自社のページがGoogleの「AIによる概要」や「AIモード」に出るには、何か特別な対応が要るのでしょうか。Googleはこの問いに、検索セントラルの1ページで答えています。
この記事は、そのページ「AI features and your website」を英語版の原文から読んで整理します。英語版と日本語版の比べ読み、更新の経緯、弊社のサイトで確かめたことも書きます。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。AIの回答に自社が出ているかを追う前に、Googleが測り方と調整をどこまで説明しているかを原文で確かめました。
結論:3行で言うと
- このページによれば、AI機能に表示される条件は、通常の検索の技術要件だけです。特別な最適化は不要とされています。ページはインデックスに登録され、スニペット付きで表示できる状態が前提です
- AI機能からの表示は、Search Consoleの検索パフォーマンスの合計に入り、検索タイプ「ウェブ」で見られます。このページは2025年12月10日から更新されておらず、別の公式ヘルプにあるAI機能専用のレポートは載っていません
- 検索向けのクロールの管理はGooglebot向けのrobots.txt、表示する情報を絞る手段はnosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindexです。Google-Extendedは、検索のAI機能とは別のシステム向けの指定です
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | AI features and your website |
| 日本語版の題名 | AI 機能とウェブサイト |
| 英語版の最終更新日 | 2025年12月10日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025年12月31日 |
| Google検索セントラルの中の位置(章) | URLの階層が「appearance」(検索での見え方)にあたるページです。左の目次での章名は、保存した原文に含まれず確認できませんでした |
| 直近の主な更新 | 初出は2025年5月21日。変更履歴の最後の記載は2025年6月16日(AIモードの集計への案内)です。2025年12月10日の日付変更は、変更履歴にありません |
Googleがこのページで言っていること
導入:追加の要件も、特別な最適化もない
冒頭に、次の1文があります。
“There are no additional requirements to appear in AI Overviews or AI Mode, nor other special optimizations necessary.”(AI OverviewsやAI Modeに表示されるための追加の要件も、そのほかの特別な最適化も必要ありません)
AI機能の仕組み
| 機能 | 原文の説明 |
|---|---|
| AI Overviews(日本語版では「AI による概要」) | 複雑な話題の要点をつかみ、詳しく知るリンクに進む入口です。通常の検索に付加価値を足せると判断したときだけ出るため、しばしば表示されません |
| AI Mode(日本語版では「AI モード」) | 追加の調査や複雑な比較が要る質問に向きます。複数回の検索が要った質問を一度に尋ね、リンク付きの回答を受け取れます |
| 共通の手法 | 「query fan-out」と呼ぶ手法を使うことがあります。関連する複数の検索を走らせて、回答を作ります(Search Consoleヘルプは、AI Modeが質問を小さな話題に分けて、それぞれ同時に検索すると説明しています) |
2つの機能は、使うモデルや手法が違うことがあります。
表示される条件
裏づけのリンクとして出る条件は、ページがインデックスに登録され、スニペット付きで検索に表示できることです。
必要な技術要件は、検索の技術要件だけです。
その技術要件のページ(2025年12月18日更新)を開いて確かめました。Googlebotがブロックされていないこと、HTTP 200で返ること、インデックスできる内容があること、の3つです。
これらを満たしても、クロールや表示は保証されない、とこのページも書いています。
SEOの基本と、不要なもの
引き続き意味があるものとして、7つが挙がっています。
robots.txtとCDN・ホスティングでのクロール許可、内部リンク、ページ体験、重要な内容のテキスト化、画像と動画での補強、構造化データと見えるテキストの一致、Merchant CenterとビジネスプロフィールのGoogle上の情報の更新です。
AI機能のために、機械向けの新しいファイルや「AI用のテキストファイル」、マークアップは不要です。特別なschema.orgの構造化データも不要です。
計測:Search Consoleの合計に含まれる
AI機能に出たサイトは、Search Consoleのパフォーマンスレポートの検索タイプ「ウェブ」で見られます。Googleアナリティクスなどで、コンバージョンと滞在時間を追うこともできる、と書いています。
AI Overviewsのある検索結果からのクリックは、質が高い(滞在が長い)傾向を確認した、とGoogleは書いています。
集計のしかたは、リンク先のSearch Consoleヘルプ(英語版)を開いて確かめました。どちらの機能も、外部ページへのリンクを押すと1クリックに数えます。
AI Modeで追加の質問をすると、新しい検索として数えられます。
制御:robots.txtは検索全体、スニペットの指定で見せ方を絞る
AIは検索に組み込まれているため、検索向けのクロールを管理する手段は、Googlebot向けのrobots.txtです。
表示する情報を絞るには、nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexを使います。
