「AI検索対策で、自社のサイトは今どこまでできているのか」。現状が分からないままでは、何から手を付けるかが決まりません。
この記事は、7分野46項目の自己診断チェックリストです。各項目に「確認方法」と「合格の目安」を付けて、1〜2時間で一通り点検できるようにしました。
対象は、中小企業のWeb担当者、マーケター、経営者の方です。ブラウザとSearch Consoleがあれば進められる項目を中心にしています。
Google、OpenAI、Anthropic、Perplexity、Cloudflare、Microsoftの公式文書は、2026年10月17日に開いて確かめました。項目の選び方と点数の付け方は、筆者の提案です。
先に結論 土台から7分野を順に点検する
点検の順番は、検索エンジンに登録されているかの確認から始めて、効果の計測で終わります。土台が崩れたまま文章を整えても、効果が届かないためです。
| 順番 | 分野 | 項目数 | 時間の目安 | 主に使う画面 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | クロールとインデックス | 7 | 15分 | Search Console、Bing Webmaster Tools |
| 2 | AIクローラーの扱い | 6 | 15分 | robots.txt、CDNの管理画面、アクセスログ |
| 3 | ページの技術 | 8 | 20分 | ページのソース、リッチリザルト テスト |
| 4 | コンテンツの書き方 | 8 | 20分 | 主要ページと記事の本文 |
| 5 | 信頼性・著者 | 6 | 10分 | 会社概要、記事の署名 |
| 6 | 外部での言及 | 5 | 10分 | Googleビジネスプロフィール、AIの回答 |
| 7 | 計測 | 6 | 15分 | GA4、Search Console、Bing Webmaster Tools |
時間配分は筆者の目安です。合計で約105分になります。
採点は2点・1点・0点の3段階
各項目は、満たしていれば2点、一部だけなら1点、満たしていなければ0点で採点します。自社に当てはまらない項目は「対象外」として計算から外します。
分野ごとに得点率を出すと、どの分野が弱いかが一目で分かります。採点の詳しい手順は、後半の章で説明します。
星印の8項目は先に直す
46項目のうち8項目には、星印(★)を付けました。1つでも0点なら、ほかの点数に関係なく最優先で直す項目です。
土台に当たる項目で、満たしていないと検索エンジンに登録されない、検索用のクローラーが入れない、といった問題が起きます。星印の付け方も筆者の判断です。
46項目を満たしても引用は保証されない
Googleの公式文書は、AI OverviewsやAI Modeに掲載されることは保証されないと明記しています。このチェックリストは、参照される前提を整えるためのものです。
結果は、後半で説明する計測の仕組みで確かめます。点検して直し、計測して、また点検する流れを回してください。
点検の前に準備するもの
次のものをそろえておくと、1〜2時間で一通り終わります。用意できない項目は、後日に回してかまいません。
| 準備するもの | 使う分野 | 入手先 |
|---|---|---|
| Search ConsoleとBing Webmaster Toolsのログイン | 1、3、7 | 自社の管理者、またはサイトを作った会社 |
| CDNやWAFの管理画面 | 2 | 制作会社、サーバー会社 |
| サーバーのアクセスログ(直近1か月分) | 2 | 制作会社、サーバー会社に依頼 |
| GA4の閲覧権限 | 7 | 自社の管理者 |
| 主要ページのURL一覧(10本程度) | 全分野 | サービス、料金、会社概要、よく読まれる記事から選ぶ |
CDNはコンテンツ配信網、WAFはWebアプリケーション用のファイアウォールのことです。Cloudflareのような外部のサービスを使っていなければ、該当の項目は「対象外」にします。
主要ページ10本の選び方
トップページ、サービス紹介、料金、会社概要、問い合わせページを先に入れます。残りは、アクセスの多い記事や、問い合わせに近い記事から選びます。
全ページを調べる必要はありません。10本で傾向がつかめます。
用意できないものがあるとき
アクセスログやCDNの管理画面は、制作会社への依頼が必要なことが多いです。分野2の該当項目だけ後日に回し、ほかを先に進めます。
依頼するときは、この記事の該当項目の表をそのまま渡すと、確認してほしい内容が伝わります。
診断の全体像 点検から再診断までの流れ
点検の結果は、採点、優先順位付け、30日の計画、再診断という流れで使います。一度の点検で終わりにせず、同じ表で繰り返します。
Googleは生成AI向けの特別な対応を求めていない
Googleの公式文書の要点を、先に表にまとめます。このチェックリストの多くの項目は、通常のSEOの基本と重なります。
| 論点 | 公式文書の説明 |
|---|---|
| AI Overviews、AI Modeに補足リンクとして表示される条件 | インデックスされ、スニペット付きで表示できる状態であること。追加の技術要件はなく、特別な構造化データも要らない |
