土曜日の朝、小さな教室のテーブルに、材料を人数分並べ終えたところです。
定員は6人で、席の札も用意しました。
けれども申込の画面を開くと、埋まっているのは2席だけで、開始まではあと3日しかありません。
ワークショップや体験講座を自分で主催している方なら、この静かな焦りに覚えがあるのではないでしょうか。
この記事は、ものづくり、ハンドメイド、料理、アロマなどの有料の体験講座を、自分で開いている個人事業主と小さな教室の運営者に向けて書いています。
教える側が1人か2人で、チラシの印刷も、告知の投稿も、申込の返信も、全部を自分でこなしている方が主な読者です。
イベント全体の集客は、イベント集客と申込みページについて書いた記事で扱いました。
人前で話す形のセミナーはセミナー集客の記事に、自宅でお客様を迎える形は自宅サロンの集客の記事にまとめてあります。
この記事で扱うのは、そのどれにも当てはまりきらない、ワークショップ特有の3つの悩みです。
1つ目は、何が作れて、手ぶらで行けるのか、初心者でも大丈夫なのかが、申込の前に伝わっていないことです。
2つ目は、少人数で日程も固定のために、1回ごとに席が埋まるかどうかの勝負になってしまうことです。
3つ目は、1回楽しんでもらえても、そこで関係が終わり、次につながらないことです。
告知の投稿を増やす話も、広告に費用をかける話も、この記事ではしません。
申込のページが、初めて見る人の不安にどこまで先回りして答えているか。
その中身を、1画面ずつ点検する話をします。
数字は、総務省と消費者庁など、公的機関が公表している資料のうち、原文を開いて確かめたものだけを使いました。
読み終えたときに、自社の申込ページで最初に直す1行が決まっている。
それがこの記事のゴールです。
Q&Aサイトで見かけた、ワークショップの集客をめぐる相談
先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。
投稿は2018年の5月のもので、数年前の相談ですが、いまの主催者にもそのまま当てはまる悩みでした。
企画を重ねても、いつも集客に苦戦しているという相談
投稿者は、いろいろなワークショップを企画している方でした。
企画そのものには自信があるようですが、毎回、人を集めるところで苦戦していると書かれていました。
イベントやワークショップで人を集めるコツを教えてほしい、おすすめの本があればそれも知りたい、というのが質問の中心です。
知人は、軽い告知だけで100人近くを集めている
投稿者を悩ませていたのは、身近にいる知人の存在でした。
その知人の女性は、フェイスブックやインスタグラムで少し宣伝するだけで、100人近くを集めてしまうそうです。
同じように企画して、同じようにSNSを使っているのに、結果がまるで違う。
コツを尋ねてみた答えは、「自分は好きなことしかやらないから」というものだったと書かれていました。
投稿者には、この答えの意味がよく分からなかった。
だから、広く知恵を借りたくなったのだと思います。
寄せられた回答は、結局は人だという見方だった
回答は1件でした。
集客は結局のところ人柄で決まるもので、企画の中身や宣伝の方法は、その補助にすぎない、という見方です。
本で学ぶなら、成功した人の本を読んでも意味がない、とも書かれていました。
成功した人は、人柄で集めているのに、自分の企画と宣伝がうまくいったからだと思い込んで本を書くからだ、という理由です。
厳しい言い方ですが、半分は当たっていると私は思います。
人柄が申込につながる場面は、たしかにあるからです。
ただし、この答えのまま受け取ると、人柄に自信がない人は何も打つ手がなくなってしまいます。
相談の奥にある、ワークショップに特有の問題
この相談の奥には、ワークショップ特有の事情が隠れています。
ワークショップは、行ってみるまで中身が分かりにくい商品です。
何を作るのか、どのくらい難しいのか、持っていくものはあるのか、失敗したらどうなるのか。
申し込む前の人は、これを自分の頭の中で想像するしかありません。
知人の投稿が人を集めたのは、そうした想像の穴を、投稿が埋めていたからだと私は読みました。
好きなことしかやらない人は、自分が何を作りたくて、誰に来てほしいのかが明確です。
その明確さが、投稿の文章や写真に出て、初めて見る人にも伝わっているのだと思います。
人柄と呼ばれているものの一部は、実は書き方で再現できます。
この記事は、その再現できる部分を取り出して、申込のページの形にしていきます。
これはワークショップを主催する人の多くが入り込む落とし穴です
席が埋まらないとき、主催者がまず手を付けるのは、告知の回数や日程の数です。
その気持ちは自然ですが、そこに落とし穴があります。
告知を増やすほど、申込の前の疑問は置き去りになる
投稿の本数を増やすと、ページを見に来る人の数は、たしかに増えます。
けれども、ページに着いた人が知りたいことに答えていなければ、見に来た人は何も押さずに帰っていきます。
穴の開いたバケツに水を注ぐのと同じで、入口を広げても、中身が変わらなければ残る量は増えません。
告知を増やす前に、ページに着いた人が最初の10秒で何を知りたいのかを、先に確かめる必要があります。
