「オーガニック検索」と「Direct」の違いが分からない、Googleアナリティクスのレポートに出てくる「google / organic」が何を指しているのか分からない。アクセス解析を始めたばかりの方から、よくいただく質問です。
この記事では、次の3点を整理します。
- オーガニック検索の定義と、他の流入経路との違い
- Googleアナリティクス(GA4)とサーチコンソールを使った確認手順
- 数字を読んだあとに何をするか
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。ここに書いているのは、その運用の中で実際に使っている手順です。
オーガニック検索とは
オーガニック検索とは、GoogleやYahoo!などの検索結果ページに、広告枠を除いて自然に表示される検索結果のことです。検索エンジンのアルゴリズムによる評価だけで順位が決まり、表示やクリックは無料です。「自然検索」とも呼ばれます。
ウェブサイトへの主な流入経路を並べると、次のようになります。
| サイトへの入り口 | この経路の特徴 | 次にすること |
|---|---|---|
| 検索結果の自然な順位から来た(オーガニック検索) | 費用がかからず、記事が残る限り続く | 検索される言葉に合わせて記事を直す |
| 検索結果の広告枠から来た | 出稿を止めた日に流入も止まる | 費用と問い合わせ数を月単位で並べる |
| 他サイトのリンクから来た | 紹介元によって読者の質が変わる | 紹介元の記事に自社の情報を足してもらう |
| SNSの投稿から来た | 投稿直後だけ増え、数日で落ちる | 投稿から記事へ、記事から問い合わせへつなぐ |
| アドレスの直接入力や履歴から来た(Direct) | 元の経路が分からず、集計から抜け落ちる | 名刺やメールのリンクに印を付けて区別する |
オーガニック検索とDirectの違い
この2つを混同する方が多いので、先に整理します。オーガニック検索は検索結果の自然な順位からのクリックで、GA4では「Organic Search」(チャネルによっては「google / organic」)と表示されます。Direct は、URLの直接入力やブックマークなど、経路をGA4が特定できなかった訪問の受け皿です。増減の主因も別で、オーガニック検索は検索順位や検索需要の変化、Directは指名検索の記録漏れやアプリ内ブラウザでの参照元欠落、トラッキング未設置が主な原因になります。
「Direct」は、読者が何も見ずにURLを打ち込んだ訪問とは限りません。実際には、次の3つの原因で本来オーガニック検索やSNS経由だったはずの訪問がDirectに混ざります。
- SNSアプリやメールアプリに組み込まれたブラウザから開いた場合、参照元の情報が落ちることがある
- トラッキングコードの設置ミスやプラグインとの競合で、流入経路が正しく記録されない
- サイトがSSL化(HTTPS)されていない場合、参照元情報が引き継がれずDirectに分類されることがある
対策は1つです。自分から出すリンクには、印を付けておくこと。メールの署名、SNSのプロフィール、QRコード、名刺。ここから来た訪問は、URLにパラメータを足しておけば区別できます。印を付けていないリンクの訪問は、後から経路が分からなくなります。出す前に付けてください。
GA4でオーガニック検索を確認する手順
現在のGoogleアナリティクス(GA4)では、「レポート」から「集客」を開き、「トラフィック獲得」を選びます。ここに並ぶ「Organic Search」が、検索結果の自然な順位から来た訪問です。レポートによっては「google / organic」のように検索エンジン名と組み合わせて表示されます。
この画面で、期間ごとのセッション数、エンゲージメント率、キーイベント(旧コンバージョン)の数を確かめられます。
なお、以前のバージョン(ユニバーサルアナリティクス)にあった「獲得>すべてのトラフィック>チャネル」という経路は、2023年7月の計測停止とともに使えなくなりました。古い手順を紹介した記事が残っているので、画面が違う場合はGA4の経路で開いてください。
キーワードはサーチコンソールで見る
ここは、多くの記事が書き間違えている部分です。Googleが検索語句をGoogleアナリティクスに渡していないため、検索キーワードを見る場所はGoogleサーチコンソールになります。「検索結果」のレポートで、どの言葉で表示され、何回クリックされ、平均で何位だったかが分かります。サーチコンソールとGA4を連携させておくと、GA4の画面からサーチコンソールのレポートを開けるようになります。連携は、GA4の管理画面から数分で終わります。
