同じ内容のページに、複数のアドレスでたどり着けてしまうことがあります。そのとき、どのアドレスを検索結果に出してほしいかを、Googleにどう伝えればよいのでしょうか。
この記事は、Google検索セントラルの「How to specify a canonical URL with rel=”canonical” and other methods」を、英語版の原文から読んで整理します。3つの方法の強さの順と注意点に加え、日本語版との違い、書き換えの経緯、弊社のサイトで確かめたことも書きます。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。アドレスが揺れると計測も分かれてしまうため、正規URLの伝え方を公式の原文で確かめました。
結論:3行で言うと
- 正規URLを伝える方法は3つで、効き目の強い順に転送、rel=”canonical”、サイトマップです。重ねると効果が増しますが、どれも必須ではありません
- 方法どうしを食い違わせないことが要です。robots.txtとURL削除ツールは正規化に使わず、noindexも勧められていません
- 本文は2025年12月から2026年7月までに3回書き換わりました。日本語版には、転送の説明が英語版と逆向きに読める箇所があります
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | How to specify a canonical URL with rel=”canonical” and other methods |
| 日本語版の題名 | rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法 |
| 英語版の最終更新日 | 2026年7月10日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2026年7月14日 |
| Google検索セントラルの中の位置(章) | 左の目次の「Crawling and indexing」(クロールとインデックス登録)の章にある「Canonicalization」の項目です |
| 直近の主な更新 | 変更履歴にあるのは2025年12月17日(JavaScript利用時の注意の追加)まで。2026年3月27日と7月10日のページ日付にあたる書き換えは、変更履歴にありません |
Googleがこのページで言っていること
導入:3つの方法と、強さの順
- 転送(リダイレクト):転送先が正規になるべきことを示す、強いシグナルです
- rel=”canonical”のlink注釈:指定したURLが正規になるべきことを示す、強いシグナルです
- サイトマップに載せる:載せたURLが正規になる助けになる、弱いシグナルです
方法は重ねられ、2つ以上を使うと、希望するURLが検索結果に出る可能性が高まる、とあります。一方で、ページは次の1文を置いています。
“none of them are required; your site will likely do just fine without specifying a canonical preference.”(どれも必須ではありません。正規の希望を指定しなくても、サイトはおそらく問題なく動きます)
指定しないときは、Googleがユーザーに見せるのに最良のバージョンを判断します。
正規URLを指定する理由
通常は重要ではないとしつつ、明示する理由を4つ挙げています。
- 検索結果で見せたいURLを決める(例:広告のクリックID付きのURLでなく、整った商品ページのURL)
- 重複や類似のページに向いたシグナル(他サイトからのリンクなど)を、1つのURLに集める
- 同じ内容の計測を楽にする
- 重複ページより、新しいページや更新したページのクロールに時間を回してもらう
ベストプラクティス
すべての方法に共通する注意が、9つあります。まず、避けることです。
- robots.txtを正規化に使わない。許可されていないURLも、内容なしで登録されることがあります
- URL削除ツールを使わない。そのURLのすべてのバージョンが、検索から隠れます
- 同じページに、方法ごとに別のURLを指定しない(サイトマップではA、rel=”canonical”ではB、など)
- URLのフラグメント(#以降)を正規にしない
- 単一のサイト内で、正規ページの選択を妨げる手段としてnoindexを使うことは勧めない。ページが検索から完全にブロックされ、勧める方法はrel=”canonical”です
次に、行うことです。
- 正規ページ自身にも、rel=”canonical”のリンクを入れる(自己参照)
- hreflangを使うときは、同じ言語の正規ページを指定する。なければ、最も近い代替の言語にする
- サイト内でリンクするときは、重複URLでなく正規URLに向ける
- JavaScriptで描画するサイトは、正規URLをHTMLのソースに書き、JavaScriptで変えない。書けなければ、JavaScriptだけで設定する
方法の比較
原文の表には転送とAMP版の行もあり、長所と短所の欄はありません。
| 方法 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| rel=”canonical”のlink要素 | 対応づけられる重複ページの数に上限がない | 大きなサイトやURLがよく変わるサイトは、管理が複雑になる。PDFなどには使えない |
| rel=”canonical”のHTTPヘッダー | ページの大きさが増えない。数に上限がない | 管理の複雑さは、link要素と同じ |