ワークショップは、行く前に分からないことが多い買い物
物を買うときは、写真と説明を見れば、手元に届くものの姿が分かります。
ワークショップは、体験そのものを買うので、当日になるまで姿が見えません。
見えないものにお金を払うとき、人は、失敗したくない気持ちが強く働きます。
特に初めての人は、「自分だけ作れなかったらどうしよう」と考えます。
その不安に一言も触れていないページは、読む人にとっては、返事をしてくれない店の前に立っているのと同じです。
友人との差は、人柄の前に、ページの中身にある
先ほどの相談で、投稿者と知人の差は、人柄だけで説明できるでしょうか。
差の一部は、投稿を読んだ人が申し込む前に、何を知れているかにあると私は考えます。
何をする集まりで、誰に向けていて、自分が行ったらどうなるのかが、読むだけで伝わる。
これが揃っていれば、初めての人でも申込のボタンまでたどり着けます。
反対に、企画名と日時と場所しか書かれていないページでは、人柄の良い人が主催していても、申込は動きません。
3つの悩みを、直す場所ごとに並べる
最初に、この記事の全体像を1枚の表にしておきます。
| 悩み | 申込の前に起きていること | 直す場所 |
|---|---|---|
| 何が作れて手ぶらで行けるか分からない | 読む人が自分の姿を想像できず、申込を見送る | 申込ページの最初の画面 |
| 少人数で日程が固定のため席が埋まらない | 空きが目立ち、選ぶ理由も日程も足りない | 席の数と日程の組み方 |
| 1回きりで終わり、次につながらない | 楽しかったのに、次の案内が手元に届かない | 当日の帰り際と、その後の連絡 |
どの悩みも、告知の回数を増やしても動きません。
直す場所は、すべて自分のページと自分の連絡の中にあります。
だから、今日から手を付けられます。
特別な道具も、新しい勉強も、入りません。
必要なのは、初めて申し込む人の目で、自分のページを上から読み直すことだけです。
ここからの章では、まず数字で全体の景色を確かめ、次によくある打ち手の行き止まりを見て、そのあとで具体的な直し方に入ります。
公的な数字で見る、手を動かす体験を求める人の数
ワークショップに来る人は、日本全体でどのくらいいるのか。
この問いに、そのまま答えてくれる公的な統計は見当たりませんでした。
そこで、総務省統計局が5年に1度行っている社会生活基本調査の、2021年の結果を開き、手を動かす趣味や学びをしている人の割合を確かめました。
ここで見る数字は、体験講座に参加した人の割合ではありません。
自宅での料理や手芸も含めて、過去1年間にその活動をした人の割合です。
ワークショップの市場の大きさは測れませんが、手を動かす体験に関心のある人が、日本にどのくらい広がっているかを知る手がかりにはなります。
趣味・娯楽をした人は86.3%で、体験の土台は広い
総務省統計局が公表した令和3年社会生活基本調査の結果の概要によると、趣味・娯楽の行動者率は86.3%でした。
10歳以上の人口のうち、過去1年間に何らかの趣味・娯楽をした人は、調査の原文で9703万1千人と書かれています。
5年前の2016年と比べると、行動者率は0.7ポイント下がりました。
ほとんどの人が、何かしらの趣味を持っている。
ワークショップを開く側から見ると、趣味のない人に売る仕事ではありません。すでに何かを楽しんでいる人に、新しい入口を見せる仕事だと言えます。
料理・菓子作りは19.0%、編み物・手芸は8.8%
同じ調査の趣味・娯楽の種類別の表には、手を動かす活動も載っています。
趣味としての料理・菓子作りの行動者率は、2021年に19.0%で、2016年の17.8%から上がりました。
編み物・手芸は8.8%で、2016年の10.6%から1.8ポイント下がっています。
和裁・洋裁は5.5%、日曜大工は11.0%、園芸・庭いじり・ガーデニングは26.0%でした。
料理や菓子作りのように伸びている活動もあれば、手芸のように減っている活動もあります。
自分の教室のテーマがどちらの流れにあるかを知っておくと、告知の言葉や、初めての人にどこまで説明するかを決めやすくなります。
たとえば手芸の教室なら、経験者が減っている前提で、初心者の不安に先に答えるページが、より大きな意味を持ちます。
学習・自己啓発・訓練をした人は39.6%で、5年前より上がっている
同じ調査で、学業以外の学習・自己啓発・訓練の行動者率は39.6%でした。
2016年より2.7ポイント上がっていて、4455万6千人にあたります。
年齢階級別に見ると、30〜34歳で7.1ポイント、35〜39歳で6.6ポイント上がっており、30代の伸びが特に大きいと原文に書かれています。
仕事や家庭で忙しい世代が、自分のための学びに時間を使うようになってきた。
これは、平日の夜や休日の午前に開くワークショップにとって、追い風にあたる数字です。
ただし、学ぶ人が増えても、1回きりの体験で終わってしまえば、教室の売上にはつながりません。
その話は、後ろの章で扱います。
SNSの利用者は81.9%、ただし50歳以上はメールが最多
告知の置き場所を考えるうえで、総務省が2025年5月に公表した令和6年通信利用動向調査も確かめました。
