新製品の発売を知らせるリリースを出したのに、ChatGPTやGeminiに自社のことを聞くと、発売日が違う。古い製品名のまま答えられる。
広報やWeb担当の方から、こうした相談を受けることが増えました。
プレスリリースは、もともと記者に向けた文書です。今は配信サービスや自社サイトに載ったリリースを、検索エンジンもAI検索も読みに来ます。
AIが質問に答えるときは、見つけたページの一部を材料にします。リリースでは「どの1文を抜き出されても、事実が正しく伝わるか」が、これまで以上に問われます。
この記事は、自社でリリースを書く中小企業の広報・Web担当者に向けて書きました。冒頭の1文、数値と日付、自社サイトへの掲載、配信サービスのリンク、画像、訂正の順に説明します。
リリースの基本の型や、ニュースの見つけ方は、別の記事にまとめています。
プレスリリースの書き方 初めてでも記者に読まれる型とニュースの見つけ方
この記事は、その続きとして「AI検索に読まれる前提で、何を足すか」だけに絞っています。
Googleの公式ページは、2026年10月17日に開いて確かめました。書き方の型や例文は、筆者の提案です。
どんな場面で、事実が取り違えられるのか
AIが自社を取り違える場面は、リリースの書き方に原因があることが少なくありません。筆者が想定する典型例は、次の4つです。
日付の取り違え
リリースに「来月より発売」とだけ書かれていると、公開日を知らない読み手には、いつのことか分かりません。
何年も前のリリースが読まれたとき、発売日が今年の話として扱われるおそれがあります。
製品名と社名の取り違え
旧製品と新製品が似た名前だと、どちらの話か分かりにくくなります。社名も、略称と正式名称が混在していると、別の会社に見えることがあります。
数値と条件の取り違え
「約30%安くなった」と書かれていても、何と比べた数値なのかが書かれていなければ、数値だけが独り歩きします。
税込か税抜かが書かれていない価格も、同じです。
古い情報の残り
訂正や延期の知らせを別のページに出しただけで、元のリリースがそのままだと、古い版が読まれ続けます。
この記事の各節は、この4つの場面に備える内容になっています。
どれも、リリースを書く時点で防げるものです。配信したあとに、AIの回答だけを直そうとしても、元のページが変わらなければ同じ誤りが繰り返されます。
だからこそ、まずリリースの本文と、自社サイトの正本を整えます。この順番なら、手を動かすのは自社の管理下にあるページだけで済みます。
先に結論:AI検索に正しく伝わるリリースの7つのポイント
要点を、先に表にします。
| 番号 | ポイント | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 冒頭の1文で「誰が・何を・いつ」を言い切る | 抜き出された1文だけでも意味が通る |
| 2 | 数値と日付は、単位・条件・年まで書く | 「大幅に」「来月」は後から読むと特定できない |
| 3 | 会社概要の定型文を、毎回同じ文面で付ける | 事業内容の説明が揺れない |
| 4 | 同じ内容を自社サイトにも載せる | 訂正や追記を、自社で確実に反映できる |
| 5 | 配信サービスのリンクは、読者への案内に絞る | 順位を上げる目的のリンクは、スパムポリシーに触れうる |
| 6 | 価格や日付を、画像の中だけに置かない | 画像の文字が読まれるとは限らない |
| 7 | 間違いは、元の記事を直して「訂正」と分かる形で知らせる | 古い情報が残っても、最新の情報にたどり着ける |
以降の節で、1つずつ具体的に見ていきます。
使った情報源
この記事の公式情報は、すべてGoogleの公式ドキュメントです。
| 情報源 | 確かめた内容 |
|---|---|
| 生成AI機能の最適化ガイド | 生成AI機能の土台と、表示される条件 |
| スパムに関するポリシー | リンクスパムの例と、プレスリリースの記載 |
| アウトバウンドリンクの関係性を伝える方法 | sponsored・ugc・nofollowの使い分け |
| 正規化のトラブルシューティング | 配信先との重複への対処 |
| Article構造化データ | 必須の項目と、日付の書き方 |
| 公開日の示し方 | ページ上の日付と構造化データの一致 |
