Googleの検索順位は、何が決めているのでしょうか。その入口になる公式ページを、英語版の原文から読みました。
このページは「A guide to Google Search ranking systems」(日本語版の題名は「Google 検索ランキング システムのご紹介」)です。この記事で分かるのは、現役の17のしくみと引退した4つの役割、ページ単位とサイト全体の信号の関係、英語版と日本語版の違いです。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。順位が動いたときに、どのしくみの話なのかを切り分ける土台として、この一覧を原文で読みました。
結論:3行で言うと
- このページは、順位づけを目的の違う複数の自動システムの集まりとして紹介しています。現役が17、引退済みが4つ載っています
- 順位づけは、ページ単位が基本です。サイト全体のシグナルも使われますが、サイト全体が良ければ全ページが上位に出るわけでも、悪ければ全ページが下がるわけでもない、と書かれています
- ヘルプフルコンテンツ、Panda、Penguinは「引退」の欄にあります。いずれも、コアランキングシステムの一部になったという扱いです
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | A guide to Google Search ranking systems |
| 日本語版の題名 | Google 検索ランキング システムのご紹介 |
| 英語版の最終更新日 | 2025年12月10日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025年12月18日 |
| Google検索セントラルの中の位置(章) | 「Ranking and search appearance」(日本語版は「ランキングと検索での見え方」)の中のページです |
| 直近の主な更新 | 変更履歴の最後の記載は2024年11月19日で、サイト全体のシグナルの説明を加えた、とあります。2025年12月10日に日付が変わりましたが、本文に差は見つかりませんでした |
Googleがこのページで言っていること
導入:ページ単位が基本で、サイト全体のシグナルも使う
Googleは、膨大なページを多くの要素とシグナルから見て、関連性が高く役に立つ結果を一瞬で出す自動のランキングシステムを使っている、と書いています。
このページは、主なものを紹介するガイドです。土台の「コアランキングシステム」の一部と、特定の目的に関わるシステムが載っています。
ランキングシステムは、ページ単位で働くように設計されています。サイト全体のシグナルや分類器も使われ、ページの理解に役立てられます。
ここが2024年11月に足された部分です。
サイト全体に良いシグナルがあっても、すべてのコンテンツが上位に出るとは限りません。悪いシグナルがあっても、すべてが下がるとは限りません。
Googleは、ランキングシステムを厳密なテストと評価で定期的に改善している、とも書いています。コンテンツの作り手などに役立ちそうな更新は、通知するそうです。
言葉や意図を読み取る5つのAI
- BERT:単語の組み合わせが表す意味と意図を理解するAIです
- MUM:言語の理解と生成ができるAIです。現在は一般的なランキングには使われず、新型コロナのワクチン情報の検索の改善など、特定の用途に使われています
- Neural matching:検索語とページが表す概念を理解して、互いに結びつけるAIです
- RankBrain:単語と概念の関係を理解するAIです。検索語がすべて含まれていなくても、関連する内容を返せるようになります
- Passage ranking:ページの中の個々の節(パッセージ)を見分けて、そのページが検索にどれだけ関連するかを理解するAIです
結果の選び方と並べ方に関わるしくみ
| しくみ | ページの説明の要約 |
|---|---|
| 重複除去(Deduplication) | よく似た結果が多いとき、最も関連性の高いものだけを出します。強調スニペットに昇格したページは、1ページ目のほかの位置では繰り返しません |
| 完全一致ドメイン(Exact match domain) | ドメイン名の語は、関連性を測る多くの要素の1つです。検索語にぴったり合わせて作ったドメインのコンテンツを、過大に評価しないよう調整します |
| 鮮度(Freshness) | 新しい内容が期待される検索で、新しいコンテンツを出します。公開直後の映画のレビューや、地震の直後のニュースが例です |
| リンク分析とPageRank | ページどうしのリンクから、ページの内容と有用さを判断します。PageRankは公開当初からのしくみで、大きく進化しながら、今もコアの一部です |
| ローカルニュース | 関連するときに、地域のニュース源を「トップニュース」などの機能で出します |
| オリジナルコンテンツ | 独自の報道などの元の内容を、引用しただけのものより目立たせます。複製されたページのどれが主なのかを伝える特別なマークアップ(canonical)への対応も含みます |
| 信頼できる情報 | 権威あるページを出し、質の低いコンテンツの順位を下げる仕組みなど、複数が働きます。信頼できる情報が見つかりにくいときや、急速に変わる話題では、検索のコツを示す「注意事項」を自動で出します |
| レビュー(Reviews) | 洞察のある分析や独自の調査を含み、その分野に詳しい専門家や愛好者が書いた、質の高いレビューを評価します |