| 掲載の保証 | インデックスされて表示されることは保証されない |
| 表示を制限する方法 | nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindex |
| 生成AI向けの最適化 | 生成AI検索のための最適化も、Google検索の視点では通常のSEOと同じ |
| llms.txt | 作らなくてもGoogle検索に載る。作っても、Google検索での見え方や順位に良くも悪くも影響しない |
出典は、Google検索セントラルのAI機能のページと、生成AI向けの最適化ガイドです。前者は2025年12月10日、後者は2026年7月10日に最終更新されています。
分野1 クロールとインデックス(7項目)
最初に確かめるのは、主要なページが検索エンジンに登録されているかです。登録されていなければ、AIの回答に参照される以前の問題になります。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 1-1 ★ | 主要ページがGoogleにインデックスされている | Search Consoleの「URL検査」に主要ページのURLを1本ずつ入力する | 10本すべてで、登録されている旨が表示される |
| 1-2 ★ | 公開したいページにnoindexが付いていない | 主要ページのソースを表示し、「noindex」を検索する。X-Robots-Tagヘッダーも見る | 公開したいページには見つからない |
| 1-3 | URLの表記が1つに統一されている | httpとhttps、wwwの有無、末尾のスラッシュを変えて開く | どれも1回のリダイレクトで同じURLに着く |
| 1-4 | Googleが選んだ正規URLが自社の指定と一致している | URL検査で、ユーザーが指定した正規URLとGoogleが選択した正規URLを比べる | 主要ページで一致している |
| 1-5 | 削除したページがソフト404になっていない | 存在しないURLを開き、開発者ツールのネットワーク画面でステータスを見る | 404か410を返す。すべてトップページへ転送していない |
| 1-6 | サイトマップが送信され、lastmodが正確である | Search Consoleの「サイトマップ」を見て、lastmodと実際の更新日を数本で比べる | 送信済みで、内容を変えた日がlastmodになっている |
| 1-7 | Bing Webmaster Toolsに登録している | サイトマップの状態と、URL検査の結果を見る | 登録済みで、主要ページがインデックスされている |
Googleが示している掲載の条件
Googleは、AI OverviewsやAI Modeの補足リンクに表示されるには、ページがインデックスされ、スニペット付きで表示できる状態であることが必要だと説明しています。それ以上の技術要件はないとも書かれています。
1-1と1-2を星印にした理由は、ここにあります。登録されていないページや、noindexが付いたページは、条件の入口で外れます。
URL検査の結果は最新とは限らない
URL検査のインデックス状況は、ライブの確認ではありません。Googleが直近にインデックスした版の情報が表示されます。
「登録されている」という表示も、検索結果への表示の約束ではありません。表示される資格があることを示します。
修正の効果を確かめるときは、ライブテストを使います。
正規URLとlastmodの見方
1-4では、自社が指定した正規URLとGoogleが選んだ正規URLがずれていないかを見ます。ずれていたら、重複するページがないか、リダイレクトやcanonicalの指定が混在していないかを調べます。
1-6のlastmodは、Googleの公式文書によると、内容の主要部分や構造化データ、ページ内のリンクなどに意味のある更新があった日時を示すものです。著作権表記の年の更新は、これに当たりません。
lastmodは、正確だと確かめられた場合にだけ使われます。
priorityとchangefreqの値は、Googleは無視すると書かれています。入れてあっても、点数には関係しません。
分野2 AIクローラーの扱い(6項目)
AIのクローラーは、学習用、検索用、利用者の操作による取得用に分かれます。検索用を止めると、その検索サービスの回答に載りにくくなります。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 2-1 ★ | AIクローラーへの方針が決まっている | 社内に、どのクローラーを許可し拒否するかの記録があるか探す | 用途別の方針が文書になり、責任者が承認している |
| 2-2 ★ | robots.txtで検索用クローラーを止めていない | ブラウザで/robots.txtを開き、OAI-SearchBot、Claude-SearchBot、PerplexityBot、Googlebot、Bingbotと「User-agent: *」のDisallowを読む | 引用されたいサービスのクローラーを全体拒否していない |
| 2-3 | 学習用クローラーの扱いが方針どおりになっている | GPTBot、ClaudeBot、Google-Extendedの記述を読む | 2-1で決めた方針と一致している |
