「構造化データを入れましょう」と言われても、何のために、何を確かめればよいのか分からない。
そんなときの入口になるのが、Googleの公式ページ「Introduction to structured data markup in Google Search」です。
この記事は、その英語版を原文から読み、書かれていることと書かれていないことを分けて整理します。
日本語版との違い、更新の経緯、WordPressで運営する中小企業での確かめ方、弊社のサイトで確かめた結果も添えます。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。このページは構造化データの効果の測り方まで書いているため、測る立場から読みました。
結論:3行で言うと
- 構造化データは、ページの内容をGoogleに伝えるための標準化された書き方です。入れる理由として原文が挙げるのは、リッチリザルト(画像や評価などを添えた検索結果)を表示できるようになることです
- 書き方はJSON-LD、microdata、RDFaの3種類で、どれも有効です。そのうえでGoogleは、実装と管理が最も楽な形式として、多くの場合JSON-LDを勧めています
- 効果は、構造化データのあるページとないページのビフォー・アフターの比較で測ります。原文は、ページビューは理由が多く変わるので、この比較は少し難しいと書いています
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Introduction to structured data markup in Google Search |
| 日本語版の題名 | Google 検索における構造化データのマークアップの概要 |
| 英語版の最終更新日 | 2025-12-10 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025-12-18 |
| Google検索セントラルの中の位置 | ドキュメント > 「ランキングと検索での見え方」の章 > 構造化データ。左メニューの名前は「Understand how structured data works」 |
| 直近の主な更新 | 最終更新日は2025-12-10ですが、保存版を比べた範囲では、本文の文章に差は見つかりませんでした。変更履歴でこのページに触れている項目は、2020年10月30日、2021年6月18日、2023年2月3日の3件です |
Googleがこのページで言っていること
構造化データとは、ページの意味を伝える標準の書き方
構造化データは、ページの意味についてGoogleに明確な手がかりを渡すための、標準化された形式です。原文の例はレシピのページで、材料、調理の時間と温度、カロリーといった項目にラベルを付けます。
なぜ追加するのか:リッチリザルトと4つの事例
原文は、構造化データを足すと、利用者の興味をひく検索結果(リッチリザルト)を表示でき、サイトの利用も増えるかもしれないと述べます。
続けて、実装したサイトの事例が4つ挙がります。
- 映画の情報サイト:10万ページに追加し、構造化データのあるページのクリック率が、ないページより25%高かった
- 料理の情報サイト:全ページの80%で検索の機能を有効にし、訪問が35%増えた
- レシピの投稿サイト:実装したページの滞在時間が1.5倍。検索の機能があるAMPページのインタラクション率は、ないAMPページの3.6倍
- 食品メーカー:リッチリザルトとして表示されるページのクリック率が、されないページより82%高かった
この4つは、サイトが自分で測った結果です。原文には、測った期間や条件は書かれていません。
Googleは構造化データをどう使うか
Googleは、見つけた構造化データを、ページの内容の理解に使います。加えて、マークアップに含まれる人、本、会社といった情報を、ウェブと世の中を知るための材料としても集めます。
レシピの項目にラベルが付いていると、利用者は材料、カロリー、調理時間などでレシピを探せる、と原文は説明します。
WordPressなどのCMSを使っている場合
CMS(サイトを管理する仕組み)では、HTMLを直接編集できないことがあります。その場合は、CMSに検索エンジン向けの設定ページがあるか、構造化データを指定できるプラグインを入れられる場合があります。
手順は自分で検索して調べるよう案内されており、具体的な手順までは書かれていません。
ページに書くときの約束
- 構造化データは、情報が当てはまるページの中に書き、そのページの内容を記述します
- 構造化データを置くためだけの、空のページや中身のないページは、作らないよう求められています
- 利用者に見えない情報は、正確であっても構造化データに入れないよう求められています
技術面と品質面の詳しい決まりは、別ページの「構造化データに関する一般的なガイドライン」にあります。検証には、リッチリザルト テストが使えます。
語彙と、必須の項目・推奨の項目
検索向けの構造化データは、多くがschema.orgという共通の語彙を使います。ただし、Google検索での動きの基準にするのは、Google検索セントラルの文書です。
data-vocabulary.orgの書き方は、Googleのリッチリザルトの対象から外れています。
リッチリザルトの対象になるには、型ごとの必須の項目をすべて含めます。推奨の項目は、一般に、多く定義するほど、拡張された表示の対象になる可能性が高まります。
ただし原文は、推奨の項目を全部埋めようとして、不完全で不正確なデータを入れるよりも、少数でも完全で正確に入れるほうが大切だと述べます。