ChatGPTやPerplexityなど、Google以外のAI検索については、公式の説明を確かめていません。そのため、この記事では「Googleの仕組みでは」と範囲を限って書きます。
なぜ、リリースの書き方がAI検索に関係するのか
生成AIの回答は、検索で見つけたページを材料にする
Googleは、生成AI機能(AIによる概要やAI Mode)の最適化ガイドで、これらの機能が検索のランキングと品質の仕組みを土台にしていると説明しています。
検索のインデックスから関連するページを取り出し、その中の具体的な情報を確認して回答を作る、という流れです。
表示の対象になる条件も書かれています。ページがインデックスに登録されていて、スニペットつきで検索に表示できる状態であることです。
つまり、AIが自社のことを答えるときの材料は、検索に載っているページです。リリースの本文も、その1つになります。
材料にされるのは、ページの一部
このガイドは、取り出したページの「具体的な情報」を確認する、と書いています。ページ全体を読み切るとは書いていません。
そのため、1文だけを切り出しても意味が通る書き方が、リリースでは役に立ちます。次の書き方は、誤解のもとになります。
- 「同製品は」「本サービスは」と、主語を省いた文が続く
- 日付が「来月より」「本日」で、公開日を知らないと特定できない
- 重要な数値が、画像の中にしかない
人間の記者なら、前後の文脈から補ってくれます。1文だけを使う仕組みには、補ってもらえない可能性があります。
他のAI検索については、確かめられていない
ChatGPTやPerplexityなどが、どのページをどう抜き出すかは、この記事では確かめていません。
公式の説明が見当たらないためです。ここでの話は、Googleの説明の範囲に限ります。
冒頭の1文で「誰が・何を・いつ」を言い切る
リード文の型
リリースの最初の段落(リード文)の、さらに最初の1文が、最も抜き出されやすい場所だと考えられます。これは筆者の見立てで、公式の説明ではありません。
ここに、必要な事実をすべて入れます。型は次のとおりです。
【会社の正式名称】(本社:【所在地】、代表取締役:【氏名】)は、【年月日】に、【対象・地域】向けに【製品・サービスの正式名称】の【発売・提供開始・開設】を【します/しました】。
守りたい点が3つあります。
1. 社名は正式名称で書く
「当社」「弊社」で始めません。略称を使うなら、正式名称のあとに「(以下、〇〇)」と一度だけ定義します。
2. 日付は年から書く
「2026年11月4日」と、年から書きます。リリースは何年も検索に残るので、年がないと時期を取り違えられます。
3. 動詞で、状態をはっきりさせる
「開始しました」はすでに始まった事実、「開始します」はこれからの予定です。予約の受付開始と発売開始のように段階があるときは、どちらの日付かを明記します。
2文目以降は、名前を繰り返す
1文目で骨組みを言い切ったら、2文目で「何がどう変わるのか」を書きます。3文目で「誰にとって、どんな利点があるのか」を補います。
2文目の冒頭を「同製品は」とせず、製品名をもう一度書きます。2文目だけが抜き出されても、何の話か分かります。
タイトルも1文で完結させる
タイトルにも、社名か製品名と、出来事を入れます。
- 悪い例:「ついに解禁。現場が変わる新ソリューション」
- 良い例:「サンプル精工、工場向け温度記録センサー『テンプログ2』を2026年11月4日に発売」
この記事に出てくる「サンプル精工」「テンプログ2」などは、説明のための架空の名前です。
上の図は、この記事の流れです。冒頭の1文から順に、数値、自社サイト、配信と訂正を整えます。
固有名詞・数値・日付の書き方
固有名詞は「正式名称+表記の固定」
同じものが複数の名前で呼ばれていると、AIはどれが正しい名前か判断しにくくなります。これは筆者の推測ですが、表記をそろえて困ることはありません。
リリースでは、次の点をそろえます。
| 項目 | よくある揺れ | そろえ方の例 |
|---|---|---|
| 社名 | 株式会社の有無、英字とカタカナの混在 | 初出は正式名称、以降は決めた略称だけ |
| 製品名 | 全角と半角、「Ver.2」と「第2世代」 | 製品ページと同じ表記に統一 |
| 人名・役職 | 役職の省略、旧字体と新字体 | 会社概要ページと同じ表記 |
| 地名・施設名 | 「〇〇店」と「〇〇支店」の混在 | 公式の名称で統一 |