| 2-4 ★ | CDNやWAFで検索用のボットまで止めていない | Cloudflareなら、AIボットの方針、AI Crawl Control、WAFのカスタムルールを開く | 学習だけ断るなら、Trainingは「Block」にせず「Disallow AI Training」を選んでいる |
| 2-5 | AIクローラーが実際に来ていて、エラーを返していない | アクセスログを、ユーザーエージェント別とステータスコード別に集計する | 検索用クローラーの訪問があり、403や5xxが目立たない |
| 2-6 | 負荷対策が検索まで止めていない | サーバーが重いときの対処方法を確認する | キャッシュや回数制限が中心で、429や503を使うのは短期間に限る |
クローラーの用途を3つに分けて読む
各社の公式文書に書かれた、主なクローラーの用途を表にします。止めたときの影響は、各社の説明をもとにしています。
| 提供元 | クローラー | 用途 | 止めたときの影響 |
|---|---|---|---|
| OpenAI | OAI-SearchBot | ChatGPTの検索機能に表示するため | ChatGPTの検索の回答には表示されない。ナビゲーションのリンクとしては出ることがある |
| OpenAI | GPTBot | 生成AIの基盤モデルの学習に使う可能性がある内容の収集 | 学習に使わないでほしいという意思表示になる。設定はほかのクローラーと独立している |
| OpenAI | ChatGPT-User | 利用者の操作による取得 | ユーザーが起こした操作のため、robots.txtのルールが適用されないことがある |
| Anthropic | ClaudeBot | 学習に使う可能性がある内容の収集 | 今後の内容を学習用データセットから除く意思表示になる |
| Anthropic | Claude-SearchBot | 検索結果の品質を上げるための巡回 | 検索のための索引付けが止まり、検索結果での見え方や正確さに影響しうる |
| Anthropic | Claude-User | 利用者の質問に答えるための取得 | 質問に答える際の取得が止まり、利用者が指示した検索での見え方に影響しうる |
| Perplexity | PerplexityBot | Perplexityの検索結果にサイトを表示するため | 公式文書は許可を推奨している。基盤モデルの学習には使わないと書かれている |
| Perplexity | Perplexity-User | 利用者の質問に答えるための取得 | 利用者の操作による取得のため、一般にrobots.txtを無視すると書かれている |
| Google-Extended | Geminiの学習や、Geminiアプリなどでの根拠付けの管理 | Google検索への掲載や順位には影響しない |
Google-Extendedは、独立したクローラーの名前ではありません。robots.txtで使うトークンです。
Googleの公式文書は、検索への掲載や順位の信号に使わないと明記しています。
OpenAIの更新に時間がかかる点
OpenAIの文書には、robots.txtを更新してからOAI-SearchBotに反映されるまで、約24時間かかることがあると書かれています。設定を直した直後に確認しても、結果が変わらない場合があります。
Cloudflareの2026年9月15日の変更
Cloudflareは2026年9月15日に、TrainingのBlockと、広告のあるページだけのBlockの扱いを変えました。公式ブログによると、この設定は、検索とも兼用のクローラーを含むすべての学習用クローラーに適用されます。
兼用のクローラーには、GooglebotやBingbotなどが含まれます。そのため、2-4でTrainingをBlockにしていると、検索への影響が出るおそれがあります。
学習だけを断りたいときの設定は、Disallow AI Trainingです。Cloudflareは、兼用のクローラーは検索のために許可されたままになると説明しています。
ただし、Bingbotはrobots.txtの学習拒否の意思表示にまだ対応していません。Cloudflareは、Microsoftが2027年初頭を目標にしていると書いています。
429と503は短期間だけ使う
サーバーが重いときに、429や503を返してクローラーの負荷を下げる方法があります。Googleの公式文書では、この方法は緊急の対処で、例として数時間から1〜2日が示されています。
それより長く続けると、新しいページが見つかりにくくなり、同じURLで数日続くとインデックスから外れるおそれがあると書かれています。2-6では、この期間を守れているかを見ます。
robots.txtは、クローラーへのお願いです。強制力はなく、CDNのブロックは通信そのものを止めます。
2-2と2-4は、必ずセットで確認してください。
分野3 ページの技術(8項目)
ここでは、ページの作りがクローラーに読める状態かを確かめます。主要ページ10本のうち、料金や会社概要など、問い合わせに近いページを優先します。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 3-1 ★ | 本文が最初のHTMLに入っている | 主要ページで「ページのソースを表示」し、本文の一文を検索する。curlで取得してもよい | 本文、サービス内容、料金、会社情報、折りたたみ内の回答が見つかる |