確認の場は2段階で、開発中はリッチリザルト テスト、公開後はSearch Consoleのリッチリザルトのステータス レポートです。
公開後は、テンプレートや配信の問題でページが壊れることがあるためです。
書き方の3形式
- JSON-LD(推奨):HTMLのhead要素とbody要素の中のscriptタグに埋め込みます。目に見えるテキストの間にマークアップが挟まらないため、入れ子のデータを書きやすい形式です。JavaScriptやCMSの埋め込み部品が後から挿入したデータも、Googleは読めます
- microdata:HTMLのタグの属性で、項目の名前を付けます。主にbody要素で使いますが、head要素でも使えます
- RDFa:ユーザーに見える内容に対応するタグの属性を足して、リンクされたデータを表します。headとbodyの両方で使われます
原文は、3形式とも、マークアップが有効で機能の文書どおりに実装されていれば、同じように有効だと書きます。
そのうえで、サイトの設定が許すならJSON-LDを勧めます。理由は、実装と管理が最も楽で、ユーザーのミスが起きにくいからです。
ガイドラインと始め方
一般的なガイドラインと、型ごとのガイドラインに従わないと、リッチリザルトの対象にならないことがあります。初めての人には、schema.orgの初心者向けガイドが案内されています。
基本が分かったら、構造化データの一覧から実装する機能を1つ選びます。機能ごとのガイドに、実装の方法があります。
効果の測り方:ビフォー・アフターの試験
手間をかける価値があるかを判断するために、構造化データのあるページとないページの成績を比べます。方法は、数ページで行うビフォー・アフターの試験です。
- 構造化データのないページを何ページか選びます。Search Consoleに数か月分のデータがあり、季節や話題の新しさに左右されず、内容があまり変わらず、よく読まれているページが向きます
- そのページに構造化データなどの機能を足します。マークアップが有効なことと、Googleが構造化データを見つけたことを、URL検査ツールで確かめます
- 数か月間の成績を検索パフォーマンスのレポートに記録し、URLで絞って比べます
英語版と日本語版の違い
2026年10月8日に、英語版と日本語版の本文を節ごとに読み比べました。日本語版の最終更新日のほうが8日新しい一方で、日本語版にしか無い節は見つかりませんでした。
| 項目 | 英語版(2025-12-10) | 日本語版(2025-12-18) |
|---|---|---|
| 節の構成と事例の数字 | 4つの事例。25%、80%、35%、1.5倍、3.6倍、82% | 同じ。10万ページも、英語版の100,000と一致 |
| 冒頭の説明 | ページの意味についての明確な手がかりを渡す | 「ページの意図を伝える」 |
| 事例のあとの期待 | 利用者がサイトをもっと使うよう促すかもしれない(might) | 「ウェブサイトの利用も増えることが期待されます」 |
| 公開前後の確認 | 構造化データを「check」する。ページの「validity」を見る | 「テストする」。構造化データの「有効性」を確認する |
| 冒頭の定義 | ページの内容を分類する標準化された形式。例はレシピの材料、調理の時間と温度、カロリー | 「さまざまなサイトで活用できるように標準化した」と補足。例は材料、加熱時間と加熱温度で、カロリーは無い |
実質的な差はありませんでした。違いは、語の選び方と、例に挙げる項目の範囲にとどまります。
1つだけ、受け取り方が変わりうる箇所があります。事例のあとの文は、英語版では「かもしれない」という控えめな言い方です。
日本語版の「期待されます」は、それより少し強く読めます。
更新の経緯
変更履歴と、Internet Archiveの保存版を突き合わせました。保存版は毎日あるわけではないため、時期は「この間」としか言えません。
| 時期 | 変わったこと | 出どころ |
|---|---|---|
| 2020年10月30日 | data-vocabulary.orgのマークアップが2021年1月29日から対象外になる、という時期の記載を更新 | 変更履歴 |
| 2021年6月18日 | 始め方に、初心者向けの情報を追加 | 変更履歴 |
| 2023年2月3日 | JSON-LDが勧められる理由を明確化。実装と管理が最も楽で、3形式は有効性で同じ | 変更履歴 |
| 2022年9月〜2023年3月の間 | 4つの事例と、効果を比べる節が加わった。data-vocabulary.orgの記載が、期限つきから「対象外」に変わった。確認の文言が「test」「health」から「check」「validity」に変わった | 保存版の比較 |
| 2024年2月〜6月の間 | コード例の数値や項目が書き換わった(例:datePublishedが2018年から2024年に、手順に名前とURLと画像が加わった)。コードラボへの案内が消えた | 保存版の比較 |
| 2024年9月〜2025年1月の間 | 旧いレシピのコード例2つと、その説明が消え、「仕組み」の説明が書き直された | 保存版の比較 |
保存版の比較で見つかった3つの変更は、私が読んだ変更履歴には見つかりませんでした。公式ページの変更の一部は、変更履歴に出ないことがあると分かります。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること(原文に書かれている) | 言えないこと |
