先日、Q&Aサイトで中小企業の方のこんな相談を見かけました。「集客のためにYouTubeを始めて半年、動画は30本になり再生数も少しずつ伸びてきたのに、問い合わせも売上もまったく増えない」。読んでいて、この方は再生数という数字は追えているのに、動画を見た人が次にどこへ行くのかを一度も設計していないと気づきました。YouTube集客で成果が出ないとき、原因は見終えた人の行き先が用意されていないことにあります。動画の出来をいくら磨いても、次の一歩が無ければ視聴はそこで途切れます。
この記事は、YouTubeで集客したい中小企業の経営者やウェブ担当者に向けて書いています。読み終えたときに、次に撮る動画で直す場所が1つ決まっている状態を目指します。再生数を増やすテクニックの話はしません。いま撮っている動画を問い合わせにつなげる話です。
総務省が公表した情報通信白書によれば、動画共有サービスの利用は幅広い年代に広がっています。つまり相手は動画で情報を集めることに慣れていて、良い動画に出会えば主催者を検索し、サイトを見て判断します。動画をどれだけ丁寧に作っても、その先で目にするページが空なら、判断はそこで止まります。
YouTube集客で成果が出ないときに起きていること
「YouTubeをやっても集客できない」とひとことで言っても、どこでつまずいているかは人によって違います。動画が誰にも見られていないのか、見られているのにサイトへ来ないのか、サイトへ来たのに問い合わせで止まっているのか。この3つは原因も打ち手もまったく別物です。最初にどこで人が消えているかを見分けないと、効いていない場所に時間を足すことになります。
ある工務店の経営者は「1本の動画が1万回再生されたのに、問い合わせは0件だった」と話していました。ここで慌てて次の動画で再生数を2万回に伸ばしても、問い合わせは0件のままです。動画を見た人がサイトへ来る導線と、来た後の受け皿が無いなら、再生数を積んでも成果には変わりません。
もう少し踏み込むと、YouTubeの表示回数はプラットフォームの都合で大きく振れます。同じ動画でも、関連動画に載る時期と載らない時期で再生数は何倍も変わります。この振れ幅に一喜一憂していると、事業として大切な問い合わせの数を見失います。プラットフォームの気まぐれに左右される数字より、相手が行動を起こした数字を軸に据えます。
再生数と問い合わせは別の指標だと知る
再生数は動画がどれだけ見られたかを表す数字で、問い合わせは相手が行動を起こしたことを表す数字です。この2つは連動しません。暇つぶしに再生された1万回と、悩みを抱えた人が最後まで見た100回では、後者のほうがはるかに問い合わせにつながります。再生数の大きさに安心していると、行動につながらない視聴を集め続けてしまいます。
YouTube集客を数字で分けて見る
感覚で「集客できない」と言い続けても直せません。動画を見た人数、概要欄やリンクをクリックした人数、サイトに来た人数、問い合わせた人数の4つに分けて数えると、どこで落ちているかが一目でわかります。多くの中小企業はこの途中の数字を測っていないため、再生数ばかりを気にしてしまいます。
| どこで数えるか | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 動画を見た人数 | そもそも見つけてもらえていない | 検索される題名と悩み解決の中身にする |
| リンクをクリックした人数 | 見ても次の行き先を案内していない | 概要欄と動画内でサイトへ促す |
| サイトに来た人数 | 来ても目的のページに着かない | 動画専用の着地ページを用意する |
| 問い合わせた人数 | 来ても問い合わせで止まっている | 着地ページから迷う要素を引き算する |
なぜ再生数を追ってもYouTube集客にならないのか
成果が出ない構造的な理由は、YouTubeというサービスが、視聴時間を長くする動画を優遇するように作られていることにあります。長く見てもらえる動画は表示が増えますが、長く見られることと問い合わせが来ることは別です。娯楽として見続けられる動画ほど再生は伸びますが、その視聴者はサービスを探しに来たわけではありません。プラットフォームが評価する数字と、事業が必要とする数字が違うのです。
