記事作成代行で実際に誰が書いているかは、会社ごとに違い、外からは見えにくいままです。
確かめる方法は、契約の前に相手へ聞いて、答えを書面で残すことです。
品質は、書き手の肩書きより、納品された原稿の中の事実で確かめます。
見る所は4つで、自社にしかない事実が入っているか、数字に出どころと条件が付いているか、冒頭で質問に答えているか、誰が事実を確かめたか、です。
記事を外へ頼もうとすると、「担当するのは経験の浅い人では」という不安が出てきます。
提案の場で会った人と、実際に原稿を書く人が同じかどうかは、提案書を読んでも分からないことがあります。
この記事は、弊社が作った「買い手がAIに聞く40問」のうち、次の1問に答えるために書きました。
「記事作成代行は実際に誰が書いていますか? 品質はどう確かめればいいですか?」
この1問は、40問の一覧を載せた記事で、出どころを「商談」と書いた質問です。
AIの答えに自社が出るように整える取り組み(LLMO対策)の全体は、LLMO対策のやり方を9つの工程で書いた記事にまとめてあります。
結論:誰が書くかは聞いて書面に残し、品質は原稿の中の事実で確かめます
先に全体を表で示します。
契約の前に聞くことと、納品のあとに確かめることを、場面ごとに分けました。
聞くことと、確かめること
| 場面 | すること | 見る所 | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 契約の前 | 原稿を書く人と、事実を確かめる人を聞く | 立場が具体的に返ってくるか | 答えを書いた書面 |
| 契約の前 | AIを使う工程、取材の有無、再委託の有無を聞く | 工程ごとに分けて答えが返るか | 同じ書面に書き足す |
| 納品のあと | 自社にしかない事実が入っているかを数える | 渡した事実の数と、原稿に入った数 | 数えた結果 |
| 納品のあと | 数字の出どころと条件を照らす | 年度・条件・分母 | 照らした資料の名前 |
| 納品のあと | 冒頭が質問に答えているかを読む | 冒頭の2〜3文 | はい・いいえ |
| 公開のあと | 同じ質問をAIに聞く | 自社のページが引用元に入った回数 | 聞いた日と回数 |
上の2行は、相手に聞かないと分からないことです。
下の4行は、相手の答えを待たずに、手元の原稿と記録で確かめられます。
書き手について聞いた答えが本当かどうかも、下の4行で確かめることになります。
この記事で書かないこと
この記事には、金額や単価の相場を書きません。
書き手の資格や肩書きについて、どれが上でどれが下か、という話も書きません。
どの形の書き手が業界に何割いるか、という内情も書きません。
弊社はその割合を数えた根拠を持っていないためです。
なお、弊社は記事づくりを仕事にしている側なので、頼まれる側に寄った書き方になりうる立場です。
読むときは、研究や実測の数字として書いた文と、進め方として書いた文を分けて受け取ってください。
この記事の数字の出どころ
数字の出どころは、2種類に分けて書きます。
「海外の調査では」「海外の実験では」と書いた数字は、海外の論文から引いたものです。
「弊社では」と書いた数字は、弊社が自分で数えたものです。
弊社が読んだ海外の研究は、2026年10月2日の時点で93本あり、1本ずつ解説した一覧を公開しています。
お断りしておくと、これらの研究は英語と海外での検証が中心です。
日本語の質問や日本の中小企業で、同じ数字になるとは言えません。
実験の環境で確かめられたことと、実際のAIのサービスで起きることも、分けて書きます。
ここに書いた確かめ方をしても、AIに引用されるという約束はできません。
LLMO対策という言葉そのものの説明は、LLMO対策とは何かを書いた記事に分けてあります。
図で見る:聞いてから測るまでの5つの段
書き手を聞く所から、公開後に測る所までを、5つの箱で示します。
図は上から下へ進みます。
図の読み方:金色の4番が、品質を確かめる段です
金色で囲んだ4番目が、この記事でいちばん伝えたい段です。
納品された原稿を開き、中に書かれた事実を、手元の資料と照らします。
1番目は契約の前の段で、書く人と確かめる人を相手に聞き、答えを書面にします。
2番目で、自社にしかない事実を相手へ渡します。
3番目で原稿を受け取り、5番目は公開したあとに同じ質問をAIに聞く段です。
1番と4番はつながっています
1番で聞いた答えは、その場では確かめようがありません。
「取材をします」「数字は確かめます」という答えが本当だったかは、4番で原稿を開いたときに分かります。
取材をした原稿には、渡した事実や、聞き取りで出た事実が入っています。
