Search Consoleのクリック数とGoogleアナリティクスのセッション数を並べると、数字が合いません。この食い違いに、設定の不具合を疑った方も多いはずです。
Googleはこの疑問に、検索セントラルの1ページで答えています。
この記事は、そのページ「Using Search Console and Google Analytics data for SEO」を英語版の原文から読んで整理します。日英の比べ読み、更新の経緯、弊社のサイトで確かめたことも書きます。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。測る道具が2つあるとき、数字をどこまで信じてよいかを、このページで確かめました。
結論:3行で言うと
- 比べやすい指標は、Search Consoleのクリック数とGoogleアナリティクスのセッション数の2つです。ぴったり一致する前提で見ずに、増減の形が似ているかを見ます
- 差が小さければ直さなくてよいとされています。差が大きいときの原因は、原文に8つ挙がっています
- 検索での成績の基準はSearch Console、サイト内での行動の基準はGoogleアナリティクスです。Looker Studioのダッシュボードは変化に気づくための道具で、原因の調査には各ツールを直接開きます
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Using Search Console and Google Analytics data for SEO |
| 日本語版の題名 | Search Console と Google アナリティクスのデータを SEO に使用する |
| 英語版の最終更新日 | 2026年1月7日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2026年1月8日 |
| Google検索セントラルの中の位置(章) | 「モニタリングとデバッグ」(英語版では「Monitoring and debugging」) |
| 直近の主な更新 | 2025年2月6日に新規ページとして追加されました(変更履歴)。その後の変更履歴に、このページの記載は見つかりませんでした。本文は、2026年1月に時間帯の表記が1か所変わっています(後の節) |
Googleがこのページで言っていること
導入:2つのツールは、見ている時点が違う
Search Consoleが示すのは、人がサイトに着く前の動き(表示回数、クリック数、検索語句)です。Googleアナリティクスが示すのは、着いた後の動き(見たページ、滞在時間、とった行動、来訪元の経路)です。
比べる指標は2つ
ページは、数字の大まかな形をつかむために、Search Consoleの「クリック数」(Google検索の結果にあるリンクがクリックされた回数)と、Googleアナリティクスの「セッション数」(ユーザーがサイトを使っている、ひとまとまりの期間の数)を比べるよう勧めています。
Looker Studioのダッシュボード
Looker Studio(Googleのレポート作成ツール)で、両方のデータを1画面に並べるテンプレートを、Googleが公開しています。
開くと最初はエラーが出ます。
自分のデータをつなぐ前の状態です。「自分のデータを使用」を押し、Search ConsoleとGoogleアナリティクスをつなぎ、各グラフをつなぎ直します。
Googleアナリティクス側は、あらかじめ「ソースがgoogle、メディアがorganic」に絞られています。国とデバイスの絞り込みは、両方で同じ条件にそろえるよう勧めています。
表示期間の初期値は「過去28日間」です。Search Consoleは数日遅れることがある、と注意があります。
ダッシュボードの5つの指標
| 指標 | ツール | 原文の説明(要約) |
|---|---|---|
| セッション数 | Googleアナリティクス | オーガニック検索から来た訪問の量 |
| エンゲージメント率 | Googleアナリティクス | 内容に関わりのあったセッションの割合。キーイベントがあった、10秒を超えた、ページビューが2回以上あった、のいずれかを満たすセッションです |
| リピーター率(原文はReturning users) | Googleアナリティクス | 前に1回以上セッションがあり、また戻ってきた人の割合 |
| クリック数 | Search Console | 検索結果からサイトへ移った総数 |
| クリック率(CTR) | Search Console | クリック数を表示回数で割った値 |
グラフの見方:変化が出たら、どこへ進むか
ページによれば、ダッシュボードの目的は、トラフィックの変化をすばやく見つけることです。深い調査は各ツールの側で行います。
原文にはこういう一文があります。”Even though the sources of data are different, the general trends and patterns should be similar.”(データの出どころが違っても、大まかな傾向やパターンは似ているはずです)
- セッション数とエンゲージメント率:セッション数が大きく動いたら、Search Consoleで詳しく調べます。エンゲージメント率が下がったら、ページの内容が、検索で来る人の語句に近いかを見直します
- オーガニック検索の割合:割合に良し悪しはありません。割合だけ動いたときは、「トラフィック獲得」レポートで、ほかの流入経路の増減を確かめます
- クリック数とCTR:いつもと違う動きがあれば、どの検索語句とページで増減したかを調べます
深く調べるときは、各ツールを直接開く