社名・所在地・事業内容は、会社概要ページの記載と一字一句そろえます。リリースだけ違う書き方をすると、どれが正しいのか分からなくなります。
数値には「単位・比較対象・条件」を添える
「大幅に軽量化」「業界最高水準」は、根拠が書かれていません。AIがそのまま引用すると、根拠のない宣伝文句として広まります。
数値で書ける部分は、数値で書きます。
- 悪い例:「従来品より大幅に軽くなりました」
- 良い例:「本体の重さは約120gで、従来品『テンプログ』(約170g)より約50g軽くなりました」
数値を書くときは、次の3点をセットにします。
| 添えるもの | 内容 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 単位 | g、件、%、時間など | 約120g |
| 比較対象 | 何と、いつ時点で比べたか | 従来品「テンプログ」(約170g)より |
| 条件 | 自社調べ、測定条件、税込か税抜か | 10分ごとに記録する設定、自社測定 |
3つのうち1つでも欠けると、数値の意味が変わって伝わるおそれがあります。
比較対象は、製品名と時点を同じ文に入れます。「従来品より」とだけ書くと、従来品がどれを指すのか、後から分からなくなります。
価格を載せるときは、税込か税抜か、いつからの価格かを必ず書きます。
日付は「年月日」と「状態」をセットで
リリースに出てくる日付は、少なくとも3種類あります。
- リリースを公開した日
- 出来事が起きる日(発売日、開始日、開設日)
- 受付や提供が終わる日(期間限定の場合)
| 日付の種類 | 書き方の例 | 避けたい書き方 |
|---|---|---|
| 公開した日 | 2026年10月15日 | 本日 |
| 出来事が起きる日 | 2026年11月4日(水)発売 | 来月発売 |
| 受付や提供が終わる日 | 2026年12月25日まで | 年末まで |
本文では、「2026年11月4日(水)発売」「受付期間:2026年11月4日〜2026年12月25日」のように、年を含めて書きます。
「本日」「明日から」「今冬」は、単独では使いません。公開日を知らない人には、いつのことか分からないからです。
曜日を添えるときは、カレンダーで確かめます。2026年11月4日は水曜日です。
根拠を示せない最上級は書かない
「業界初」「No.1」「最高水準」は、根拠が示せないなら削ります。
根拠を示せる場合は、調査の名前、対象、時点を同じ文に入れます。「自社調べ」とだけ書いても、何を調べたのか分かりません。
会社概要の定型文(ボイラープレート)を毎回付ける
ボイラープレートとは
リリースの末尾に毎回付ける、会社紹介の決まった文章です。社名、所在地、設立年、代表者、事業内容、URLを短くまとめます。
AI検索の側から見ると、「この会社は何をしている会社か」を、毎回同じ言葉で伝える場所になります。リリースのたびに説明が変わると、どれが正しい説明なのか判断しにくくなります。
書き方の例(架空)
株式会社サンプル精工について:株式会社サンプル精工は、2008年に設立した、工場や倉庫向けの温度・湿度センサーの開発・製造会社です。本社は【所在地】にあり、センサー本体と、記録データを確認するクラウドサービスを提供しています。
所在地:【住所】/代表者:代表取締役 【氏名】/設立:2008年4月/URL:https://www.example.co.jp/
運用のルール
- 文面は1つに決めて、社内の共有フォルダで管理する
- 会社概要ページの記載(設立年、所在地、事業内容)と、一字一句そろえる
- 移転や代表の交代があったら、定型文と会社概要ページを同じ日に更新する
- 「〇〇のリーディングカンパニー」など、根拠を示せない言葉は入れない
問い合わせ先も、毎回同じ形で書く
問い合わせ先は記者向けの情報です。同時に、情報の発信元を示す役割もあります。
次の項目を、毎回同じ形式で書きます。
- 報道関係者の問い合わせ先(部署名、連絡方法、受付時間)
- 一般の顧客向けの問い合わせ先(報道向けと分ける場合)
個人の携帯電話番号など、変わりやすい連絡先は避けます。部署の代表メールアドレスのような、長く使える連絡先にします。
自社サイトにも、同じ内容のニュースページを置く
自社サイトを「正本」にする理由
配信サービスに出したリリースは、配信サービス側のページとして公開されます。それに加えて、自社サイトにも同じ内容のニュースページを置くことをおすすめします。
