ページの点検ツールに「hタグの使用順序が不適切です」と表示された。見出しタグが何を指すのかは分かるが、どこをどう直せば検索にも読者にも良いのか、判断できない。
この記事は、そう感じている経営者とWeb担当者に向けて書いています。制作会社に任せているので、サイトの中身を見たことがない方にも読めるようにしました。
結論から言います。見出しタグは、ページの目次の骨組みを作るタグです。順番のルールは、HTMLの仕様、画面を読み上げるソフトの利用者、Google検索の3か所で、それぞれ別の答えになっています。
警告が出たときは、「どの基準の警告なのか」を最初に確かめます。その仕分けが済めば、直すかどうか、いつ直すかが決まります。
検索セントラル(Googleが公開しているサイト運営者向けの公式文書)、HTMLの仕様(WHATWG)、アクセシビリティの調査、WordPressの公式文書を、2026年11月3日に実際に開いて読みました。書くのは、そこで確かめられた範囲だけです。確かめられなかったことは、書かずに「公式に記載なし」と書きます。
先に答え:見出しタグは目次の骨組み。順番は仕様と読み上げの話で、Googleは順番を問わない
見出しタグの話が噛み合わなくなる原因は、「正しい使い方」という言葉に3つの基準が混ざっていることです。
ルールを出どころで3つに分ける
1つ目はHTMLの仕様です。ウェブページの書き方を定めた文書で、見出しの並べ方にも決まりがあります。
2つ目はアクセシビリティです。画面を読み上げるソフトを使う人は、見出しをたどってページの中を移動します。順番が崩れると、道に迷います。
3つ目はGoogle検索です。検索セントラルは、見出しの順序についてはっきりした見解を書いています。この3つは、同じ見出しの並びを見ても、違う判定を出すことがあります。
答えを表で先に見る
| 知りたいこと | 答え | 確かめた場所 |
|---|---|---|
| 見出しタグとは | ページの各区切りの見出しを表すタグ。h1からh6の6段階 | HTMLの仕様(WHATWG) |
| 順番の決まり | 直前の見出しより「浅い・同じ・1つ深い」のどれか。h2の次にh4は仕様に合わない | HTMLの仕様(WHATWG) |
| h1は1つだけか | 仕様の該当の節に「1つだけ」と書いた文は見つからず、h1が複数ある例が適合として載っている | HTMLの仕様(WHATWG) |
| Googleは順番を見るか | 検索の観点では、順番どおりに使われていなくても問題ないと書かれている | 検索セントラル「SEOスターターガイド」 |
| 見出しの数に理想はあるか | ページごとの魔法の数や理想の数はない | 検索セントラル「SEOスターターガイド」 |
| 順番を守る理由 | 読み上げソフトの利用者の使い方、目次の自動生成 | WebAIMの調査、HTMLの仕様 |
| AI検索との関係 | 明確な構造の見出しはユーザーの評価を高める。細かく分割する必要はない | 検索セントラル「生成AI機能に向けた最適化のためのガイド」 |
この表の右端は、すべて2026年11月3日に開いたページです。
用語を先にそろえる
この記事では、似た言葉を次のように使い分けます。
| 言葉 | この記事での意味 |
|---|---|
| 見出しタグ、hタグ | h1からh6までの要素の総称 |
| 段階 | h1からh6の数字。数字が小さいほど上位 |
| 飛び | 直前の見出しより、2つ以上深い段階が来ること |
| 浅く戻る | 直前の見出しより、浅い段階が来ること |
| 題名 | ページを開いたときに最初に目にする大きな見出し |
「飛び」という言葉は、この記事の中での呼び方です。点検ツールでは別の言い方で表示されることがあります。
悩み別に、読む場所を決める
全部を順に読まなくても、悩みに合わせて入口を選べます。
| いまの悩み | 最初に読む場所 | 先に知っておくこと |
|---|---|---|
| 点検ツールに順序の警告が出た | 警告の直し方の節 | 警告の基準が仕様なのか、検索なのかを先に仕分ける |
| h1が複数あると言われた | h1は1つだけかの節 | 仕様もGoogleも、複数を禁止してはいない |
| 見出しを飛ばして順位が落ちないか不安 | Googleは順番を見ているかの節 | 公式は、順番どおりでなくても問題ないと書いている |
| 見た目のために見出しを使っている | デザインと見出しの節 | 見た目はCSSで分ける |
| WordPressで見出しを付けたい | WordPressでの見出しの節 | ページの題名がh1になるのが標準 |
| AI検索のために見出しを直すべきか | AI検索で見出しはどう読まれるかの節 | 公式は、細切れにする必要はないと書いている |
悩みが複数あるときは、上から順に読むと話がつながります。
この記事で確かめた資料と日付
読んだ資料は6つです。どれも一次情報として開き、日付を控えました。
| 資料 | 開いた日 | 使った内容 |
|---|---|---|
| HTMLの仕様(WHATWG)の「見出しとアウトライン」の節 | 2026年11月3日 | 見出しの並べ方の決まり、h1が複数ある例 |
| 検索セントラル「SEOスターターガイド」 | 2026年11月3日 | 見出しの数や順序についての記述 |
| 検索セントラル「タイトルリンク」の文書 | 2026年11月3日 | 見出しがタイトルリンクの材料になること |
| 検索セントラル「生成AI機能に向けた最適化のためのガイド」 | 2026年11月3日 | 見出しの構造、細切れにする必要がないこと |
| WebAIM「The WebAIM Million」2026年版、「Screen Reader User Survey」11回目 | 2026年11月3日 | 見出しの実態と、読み上げソフト利用者の使い方 |
| WordPress.orgの文書「Heading block」 | 2026年11月3日 | 見出しブロックの使い方 |
WebAIMは、米国ユタ州立大学にある、ウェブのアクセシビリティを扱う非営利の機関です。
Q&Aサイトで見かけた、h3がh2より前に来てはいけないのかという声
先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。
質問の要旨
質問者は、見出しタグの使い方を解説したページを読んでいました。そのページには、h1の次にh3を置き、そのあとでh2を置く並びは間違いだと書かれていました。
質問者が知りたかったのは、間違いの理由です。h2より前にh3があるのが悪いのか、それとも、h3の部分が本来はh2と同じ階層なのにh2になっていないのが悪いのか。そこが分からず、書き込んだようでした。
投稿の日付は2016年でした。10年前の疑問ですが、いまも同じ形で聞かれています。
回答が割れていた点
付いた回答は、1つにまとまっていませんでした。
ある回答は、見出しの見た目は別の階層になることがあるので、見た目の指定はタグに割り振らず、クラスで分けるとよいと述べていました。
別の回答は、hタグは文字の大きさを決めるものなので、大見出し、中見出し、小見出しの順に大きさが変わるべきだ、という趣旨でした。
もう1つの回答は、質問者が読んだ解説ページの内容に誤りがあると述べ、h1を複数使ってはいけない、h1の次にh3を置いてはいけないという仕様はない、と書いていました。
割れる理由は、ルールの出どころが混ざっているから
3つの回答は、それぞれ別の基準を見て答えています。
見た目の話をした回答は、制作の現場の実感です。大きさを決めるものだという回答は、見出しの本来の役目と見た目を同一視しています。仕様はないと言い切った回答は、当時の仕様の記述を根拠にしていました。
2026年11月3日に開いたHTMLの仕様では、飛ばした並びは「適合しない」例として載っています。詳しくは、次の見出しタグの仕様の節で読みます。
質問者が迷った理由は、どの基準で答えているのかが書かれていない回答を、同じ重さで並べて読んだことにあります。この記事では、基準ごとに答えを分けて書きます。
質問者が本当に知りたかったこと
質問文を読み直すと、知りたかったのは「間違いかどうか」の一点でした。直すべきなのか、放っておいてよいのかを決めたかったのだと思います。
この判断は、警告の基準を仕分けないと下せません。回答がどれも正しそうに見えて、決められなかったのは自然なことです。
同じ悩みは、点検ツールの警告を見た担当者にも起こります。警告は「間違い」とは限らず、基準の違いを示す表示かもしれません。
他の質問にも、同じ割れ方がある
同じ悩みの質問は、ほかにも見つかりました。
2017年の質問では、質問者がheaderやsection、articleの枠ごとにh1を置いたところ、h1は最上位の見出しだけに使うよう指摘された、と書かれていました。