ロボット向けの指定ページ(2026年3月24日更新)を開くと、nosnippetは、AI OverviewsとAI Modeの入力として直接使われることも防ぐ、と書かれています。
max-snippetは、入力に使われる量を制限します。
Google-Extendedは、Googleの別のシステムでのAIの学習とグラウンディング(回答の裏づけに情報を引くこと)を制限する指定です。
解説ページ(2026年7月14日更新)には、検索への掲載に影響せず、順位の信号にも使われない、とあります。
プレビュー指定のトラブルシューティング
指定したのにAI機能に内容が出るときの手順は、2つです。
- 指定が正しく、Googlebotから見えているかを、URL検査ツールで取得済みのHTMLを見て確かめます
- 再クロールと処理を待ちます。クロールには、数日から数か月かかります
英語版と日本語版の違い
英語版は2025年12月10日、日本語版は2025年12月31日の更新です。日本語版のほうが21日新しい状態です。
2026年10月8日に、両方を新しく取り直して突き合わせました。節の数、箇条書きの数、リンク先は一致し、内容を変える差は見つかりませんでした。
見つかったのは、訳の濃淡にあたる4点です。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 |
|---|---|---|
| AI Overviewsの出る頻度 | 「often」(しばしば)表示されない | 「通常はトリガーされません」 |
| AI Modeが向く質問 | 調査、「reasoning」(推論)、複雑な比較 | 「さらなる調査、根拠、複雑な比較」。reasoningが「根拠」です |
| query fan-out | 「more」supporting web pages(より多くの裏づけのページ)を特定 | 「裏付けとなる関連ウェブページを特定」。「より多く」の語がありません |
| サイトの種類 | 表示される「opportunities」(機会)が、より多くの種類のサイトにある | 「幅広いタイプのサイトが検索結果に表示されやすくなります」。機会が「表示されやすく」になっています |
ここからは私の読み取りです。1行目の「通常は」は、表示されない側に少し強く読めます。
4行目は、日本語だけを読むと、表示が起きやすくなると受け取りやすい訳です。どちらも、判断は変わらない差です。
更新の経緯
変更履歴(2026年10月1日更新の版)と、Internet Archiveの保存版の本文を突き合わせました。
- 2024年5月14日:変更履歴に、別ページ「AI Overviews and your website」の追加があります
- 2025年5月21日:変更履歴に、このページの追加があります。保存版の最古も同日で、AI Overviewsの説明は別ページにリンクしていました
- 2025年5月30日の保存版:AIモードの報告はSearch Consoleでまだ始まっていない、という注記がありました
- 2025年6月16日:変更履歴に、AIモードが合計に数えられるようになった、とあります。6月12日の保存版には注記があり、6月23日の保存版では注記が消え、トラブルシューティングの節が加わっていました
- 2025年12月10日:ページの日付が変わりました。12月5日と12日の保存版で、本文とリンクの差は見つかりませんでした。変更履歴にも記載は見つけられませんでした
トラブルシューティングの節の追加は、変更履歴には載っていませんでした。
保存版の比較で分かった変化です。
12月12日の保存版と現在の英語版も、本文は同じでした。
その間に、別の公式資料は動いています。2026年5月15日の変更履歴に、生成AI機能への最適化ガイドの追加が載っています。
そのガイドの英語版には、Search Consoleの「Generative AI performance report」で計測すること、サイトをAI機能に含める設定があることが書かれています。
この2つは、このページの外にある情報です。
2つのSearch Consoleヘルプには、2026年8月31日に全サイトへ展開した、という趣旨の注記があります。変更履歴には、この2つを扱う項目を見つけられませんでした。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| AI機能のための追加の技術要件は無し、と書かれています。条件は、インデックスへの登録と、スニペット付きの表示可否です | 要件を満たせば、AI Overviewsに出る。ページ自身が「保証されない」と書いています |
| AI機能の表示は、Search Consoleの合計に含まれ、「ウェブ」で見られます | このページだけで、AI機能の数字を切り出せる。切り出し方は書かれていません |
| 見せる情報を絞る指定は、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindexです | 付ければ直後にAI機能から消える。反映には数日から数か月かかります |
| 新しい専用ファイルやマークアップは、作らなくてかまいません | 特別な構造化データを付けると、AI機能で有利になる |
| AI Overviewsのある検索結果からのクリックは、質が高い傾向がある、とGoogleは観察しています | AI機能経由のアクセスは、成約につながりやすい。数字や条件は示されていません |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。従業員が数人から数十人で、WordPressのサイトを持つ会社を想定します。
1. まず、ページがインデックスされているかを確かめる
Search Consoleの上部の検索窓にURLを入れて、URL検査にかけます。インデックスに登録されているかと、クロールが許可されているかが分かります。