もう1つの理由は、動画を作ること自体が目的になりやすいことです。毎週の投稿を続けているうちに、本数を積むことが成果のように感じられてきます。けれども事業にとって大切なのは、動画を見た人がどれだけ行動を起こしたかです。本数の多さは、集客が効いている証拠に見えて、実際には見られていない動画が並んでいるだけのことが少なくありません。
実際にあった例を挙げます。ある専門サービスの会社が、話題のニュースに乗った解説動画で10万回再生を得ました。コメントも大いに盛り上がりましたが、問い合わせは1件も来ませんでした。集まったのは、ニュースに関心があるだけで、その会社のサービスを必要としない人たちだったからです。同じ会社が、顧客からよく聞かれる悩みに答える地味な動画を出したところ、再生は2千回でしたが、そこから複数の問い合わせが生まれました。再生数の大きさと、相手の質は別のものです。
バズを狙うほど相手がずれる
再生数を伸ばそうと話題性のある企画に走ると、集まる視聴者と、自社の商品を必要とする相手がずれていきます。100万回再生されても、集まったのが自社と関係のない人ばかりなら、問い合わせにはつながりません。狙うべきは、いま自社の商品に関わる悩みを抱えて検索している少数の相手です。
登録者数は結果として後からついてくる
チャンネル登録者を増やすこと自体を目標に置くと、登録を促す呼びかけばかりが増えて、肝心の悩み解決が薄くなります。登録者は、役に立つ動画を届け続けた結果として増えるものです。数を目標に置くと、相手のためにならない動画を量産することになります。
ここで大切なのは、良い動画を作ることと、集客の仕組みを作ることを分けて考えることです。良い動画は相手の悩みに答えるもので、集客の仕組みは、その動画を見た人を問い合わせまで運ぶ道筋のことです。多くの事業者は前者に時間の大半を使い、後者をほとんど設計していません。動画の質を1割上げるより、道筋を作るほうが、問い合わせの数は大きく変わります。
多くの事業者がやってしまう間違ったYouTube集客
成果が出ないと、人はまず動画の作り込みに力を入れようとします。編集を凝る、機材を買い替える、投稿の頻度を上げる。どれも間違いではありませんが、動画から先の導線と受け皿が無いまま作り込みだけを続けると、労力のわりに問い合わせが増えず、「やっぱりYouTubeは集客に向かない」という誤った結論に行き着きます。
| やりがちな手 | 起きる末路 | 本当に見るべき場所 |
|---|---|---|
| 編集や機材に凝る | 見栄えは良くなるが問い合わせは動かない | 動画から先の導線 |
| 毎日投稿する | 1本ずつが薄くなり続かなくなる | 検索される少数の動画 |
| バズ企画に走る | 関係のない視聴者ばかり集まる | 商品に関わる悩みを持つ相手 |
| 登録を何度も呼びかける | 肝心の中身が薄まる | 1本で1つの悩みを解決する |
| 再生数だけを見る | 行動につながらない視聴を集め続ける | クリックと問い合わせの数 |
動画を作る人と受け皿を作る人が分かれている
動画は制作会社に任せ、サイトは別の会社が作っている、という体制はよくあります。すると動画とサイトがつながらず、動画を見て興味を持った人が、サイトで自分の探していた話を見つけられません。動画とサイトは1つの流れとして設計する必要があります。作り手が分かれているなら、せめて動画からサイトへの行き先だけは自社で決めます。
売れるサイトはみな謙虚という考え方でYouTube集客を組み直す
ここで、合同会社謙虚が中小企業のサイト改善で使っている「売れるサイトはみな謙虚」という考え方を、YouTube集客に当てはめてみます。謙虚とは、相手が次の一歩に進むために要らないものを引き算する姿勢のことです。動画では、1本で伝えることを1つに絞り、見終えた人の行き先も1つに絞ります。
下の図は、動画から問い合わせまでを1本の流れとして描いたものです。多くの事業者は左端の動画だけを作り込みますが、実際に人が消えるのは、動画とサイトの間と、着地ページです。ここを整えると、同じ再生数でも問い合わせが増えます。