回答の1つは、HTML5ではh1は1ページに1つしか使えない、と述べていました。別の回答は、仕様の上ではどちらも正しく、複数のh1は構文エラーにはならず、警告が出るだけだと述べていました。
前者の内容は、今回読んだ仕様の節には書かれていません。後者は、複数のh1が適合する例として載っている点と合っています。
2010年の質問では、ホームページ作成を始めたばかりの人が、見出しはh1からh6の順に上から並べるのかを尋ねていました。回答は、h1は1ページに1つが望ましいという説を見たことがある、という慎重なものから、h1は1つだけ使うものだと言い切るものまで、幅がありました。
どの質問も、誰がどの基準で言っているのかが書かれていません。10年以上前から、同じ混乱が繰り返されています。
制作会社との会話で使う言い方
基準を分けて考えられるようになると、制作会社への聞き方が変わります。警告をそのまま転送するより、次のように聞く方が、答えが具体的になります。
| 場面 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 警告が出たとき | この警告は、仕様の話ですか。検索の話ですか |
| h1が複数あると言われたとき | 複数あると、ページの題名はどれになりますか |
| 直すかどうか迷うとき | 直すと、画面を読み上げるソフトの利用者には何が変わりますか |
| 見た目が変わると言われたとき | 大きさは、CSSで別に指定できますか |
専門用語を使う必要はありません。「何の基準の話か」を聞くだけで、相手の説明が整理されます。
見出しタグとは:h1からh6までの6段階
ここからは、基礎を押さえます。知っている方は、次の「順番のルール」まで進んで構いません。
見出しタグは、ページの各区切りの名前を表す
HTMLの仕様は、h1からh6までの要素を「見出し」を表すものと定めています。仕様の説明では、h1が最上位の区切り、h2がその下の区切り、h3がさらに下の区切り、と深くなっていきます。
本の目次を思い浮かべると近いです。章の題が最も上の見出しで、節、項と下がっていきます。
hタグという呼び方は、この6つの要素をまとめた通称です。仕様書の中では「見出し要素」と呼ばれています。
6段階の意味を表で見る
| タグ | 段階 | ページの中での役目 | 使う場面の例 |
|---|---|---|---|
| h1 | 最上位 | ページ全体の題名 | 記事の題、サービス紹介ページの題 |
| h2 | 2段目 | ページを大きく分ける区切りの題 | 記事の章、サービスの種類 |
| h3 | 3段目 | h2の中を分ける小さな区切りの題 | 章の中の項目、手順の名前 |
| h4 | 4段目 | h3の中をさらに分ける題 | 長い解説ページの細かい項目 |
| h5 | 5段目 | h4の中をさらに分ける題 | 仕様書や論文のような文書 |
| h6 | 6段目 | 最も深い区切りの題 | ほとんどの中小企業のサイトでは出番が少ない |
中小企業のサイトでは、h1、h2、h3の3段で足りることがほとんどです。
深い段まで使うこと自体は、禁止されていません。ただ、深くするほど並べ方の間違いが起きやすくなります。
見出しタグと、太字で大きな文字の段落は別のもの
見た目が大きくて太い文字は、見出しに見えます。けれど、HTMLの上では、ただの段落かもしれません。
人間の目には同じでも、読み上げソフトや検索エンジンが受け取る情報は違います。見出しタグが付いた文字は「ここから新しい区切りが始まる」という印として渡され、段落の文字は渡されません。
この違いが、あとで読む「デザインのために見出しを使う誤り」の背景になります。
見出しタグが付く場所は、本文だけではない
見出しタグは、記事の本文の中だけで使うものではありません。ページの上部にあるサイト名、メニューの見出し、サイドバーの「最近の投稿」、フッターの会社情報にも、見出しタグが使われることがあります。
テーマや制作会社の作り方によって、こうした場所に付く段階が変わります。本文は正しく書けているのに、ページ全体で見ると順番が崩れて見えるのは、このためです。
警告の原因が本文の外にあるときは、本文をいくら直しても警告は消えません。原因の場所を探す方法は、後の節で手順にします。
titleタグとの違い
見出しタグと混同されやすいのが、titleタグです。
titleは、ブラウザのタブや検索結果に出るページの名前です。ページの中に表示される見出しとは、別の場所に書きます。仕様の例でも、titleは見出しではないと明記されています。
ただし、2つは無関係ではありません。検索結果に出る題名のリンクは、title要素と、ページ内の見出しに使われている言葉など、いくつかの材料から作られます。これは検索セントラルの文書に書かれていることで、次の節以降で改めて読みます。
titleタグそのものの直し方は、別の記事で書いています。検索結果のタイトルが自分のtitleと違う理由|タイトルリンクの7つのケースと直し方をご覧ください。この記事では、ページの中の見出しに絞ります。
順番のルール:HTMLの仕様が決めていること
最初に、HTMLの仕様を読みます。ウェブページの書き方を定めた文書で、見出しタグの並べ方もここに書かれています。
2026年11月3日に開いた仕様の「見出しとアウトライン」の節には、守る決まりと、勧められている書き方が分けて書かれていました。
「1つ深いまで」という決まり
仕様は、見出しの並びに次の条件を付けています。ある見出しの直後に来る見出しは、直前の見出しより浅いか、同じか、1つだけ深いか、のどれかでなければならない。
つまり、深くなるときは1段ずつです。h2の次にh3は置けますが、h2の次にh4は置けません。
浅くなるときは、何段でも戻れます。h4の次にh2が来ても、仕様には合います。新しい章が始まるときは、それでよいからです。
並びの例を表で見る
| 直前の見出し | 次の見出し | 仕様に合うか | 理由 |
|---|---|---|---|
| h1 | h2 | 合う | 1つ深くなっている |
| h2 | h2 | 合う | 同じ段階で、次の章に移っている |
| h2 | h3 | 合う | 1つ深くなっている |
| h3 | h2 | 合う | 浅くなるのは何段でもよい |
| h4 | h2 | 合う | 3段戻っても、浅くなる分には構わない |
| h1 | h3 | 合わない | 2段深くなっている。仕様の例にも載っている |
| h2 | h4 | 合わない | 2段深くなっている |
仕様自身が示している不適合の例は、h1の次にh3が来る並びです。直し方として、そのh3をh2に変える例が並べて載っています。
先ほどのQ&Aサイトの質問は、まさにこの形でした。h1、h3、h2と並べたときの扱いは、仕様の側から見ると「h1の次のh3」が合わない点です。
同じ並びを、短い例で確かめる
次の2つは、仕様の考え方に沿って組み直した例です。上が合わない並び、下が合う並びになります。
合わない: h1 会社案内 → h3 沿革 → h2 事業内容
合 う : h1 会社案内 → h2 沿革 → h2 事業内容
上の例は、h1の次に2段深いh3が来ています。下の例は、沿革の見出しをh2に変えただけです。
直すときは、内容の包含関係を見ます。見た目の大きさは判断の材料に入れません。沿革は会社案内の中の一区切りなので、h2が正しい位置になります。
仕様の言い方:守る決まりと、望ましい書き方
仕様の文章には、強さの違う2種類の書き方があります。
1つは、「しなければならない」にあたる強い書き方です。守らないと、仕様に合わない文書になります。もう1つは、「望ましい」にあたる書き方で、守らなくても仕様には合います。
| 仕様の言い方 | 意味 | この節での例 |
|---|---|---|
| しなければならない | 守らないと不適合 | 直後の見出しは、浅い・同じ・1つ深いのどれかにする |
| 望ましい | 守らなくても適合するが、勧められている | 見出しが1つ以上あるなら、h1を少なくとも1つ置く |
警告の重さを考えるとき、この違いが役に立ちます。段階の飛びは前者、h1の有無は後者にあたります。
点検ツールが両方を同じ警告で出しているなら、中身を分けて読む必要があります。
見出しの階層を、入れ子の箱として考える
段階の決まりが分かりにくいときは、箱の入れ子を思い浮かべると整理できます。
h1は、ページ全体を入れる一番大きな箱です。h2はその中に入る箱で、h3はh2の箱の中に入る小さな箱です。
箱の中に箱を入れるときは、1つ内側の箱にしか入れられません。h2の箱から、いきなり2つ内側のh4の箱は作れない、という感覚です。