原文は役割をこう分けています。”The source of truth for Search performance will always be Search Console, while the source of truth for behavior inside your site will be Google Analytics.”(検索での成績の基準は常にSearch Console、サイト内での行動の基準はGoogleアナリティクスです)
Googleアナリティクスで勧めるレポートは2つです。「トラフィック獲得」では、チャネル「Organic Search」、ソース「Google」のセッションを調べます。
「ランディングページ」は、google organicのセッションに絞って使い、ページが検索経由の訪問者にどれだけ役立つかを見ます。Search Consoleでは、パフォーマンスレポートが変動の把握に最も有用だとしています。
数字が食い違う理由:小さい差と、大きい差
差が小さければ、無視してよいとされています。システムが違うので、多少ずれるのは正常という説明です。
差が大きいときは、次の8つを確認します。複数が重なることもあります。
| 原因 | 原文の説明(要約) |
|---|---|
| Googleアナリティクスの実装 | タグを入れて集めるため、実装しだいで品質が変わります。タグのないページがある、などです。Search Consoleは全サイトを一律に処理するので、設定の影響が小さいとされています |
| Cookie・トラッキング | トラッキングの許可を求め、ユーザーが拒否すると、Googleアナリティクスのデータにずれが出ます |
| タイムゾーン | Googleアナリティクスは選べます。Search Consoleの既定は太平洋時間(PT)で、変えられません |
| アトリビューション | Googleアナリティクスには3つのモデルがあります。Search ConsoleはGoogle検索のクリックをすべて数えます。いちばん近いのは、Googleアナリティクスの既定のモデルです |
| 正規URLの扱い | Search ConsoleはGoogle検索の正規URLだけを報告します。Googleアナリティクスは、タグのあるURLをすべて報告するので、URLの数が多くなりやすいです |
| トラフィックの内訳 | Search Consoleは、ウェブ、画像、動画、ニュース、Discoverに分けます。Googleアナリティクスの分け方は異なります |
| HTML以外のページ | PDFなどが検索で表示・クリックされると、Search Consoleは既定で含めます。Googleアナリティクスで未計測の場合、第一歩は「拡張計測機能イベント」を有効にすることです |
| bot(自動巡回プログラム) | Googleアナリティクスは既知のbotを自動で除外します。Search Consoleは、除外するとは限りません |
ページは、これが最も多い例の一覧で、効果的にデバッグできない原因も含むと断っています。
併用のための関連資料
- 両ツールの連携:Search Consoleのレポートの一部を、Googleアナリティクスの中で見られます
- Site Kitプラグイン:WordPressの管理画面で、両方のデータを1つのダッシュボードに表示します
- BigQueryへのエクスポート:最も詳しく見て、差を小さくしたいとき向けです
英語版と日本語版の違い
2026年10月8日に、保存済みの両方の原文を並べて比べました。日本語版の更新日は、英語版より1日新しいです。
- 見出しの数、表の行数(16行)、箇条書きの項目数(28項目)は、両版で一致しました
- 本文中のリンク先44件は、言語指定を除いて一致しました
- 時間帯(太平洋時間)と、数値・条件(28日間、10秒、ページビュー2回以上など)も一致しました
確認した範囲で、内容の差は見つかりませんでした。
更新の経緯
変更履歴の2025年2月6日の項目に、このページの新規追加が載っています。目的は、2つのツールの併用で、人がサイトを見つけて使う流れを把握し、SEOの判断に活かせるようにするため、と書かれています。
Internet Archiveで、取得できた最も古い保存(2025年2月7日)を開き、現在の英語版と本文を行ごとに突き合わせました。
違いは1か所だけでした。2025年2月7日の版は、Search Consoleの既定の時間帯を「PST」と書いていました。
現在は「Pacific Time (PT)」です。PSTは冬時間だけの呼び名で、夏時間を含めた呼び名がPTです。
修正の時期は、別の保存で絞れました。2026年1月1日(協定世界時)の保存は「PST」で、最終更新日は2025年3月6日。
2026年1月8日の保存は「PT」で、最終更新日は2026年1月7日です。
最終更新日と重なるので、2026年1月7日の更新で直ったと考えられます。変更履歴にこの日付の記載はありません。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| クリック数とセッション数は、比べやすい2つの指標である | 2つの数字が同じになる、とは言えません。原文は完全には一致しないと書いています |
| 差が大きいときの原因の例が、8つ挙がっている | 8つを直せば数字が一致する、とは書かれていません |
| 検索での成績の基準はSearch Console、サイト内の行動の基準はGoogleアナリティクスである | Googleアナリティクスの数字だけで、検索結果での成績が分かる、とは書かれていません |
| ダッシュボードは、変化を見つける用途に向いている | ダッシュボードで原因まで特定できる、とは書かれていません |
| 両ツールの併用は、SEOの判断材料を増やす | 併用すれば順位が上がる、とは書かれていません |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。