1本に絞ると決めても、最初は物足りなく感じるかもしれません。せっかく撮るのだから、あれもこれもと伝えたくなります。けれども、見る人にとっては、1つの疑問が解けることのほうが、10個の情報を浴びせられるより価値があります。伝えたいことは削りません。1本ずつに分けて、それぞれを丁寧に届けます。この分け方ができるようになると、チャンネル全体が、悩みごとに整理された相談窓口のようになっていきます。
1本の動画で伝えることを1つに絞る
1本の動画に、会社の紹介も商品の説明も事例も詰め込むと、見た人は何を持ち帰ればいいのか分からなくなります。1本で1つの悩みに答えると決めると、動画は短くなり、検索から来た人にとって過不足のない内容になります。伝えたいことが多いなら、動画を分けます。1本に詰め込むより、分けたほうが1本ずつが見つけてもらいやすくなります。
見終えた人の行き先を1つに絞る
動画の最後に、サイトへの誘導と、他の動画の案内と、登録の呼びかけを全部入れると、見た人はどれに従えばいいのか迷い、結局何もしません。問い合わせにつなげたい動画なら、行き先はサイトの着地ページ1つに絞ります。1本の動画で押してほしい行動は、1つだけです。
概要欄と終了画面で導線を作る
動画とサイトをつなぐのが概要欄です。ところが多くのチャンネルは、概要欄に会社の住所や関連リンクを大量に並べていて、肝心の着地ページへのリンクが埋もれています。概要欄の一番上、折りたたまれずに見える範囲に、着地ページへのリンクを1本だけ置きます。それ以外のリンクは下に回します。
| 導線の置き場所 | いま多くが起きていること | 整えるとどうなるか |
|---|---|---|
| 概要欄の冒頭 | 会社情報や複数リンクが並ぶ | 着地ページへのリンク1本に絞る |
| 動画の中の言葉 | 行き先を口頭で案内していない | 概要欄のリンクを見るよう一言添える |
| 終了画面 | 他の動画ばかり並べている | 次の動画と着地ページを1つずつ置く |
| 固定コメント | 使っていない | 着地ページへのリンクを固定する |
行き先を伝えるときは、動画のどの位置で言うかも効きます。冒頭でいきなりサイトへ誘導すると、まだ何の役にも立っていない段階なので、押しつけに感じられます。悩みに答え終えて、相手が納得した直後に伝えると、自然に受け取ってもらえます。相手の役に立ってから案内する。この順番を守るだけで、リンクをクリックする人の数が変わります。
終了画面と再生リストで次の一歩を用意する
動画を最後まで見た人は、その悩みに一番関心が高まっている相手です。ここで終了画面に着地ページと、関連するもう1本を1つずつ置くと、熱が冷めないうちに次へ進んでもらえます。同じ悩みの動画を再生リストにまとめておくと、1本見た人が続けて見て、理解を深めてから問い合わせに進みます。終了画面にたくさんの動画を並べると選べなくなるので、置くのは多くて2つまでにします。
動画の中で行き先を口に出す
概要欄にリンクを置いても、視聴者はそれに気づかないことが多いものです。動画の中で「詳しい手順は概要欄のページにまとめています」と一言添えると、リンクを見に行く人が増えます。押しつけがましくならないよう、悩みに答え終えた自然な流れで伝えます。
問い合わせにつながる動画のつくり方
問い合わせにつながる動画には共通点があります。話題性で見られる動画とは別に、悩みを持った人が検索してたどり着く動画があります。問い合わせにつながるのは後者です。「どうやるか」「なぜそうなるか」「どれを選べばいいか」という、答えを探している人に向けた内容が、行動につながります。
| 動画の型 | 集まる相手 | 問い合わせへの近さ |
|---|---|---|
| 悩みの解決を示す動画 | いま困っている相手 | 近い |
| 選び方や比較の考え方を示す動画 | 検討を始めた相手 | 近い |
| 事例や実演を見せる動画 | 自分に置き換えて考える相手 | 中くらい |
| 話題や時事に乗った動画 | 暇つぶしの相手 | 遠い |