| 3-2 | titleとmeta descriptionがページごとに固有である | 主要ページのソースからtitleとmeta descriptionを書き出して並べる | 内容を正確に表し、重複や空欄がない。H1と内容がそろっている |
| 3-3 | 意図しないnosnippetなどがない | ソースで「nosnippet」と「max-snippet」を検索し、開発者ツールでX-Robots-Tagヘッダーも見る | 本当に出したくない部分だけに付いている |
| 3-4 | Search Consoleの生成AI機能の設定が意図どおりである | Search Consoleの設定にある「Search generative AI」を確認する | 引用されたいなら、サイトを除外していない |
| 3-5 | 構造化データが表示内容と一致し、エラーがない | リッチリザルト テストとSchema Markup Validatorに主要ページを入れる | エラーがなく、ページの表示と食い違わない |
| 3-6 | 重要ページがリンクで孤立していない | 重要ページへの内部リンクを、CMSやサイト内検索で探す | 少なくとも1ページから、href付きのa要素でリンクされている |
| 3-7 | 大事な情報が画像やPDFだけになっていない | 料金表、会社案内、仕様表がどの形式で載っているかを見る | HTMLの本文にも書かれ、画像にはaltが付き、PDFは文字を選択できる |
| 3-8 | 改ざんや隠しテキストがない | Search Consoleの「セキュリティの問題」レポートを開き、主要ページのソースを読む | 警告がなく、心当たりのない文章がない |
本文が最初のHTMLにあるかを先に見る
3-1を星印にしたのは、確かめ方が簡単で、外れたときの影響が大きいからです。クローラーがJavaScriptを実行するかどうかは、自社では確かめにくい部分です。
大事な情報を、JavaScriptの実行を待たずに読める最初のHTMLに入れておけば、実行の有無に左右されません。本文の一文を、ページのソースで検索するだけで確認できます。
構造化データは必須ではないが、書いたなら正しく
Googleの公式文書は、生成AI検索のために構造化データを入れる必要はなく、特別なschema.orgのマークアップも要らないと説明しています。一方で、リッチリザルトの対象になるため、通常のSEOとして使うことは勧めています。
3-5で見るのは、すでに入れている構造化データが、画面の表示と一致しているかです。表示と食い違うマークアップは、入れないほうがましです。
表示を制限する設定の見直し
3-3と3-4は、意図せず自社の情報を出さない設定にしていないかを確かめる項目です。Googleは、表示の制限にはnosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexを使うと説明しています。
Search Consoleの「Search generative AI」コントロールでサイトを除外すると、サイトのリンクと内容は、次の生成AI機能に表示されなくなります。対象は、AI Overviews、AI Mode、Discoverです。
その分のトラフィックや表示回数も入りません。
このコントロールは、検索のほかの部分のランキングや掲載の判断には使われないと書かれています。AIの学習にも影響しません。
除外の反映は、通常1〜2日です。
プレビューの制御は反映に時間がかかる
nosnippetなどを直しても、すぐには反映されません。Googleは、再クロールに数日から数か月かかることがあると書いています。
反映を確かめるには、URL検査を使います。直した日を記録しておくと、後で結果を読み解けます。
隠しテキストと改ざんの確認
3-8のセキュリティの問題レポートは、ハッキングされた内容、マルウェアや望ましくないソフトウェア、ユーザーをだます内容を扱います。問題がなければ、緑のチェックマークが表示されます。
このレポートは、検索を操作する行為を扱う手動による対策のレポートとは別です。心当たりのない文章が、ページに紛れていないかも、ソースを読んで確かめます。
分野4 コンテンツの書き方(8項目)
ここでは、主要ページと、よく読まれる記事5本ほどを開いて確認します。ここの項目は、読む人にとって分かりやすいかを見るものです。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 4-1 | 冒頭で結論や定義を言い切っている | 主要ページと記事の最初の3行を読む | 「何の会社か」「何のサービスか」「答えは何か」が1文で分かる |
| 4-2 | 見出しごとに話が完結している | 見出しだけを拾い読みし、本文で「上記」「前述」を検索する | 見出しが読者の問いになっていて、その節だけ読んでも主語が分かる |
| 4-3 | 独自の一次情報がある | 自社データ、調査、現場の経験に基づく記事の一覧を見る | 期間、対象、方法、数を示した一次情報が1本以上ある |