数字を確かめた原稿には、年度や分母といった条件が数字の隣に付いています。
図の中に「書き手の肩書きを調べる」という箱はありません。
肩書きを調べても、4番で見る事実が原稿に入るかどうかは決まらないためです。
記事作成代行で誰が書くかは、外から見えにくい
誰が書いたかは、納品された原稿を読んでも分かりません。
見えにくい理由と、見えにくいままでも進められる理由を書きます。
納品物に、書き手は写りません
納品されるのは文章のファイルで、そこに書かれているのは本文だけです。
弊社が外注した記事と生成AIの確認について書いた記事でも、同じ点に触れています。
どの道具を使ったか、どんな指示を出したか、受け取った側から見えるものはほとんど残らない、という内容です。
書いた人の名前や立場も、相手が書類に書かない限り、発注側には渡りません。
書き手の形は、会社ごとに違います
原稿を書く人の形は、1つに決まっていません。
考えられる形を、外から見える所と一緒に並べます。
| 書き手の形 | 外から見える所 | 契約の前に聞くこと |
|---|---|---|
| 頼んだ会社の中の人が書く | 提案の場に来た人が書くとは限らない | 書く人は、提案の場の人と同じか |
| 頼んだ会社が、社外の書き手に頼む | 契約の相手は会社で、書き手は見えない | 誰が原稿を確かめてから納品するか |
| AIで下書きを作り、人が確かめる | 原稿を読んだだけでは分からない | どの工程で使い、誰が事実を確かめるか |
| 頼んだ会社が、別の会社へ再び頼む | 契約の書類に出てこないことがある | 再委託の有無と、ある場合の確かめ方 |
この表は、形の種類を並べたものです。
どの形が多いかは、弊社は数えていないので書きません。
どの形が良くてどの形が悪い、という順位も付けていません。
同じ形でも、自社の事実が原稿まで届く進め方と、届かない進め方があるためです。
「経験の浅い人では」という不安の扱い方
書き手の経験を気にするのは、自然なことです。
ただ、経験の年数を聞いて答えが返ってきても、原稿に何が入るかは別に決まります。
弊社が記事作成代行とAI検索の関係を書いた記事では、どの会社にも当てはまる文章になる原因を扱いました。
誰に向けて書くのか、何を主張するのかが決まっていないまま頼まれると、書き手は決まっていない所を自分で埋めることになる、という内容です。
その記事では、書き手の腕が足りないから起きる話とは違う、とも書いています。
経験の長い人が書いても、社内の事実が届かなければ、原稿は検索で集まる材料だけでできあがります。
不安の向け先を、書き手の年数から、事実が届く道のほうへ移すと、確かめられることが増えます。
見えにくいままでも、確かめられること
書き手が見えないままでも、原稿は手元に届きます。
原稿の中の事実は、発注側が自分の資料と照らせます。
この記事の後半は、その照らし方を3つに分けて書きます。
相手に聞く作業と、原稿で確かめる作業を、両方持っておく形になります。
契約の前に聞く質問:書く人・確かめる人・AI・取材・再委託
ここは研究の結果とは別の、進め方の話です。
契約の前に、相手へ聞いておけることを5つに分けました。
聞く5つの質問
| 聞くこと | 聞き方の例 | 答えで見る所 |
|---|---|---|
| 書く人 | 「原稿を書くのは、どの立場の方ですか。提案の場にいる方と同じですか」 | 立場が具体的に返ってくるか |
| 確かめる人 | 「数字や固有名詞の出どころは、どなたが確かめますか」 | 書く人とは別の人が見るのか、発注側の受け持ちか |
| AIを使うか | 「生成AIは、どの工程で使っていますか」 | 使う工程と、人が確かめる工程を分けて説明できるか |
| 取材の有無 | 「取材や聞き取りは、工程に入っていますか」 | 誰に何を聞くかが決まっているか |
| 再委託 | 「書く作業を、別の会社や個人へ頼むことはありますか」 | 頼む場合に、誰が原稿を確かめるか |
5つとも、相手の答えがどれであっても、契約をやめる理由にはなりません。
答えによって変わるのは、発注側が受け持つ作業の量です。
良し悪しを決めずに、事実として聞きます
質問の目的は、相手を試すことではありません。
誰が何を受け持つかを、契約の前にそろえることです。
弊社が記事を外へ頼んでも発注側に残る工程を書いた記事では、数字の出どころをどこまで確かめるかを面談で聞くよう勧めています。
その記事には、この問いに詰まる相手の場合、確かめる負担が自社に来る、と書きました。
続けて、それは悪いことではないとし、その分の手間を自社が持つ前提で見積もりを比べればよい、とも書いています。
