自社のサイトでAMPという高速表示の仕組みを使っている。あるいは、これから入れるかどうかを検討している。
そのとき、Googleの検索向けに何を整えればよいのかは、公式ページ「Enhance AMP content in Google Search」にまとまっています。
この記事は、そのページを英語版の原文から読んで解説します。英語版と日本語版の比べ読み、前の版との差、中小企業での点検の順番、弊社のサイトで確かめたことも書きます。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。AMPのように「入れたあとの点検」が欠かせない仕組みは、点検項目を原文で押さえておくと、あとの手戻りが減ります。
結論:3行で言うと
- このページは、AMPコンテンツを強化するための4つの作業(基本のAMPページを作る、構造化データを足す、ページを監視する、練習用の教材で学ぶ)を並べた手順書です
- 要になるのは正規ページとの関係です。AMPページは正規ページにリンクし、構造化データは両方に同じものを入れ、robots.txtでAMPページをふさがないようにします
- 前の版と比べると、AMPキャッシュの更新を案内する一文と、AMPのURLを解説するブログへの案内が消えています。キャッシュの案内が消えた点は、2026年7月1日の変更履歴(AMPキャッシュへの古い言及の削除)と向きが合います
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Enhance AMP content in Google Search |
| 日本語版の題名 | Google 検索で AMP コンテンツを最適化する |
| 英語版の最終更新日 | 2026年7月1日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2026年7月7日 |
| Google検索セントラルの中の位置(章) | URLの階層が「crawling-indexing」(クロールとインデックス登録)の下の、AMPのまとまりにあたるページです。同じまとまりに、AMPの概要・検証・削除のページがあります |
| 直近の主な更新 | 2026年7月1日。変更履歴に、AMPのドキュメントからAMPビューア、AMPキャッシュ、署名付き交換への古い言及を削除したという記載があります(リンク先はAMPの概要ページで、このページの名指しはありません) |
Googleがこのページで言っていること
冒頭の1文が、ページ全体の見取り図です。基本のAMPページを作り、構造化データを足し、ページを監視し、教材で練習する。
この4つでAMPコンテンツを強化できる、という構成になっています。
基本のAMPページを作る
最初の節は、7つの作業の箇条書きです。要点を表にまとめます。
| 作業 | 原文の趣旨 |
|---|---|
| 最初のAMPページを作る | AMPプロジェクトの入門ページへ案内しています |
| 検索向けのガイドラインに従う | AMPの概要ページ(Google検索でのAMPの扱い)のガイドラインを守ります |
| ページ同士をリンクする | Google検索がクロールとインデックス登録を行うには、AMPページが正規ページにリンクしている必要があります。正規ページは、AMPではない版でも、AMPページ自身でもかまいません |
| 同じ内容・同じ操作 | 可能な範囲で、AMPページでも正規ページと同じ内容を見られ、同じ操作ができるようにします |
| AMPの確認ツール | AMP Test Toolで、検索の要件を満たす有効なAMP HTML文書かを確かめます |
| 構造化データ | 正規ページとAMPページの両方に、同じ構造化データのマークアップを入れます |
| 共通のおすすめの方法 | robots.txtでAMPページをふさがない。robots metaタグ、data-nosnippet、X-Robots-Tagを必要に応じて使う。言語や地域別のURLにはhreflangのガイドラインに従う |
リンクの要件について、原文は次のように書いています。
「Google Search requires that an AMP page links to a canonical page.」(Google検索は、AMPページが正規ページにリンクしていることを求める)
CMSでAMPページを作る
CMS(サイトの更新を管理画面から行う仕組み)を使っている場合の節です。WordPressを含め、既存のプラグインを使うか、自社のCMSに独自の機能を作り込む、という2つの道が示されています。
独自に作り込むときは、前の節の内容に加えて、2つの指針が付いています。
- URLの体系:正規ページとは別にAMPページを作るなら、正規URLの末尾に /amp を付ける形、または末尾を .amp.html にする形のどちらかを勧めています
- 構造化データのひな型:公開するコンテンツの種類ごとの要件に沿ってひな型を作ります。レシピ、記事、動画、レビューの見本が、AMPプロジェクトの資料にあると案内しています
リッチリザルト向けに整える