箱から出るときは、何段でも出られます。h4の箱を閉じて、h2の箱に戻ることはできます。浅く戻る並びが仕様に合うのは、このためです。
この見方を持っておくと、見出しを付け足すときに迷いが減ります。新しい見出しを置く前に、いまどの箱の中にいるのかを確かめるだけで済むからです。
最初の見出しは、h1にする
仕様は、見出しが1つ以上あるページでは、少なくとも1つの見出しがh1であるのが望ましい、と書いています。
そして、最初の見出しがh1でない例と、h1がまったくない例を、どちらも「適合するが勧められない」書き方として載せています。
つまり、h1を置かなくても、仕様違反にはなりません。ただ、仕様は置くことを勧めています。
中小企業のサイトでは、ページの題名にh1を置き、そのページの最初の見出しにする。これが最も迷いの少ない書き方です。
hgroupとheadingoffsetという新しい仕組み
仕様には、見出しに関する2つの仕組みが書かれています。
hgroupは、見出しに、副題やキャッチコピーのような段落をまとめて付けるための要素です。たとえば、題名の下に添える一行を、見出しと一体のものとして扱えます。
headingoffsetは、ある部分の中の見出しの段階を、まとめてずらす属性です。値は0から8までの整数と、仕様に書かれています。
この2つがGoogle検索でどう扱われるかは、今回開いた検索セントラルの文書には記載を見つけられませんでした。公式に記載なし、というのが確かめられた範囲です。
制作会社が使っていたとしても、検索への影響を期待して頼む必要はありません。
headerという要素は、見出しの階層に影響しない
もう1つ、仕様の例に書かれていた点があります。
header要素は、ページや記事の冒頭をまとめる枠です。この枠の中に見出しタグがあっても、枠そのものは見出しの階層を変えません。
そのため、「枠の中だから段階が1つ下がる」という考え方は成り立ちません。段階は、見出しタグの数字だけで決まります。
h1は1つだけか:仕様、Google、実際の3つの答え
見出しタグの質問で、最も多いのがこの問いです。結論は、基準ごとに違います。
仕様の答え:1つに限るとは書かれていない
今回読んだ仕様の節には、h1を1ページに1つだけ置くよう求める文は見つかりませんでした。
むしろ、同じ階層のh1が3つ並ぶ文書を「複数の最上位の見出しを持てる」例として、適合する形で載せています。
ただし、これはこの節を読んだ範囲の話です。仕様書の別の場所や、過去の版にどう書かれていたかは、今回確かめていません。
Googleの答え:数よりも、メインの題名がはっきりしているか
検索セントラルの「タイトルリンク」の文書は、h1の数を決めてはいません。書かれているのは、どれがメインの題名なのかをはっきりさせることです。
文書は、複数の見出しの目立ち方が同じだと混乱が生じうる、と書いています。原文は次のとおりです。
「複数の見出しのフォントサイズや目立ち具合が同じだと、Google のシステムに混乱が生じる可能性があります。」
さらに、同じ段階の見出しが2つ以上あるページでは、「Google 検索では、大きくて目立つ見出しが複数あることを検出すると、最初の見出しをタイトルリンクのテキストとして使用することがあります」とも書かれています。
つまり、問題にされているのはh1の数そのものではありません。どの見出しがページの題名なのかが、見た目でも構造でも分からなくなることです。
実際に起きる困りごと
h1が複数あって困るのは、次のような場面が起きるからです。仕様違反になるかどうかは、困りごとの理由に入りません。
次の表の1行目と2行目は、検索セントラルの文書が根拠です。3行目と4行目は、公式に記載のない弊社の整理です。
| 場面 | 起きること | 影響を受ける先 |
|---|---|---|
| サイト名とページ題名が両方h1 | ページの題名がどれか分かりにくくなる | タイトルリンクの材料選び |
| テーマの題名と、本文中の大見出しが両方h1 | 最初のh1が検索結果の題名になることがある | 検索結果の見え方 |
| サイドバーの部品がそれぞれh1 | 読み上げソフトで、章の区切りに見えてしまう | 画面を読む人の移動 |
| 点検ツールの警告 | 毎回同じ警告が出て、本当の問題が埋もれる | 運用の手間 |
どの場面でも、直すかどうかの判断は「題名がはっきりしているか」で決まります。
弊社の整理:迷ったら、h1は1つにしておく
ここからは、公式に書かれていない、弊社の整理です。
仕様もGoogleも、h1の複数を禁止していません。それでも弊社は、中小企業のサイトではh1を1つにそろえておくことを勧めます。理由は3つあります。
1つ目は、タイトルリンクの材料が迷いにくくなることです。2つ目は、点検ツールの警告が減り、本当の問題を見つけやすくなることです。3つ目は、制作会社と話すときに「ページの題名がh1」という共通の約束が使えることです。
これは優先度の高い改善ではありません。サイトを触る機会があったときに、ついでに整える程度の位置づけです。
h1が2つあるからといって、順位が下がるという公式の記述は、今回の文書には見つかりませんでした。
ページの種類ごとの、h1の置き方(弊社の整理)
h1に何を入れるかは、ページの種類で迷いやすい部分です。公式に決まりはないので、弊社の整理を表にします。
| ページの種類 | h1にするもの | h2にするもの | 注意 |
|---|---|---|---|
| 記事ページ | 記事の題 | 記事の章の題 | テーマが付ける題名と、本文の大見出しを重ねない |
| サービス紹介のページ | そのサービスの名前を含む題 | 特徴、進め方、よくある質問など | 題名を二重に持たない |
| ブログの一覧ページ | 一覧ページ自身の題 | 一覧に並ぶ各記事の題 | 記事ごとにh1を付けない |
| 会社案内のページ | 会社案内という題 | 沿革、事業内容、アクセスなど | 沿革の中の年代はh3 |
| 問い合わせのページ | お問い合わせという題 | フォームの区切りの題 | フォームの項目名は見出しにしない |
| トップページ | 公式に記載なし。事業を一言で表す題が候補 | 各セクションの題 | サイト名をh1にするかは、制作会社と決める |
表の中身は、すべて弊社の考え方をまとめた整理です。検索セントラルの文書に、ページの種類ごとの置き方は書かれていません。
迷ったときは、そのページを開いた人が最初に目にする大きな題名を、h1にします。
Googleは順番を見ているか:公式が「重要でない」とした項目
検索セントラルの「SEOスターターガイド」には、「Google が重要でないと考えること」という節があります。その中に、見出しの数や順序の項目があります。
検索セントラルの記述
日本語版の記述を、そのまま引きます。
「見出しを意味的な順番にすることは、スクリーン リーダーにとっては素晴らしいことですが、Google 検索にとっては順番どおりに使われていなくても問題ありません。」
続けて、理由が書かれています。「ウェブは一般に正しくない HTML で書かれています。そのため、Google 検索が HTML 規格に潜むセマンティックスの意味に依存することはめったにありません。」
この記述から確かめられるのは、Google検索が、見出しの順番の正しさを前提にはしていないことです。
さらに同じ項目には、「ページごとに魔法の見出し数や理想的な見出し数といったものが存在することもありません」とあります。
日本語版と英語版で、1か所だけ違う
同じ項目の最後の一文が、日本語版と英語版で食い違っていました。
英語版は、見出しの話の続きとして「見出しが多すぎると感じるなら、おそらく多すぎる」という趣旨を書いています。日本語版は、同じ位置で「リンクの数が多すぎると感じる場合」と書いています。
どちらが原文の意図かは、公式に記載なしです。英語版を読む限り、見出しの数についての一文のようです。
この食い違いは、弊社の別の記事でも整理しました。【Google検索セントラル解説】SEOスターターガイドの要点を中小企業向けに整理|公式が挙げた「注力しなくてよいこと」と更新の経緯で、更新の経緯と合わせて読めます。
これで言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| Google検索は、見出しが順番どおりでなくても問題としないと、公式が書いている | 見出しを飛ばした方が順位が上がる |
| 見出しの理想の数はない | 見出しを増やすと順位が上がる |
| ページ内の見出しの言葉は、タイトルリンクの材料の1つになる | 見出しにキーワードを入れれば順位が上がる |
| 長い文章は、見出しで区切って見通せるようにするのがよい | h1を複数置くと順位が下がる |
右側の列は、今回開いた文書に、その主張を裏づける文が見つからなかったものです。