| 4-4 | FAQが実際の質問から作られている | FAQページと、問い合わせや営業の記録を見比べる | よくある質問が載っていて、回答の1文目で結論を言っている |
| 4-5 | 手順の記事が番号付きで書かれている | 手順の記事を2本開く | 前提条件、1手順1動作の番号、成功の確認方法、更新日がある |
| 4-6 | 料金ページに条件が文字で書かれている | 料金ページを開く。料金を公開しない場合は見積もりの説明を見る | 税込と税抜の別、改定日、適用条件、追加費用がHTMLの文字で書かれている |
| 4-7 | 日付の示し方が正しい | 記事に表示した日付と、構造化データのdatePublishedとdateModifiedを比べる | 両者が一致し、内容を変えずに日付だけ更新していない |
| 4-8 | 古いページや重複ページが放置されていない | サイトマップのURL一覧で、同じテーマの記事や古い料金のページを探す | 更新、統合、削除の判断が済み、古い情報が残っていない |
特別な書き方は求められていない
Googleの公式文書は、生成AI検索のために特別な書き方をする必要はないと説明しています。内容を小さな断片に分ける必要もないと書かれています。
4-2は、読者がその節だけを読んでも理解できるかを見る項目です。AIの読み取りを助ける目的で、見出しを細かく分ける必要はありません。
独自の情報が評価の問いになる
Googleのヘルプ記事「役に立つコンテンツの作成」には、自己評価の問いが並んでいます。その1つが、独自の情報、報道、調査、分析があるか、という問いです。
4-3は、この問いを点検の形にしたものです。自社の調査や現場の数字は、他社が書けない内容になります。
日付は内容の更新と合わせる
同じヘルプ記事は、内容が実質的に変わっていないのに日付だけ新しくしていないか、という問いも挙げています。4-7はこれを確かめます。
Googleは、ページに見える日付を目立つ場所に置き、構造化データのdatePublishedとdateModifiedと一致させるよう案内しています。時刻やタイムゾーンを入れる場合は、正しいものを使います。
料金や手順は文字で書く
4-5と4-6は、読者に誤解を与えないための項目です。税込か税抜か、いつ改定したか、どの条件に当たるかが、文字で読めるようにします。
画像の中にしか書かれていない料金表は、文字として読み取れない場合があります。3-7と合わせて確認します。
分野5 信頼性・著者(6項目)
ここでは、誰が、どのような立場で書いたかが、読者に見えるかを確かめます。会社のサイトでは、会社概要の書き方が大きく影響します。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 5-1 | 記事に署名と著者ページがある | 記事を3本開き、著者名と著者ページへのリンクを探す | 実在の担当者名があり、著者ページに経歴や担当分野が書かれている |
| 5-2 | 運営者情報、問い合わせ先、編集方針がある | フッターやメニューから、運営者情報と問い合わせ先、編集方針のページを探す | 2クリック以内にたどり着ける |
| 5-3 ★ | 会社概要が文字で書かれている | 会社概要ページを開き、文字を選択できるか試す | 正式名称、事業内容の1文、所在地、設立年などが、文字の表で書かれている |
| 5-4 | 社名と事業内容の表記がそろっている | 正式表記の台帳の有無を確認し、社名の表記を3ページで比べる | 台帳があり、正式名称、略称、英語表記がサイト内で統一されている |
| 5-5 | Organizationの構造化データで公式アカウントを結んでいる | リッチリザルト テストでトップページのOrganizationを見る | 名称が表示と一致し、sameAsに公式のSNSなどが入っている |
| 5-6 | お客様の声の載せ方が適切である | 「お客様の声」のページで、選び方や謝礼の説明を探す | 選んで載せた声であることと、謝礼の有無が分かる |
Googleが示す3つの問い
Googleのヘルプ記事「役に立つコンテンツの作成」は、誰が、どのように、なぜ作ったかの3つを問います。誰についての問いは、著者が訪問者に明らかか、署名があるか、署名から著者の経歴を知れるか、といった内容です。
5-1と5-2は、この問いを点検の形にしたものです。署名が付いていても、著者ページがなければ、誰が書いたかは分かりません。
E-E-A-Tは順位の要因ではない
同じヘルプ記事では、E-E-A-Tは経験、専門性、権威性、信頼性の頭文字で、それ自体がランキング要因ではないとされています。4つのうちでは、信頼性が最も重要だと説明されています。
そのため、5-3の会社概要は、文字で書きます。正式名称と事業内容が、文字として確かめられる状態にします。
会社概要が画像だと確認が難しい
会社概要が、会社案内の画像を貼っただけになっているサイトがあります。人間の目には読めても、文字としては取り出せません。
文字を選択できるかを試すだけで判定できるので、5-3は短時間で確かめられます。5-4の台帳は、社名の表記ゆれを防ぐための社内の表です。
分野6 外部での言及(5項目)