インターネットの利用目的で最も割合が高いのは、SNS(無料通話機能を含む)の利用で、81.9%でした。
次いで検索サービスの利用が79.4%、電子メールの送受信が78.6%です。
年齢階層別に見ると、13〜49歳の各年齢階層ではSNSの利用が最も高く、50歳以上の各年齢階層では電子メールの送受信が最も高くなっています。
スマートフォンは、20〜59歳の各年齢階層で9割が使っているとも書かれています。
来てほしい人が50代以上なら、SNSの投稿だけでなく、メールで届く案内も同じ重さで作る必要があります。
来てほしい人が30代なら、スマートフォンの画面で、1画面のうちに不安へ答えている形が先に求められます。
数字が示している、告知の置き場所と中身
ここまでの数字を、表に1つにまとめます。
| 公的な数字 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 趣味・娯楽の行動者率 | 86.3%(2016年より0.7ポイント低下) | 総務省統計局 令和3年社会生活基本調査 |
| 趣味としての料理・菓子作り | 19.0%(2016年は17.8%) | 同上 |
| 編み物・手芸 | 8.8%(2016年は10.6%) | 同上 |
| 学習・自己啓発・訓練の行動者率 | 39.6%(2016年より2.7ポイント上昇) | 同上 |
| インターネットの利用目的でSNSが最多 | 81.9%(検索79.4%、電子メール78.6%) | 総務省 令和6年通信利用動向調査 |
手を動かす体験に関心のある人は、日本中に広くいます。
その人たちに届くかどうかは、告知の数より、告知の先のページが何を伝えているかで決まります。
数字を自分の教室に置き換える
全国の数字は、自分の教室の帳面と並べたときに、初めて意味を持ちます。
まず、去年開いた全ての回の、申込人数と定員を一覧にします。
次に、満席になった回と、空きが残った回を並べて、曜日と時間帯と題材を見比べます。
そして、申込があった人の何割が、初めて来た人だったかを数えます。
初めての人が少ないなら、申込ページの最初の画面が、新しい人に向いていないかもしれません。
リピートの人ばかりなら、案内の届く先が既存の参加者に偏っています。
帳面は、自分の教室の本当の景色を教えてくれる、いちばん安い調査です。
ワークショップの集客が、ほかの業種と違う理由
同じ集客でも、ワークショップには、ほかの業種にない条件が重なっています。
この違いを分かっていないと、他業種の成功例をそのまま持ち込んで、うまくいかない原因を見失います。
初めての人は、何をするのか分からないまま申し込む
美容室や飲食店は、初めての人でも、何を受け取れるのかを大まかに想像できます。
ワークショップは、題材が変わるたびに、中身がまるごと変わります。
同じ「アクセサリー作り」でも、何を使って、どこまで自分の手で作り、何を持ち帰れるのかが、教室ごとに大きく違います。
だから、写真と日時だけでは、申込の判断ができません。
初めての人が知りたいのは、「自分が行った当日の流れ」であって、主催者の経歴ではありません。
日程が固定で、1回ごとに席が消える
店舗なら、今日お客様が来なくても、明日また来る人がいます。
ワークショップは、開催日の席が埋まらなければ、その回の売上は戻ってきません。
材料を用意して、場所を押さえた後で空席が出ると、損失は確定します。
だから主催者は、開催日が近づくほど焦り、告知を急に増やしてしまいます。
ところが、直前に慌てて出す告知は、読む人にも、慌てた印象を伝えやすくなります。
席を埋める作業が始まるのは、開催日の3日前ではありません。申込ページを作った日からです。
少人数だから、1席の空きが目立つ
定員が6人の回で2席しか埋まっていないと、ページの見た目にも、その寂しさが出ます。
申込状況を見せている場合は、空席の多さが、そのまま判断材料になります。
人は、すでに誰かが申し込んでいるものに、安心して続きます。
だから、少人数のワークショップは、最初の1〜2席が動くかどうかで、その回の流れが決まりやすくなります。
最初の席を埋める道筋を、前もって決めておくことが、大切です。
1回きりの買い物で終わりやすい
ワークショップは、1回で完結する商品です。
楽しかったという気持ちは残っても、次に何をすればいいのか分からなければ、そこで関係が終わります。
参加者の側に悪気はありません。
次の案内が手元に届かなかっただけです。
つまり、次の1回につなぐ仕組みを、主催者の側で用意する必要があります。
主催者の「好き」が、読む人には見えにくい
主催者は、自分の題材が好きで、毎日向き合っています。
そのため、初めての人が知らないことを、つい書き忘れます。
「基本的な工程は簡単です」と書いても、初めての人には、何が簡単なのか分からないままです。
読む人の目線に降りるには、題材を知らない家族や友人に、ページを読んでもらうのがいちばん確実です。
読んでもらうと、どこで首をかしげたかが、そのまま直す場所になります。
ほかの業種との違いを、表で並べる
| 条件 | ほかの業種との違い | ページで先に答えること |
|---|---|---|
| 体験が先に見えない | 物や写真で姿を確かめにくい | 当日の流れと完成品 |