1. 2つの画面を、同じ条件でそろえる
最初に期間を同じにします。Search Consoleは数日遅れることがあるので、私は期間の終わりを3日ほど前にそろえます。
Googleアナリティクスは「トラフィック獲得」の「Organic Search」「Google」の行、Search Consoleはパフォーマンスレポートのクリック数を見ます。デバイスや国で絞るなら、両方で同じ絞り込みにします。
2. 月に1回、2つの数字を1行で記録する
直近4週間のクリック数とセッション数を、月に1回、表計算ソフトに1行ずつ書き写します。
見るのは、セッション数をクリック数で割った値の推移です。
急に変われば、片方の計測に変化が起きた合図です。原文の「傾向が似ているか」を記録の形にした、私の工夫です。
Googleアナリティクスで検索流入を確かめる手順はこちらの記事にまとめています。この記事は公式ページの解説、既存の1本は実務の手順、という役割です。
3. 差が大きいときは、手間の小さい順に確かめる
8つの原因のうち、自分で確かめやすいのは上の3つです。
- タグが全ページに入っているか。サイトのページを3〜4枚開き、ページのソースにGoogleのタグ(gtag.js)の記述があるかを探します
- 同意バナーの設定。トラッキングを拒否した人の訪問は、Googleアナリティクスのデータにずれを生みます。同意管理の設定を、管理画面で見直します
- 時間帯。太平洋時間は日本時間より16〜17時間遅れます。Search Consoleの日付の境目は日本の夕方にあたるので、1日単位より4週間のまとまりで比べます
4. WordPressなら、Site Kitと連携から始める
Looker Studioのダッシュボードを作る前に、手軽な方法があります。WordPressのSite Kitプラグインと、Googleアナリティクス側でのSearch Consoleとの連携です。
連携の手順は、原文からリンクされたGoogleアナリティクスのヘルプ(英語版)を開いて確かめました。管理画面の「Admin」にある「Product links」から「Search Console Links」を開き、「Link」を押して、サイトのデータストリームを選びます。
必要なのは、Googleアナリティクスのプロパティの編集者の権限と、Search Consoleの所有権確認が済んだオーナーであることです。
ヘルプによれば、Search Consoleのレポート群は初期状態で非公開です。左のメニューの「Library」から公開すると使えます。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日の朝(日本時間)に、kenkyo.aiの公開ページをコマンドで取得して調べました。管理画面の数字は見られないため、載せていません。
| 確認したこと | 実行したこと | 結果の要点 |
|---|---|---|
| Googleのタグがあるか | curl -sL https://kenkyo.ai/ でHTMLを取得し、gtag.jsの読み込みを検索。記事1本も同じ方法で取得 |
2ページとも、gtag.jsの読み込みが1件ずつありました。トップページのコメントに「Site Kit が追加」と書かれています。調べたのは2ページで、全ページに入っていると言える数ではありません |
| 所有権確認の印があるか | トップページのHTMLで、確認用のmetaタグを検索 | google-site-verificationのmetaタグが1件ありました。この方法で確認されているかは、私には見えません |
| 計測用のURLの付いたアクセスの扱い | 記事の1本に ?utm_source=newsletter&utm_medium=email を付けて取得 |
HTTP 200で表示され、正規URL(canonical)は、パラメータの付かないURLを指していました。原文の「正規URL」の項目に当てはまる構造です。管理画面での見え方は未確認です |
| HTML以外のページがあるか | サイトマップ3本(投稿2本、固定ページ1本)を取得し、PDFの拡張子を検索 | 合計1,083件のURLのうち、PDFの記載は0件でした。サイトマップの外のファイルは確認していません |
言えるのは、タグが調べた2ページに入っていた、という点までです。
ずれの大きさは、管理画面を見られる担当者の領域です。同意管理らしき記述もHTMLにありましたが、同意の前後でタグがどう動くかは確かめていません。
よくある質問
Search Consoleのクリック数とGoogleアナリティクスのセッション数が一致しないのは、異常ですか
異常とは限りません。
このページは、数え方が違うため完全には一致しないと説明しています。見るのは、増減の形が似ているかどうかです。
Search ConsoleとGoogleアナリティクスの数字の差が大きいときは、何から確かめますか
原文の8つの原因から、手間の小さいものを選びます。タグが全ページにあるか、トラッキングを拒否した訪問が多いか、が最初の候補です。
WordPressのサイトで、Search ConsoleとGoogleアナリティクスを一緒に見るには、何が必要ですか
原文はSite Kitプラグインを紹介しています。WordPressの管理画面の中で、両方のデータを1つのダッシュボードで見られます。
まとめ:今日できる1つのこと
Search ConsoleとGoogleアナリティクスを、同じ4週間の期間で開いてください。
クリック数とセッション数を、表計算ソフトの1行に書き写します。その1行が、来月の数字と比べるときの基準になります。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
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