題名を決めるときは、実際にどんな言葉で検索されているかを確かめます。YouTubeやGoogleの検索窓に悩みの言葉を打つと、続けて打たれている言葉が候補として出てきます。この候補は、多くの人が実際に打ち込んだ言葉から作られています。候補に出てくる言い回しを題名に取り入れると、自分の想像だけで付けた題名より、はるかに見つけてもらいやすくなります。
同じ悩みでも、人によって使う言葉は違います。ある人は「集客」と打ち、別の人は「客が来ない」と打ちます。両方を1本の題名に詰め込むと不自然になるので、動画ごとに拾う言葉を変えて、複数の入口を作ります。1本目は「集客」、2本目は「客が来ない」というように、言い回しを変えた動画を並べると、それぞれ違う言葉で探している人に届きます。
相手の言葉を使うというのは、専門用語を避けるということでもあります。業界では当たり前の言葉でも、相手はその言葉を知らないことがあります。相手が実際に口にする言い回しを題名に使うと、検索で見つかるだけでなく、開いた瞬間に自分ごとだと感じてもらえます。自社の中だけで通じる言葉は、いったん脇に置きます。
検索されている言葉から題名を決める
動画の題名は、相手が検索する言葉に合わせます。自社が言いたい言葉を並べても、その言葉で探している人はいません。相手が打ち込む悩みの言葉をそのまま題名に使うと、検索から見つけてもらえます。自社の商品名を題名に入れても、その名前を知らない相手には届きません。まだ自社を知らない相手が打つ言葉を想像することが出発点です。
題名と一緒に考えたいのが、動画の説明文の最初の2行です。検索結果では題名の下にこの2行が表示され、クリックするかどうかの判断材料になります。ここに「この動画では、YouTube集客で問い合わせが増えない原因を1つに絞ってお伝えします」と、見ると何が分かるかを書くと、悩みを持った人が安心してクリックできます。説明文の冒頭を、あいさつや自己紹介で埋めてしまうと、この貴重な2行が無駄になります。
サムネイルは1つのことだけ伝える
サムネイルに文字を詰め込むと、小さく表示されたときに何も読めません。伝えるのは1つだけにして、大きな文字で置きます。派手な装飾より、動画を見ると何が分かるかが一目で伝わることのほうが、悩みを持った相手には効きます。
動画を受け止める着地ページを整える
動画から来た人は、動画で語られた悩みの続きを期待してサイトに来ます。ところがサイトのトップページに着くと、会社の全体像が並んでいて、自分が見ていた話の続きが見つかりません。動画ごとに、その悩みに答える着地ページを用意すると、来た人は迷わず読み進められます。
| 着地ページの要素 | いま起きていること | 整え方 |
|---|---|---|
| ページの冒頭 | 会社説明から始まっている | 動画で扱った悩みを一番上に置く |
| 本文 | 情報を網羅して長すぎる | その悩みの答えだけに絞る |
| 問い合わせへの導線 | ページの隅に小さくある | 読み終えた位置に1つ置く |
| 他ページへのリンク | 大量に並んでいる | 行動に関係しないものを外す |
動画から来た人は温度が高いと知る
動画を見てからサイトに来た人は、文章だけを読んで来た人より、すでに主催者の人柄や話し方に触れています。声や表情を通じて、この人になら相談してみようという気持ちが芽生えていることが多いのです。だからこそ着地ページで、動画で語ったのと同じ人が、同じ姿勢で書いていると伝わることが大切です。動画は親しみやすいのに、サイトが急にかたい会社案内になっていると、その落差で気持ちが冷めます。動画とサイトで語り口をそろえておきます。
YouTube検索とGoogle検索の違いを知る
YouTube内の検索と、Googleの検索は別の入口です。YouTubeでは、見ている途中の関連動画からの流入が大きく、Googleでは悩みを打ち込んだ人が動画にたどり着きます。どちらから来る相手を狙うかで、題名の付け方や動画の長さが変わります。両方を1本で狙おうとすると、どちらにも中途半端になります。
