する、の違いが出る段です。
1番目で出した事実と、2番目で決めた質問は、3番目を誰が担っても同じものが渡ります。
4番目で照らす数字や名前も、3番目の担い手によって減ることはありません。
5番目は公開のあとの段で、2番目で決めた質問をそのままAIに聞き、自社のページが引用元に入った回数を数えます。
段ごとの担当
5つの段を、選び方ごとの担当に分けました。
| 段 | 自分で書く | AIに書かせる | 外注する |
|---|---|---|---|
| 1 自社の事実を出す | 社内 | 社内 | 社内 |
| 2 質問を決める | 社内 | 社内 | 社内 |
| 3 文章にする | 社内の書く人 | AIが下書きを作り、社内の人が読む | 外の書き手 |
| 4 事実を確かめる | 社内 | 社内 | 自社に関する記述は社内 |
| 5 同じ質問で測る | 社内 | 社内 | 誰が測るかを先に決める |
列を横に見比べると、担当が変わるのは3番目の行だけです。
5番目を外の相手に任せる場合も、何を数えるかを決めるのは社内になります。
3番から考え始めると、起きること
「誰が書くか」から話を始めると、1番目と2番目が決まらないまま、3番目の担い手だけが決まります。
事実と質問が渡されていない書き手は、人でもAIでも、検索で集められる一般的な説明で文を埋めることになります。
図の順番どおり、1番目と2番目を先に済ませると、3番目は「残りを誰が持つか」という小さな選択になります。
どれを選んでも社内に残る3つの仕事
社内に残る3つの仕事を、1つずつ見ていきます。
図でいうと、1番目・2番目・4番目にあたります。
3つの仕事と、社内に残る理由
| 社内に残る仕事 | 中身 | 外の人やAIが代われない理由 | できたかの確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 自社にしかない事実を出す | 数字・条件・断っている仕事・実際にあった失敗を、社内の人に聞いて書き出す | その会社の人に聞かないと出てこない | ほかのサイトに無い事実が、1つ以上書き出せている |
| 答える質問を決める | 買い手がAIに聞く文を、記事1本につき1つ選ぶ | 商談や問い合わせで何を聞かれたかは、社内にしか記録がない | 質問が1文で書けている |
| 事実を確かめる | 原稿の数字・日付・固有名詞を、元の資料と照らす | 自社に関する記述は、自社の人しか確かめられない | 照らした資料の名前を、数字ごとに言える |
1行目の4種類は、社内の人から事実を聞き取る手順の記事に書いたものと同じです。
聞き方の例は、そちらに載せてあります。
1つ目:自社にしかない事実を出す
AIも外の書き手も、渡されていない自社の事実は知りません。
自社の件数、引き受ける条件、断った依頼、やり直しになった案件は、社内の人の頭と書類の中にあります。
社長が忙しくて書けない会社でも、この仕事は「書く」から「話す」に置き換えられます。
聞く人が質問を用意して社長に話してもらう進め方は、社長がブログを書けないときの進め方の記事に書きました。
2つ目:答える質問を決める
記事1本が、買い手のどの質問に答えるのかを、書く前に1文で決めます。
質問が決まっていないと、書き手は読者の姿を検索の言葉から推しはかるしかありません。
質問を数える手順と、1問に1本を当てる考え方は、記事を何本書けばいいかに答えた記事で扱っています。
3つ目:事実を確かめる
確かめる所は、数字と日付と固有名詞です。
自分で書いた原稿でも、話した数字から年度や条件が抜けていることがあります。
AIの下書きでは、渡していない事実が足されることがあり、これはあとの節で海外の模擬実験の数字と一緒に紹介します。
外注した原稿では、自社に関する記述を照らせるのが発注側だけです。
研究で差が出たのは、書き手より記事の中身でした
「誰が書くか」でAIの引用が変わるのかを、弊社が読んだ研究の範囲で確かめます。
先に答えを書くと、書き手の違いで引用のされやすさを比べた研究は、弊社が読んだ93本の範囲には見当たりませんでした。
紹介する研究の一覧
| 研究 | 何を・どこで・何件調べたか | 分かったこと | 比べていないこと・限界 |
|---|---|---|---|