確かめる人が相手の側にいないと分かれば、自社で確かめる人を決めれば足ります。
AIの使用は、使う工程を聞きます
AIを使っているかどうかは、はい・いいえで聞くより、工程で聞くほうが答えが具体的になります。
構成案、下書き、校正のうち、どこで使い、どこを人が確かめるのか、という聞き方です。
先ほどの記事では、望ましい答えを「使う工程と、人が確認する工程を分けて説明できる」と書きました。
使っていること自体は問題にしていません。
あとの節で書くとおり、AIで書いたページが引用されにくいと示した研究は、弊社の読んだ範囲に見当たらないためです。
取材の有無は、誰に何を聞くかまで聞きます
取材や聞き取りが工程に入っているかは、原稿に自社の事実が入るかどうかに直接つながります。
聞き取りがある場合は、社内の誰が答えるのかを、先に決めておけます。
聞き取りが無い場合は、発注側が事実を書き出して渡す段を、自分の予定に入れます。
どちらの場合も、事実を出すのは発注側です。
違うのは、口で話すか、書いて渡すかです。
再委託は、有無と確かめる人を聞きます
頼んだ会社が、書く作業をさらに別の所へ頼むことがあるかどうかも、聞いておけます。
再委託があること自体を、この記事では良いとも悪いとも書きません。
聞いておくのは、再委託がある場合に、誰が原稿を確かめてから納品するのかです。
渡した社内の資料が、どこまで渡るのかも、あわせて聞けます。
契約の条項としてどう書くかは、この記事では扱いません。
面談で聞く質問は、別の記事にもまとめています
ここに挙げた5つは、書き手と確かめる人に絞った質問です。
修正の数え方や、担当が動けなくなったときの扱いなど、面談で聞くほかの質問は、先ほどの発注側に残る工程の記事に、望ましい答えと注意したい答えの表で並べました。
答えは書面で残す
ここも進め方の話です。
聞いた答えは、口頭のままにせず、書面にしておきます。
口頭の答えは、担当が替わると消えます
発注側に残る工程の記事では、依頼の内容について、次のように書きました。
「口頭やメール本文で伝えると、担当者が変わったときに消えます。」
書き手についての答えも同じで、面談の場で聞いただけでは、半年後に確かめようがありません。
書面にしておけば、納品のたびに、最初の答えと原稿を並べて見られます。
書面に書く欄
書面は、次のような欄を埋める形で作れます。
| 欄 | 書くこと | 記入の形(例) |
|---|---|---|
| 書く人 | 立場と、提案の場の人と同じかどうか | (例)相手の会社の中の人/社外の書き手 |
| 確かめる人 | 数字と固有名詞を照らす人 | (例)相手の編集の担当/自社の担当 |
| AIを使う工程 | 使う工程と、人が確かめる工程 | (例)構成案・下書き・校正のうち当てはまるもの |
| 取材 | 誰に、何を聞くか | (例)自社の担当者への聞き取り |
| 再委託 | 有無と、ある場合に原稿を確かめる人 | (例)あり/なし |
| 納品時の報告 | 上の欄が、その1本で実際にどうだったか | (例)納品のたびに1行 |
右の列は形を示すための例で、数字は入れていません。
6つの欄が埋まっていれば、「誰が書いているのか分からない」という状態からは抜けられます。
納品のたびに、申告を1行もらいます
最初に聞いた答えは、契約の時点のものです。
続けて頼むうちに、書く人や使う道具が変わることはありえます。
弊社が外注した記事と生成AIの確認について書いた記事では、AIの使用を禁止にするより、申告してもらう形を勧めました。
理由として、禁止しても、使ったかどうかを確かめる手立てが発注側に無い点を挙げています。
申告の中身は、使った道具の名前、使った工程、最終の原稿に人がどれだけ関わったか、の3点です。
この3点を納品のたびに1行でもらうと、最初の書面と食い違ったときに気づけます。
書面の形は問いません
書面は、依頼書でも、打ち合わせのあとに送る確認のメールでもかまいません。
見るのは、あとから読み返せる場所に、日付と一緒に残っているかどうかです。
相手に書いてもらう形でも、発注側が書いて相手に確かめてもらう形でも、同じ役目を果たします。
研究で差が出たのは、書き手より記事の中身でした
ここからは、海外の研究の話です。
AIの答えに引用されるかどうかについて、何が調べられ、何が調べられていないかを書きます。
書き手を比べた研究は、93本の範囲に見当たりません
代行が書いた記事と、社内の人が書いた記事を比べて、AIの引用に差が出るかを測った研究は、弊社が読んだ93本の範囲には見当たりません。