自社のサイトの外にある情報も、点検の対象です。第三者のサイトに古い情報が残っていると、それを元にした回答が出るおそれがあります。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 6-1 | Googleビジネスプロフィールが最新である | 自社のプロフィールを開き、営業時間、住所、電話、サービス内容を見る | 現在の情報と一致している |
| 6-2 | 外部サイトの社名、住所、電話番号がそろっている | 社名で検索し、上位10件の外部サイトの表記を書き出す | 古い住所や旧社名、誤記がない。あれば修正を依頼済み |
| 6-3 | 第三者による言及が最近ある | 直近1年の業界メディアの掲載、寄稿、登壇、取引先の事例紹介を数える | 1件以上あり、言及のきっかけを意図して作っている |
| 6-4 | レビューへの返信と依頼の方法が適切である | Googleマップなどのクチコミと、返信の状況、依頼の仕方を見る | すべてのレビューに返信し、特典と引き換えの依頼や、選んだ人にだけの依頼をしていない |
| 6-5 ★ | AIが自社について誤った回答をしていない | ChatGPT、Gemini、Perplexityに「社名とは」「社名の料金は」と聞き、回答と出典を記録する | 重大な誤りがない。あれば出典を特定し、修正に着手している |
古い外部情報を探す
6-2は、社名で検索して、上位10件の外部サイトを見る作業です。旧社名や古い住所、閉じた拠点の情報が残っているサイトを、表に書き出します。
直せるサイトは、運営者に修正を依頼します。依頼の記録を残すと、次回の点検で進み具合が分かります。
AIの回答は1回で判断しない
6-5を星印にしたのは、誤った回答が広まると、問い合わせや信用に直接響くからです。AIの回答は、実行のたびに変わることがあります。
同じ質問を、複数回、別の日にも実行して記録します。1回だけの結果で判断しないでください。
回答の出典を調べる
誤りが見つかったら、その回答に表示された出典を開いて、どのページの情報が元になっているかを調べます。出典が自社のサイトなら、自社のページを直します。
出典が外部のサイトなら、6-2の修正依頼に進みます。出典が表示されない回答は、元の情報を特定できないため、記録だけ残して様子を見ます。
分野7 計測(6項目)
ここでは、効果を測る仕組みがあるかを確かめます。数字の大きさより先に、数字を見る場所が用意されているかを確かめます。
| No. | 確認項目 | 確認方法 | 合格の目安 |
|---|---|---|---|
| 7-1 | AI経由の流入を見られる | GA4の「トラフィック獲得」で、AI Assistantチャネルがあるかを見る | AIサービスからの訪問を、月ごとに確認できる |
| 7-2 | GoogleのAI機能での表示を見ている | Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを開く | ページ別の表示回数を、月1回以上確認している |
| 7-3 | BingのAI Performanceを見ている | Bing Webmaster Toolsで、AI Performanceを開く | 引用の状況を、月1回以上確認している |
| 7-4 | 定点観測用の質問リストがある | 社内に、AIに聞く質問の一覧があるかを探す | 顧客の言葉で書いた質問が固定の一覧になり、分類と優先度が付いている |
| 7-5 | 言及と引用を記録している | 過去の計測記録があるかを確認する | 同じ質問を同じ条件で複数回実行し、言及と引用を分けて記録している |
| 7-6 | 指名検索の推移と月次報告がある | 社名を含む検索の記録と、月次の報告があるかを確認する | 指名検索を毎月記録し、指標ごとに次の行動が決まっている |
GA4のAI Assistantチャネル
GA4のヘルプでは、AI Assistantは、ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grokなどから訪問したユーザーのチャネルと説明されています。例として挙げられているだけで、一覧は網羅的とは限りません。
このチャネルには、GoogleのAI OverviewsとAI Modeは含まれません。それらからのクリックは、自然検索(Organic Search)に入ります。
定義は市場の変化に合わせて変わりうると書かれています。数字は、AI経由の訪問の下限として読みます。
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート
Googleのヘルプによると、「Generative AI performance report (Search)」は、AI OverviewsとAI Modeでのリンクの表示回数を示します。
表は、ページ、国、日付、デバイスで分けて見られます。
2026年8月31日に、全世界のすべてのサイトに提供が始まったと書かれています。サイトの表示回数が少ないと、レポートが表示されない場合があります。
BingのAI Performance
Microsoftは2026年2月10日に、Bing Webmaster Toolsの「AI Performance」を公開プレビューとして発表しました。Microsoft Copilot、Bingでの生成された要約、一部の提携サービスでの引用を見られます。
