画像や記事の一覧を、画面に近づいたときに読み込む。表示を軽くする定番の工夫ですが、作り方を誤ると、Googleに見せたい内容が見えなくなります。
この記事では、Google検索セントラルの「Fix lazy-loaded content」(日本語版の題名は「読み込みの遅いコンテンツを修正する」)を、英語版から読んで解説します。Googleが認める3つの実装方法、無限スクロールで守る4つの約束、公開前の確かめ方が分かります。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。このページを読むのは、表示を軽くする工夫が、Googleに読まれることとぶつからないかを確かめる基準が、ここにまとまっているからです。
結論:3行で言うと
- 遅延読み込みは、内容が画面に入ったときに読み込まれる作りにします。スクロールやクリックを待つ作りは、Google検索が操作を行わないため、内容が届かないおそれがあります
- 無限スクロールは、区切りごとに固有で変わらないURLを持たせ、順番にリンクでつなぐことで、検索に登録できる形になります
- 仕上げは、Search ConsoleのURL検査で描画後のHTMLに画像や動画のURLが出ているかを見ることです
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Fix lazy-loaded content |
| 日本語版の題名 | 読み込みの遅いコンテンツを修正する |
| 英語版の最終更新日 | 2025-12-10 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025-12-18 |
| Google検索セントラルの中の位置 | クロールとインデックス登録の章の、JavaScriptの節 |
| 直近の主な更新 | 2024年9月17日に、無限スクロールの案内をブログ記事から移した。2024年2月6日に、古い情報を整理 |
Googleがこのページで言っていること
前提:遅延読み込みは良い工夫だが、誤ると内容が隠れる
重要でない内容や、いま見えていない内容の読み込みを後回しにする工夫を、遅延読み込みと呼びます。Googleは、表示性能と使いやすさの面で良い方法だと認めています。
一方で、実装を誤ると、内容がGoogleから見えなくなるおそれがあるとも書いています。このページは、その誤りを避ける方法の説明です。
内容が画面に入ったときに読み込む
Googleがページの内容をすべて見るには、関連する内容が「画面に表示される範囲に入ったとき」に読み込まれる作りが必要です。挙げられている方法は3つです。
| 方法 | やさしい言い換え |
|---|---|
| 画像とiframeのブラウザ標準の遅延読み込み | HTMLのloading="lazy"のように、ブラウザが自分で判断してくれる仕組み |
| IntersectionObserver API(と、古いブラウザ向けのポリフィル) | 要素が画面に入ったかをJavaScriptで見張る仕組み |
| 画面に入ったときにデータを読み込めるJavaScriptライブラリ | 上の見張りを肩代わりしてくれる既製の部品 |
3つに共通するのは、スクロールやクリックのような利用者の操作を待たずに読み込める点です。Googleは、Google検索はページに対して操作を行わない(Google Search does not interact with your page)と明記し、これを重要な理由に挙げています。
もう1点あります。ページを開いてすぐ見える可能性が高い内容には、遅延読み込みをかけないよう求めています。
かけると表示が遅れ、利用者にはっきり分かるためです。
無限スクロールは、ページごとに読み込める形にする
無限スクロールとは、下へ進むにつれて、続きの内容が次々と読み込まれる作りです。長い記事を小分けにした場合も、商品や記事の一覧を小分けにした場合も含みます。
検索に登録できる形にするため、Googleは次の4点を挙げています。
- 区切りごとに、消えない固有のURLを付ける
- 同じURLを開けば、いつも同じ内容が出るようにする。たとえばクエリパラメータの
?page=12のように、絶対的なページ番号を使う方法が例に挙がっています。?date=yesterdayのような相対的な要素は避けます - 各URLを順番にリンクでつなぐ。検索エンジンが、区切りごとのURLを見つけられるようにするためです
- 新しい区切りが読み込まれて主役になったら、History APIでアドレス欄のURLを更新する。利用者が再読み込みや共有をしても、いま見ている部分に戻れます
確かめ方
実装したら、正しく動くかを確かめます。Googleは、Search ConsoleのURL検査ツールで、すべての内容が読み込まれたかを見る方法を挙げています。
見る場所は、描画後のHTMLです。画像や動画のURLが、img要素やvideo要素のsrc属性に出ていれば、設定は正しく動いています。
英語版と日本語版の違い
- 最終更新日は、英語版が2025-12-10、日本語版が2025-12-18です。今回は日本語版のほうが8日新しい表示になっています
- 節の順序と数は一致しています。3つの実装方法、無限スクロールの4点、確かめ方のいずれも、両方にあります
2026年11月5日に両方の原文を読み比べた時点で、内容の差は見つかりませんでした。日本語版の日付が新しい理由は、原文からは分かりません。
更新の経緯
Googleの変更履歴ページで、このページに関わる更新を確かめました。確かめられたものだけを並べます。
| 時期 | 変更履歴にある内容 |
|---|---|
| 2020年6月16日 | ブラウザ標準の遅延読み込みを、このガイドに追加 |
| 2024年2月6日 | JavaScriptに関する3つのガイドを見直し、古い情報や不要な情報を整理 |
| 2024年9月17日 | 無限スクロールの案内を、ブログ記事からこのページへ移した。案内の内容に変更はない |
2025年12月の更新は、変更履歴ページには見つかりませんでした。そのため、ここには書いていません。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと(よくある誤解) |