| 日程が固定 | その日に席が空けば戻らない | 開催日の組み方と締切 |
| 少人数 | 1席の空きが目立つ | 定員の理由と申込の状況 |
| 1回で完結 | 関係が自然には続かない | 次の案内の受け取り方 |
| 主催者の知識が深い | 初めての人の疑問を忘れやすい | 初心者への説明 |
この表の右の列が、これから作り直す申込ページの、設計図になります。
よくある打ち手と、その先に起きること
席が埋まらないとき、主催者がまず思いつく打ち手は、だいたい決まっています。
どれも間違いではありませんが、順番を誤ると、行き止まりにぶつかります。
ここでは、それぞれの打ち手の先に、何が起きやすいのかを見ていきます。
告知の投稿を増やす
毎日投稿して、ストーリーズにも載せ、グループにも流す。
見てくれる人の数は一時的に増えますが、申込の数は、あまり変わらないことがほとんどです。
理由は単純で、投稿の先のページが同じままだからです。
ページに着いた人が「何が作れるのか」「初心者でも大丈夫なのか」を知れなければ、押されないボタンの前に人が増えるだけです。
投稿を増やす前に、1回分のページを、初めて見る人の目で読み直すほうが先です。
日程を増やす
席が埋まらない回があるのに、日程をさらに増やしてしまう主催者もいます。
日程が増えると、1回あたりの申込は、さらに薄まります。
教える側の準備の回数も増え、疲れが出て、1回ごとの質まで下がっていきます。
少人数の教室では、日程を増やす前に、既存の日程が埋まらない原因を探すほうが近道です。
参加費を下げる
値段を下げると、申込が一時的に増える場合があります。
その代わり、「安いから行く」という動機の人が増え、満足の基準が価格だけになります。
次に価格を戻したとき、離れていく人が出ます。
価格の問題は、本当に価格が原因かどうかを、先に確かめる必要があります。
価格以前に、「何が付いてくるのか」が伝わっていないだけの場合が少なくありません。
集客や予約を仲介するサイトに載せる
自分のページだけでは届かないと感じて、集客や予約をまとめて扱うサイトに掲載する選択もあります。
ここで気をつけたいのは、掲載する前に、自分のページの中身を整えておくことです。
仲介のサイトでは、同じ時期の似た題材の講座が、同じ画面に並びます。
そのとき比べられるのは、題材の面白さより、「初めての人の不安に、どれだけ答えているか」です。
自分のページが整っていないまま載せると、載せたことで埋もれてしまう結果にもなります。
また、そうしたサイトでは、申込をした人の連絡先や、次の案内の出し方に制約が出る場合があります。
1回きりで終わらせないという目的に合わせて、掲載先の決まりを、事前に自分の目で読んで確かめてください。
広告に費用をかける
広告を出せば、ページに来る人は確実に増えます。
けれども、ページの中身が変わっていなければ、増えた人数の分だけ、申込につながらない人も増えます。
広告の費用は、ページに着いた人の数に比例して出ていきます。
先に直すべきなのは、ページの1画面目であって、広告の配信設定ではありません。
魅力的なタイトルに変える
タイトルを凝った言葉にして、おしゃれな見た目に整える方法もあります。
ただ、初めて見る人が知りたいのは、「それが自分でも作れるのか」であり、題名の華やかさではありません。
凝ったタイトルに、「初心者歓迎」や「手ぶらで参加」の一言が添えられていなければ、気になっても、申込までは進みません。
タイトルは、不安に答える言葉を1つ入れたうえで整えるのが、順序として正しいやり方です。
打ち手と行き止まりを、表で見る
| よくある打ち手 | 一時的に起きること | その先の行き止まり |
|---|---|---|
| 告知の投稿を増やす | ページに来る人が増える | 申込の数は変わらない |
| 日程を増やす | 選べる回が増える | 1回あたりの申込が薄まる |
| 参加費を下げる | 申込が一時的に増える | 価格だけで選ぶ人が増える |
| 仲介のサイトに載せる | 見られる機会が増える | 比較されて埋もれやすい |
| 広告に費用をかける | 見る人が確実に増える | 中身が同じなら費用だけ残る |
| タイトルを凝る | 目を引く | 不安に答えない題名は押されない |
どの打ち手も、申込のページの中身が変わっていなければ、最後に同じ壁に当たります。
申込の案内と取消の決まりに関する、法律の考え方
ここで一度、申込のページに書くべき内容を、法律の面からも確かめておきます。
私は法律の専門家ではないので、個別のケースの判断はできません。
ここでは、国の法令に書かれている言葉の範囲で、主催者として知っておきたい考え方だけを紹介します。
申込を受ける広告には、決まった表示事項がある
特定商取引法の第11条は、通信販売をする場合の広告について、表示しなければならない事項を定めています。
条文には、「役務の対価」「役務の対価の支払の時期及び方法」「役務の提供時期」が並んでいます。
そのほかに、申込の期間に関する定めがあるときはその内容や、申込みの撤回又は解除に関する事項も、条文に挙げられています。
ワークショップの申込ページで言えば、参加費、支払の方法と時期、開催日、定員や締切、キャンセルの決まりがこれに近い項目です。