93本の外にそうした研究がある可能性は残ります。
言えるのは、弊社の読んだ範囲では、書き手で差が出たと示せる数字が無い、という所までです。
AIは、質問との関連が高い文章を重く見ました
2024年に公開された海外の実験は、賛否が分かれる質問について、対立する2つの文章をAIに読ませ、どちらを根拠に答えるかを調べました。
この実験の解説によると、AIが強く重視したのは、質問との関連性が高い文章でした。
読みやすさや語彙の多様さは、AIの判断とほとんど相関していません。
規模は、あるモデルを評価した時点で、質問が238問、集めた文章が2,208件です。
文体や見た目を変える書き換えは6種類試され、どれも基準と変わらないか、下がる方向でした。
その6種類には、文末に著者の名前と連絡先を足す書き換えも入っています。
足された名前は架空のもので、書き手の肩書きの優劣を比べた実験とは別です。
対象は2023年当時の5つのモデルで、質問と文章はすべて英語です。
この実験が測ったのはAIが出す結論の向きで、引用されやすさそのものとは別の指標でした。
取り込まれやすかったのは、定義・数字・比較を含むページでした
2026年に公開された海外の論文は、AIの答えにページがどれだけ取り込まれたかを、公開済みの記録から数え直しました。
この論文の解説によると、対象は602の質問と3つのAI検索で、本文を取得できたページは18,151件です。
数字や統計を含むページは、含まないページより、取り込まれ具合の平均が61.55%高い値でした。
定義の表現を含むページは57.33%、比較の内容を含むページは55.28%高い値です。
この「取り込まれ具合」は論文が作った合成の指標で、結果は相関です。
因果は示されていません。
論文は査読前で、出典の言語は英語が中心でした。
定義を足せば引用が増える、という処方は、論文自身がここでは確立していないとしています。
2つの研究を並べると
| 研究 | 調べたもの | 差が出た所 | 言えないこと |
|---|---|---|---|
| 2024年の実験 | 対立する2つの文章のどちらを根拠にAIが答えるか(238問・2,208件・英語) | 質問との関連性 | いまのAIのサービスで同じ強さで働くこと |
| 2026年の論文 | 答えに取り込まれたページの特徴(602問・18,151件・相関) | 定義・数字・比較を含むか | それらを足せば引用が増えること |
| 弊社が読んだ93本 | 書き手の違いで引用に差が出るか | 比べた研究が見当たらない | 書き手は関係ない、と言い切ること |
3行目は「差が無い」と確かめられたという意味とは違います。
くらべた研究が見当たらない、という意味です。
そのため、この記事は「書き手は誰でもよい」とは書きません。
書けるのは、研究で差が出た所が原稿の中身のほうだった、という範囲までです。
弊社がこの質問をAIに聞いた結果
この記事の題にした質問を、弊社も実際にAIに聞いています。
測った条件と結果
弊社は2026年10月2日、「記事作成代行は実際に誰が書いていますか? 品質はどう確かめればいいですか?」という質問を、Claudeに2回聞きました。
弊社のページは、2回とも引用元に入りませんでした。
答えに付いた引用元は、1回目が9件、2回目も9件です。
1つのAIに、1日のうちに2回聞いた記録なので、ほかのAIやほかの日に同じ結果になるとは言えません。
ほかの質問を合わせた全体の数字
同じ日に、40問のうち13問をClaudeに2回ずつ聞いています。
社名を入れない11問で、弊社のページが引用元に入ったのは22回中1回でした。
社名を入れた2問では4回中2回で、1問は2回とも入り、もう1問は2回とも入りませんでした。
弊社のメインサイトの公開記事は、2026年10月2日の時点で1,008本です。
本数があっても、社名を知らない人の質問にはほとんど出ていない、というのが弊社のいまの位置です。
測り方の条件は、測り直しの記事に書きました。
次の測り直しは2026年11月1日ごろで、同じ質問・同じAI・同じ回数で行います。
原稿で確かめる①:自社にしかない事実が入っているか
図の4番にあたる所を、3つに分けて書きます。
1つ目は、原稿に自社にしかない事実が入っているかです。
自社にしかない事実は4種類
記事作成代行とAI検索の関係を書いた記事では、発注側が渡す材料を4種類に分けました。
数字、条件、断っている仕事、実際にあった失敗の4つです。
4種類に共通するのは、その会社の人に聞かないと出てこない点です。
用語の説明や一般的な手順は、外の書き手が検索で集められます。
検索で集まる材料だけでできた原稿は、誰が書いても同じ内容になります。