| AI検索が引用したページの調査 | 4つのAI検索に英語の712問を聞き、引用されて本文を取得できた1万9,154件を検出ツールにかけた | 約16%(3,056件)がAI生成と判定された | AI生成のページが引用されやすいか、されにくいかは比べていない |
| AIが根拠に選ぶ文章の実験 | 賛否が分かれる英語の質問で、対立する文章を2023年当時の5つのモデルに読ませた | 質問との関連性が高い文章が強く重視された | 日本語と、いまのAIのサービスでは確かめられていない |
| 出典に選ばれることと、答えに使われることを分けた調査 | 602問を3つのAI検索に聞いた公開の記録を集計し直した。対象は本文を取得できた1万8,151件 | 定義・数字・比較を含むページは、答えに取り込まれた度合いの平均が高かった | 相関で、因果は示されていない。査読前で、度合いは論文が作った合成の指標 |
| 公開前の書き換えの実験 | 英語の質問集で、検索の上位5件に宣伝目的のページ1件を足して3種類のAIに渡した | AIが作った宣伝ページでは、従来の書き換え9種類がすべて書き換えなしを下回った | AIが作ったページと人が書いたページを、同じ条件で比べてはいない |
| 上位の型へ寄せる模擬実験 | 英語の6分野の文書で、書き換えを20回くり返した。別のAIで3,472件の書き換えを点検した | 3.4%に事実の付け足しが見つかった | 点検したのもAI。実際のウェブを観察した研究とは別 |
5本のうち、書き手を人とAIと外の会社に分けて比べたものは1本もありません。
以下、表の順に条件を添えて紹介します。
引用されたページの約16%が、AI生成と判定されました
1本目は、米国の大学の研究者が2026年5月に公開したAI検索の引用元を調べた海外の調査です。
この調査の解説によると、4つのAI検索に英語の712問を聞き、引用されて本文を取得できた1万9,154件のうち、約16%(3,056件)が検出ツールでAI生成と判定されました。
判定に使った検出ツールは1種類で、論文は約16%を「少なくともこれだけ」という下限の目安として扱うよう求めています。
質問はすべて英語で、米国に関係する政治・健康・環境の内容でした。
この調査が数えたのは、引用されたページの中の割合までです。
AI生成のページが引用されやすいか、されにくいかは、比べる相手が無いため、この調査からはどちらも言えません。
読み方の細かい注意は、AIで書いた記事がAIに引用されるかを書いた記事に分けてあります。
AIが重く見たのは、質問との関連性でした
2本目は、2024年に公開されたAIがどんな文章を根拠に選ぶかを調べた海外の実験です。
賛否が分かれる質問について、対立する文章をAIに読ませ、どちらの立場で答えるかを数えています。
この実験の解説によると、質問との関連性を上げる4つの書き換えは、いずれも選ばれる割合が上がりました。
見た目や文体を変える6つの書き換えは、基準と変わらないか、下がる方向でした。
読みやすさと語彙の多様さは、すべてのモデルで、選ばれる割合との相関がほぼありませんでした。
解説に載っている規模は、あるモデルの評価で質問238問・文章2,208件です。
対象は2023年当時の5つのモデルで、質問も文章も英語でした。
日本語での検証と、いまのAIのサービスへの当てはめは、論文自身が確かめていません。
答えに取り込まれていたのは、定義・数字・比較を含むページでした
3本目は、2026年4月に公開された出典に選ばれることと、答えに使われることを分けて測った海外の調査です。
602問を3つのAI検索に聞いた公開の記録を集計し直したもので、取り込まれ方の分析は、本文を取得できた1万8,151件が対象です。
この調査の解説によると、数字や統計を含むページは、答えに取り込まれた度合いの平均が0.1171で、含まないページは0.0725でした。
定義の表現を含むページと、比較の内容を含むページも、含まないページより平均が高くなっています。
この結果は相関で、因果は示されていません。
取り込まれた度合いは、引用の回数や位置、語の重なりを論文が足し合わせた合成の指標で、AIの内部を直接見たものとは違います。
査読前の論文で、言語の比較は中国語と英語だけでした。