ホームページで広告して、フォームで申込を受ける形が、この規制の対象になるかどうかは、申込の方法で変わります。
消費者庁の特定商取引法ガイドの通信販売のページに、役務の提供も対象に含まれることが書かれています。
自分の申込の形がどちらに当たるのかは、消費者庁のページや、専門家への相談で確かめてください。
「初心者でも簡単」の書き方にも決まりがある
同じ特定商取引法の第12条は、誇大広告等を禁止しています。
条文には、役務の内容について、「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」をしてはならない、と書かれています。
「誰でも必ず作れます」「1回で上達します」といった言い切りは、実際にそうならない人がいるときに、この考え方に触れるおそれがあります。
初心者向けの講座であっても、「個人差があります」と、書ける範囲でできることを具体的に書くほうが、読む人にも誠実です。
たとえば「最後まで手を動かせば、基本の形が作れます」と書けば、約束する範囲がはっきりします。
キャンセル料は、事業者に生ずべき平均的な損害が上限になる
キャンセルの決まりについては、消費者契約法の第9条第1号が参考になります。
条文は、契約の解除に伴う違約金を定める条項について、「同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額」を超える部分は、無効だと定めています。
材料を前もって買った、場所を押さえた、という実際の損害の範囲を超えるキャンセル料は、認められにくいということです。
だから、キャンセルの決まりは、「いつから、何割を」と書くだけでなく、その根拠を自分の中で説明できる形にしておきます。
たとえば、材料の手配が済む前日までは無料とし、手配後は材料費の実費相当、という形なら、理由を説明できます。
個別の判断は、専門家に確かめる
ここで紹介したのは、条文に書かれている言葉の範囲です。
自分の教室の決まりが適切かどうかは、事案ごとに異なります。
最終的な判断は、消費者庁や自治体の消費生活センターの窓口、あるいは弁護士などの専門家に相談してください。
申込ページの表示項目を、先に決めておく
| 項目 | 書くこと | 書き漏れたときに起きること |
|---|---|---|
| 参加費と支払の方法 | 総額、含まれるもの、支払の時期 | 当日に追加の請求があったと受け取られる |
| 開催日と時間 | 開始と終了の時刻、受付の時刻 | 遅刻や早退の連絡が増える |
| 定員と締切 | 定員、申込の締切、最少の人数 | 中止の連絡で不満が出る |
| キャンセルと変更 | いつまでなら無料か、以降は何が必要か | 当日の連絡と、キャンセル料のもめごとが起きる |
| 作品の持ち帰り | 持ち帰れるもの、乾燥や焼成の期間 | 想像と違うという感想が出る |
| 主催者の連絡先 | 名前、連絡の方法 | 問い合わせの先が分からず、申込が止まる |
この表は、次の章で作る申込ページの、下の部分に置く内容にもなります。
法律の面から見ても、読む人の不安に答える面から見ても、同じ項目が必要になる。
この重なりは、申込ページを整える手間を、減らしてくれます。
申込ページの最初の画面で、6つの不安に先に答える
ここからが、解決の中心です。
私が提案しているのは、「売れるサイトはみな謙虚」という考え方です。
自分の経歴や、教室のこだわりを前に出す前に、初めて見る人の不安に、先に答える。
その順序に変えるだけで、申込のページは、読む人の味方になります。
ワークショップの申込前の不安は、大きく6つに分けられます。
この6つに、ページの最初の1〜2画面で答えれば、読む人は迷わずに先へ進めます。
不安1 何が作れて、何を持ち帰れるのか
最初に確かめたいのは、完成品の姿です。
完成した作品の写真は、1点だけでなく、手に持った大きさが分かる写真を添えます。
「ミニチュアの花かごです」だけでは、大きさが想像できません。
手のひらにのせた写真や、定規と並べた写真があれば、一目で分かります。
持ち帰れるものも、はっきり書きます。
「作品は当日持ち帰れます」なのか、「乾燥のため後日郵送します」なのかで、受け取る人の期待は、大きく変わります。
不安2 手ぶらで行けるのか
次に多いのが、持ち物の不安です。
「何を持っていけばいいですか」という問い合わせは、ほとんどの教室に届きます。
その返事を毎回書いているなら、その1行を申込ページに載せるだけで、返信の手間が減ります。
エプロンは貸し出すのか、汚れてもいい服装なのか、道具は全て用意されているのか。
「手ぶらで参加できます」と書くなら、手ぶらの範囲を具体的に書きます。
たとえば「道具と材料はすべてこちらで用意します。動きやすい服装でお越しください」と書けば、迷いはなくなります。
不安3 初心者でも大丈夫か
「初心者歓迎」という言葉は、どの教室のページにも書かれています。
そのため、この言葉だけでは、読む人の不安は消えません。
安心を生むのは、具体的な情報です。
講師1人に対して参加者が何人か、手順は目の前で見せてもらえるのか、手が止まったときに声をかけてもらえるのか。