|---|---|
| 画面に入ったときに読み込む方法は、Googleが挙げる3つの方法のどれでもよい | 遅延読み込みをすると、画像がGoogleに見えなくなる(作り方しだい) |
| Google検索は、スクロールやクリックのような操作を行わない | 「もっと見る」ボタンを押したときだけ読み込む作りでも、Googleは押してくれる |
| ページを開いてすぐ見える内容には、遅延読み込みをかけない | すべての画像に遅延読み込みをかければ、いつも良い |
| 無限スクロールは、区切りごとのURLとリンクがあれば検索に登録できる形になる | URLを付ければ、順位が上がる(このページに順位の話はない) |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。WordPressで作ったサイトを想定しています。
1. 自社の画像が、どの方法で遅延読み込みされているかを知る
ブラウザでページを開き、画像を右クリックして「検証」を選びます。img要素にloading="lazy"が付いていれば、ブラウザ標準の方法です。
srcが空や小さなダミー画像で、本物のURLがdata-srcのような別の属性に入っている場合は、JavaScriptの部品が読み込んでいます。後者は、画面に入ったときに読み込む部品かどうかを、制作会社に確かめます。
2. ページ最上部の画像には、遅延読み込みをかけない
最初の画面に出るアイキャッチやメイン画像は、すぐ見える内容です。Googleは、ここへの遅延読み込みを避けるよう求めています。
表示速度の側から見た点検の手順は、表示速度はAI検索に関係ある?Googleの公式説明と応答速度の測り方で扱っています。この記事は公式ページの解説、あちらは実務の手順という役割です。
3. 「もっと見る」や無限スクロールの一覧は、普通のリンクでも辿れるかを見る
ボタンを押すと続きが出る一覧は、Googleがボタンを押さない以上、続きが読まれない場合があります。続きのページに、/page/2/のようなURLがあり、普通のリンクでつながっているかを確かめます。
古い記事が一覧の続きにしか載っていないサイトでは、特に大事です。
4. 公開前に、描画後のHTMLを見る
Search Consoleで、遅延読み込みを使っている代表的なページを1つ、URL検査にかけます。描画後のHTMLで、画像のURLがsrcに出ているかを探します。
画面の表記は更新で変わることがあるため、「URL検査」と「描画後のHTML」の語で探してください。
URL検査の見方そのものは、JavaScriptで出す内容がGoogleに届かない原因の探し方と直し方で扱っています。
JavaScriptがどう処理されるかの全体像と、このページにも出てくる遅延読み込みの短い言及は、JavaScript SEOの基本の解説にあります。
この記事は、遅延読み込みと無限スクロールに絞った解説という役割です。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年11月5日に、kenkyo.aiに対して次の確認をしました。サーバーが返す最初のHTMLをcurlで取得して読んだ結果です。
| 確認 | 結果の要点 |
|---|---|
トップページのimg要素を数える |
64個(noscriptの中の31個を含む数)のうち、62個にloading="lazy"が付いていました。付いていない2個は、ヘッダーのロゴ画像です |
| 同じページで、遅延読み込み用のJavaScriptを使っている画像 | 31個は、srcがダミー画像で、本物のURLがdata-srcに入っていました。クラス名はlazyloadです。同じ31個が、noscriptの中にも通常のimgで書かれています |
解説記事(リンクの張り方の解説)のimg要素 |
25個(noscriptの中の10個を含む数)のうち、最初の画面に出るアイキャッチ(1200×630)にはloading="lazy"が付いていませんでした。data-srcを使う画像は10個です |
| 一覧ページ(Google検索セントラル解説のカテゴリ) | 1ページ10件で、無限スクロールではなく、/page/2/のようなページ番号入りのURLへ、普通のリンクで進む作りです。存在しない/page/99/は404を返しました |
確認できなかったのは、Googlebotが実際にどう描画したかです。Search Consoleの管理画面でしか見られず、今回は見ていません。
JavaScriptの部品が画面に入ったときに本物の画像を読み込む動きも、私は確かめていません。
よくある質問
遅延読み込み(lazy-loading)をすると、画像はGoogleに読まれなくなりますか
作り方しだいです。Googleは、画面に入ったときに読み込まれる方法なら、内容を見られると説明しています。
スクロールやクリックを待つ作りだと、Google検索は操作を行わないため、内容が届かないおそれがあります。
無限スクロールのページは、Google検索に登録されますか
区切りごとに固有のURLがあり、同じ内容を返し、リンクでつながっていれば、登録できる形になると説明されています。登録の保証は、このページにありません。
遅延読み込みは、ページ最上部の画像にも使うべきですか
Googleは、ページを開いてすぐ見える可能性が高い内容には、遅延読み込みを使わないよう書いています。表示が遅れ、利用者にはっきり分かるためです。
まとめ:今日できる1つのこと
遅延読み込みを使っている代表的なページを1つ選び、Search ConsoleのURL検査で、描画後のHTMLに画像のURLが出ているかを見てください。
出ていれば、Googleの確認方法に沿った状態です。出ていなければ、制作会社に「画面に入ったときに読み込む方法か」を確かめます。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
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