Google検索セントラルの「モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」を、英語版の原文から読みました。スマホで見た表示とパソコンで見た表示が違うとき、どこをそろえるべきかが書かれているページです。
この記事では、公式ページの要点、英語版と日本語版の違い、更新の経緯、中小企業での確認手順をまとめます。弊社のサイトで実際に確かめたことも載せています。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。スマホ版の内容がそのまま検索の材料になるこのページは、サイトを直す順番を決めるときの土台になります。
結論:3行で言うと
- Googleは、スマートフォン用のクロールで取得したモバイル版の内容を、インデックス登録とランキングに使います
- スマホ版で文章や画像を減らすと、検索で拾われる材料が減るため、ある程度のトラフィック減少が予想されると公式は書いています
- 確認の中心は、noindexなどのrobots meta、構造化データ、title、alt、遅延読み込みがパソコン版と同じになっているかどうかです
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Mobile site and mobile-first indexing best practices |
| 日本語版の題名 | モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法 |
| 英語版の最終更新日 | 2025-12-10 |
| 日本語版の最終更新日 | 2026-02-20 |
| セントラルの中の位置 | クロールとインデックス登録の章にある「モバイルサイト」のページ |
| 直近の主な更新 | 変更履歴でこのページに触れた記述が最後に出るのは、2022年12月13日(文書の整理・統合)です。2023年12月1日には、ドキュメント全体から終了するツールへの言及を削除したという記述があります。2025-12-10の更新内容は、変更履歴から特定できませんでした |
Googleがこのページで言っていること
モバイルファーストインデックスとは
ページの冒頭で、公式は次のように定義しています。
Google uses the mobile version of a site’s content, crawled with the smartphone agent, for indexing and ranking.
(Googleは、スマートフォン用エージェントでクロールしたサイトのモバイル版コンテンツを、インデックス登録とランキングに使います)
モバイル版のページを用意することは、検索結果に載るための要件ではありません。ただし公式は「非常に強く推奨」と書いています。
モバイル対応サイトの3つの作り方
- レスポンシブデザイン:端末が違っても同じURLで同じHTMLを出し、画面の大きさに応じて見せ方だけを変えます。公式は、実装と維持が最も簡単なので、これを勧めています
- 動的な配信:端末が違っても同じURLですが、端末の種類に応じて別のHTMLを出します。User-Agentを見て切り替え、Varyヘッダーでそのことを伝えます
- 別個のURL:パソコン用とスマホ用でURLを分け、それぞれ別のHTMLを出します(「m.」で始まるサブドメインなどが典型です)
公式は、このガイドの内容が当てはまるのは「動的な配信」と「別個のURL」だと書いています。レスポンシブの場合は、内容もメタデータも両方の端末で同じだからです。
Googleが内容を読み取れるようにする
公式が挙げているのは、次の3点です。
- スマホ版とパソコン版で、同じrobots metaタグを使います。スマホ版だけnoindexやnofollowを入れると、クロールやインデックス登録に失敗することがあります
- 主要なコンテンツを、スワイプ、クリック、入力などの操作で初めて読み込む遅延読み込みにしません。Googleは、操作が必要なコンテンツを読み込みません
- スマホ版だけ別のURLにあるリソース(画像など)を、robots.txtのdisallowでブロックしません
パソコンとスマホで内容をそろえる
スマホ版の内容がパソコン版より少ないときは、スマホ版の主要なコンテンツをパソコン版と同等にすることを、公式は勧めています。インデックス登録はスマホ版から行われるためです。
スマホ版のデザインは変えて構いません。内容をアコーディオンやタブに入れて、場所を節約する方法が例として挙がっています。
意図してスマホ版の内容を減らした場合は、ある程度のトラフィック減少が予想される、とも書かれています。減らす代わりに、アコーディオンやタブに移すことを検討するよう勧めています。
見出しも、スマホ版とパソコン版で同じ、明確で意味のあるものを使います。
構造化データとメタデータ
- 構造化データは、両方の版に同じものを入れます。どの型から付けるか優先順位が必要なら、Breadcrumb、Product、VideoObjectから始めます
- 構造化データの中のURLは、スマホ版ではスマホ版のURLに更新します
- title要素とメタディスクリプションは、両方の版で同等にします
広告、画像、動画
公式は、広告がスマホ版のランキングに悪影響を与えないよう、公式がリンクしている広告の業界基準に従って表示することを勧めています。ページ上部の広告が画面の大半を占める例が挙がっています。
画像については、高画質のものを使うこと、対応している形式とタグを使うこと、読み込みのたびに変わるURLを使わないこと、alt(代替テキスト)や周辺のタイトル・キャプション・ファイル名をパソコン版と同じにすることが挙がっています。
画像のURLがパソコン版とスマホ版で違うと、移行中に画像のトラフィックが一時的に減ることがあります。避けたいときは、同じ画像URLを使います。
動画も、読み込みのたびに変わるURLを避け、対応する形式とタグを使い、スマホで見つけやすい位置に置きます。奥まった位置だと、ランキングに影響する可能性があると書かれています。