理由は3つあります。
- 自社で管理できる場所に、事実を残せる。配信先のページは、後から書き換えられないことがある
- 製品ページや会社概要と、内部リンクでつなげられる
- 掲載を続ける期間を、自分で決められる。転載先のページは、将来消える可能性がある
配信先のページと自社のページの役割を、表にまとめます。
| 比べる点 | 配信サービスのページ | 自社サイトのニュースページ |
|---|---|---|
| 主な目的 | 記者やメディアに届ける | 事実の正本を保つ |
| 訂正の反映 | サービスの対応しだい | 自社でその日のうちに直せる |
| 掲載の継続 | サービスの規約しだい | 自社で決められる |
| 内部リンク | 付けられない | 製品ページや会社概要とつなげられる |
訂正や追記を確実に反映できるのは、自社サイトだけです。
ニュースページに入れておきたい要素
- リリースと同じタイトルと本文(画像の中の文字も、本文に書き起こす)
- 公開日と、更新したときの更新日(ページ上に見える形で)
- 製品ページと会社概要ページへのリンク
- 問い合わせ先
- 配信用にPDFを作った場合は、そのリンク(PDFだけにはしない)
PDFのリンクだけでは、本文を探す人が毎回ファイルを開くことになります。HTMLのページにも同じ本文を載せておけば、読む側の手間が減ります。
日付は、ページ上の表示と構造化データで合わせる
Googleは、ページに見える日付を目立つ場所に置くよう案内しています。構造化データで日付を指定するなら、ページ上の日付と一致させます。
また、公開日の欄に、未来の日付や、ページが説明している出来事の日付を入れないよう案内しています。
つまり、datePublishedに入れるのは「リリースを公開した日」です。発売日ではありません。
Article(またはNewsArticle)の構造化データには、必須の項目がありません。日付はISO 8601の形式で書き、タイムゾーンを添えることが推奨されています。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "NewsArticle",
"headline": "サンプル精工、工場向け温度記録センサー『テンプログ2』を2026年11月4日に発売",
"datePublished": "2026-10-15T10:00:00+09:00",
"dateModified": "2026-10-15T10:00:00+09:00",
"author": {
"@type": "Organization",
"name": "株式会社サンプル精工",
"url": "https://www.example.co.jp/"
}
}
</script>
構造化データの組み立て方と確認方法は、別の記事で解説しています。
中小企業の構造化データ入門 JSON-LDの組み立て方から確認・監視まで
Googleは、生成AI機能のために特別な構造化データは要らない、とも説明しています。まずは、ページ上の本文と日付を正しく書くことを優先してください。
配信サービスとの重複は、気にしすぎなくてよい
「同じ文章を自社サイトと配信サービスの両方に載せると、不利になるのでは」と心配する方がいます。
Googleは、配信先との重複を避ける目的で、canonical(正規のURLを示すタグ)を使うことを推奨していません。
配信先のページは、中身が大きく違うことが多いためです。
最も効果的な方法として挙げられているのは、配信先に、自社の記事をインデックスさせないよう設定してもらうことです。
ただし、配信サービスのページの設定を、自社が変えられるとは限りません。対応してもらえるかは、サービスごとに違います。
実務では、どちらが先に表示されるかを細かく制御するより、自社のニュースページを最も詳しい正本にするほうが現実的です。内容、日付、リンクの面で、配信先より充実させます。
配信サービスのリンクの扱い
Googleのスパムポリシーが挙げている例
ここは誤解が多い点なので、公式の文言に沿って整理します。
Googleのスパムポリシーは、ランキングを操作する目的のリンクを「リンクスパム」としています。その例の1つに、次のものがあります。
例として挙げられているのは、他のサイトで配布される記事、ゲスト投稿、プレスリリースに、作為的な文字列のリンクを入れ、その掲載に対して支払いが行われる記事広告やネイティブ広告です。