書き手の違いを比べた研究は、弊社が読んだ範囲に見当たりません
3本の研究で変えられていたのは、ページに書いてある内容でした。
社内の人が書いたか、AIが下書きを作ったか、外の会社が書いたか、という条件は、どの研究の比較にも入っていません。
そのため、自分で書けば引用される、とも、外注すれば引用される、とも言えません。
93本の外にそうした研究がある可能性は残ります。
言えるのは、弊社が読んだ範囲で差が出ていたのは、質問との関連や、数字・定義・比較といった記事の中身だった、という所までです。
質問との関連は図の2番目で、数字や比較は1番目で決まります。
どちらも、社内に残る仕事の側にあります。
弊社がこの質問をAIに聞いた結果
弊社でも、この記事の質問をそのままAIに聞いて、引用元を数えました。
結果は、弊社のページは2回とも引用元に入らなかった、というものです。
測った条件と結果
| 項目 | 内容 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 測った日 | 2026年10月2日 | 1日だけの結果 |
| AIの種類 | Claude | ほかのAIでは違う結果になりうる |
| 聞いた質問 | 自分で書く・AIに書かせる・外注する。中小企業はどれを選ぶべきですか? | 社名を入れていない質問 |
| 回数 | 2回 | 回数は少ない |
| 引用元の件数 | 1回目が3件、2回目が9件 | 同じ質問でも、回によって件数が変わった |
| 弊社のページ | 2回とも引用元に入らなかった | この記事を公開する前の結果 |
2回の答えの冒頭を読むと、どちらも「組み合わせる」という方向で、根拠には制作の体制を尋ねた調査の割合と、費用の目安が使われていました。
引用元になったページの社名は、この記事には書きません。
ほかの質問を合わせた全体の数字
同じ日に、40問のうち13問を、同じAIに2回ずつ聞いています。
社名を入れない11問では、弊社のページが引用元に入ったのは22回中1回でした。
社名を入れた2問では4回中2回で、1問は2回とも入り、もう1問は2回とも入りませんでした。
弊社のメインサイトの公開記事は、2026年10月2日の時点で1,008本です。
次の測り直しは2026年11月1日ごろで、同じ質問を、同じAIに、同じ回数だけ聞きます。
測り直す前なので、この記事を公開した結果がどうなるかは、いまの時点では分かりません。
自分で書く場合
ここから「途中で切り替えるとき」の節までは、研究の結果とは別の、進め方の話です。
手順や表は一般的な進め方として書いていて、弊社の決まりとして示すものではありません。
自分で書くときの作業
| 作業 | やること | つまずきやすい所 | 確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 事実を書き出す | 答える質問に関わる数字・条件・断っている仕事・失敗を、箇条書きにする | 頭の中にあるので、書き出さずに本文へ進んでしまう | 本文とは別に、事実の一覧が1枚ある |
| 冒頭で答える | 最初の2〜3文で、質問への答えを言い切る | 背景の説明から書き始めてしまう | 冒頭だけを読んで、答えが分かる |
| 条件ごとに分ける | 「場合による」を、場合ごとの行に分けて表にする | 社内の言い回しが、そのまま残る | 行の見出しが、買い手の状況の言葉になっている |
| 数字を照らす | 本文の数字を、契約書や受注の一覧と1つずつ照らす | 覚えている数字を、そのまま書く | 年度・条件・分母が、数字の隣に書いてある |
4行とも、文章の上手さとは別の作業です。
先に紹介した海外の実験でも、読みやすさや自信のある文体は、AIに根拠として選ばれることとほとんど結びついていませんでした。
自分で書くと、手を離れるものはありません
自分で書く場合は、図の5つの段がすべて社内に残ります。
事実を知っている人が文にするので、渡すための欄を埋める手間が要らず、聞いた話をそのまま書けます。
一方で、書いた本人が読み返しても、数字の条件の抜けは見つけにくいものです。
4番目の「確かめる」だけは、原稿を書いていない人に頼む形が取れます。
続けられるかは、本数で数えます
