検索の順位が急に動いた日に、「スパムアップデート」という言葉を目にしたことはないでしょうか。Googleは、スパムを見つける自動システムを大きく改善したとき、これをスパムアップデートと呼んでいます。
この記事では、Googleが公開している「Google Search spam updates and your site」を、英語版の原文から読みます。ページはとても短く、英語版で本文はわずか数段落です。
この記事で分かるのは、スパムアップデートが何を指すのか、どこまで回復を見込めるのか、そして実際に何回あったのかです。回数は、Googleのステータスダッシュボードの記録から数えました。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。順位が動いたときに「何が起きたのか」を切り分ける土台として、このページを読みます。
結論:3行で言うと
- スパムアップデートは、スパムを見つける自動システムの大きな改善です。Googleは実施したことを、ステータスダッシュボードに載せます
- 変化があったサイトは、スパムポリシーを見直すことが勧められています。ポリシーを守っていると自動システムが数か月かけて学べば、改善する可能性があります
- リンクスパムアップデートだけは別です。スパムリンクの効果が取り除かれると、そのリンクで得ていた順位の効果は戻りません
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Google Search spam updates and your site |
| 日本語版の題名 | Google 検索のスパム アップデートとお客様のサイト |
| 英語版の最終更新日 | 2025年12月10日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025年12月31日 |
| セントラルの中の位置 | ドキュメント > 「Google 検索での見え方」の章(英語版では Google Search Appearance) |
| 直近の主な更新 | 変更履歴に載っているのは2022年の2件です。2022年10月13日にページが作られ、同年12月14日にリンクスパムの情報が足されました |
スパムの定義や20項目のポリシー本体は、別の記事で解説しています。スパムポリシー全20項目の解説が公式ページの読み解きで、この記事は「アップデート」の仕組みと、その後の動き方に絞ります。
Googleがこのページで言っていること
原文は短く、ひと続きの文章です。話の流れに沿って、4つに分けて整理します。
スパムアップデートとは何か
Googleのスパム検出の自動システムは、常に動いています。その働き方に目立った改善を入れたとき、Googleはこれをスパムアップデートと呼びます。
実施したときは、Googleが「ランキングのアップデート一覧」に載せると、原文は書いています。この一覧は、後で説明するステータスダッシュボードのことです。
SpamBrainという名前の仕組み
原文は例として、SpamBrainを挙げています。AIをもとにしたスパム防止の仕組みで、Googleは折にふれて改善し、スパムを見つける力と、新しい種類のスパムへの対応力を高めているそうです。
SpamBrainにリンクが張られているのは、2022年4月21日のGoogleの公式ブログです。私も開いて読みました。
そのブログによると、SpamBrainは2018年に始まりました。2021年には、2020年のおよそ6倍のスパムサイトを見つけたと書かれています。
この数字は2021年当時の値で、現在の性能は別に確かめる必要があります。
アップデートの後に見るもの
アップデートの後に変化があったサイトは、Googleのスパムポリシーを見直し、守れているかを確かめるよう勧められています。ポリシーに違反するサイトは、順位が下がったり、検索結果に出なくなったりすることがあります。
回復については、慎重な書き方です。原文の趣旨は、サイトを直したあとに、自動システムが数か月かけて「ポリシーを守っている」と学べば、改善につながることがある、というものです。
期間の目安は「数か月」という幅だけです。
リンクスパムアップデートは別扱い
リンクスパムアップデートは、リンクスパムに絞ったアップデートです。このときは、サイトを直しても改善しないことがあります。
理由は、スパムなリンクの影響をシステムが取り除くからです。そのリンクで得ていた順位の効果は、失われてしまいます。
原文は、そのリンクが生んだ可能性のある順位の効果を、取り戻せないと明記しています。
| 項目 | 一般のスパムアップデート | リンクスパムアップデート |
|---|---|---|
| 対象 | スパム全般を見つける自動システムの改善 | リンクスパムへの対処に絞ったもの |
| サイトを直したとき | 自動システムが数か月かけて学べば、改善する可能性がある | 改善しないことがある |
| 理由 | ポリシーを守っていると自動システムが数か月かけて学べば、改善につながることがある(原文の条件) | スパムリンクの効果が取り除かれ、その効果は取り戻せない |
英語版と日本語版の違い
2つのページの文面を比べて
2つの版を、1文ずつ並べて読みました。英語版の最終更新は2025年12月10日で、日本語版は21日新しい12月31日です。
日本語版のほうが新しいので、「英語版にだけある文」は見つかりませんでした。文の追加や削除はありません。
ただし、言い回しの温度に違いが2か所あります。意味が食い違う箇所ではありませんが、読み方を変える差です。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 | 読み取り |
|---|---|---|---|
| 見直しの強さ | ポリシーを見直して、守れているか確かめることが勧められる(should review) | 確認し、確実に遵守する必要があります | 日本語版のほうが義務に近い響きです。英語版を正とします |