| サイトマップ | 実装と維持が簡単。特に大きなサイトで楽 | 重複ページの特定は、Googleが行う。rel=”canonical”より弱いシグナル |
rel=”canonical”の指定のしかた
Googleは、RFC 6596にある明示的な注釈に対応しています。hreflang、lang、media、typeの属性を持つrel=”canonical”は、正規化には使われません。
別バージョンを示すときは、rel=”alternate” hreflangなどを使います。
指定の方法は、HTMLのlink要素とHTTPヘッダーの2通りです。両方を使うと、別々のURLを書く間違いが起きやすいため、どちらか一方を勧めています。
link要素は、重複ページの<head>に入れます。正規ページ自身にも同じ要素を入れることを勧めています。
URLは絶対パスで書きます。相対パスにも対応していますが、長い目で見ると問題が起きうるため勧めていません。
例として、テスト用のサイトを誤ってクロールさせた場合が挙げられています。
link要素は、<head>の中にあるときだけ受け付けられます。
HTTPヘッダーは、サーバーの設定を変えられるときの方法で、PDFのようなHTML以外の文書にも使えます。対応はウェブ検索の結果だけです。
サイトマップと転送
サイトマップは、ページごとに正規URLを選んで送ります。載せたページはすべて正規の候補として示され、どれが重複かはGoogleが内容の似かたで決めます。
転送は、すでにある重複ページを無くしたいときの方法です。永続的な転送はどれも検索への効果が同じで、気づくまでの時間だけが違いうる、とあります。
最も早いのは、サーバー側のHTTPの転送です。複数のアドレスで同じページに届くなら、1つを選び、残りから転送します。
その他のシグナル:HTTPSとhreflang
Googleは、HTTPSのページを同等のHTTPのページより優先して正規にします。例外は、証明書が無効、画像以外に安全でない読み込みがある、HTTPのページへ転送している、HTTPのページへrel=”canonical”を向けている、などです。
確実にするには、HTTPからHTTPSへの転送、同じ向きのrel=”canonical”、HSTSのどれかを使います。不適切な証明書とHTTPSからHTTPへの転送は、HTTPを強く選ばせ、HSTSでも覆せません。
hreflangで相互に指し合うページは、まとまりに入っていないページより、正規として優先されます。例は、de-deとde-chが優先され、de-atが外れる場合です。
英語版と日本語版の違い
英語版は2026年7月10日、日本語版は2026年7月14日の更新で、日本語版のほうが4日新しい状態です。
2026年10月8日に、両方を取り直して比べました。見出し12個、箇条書き43個、リンク27個、表4個は同じで、内容の差は次の1点でした。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 |
|---|---|---|
| 比較表の「転送」の説明 | “Use permanent redirects to tell Google that a redirected URL is a worse version than the URL it redirects to.”(転送されるURLは、転送先のURLより劣る版だと伝える) | 「リダイレクト先の URL よりもリダイレクト元の URL の方が適したバージョンであることを Google に伝えます」。転送元のほうが適している、という意味になります |
向きの正しさは、ページの別の節から分かります。「転送を使う」の節は、複数のURLから1つを選び、ほかのURLをそこへ転送する手順です。
劣る側は、転送元です。
向きは、この節の手順でも確かめてください。
更新の経緯
変更履歴(同日に取得)と、Internet Archiveの保存版の本文を突き合わせました。
- 2023年2月2日:変更履歴に、正規化の文書を3つに分けた、とあります。そのうちの1つが、このページです
- 2023年12月の保存版:noindexの扱いが変わっていました。2023年3月の「正規ページの選択のために使わない」が、「単一のサイト内では勧めない。ページが検索から完全にブロックされるため」になっています。この書き換えに当たる変更履歴の項目は、見つけられませんでした
- 2024年2月15日:変更履歴に、hreflangなどの属性を持つrel=”canonical”は正規化に使わない、と明確にした、とあります。Googleは、文書の変更のみで以前から無視していた、と説明しています
- 2025年12月17日:変更履歴に、JavaScript利用時の正規URLの扱いを加えた、とあります。保存版でも、この日付の版から該当の項目があります
- 2026年3月27日のページ日付:2026年3月4日と4月3日の保存版の間で、転送の行の説明が「転送されたURLは、あるURLより良い版」から「転送元は転送先より劣る版」に変わりました。「すべての転送の方法(301、302、meta refresh、JavaScript)」は「永続的な転送の方法」になり、現在の文は302に触れていません。robots.txtの項目にも1文が加わっています。変更履歴には載っていません
- 2026年7月10日のページ日付:2026年6月2日と7月13日の保存版の間で、正規ページ自身にもrel=”canonical”を入れる項目が加わりました。同じ日の変更履歴は、別ページ(正規化のトラブルシューティング)の更新です
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| 転送とrel=”canonical”は強いシグナルで、サイトマップは弱いシグナルです | rel=”canonical”を付ければ、Googleが必ずそのURLを正規にする。トラブルシューティングのページは、明示しても別のURLが選ばれることがある、と書いています |