関連動画からの流入を狙うなら、1つの悩みについて複数の動画を用意し、見終えた人が次の動画へ進みたくなるように並べます。検索からの流入を狙うなら、1本ずつが独立して1つの悩みに答え切っている形にします。この2つは動画の作り方が違うので、チャンネル全体でどちらを軸にするかを先に決めておくと、方針がぶれません。
どちらの入口を狙うか先に決める
関連動画から見てもらいたいなら、同じ悩みの動画を続けて並べます。検索から見つけてほしいなら、検索される言葉を題名と説明に丁寧に入れます。自社の相手がどちらの入口から来やすいかを考えて、力を入れる場所を決めます。
チャンネル全体の見え方も、問い合わせに影響します。過去の動画がばらばらの話題で並んでいると、初めて訪れた人は、この会社が何の専門なのかをつかめません。扱う悩みの範囲をあらかじめ決めて、その範囲の中で動画を積み上げると、チャンネルを見ただけで専門性が伝わります。1つの分野で頼れる相手だと認識されると、その分野の悩みが生まれたときに思い出してもらえます。
YouTube集客の効果をどう測るか
次の動画を良くするには、終わった後に数字を残します。見る数字は多くありません。動画を見た人のうち何割がリンクをクリックしたか、来た人のうち何割が問い合わせたか。この2つの割合を動画ごとに並べると、どこを直せば全体が伸びるかが見えます。再生数だけを並べても、成果は見えてきません。
| 見る割合 | 低いときに疑う場所 | 次の打ち手 |
|---|---|---|
| クリック率 | 行き先を案内していない | 概要欄と動画内でサイトへ促す |
| 着地ページの問い合わせ率 | ページに迷う要素が多い | 要素を引き算し悩みの答えに絞る |
| 視聴の維持 | 冒頭で結論を見せていない | 最初に何が分かるかを宣言する |
数字を残すのに、特別な道具は要りません。動画ごとの再生数とクリックはYouTubeの管理画面に出ますし、サイトに来た人数と問い合わせはアクセス解析と問い合わせ記録で分かります。この4つを1枚の表に書き写すだけで、割合は計算できます。大切なのは、毎回同じ場所を同じやり方で数えることです。数え方が動画ごとに変わると、良くなったのか悪くなったのかが分からなくなります。
1本で判断せず数本並べて見る
1本の動画の数字だけで良し悪しを決めると、たまたまの結果に振り回されます。数本分を並べて、割合が上がっているか下がっているかを見ます。クリック率が高いのに問い合わせ率が低いなら、直すのは着地ページのほうです。動画は役目を果たしています。数字が動く場所が、次に手を入れる場所です。
クリックと問い合わせを分けて記録する
数字を残すときは、クリックと問い合わせを必ず分けて記録します。この2つを混ぜて「反応があった」とまとめてしまうと、動画を直すべきか着地ページを直すべきかが分からなくなります。クリックは動画と概要欄の成績で、問い合わせは着地ページの成績です。分けて記録することで、次にどちらへ手を入れればいいかが自動的に決まります。
業種別に見るYouTube集客のつまずき
業種によってつまずく場所は少しずつ違います。自社がどれに近いかを見て、直す順番を決めます。
| 業種の例 | よくあるつまずき | 先に直す場所 |
|---|---|---|
| 工務店やリフォーム | 施工の紹介ばかりで悩みに答えていない | 施主が検索する悩みに1本ずつ答える |
| 士業やコンサル | 専門用語が多く途中で離れられる | 冒頭で結論を平易な言葉で見せる |
| 教室やスクール | 動画は人気だが問い合わせに導線が無い | 概要欄に着地ページを1本置く |
| 店舗や地域事業 | 広い話題で地元の相手に届いていない | 地域名と悩みを題名に入れる |
よくある質問
ここまでの内容を、実際のチャンネル運用で迷いやすい点にそって整理します。自社の状況に近い問いから読んでください。
動画は何本くらい作れば成果が出ますか
本数の絶対値より、1本ずつが検索される悩みに答えているかが大切です。的を絞った動画なら、少ない本数でも問い合わせにつながります。的を外した動画を何十本並べても、成果は積み上がりません。まず問い合わせにつながった数本の型を見つけ、それを増やしていきます。