| 回復の条件 | 自動システムが数か月かけて学べば、改善することがある(条件つき) | 学習するのに数か月かかることがあるが、改善につながる可能性がある | どちらも「数か月」で「可能性」です。英語版は条件が先に来ます |
| 一覧の呼び名 | Google Search ranking updates | ランキング アルゴリズムのアップデート履歴 | 日本語版は「アルゴリズム」が入りますが、指す一覧は同じです |
いずれの差も、スパム対策の実務を変えるほどのものではありません。ただ、日本語版だけを読むと「必須」と受け取りやすい点は、知っておくとよいと思います。
このページ自体の更新の経緯
Googleの変更履歴を2020年分から通読し、このページに関わる項目を探しました。見つかったのは2022年の2件だけです。
- 2022年10月13日:コアアップデートなどと並んで、このページが新設された。内容は、それまでのブログ記事をまとめたもので、情報そのものは新しくないと書かれています
- 2022年12月14日:リンクスパムの情報が追加された。同じ日に、ダッシュボードではリンクスパムアップデートが始まっています
その後の変更履歴に、このページの変更は載っていません。最終更新日の2025年12月10日は、変更履歴からは理由が分かりませんでした。
手元の一覧(161ページ)で数えると、英語版の最終更新が2025年12月10日のページは78ページあります。一部のページに限らず、まとまって更新日が動いた日のようです。
ページの文面が過去にどう変わったかは、確かめられませんでした。公開の過去版を保存したサービスが、確認した時点で止まっていたためです。
ダッシュボードに記録された12回のスパムアップデート
ページが「一覧に載せる」と書いているのは、Googleのステータスダッシュボードのランキングの履歴です。2026年10月8日に開いて、「スパムアップデート」と名のつく記録を数えると12件ありました。
日付は米太平洋時間です。所要期間は、ダッシュボードの表示をそのまま写しています。
| 名称 | 開始日 | 所要期間 | 記録のメモ |
|---|---|---|---|
| 2021年11月 | 2021年11月3日 | 8日1時間 | 記録は2023年3月22日付で書かれた |
| 2022年10月 | 2022年10月19日 | 2日 | 全世界・全言語。記録は2023年3月22日付 |
| 2022年12月(リンクスパム) | 2022年12月14日 | 29日 | 全世界・全言語。記録は2023年3月22日付 |
| 2023年10月 | 2023年10月4日 | 15日12時間 | トルコ語、ベトナム語、インドネシア語、ヒンディー語、中国語などの対応を改善 |
| 2024年3月 | 2024年3月5日 | 14日21時間 | 同じ日にコアアップデートも始まった |
| 2024年6月 | 2024年6月20日 | 7日1時間 | 展開は最長1週間と告知 |
| 2024年12月 | 2024年12月19日 | 7日2時間 | コアアップデート(12月12日開始)の1週間後 |
| 2025年8月 | 2025年8月26日 | 26日15時間 | 展開は「数週間」かかると告知 |
| 2026年3月 | 2026年3月24日 | 19時間30分 | 3日後の3月27日にコアアップデートが始まった |
| 2026年6月 | 2026年6月24日 | 2日1時間 | 全世界・全言語 |
| 2026年8月 | 2026年8月18日 | 2日16時間 | 全世界・全言語 |
| 2026年9月 | 2026年9月24日 | 完了の記載なし | 展開は最長2週間と告知。10月8日の確認時点で完了の記載は見当たらない |
この表から読み取れることが3つあります。
- 2026年は、3月、6月、8月、9月と4回あります。2025年は1回でした
- 展開の長さは、19時間30分から29日までばらつきがあります。順位が動く期間を一律には決められません
- コアアップデートと近い時期に重なる回があります。順位の変動を、どちらか一方のせいにしにくい場面があるということです
なお、2021年から2022年の3件は、ダッシュボード上の記録が2023年3月22日付です。実施の当時に書かれたものではない点には注意してください。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| スパムアップデートは、スパム検出の自動システムを大きく改善したときの呼び名である | 特定のサイトや業界を狙った処分である(ページは、自動システムの改善としか書いていません) |
| 変化があったサイトは、スパムポリシーを見直すことが勧められている | 順位が動いたサイトは、ポリシーに違反している(見直しの勧めと、違反の断定は別です) |
| 自動システムが数か月かけて学べば、改善する可能性がある | 直せば何週間で戻る、必ず戻る |
| リンクスパムアップデートでは、直しても改善しないことがある | 外部からのリンクは、すべて有害である |
| 実施したことは、ステータスダッシュボードに載る | 実施の前に予告される(ページは「起きたとき」の掲載にしか触れていません) |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。従業員が数人から数十人の会社が、WordPressで作ったサイトで何を確かめるか、順に書きます。
1. 順位が動いた日を、ダッシュボードの期間と突き合わせる
最初に、動いた日がスパムアップデートの期間に入っているかを確かめます。ステータスダッシュボードのランキングの履歴で、開始日と完了日を控えます。
次に、Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開き、「日付」から「比較」を選んで、開始の前の期間と後の期間を並べます。