渡した数と、入った数を数えます
確かめ方は、渡した事実の数と、原稿に入った事実の数を比べることです。
| 事実の種類 | 原稿での探し方 | 入っていないときの戻し方 |
|---|---|---|
| 数字(件数・回数・日数・割合) | 渡した数字が、条件と一緒に本文か表にあるか | 入れる場所を指定して、戻す |
| 条件(答えが変わる分かれ目) | 「この場合はこうなる」という文があるか | 分かれ目を表の行にしてもらう |
| 断っている仕事 | 引き受けない範囲を書いた節があるか | 節を1つ足してもらう |
| 実際にあった失敗 | 注意点やよくある質問に、出来事として書かれているか | お客様が特定されない形に直して、渡し直す |
4行のうち、原稿に1つも入っていない行があれば、そこが戻す所です。
渡した事実が、文末に参考として触れられているだけの場合もあります。
その場合は、その事実を記事の骨格に据えた構成へ組み直してもらいます。
入っていないときは、渡し方も見直します
事実が原稿に入らない原因は、書き手の側だけにあるとは限りません。
同じ記事では、材料をまとめて渡すより、記事1本が答える質問と組にして渡すと原稿に入りやすい、と書きました。
答える質問、冒頭で言い切る答え、入れる数字、入れる条件、確かめた資料、載せないもの、の6つの欄を1本ごとに埋めて渡す進め方です。
欄が埋まっていれば、外の書き手は検索で穴を埋める必要がなくなります。
契約の前に「取材は工程に入っていますか」と聞いた答えは、この段で形になって現れます。
見るのは、書き手の経験より、事実が届く道です
同じ記事は、分かれ目について次のように書いています。
「分かれ目は、書き手がどこにいるかより、社内の事実が原稿まで届く道があるかどうかです。」
社内の人が書く場合でも、検索で調べた内容だけで書けば、中身は一般論になります。
書き手が誰であっても、この1つ目の確かめ方は同じ手順で使えます。
原稿で確かめる②:数字の出どころと条件
2つ目は、原稿に出てくる数字です。
数字は、1つずつ元の資料と照らします。
年度・条件・分母の3つを照らします
見る点は、年度・条件・分母の3つです。
年度は、いつからいつまでの数字かを指します。
条件は、どの種類の依頼を数えたのかを指します。
分母は、何件のうちの値か、何を100としたのかを指します。
| 見る点 | 原稿で探すもの | 照らす相手 | 合わないとき |
|---|---|---|---|
| 年度 | 数字の近くに、時期が書いてあるか | 自社の記録の日付 | 時期を足すか、数字を外す |
| 条件 | 何を数えた数字かが書いてあるか | 数えたときの決まり | 条件を足す |
| 分母 | 割合の元になる件数が書いてあるか | 元の件数 | 「◯件のうち」を足す |
| 外の調査の数字 | 調査の名前と、発行元が書いてあるか | 発行元のページ | 見つからなければ外す |
| 記事の中の食い違い | 冒頭の数字と、表の数字が同じか | 同じ原稿の別の場所 | どちらが正しいかを確かめて直す |
自社に関する数字は、自社の人しか照らせません。
ここは、相手の体制がどうであっても、発注側に残ります。
海外の模擬実験:書き換えの3.4%に、事実の付け足しがありました
AIに文章を書き換えさせると、指示していない事実が足されることがあります。
2026年8月に公開された海外の模擬実験は、AIに文書を繰り返し書き換えさせ、その中身を点検しました。
この実験の解説によると、点検した書き換えは3,472件で、3.4%に事実の付け足しが見つかっています。
書き換えには、事実を変えない、新しい事実を作らない、という指示が付いていました。
すべての点検を通過した書き換えは93.0%です。
文書は英語で、書き換えたのも点検したのもAIです。
点検もAIなので、3.4%という値そのものは目安として受け取ってください。
人が書いた原稿で同じ割合になるかは、この実験では調べられていません。
読み取れるのは、作らないよう指示しても、足された事実が残ることがある、という向きまでです。
出どころの見つからない数字は、外します
弊社が外注した記事と生成AIの確認について書いた記事では、検収の手順の1つに、数字と固有名詞の出どころの確認を入れました。
そこには、次のように書いています。
「出所が確認できない数字は、記事から外してください。」
「約」を付けて残す、という扱いはしません。
数字を外しても、条件は文として残せます。
外した数字の一覧を相手に返すと、次の原稿から、出どころの付け方がそろってきます。