見られる指標は、引用の総数、1日あたりの平均の被引用ページ数、AIが引用したときに使った語句(グラウンディングクエリ)、ページ別の引用回数、推移です。グラウンディングクエリは、全体の一部の標本だと書かれています。
平均の被引用ページ数や引用回数は、順位や重要度を示すものではないと注意されています。数字の意味を読み違えないようにします。
質問リストと指名検索
7-4から7-6は、ツールの画面に頼れず、自社で作る仕組みです。顧客が実際に使う言葉で質問を集め、毎月同じ条件で聞き、結果を同じ表に記録します。
指名検索は、社名を含む検索の数です。AIで見かけて社名を検索する人が増えているかを、間接的に見る手がかりになります。
Search Consoleの検索パフォーマンスで、社名を含むクエリを絞り込んで毎月記録します。数字そのものより、前月との変化を見ます。
点数の付け方と優先順位の決め方
ここからは筆者の提案です。社内で使いやすいように、調整してください。
採点のルール
| 判定 | 点数 | 基準 |
|---|---|---|
| 合格 | 2点 | 「合格の目安」を満たしている |
| 一部できている | 1点 | 主要ページの一部だけ満たす。仕組みはあるが運用されていない |
| できていない | 0点 | 満たしていない、または確認できなかった |
| 対象外 | 計算から除く | 該当するページや仕組みがない(例:レビューを受け付けていない) |
分野ごとに、「得点÷(対象項目数×2)」で得点率を出します。得点率が50%未満の分野を「重点分野」とします。
優先順位は3段階で決める
| 順位 | 対象 | 進め方 |
|---|---|---|
| 1 | 星印の項目で、0点か1点のもの | ほかの項目より先に、すぐ直す |
| 2 | 影響が大きく、手間が小さい項目 | 設定の変更で済むものから進める |
| 3 | 影響も手間も大きい項目 | 月ごとに本数を決めて、計画的に進める |
影響が小さく手間が大きい項目は、後回しにしてかまいません。
星印の8項目は、1-1、1-2、2-1、2-2、2-4、3-1、5-3、6-5です。満たしていないと、参照される前提が崩れたり、誤った情報が広まったりするおそれがあるため、筆者は必須としています。
影響の判断に迷ったとき
影響の大小に迷ったら、問い合わせに近いページに関わるかで決めます。サービス、料金、会社概要に関わる項目は、影響が大きいと考えます。
手間は、設定の変更だけで済むかで決めます。Search Consoleの設定(3-4)やlastmodの修正(1-6)は手間が小さく、記事の書き直し(4-8)や外部サイトへの依頼(6-2)は手間が大きくなりやすいです。
診断結果から作る30日の行動計画の例
以下は、架空の診断結果をもとにした計画例です。実在の企業の事例ではありません。
社員30名ほどのB2B企業を想定します。得点率は、クロールとインデックスが79%、AIクローラーの扱いが33%、ページの技術が56%でした。
コンテンツの書き方は50%、信頼性・著者は42%、外部での言及は60%、計測は17%でした。
星印の項目では、2-1(方針がない)、2-4(CloudflareでTrainingをBlockにしていた)、5-3(会社概要が画像)が0点でした。
| 期間 | やること | 対応する項目 | 完了の確認 |
|---|---|---|---|
| 1〜7日目 | AIクローラーの方針を決めて承認を取る。CloudflareのTrainingをDisallow AI Trainingに変え、robots.txtを方針に合わせる | 2-1、2-2、2-3、2-4 | 承認の記録、設定画面と/robots.txtの確認 |
| 8〜14日目 | 会社概要を文字の表に作り直し、正式表記の台帳を作る。Organizationの構造化データを表示に合わせる | 5-3、5-4、5-5 | 文字を選択できる。リッチリザルト テストでエラーがない |
| 15〜21日目 | 計測の土台を作る。GA4のAI Assistantチャネルの確認、質問リスト20件の作成、1回目の手動計測 | 7-1、7-2、7-4、7-5 | 基準値を記録した表ができている |
| 22〜30日目 | 主要な記事5本の冒頭と見出しを直し、著者ページを作る。AIに自社のことを聞き、誤りの出典を確かめる | 4-1、4-2、5-1、6-5 | 更新した記事の一覧と、誤回答の記録表 |
30日目に同じ表で再診断し、得点率の変化を記録します。AIでの表示や引用は、すぐに変わるとは限りません。
30日は土台を整える期間と考え、成果は月次の計測で、数か月単位で見ます。
よくある失敗
いきなり文章の書き直しから始める
検索用のクローラーを止めていたり、本文が最初のHTMLになかったりすると、書き直しの効果が届きません。分野1から3の星印の項目を、先に確認します。
AIの回答を1回だけ見て判断する
回答は実行のたびに変わることがあります。6-5や7-5は、複数回実行して記録します。
設定を変えたあとに確認しない
CDNやrobots.txtの設定は、変えた直後に結果が反映されるとは限りません。OpenAIの文書には、robots.txtの反映に約24時間かかることがあると書かれています。