自分で書く進め方が続くかどうかは、最初の数本を書いてみると数えられます。
数えるのは、書き出した事実の件数、公開まで進んだ本数、途中で止まった本数です。
どの段で止まったかを書き留めておくと、その段だけをAIや外の人に渡す、という切り分けができます。
1本にかかる時間の目安は、この記事には書きません。
事実を書き出す所にかかる手間が、会社ごとに違うためです。
AIに書かせる場合
AIに書かせる場合に手を離れるのは、下書きの文を組む作業です。
順番は、事実を先に渡し、そのあとで文にさせる、になります。
AIに任せられる所と、人に残る所
| 作業 | AIに任せられるか | 人に残ること |
|---|---|---|
| 書き出した事実を、読みやすい文に整える | 任せられる | 渡していない内容が足されていないかを読む |
| 条件ごとの表の形に組む | 任せられる | 行と列が、書き出した事実と合っているかを見る |
| 一般的な用語の説明を足す | 任せられる | 発行元のページを開いて確かめる |
| 自社の数字や出来事を出す | 任せられない | 社内の人に聞く |
| 載せる数字が正しいかを決める | 任せられない | 元の資料と照らす |
事実を渡さずに質問だけで書かせると、返ってくるのは、どの会社が頼んでも同じになる説明です。
下の2行を飛ばすと、図の1番目と4番目が抜けた記事になります。
海外の実験:AIが作ったページは、あとからの書き換えが効きにくい結果でした
2026年に公開された公開前の書き換えの効き方を測った海外の実験を紹介します。
英語の質問集を使い、検索の上位5件に宣伝目的のページ1件を足して、3種類のAIに渡した実験です。
この実験の解説によると、AIが作った宣伝ページでは、キーワードを足す、権威的な文体にするなど従来の書き換え9種類が、3種類のAIのすべてで書き換えなしを下回りました。
人が書いた既存のページに同じ書き換えを当てた別の実験では、答えの中での目立ち方を表す値の平均が18.72から19.71へ上がり、下がったのは1種類でした。
2つは別々の実験で、AIが作ったページと人が書いたページの引用のされやすさを、同じ条件で比べたものとは違います。
実験に使われたのは宣伝目的の文章で、会社の解説記事とは性格が異なります。
弊社の受け取りを書くと、AIで下書きを作る場合は、公開前の言い回しの手直しに頼らず、下書きの前に入れる事実を決めておくほうが、この結果と合います。
海外の模擬実験:書き換えの3.4%に、事実の付け足しが見つかりました
もう1本は、上位の文書の型へ寄せる書き換えを20回くり返した海外の模擬実験です。
英語の6分野の文書を使い、書き換えを担当するAIには、事実を変えない、新しい事実を作らない、という指示が与えられていました。
この実験の解説によると、別のAIで3,472件の書き換えを点検したところ、3.4%に事実の付け足しが見つかっています。
点検したのもAIなので、3.4%という値そのものは目安として受け取ってください。
日本語の記事で同じ割合になるかは、調べられていません。
それでも、作らないよう指示しても足されることがあった、という結果は、下書きを人が照らす理由になります。
下書きを照らすときの見方
下書きは、先に作った事実の一覧と1行ずつ見比べます。
一覧に無い数字や出来事が本文にあれば、足されたものとして外すか、社内に聞いてから載せます。
事実の一覧を下書きの前に作っておくと、この見比べができるようになります。
AIで本数を一気に増やす場合に確かめる点は、記事を大量に公開する施策について書いた記事で扱いました。
外注する場合
外注する場合に手を離れるのは、構成を作る作業と、本文を書く作業です。
事実を出すこと、質問を決めること、自社に関する記述を確かめることは、発注する側に残ります。
頼む前に、相手に聞くこと
| 確かめること | 聞き方 | 答えを聞いたあとにすること |
|---|---|---|
| 自社の事実をどう引き出すか | 聞き取りは、工程に入っていますか | 社内で答える人を、予定に入れる |
| 事実の確認を誰がするか | 数字や固有の名前の裏取りは、どちらの担当ですか | 自社が受け持つ分の、確かめる人を決める |