見出しが順位に与える影響の大きさについても、このページには書かれていません。順位の話は、断定しないでおくのが誠実です。
公式が言っていないことを、順位の話に持ち込まない
「Googleは順番を気にしない」と聞くと、順番は守らなくてよいと受け取りたくなります。
けれど、公式が書いているのは、検索の観点だけです。読み上げソフトを使う人の話には、同じ文の前半で「素晴らしいこと」と書かれています。
順位に関係ないことと、守らなくてよいことは、別の話です。次の節では、守る理由が残る相手を、実測の数字で見ます。
順番を守る理由が残る相手:画面を読み上げるソフトを使う人
Googleが順番を問わないなら、順番を守る意味はどこに残るのか。答えは、画面を読み上げるソフトの利用者の使い方にあります。
見出しは、その人たちにとって、ページの中を移動するための道しるべです。実際の使われ方を、調査の数字で見ます。
長いページで、最初にすること
米国ユタ州立大学にあるWebAIMが、2026年7月から8月に、画面を読み上げるソフトの利用者を対象に調査を行いました。有効な回答は1,780件です。
「長いウェブページで情報を探すとき、最初にすることはどれか」という質問の結果は、次のとおりでした。
| 最初にすること | 回答数 | 割合 |
|---|---|---|
| ページの見出しをたどる | 1,191 | 67.8% |
| ページ内検索を使う | 219 | 12.5% |
| ページを通して読む | 170 | 9.7% |
| ページのリンクをたどる | 118 | 約7% |
| ページの区画(ランドマーク)をたどる | 59 | 3.4% |
見出しをたどる人は、3人に2人を超えています。ほかの方法をすべて合わせた割合より、見出しの割合が大きい結果です。
調査は、2024年の前回に比べて、見出しの割合が71.6%から67.8%に少し下がったと書いています。それでも、最も多い方法であることは変わっていません。
見出しの段階は、役に立っているか
同じ調査は、見出しをたどるとき、段階の表示(「見出しレベル1」「見出しレベル2」など)がどれくらい役に立つかも聞いています。
| 回答 | 回答数 | 割合 |
|---|---|---|
| とても役に立つ | 912 | 51.9% |
| いくらか役に立つ | 640 | 36.4% |
| あまり役に立たない | 125 | 7.1% |
| まったく役に立たない | 38 | 2.2% |
| 分からない | 43 | 2.4% |
「とても」と「いくらか」を合わせると、88.3%です。見出しの段階が、道しるべとして使われていることが分かります。
段階が飛んでいたり、順番が乱れていたりすると、この道しるべは正しく働きません。第2章の次に突然第4節が来る本を、目次から読む状況に似ています。
経験のある人ほど、見出しを使う
同じ調査には、習熟度による差も書かれています。画面を読み上げるソフトに慣れている人が最初に見出しをたどる割合は72.1%、初心者は41.4%でした。
初心者は、ページ内検索を使う割合が、慣れた人の2.7倍だと書かれています。
この差は、見出しが整ったサイトは、慣れた人にとって使いやすいことを示しています。慣れていない人が見出しを使わない理由は、調査からは分かりません。
調査の注意書きには、回答者は管理された標本ではないため、すべての利用者を代表するとは限らない、とあります。数字は、傾向を知る材料として読みます。
調査の読み方:誰が、いつ答えたか
数字を引用するときは、調査の条件を押さえておきます。
この調査は、2026年7月から8月に行われ、有効な回答は1,780件でした。前回の第10回は2023年12月から2024年1月で、今回が11回目にあたります。
回答者は管理された標本ではないと、調査自身が書いています。国や職業、習熟度に偏りがある可能性があります。
見出しをたどる人の割合は、2024年の71.6%から2026年の67.8%へ、小さく下がりました。それでも最も多い方法である点は変わりません。
この記事で調査の数字を使うのは、「見出しが道しるべとして使われている」という傾向を示すためです。日本の利用者の割合として読むのは、控えます。
ホームページの実態:見出しを飛ばすページは4割を超える
WebAIMは、毎年、上位100万のホームページを自動のツールで調べて公表しています。2026年版は、2026年2月に調べた結果です。
見出しに関する部分を、表にまとめます。
| 項目 | 2026年の結果 | 2025年の結果 |
|---|---|---|
| 見出しの段階が飛んでいるページ | 全体の41.8% | 39% |
| h1が複数あるホームページ | 18.1% | 16.3% |
| 見出しが1つもないページ | 7.5% | 9.8% |
| ホームページ1枚あたりの見出しの平均 | 29.9個 | 記載なし |
| 見出しの総数の前年比 | 20.4%増加 | 記載なし |
調査は、飛びの例として「h2からh4へ」を挙げています。見出し25個に1個が、飛んだ見出しでした。
さらに、h6を1つでも使っているホームページの94.9%が、段階の飛びも持っていたと書かれています。調査は、これらのh6は実際の文書構造を表していない可能性が高い、と読んでいます。
この数字から言えること・言えないこと
言えるのは、見出しの飛びが、世界のホームページで珍しくないことです。4割を超えるページに飛びがあるなら、自社サイトに警告が出ても、特別な失敗とは限りません。
言えないのは、日本の中小企業のサイトの割合です。この調査は世界の上位100万のホームページが対象で、日本のサイトに絞った数字は、今回確かめた範囲には出てきません。
もう1つ言えないのは、検索順位との関係です。この調査は、アクセシビリティの観点で見出しを数えたもので、検索については何も調べていません。
数字は、順番を守る理由が「読む人の使い方」にあることを示す材料です。順位を上げる理由として使うのは、誤用になります。
「hタグの使用順序が不適切です」と出たときの直し方
ここからが実務です。点検ツールの警告に、どう向き合うかを手順にします。
この文言の出どころは、公式では確かめられなかった
「hタグの使用順序が不適切です」という文言が、どの点検ツールのものか、弊社は確かめられませんでした。
2026年11月3日に、この文言をそのまま検索してみました。出てきたのは、hタグの使い方を解説する各社の記事で、文言を表示するツールの公式な説明は見つかりませんでした。
このため、特定のツールの名前は出しません。ツールごとに、警告の条件や言い回しが違う可能性があります。
同じ文言でも、中身は複数あり得ます。まず、警告の中身を仕分けるところから始めます。
警告の中身を仕分ける表
警告は、「何が起きているか」で4つに分けられます。仕様に合うかどうかは、先に読んだ仕様の決まりで判定します。
| 警告の中身 | 仕様 | 読み上げソフトの利用者 | Google検索 | 直す優先度 |
|---|---|---|---|---|
| 段階が飛んでいる(h2の次にh4など) | 合わない | 道しるべがずれる | 問題としない | 高い。次の更新で直す |
| 最初の見出しがh1でない | 合うが勧められない | 最初の区切りが分かりにくい | 公式に記載なし | 中。改修のついでに |
| h1がない | 合うが勧められない | ページの題名が伝わりにくい | タイトルリンクの材料が減る | 中。改修のついでに |
| 浅く戻っている(h4の次にh2など) | 合う | 問題になりにくい | 問題としない | 直さない。警告が出ていても、中身を確かめる |
仕様の列は、仕様の記述から読み取れる範囲です。読み上げソフトの列とGoogleの一部には、公式の一文がありません。前の節の数字から読んだ、弊社の整理を含みます。
特に4行目は、見逃しやすい点です。浅く戻る並びは、仕様に合っています。ツールによっては警告の対象にしているかもしれませんが、弊社は確かめていません。出た警告の中身が「浅く戻る」なら、直す必要はありません。
直す順番を5つの手順にする
警告が出たら、次の順に進めます。
- 警告が出たページを開き、見出しの一覧を書き出す。書き出し方は、次の節で説明します。
- 一覧を上から見て、段階が2つ以上深くなる箇所を探す。ここが、仕様に合わない箇所です。
- その箇所の見出しが、前の見出しの下にあたる内容かを確かめる。内容が下にあたるなら、段階を1つにそろえる。
- 見た目が変わるときは、CSSで元の大きさに戻す。段階の数字は、見た目のために選ばない。
- 直したあと、点検ツールをもう一度かけ、警告が消えたか、中身が変わったかを確かめる。
手順3が肝心です。内容の上下関係を見ずに数字だけを変えると、別の飛びを作ってしまいます。