構造化データ(ページの中身を検索エンジン向けに記述するコード)を入れたAMPページは、リッチリザルト(画像や評価などが付いた検索結果)として表示されることがある、と書かれています。例に挙がっているのは、トップニュースのカルーセルと、ホストカルーセルです。
手順は3つです。構造化データを実装する。
リッチリザルトテストで正しく読み取られるかを確かめる。AMP Test Toolで、AMP全体の設定を確かめる。
ページを監視して改善する
AMPページ全体を定期的に点検するための、2つのレポートが挙がっています。
- AMPステータスレポート:サイトのテンプレートなど、多数のAMPページに影響しうる、サイト全体の実装の問題を見つける
- リッチリザルトのステータスレポート:構造化データの問題と、構造化データを足せる余地を見つける
AMPページを検索結果から外したいときは、削除用の別ページ(Google検索からAMPコンテンツを削除する)を見るよう案内されています。
練習用の教材と、関連サービス
後半は、練習用の教材(Codelab)4本と、関連サービスの案内です。教材は、基礎、分析や動画の埋め込みなどの応用、正規ページとして使えるAMPページ、PWA(アプリのように使えるウェブサイト)との組み合わせの4本です。
関連サービスは、広告ユニットの作成、収益化、タグ管理、アクセス解析の4点で、Googleの各サービスの案内ページへのリンクです。この節は、検索の評価とは別の、運用の案内です。
英語版と日本語版の違い
確認した日付は2026年11月5日です。英語版の最終更新は2026年7月1日、日本語版は7月7日で、日本語版が6日新しい状態です。
節の並び、箇条書き、リンク先は一致していました。
内容を変えるほどの差は見つかりませんでしたが、読み方に注意したい箇所が3つありました。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 |
|---|---|---|
| 題名の動詞 | 「強化する」「高める」に近い語です | 「最適化する」と訳しています。原文の enhance は、機能や見え方を高める意味の語です |
| リッチリザルトとしての表示 | 「表示されることがある」という可能性の言い方です | 「リッチリザルトとして表示されます」と言い切る形です |
| 正規ページへのリンク | AMPページの側が正規ページにリンクする、という能動の形です | 「リンクされている必要があります」という受け身の形で、向きが曖昧に読める余地があります |
2つ目が、実務に響きます。構造化データを入れても、リッチリザルトとして出る保証はありません。
迷ったときは、英語版の言い方に合わせて読むのが安全です。
更新の経緯:前の版との差
Internet Archiveに、このページの前の版が残っていました。2025年5月21日に保存された版で、最終更新日は2025年2月4日と表示されています。
この版と現在の英語版(2026年7月1日更新)を、行ごとに比べ、5点の差を確かめました。
| 箇所 | 前の版(2025年2月4日更新) | 現在(2026年7月1日更新) |
|---|---|---|
| 題名と冒頭 | 「for Google Search」 | 「in Google Search」 |
| 正規ページの説明の末尾 | AMPのURLの考え方を解説する開発者ブログへの案内がありました | その案内はありません |
| 確認ツールの文 | 「AMP for Google Search」全体を確かめる、という書き方でした | 「AMP setup」(AMPの設定)全体を確かめる、という書き方です |
| 監視の節 | 最新の内容を配信するため、Google AMPキャッシュを今すぐ更新したい場合の案内がありました | その案内はありません |
| 教材の導入文 | 「AMPページを作る教材」に「for Google Search」が付いていました | 付いていません |
2026年7月1日の変更履歴には、AMPのドキュメントから、AMPビューア、AMPキャッシュ、署名付き交換(signed exchange)への古い言及を削除した、と書かれています。
AMPキャッシュの更新の案内が消えたのは、この説明と向きが合います。AMPのURLを解説するブログへの案内が消えた理由は、変更履歴からは読み取れません。
ただし、保存された版は2つだけです。5つの差がそれぞれいつ入ったのかまでは、確かめられていません。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと(よくある誤解) |
|---|---|
| AMPページは、正規ページにリンクする必要がある。正規ページはAMPではない版でも、AMP自身でもよい | AMPページと通常ページの2本立てが、必ず必要である(AMP自身を正規ページにする形も示されています) |
| 構造化データは、正規ページとAMPページの両方に同じものを入れる | AMP側だけに入れれば足りる(原文は両方と書いています) |
| 構造化データを入れたAMPページは、リッチリザルトとして表示されることがある | 入れれば必ずリッチリザルトとして出る。トップニュースに出るにはAMPが必須である(そのような記述は、このページにありません) |