別個のURLを使う場合に、さらに確かめること
- エラーページのステータスを、パソコン版とスマホ版でそろえます
- スマホ版のURLに、#から始まるフラグメントを付けません
- 内容が別々のパソコン版ページには、それぞれ対応するスマホ版を用意します。複数のURLをスマホで同じURL(ホームページなど)に転送すると、それらのページはインデックスから外れます
- Search Consoleで両方の版を登録します。スマホ版への切り替え時にデータが変動することがあります
- hreflangは、スマホ版のURL同士、パソコン版のURL同士でそれぞれ指定します
- クロールの増加に耐えられるサーバーの余力を確認します
- robots.txtのルールを、両方の版で意図どおりにします
- canonicalはいつもパソコン版のURLにし、パソコン版からスマホ版へrel=alternate(media属性つき)を張ります
トラブルシューティング:16の項目
ページの最後に、スマホ版への切り替えを妨げたり、切り替え後に順位が下がったりする原因になる、よくあるエラーが16項目並んでいます。内容の近いものをまとめると、次のようになります。
| 分類 | 公式の項目名(日本語版) | 直し方の要点 |
|---|---|---|
| 内容が足りない | 構造化データがない、画像がない、ページの品質に問題がある | スマホ版にパソコン版と同じ内容を入れる。表示されている内容だけがインデックス登録に使われる |
| タグの設定 | ページにnoindexタグがある、ページタイトルがない、メタディスクリプションがない、代替テキストがない | robots meta、title、メタディスクリプション、altを、パソコン版と同じにする |
| ブロックされている | 画像のブロック、モバイルページがrobots.txtによってブロックされている | disallowで止めていないか確かめ、両方の版で同じルールにする |
| 画像・動画の品質 | 画像の画質が悪い、動画に問題がある | 高画質の画像、対応形式の動画、見つけやすい位置 |
| 別個のURL | モバイル向けURLがエラーページである、アンカーフラグメントが含まれる、モバイルページターゲットが重複している、パソコンサイトがモバイルのホームページにリダイレクトされる | ステータスをそろえ、フラグメントを付けず、ページごとに対応するスマホ版を用意する |
| サーバー | ホスト負荷に問題がある | クロールの増加に耐える処理能力を用意する |
英語版と日本語版の違い
日付を比べると、日本語版(2026-02-20)のほうが英語版(2025-12-10)より新しくなっています。この並びは、このシリーズの一覧にある162ページのうち155ページで見られます。
日付の新旧だけでは、内容の新旧は判断できません。
両方を通読した範囲では、節の構成、16のエラー項目、コード例は一致していました。意味が変わる違いは、次の1点でした。
| 場所 | 英語版 | 日本語版 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 「内容をそろえる」節の冒頭 | 内容が同じなら、2つの版が同じキーワードで順位づけの対象になりうる、という書き方 | 同じキーワードに対して「必ず両方が表示されます」という書き方 | 英語版を正とします。表示が約束されるわけではなく、同じ土俵に乗れる、という意味です |
ほかに、見出しの言い回しの揺れ(「意味のある」と「わかりやすい」など)がありましたが、意味は変わりません。
更新の経緯
Googleの変更履歴(Search Central updates)を読み、このページに触れた記録を拾いました。
| 日付 | 変更履歴の記述 |
|---|---|
| 2020年3月3日 | エラー一覧に、ホスト負荷の問題を追加 |
| 2020年4月23日 | エラー一覧に、メタディスクリプションがない問題を追加 |
| 2022年12月13日 | モバイルサイトとモバイルファーストインデックスに関する文書を整理・統合。新しい内容の追加はなし |
| 2023年12月1日 | 終了するモバイルフレンドリーテストとモバイルユーザビリティレポートへの言及を、Googleのドキュメント全体から削除(このページ名を挙げた記述ではありません) |
現在の英語版の本文を検索したところ、2023年に終了が告知された2つのツールの名前は残っていませんでした。
2025-12-10の更新で何が変わったかは、変更履歴の範囲では確かめられませんでした。過去の版の本文との比較は行っていません。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| Googleは、スマホ用のクロールで取得したモバイル版の内容を、インデックス登録とランキングに使う | パソコン版が主でスマホ版は補助、という見方。このページは逆の順序を説明している |
| スマホ版の内容を減らすと、ある程度のトラフィック減少が予想される | スマホ版を整えれば順位が上がる。このページは、順位を上げる方法ではなく、両方の版をそろえる項目を説明している |
| モバイル版のページを用意することは要件ではないが、非常に強く推奨されている | スマホ版がないとインデックス登録されない。公式は要件ではないと書いている |
| アコーディオンやタブで内容を畳むことは、公式が例に挙げている | ユーザーの操作で初めて読み込まれる内容も読まれる。公式は、Googleは読み込まないと書いている |
| レスポンシブデザインでは、内容とメタデータが両方の端末で同じ | モバイルファーストインデックスは、表示速度の評価を指す。このページに、速度の基準や数値は出てこない |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからは、Googleの説明とは別の、私の読み取りです。
1. まず、自社の作りを確かめる