直さなくてよい警告の見分け方
次の3つのどれかに当たるときは、直さずに様子を見る判断もあります。
1つ目は、警告の中身が「浅く戻る」の場合です。仕様に合っています。
2つ目は、警告の場所が本文の外にある場合です。テーマが作るサイドバーやフッターの見出しが原因のとき、本文を直しても消えません。テーマの修正が必要になるので、制作会社に相談します。
3つ目は、更新の予定がない古いページの場合です。優先度の高いページから先に直し、古いページは次の改修まで置いておけます。
直したあとの確かめ方
直したあとは、点検ツールの再実行だけでは足りません。見出しの一覧を、もう一度書き出して、目で確かめます。
ツールが警告を出さなくなっても、内容の上下関係が合っていなければ、読む人には意味が通りません。逆に、警告が残っていても、一覧を見て問題がなければ、ツール側の癖かもしれません。
確かめるのは、次の3点です。
| 確かめること | 見る場所 | 合格の目安 |
|---|---|---|
| 段階が2つ以上深くなっていないか | 見出しの一覧 | 深くなるのは1段ずつ |
| ページの題名がはっきりしているか | 一覧の先頭 | 先頭にページの題名がある |
| 見出しだけ読んで流れが分かるか | 一覧全体 | 章の題を読めば、話の順番が分かる |
自分のページの見出しを取り出す方法
警告を直すには、まず自分のページの見出しの一覧が必要です。専用のツールがなくても、取り出せます。
ブラウザでページのソースを見る
ブラウザには、ページの元になっているHTMLを表示する機能があります。ページを開いて、その機能でソースを表示します。
表示された画面で、ページ内を検索します。「h1」「h2」「h3」と順に探すと、見出しタグの位置が分かります。
見出しタグの中の文字を、上から順にメモ帳へ写します。段階の数字と文字を並べて書くと、一覧になります。
数が多いページでは、時間がかかります。その場合は、次に書く、WordPressの編集画面を使います。
WordPressの編集画面で見る
WordPressの公式文書には、ページの見出しを確認する方法が書かれています。編集画面のドキュメント概要にある、アウトラインのタブを開くと、ページの見出しが一覧で見られる、という説明です。
この方法なら、HTMLを読まなくても、段階の並びが確認できます。公開前に見ておけば、飛びに気づけます。
アウトラインの対象は、編集画面で扱う見出しです。テーマが作るサイドバーやフッターの見出しが出るかどうかは、公式に記載なしでした。本文の外が原因のときは、前の節のソース表示を併用します。
制作会社に一覧を頼むときの文面
見出しの一覧を自分で書き出せないときは、制作会社に頼めます。次のような文面が使えます。
「下記のページについて、見出しタグの一覧を、上から順に、段階(h1からh6)と見出しの文字を並べて送ってください。本文の外にある部品の見出しも含めてください。」
「本文の外にある部品も含めて」と書くのがコツです。これがないと、本文だけの一覧が返ってきて、原因の場所が分からないままになります。
返ってきた一覧は、先ほどの点検の表に書き写して判定します。
点検の表に書き出す
一覧ができたら、次の表に書き写して判定します。
| 順番 | 見出しの段階 | 見出しの文字 | 前の見出しとの差 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | h1 | 工務店のリフォームの流れ | 最初 | 合う |
| 2 | h2 | 相談から引き渡しまで | 1段深い | 合う |
| 3 | h4 | 現地調査の内容 | 2段深い | 合わない。h3に直す |
| 4 | h3 | 見積もりの説明 | 1段浅い | 合う |
| 5 | h2 | よくある質問 | 1段浅い | 合う |
この例は、架空の工務店のページです。3番目のh4だけが、前のh2から2段深くなっています。
h4をh3に直せば、全体が仕様に合います。見た目が小さくなりすぎるなら、CSSで大きさを調整します。
表を作る作業は、慣れれば1ページあたり数分で終わります。サイト全体を一度に点検する必要はありません。問い合わせの多いページ、トップページ、サービス紹介のページから、順に進めます。
警告が出てから直すまでの例(架空の設計事務所)
実際の流れを、架空の例で追います。
住宅の設計事務所のサービス紹介ページで、点検ツールが順序の警告を出しました。担当者が見出しの一覧を書き出すと、次の3か所が気になりました。
| 気になった箇所 | 並び | 仕様 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 設計の流れの中 | h2の次にh4 | 合わない | h3に直す |
| よくある質問の手前 | h4の次にh2 | 合う | 直さない |
| サイドバーの「最近の投稿」 | ページの端でh3が単独 | 本文の外 | テーマの修正をまとめて制作会社に相談する |
1つ目は、飛びの典型です。担当者は、見出しの内容を確かめ、h4の見出しが「設計の流れ」の下にあたる項目だと分かりました。そこで、h3に変えました。見た目は、CSSで元の大きさに戻しました。
2つ目は、浅く戻る並びで、仕様には合っています。新しい章が始まるときの普通の動きなので、そのままにしました。
3つ目は本文の外にあり、本文を直しても解決しません。ほかのページにも同じ部品が出ているので、個別に直さず、テーマの修正としてまとめて相談しました。
警告が3か所だったとしても、実際に直したのは1か所です。仕分けをしたから、作業量が小さく済みました。
デザインのために見出しタグを使う誤り
見出しタグの警告が増える大きな原因は、見た目を整えるために段階を選んでしまうことです。
制作の現場では、よくある話です。デザイン案どおりの大きさにしたくて、数字を選んでいる。そこから、飛びや逆順が生まれます。
文字を大きくしたいだけのとき
「この一文だけ目立たせたい」というとき、見出しタグを使うと、HTMLの上では新しい区切りが始まったことになります。
読み上げソフトの利用者には、その一文が章の題として伝わります。一覧に余計な項目が増え、本来の章が埋もれてしまいます。
文字を大きくしたいだけなら、段落のまま、CSSで大きさや太さを指定します。見出しタグは、区切りの題にだけ使います。
逆の誤り:見出しなのに、見出しタグが付いていない
反対の失敗もあります。見た目は立派な見出しなのに、中身はただの段落で、太字と大きな文字だけで作られている形です。
人間の目には見出しに見えます。けれど、読み上げソフトの一覧には出ず、検索エンジンにも区切りとして渡りません。
HTMLの仕様は、見出しの集まりを、目次の生成などに使うことを想定しています。段落で作った見出しは、この目次から漏れます。
ページを書き換える機会があれば、見た目の大きな文字が、本当に見出しタグになっているかを確かめます。
ロゴ・メニュー・サイドバーの見出し
ページの上部にあるサイト名やロゴを、h1にしているサイトがあります。サイドバーの「カテゴリー」や「最近の投稿」にh2やh3を付けているテーマもあります。
これらの扱いは、検索セントラルの文書に具体的な指示が見つかりませんでした。公式に記載なし、というのが確かめられた範囲です。
ここでも、手がかりになるのはタイトルリンクの文書です。複数の目立つ見出しが並ぶと、最初の見出しが題名に選ばれることがあります。サイト名をh1にしている場合、どのページも題名がサイト名と取られるおそれがあります。これは弊社の推測で、公式に記載なしです。
トップページ以外では、h1はそのページの題名にあてるのが、迷いの少ない形です。
見た目と段階を分けて持つ
見た目と段階を、1つのタグに背負わせないための基本が、CSSのクラスです。
たとえば、段階はh3が正しいのに、見た目は少し大きくしたい場合を考えます。h3のまま、クラスで大きさだけを指定します。段階の数字を変える必要はありません。
制作会社への頼み方は簡単です。「見出しの段階は内容の上下関係で決めて、大きさはCSSで調整してください」と伝えます。
この一言があるだけで、後の改修で数字が勝手に動く事故が減ります。
| 目的 | 悪い方法 | よい方法 |
|---|---|---|
| 一文を目立たせたい | 見出しタグを付ける | 段落のままCSSで太さと大きさを指定する |
| 見出しを小さく見せたい | h3をh5に変える | h3のまま、クラスで大きさを指定する |
| 見出しを大きく見せたい | h3をh1に変える | h3のまま、クラスで大きさを指定する |
| ロゴを目立たせたい | ロゴをh1にする | 画像やリンクとして置く。h1はページの題名にあてる |