照らすのは、原稿を書いていない人です
書いた本人が読み返しても、分母や条件の抜けは残ります。
記事作成代行とAI検索の関係を書いた記事には、弊社が2026年10月2日に、自分の記事の数字の書き方を2か所直した、と書きました。
どちらも、分母か、対象のAIの説明が抜けていたものです。
契約の前に「数字は、どなたが確かめますか」と聞いたのは、この段を誰が受け持つかを決めるためです。
原稿で確かめる③:冒頭で質問に答えているか
3つ目は、原稿の冒頭です。
その記事が答える質問に、冒頭の2〜3文で答えているかを読みます。
冒頭の2〜3文だけを読みます
確かめ方は、原稿の冒頭の2〜3文と、答える質問を並べて読むことです。
質問を読んだ直後に冒頭を読み、答えになっていれば通っています。
用語の説明や、時代の背景から始まっている場合は、答えが後ろに回っています。
| 読む所 | 確かめること | 通っていないときの症状 |
|---|---|---|
| 冒頭の2〜3文 | 質問への答えが言い切られているか | 用語の説明や前置きから始まる |
| 見出しの並び | 見出しだけで、冒頭の答えと同じことが伝わるか | 見出しを読んでも主張が分からない |
| 各見出しの直後 | その見出しの問いに、最初の文で答えているか | 答えが段落の終わりに置かれている |
| 題 | 質問の言葉が、そのまま入っているか | 質問と別の言葉に置き換わっている |
4行とも、原稿を最後まで読まずに確かめられます。
質問を決めていないと、冒頭は確かめられません
この確かめ方は、記事1本が答える質問が先に決まっていることを前提にしています。
質問が決まっていなければ、冒頭が何に答えるべきかも決まりません。
前の節で紹介した2024年の実験では、AIが重く見たのは質問との関連性でした。
冒頭を質問に合わせることは、その結果と向きが合っています。
ただし、冒頭を直せば引用される、という所までは、この実験からは言えません。
書き方そのものは、別の記事に書いています
見出しの直後に結論を置く書き方は、AIが引用しやすい文章構造を扱った記事に書きました。
その記事では、見出しの直後に、一読で分かる結論や定義を置くことを挙げています。
納品された原稿を読むときは、その形になっているかを、見出しごとに見ていけます。
AIを使っているかどうかより、誰が事実を確かめたか
原稿がAIで書かれたかどうかは、気になる所です。
確かめられている範囲と、原稿で見る所を分けて書きます。
AI生成と判定されたページも、引用元に入っていました
海外の調査に、4つのAI検索が引用したページを、検出の道具にかけたものがあります。
この調査の解説によると、本文を取得できた1万9,154件のうち、約16%(3,056件)が「AI生成」と判定されました。
質問は英語の712問で、米国に関係する政治・健康・環境の内容です。
判定は検出の道具1種類によるもので、論文は約16%を下限の目安として扱うよう求めています。
この調査が数えたのは、引用されたページの中の割合までです。
AI生成のページが引用されやすいか、されにくいかは、比べていません。
詳しい読み方は、AIで書いた記事がAIに引用されるかを書いた記事に分けました。
見分ける側の研究でも、作り方と中身が混ざっていました
AI検索向けに手を加えたページを、機械で見分けようとした海外の研究があります。
この研究の解説によると、評価用の文章3,200件で既存の見分け方を比べると、全体の成績が良い手法ほど、文章をAIが書いたかどうかを手がかりにしている疑いがありました。
成績が上位だった手法の1つでは、人が書いた文章とAIが書いた文章とで、誤って判定する率に0.767の差がありました。
見たいのは手を加えたかどうかなのに、誰が書いたかで判定が動いていた、という指摘です。
評価用の文章は研究のために作られたもので、日本語のページで同じことが起きるかは扱われていません。
見分ける側でも、作り方と中身は取り違えやすい、という範囲で受け取ってください。
原稿ごとに、確かめた人を1行で残します
ここからは進め方の話です。
原稿について残しておけるのは、AIを使ったかどうかより、誰が何を確かめたかです。
| 確かめること | 誰が確かめるか | 残す記録 |
|---|---|---|
| 申告の内容と、本文が合っているか | 発注側 | 申告の1行と、食い違いの有無 |
| 特徴のある文が、既存のページと一致しないか | 発注側 | 調べた文と、調べた日 |
| 数字と固有名詞の出どころ | 自社に関する所は発注側 | 照らした資料の名前 |
| 自社にしかない事実が入っているか | 発注側 | 渡した数と、入った数 |