「講師が席を回って、手が止まった方に声をかけます」と書けば、初めての人は、自分が置いていかれない場面を想像できます。
参加者の中の、経験のある人と初めての人の割合を書くのも、効果があります。
不安4 どのくらい時間がかかり、何時に終わるのか
所要時間は、予定を立てる人にとって、申込の前に必ず確かめたい項目です。
「約2時間」と書くだけでなく、受付の時刻、開始の時刻、終了の時刻を、並べて書きます。
その後の予定を入れたい人は、終わりの時刻から逆算して、申込の可否を決めます。
また、終わりの時刻が延びやすい題材なら、「作業の進み方で10分ほど延びる場合があります」と、先に伝えておきます。
後から延びる説明をするより、先に書いておくほうが、読む人の信頼を得られます。
不安5 失敗したり、作れなかったりしたらどうなるのか
初めての人が強く気にするのは、「自分だけ作れなかったらどうしよう」という点です。
この不安は、直接聞かれることが少ないぶん、ページに書かれていないと、見えないまま申込を止めてしまいます。
「途中で形が崩れても、講師が一緒に直します」「時間内に終わらなかった部分は、持ち帰って仕上げられます」と書くだけで、読む人は安心します。
失敗の許される場だと分かると、初めての人は、申込のボタンに指を伸ばせます。
不安6 キャンセルや変更の決まり
最後の不安は、予定が変わったときの扱いです。
休日の午前に開くワークショップは、家族の予定や、子どもの体調で、変更が起きやすい時間帯です。
前の章で見たとおり、決まりは、事業者に生ずる損害の範囲で、説明できる形にします。
「前日までのご連絡で、日程の変更ができます」と、変更を受け付ける一文があると、申し込む側の心理的な負担が軽くなります。
6つの不安を、表にまとめる
| 不安 | 読む人の頭の中 | 書く内容の例 |
|---|---|---|
| 何が作れるか | 完成品が想像できない | 手に持った写真、サイズ、持ち帰れるもの |
| 手ぶらで行けるか | 何を持っていけばいいか分からない | 道具と材料の用意、服装の指定 |
| 初心者でも大丈夫か | 置いていかれないか | 講師の人数、声をかける場面 |
| 所要時間 | 予定が組めない | 受付、開始、終了の時刻 |
| 失敗したら | 自分だけ作れなかったら困る | 講師が一緒に直す、持ち帰って仕上げる |
| キャンセル | 予定が変わったらどうなる | 変更の期限、連絡の方法 |
最初の画面に並べる順番
6つの不安を、全て最初の画面に詰め込むと、読みにくくなります。
最初の画面には、完成品の写真、1行の説明、日時と定員、申込のボタンだけを置きます。
その下に、6つの不安への答えを、見出しつきで並べます。
順番は、読む人が頭に浮かべる疑問の順にします。
何が作れるか、手ぶらで行けるか、初心者でも大丈夫か、の順です。
スマートフォンで読まれることが多いので、1つの見出しの中身は、画面1つ分に収まる長さにします。
席の設計を見直す
席が埋まらない原因は、ページ以外にもあります。
席そのものの作り方を見直すと、同じページでも、申込が動き始めます。
定員は、教える側が目を配れる人数から決める
定員は、講師が全員に目を配れる人数から決めます。会場の広さは、その次に確かめます。
初めての人が多い回なら、講師1人で見られるのは、6人前後が目安だと私は考えています。
定員を欲張ると、手が止まった人に声をかけられず、満足度が下がります。
定員の理由を、ページに書いておくのも効果的です。
「全員に声をかけられるよう、定員は6名にしています」と書けば、少人数であることが、安心の理由に変わります。
日程は、少なく、早く、固定の曜日にする
日程は、増やすより、減らして固定します。
毎月第2土曜日の午前、のように決めておくと、読む人は予定を空けやすくなります。
案内は、目安として、開催日の3週間以上前に出します。
直前の案内は、予定が埋まっている人には届きにくく、席が埋まらない原因の1つです。
最少の人数と、中止の決め方を先に書く
少人数の回は、申込が少なければ、中止を考える日が来ます。
最少の人数と、中止を決める日を、あらかじめ決めて、ページに書いておきます。
「3名に満たない場合は、開催の3日前に中止をご連絡します」と書いてあれば、中止になったときにも、不満が出にくくなります。
申込の状況は、事実だけを見せる
残りの席数を表示するときは、実際の数を、そのまま見せます。
少ない席数を演出する、事実と違う「残りわずか」は、信頼を失う原因になります。
満席になった回は、「満席です」と表示して、次の日程と、空きが出たときの連絡の受付を、すぐ下に置きます。
満席の回があること自体が、次の回への関心を生みます。
グループや貸切の枠を、別に用意する
友人同士や、親子で参加したい人のために、グループの枠を設けると、1回の申込で複数の席が埋まります。
貸切の問い合わせの窓口も、ページの最後に置いておきます。
貸切は、日程が埋まらない平日の時間帯と、相性が良い形です。
席の設計を、表で点検する
| 決める項目 | 判断のしかた | ページに書くこと |
|---|---|---|
| 定員 | 講師が目を配れる人数 | 定員と、その理由 |