| 飾りの帯を作りたい | 帯の中の文字を見出しにする | 区切りの題だけを見出しにして、帯は背景で作る |
ブログの一覧ページと、1枚ものの紹介ページ
記事ページ以外にも、見出しの付け方で迷う場所があります。
ブログの一覧ページでは、一覧に並ぶ各記事の題を、見出しにする作りがよく見られます。このとき、記事ごとにh1を付けると、1つのページにh1が何十個も並びます。
一覧ページのh1は、一覧ページ自身の題にして、並ぶ記事の題はh2にするのが、弊社の整理です。記事の題が見出しの一覧に出るので、読み上げソフトの利用者は、目的の記事へ見出しをたどって移れます。
1枚ものの紹介ページは、セクションごとに大きなキャッチコピーを置くデザインが多く、キャッチコピーを全部h1にしたくなります。
キャッチコピーは、見た目が大きいだけで、区切りの題とは限りません。区切りの題にあたるものだけを見出しにして、キャッチコピーは段落として、CSSで大きくします。
WordPressでの見出しの付け方
自社サイトをWordPressで運用している方も多いと思います。公式の文書をもとに、見出しの付け方を整理します。
ページの題名がh1になるのが標準
WordPress.orgの文書「Heading block」には、多くの場合、ページの題名がh1として使われ、あとから足す見出しのブロックはh2、h3と続ける、と書かれています。テーマやページのテンプレートによって異なる場合がある、とも書かれています。
つまり、本文の中ではh1を使わず、h2から始めるのが標準の使い方です。
多くのテーマでは、編集画面の「題名」の欄に入れた文字が、ページのh1になります。本文の最初に大きな見出しを足すと、h1が2つになることがあります。
本文はh2から始める
本文の見出しは、まずh2で章を分けます。章の中をさらに分けたいときに、h3を使います。
h4以降は、よほど長い解説ページでなければ使いません。中小企業のサイトでは、h2とh3で足りることが多いです。
見出しを何個にするかの目安は、公式の文書にありません。検索セントラルは、理想の数はないと書いています。長さに合わせて、自然な区切りで付ければ十分です。
編集画面での操作
WordPressの文書には、見出しブロックの作り方が、いくつか載っています。
新しい段落で「/h2」と入力して確定すると、h2の見出しブロックが作れます。「/h1」から「/h6」まで、同じ書き方が使えます。
行頭に「##」と半角の空白を入れても、h2になります。「#」の数を増やすと、段階が深くなります。
すでにあるブロックの段階は、ブロックのツールバーにある変換のボタンから変えられます。設定の欄にも、h1からh6のボタンが並んでいます。
見出しの段階を変えても、見た目が変わる場合があります。テーマが段階ごとに大きさを決めているためです。見た目を保ちたいときは、先に書いたCSSの方法を使います。
テーマが足す見出しを、弊社の記事6本で数えた
見出しの警告は、本文を直しても消えないことがあります。テーマが足す見出しが原因の場合です。
弊社は、2026年11月3日に、公開している記事ページ6本を開き、見出しの数と並びを機械で数えました。
| 記事のテーマ | h1 | h2 | h3 | 段階の飛び |
|---|---|---|---|---|
| セマンティックSEO | 1 | 19 | 65 | 0 |
| 記事テンプレート | 1 | 17 | 37 | 0 |
| SEOスターターガイドの解説 | 1 | 11 | 17 | 0 |
| タイトルリンクの解説 | 1 | 19 | 44 | 0 |
| FAQPage | 1 | 20 | 49 | 0 |
| schema.org | 1 | 19 | 65 | 0 |
6本とも、h1は1つで、段階の飛びはありませんでした。
もう1つ分かったことがあります。どのページも、本文の最後に、テーマが付ける見出しが2つあります。「この記事を書いた人」と「関連記事」で、どちらもh2です。
これらは、本文を書く側が直接は書いていない見出しです。章の数を数えるときや、目次を作るときは、この2つが含まれることを覚えておきます。
この測定は、弊社のサイトの6本に限った結果です。他社のサイトやテーマに当てはまるとは言えません。
固定ページとトップページは、別に見る
同じ仕組みでも、固定ページには別の事情があります。
弊社が以前に調べたときは、固定ページに、テーマが付けるページの題名と、ページの中で作った大見出しが並び、h1が2つになっているものがありました。詳しくは、検索結果のタイトルが自分のtitleと違う理由|タイトルリンクの7つのケースと直し方の「弊社サイトで確かめたこと」で書いています。
固定ページやトップページは、デザインを作り込むため、題名を二重に持ちやすい場所です。記事ページと同じ前提で点検すると、見落とします。
点検するときは、記事ページとは別に、トップページ、サービス紹介、会社案内の3種類を開きます。
公開前の最後の確認
記事やページを公開する前に、見出しについて確認する点を、短い表にまとめます。
| 確認すること | 見る場所 | 直す目安 |
|---|---|---|
| ページの題名がh1になっているか | 題名の欄、またはソース | h1がなければ、題名の欄に入れ直す |
| 本文の最初の見出しがh2になっているか | アウトライン | h3から始まっていれば、h2に直す |
| 段階が2つ以上深くなっていないか | アウトライン | 該当の見出しを1段浅くする |
| 見出しだけ読んで流れが分かるか | アウトライン | 中身の分からない見出しを書き直す |
| 太字の大きな文字が、見出しの代わりになっていないか | 画面とソースの見比べ | 区切りの題なら、見出しタグに変える |
5つとも、数分で終わります。公開してから直すより、公開前に見るほうが、直す手間も少なく済みます。
見出しの書き方:読む人にも検索にも伝わる文面
ここまでは、タグの付け方でした。見出しの文面も、読む人と検索にとって大切な部分です。
見出しだけ読んで流れが分かる
検索セントラルの「SEOスターターガイド」は、読みやすい文章の条件の1つとして、次のように書いています。
「長い文章は段落や章などに分け、全体を見通せるように見出しを付けてください。」
見出しは、本文を読まなくても、話の流れが分かる文面にします。見出しだけを順に読み、章の順番が頭に入るかを確かめます。
「概要」「ポイント」「その他」のような見出しは、中身が分かりません。何について書いた章なのかが分かる言葉に変えます。
見出しの長さに、公式の目安はない
見出しを何文字までにするか、という質問は多く聞かれます。
今回開いた検索セントラルの文書には、見出しの文字数の目安は書かれていませんでした。公式に記載なし、というのが確かめられた範囲です。
弊社の整理では、見出しは、読んで意味が通じる長さにとどめます。スマートフォンで2行を超えるときは、短くできないかを考えます。
キーワードを詰め込まない
見出しにキーワードを入れると有利だ、という話を聞くことがあります。今回の文書で確かめられたのは、その逆の注意でした。
検索セントラルは、キーワードの乱用について次のように書いています。
「同じ言葉を何度も繰り返すことは(多少変化を持たせても)ユーザーをうんざりさせてしまうほか、キーワードの乱用は Google のスパムに関するポリシーに違反することにもなります。」
見出しに、狙う言葉を全部並べる書き方は、この注意に当たります。見出しは、章の中身を正確に示す言葉で書きます。
見出しを「問い」か「答え」の形にする
ここからは、公式の記述に出てこない、弊社の整理です。
見出しを、読者が持つ問いの形か、答えが分かる形にすると、見出しだけで要点が伝わります。たとえば、「料金」という見出しより、「見積もりは何で決まるか」の方が、章の中身が分かります。
見出しの直後の1〜2文で、見出しの問いに答える書き方も、弊社は勧めています。見出し単位で読んでも意味が通ると、人にも、文章を拾う仕組みにも、使いやすくなります。
記事の組み立てを型にした記事を、別に書いています。AI検索にも人にも伝わる記事テンプレート|設計シート・本文の型・公開前チェックで、見出しごとの問いと答えの置き方を、テンプレートにしました。
見出しの付け直しの実例
見出しの一覧を、直す前と後で並べてみます。架空のリフォーム会社のサービス紹介ページです。
| 順番 | 直す前 | 直した後 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | h1 リフォームのご案内 | h1 リフォームのご案内 | ページの題として適切 |
| 2 | h3 ご相談から完成まで | h2 ご相談から完成まで | h1の次は、1段深いh2 |
| 3 | h4 現地調査 | h3 現地調査 | h2の下の項目 |