登録者が少なくても集客できますか
登録者数と問い合わせは連動しません。登録者が数百でも、悩みを持った相手が検索から見つけて着地ページへ進めば、問い合わせは生まれます。登録者を増やすことを目標にせず、いま困っている相手に見つけてもらう動画を作ります。
短い動画と長い動画のどちらがよいですか
悩みに答え終えるのに必要な長さにします。無理に短くすると答えが足りず、引き延ばすと途中で離れられます。検索から来た人は答えを探しているので、前置きを削って結論から入ると、最後まで見てもらえます。長さそのものより、無駄がないことが大切です。
再生数が伸びるまでにかかる時間も、よく聞かれます。動画は公開してすぐに伸びるとは限らず、検索から少しずつ見つけられて、数か月かけて再生が積み上がることもあります。だからこそ、話題性で一気に伸ばそうとするより、長く検索され続ける悩み解決の動画を積むほうが、時間を味方につけられます。すぐに成果が出ないからと的を変え続けると、どの動画も育ちません。
撮影や編集は外注すべきでしょうか
作り込みを外注する前に、動画から先の導線と着地ページが機能しているかを確かめます。導線が無いまま制作だけを外注すると、見栄えの良い動画が並ぶだけで問い合わせは動きません。まず自分の手で1本、導線まで含めて作り、問い合わせが動くことを確かめてから、制作を任せます。
再生数が伸びないときはどうすればよいですか
再生数が伸びない原因は、見つけてもらえていないか、クリックされていないかのどちらかです。検索される言葉が題名に入っているか、サムネイルで何が分かるかが伝わっているかを確かめます。ただし、問い合わせが目的なら、再生数そのものより、来た相手が行動したかを先に見ます。
チャンネルを育てるうえで、コメントへの向き合い方も忘れないでおきます。悩みを持った人は、動画の内容について質問をコメントに残すことがあります。この質問は、次に撮るべき動画の題材そのものです。寄せられた質問に丁寧に返し、その質問を1本の動画に育てると、同じ悩みを持つ多くの人に届きます。コメントは、相手が何に困っているかを教えてくれる、無料の相談記録です。返信のやりとりが、他の視聴者にとっても参考になり、チャンネルへの信頼を少しずつ積み上げていきます。
まとめ
YouTube集客で問い合わせが増えないとき、多くの人は動画の作り込みや再生数に力を注ぎます。けれども人が消えているのは、動画とサイトの間の導線と、来た後の着地ページです。1本の動画で答える悩みを1つに絞り、見終えた人の行き先を着地ページ1つに絞る。概要欄の一番上にそのリンクを置き、動画の中でも一言添える。着地ページは、動画で扱った悩みの答えだけに絞って、それ以外の要素を引き算する。再生数を追う前に、動画を受け止める受け皿を整える。これが、YouTubeを問い合わせにつなげる一番の近道です。
YouTube集客は、始めてすぐに成果が出る手法ではありません。悩みに答える動画を積み、それを受け止める着地ページを整え、数字を見ながら少しずつ道筋を太くしていく地道な取り組みです。だからこそ、最初に道筋を作っておくと、後から積む動画のすべてが問い合わせにつながっていきます。
今日できる点検
読み終えたら、自社のチャンネルと着地ページを開いて、下の表で1つずつ確かめてみてください。当てはまるものがあれば、そこが最初に直す場所です。
| 点検する場所 | いま起きていること | 今日できること |
|---|---|---|
| 概要欄の冒頭 | 会社情報や複数リンクが並んでいる | 着地ページへのリンク1本に絞る |
| 動画の題名 | 自社の言いたい言葉になっている | 相手が検索する悩みの言葉に変える |
| 動画の中の案内 | 行き先を口頭で伝えていない | 概要欄のページを見るよう一言添える |
| 着地ページの冒頭 | 会社説明から始まっている | 動画で扱った悩みを一番上に置く |
| 効果測定 | 再生数しか見ていない | クリック率と問い合わせ率を記録する |
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