WordPressの一般的なテーマは、レスポンシブデザインで作られているものが多くあります。スマホで自社のページを開き、アドレスバーのURLがパソコンで見たときと同じか確かめます。
「m.」で始まるURLに飛ぶ場合は、別個のURLの作りです。この場合は、上の「別個のURLを使う場合に、さらに確かめること」の項目がすべて対象になります。
スマホ表示で問い合わせに進めるかという実務の手順は、ホームページのスマホ対応が集客に効かない理由と問い合わせを増やす直し方にまとめています。この記事は、Googleの公式ページが何を求めているかの解説です。
2. レスポンシブでも見落としやすい点
公式の冒頭は「モバイルサイト全般」に当てはまると書き、構成の説明では「動的な配信と別個のURLのみ」と書き分けています。遅延読み込み、画像、広告の条件は、レスポンシブのサイトでも関係すると私は読んでいます。
具体的には、次の3つを見ます。
- タップして開く欄(アコーディオン)の中身が、ページの読み込み時点でHTMLに入っているか
- スマホ表示のときだけ、プラグインやテーマの設定で本文の一部を省いていないか
- 画像のaltが、スマホ表示のときも残っているか
3. Search Consoleで、Googleに見えている姿を見る
公式のトラブルシューティングは、URL検査ツールで、レンダリング後のページに内容が見えているか確かめるよう勧めています。Search Consoleの「URL検査」に記事のURLを入れ、「公開 URL をテスト」を実行します。
結果の「テスト済みのページを表示」で、Googleから見たページのスクリーンショットを確認できます。「詳細」には、読み込まれたリソースやページのコードが出ます。
画面の名称は、Googleによって変更されることがあります。
4. リニューアルの前に、制作会社へ聞くこと
リニューアルでスマホ版だけ文章を減らす案が出たときは、公式の「トラフィック減少が予想される」という記述を見せて、減らさず畳む方法を相談します。
別個のURLの作りを引き継いだサイトでは、canonicalとrel=alternateの向き、スマホ版のリダイレクト先、両方の版の登録状況を、制作会社に聞いておくと安心です。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年11月5日に、次の確認を行いました。Googlebotではなく、パソコン用とスマートフォン用のブラウザを名乗るUser-Agentで、https のURLを取得したので、Googleに見えている姿そのものではありません。
- robots.txt:
curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txtで読んだところ、禁止していたのは管理画面(/wp-admin/)だけで、admin-ajax.phpは許可されていました。画像やスクリプトの置き場を止める規則はありませんでした - パソコン用とスマホ用の取得結果の比較:トップページと、スマホ対応を扱った記事の1本(上記の記事)を、2種類のUser-Agentで取得して比べました。title、メタディスクリプション、canonical、構造化データの種類は一致しました。robots metaはmax-image-preview:largeのみで、noindexはありませんでした
- 記事の本文:記事の本体にある見出しは、どちらも32個でした。本文は「関連記事」の欄を除いて同じで、違いが出たのは、その欄に並ぶ記事だけです。この欄は取得のたびに並ぶ記事が変わるため、比較から外しました。ページ全体で見ると、スマホ用だけ「アーカイブ」「カテゴリー」の見出しが2個多くなっていました
- 配信の作り:モバイル用の別URLを示すrel=alternate(media属性つき)は見つかりませんでした。応答ヘッダーには、動的な配信で使われるVary: User-Agentが付いていましたが、本文は端末で同じでした
Search Consoleの管理画面は見ていないので、Googleが実際にどの版を取得し、どう判断しているかは確かめていません。
よくある質問
モバイルファーストインデックスのために、スマホ用のページを別に作る必要はありますか?
公式は、モバイル版を用意することは検索結果に載るための要件ではないが、非常に強く推奨される、と書いています。作り方は、レスポンシブデザイン、動的な配信、別個のURLの3つから選べます。
公式がいちばん勧めているのは、実装と維持が最も簡単なレスポンシブデザインです。
モバイルファーストインデックスで、スマホ版の文章を減らすとどうなりますか?
公式は、意図的にスマホ版の内容を減らしている場合、スマホ版に切り替わった後で、ある程度のトラフィック減少が予想されると書いています。Googleがページから取れる情報が、以前より少なくなるためです。
減らす代わりに、内容をアコーディオンやタブに移してスペースを確保する方法を勧めています。
モバイルファーストインデックスで、レスポンシブデザインのサイトは何も確認しなくてよいですか?
公式は、レスポンシブデザインでは内容とメタデータが両方の端末で同じだと書いています。したがって、別個のURLに関する項目の多くは該当しません。
一方、遅延読み込みや、画像のaltと形式、広告の置き方は、どの作りでも関係すると私は読んでいます。確認する場所は、Search ConsoleのURL検査です。
まとめ:今日できる1つのこと
集客の中心になっている記事を1本選び、Search ConsoleのURL検査で「公開 URL をテスト」を実行してください。「テスト済みのページを表示」で、本文、比較表、画像がスクリーンショットに出ているか確かめます。
出ていれば、スマホ版の中身は読まれる状態です。出ていなければ、遅延読み込みと、スマホ表示のときの省略設定から疑ってください。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
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