上の3行は、弊社が外注した記事と生成AIの確認について書いた記事で、検収の手順として挙げたものです。
その記事では、検収の手順を6つに分け、契約に入れる項目と一緒に並べました。
4行目は、この記事の1つ目の確かめ方です。
AIを使ったかどうかで、確かめる所は減りません
AIで下書きを作った原稿でも、人が書いた原稿でも、上の4行は同じです。
下書きを誰が作ったかによって、照らす数字が減ることはありません。
相手がAIを使っていると答えた場合に増えるのは、確かめた人を記録に書く理由のほうです。
先ほどの模擬実験のとおり、作らないよう指示した書き換えにも、足された事実が残っていました。
試しに1本で確かめる
ここは研究の結果とは別の、進め方の話です。
聞いた答えと、原稿の中身を、1本で突き合わせる進め方があります。
1本に入れる条件
試しの1本は、次の5つを決めてから頼むと、あとで確かめやすくなります。
| 決めること | 内容 | 決めておく理由 |
|---|---|---|
| 答える質問 | 買い手が聞く形のまま、1つ | 冒頭を確かめる基準になる |
| 渡す事実 | 数字・条件・断っている仕事・失敗から選ぶ | 入った数を数えられる |
| 聞いた答えの書面 | 書く人・確かめる人・AI・取材・再委託 | 原稿と並べて見られる |
| 確かめる3点 | 自社の事実、数字の出どころ、冒頭の答え | 見る所を先にそろえる |
| 照らす人 | 原稿を書いていない、自社の人 | 抜けを見つけやすい |
5つを決めずに頼んだ1本は、読みやすいかどうかの感想で終わりやすくなります。
1本で分かること、分からないこと
1本で分かるのは、渡した事実が原稿に入る進め方かどうかです。
聞いた答えと、納品時の申告が合っているかも分かります。
1本では分からないこともあります。
続けて頼んだときに、書く人や確かめる人が同じままかどうかは、1本では確かめられません。
そこは、納品のたびにもらう1行の申告で追います。
公開したあとの数字も、1本と1か月では決められません。
弊社の記事は、公開した月から2か月目にかけて、1本あたりのセッションが1.9から13.6に増えました。
これは検索などからサイトに来た回数で、AIの答えに出た回数とは別の数字です。
1本のあとに決めること
1本を確かめ終えたら、3つの確かめ方のうち、通らなかった所を相手に伝えます。
伝えたあとの直し方を見ると、続けて頼んだときの進め方が見えてきます。
自社が受け持つ作業の量も、この時点で数えられます。
事実を渡す人、数字を照らす人、公開後に測る人の3つの役が、社内で決まっているかを見てください。
実績の見せ方を確かめる
相手の会社が実績を示してきたときの読み方にも、触れておきます。
AIに出た実績は、5つの記録で読みます
「AIに取り上げられた」という実績は、画面の写し1枚では読めません。
弊社が実績の確かめ方を書いた記事では、見せてもらう記録を5つ挙げました。
| 見せてもらうもの | それで分かること |
|---|---|
| AIに聞いた質問文そのもの | 社名を入れた質問か、入れない質問か |
| 同じ質問を何回聞いて何回出たか | たまたまの1回か、繰り返し出るのか |
| 始める前と後を同じ条件で比べた記録 | 取り組みの前から出ていたのか、後から出たのか |
| 測った日・AIの種類・聞き方 | どのAIの、いつの、どんな設定の結果か |
| 書かれ方の中身 | 名前が出ただけか、引用元に付いたか、内容は正しいか |
最初に見るのは質問文です。
弊社の実測でも、社名を入れた質問では4回中2回、社名を入れない質問では22回中1回と、質問文で数字が分かれました。
制作の実績は、1本を指して聞きます
記事の制作実績を見せてもらったときは、1本を指して聞く方法があります。
発注側に残る工程の記事では、面談で聞く質問の1つ目に、次の問いを置きました。
「この記事は、誰が読む想定で書きましたか」
読む人の状況まで具体的に返ってくるか、業種の名前だけで終わるかで、設計から入る相手かどうかが分かる、と書いています。
この問いは、書き手の名前を聞かなくても、原稿がどう作られたかを知る手がかりになります。
よくある質問
Q1. 記事作成代行は、実際に誰が書いていますか
会社ごとに違い、外からは見えにくいままです。
契約の前に、書く人と、事実を確かめる人を相手に聞いて、答えを書面に残してください。
どの形が多いかは、弊社は数えていないので、割合はお答えできません。
Q2. 経験の浅い人が担当するのでは、と心配です
書く人の立場は、契約の前に聞けます。