| 2つのレポートで、サイト全体の実装の問題や構造化データの問題を見つけられる | レポートが緑なら、検索で良い順位になる(レポートの役割は、問題の発見です) |
| 教材と関連サービスの案内がある | 広告や収益化の設定が、検索での扱いに影響する(そのような記述は、このページにありません) |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。このページは、すでにAMPを使っているサイトの点検表として読むと役に立ちます。
1. 正規ページとのつながりを、2つのページで見る
AMPのページを1つ開き、ページのソースを表示して、link要素の rel=”canonical” を探します。正規ページのURLが入っていれば、AMP側からのリンクはあります。
次に、その正規ページのソースで rel=”amphtml” を探します。AMP版のURLが入っていれば、2つのページが互いに案内し合っています。
2. 構造化データは、2つのページで比べる
リッチリザルトテストに、正規ページのURLとAMPページのURLを1つずつ入れます。検出された項目の種類が、同じかを見比べます。
WordPressでAMPのプラグインを使っているときも、考え方は同じです。出力が両方のページで揃っているかは、実際に2つのURLを入れて確かめるのが確実です。
3. robots.txtで、AMPのURLがふさがれていないかを見る
ブラウザで、自社ドメインの末尾に /robots.txt を付けて開きます。「Disallow」の行に、AMPのURLの一部(たとえば /amp/)が含まれていないかを見ます。
あわせて、ページのソースに noindex が入っていないかも確かめます。
4. 監視は、Search Consoleで確かめる
原文が挙げる2つのレポートが、自社のSearch Consoleに出ているかを見ます。この記事では、管理画面での表示や名称までは確かめていません。
実際に開いて確かめてください。
AMPの扱い全体の考え方は、公式ページの別の解説であるGoogle検索でのAMPの扱いの解説にまとめました。こちらの記事は、作ったあとの点検に絞っています。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年11月5日に、kenkyo.ai に対して次の確認をしました。弊社はAMPページを配信していないため、原文の点検をそのまま当てはめられる確認ではありません。
- トップページと、AMPの解説記事のページで、link要素 rel=”amphtml” を検索(curl -sL で取得したHTML):どちらも0件でした
- 同じ2ページの rel=”canonical”:どちらも自分自身のURLを指していました
- 同じ2ページの meta robots:max-image-preview:large の指定のみで、noindex はありませんでした
- robots.txt(curl -sL)の Disallow の行:/wp-admin/ の1行だけでした。AMP用のURLが仮にあっても、この行にはふさがれません
- トップページの構造化データ(JSON-LD)の型:Organization、WebSite、WebPage、BreadcrumbList などでした。AMP版を持たないため、正規ページとの比較は行っていません
この結果から言えるのは、確認した2ページには、AMP版を案内するタグがないことです。サイト全体にAMPページが1つもない、とまでは確かめていません。
よくある質問
AMPページの構造化データは、AMPページだけに入れればよいですか?
原文は、正規ページとAMPページの両方に同じ構造化データのマークアップを使うよう書いています。AMP側だけに入れる、という書き方ではありません。
AMPページが正規ページにリンクしていないと、どうなりますか?
原文は、Google検索がクロールとインデックス登録を行うために、AMPページが正規ページにリンクしている必要がある、と書いています。リンクがない場合に何が起きるかは、このページに記述がありません。
点検の対象として、正規ページへのリンクを最初に確かめるのが筋です。
AMPコンテンツを強化すると、検索順位は上がりますか?
原文に、順位が上がるという記述はありません。リッチリザルトについても、「表示されることがある」という書き方です。
このページが示すのは、検索の要件を満たし、問題を早く見つけるための点検の手順です。
まとめ:今日できる1つのこと
AMPを使っているなら、AMPページを1つ開いて、ページのソースで rel=”canonical” を探してください。
正規ページのURLが入っていれば、そのURLをリッチリザルトテストに入れて、AMP側と見比べる作業に進めます。AMPを使っていなければ、このページの点検は不要です。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
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