| どの方法も必須ではなく、指定しなくてもGoogleが正規を選びます | 指定しなくても、自社が望むURLが選ばれる。選ぶのはGoogleです |
| noindexは、単一のサイト内での正規の選択には勧められません | 重複ページはnoindexにしておけば安全。ページが検索から完全にブロックされます |
| 理由は、表示するURLの指定、シグナルの集約、計測の簡素化、クロール時間の節約です | 正規URLを指定すると順位が上がる。順位の向上は、理由に書かれていません |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。従業員が数人から数十人で、WordPressのサイトを持つ会社を想定します。
1. 自社のページが、いくつのアドレスで開けるかを確かめる
主力のページ1本で、末尾のスラッシュの有無、wwwの有無、末尾に「?utm_source=test」を足した形を、ブラウザに入れます。
1つのアドレスへ転送されるか、別のアドレスのまま開くかが分かります。転送されないアドレスは、次の手順のcanonicalが扱いを決めます。
2. ページのソースで、rel=”canonical”を読む
ブラウザで右クリックし、「ページのソースを表示」で「canonical」を検索します。1つだけあること、https://から始まる絶対のアドレスであること、そのページ自身を指していること、の3点を見ます。
2つ以上あるときや、別のページを指しているときは、制作会社に出力元を尋ねます。CMSやプラグインが意図しないURLを示す問題は、Googleもよくある原因に挙げています。
3. Search Consoleで、Googleが選んだ正規を見る
Search Consoleの上部の検索窓にURLを入れ、URL検査にかけます。Googleが正規と見なしているページを確認できます。
正規化のトラブルシューティングのページも、この確認を最初の手順に置いています。指定と違うURLが選ばれていたら、設定の誤りと、ページどうしの内容の違いを見ます。
4. サイトマップとの食い違いを点検する
サイトマップのURLと、ページのrel=”canonical”のURLが同じかを、数本で比べます。別々の設定から出ている場合は、食い違いが起こりえます。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年10月8日に、kenkyo.aiに次の確認をしました。Googleがどのアドレスを正規に選んでいるかは、Search Consoleの数字を使っていないため、この確認の範囲外です。
| 確認 | 結果 |
|---|---|
curl -sL でトップページと記事1本のHTMLを取得し、canonicalを検索 |
どちらも、<head>の中にrel="canonical"が1つだけありました。絶対のアドレスで、そのページ自身を指しています |
同じ記事の末尾に?gclid=TEST123を付けて取得 |
200で返り、canonicalは、付けない形のアドレスを指していました。このページが例に挙げる形です |
curl -sI で、記事のレスポンスヘッダーを確認 |
Linkヘッダーの中身は、APIの案内、JSON版、短縮URLの3件でした。rel="canonical"は0件で、正規の指定はHTMLの要素1本です |
末尾スラッシュなし、wwwあり、短縮URL(?p=の形)で記事にアクセス |
3つとも301で、記事の正規のアドレスへ転送されました |
| robots.txtが案内するサイトマップのうち、記事と固定ページの3ファイル(1,083URL)から、無作為に30URLを選び、各ページのcanonicalを取得 | 30ページとも、canonicalは1つで、サイトマップに載るアドレスと同じ宛先でした。日本語を含むアドレスは、文字の表記方式の違いを同じものとして比べています |
弊社のサイトは、自己参照のrel=”canonical”と、HTMLの要素1本での指定という、ページの勧めに沿っていました。確かめたのは外から見える出力で、全URLの調査ではありません。
よくある質問
rel=”canonical”を付ければ、Googleは必ず指定したURLを正規にしますか
必ずではありません。このページは、rel=”canonical”を強いシグナルと説明しています。
正規化のトラブルシューティングのページには、明示しても、内容の質や技術的なシグナルを理由に、Googleが別の正規を選ぶことがある、とあります。
正規URLの指定は、サイトに必ず設定しなければいけませんか
必須ではありません。このページ自身が、どの方法も必須ではないと書いています。
指定しないときは、Googleが最良のバージョンを判断します。
重複ページは、noindexやrobots.txtで検索に出ないようにすれば、正規化できますか
勧められていません。robots.txtは正規化に使わないよう、このページは書いています。
許可されていないURLも、内容なしで登録されることがあるためです。
noindexも、ページが検索から完全にブロックされるため勧められず、勧める方法はrel=”canonical”です。
まとめ:今日できる1つのこと
主力のページを1本選び、ソースの「canonical」を検索して、1つだけか、自分自身を指しているかを見てください。数分で終わります。
URL検査でGoogleが選んだ正規と見比べれば、食い違いの原因を探す出発点になります。
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