つまり、問題にされているのは、ランキングを上げる目的で作為的な文字列のリンクを仕込み、対価を払って掲載させる行為です。リリースを配信すること自体が、違反になるわけではありません。
有料の掲載には、sponsoredなどの属性を付ける
Googleのアウトバウンドリンクの案内では、広告や有料プレースメントのリンクに、rel=”sponsored” を付けるよう案内しています。
nofollow も使えますが、現在は sponsored が推奨されています。
Googleが挙げている3つの属性を、表にします。
| 属性 | 使う場面 | 備考 |
|---|---|---|
| sponsored | 広告や有料プレースメントのリンク | 現在はこちらが推奨されている |
| ugc | コメントやフォーラム投稿など、ユーザーが作る内容のリンク | 信頼できる投稿者には外してもよい |
| nofollow | 他に合う値がなく、リンク先と関連づけたくないとき | 以前は有料リンクに推奨されていた |
2021年のGoogle検索セントラルのブログは、次のように注意しています。
属性を付けないまま、スポンサー記事や寄稿記事でリンクを得たり載せたりするサイトには、アルゴリズムや手動による対応を行う場合があります。
実務での考え方
- リンクは、読者が詳細を確かめるための案内として入れる。製品ページ、自社のニュースページ、問い合わせページに絞る
- リンクの文字列に、検索キーワードを並べない。「製品の詳細はこちら(テンプログ2 製品ページ)」のように、自然に書く
- リンクの数を増やして、順位を上げようとしない
- 配信後に、実際のページを開いて確かめる。リンクの属性は、ブラウザの開発者ツールで見られる
配信サービスがリンクにどんな属性を付けるかは、サービスごとに違うかもしれません。気になるときは、サービスの運営元に問い合わせてください。
AI検索の観点では、リンクの効果よりも、本文の事実が正確で、自社サイトの正本と食い違っていないことのほうが大切です。これは筆者の判断です。
画像だけで情報を出さない
画像の中の文字は、読まれない前提で書く
製品写真、仕様表、価格表を画像で載せるリリースは多くあります。見た目は整いますが、価格や発売日が画像の中にしかないと、検索やAIに伝わらないおそれがあります。
Googleの画像の案内では、画像のaltテキストが、画像の内容を理解するための最も大切な情報とされています。画像の文字を読み取れると保証する記述は、確かめられませんでした。
そのため、大事な情報は本文にも書きます。
対処のしかた
- 仕様・価格・日付は、本文のテキストか表で書く。画像の表は補助にする
- 画像には、内容が分かるaltを付ける。キーワードを並べるだけのaltは避ける
- グラフの要点は、本文に1〜2文で書き起こす
- 自社サイトでは、PDFのリンクだけを置かず、HTMLのページに本文を載せる
altの例:「テンプログ2の本体。手のひらに乗る大きさの白い角形のセンサー」
更新・訂正の出し方
ここからは、Googleの公式な説明がない領域です。筆者の提案として読んでください。
間違いに気づいたら、自社の正本を先に直す
公開後に、価格や日付の誤りに気づいたときの順番です。
- 自社サイトのニュースページを修正し、ページ上に更新日を表示する
- 訂正の内容を、本文の冒頭か末尾に明記する
- 配信サービスに、訂正を依頼する。直せない場合は、題に「訂正」と入れた訂正リリースを出し、元のリリースへのリンクを入れる
- 構造化データのdateModifiedも更新し、ページ上の更新日と一致させる
本文の訂正は、黙って書き換えず、書き方をそろえます。
【訂正】2026年10月16日:本文中の価格に誤りがありました。誤:【旧価格】/正:【正しい価格】(税込)
誤りを直した記録が残ると、古い版だけが読まれたときも、経緯を追えます。
状況ごとの対応を、表にまとめます。
| 状況 | 自社サイトでの対応 | 配信先での対応 |
|---|---|---|
| 価格や日付の誤り | 本文を直し、訂正を明記する | 修正を依頼する。直せなければ訂正リリース |
| 発売の延期や内容変更 | 冒頭に追記し、新しいリリースへリンクする | 新しいリリースを出す |
| キャンペーンや販売の終了 | 冒頭に終了を明記して残す | 原則そのまま |