あわせて、原稿に自社にしかない事実が入っているかを、納品のたびに数えてください。
書き手の経験の年数でAIの引用に差が出るかを測った数字は、弊社の手元にありません。
Q3. AIで書いているかどうかは、原稿を読めば分かりますか
原稿を読むだけで見分けるのは難しい、と考えておくほうが安全です。
海外の研究では、見分ける手法のうち成績が上位だった1つで、人が書いた文章とAIが書いた文章の誤判定の率に0.767の差がありました。
評価用に作った3,200件の文章での結果で、日本語では確かめられていません。
使う工程を相手に申告してもらい、数字と固有名詞は誰が確かめたかを記録に残してください。
Q4. 書き手の資格や肩書きは、確かめなくていいですか
確かめてかまいません。
ただ、この記事では、資格や肩書きの優劣は扱っていません。
書き手の違いでAIの引用に差が出るかを比べた研究が、弊社の読んだ93本の範囲に見当たらないためです。
資格を確かめた場合でも、原稿の中の事実は別に照らしてください。
Q5. 品質は、最終的に何で確かめればいいですか
納品された原稿で、3つを確かめます。
自社にしかない事実が入っているか、数字に出どころと条件が付いているか、冒頭で質問に答えているか、の3つです。
加えて、その3つを誰が確かめたかを、原稿ごとに1行で残します。
公開したあとは、同じ質問をAIに同じ回数だけ聞いて、自社のページが引用元に入った回数を数えてください。
まとめ
記事作成代行で誰が書くかは、契約の前に聞いて書面に残し、品質は納品された原稿の中の事実で確かめます。
- 誰が書くかは会社ごとに違い、納品された原稿からは分からない
- 契約の前に聞くのは、書く人、確かめる人、AIを使う工程、取材の有無、再委託の有無の5つ
- 答えは書面に残し、納品のたびに申告を1行もらう
- 書き手の違いでAIの引用に差が出るかを比べた研究は、弊社が読んだ93本の範囲に見当たらない
- 海外の研究で差が出たのは、質問との関連性や、定義・数字・比較を含むかどうかだった(英語が中心、相関の結果を含む)
- 海外の模擬実験では、事実を作らないよう指示したAIの書き換え3,472件のうち、3.4%に事実の付け足しがあった(点検もAI)
- 弊社がこの質問をClaudeに2回聞くと、弊社のページは2回とも引用元に入らなかった(2026年10月2日)
書き手を聞く作業と、原稿を照らす作業は、片方だけでは足りません。
聞いた答えは、原稿を開いて初めて確かめられます。
海外の研究は英語と海外が中心で、日本語で同じ結果になる保証はありません。
やらないほうがよい施策はやってはいけないLLMO対策をまとめた記事に、自分で進める場合の入口は自分でできるLLMO対策をまとめた記事に書きました。
今日できる点検
すでに記事を外へ頼んでいる場合も、これから頼む場合も、今日のうちにできる点検を表にしました。
道具は要りません。
点検の表
| 点検すること | やり方 | 結果の見方 |
|---|---|---|
| 書く人を知っているか | 書く人の立場を、紙に1行で書いてみる | 書けなければ、相手に聞く質問の1つ目になる |
| 確かめる人を知っているか | 数字の出どころを誰が確かめているかを、1行で書いてみる | 書けなければ、自社で確かめる人を決める |
| 答えが書面にあるか | 契約の書類とメールを探す | 見つからなければ、確認のメールを1通送る |
| 自社の事実が入っているか | 直近の1本で、自社にしかない事実を数える | 0個なら、渡す事実の一覧を作る |
| 数字に条件が付いているか | 同じ1本で、数字の隣に年度・条件・分母があるかを見る | 無い数字に印を付け、元の資料を探す |
| 冒頭で答えているか | 同じ1本の冒頭の2〜3文を、答える質問と並べて読む | 答えになっていなければ、冒頭を戻す |
| AIに聞く | その記事が答える質問を、AIに2回聞く | 自社のページが引用元に入った回数と、聞いた日を書き留める |
点検のあとにすること
7つの点検が終わると、相手に聞くことと、原稿で直すことの一覧が手元に残ります。
聞くことは、次の打ち合わせの前にまとめて送れます。
原稿で直すことは、印を付けた1本をそのまま相手に返せば伝わります。
AIに聞いた日と回数は、一覧の端に書いておいてください。
翌月に同じ質問を同じ回数だけ聞くと、最初の記録と比べられるようになります。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
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