|---|---|
| 構造化データは、ページの意味を伝える標準の書き方で、リッチリザルトの表示につながり得る | 入れれば必ずリッチリザルトが出ること。表示の対象になるには、必須の項目をすべて含めることが必要で、ガイドラインに従わないと対象外になることがあります |
| 4つのサイトでは、構造化データのあるページの数字が伸びたと報告されている | 自社サイトでも同じ数字になること。測った条件は書かれていません |
| 3形式とも有効で、Googleは多くの場合JSON-LDを勧める | JSON-LD以外は不利になること。3形式は同じように有効だと書かれています |
| 効果は、数か月のビフォー・アフターの比較で確かめられる | 検索順位が上がること、AIの回答に表示されること。順位の話も、AIの話も、このページには見つかりませんでした |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。
- まず、いま自社のページが何を出しているかを見ます。ブラウザでページを開いてソースを表示し、「ld+json」を検索します。URLをリッチリザルト テストに入れても確かめられます。WordPressでは、SEO用のプラグインやテーマが自動で出していることが多く、気づかずに入っていることがあります
- 入れるなら、画面に見えている内容と揃えます。営業時間や価格など、本文を直したら、プラグインの設定欄も直します。見えない情報は正確でも入れないと、原文が書いているためです
- 公開したあとも、時々見直します。Search Consoleのナビゲーション バーに「拡張機能」の項目があれば、そこが見る場所です。プラグインやテーマを更新したときも、確認の機会になります
- 効果を測るときは、数字の量を先に確かめます。1か月のクリックが数件のページでは、数か月比べても差が読み取れないおそれがあります
実務の手順は、構造化データとは 非エンジニアでもわかる実装ガイドにまとめています。この記事は公式ページの解説で、そちらは手順の記事です。
AIに引用されるかどうかとの関係は、構造化データを入れればAIに引用されるのかで扱っています。今回の公式ページにAIの記載が見つからなかった点は、そちらの内容と食い違いません。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日に、kenkyo.aiのトップページと、記事ページ1本(上でリンクしたAI引用の記事)を取得し、構造化データを読みました。
使ったのは、ページを取得するcurlコマンドと、取得したHTMLを読む短いプログラムです。
| 確認したこと | 結果 |
|---|---|
| 書き方の形式 | 2ページとも、JSON-LDが1か所。microdataとRDFa特有の属性(itemscope、typeof)は見つからなかった |
| 置かれている場所 | head要素の中。JSONとして正しく読めた |
| トップページの型 | Organization、WebSite、WebPage、BreadcrumbListの4種 |
| 記事ページの型 | BlogPosting、Person、Organization、WebSite、WebPage、BreadcrumbListの6種。headlineと公開日、著者、画像を含む |
| 画面との一致 | 公開日は構造化データが2026-10-01、画面の表示が「2026年10月1日」で一致。著者名と会社名も画面に表示されている |
| 出力の元 | HTMLの注記から、SEO用のプラグインが出力していると分かった(製品名は省略) |
行っていない確認もあります。リッチリザルト テストは実行しておらず、Search Consoleの数字も見ていません。
そのため、Googleが弊社の構造化データをどう扱っているかは、この記事では分かりません。
よくある質問
構造化データを入れると、検索順位は上がりますか
このページには、順位が上がるという記述は見つかりませんでした。書かれているのは、ページの理解を助けること、リッチリザルトの表示につながり得ること、事例のクリック率や訪問数の伸びです。
順位とクリック率は別の指標で、事例の数字を順位の話として読むと原文からずれます。
構造化データは、JSON-LD・microdata・RDFaのどれで書けばよいですか
原文は、3つとも、有効に書かれていて機能の文書どおりに実装されていれば同じように有効だと述べます。サイトの設定が許すなら、実装と管理が最も楽なJSON-LDを勧めています。
WordPressで構造化データを追加するには、HTMLを直接編集する必要がありますか
原文は、CMSではHTMLを直接編集できないことがあると書き、検索エンジン向けの設定ページか、構造化データを指定できるプラグインで対応できる場合があると案内しています。
弊社のサイトでは、プラグインが出力していました。まず自社のページに何が出ているかを確かめるのが先です。
まとめ:今日できる1つのこと
自社でいちばん大事なページを1つ開き、ソースを表示して「ld+json」を検索してください。見つかった型の名前と、その内容が画面の表示と合っているかを、メモに残します。
見つからなければ、それが出発点です。見つかったなら、リッチリザルト テストにURLを入れて、結果を保存しておくと、数か月後の比較に使えます。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
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