| 4 | h4 お見積もり | h3 お見積もり | 同上 |
| 5 | h2 よくあるご質問 | h2 よくあるご質問 | 章の題として適切 |
| 6 | h5 工期について | h3 工期について | h2の下の項目。h5は深すぎる |
直す前は、2番目のh3から始まっていて、h1の次が2段深くなっています。6番目のh5も、前のh2から3段深くなっています。
直した後は、h1、h2、h3の3段にそろいました。見出しだけを読んでも、章の順番が頭に入ります。
作業としては、数字を変えただけです。内容は変わっていません。見た目の大きさは、元の大きさに合わせてCSSで調整します。
見出しを足すときに、増えやすい誤り
記事を更新して見出しを足すとき、飛びが増えやすい場面があります。
1つは、既存の章の途中に、あとから小さな項目を挟む場面です。見た目を合わせるために小さい数字のタグを選ぶと、前後と段階がずれます。
もう1つは、別の記事から文章を貼り付ける場面です。貼り付けた文章の見出しの段階が、貼り付け先の階層と合っていないことがあります。
どちらも、貼り付けや追記の直後に見出しの一覧を見直すだけで、気づけます。更新作業の最後の1分で足りる確認です。
見出しの悪い例とよい例
| 悪い見出し | 何が困るか | よい見出し |
|---|---|---|
| 概要 | 何の概要か分からない | リフォームの流れを3つの段階で見る |
| ポイント | ポイントの中身が見えない | 見積もりで確認する項目 |
| その他 | 目次から読む人が飛ばす | 工事中の連絡方法について |
| リフォーム 福岡 リフォーム 費用 リフォーム 口コミ | キーワードの羅列で、中身が伝わらない | リフォームの費用は何で変わるか |
| 料金 | 何の料金か、いくらかかるかの話か不明 | 見積もりの金額は何で決まるか |
見出しの書き方を直すだけでも、警告が出るかどうかとは別に、ページは読みやすくなります。
AI検索で見出しはどう読まれるか:公式に書かれていること
見出しを整えると、AIの回答に引用されやすくなるのか。この問いには、確かめられた範囲だけで答えます。
先に言っておくと、見出しの書き方がAIの引用を左右すると断定した公式の文は、今回は見つかりませんでした。
検索セントラルのAI向けガイドの記述
検索セントラルには、「Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド」があります。2026年11月3日に開いた日本語版は、2026年10月30日の更新と表示されていました。
このガイドには、見出しについて次の一文があります。
「一般的に、ウェブページが段落やセクションで構成され、コンテンツを移動するための明確な構造を持つ見出しが付けられていると、ユーザーからの評価が高まります。」
ここで書かれているのは、見出しの効果の対象が「ユーザー」であることです。AIがその見出しをどう使うかは、この一文には書かれていません。
別のページ「AI 機能とウェブサイト」(2025年12月31日更新の表示)には、AI機能に表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もない、と書かれています。
細切れにする必要はない
AI向けにページを細かく分けた方がよいのでは、という質問もよく聞かれます。
ガイドは、この点も書いています。
「Google システムは、ページ上にある複数のトピックのニュアンスを理解し、関連性の高い部分をユーザーに表示できます。」
さらに、理想的なページの長さはない、とも書かれています。見出しを増やして細かく刻むことは、AIのために必要な作業としては求められていません。
Google以外のAIは、確かめていない
ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexityなどが、見出しをどう扱うかは、今回確かめていません。
確かめたのは、Googleの検索セントラルの文書だけです。ほかのAIサービスの公式な説明を開いていないので、見出しの使われ方について書けるのは「弊社は確かめていない」までです。公式に記載がないのかどうかも、分かっていません。
AIごとの仕組みに合わせて見出しを作り替える必要があるかのような話は、確かめられた根拠がありません。
弊社の整理:見出しを「問い」に対応させる運用
ここも、公式の記述に出てこない、弊社の整理です。
AIが回答を作るとき、ページの中の一部分を材料にする場面があります。そのとき、見出しと直後の文章が、1つのまとまりとして読める方が、材料にしやすいと弊社は考えています。
弊社は、記事の見出しを読者の問いに対応させ、直後の1〜2文で答える書き方を取っています。この書き方で引用されるかどうかは、現時点では確かめられていません。仮説として扱っています。
仮説でも、この書き方には損がありません。人間の読者にとっても、見出しの直後に答えがある方が、読み進めやすいからです。
見出しとAIの関係を表で整理する
| 論点 | 公式に書かれていること | 弊社の整理 |
|---|---|---|
| 見出しの構造 | 明確な構造の見出しがあると、ユーザーの評価が高まる | 人間の読者の読みやすさに効く |
| 細かく分割する必要 | ない。複数のトピックのニュアンスを理解できる | 分割より、各章の中身の質を優先する |
| ページの長さ | 理想的な長さはない | 長さに合わせて見出しを付ける |
| AI向けの特別な書き方 | 必要ない | 人間向けに書けば足りる |
| 見出しがAIの引用を増やすか | 公式に記載なし | 仮説として、問いと答えの形を試している |
| 他社のAIの扱い | 今回は確かめていない | 確かめられたら追記する |
構造化データなど、HTMLの別の部分とAI検索の関係は、同日に公開した記事で整理しました。FAQPageの書き方と置く判断 Googleの表示が終わった今も入れる意味はあるかと、schema.orgとは 読み方と型の引き方 Googleが対応するのはその一部だけです。
意味に合わせてHTMLを整える考え方は、セマンティックSEOとは何か AI検索の時代に中小企業がサイトで直す場所にまとめています。
効果の測り方は別に考える
見出しを直したあと、AI検索での見え方が変わったかを確かめたくなります。
ただ、AIの回答に自社が出るかどうかは、見出し以外の要素にも左右されます。見出しの変更だけの効果を切り出して測るのは難しいと、弊社は考えています。
測り方の考え方は、別の記事にまとめました。GEO対策の効果測定はなぜ難しいのか:中小企業が追うべきKPIとタイムラインをご覧ください。
見出しを直す理由は、読む人の使いやすさに置くのが、確かめられた範囲に合う考え方です。AIの引用を増やすことは、理由に入れません。
運用に落とす:制作会社への確認と更新の手順
仕組みを理解しても、サイトを触るのは制作会社や社内の担当者です。確認の手順と、頼み方を決めておきます。
制作会社に確かめる質問
見出しの話を制作会社に切り出すとき、次の質問が使えます。
| 質問 | 聞く理由 | 期待する答え |
|---|---|---|
| h1はどこで、何を入れていますか | ページの題名がh1にあたっているかを知るため | ページごとの題名がh1で、1つにそろっている |
| 本文の見出しはh2から始めていますか | 段階の土台を確かめるため | 本文はh2から、章の中がh3 |
| サイドバーやフッターの見出しは、どの段階ですか | 本文の外が警告の原因になっていないかを知るため | 本文の流れを乱さない段階にしている |
| 見た目の大きさは、見出しの段階と別に指定していますか | 数字が見た目で決まっていないかを知るため | クラスで大きさを分けている |
| 更新のとき、段階をどう保っていますか | 改修のたびに崩れるのを防ぐため | 見出しの一覧を確認する手順がある |
専門用語が出てきて分からなくなったら、「ページの目次の骨組みとして、順番に問題がないか」と言い換えて聞きます。
記事を書くときの手順
社内で記事を書く場合は、書き始める前に見出しだけを並べます。
見出しの一覧を作り、深くなるときが1段ずつになっているかを確かめます。そのあとで、各見出しの本文を書きます。
書き終えたら、見出しだけを読み直します。章の順番が頭に入るか、同じ内容の見出しが2つないかを見ます。
WordPressなら、公開前にアウトラインのタブを開き、飛びがないかを一度確かめるだけで十分です。
テーマやデザインを変えるとき
サイトのデザインを刷新したり、テーマを入れ替えたりすると、見出しの段階が変わることがあります。
テーマごとに、サイト名やメニューを何の段階で出すかが違うためです。本文は変えていなくても、ページ全体の並びが変わります。