| 日程 | 少なく、固定の曜日と時間 | 毎月の開催日と、案内の時期 |
| 最少の人数 | 材料の手配が済む前に決める | 最少の人数と、中止の連絡日 |
| 満席の表示 | 実際の数をそのまま見せる | 満席の表示と、次の日程 |
| グループ枠 | 友人や親子でまとめて申込 | 人数の幅と、申込の方法 |
題材ごとの、書き方の違い
6つの不安は、どの題材でも共通です。
ただし、題材によって、特に強く出る不安が違います。
ものづくりとハンドメイドは、完成品の大きさと難しさを書く
アクセサリーや小物、布や革の作品は、完成品の大きさと、作業の難しさが、申込の分かれ目です。
細かい作業が多いなら、「細かい作業が続きます。老眼鏡をお持ちの方は、ご持参ください」と先に書きます。
接着や縫製の工程があるなら、「針や接着剤を使います。小さなお子さまの参加は、保護者の方の付き添いをお願いします」と、安全の面も書きます。
料理と菓子は、試食の量と、アレルギーへの対応を書く
食べ物を扱う講座は、作ったものを食べるのか、持ち帰るのかで、期待が変わります。
試食の量や、持ち帰る容器の有無を、具体的に書きます。
アレルギーのある方への対応は、申込の段階で書いておきます。
「使う食材は、小麦、卵、乳です。アレルギーのある方は、申込の際にお知らせください」と、先に伝えれば、後のトラブルが減ります。
アロマや香りは、においの強さと、肌への注意を書く
アロマやハーブの講座は、においの強さが合わない人もいます。
香りの系統と、においの強さを、あらかじめ書いておきます。
肌に使うものを作る講座では、パッチテストの案内や、肌が敏感な方への注意も欠かせません。
妊娠中や持病のある方が使えない精油がある場合は、その旨を、ページに書いておきます。
親子の講座は、保護者の役割を書く
親子で参加する講座は、保護者が手を貸すのか、見守るのかで、不安が変わります。
対象の年齢と、保護者が果たす役割を、はっきり書きます。
「お子さまの手が止まったときは、保護者の方が声をかけてください」と書けば、参加する側は準備ができます。
題材ごとに、先に書く内容をまとめる
| 題材 | 特に強い不安 | 先に書くこと |
|---|---|---|
| ものづくり・ハンドメイド | 作業が難しくないか | 完成品の大きさ、細かい作業の有無 |
| 料理・菓子 | 食べられるか、食べきれるか | 試食と持ち帰りの量、食材と対応 |
| アロマ・香り | においと肌に合うか | 香りの系統、肌への注意 |
| 親子の講座 | 子どもが飽きないか | 対象の年齢、保護者の役割 |
題材が違っても、先回りして書く、という姿勢は変わりません。
1回きりで終わらせない、次の1回へのつなぎ方
席を埋めるだけでは、教室は続きません。
楽しかった人に、また来てもらう仕組みを、同じ申込ページの延長で作ります。
当日の帰り際に、次の案内を手渡す
参加者がいちばん前向きなのは、作り終えた直後です。
そのタイミングで、次回の日程と、申込ページへ進む二次元コードを書いた小さな紙を渡します。
「次回は、今日の応用で、別の形を作ります」と一言添えるだけで、次の予定が具体的に見えてきます。
案内は、紙1枚で足ります。
作り終えて、荷物をまとめている参加者の手元に、次の予定が残る形を作ることが目的です。
終わったあとの連絡は、お礼と作品のお手入れから始める
翌日に、お礼のメッセージと、作品のお手入れの方法を送ります。
「今日の作品は、直射日光を避けて保管してください」のように、持ち帰ったあとの扱いを伝える内容です。
お手入れの案内は、役に立つ情報として届くので、読まれやすくなります。
その1週間後に、感想を聞く一言を送ると、返事が来た人との会話が始まります。
返事の中に、次に作りたいものが書かれていれば、それがそのまま次の企画になります。
作品の写真を、許可を得て紹介する
参加者の作品の写真は、次に来る人にとって、いちばん信頼できる見本です。
ただし、写真を使うときは、必ず本人に確かめて、許可を得ます。
顔が写らない形で、作品だけを撮ってもらうよう、お願いする方法もあります。
投稿の際には、「ご本人の許可をいただいて掲載しています」と添えると、読む人も安心します。
次の1回の形を、2種類に整える
次の案内には、選べる形が2つあると、迷いが減ります。
1つは、同じ題材の応用で、今日の経験をそのまま活かせる回です。
もう1つは、友人を誘って一緒に参加できる回で、1人で申し込むより、気軽になります。
選べる形が多すぎると、迷って何も選ばなくなります。
連絡先は、同意を得た範囲で預かる
メールやメッセージで次の案内を送るなら、その旨を、申込のときに伝えて、同意を得ておきます。
「次回以降のご案内をお送りしてもよろしいですか」という確認の項目を、申込フォームに入れるだけで足ります。
同意を得ずに、一方的に案内を送ると、せっかくの信頼を損ないます。
個人情報の扱いに関する決まりは、個人情報保護委員会のページで確かめられます。
次の1回につなぐ流れを、表にする
| 時点 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 当日の帰り際 | 次回の日程を書いた紙を渡す | 次の予定を具体的に見せる |