| 答える質問を誰が決めるか | 1本ごとの質問は、どちらが決めますか | 買い手の質問の一覧を、先に渡す |
| 公開後に誰が測るか | AIに同じ質問を聞いて数える作業は、報告に入りますか | 入らないなら、社内で数える人を決める |
聞き取りがないまま原稿が届く進め方では、社内の人しか知らない事実が入る場所がありません。
4つの答えがはっきりしていれば、図の1番目・2番目・4番目・5番目の担当が、契約の前に決まります。
外注しても発注側に残る工程
記事づくりの工程を、外へ頼めるものと頼めないものに分けた表は、記事を外へ頼んでも発注側に残る工程を書いた記事に載せています。
その記事で外へ頼めないとしたのは、誰に向けて書くかを決めること、記事の主張を決めること、読み終えた人の行き先を用意することでした。
構成を作ることと、本文を書くことは、頼める工程に入っています。
事実関係を確かめる工程は「一部できる」で、理由は、自社に関する記述を自社しか確かめられないことです。
外注した記事とAIの引用
外へ頼んだ記事がAIに引用されるかどうかは、記事作成の代行とAI検索について書いた記事で、研究の条件と一緒に扱いました。
その記事でも、頼んだかどうかより、自社の事実が原稿に入る進め方かどうかを分かれ目にしています。
納品された原稿で確かめる点と、相手へ渡す欄の例も、そちらに表で載せました。
組み合わせる:下書きと確認を分けます
3つは、どれか1つに決めなくても進められます。
組み合わせるときの考え方は、図の3番目を2つに割り、下書きを作る人と確かめる人を分けることです。
組み合わせの型
| 組み合わせ | 下書きを作る | 確かめる | 先に決めておくこと |
|---|---|---|---|
| 社内の人が話し、AIが下書きを作る | AI | 話した本人か、社内の別の人 | 下書きの前に、事実の一覧を作る |
| 社内の人が話し、外の書き手が書く | 外の書き手 | 社内の人 | 聞き取りの場と、数字を照らす担当 |
| 外の書き手がAIで下書きを作る | 外の書き手とAI | 外の書き手と、社内の人 | 裏取りをどちらが受け持つか |
| 社内の人が書き、別の人が確かめる | 社内の書く人 | 原稿を書いていない社内の人 | 照らす資料の置き場所 |
4つの型のどれでも、確かめる列に社内の人が入っています。
3行目のように外の書き手が下書きにAIを使う場合も、発注側が見る所は変わりません。
分けるときに決めること
下書きと確認を分けるときは、確かめる人に渡すものを決めておきます。
渡すのは、原稿と、事実の一覧と、数字ごとの元の資料の名前です。
確かめる人は、原稿の数字を一覧と資料に照らし、「載せる」「直して載せる」「載せない」のどれかを付けて返します。
確かめられなかった数字は、載せません。
組み合わせても、仕事の数は減りません
組み合わせると、1人が持つ作業は軽くなります。
一方で、図の5つの段はどれも残り、段と段のあいだで渡すものが増えます。
渡すものが決まっていないと、下書きを作る側は事実を待ち、確かめる側は資料を探す所から始めることになります。
選び方:文章にする人を社内で確保できるか
ここも進め方の話で、研究が選び方を示しているわけではありません。
選ぶときに見るのは、費用の前に、文章にする作業を続けられる人が社内にいるかどうかです。
自社の状況から選ぶ表
| 自社の状況 | 取れる進め方 | 社内に残る仕事 | 最初にすること |
|---|---|---|---|
| 事実を話せる人が、文章にする作業も続けられる | 自分で書く | 5つの段すべて | 事実の一覧を、本文とは別に1枚作る |
| 事実を話せる人はいるが、文章にする人がいない。下書きを照らす人は決められる | AIに下書きを作らせる | 事実を出す、質問を決める、下書きを照らす | 照らす人の名前を決める |
| 事実を話せる人はいるが、文章にする人も、下書きを照らす手も足りない | 外注する | 事実を出す、質問を決める、自社に関する記述を確かめる | 聞き取りが工程に入っているかを相手に聞く |
| 事実を話せる人が決まっていない | どれを選ぶ前でも、話す人を決める | 事実を出す | 買い手の質問を1つ持って、話を聞く場を作る |
4行目の状況では、3つのどれを選んでも、図の1番目が空のまま進みます。