| サイト多様性(Site diversity) | 上位に同じサイトのページを、原則として2件までしか出しません。関連性が特に高いと判断すれば、3件以上出すこともあります。サブドメインは通常、ルートドメインと同じサイトとして数えます。ただし、別のサイトとして扱うこともあります |
危機・スパム・削除に関わるしくみ
危機情報のしくみは、自殺や薬物依存などの検索で、相談窓口や信頼できる団体の情報を出します。自然災害のときは、公的機関の最新情報を出す「SOS緊急情報」も働きます。
スパム検出のしくみは、SpamBrainなどで、スパムポリシーに違反するコンテンツと行為に対処します。
削除にもとづく降格のしくみは、有効な著作権侵害の削除要請などが大量に処理されたサイトの、ほかのコンテンツの順位を下げます。不当な削除方針をとるサイトの個人情報の削除も、対象になります。
引退したシステム
後継のシステムに組み込まれたか、コアの一部になったものが、記録のために載っています。
- ヘルプフルコンテンツ:2022年に発表されました。検索流入の獲得が主目的のコンテンツでなく、人が人のために書いた独自性の高い役立つコンテンツが出るよう設計されていました。2024年3月にコアランキングシステムの一部になりました
- Hummingbird:2013年8月の、ランキングシステム全体への大きな改善です
- Panda:2011年に発表された、質が高く独自性のあるコンテンツを出すためのシステムです。2015年にコアの一部になりました
- Penguin:2012年に発表された、リンクスパム対策のシステムです。2016年にコアに組み込まれました
英語版と日本語版の違い
英語版は2025年12月10日、日本語版は2025年12月18日の更新です。日本語版のほうが8日新しい状態です。
2026年10月8日に両方を取り直して突き合わせると、節の構成は一致し、結論を変える差は見つかりませんでした。訳の濃淡にあたる点が2つあります。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 |
|---|---|---|
| サイト多様性の件数 | 同じサイトのページを「more than two」(2件より多く)は原則として出さない、とあります | 「2 つ以上のウェブページが表示されない」とあります。文字どおりに読むと、上限が1件に見えます |
| 危機情報システムの見出し | 「Crisis information systems」(危機情報)で、個人の危機も自然災害も含みます | 見出しは「災害情報システム」です。本文には個人の危機の説明もあり、見出しのほうが範囲を狭く見せます |
ここからは私の読み取りです。
英語版を正とすると、上位表示は原則2件までです。日本語版の「2つ以上」は、「2件より多く」を意図した訳と考えられます。
更新の経緯
変更履歴(2026年10月8日に取り直した版)と、Internet Archiveの保存版の本文を突き合わせました。取得できた保存版だけを使っています。
- 2022年11月21日:変更履歴に、このガイドの追加があります。保存版の最古も同日で、現役19・引退6が載っていました
- 2023年6月9日から12月5日の間:ページ体験、モバイル対応、ページ速度、HTTPSの各システムの節が消え、「Product reviews system」が「Reviews system」に改名されました。6月9日の保存版にあって12月5日の保存版に無く、変更履歴にも記載を見つけられませんでした
- 2023年9月27日、12月19日、2024年7月31日:変更履歴に、児童の性的虐待コンテンツ、同意のない露骨な画像、同意のない偽の画像の扱いの明確化があります。保存版でも、削除にもとづく降格の説明の文が、この順に増えたり言い回しが変わったりしていました
- 2024年8月15日:変更履歴に、ヘルプフルコンテンツの節を「引退」の欄へ移した、とあります。2024年6月1日の保存版では現役の欄、9月1日の保存版では引退の欄でした
- 2024年11月19日:変更履歴に、サイト全体のシグナルの説明を加えた、とあります。9月1日の保存版に無く、12月初めの保存版にあります
- 2025年5月2日から8月4日の間:削除にもとづく降格の説明で、英語の「high volume」が「significant volume」に変わりました。日本語版はどちらも「大量」と訳せるため、訳文では変化が分かりません
- 2025年12月10日:英語版の日付が変わりました。2025年8月4日の保存版と現在の英語版は、本文が同じです。理由は分かりません
ここも私の読み取りです。ヘルプフルコンテンツは、2024年3月にコアに入ったと書かれています。
それでも、このガイドで現役の欄から外れたのは2024年8月で、ガイドの記載が遅れていた時期があると読めます。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| 順位づけは、目的の違う多数のシステムの組み合わせです。このページは、その主なものを紹介しています | この一覧の17個だけで順位のすべてが説明できる。ページは「主なもの」と書いており、全部とは書いていません |
| ランキングはページ単位が基本で、サイト全体のシグナルも使われます | サイト全体の評価が良ければ、新しいページも必ず上位に出る。ページ自身がこれを否定しています |
| サブドメインは通常、ルートドメインと同じサイトとして数えられます | サブドメインに分ければ、検索結果の枠が増える。別サイトとして扱う場合もありますが、条件は書かれていません |
| PageRankは今もコアの一部です | 被リンクを増やせば上位に出る。リンクがどれほどの重みかは、このページに書かれていません |