変更した日付と内容を記録して、数日後に見直します。
よくある質問
Q. 専門知識がなくても点検できますか?
多くの項目は、ブラウザとSearch Consoleで確認できます。アクセスログの集計(2-5)やCDNの設定(2-4)は、制作会社やサーバーの管理者に、該当の表を渡して依頼すると進めやすくなります。
Q. 全部で何点取れば合格ですか?
公的な基準はありません。筆者は、まず星印の項目をすべて2点にし、そのうえで全分野の得点率を50%以上にすることを、最初の目標として提案します。
点数そのものより、前回からの変化を追うことが大切です。
Q. どのくらいの頻度で診断すればよいですか?
筆者は、3か月から半年に1回を提案します。Cloudflareの2026年9月15日の変更のように、仕様は変わります。
サイトを改修したときや、CDNの設定を変えたときは、分野1から3だけでも点検し直してください。
Q. 全項目を満たせばAI検索で引用されますか?
保証はできません。Googleの公式文書も、掲載されることは保証されないと書いています。
このチェックリストは、参照される前提を整えるためのものです。結果は、分野7の計測で確かめます。
Q. 次に何を読めばよいですか?
実行の順番を知りたい場合は、AI検索対策の実行順序と優先順位が参考になります。
Bingの引用状況の見方は、Bing Webmaster Tools AIで自社サイトの引用を無料で確かめる見方で説明しています。
まとめ
- 46項目を、2点・1点・0点で採点し、分野別の得点率で弱いところを見つけます。
- 星印の8項目を最優先で直し、残りは影響が大きく手間が小さいものから進めます。
- 30日の計画を立てて実行し、同じ表で定期的に再診断します。
今日できる点検
まずは、準備するものを1つだけそろえてください。Search Consoleのログインと、主要ページ10本のURL一覧があれば、分野1は今日中に終わります。
分野1の7項目を採点したら、星印の1-1と1-2が2点かを見ます。ここが満たされていれば、次は分野2に進みます。
参照した公式文書
- Google検索セントラル、AI機能と自社サイトのページ(developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features。2025年12月10日更新)
- Google検索セントラル、生成AI向けの最適化ガイド(developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide。2026年7月10日更新)
- Googleのクローラー一覧のページ、Google-Extendedの項(developers.google.com/crawling/docs/crawlers-fetchers/google-common-crawlers。2026年10月15日更新)
- Googleのクロール頻度を下げる方法のページ(developers.google.com/crawling/docs/crawlers-fetchers/reduce-crawl-rate。2026年10月6日更新)
- Googleの役に立つコンテンツの作成のページ(developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content。2026年10月5日更新)
- Googleの公開日と更新日の表示のページ(developers.google.com/search/docs/appearance/publication-dates。2025年12月10日更新)
- Googleのサイトマップ作成のページ(developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/sitemaps/build-sitemap。2026年7月8日更新)
- Search Consoleヘルプ、URL検査ツール(support.google.com/webmasters/answer/9012289)、Search generative AIコントロール(answer/16908024)、生成AIパフォーマンスレポート(answer/16984139)、セキュリティの問題レポート(answer/9044101)
- Googleアナリティクスヘルプ、デフォルト チャネル グループ(support.google.com/analytics/answer/9756891)
- OpenAIの開発者向け文書、クローラー(bots)のページ(developers.openai.com/api/docs/bots)
- Anthropicのヘルプ、ウェブのクロールとサイト所有者のブロック方法の記事(support.claude.com/en/articles/8896518)
- Perplexityの開発者文書、クローラーのページ(docs.perplexity.ai/docs/resources/perplexity-crawlers)
- Cloudflareのブログ、兼用のAIクローラーの扱いに関する記事(blog.cloudflare.com/accountable-mixed-use-ai-crawlers/。2026年9月15日公開)
- Microsoftのブログ、Bing Webmaster ToolsのAI Performance公開プレビューの記事(2026年2月10日公開)
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