上の3行は、どれが優れているという並びにはしていません。
文章にする人がいる、の見分け方
「いる」と言えるのは、書ける人がいる場合よりも、書く作業を続けられる人がいる場合です。
見分けるには、質問を1つ選び、記事を1本だけ、5つの段を通して作ってみます。
公開まで進んだか、どの段で止まったかが、次の本をどう進めるかの材料になります。
費用より先に見る欄
見積もりや道具の料金を比べる前に、社内に残る仕事を誰が持つかを書き出します。
事実を出す人、質問を決める人、確かめる人の3つの欄に、名前が入るかどうかを見てください。
3つの欄が空のままだと、どの選び方でも、文章だけが先に出来上がります。
途中で切り替えるとき
進め方は、始めたあとで変えられます。
切り替えても引き継げるものと、決め直すものを分けておくと、やり直しが少なくて済みます。
切り替えのきっかけと、引き継ぐもの
| きっかけ | 切り替えの例 | 引き継ぐもの | 決め直すこと |
|---|---|---|---|
| 自分で書いていて、公開まで進む本数が減った | 下書きをAIか外の書き手に渡す | 買い手の質問の一覧、事実の一覧 | 下書きを照らす人 |
| AIの下書きを照らす手が足りない | 公開する本数を、照らせる数に合わせる。または外の書き手に頼む | 事実の一覧、照らした資料の名前 | 裏取りをどちらが受け持つか |
| 外注した原稿に、自社の事実が入っていない | 聞き取りから始める進め方に変える | 買い手の質問の一覧 | 社内で話す人と、聞き取りの場 |
| 社内に文章にできる人が入った | 外注から自分で書く形に移す | これまでの原稿、測った記録 | 原稿を書いていない人が確かめる段取り |
引き継ぐものの列にあるのは、質問の一覧、事実の一覧、測った記録です。
この3つは図の1番目・2番目・5番目の成果で、誰が文章にしていたかに関係なく社内に残ります。
切り替える前に残しておくもの
切り替える前に、AIに同じ質問を聞いた記録を1回分残しておけます。
記録するのは、聞いた日、使ったAI、聞いた回数、自社のページが引用元に入った回数です。
切り替えの前と後を比べる材料になりますが、数字が動いた理由が切り替えにあるとまでは、この記録だけでは言えません。
書いたあとの作業は、どれを選んでも同じです
公開したあとの作業は、誰が文章にしたかで変わりません。
同じ質問で測ることと、公開した記事を見直すことの2つです。
同じ質問を、同じAIに、同じ回数で聞く
図の2番目で決めた質問を、一字も変えずにAIへ聞き、自社のページが引用元に入った回数を数えます。
記事を公開する前に1回測っておくと、公開のあとの数字と並べられます。
条件のそろえ方と記録の残し方は、同じ条件で測り直す手順を書いた記事にまとめました。
公開した記事を見直す
公開した記事は、公開した月の数字だけでは判断できません。
弊社の記事は、公開した月から2か月目にかけて1本あたりのセッションが1.9から13.6に増え、手を入れないと9か月目から落ちました。
12か月目で最大時の4分の1、16か月目で7分の1です。
これは検索などからサイトに来た回数の話で、AIの答えに出た回数とは別の数字です。
見直しで確かめる所は、公開した記事の見直し方を書いた記事に、数字・日付・リンク先・自社の事実の4つとして書きました。
納品で終わる進め方では、見直しが社内に残ります
外へ頼む場合も、AIで下書きを作る場合も、公開のあとの作業は自動では付いてきません。
測る人と見直す人を、書き始める前に決めておくと、公開して終わりになるのを防げます。
避けたほうがよい施策は、やってはいけないLLMO対策をまとめた記事に、出どころを付けて並べました。
よくある質問
Q1. 中小企業は、結局どれを選べばいいですか
どれか1つをお勧めすることはしていません。
事実を出す・質問を決める・事実を確かめる、の3つを社内の誰が持つかを先に決め、残った「文章にする作業」を続けられる人が社内にいるかで選びます。
いなければ、下書きをAIに任せて社内で照らすか、外の書き手に頼むかの2つが残ります。
Q2. AIに書かせた記事は、AIに引用されにくくなりますか
引用されにくくなる、と示した研究は、弊社が読んだ93本の範囲には見当たりません。