使い分けは単純です。来る前の話はサーチコンソール、来た後の話はGA4。この線引きを覚えておくと、どちらの画面を開けばいいかで迷わなくなります。
データが正しく取れているかの確認
「オーガニック検索が思ったより少ない」と感じたら、まず計測そのものを疑ってください。よくある原因は次の3つです。
| 原因 | 起きること | 確認方法 |
|---|---|---|
| トラッキングコードの未設置・二重設置 | オーガニック検索が過小評価され、Directに混ざる | GA4のリアルタイムレポートで確認する |
| SSL化されていない | 参照元情報が引き継がれず、Directに分類される | URLが https:// で始まっているか確認する |
| フィルタ設定 | 意図せずオーガニック検索を除外している | GA4の管理画面でデータフィルタを確認する |
SSL化(HTTPS化)については、Googleが2014年8月にHTTPSをランキング要因の1つにすると検索セントラルの公式ブログで発表しています。順位への影響だけでなく、参照元情報の引き継ぎにも関わるため、未対応のサイトは早めに対応してください。
オーガニック検索流入を増やす基本
やることは、ユーザーの検索意図を理解し、それに合致した質の高いコンテンツを提供することに尽きます。専門性・権威性・信頼性に加え、実際にその物事を経験した人にしか書けない情報(E-E-A-T)を示す記述を足すことが、検索エンジンからの評価につながります。2022年12月にGoogleが「経験」を加えて4つになりました。3つで説明している記事は、その前に書かれたものです。
有料のSEOツールを入れる前に、無料で揃うものを先に使い切ってください。Googleサーチコンソールで、表示された言葉・クリック数・平均掲載順位が分かります。GA4で、来た人がどのページを見て、どこで離れたかが分かります。この2つで、順位と表示回数と行動の3つが揃います。有料ツールを検討するのは、この2つを毎月見る習慣ができてからです。先に画面だけ増やしても、判断の材料は変わりません。
オーガニック検索に関するよくある質問
オーガニック検索とDirectはどう違いますか
オーガニック検索は検索結果の自然な順位からのクリック、Directは経路が記録されない訪問(URL直接入力や、参照元情報が引き継がれなかった訪問)です。GA4では前者が「Organic Search」、後者が「Direct」と表示されます。参照元が分からないからといって、必ずしもユーザーが何も見ずに来たとは限りません。
GA4の「google / organic」とは何ですか
Googleの検索結果からのオーガニック検索流入を、検索エンジン名(google)とチャネル種別(organic)の組み合わせで示した表記です。レポートの粒度によって「Organic Search」とまとめて表示される場合と、「google / organic」のように検索エンジン単位で表示される場合があります。
オーガニック検索と広告の違いは何ですか
主な違いは費用と表示速度です。広告は費用を払って検索結果の上位に即時表示できますが、オーガニック検索は無料な一方、上位表示にはSEO対策などの時間と労力が必要です。
オーガニック検索のデータが取れない場合はどうすればよいですか
トラッキングコードの設置、サイトのSSL化、フィルタ設定の3つを順に確認してください。設定変更後は、最大24時間程度データ反映に時間がかかる場合があります。
セッション数が増えれば売上も増えますか
セッション数と売上は必ずしも比例しません。例えば、100セッションのうち1件の購入で客単価10,000円のサイトと、10セッションのうち1件の購入で客単価1,000円のサイトでは、前者の方がセッション数は多いものの売上は同額です。重要なのはコンバージョン率(CVR)であり、セッション数だけでなく直帰率や離脱率も併せて見る必要があります。
まとめ:計測の土台を整えてから施策に進む
オーガニック検索は、検索結果の自然な順位からの流入で、Directとは経路の記録のされ方が異なります。まずGA4とサーチコンソールで正しく計測できているかを確かめ、そのうえでキーワードごとの表示・クリック・順位を見ながらコンテンツを直していく。この順番を守ることが、遠回りに見えて最短です。
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