比べ方は、Googleのコアアップデートのページにある手順が使えると私は考えます。完了の記載を確かめ、完了から少なくとも1週間待ち、開始前の1週間と比べる、という手順です。
これはコアアップデートのページの手順で、スパムアップデートのページには書かれていません。当てはめるのは私の判断です。
2024年3月のように、スパムとコアが同じ日に始まる回もありました。その場合は、原因を1つに決めずに両方の期間を控えておきます。
2. 手動による対策のレポートで、人の判断が入っていないか見る
次に、Search Consoleの「手動による対策」レポートを開きます。ここに記載があれば、スパムアップデートとは別の話です。
Googleのヘルプによると、手動による対策は、Googleの担当者がポリシーへの違反を確認したときに出ます。通知はレポートと、メッセージセンターに届きます。
記載があれば、ヘルプに沿って直し、「審査をリクエスト」します。
レポートが空であれば、審査をリクエストする対象がありません。アップデートの影響は、自動システムによる評価の更新を待つことになります。
3. 自社サイトで起きやすいスパムの入口を見る
WordPressのサイトで、持ち主が気づかないうちにスパムの入口になりやすい場所は、おおよそ決まっています。次の3か所です。
- 管理画面の「コメント」に溜まった、承認待ちやスパムのコメント
- 「ユーザー」と「プラグイン」に並ぶ、覚えのないアカウントや使っていない拡張機能
- 過去にSEO業者へ依頼して張った外部リンクや、買い取ったドメインの履歴
それぞれの根拠となるポリシーは、スパムポリシーの解説記事にまとめています。リンクの具体的な整理の手順は、被リンク対策の記事が詳しいです。
4. リンクスパムアップデートで動いたときは、戻らない前提で考える
リンクスパムアップデートの時期に下がったときは、リンクを外せば戻る、と考えないことが大切です。原文が「取り戻せない」と書いているためです。
この場合の現実的な選択肢は、これから価値の出る部分を育てることです。記事の中身を充実させ、自然に言及されるものを増やす方向になります。
リンクの購入や相互の交換で、順位を取り戻そうとする動きは、スパムポリシーに触れる側へ進みます。その誘いには乗らないことが、いちばん安全です。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日に、kenkyo.aiに対して次の確認をしました。どれも外から見られる範囲で、Search Consoleの数字は見ていません。
まず、検索のシステムが読める状態かを確かめました。
curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txt
結果は、全てのクローラーに対して、禁止しているのが管理画面の /wp-admin/ だけでした。そのうち admin-ajax.php は許可されています。
サイトマップの場所も、2つ書かれていました。
次に、トップページの応答を確かめました。
curl -sIL https://kenkyo.ai/
結果は、HTTPの応答が200でした。トップページのHTMLにある meta robots は max-image-preview:large だけで、noindex はありませんでした。
この2つから言えるのは、Googleのシステムが記事を読むことを、弊社のサイトが妨げてはいない、という範囲までです。スパムポリシーを守れているかは、別に確かめる必要があります。
3つ目は、この記事の表にした、ステータスダッシュボードの記録です。ランキングの履歴と、スパムアップデート12件の個別の記録を、同じ日に開いて読みました。
よくある質問
スパムアップデートで順位が下がったら、サイトはどれくらいで回復しますか?
ページは「数か月」としか書いていません。具体的な期間や、必ず戻るという約束は書かれていません。
ポリシーに沿って直したあと、自動システムが数か月かけて学べば改善する可能性がある、というのが原文の趣旨です。リンクスパムアップデートでは、改善しないこともあります。
リンクスパムアップデートで下がった順位は、リンクを整理すれば戻りますか?
戻らないことがある、と原文は書いています。システムがスパムリンクの影響を取り除くと、そのリンクで得ていた効果は失われ、取り戻せないためです。
ただし、これは「不自然なリンクの効果が消える」という話です。自然に集まったリンクやその価値まで、否定するものではありません。
スパムアップデートと手動による対策は、同じものですか?
別のものです。スパムアップデートは自動システムの改善で、手動による対策は、Googleの担当者が違反を確認して出すものです。
手動による対策は、Search Consoleの「手動による対策」レポートとメッセージセンターで通知されます。対応して審査をリクエストする流れは、ヘルプに書かれています。
まとめ:今日できる1つのこと
ステータスダッシュボードで、2026年9月24日に始まったスパムアップデートの完了の記載を確かめてください。完了の記載が出たら、Search Consoleの「検索パフォーマンス」で、開始前と後の期間を並べます。
これで、自社の順位の動きがアップデートの期間と重なっているかが分かります。原因を決めて大きく書き換える前に、日付を突き合わせる作業を先にしてください。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
ページを増やしても問い合わせが来ないなら、原因はページの外にあります。その場合は、下の入口からご相談ください。
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
ウェブサイトから要素を引き算し、訪れた人が迷わず次の一歩に進む形へ組み直す。初回60分のオンラインで御社のサイトを一緒に読み、どこから直すべきかをお伝えします。手順をまとめた無料の診断と解説動画もご用意しています。
初回は無料・60分・オンライン完結・その場で契約のお願いはいたしません