| 翌日 | お礼と、作品のお手入れを送る | 役に立つ連絡として読まれる |
| 1週間後 | 感想を聞く一言を送る | 次に作りたいものを知る |
| 次回の1か月前 | 応用の回の案内を送る | 席が埋まる前に、早めに届ける |
| 年に数回 | 参加者の作品を紹介する | 新しく来る人への見本になる |
この流れが回り始めると、新しく来る人を探す負担が、少しずつ軽くなります。
告知は、SNSと地図検索とメールを、同じ約束でそろえる
告知の置き場所は複数ありますが、どこで書く内容も、申込ページと同じにします。
置き場所ごとに違う約束が書かれていると、読む人は、どれを信じていいのか分からなくなります。
SNSの投稿には、完成品の写真と、申込ページへの1行を入れる
SNSの投稿は、完成品の写真を最初に置きます。
文章には、「手ぶらで参加できます」「初めての方も大丈夫です」の一言を入れて、申込ページへの案内を最後に添えます。
総務省の調査では、13〜49歳の各年齢階層で、インターネットの利用目的は、SNSの利用が最も高くなっています。
この年代に届けたいなら、SNSの投稿が、申込ページへの入口になります。
地図検索の情報は、開催の場所に合わせる
教室や貸しスペースを使う場合は、地図検索に表示される情報の、住所と営業時間を、自社のページと同じにします。
地図検索の営業時間が、ワークショップの開始時刻と食い違っていると、当日に迷う人が出ます。
開催場所の入口の写真と、最寄りの駅からの道順も、ページに載せておきます。
メールは、50歳以上に届けたいときの主役になる
総務省の同じ調査では、50歳以上の各年齢階層で、インターネットの利用目的は、電子メールの送受信が最も高くなっていました。
50代以上の参加者が中心の教室なら、メールの案内を、SNSの投稿と同じ重さで作ります。
メールは、件名に日付と題材を入れ、本文の最初に、申込ページへのリンクを置きます。
紙の案内は、近隣の施設に置く
公共の施設や、地域の店に、チラシを置かせてもらう方法もあります。
紙の案内にも、申込ページへ進む二次元コードと、「手ぶらで参加できます」の一言を入れます。
近くに住む人の目に入る場所に、案内が置かれることになります。
予約を仲介するサイトは、自分のページを元にして使う
予約や集客を仲介するサイトを使う場合は、自分の申込ページの内容を、そのまま載せるのが基本です。
仲介のサイトのページだけに、条件や決まりを書くと、自分のページと食い違い、申込後の混乱が起きます。
どのサイトを使う場合でも、元になる情報は、自分の申込ページに置きます。
告知の置き場所を、表で整理する
| 置き場所 | 向いている人 | 書くこと |
|---|---|---|
| SNSの投稿 | 13〜49歳 | 完成品の写真、不安への一言、申込への道 |
| 地図検索 | 近くに住む人 | 住所、営業時間、入口の写真 |
| メール | 50歳以上、既存の参加者 | 件名に日付、本文の先頭にリンク |
| 紙の案内 | 近隣に住む人 | 二次元コード、一言の案内 |
| 仲介するサイト | 比べて選びたい人 | 自分のページと同じ内容 |
よくある質問
Q. 初めての人が少ないとき、何から変えればいいですか?
申込ページの最初の画面に、完成品の写真と、手ぶらで参加できるかどうかを置いてください。
初めての人は、「自分でも作れるのか」を知りたくて、ページを開きます。
最初の画面で、その答えが見つからなければ、そのまま閉じられます。
Q. 参加費を下げずに、申込を増やすことはできますか?
できます。
参加費の理由が伝わっていないだけの場合が多いので、何が含まれているのかを、ページに具体的に書きます。
材料、道具、講師が声をかける時間、持ち帰れるものを、1つずつ書き出すだけで、受け取る価値が伝わります。
Q. 平日と休日は、どちらに開くのがいいですか?
教室の参加者の予定に合わせて決めるのが、いちばん確実です。
去年の申込を、曜日と時間帯ごとに並べると、埋まりやすい曜日が見えてきます。
迷うときは、小さな回を、平日の夜と休日の午前で、1回ずつ試します。
Q. 最少の人数に満たなくて、中止にしてもいいですか?
あらかじめ、最少の人数と、中止の連絡日を、申込ページに書いておけば、中止になったときにも、理由を説明できます。
ただし、すでに支払を受けている場合の、返金の扱いは、決まりを書いておく必要があります。
個別のケースは、消費者庁や、自治体の消費生活センターで確かめてください。
Q. 知人のように、人柄で集めることができません。どうすればいいですか?
人柄の一部は、書き方で伝えられます。
「何が好きで、誰に来てほしいか」を、1段落で書いてください。
そのうえで、申込の前の不安に答える項目を並べれば、初めて見る人にも、あなたの教室の姿が伝わります。
まとめ
ワークショップの集客は、告知の数を増やすことより、申込のページが、初めて見る人の不安に先に答えているかどうかで決まります。
総務省統計局の令和3年社会生活基本調査では、趣味としての料理・菓子作りの行動者率は19.0%で、学習・自己啓発・訓練の行動者率は39.6%でした。
手を動かす体験や、学びに関心のある人は、日本中に広くいます。
総務省の令和6年通信利用動向調査では、SNSの利用が81.9%で、50歳以上の各年齢階層では電子メールの送受信が最も高くなっていました。
届けたい人の年代で、告知の置き場所を変えます。
選ばれる教室は、完成品の姿、手ぶらの範囲、初心者への声かけ、所要時間、失敗したときの扱い、キャンセルの決まりを、最初の画面に並べています。
席の設計では、定員、日程、最少の人数、満席の表示を、事実のまま書きます。
そして当日の帰り際に、次の1回の案内を、手渡します。
自分の教室の自慢を後ろへ下げて、初めて見る人が知りたいことに先に答える。
その考え方が「売れるサイトはみな謙虚」です。
今日できる点検
最後に、今日のうちに、自分の申込ページで確かめられることを表にまとめました。
全部を一度に直す必要はありません。
いちばん気になった1か所から始めてください。
| 点検する場所 | 確かめること | 直すときの方向 |
|---|---|---|
| 申込ページの1画面目 | 完成品の写真と、手に持った大きさが分かるか | 手のひらにのせた写真を足す |
| 持ち物の欄 | 手ぶらの範囲が具体的に書かれているか | 用意するもの、服装を1文で書く |
| 初心者への案内 | 講師が声をかける場面が書かれているか | 席を回ることを書く |
| 所要時間 | 受付、開始、終了の時刻が並んでいるか | 3つの時刻を並べる |
| 失敗したとき | 作れなかった場合の扱いが書かれているか | 一緒に直すこと、持ち帰ることを書く |
| キャンセルの決まり | 変更の期限と連絡の方法が書かれているか | 理由を説明できる形で書く |
| 定員と日程 | 定員の理由と、次の日程が見えるか | 理由と次回の日程を足す |
| 当日の帰り際 | 次回の案内を手渡しているか | 小さな紙を1枚用意する |
迷ったときは、申込ページを、題材を知らない家族に読んでもらうところから始めてください。
首をかしげた場所が、そのまま、最初に直す1行になります。
次の開催日が来る前に、自分のページを、初めて申し込む人の目で、上から読んでみてください。
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