引用されやすくなる、と示した研究も見当たりません。
海外の調査では、4つのAI検索が引用して本文を取得できた1万9,154件のうち約16%がAI生成と判定されましたが、英語の712問での結果で、引用のされやすさは比べていません。
Q3. 外注すれば、社内の作業はなくなりますか
なくなりません。
手を離れるのは、構成を作る作業と本文を書く作業です。
事実を出すこと、答える質問を決めること、自社に関する記述を確かめることは、発注する側に残ります。
Q4. 社長が1人で全部やっている会社は、どうすればいいですか
事実を出す人と確かめる人が同じ1人になるので、文章にする作業を手放す形が取れます。
断った依頼や、やり直しになった案件を紙に書き出し、それをAIか外の書き手に渡します。
戻ってきた原稿の数字を、見積書や作業の記録と照らす段は省きません。
Q5. 3つを組み合わせてもいいですか
組み合わせて構いません。
下書きを作る人と確かめる人を分け、確かめる人には、原稿と事実の一覧と元の資料の名前を渡します。
自分で進められる範囲を先に知りたいときは、自分でできるLLMO対策をまとめた記事から始められます。
まとめ
自分で書く・AIに書かせる・外注する、のどれを選んでも、社内に残る仕事は同じ3つです。
- 社内に残るのは、自社にしかない事実を出す、答える質問を決める、事実を確かめる、の3つ
- 3つの選び方で変わるのは、文章にする作業を誰が持つか
- 書き手の違いで引用のされやすさを比べた研究は、弊社が読んだ93本の範囲には見当たらない
- 海外の実験でAIが重く見たのは質問との関連性で、読みやすさはほとんど相関しなかった(2023年当時のモデル、英語)
- 海外の調査では、4つのAI検索が引用した1万9,154件のうち約16%がAI生成と判定された。引用のされやすさは比べていない
- 海外の模擬実験では、AIの書き換え3,472件のうち3.4%に事実の付け足しが見つかった
- 弊社がこの質問をClaudeに2回聞くと、引用元は3件と9件で、弊社のページは2回とも入らなかった(2026年10月2日)
選ぶ前に、事実を出す人、質問を決める人、確かめる人の名前を書き出してください。
海外の研究は英語と海外が中心で、日本語で同じ結果になる保証はありません。
弊社の次の測り直しは2026年11月1日ごろです。
今日できる点検
道具を買わずに、今日のうちにできる点検を表にしました。
いま自分で書いている会社でも、AIや外の書き手に任せている会社でも、同じ表で点検できます。
点検の表
| 点検すること | やり方 | 結果の見方 |
|---|---|---|
| 事実を出す人を書く | 自社の数字や断っている仕事を話せる人の名前を書く | 名前が1人も書けなければ、選ぶ前にここを決める |
| 質問を1つ書く | 商談や問い合わせで聞かれたことを、文のまま1つ書く | 1文で書けるかを、はい・いいえで書く |
| 確かめる人を書く | 原稿の数字を元の資料と照らす人の名前を書く | 書く人と別の人にできるかを見る |
| いちばん新しい記事を開く | ほかのサイトに無い自社の事実に印を付ける | 印の数を数える。0なら社内に聞いて1つ足す |
| 数字を照らす | その記事の数字を、元の資料と1つずつ照らす | 確かめられなかった数字を外す |
| AIに聞く | 書いた質問を、AIに2回聞く | 自社のページが引用元に入った回数と、引用元の件数を書き留める |
点検のあとにすること
6つの点検が終わると、事実を出す人、質問、確かめる人、いまの記事に入っている自社の事実の数、AIに聞いた結果が手元に残ります。
誰が文章にするかは、この5つがそろったあとで決められます。
AIに聞いた日と回数は、記録の端に書いておいてください。
翌月に同じ質問を同じ回数だけ聞くと、最初の記録と比べられるようになります。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
ページを増やしても問い合わせが来ないなら、原因はページの外にあります。その場合は、下の入口からご相談ください。
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