主力のページ3本から始めれば、数分で済みます。
WordPressの「設定」の「表示設定」にある「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」がオフであることも、あわせて見ます。
2. CDNやセキュリティ設定が、Googlebotを止めていないかを聞く
このページは、CDNやホスティングの仕組みでもクロールを許可するよう書いています。セキュリティ系のプラグインやサーバー会社のアクセス制限が、クロールを止めてしまう設定も考えられます。
制作会社やサーバー会社に「Googlebotを遮断する設定はありますか」と尋ねるだけでも、確認になります。
3. 数字は「ウェブ」で見て、AI機能専用のレポートも探す
検索パフォーマンスで検索タイプを「ウェブ」にして、クリックと表示回数を毎月記録します。このページの見方は、ここまでです。
Search Consoleヘルプ(英語版)の「Generative AI performance report」は、AI OverviewsとAI Modeの表示回数を、ページ・国・日付・端末ごとに示します。
表示回数が少ないサイトでは、レポートが出ないことがあるそうです。
日本語の画面での名称と場所は、私は未確認です。自社の画面で、メニューに該当の項目があるかを確かめてください。
4. 見せ方を絞るなら、代償を知ってから設定する
AIの回答に出したくないページが特にないなら、何も足さずに済みます。これがこのページの基本の立場です。
nosnippetは、AI機能だけでなく、検索結果に出る文章の説明も出さなくします。クリックの理由になる説明文が消える点を、設定の前に考えます。
WordPressでページごとの指定を出せるかは、SEOプラグインやテーマで違います。私が確認できたのは弊社のサイトの出力だけで、プラグインの設定画面は未確認です。
Search Consoleにも、サイト単位でAI機能に含めるかを選ぶ設定があります。ヘルプ(英語版)では「Settings」の「Search generative AI」にあり、初期値は含める設定です(親のプロパティがあるプロパティの初期値は「親から継承」です)。
除外すると、AI機能からの表示も流入も受けられなくなります。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日に、kenkyo.aiに次の確認をしました。Search Consoleの数字は見られないので、AI機能に実際に出ているかは未確認です。
| 確認 | 結果 |
|---|---|
curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txt |
6行です。全クローラー向けに、管理画面のフォルダだけを拒否し、サイトマップを2つ案内しています。GooglebotとGoogle-Extendedの個別指定は、0件でした |
curl -sIL(トップページと記事2本) |
3URLとも200で返り、X-Robots-Tagヘッダーは0件でした |
| 3ページのHTMLを取得して検索 | robotsのmetaタグは、画像プレビューの大きさに関する指定1つだけです。nosnippet、max-snippet、noindexの文字は0件でした |
curl -A でGooglebotを名乗って取得(記事2本) |
どちらも200で返りました。名乗っただけの確認なので、接続元のIPで判定する仕組みがあれば、本物の結果とは違う可能性があります |
弊社のサイトは、見せ方を絞る指定を付けていない状態です。「特別な対応は要らない」という、このページの前提と一致します。
残りはSearch Console側の確認です。サイト単位の設定が初期値のままか、専用レポートが出ているかは、画面で確かめる作業が残っています。
よくある質問
AI Overviewsに載るために、llms.txtや特別な構造化データは必要ですか
このページは、機械向けの新しいファイル、AI用のテキストファイル、マークアップのどれも不要だと書いています。特別なschema.orgも不要です。
原文の本文にllms.txtの語は登場せず、「AI用のテキストファイル」という一般的な言い方で不要と述べています。構造化データは、ページに見えるテキストと一致させるのが基本です。
AI OverviewsやAI Modeに自社のページを出したくないとき、nosnippetは効きますか
ロボット向けの指定ページ(英語版)には、nosnippetは文章の表示を止め、AI OverviewsとAI Modeの入力に直接使われることも防ぐ、と書かれています。
反映には再クロールの時間がかかります。設定したのに出るときは、URL検査で、Googlebotが取得したHTMLに指定が入っているかを見ます。
Search ConsoleでAI ModeやAI Overviewsのクリックは、どこに出ますか
検索パフォーマンスの、検索タイプ「ウェブ」に含まれます。AI Overviewsの中のリンクは、すべて同じ順位で記録されます。
AI機能だけの数字は、別の公式ヘルプにある専用レポートで見ます。そのレポートは、このページの外にある情報です。
まとめ:今日できる1つのこと
主力のサービスページを1本、Search ConsoleのURL検査にかけてください。インデックスの登録状況とクロールの許可を、数分で確かめられます。
AI機能に出るための特別な準備は不要です。普通の検索に出る状態を保つことが、このページの出発点です。
この記事は公式ページの解説です。
AIの回答を実際に確かめる手順は、弊社の検索順位だけ追えばAIに引用されるのかと、AIの答えは引用元まで開いて読むに書いています。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
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