デザインを変えたあとは、トップページ、サービス紹介、記事の3種類で、見出しの一覧を書き出して見直します。刷新の作業の最後に、この確認を入れておくのがよいです。
改修を頼むときの文面
見出しの段階を直すときの依頼文は、次のように書くと伝わります。
「下記のページで、見出しの段階が2つ以上深くなっている箇所があります。内容の上下関係に合わせて、段階を1つずつの並びに直してください。見た目の大きさが変わる場合は、CSSで元の大きさに戻してください。」
この文面には、頼みたいことが3つ入っています。直す対象、直し方の基準、見た目を保つ方法です。
依頼するときは、ページのアドレスと、直したい箇所の見出しの文字を添えます。相手が場所を探す手間が省け、直し間違いも減ります。
点検の頻度
見出しの点検は、毎月する必要はありません。
弊社は、テーマの変更、デザインの刷新、新しい種類のページを作ったとき、の3つの機会に点検すれば足りると考えています。公式の基準は見つからず、弊社の目安として書いています。
見出しとリンクの関係:ページ内の目次
長い記事では、冒頭に目次を置いて、各章へ移動できるようにします。
HTMLの仕様は、見出しの集まりを、目次の生成などに使うべきだと書いています。目次の自動生成は、この考え方に沿った使い方です。
目次を作る仕組みは、見出しの一覧を材料にします。見出しの段階が乱れていると、目次の字下げも乱れます。
目次が不自然に見えるときは、見出しの並びに飛びがないかを疑います。目次は、見出しの状態を映す鏡のように使えます。
よくある勘違いを、確かめた範囲で答える
見出しタグの話には、広く出回っている言い方がいくつかあります。確かめられた範囲で、1つずつ答えます。
| よく聞く言い方 | 確かめた範囲での答え | 根拠 |
|---|---|---|
| h1は1ページに1つだけと決まっている | 仕様の該当の節に、1つに限る文は見つからない。複数のh1が適合する例が載っている。Googleも数を決めていない | HTMLの仕様、タイトルリンクの文書 |
| 見出しにキーワードを入れると順位が上がる | その主張を裏づける文は、今回の文書に見つからない。キーワードの乱用への注意はある | SEOスターターガイド |
| h1からh6まで全部使うものだ | そうした決まりはない。中小企業のサイトでは、h3までで足りることが多い | HTMLの仕様、弊社の整理 |
| 見出しの数が多いほどSEOに強い | ページごとの理想の数はないと書かれている | SEOスターターガイド |
| h2の次にh4を使うと、Googleが評価を下げる | 検索では順番どおりでなくても問題ないと書かれている。評価を下げるという記述は見つからない | SEOスターターガイド |
| 太字にして大きくすれば、見出しと同じ | 見た目は同じでも、区切りの題という構造は渡らない | HTMLの仕様、弊社の整理 |
| AIは見出しを重視するので、増やすほどよい | 公式に記載なし。細かく分割する必要はないと書かれている | AI向けガイド |
| 警告が出たら、必ず直す | 浅く戻る並びは仕様に合う。まず中身を仕分ける | HTMLの仕様 |
根拠の列に「弊社の整理」とある行は、公式の一文を引いていない部分を含みます。確かめた事実から、弊社が読み取った内容です。
勘違いが広まる理由
勘違いの多くは、ある基準の話が、別の基準の話として伝わることから生まれます。
たとえば、読み上げソフトの利用者にとっての「正しい順番」が、いつの間にか「Googleが評価する順番」に変わって語られます。仕様の「望ましい」が、「必須」に変わって伝わることもあります。
どちらも、元の文書を開いて読めば、書かれている範囲が分かります。伝言を重ねるうちに、強さと対象がずれていくのです。
いちばん多い勘違いに、どう答えるか
制作会社や社内から「h1は1つだけです」と言われたら、否定せずに、理由を聞きます。
「仕様でそう決まっているのですか。それとも、運用上の方針ですか」と尋ねます。方針であれば、それで構いません。弊社も、運用の整理としては、h1を1つにそろえる考え方です。
仕様だと言われたときは、仕様の該当の節を一緒に確かめます。今回読んだ節には、1つに限る文は見つかりませんでした。
どちらの答えでも、話は噛み合います。基準を尋ねるだけで、言い争いにならずに済みます。
よくある質問
Q1. h1が複数あると、検索順位は下がりますか
下がると書いた公式の記述は、今回の文書には見つかりませんでした。検索セントラルが書いているのは、メインの題名が目立つようにすることです。
複数の見出しが同じ目立ち方で並ぶと、最初の見出しが検索結果の題名に使われることがあります。順位への影響は、公式に記載なしです。
Q2. h2を飛ばしてh3を使うと、SEOに不利ですか
検索セントラルは、Google検索にとって、見出しが順番どおりでなくても問題ないと書いています。
ただし、HTMLの仕様では、2段以上深くなる並びは適合しません。画面を読み上げるソフトの利用者には、道しるべのずれになります。順位の話と切り分けて、仕様と読む人のために直すと考えてください。
Q3. 見出しにキーワードを入れた方がよいですか
章の中身を正確に示す言葉であれば、自然にキーワードが入ります。
検索セントラルは、同じ言葉を何度も繰り返すキーワードの乱用に注意を促しています。キーワードを入れるために見出しを作るのは、避けます。
Q4. h4、h5、h6は使ってよいですか
使えます。HTMLの仕様は、h6までの6段階を認めています。
ただ、深い段を使うほど、飛びが起きやすくなります。WebAIMの調査では、h6を使うホームページの94.9%が段階の飛びも持っていました。中小企業のサイトでは、h3までで足りることが多いです。
Q5. 画像を見出しとして使ってもよいですか
今回開いた資料では、画像を見出しにする場合の扱いは確かめられませんでした。公式に記載なし、というのが答えです。
弊社の整理では、見出しは文字で書く方が、読み上げソフトにも検索にも伝わりやすいと考えています。画像を使うときは、文字の見出しを別に置くのが無難です。
まとめ:基準を分けて、順番を整える
見出しタグは、ページの目次の骨組みを作るタグです。h1からh6の6段階があります。
順番の決まりは、基準ごとに答えが違います。HTMLの仕様は、深くなるときは1段ずつと定めています。Googleは、検索の観点では順番どおりでなくても問題ないと書いています。
順番を守る理由は、画面を読み上げるソフトの利用者の使い方にあります。2026年のWebAIMの調査では、長いページで最初に見出しをたどる人が67.8%でした。
h1は、仕様にもGoogleの文書にも、1つに限る決まりは見つかりませんでした。ただ、メインの題名をはっきりさせることは、タイトルリンクの文書が求めています。
「hタグの使用順序が不適切です」と出たら、まず中身を仕分けます。段階が飛んでいれば直し、浅く戻っているだけなら直しません。
AI検索については、見出しが引用を増やすという公式の記述は見つかりませんでした。構造が明確な見出しはユーザーの評価を高める、というところまでが確かめられた範囲です。
今日できる点検
最後に、今日の作業を表にします。上から順に、1つだけでも進めてください。
| 点検すること | 見る場所 | 合格の目安 |
|---|---|---|
| 最も問い合わせの多いページの見出しを書き出す | ページのソース、またはWordPressのアウトライン | 見出しの一覧が手元にある |
| 段階が2つ以上深くなる箇所を探す | 書き出した一覧 | 飛びが0、または直す箇所が決まっている |
| ページの題名がh1にあたっているか確かめる | 一覧の先頭 | 題名のh1が1つある |
| 見た目のために段階を選んでいないか制作会社に聞く | 制作会社への質問 | 大きさはCSSで指定している |
| 警告が出ているなら、中身を仕分ける | 警告の内容 | 飛び、h1なし、浅く戻る、のどれかに分類できた |
| 見出しだけを順に読む | 一覧全体 | 章の順番が頭に入る |
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
ページを増やしても問い合わせが来ないなら、原因はページの外にあります。その場合は、下の入口からご相談ください。
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
ウェブサイトから要素を引き算し、訪れた人が迷わず次の一歩に進む形へ組み直す。初回60分のオンラインで御社のサイトを一緒に読み、どこから直すべきかをお伝えします。手順をまとめた無料の診断と解説動画もご用意しています。
初回は無料・60分・オンライン完結・その場で契約のお願いはいたしません