| Panda・Penguin・ヘルプフルコンテンツは、コアランキングシステムの一部になりました | それぞれの「対策」を別個に打つ必要がある。今も別々のシステムとして動くとは書かれていません |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。従業員が数人から数十人で、WordPressのサイトを持つ会社を想定します。
1. 順位が動いたら、まず「どの話か」を切り分ける
このページは、原因を探す地図として使えます。順位や流入が動いた日を決めて、次の順に見ます。
- Search Consoleの検索パフォーマンスで、日別のクリックを見て、動いた日を書き出します
- 動いたのが1ページか、サイト全体かを、ページ別の表示で確かめます
- 自社が前後に変更した内容を並べます
- Search Status Dashboardの「Ranking」の履歴に、その日に重なる更新があるかを見ます
2026年10月8日に開くと、先頭は2026年9月24日のスパムアップデートで、直近のコアアップデートは2026年5月21日でした。
順位が下がったときの調べ方は、検索順位が下がった原因を突き止める順番に書きました。この記事は公式ページの解説で、そちらは手順の記事です。
更新に重なるなら、Googleの各ページへ進みます。
各ページは、このシリーズで順次解説します。
2. URLの揺れを、1つにそろえておく
重複除去とオリジナルコンテンツのしくみは、似たページが複数あるときに、どれを出すかを決めます。
複製を作った覚えがなくても、httpとhttps、wwwの有無、末尾のスラッシュ、計測用のパラメータで、同じページが別のURLとして存在することがあります。
主力のページ3本で、表示したページのソースを開き、rel="canonical" のURLが自分の見せたいURLになっているかを確かめます。
出力のされ方は、WordPressのテーマやプラグインの設定で変わります。弊社のサイトでの確認は、下に書きました。
3. ドメイン名とサブドメインに、効果を期待しすぎない
検索語を並べたドメイン名は、このページによれば、調整の対象です。新しいドメインは、社名やサービス名のほうが長く使えます。
ブログをサブドメインに分けても、通常は同じサイトとして数えられます。分ける理由は、運用や計測の都合で決めるのが安全です。
4. 名前の付いた「対策」の提案は、現在のしくみを尋ねる
PandaやPenguinへの対策をうたう提案を受けたら、このページを示して、現行のしくみとして何を指すのかを尋ねます。このページは、両方を過去のシステムとして載せています。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日に、kenkyo.aiで「URLの揺れ」のうち、wwwの有無、末尾のスラッシュ、計測用パラメータを確かめました。Search Consoleの数字は見られず、Googleが選ぶページは未確認です。
| 確認 | 結果 |
|---|---|
curl -sIL https://www.kenkyo.ai/ |
301で https://kenkyo.ai/ へ転送され、最終は200で返りました |
| 記事のURLを末尾のスラッシュ無しで取得 | 301でスラッシュ付きのURLへ転送され、最終は200で返りました |
記事のURLに ?utm_source=test を付けて取得 |
転送なしで200で返りました。HTMLの canonical は、パラメータの付かないURLを指していました |
| トップページと記事1本のHTMLを取得して canonical を検索 | どちらも自分自身のURLを指す canonical が1つずつありました |
この3つの揺れは、転送か canonical で1つにまとめられる状態でした。Googleの重複除去でどう扱われるかまでは、外から確かめられません。
もう1つ、Passage rankingに関わる確認です。前の節で紹介した順位低下の記事のHTMLを数えると、h2が19個、h3が55個で、節が見出しで区切られていました。
見出しの数がPassage rankingを左右するとは、このページに書かれていません。
よくある質問
Googleのランキングシステムの一覧にあるPandaやPenguinは、今も別々に動いているのですか
ページは、両方を「引退したシステム」の欄に置いています。Pandaは2015年にコアの一部になり、Penguinは2016年に組み込まれた、という説明です。
今も独立して動くとは書かれていません。
Googleのランキングシステムのサイト全体のシグナルが悪いと、サイト内のすべてのページが下がりますか
ページは、そうとは限らない、と書いています。ランキングはページ単位が基本で、サイト全体のシグナルは、ページの理解に役立てられます。
重みの大きさは書かれていません。不調がページ別に出ているかを、まず確かめるのが無難です。
Googleのランキングシステムでは、ブログをサブドメインに分けると検索結果の枠が増えますか
枠が増えるとは言えません。サイト多様性のしくみは、通常サブドメインをルートドメインと同じサイトとして数えます。
別のサイトとして扱うこともありますが、その条件は書かれていません。
まとめ:今日できる1つのこと
Search Consoleで直近3か月のクリックを日別に表示し、大きく動いた日を1つだけ書き出してください。
その日付をSearch Status Dashboardの履歴と並べます。更新に重なるか自社の変更に重なるかで、次に読むページが決まります。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
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