延期や変更は、新しいリリースで知らせる
発売の延期や、内容の大きな変更は、元のリリースを書き換えるだけでは足りません。新しいリリースを出します。
そのうえで、元のニュースページの冒頭に追記します。
2026年11月20日追記:発売日を2026年12月1日に変更しました。詳しくは新しいリリースをご覧ください。
追記から新しいページへリンクしておくと、古いページだけが読まれた場合も、最新の情報にたどり着けます。
終わった情報も、消さずに「終了」と書く
キャンペーンや販売が終わったときは、ページを削除せず、冒頭に「本キャンペーンは2026年12月25日に終了しました」と書いて残します。
残しておくと、いつ何があったのかが正しく伝わります。ただし、法的な理由で掲載を続けられない情報は、社内の判断に従って削除します。
悪い例と良い例(架空)
ここまでの内容を、架空の会社のリリースで比べます。会社名・製品名・数値は、すべて説明のための架空のものです。
悪い例
ついに登場!現場が変わる次世代センサー
このたび弊社は、皆さまのご要望にお応えし、待望の新製品を来月より発売いたします。業界最高水準の性能と、大幅な軽量化を実現しました。詳しくは下記画像をご覧ください。
(画像:製品写真と、仕様表・価格表)
問題点は、次の6つです。
- タイトルに、社名も製品名もない
- 主語が「弊社」で、どの会社か分からない
- 「来月より」では、日付を特定できない
- 「業界最高水準」「大幅な軽量化」に、根拠がない
- 仕様と価格が、画像の中にしかない
- リンクの文字列が、検索キーワードの羅列になっている(例:「工場 温度管理 センサー おすすめ」)
良い例
サンプル精工、工場向け温度記録センサー『テンプログ2』を2026年11月4日に発売
株式会社サンプル精工(本社:【所在地】、代表取締役:【氏名】)は、2026年11月4日に、工場や倉庫向けの温度記録センサー「テンプログ2」を発売します。
テンプログ2は、本体の重さが約120gで、従来品「テンプログ」(約170g)より約50g軽くなりました。電池の持ちは、10分ごとに記録する設定で約2年です(自社測定)。
希望小売価格は【価格】(税込)です。2026年10月15日から、販売代理店で予約を受け付けています。
仕様は、本文の表でも示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | テンプログ2 |
| 発売日 | 2026年11月4日 |
| 重さ | 約120g |
| 電池の持ち | 約2年(10分ごとに記録する設定、自社測定) |
| 価格 | 【価格】(税込) |
製品の詳細は、製品ページへのリンクで案内します。末尾には、ボイラープレートと、報道関係者向けの問い合わせ先を付けます。
良い例は、どの1文を抜き出しても、「どの会社の、どの製品の、いつの話か」が分かります。リンクの文字列も、自然な書き方です。
公開前のチェックリスト
配信する前に、次の項目を確かめてください。
冒頭とタイトル
- [ ] タイトルに、社名か製品名と、出来事が入っている
- [ ] 最初の1文に、「誰が・何を・いつ・誰に向けて」が入っている
- [ ] 最初の1文だけを読んでも、意味が通る
- [ ] リード文を「弊社」「当社」「同製品」で始めていない
固有名詞・数値・日付
- [ ] 社名・製品名・人名が、会社概要ページや製品ページと同じ表記になっている
- [ ] 数値に、単位・比較対象・条件が付いている
- [ ] 価格に、税込か税抜かが書いてある
- [ ] 日付が、すべて年から書かれている
- [ ] 根拠を示せない最上級表現を使っていない
定型文と問い合わせ先
- [ ] 決めたボイラープレートを、そのまま付けた
- [ ] 問い合わせ先(部署、連絡方法、受付時間)を書いた
自社サイト
- [ ] 自社サイトのニュースページに、同じ内容を載せた
- [ ] ページ上に公開日が表示されている
- [ ] 構造化データを使う場合、日付がページの表示と一致している
リンクと画像
- [ ] リンクは、読者の案内として必要なものに絞った
- [ ] リンクの文字列が、キーワードの羅列になっていない
- [ ] 仕様・価格・日付が、画像の中だけにない
- [ ] 画像に、内容が分かるaltを付けた
公開後
- [ ] 配信先のページで、本文・日付・リンクが正しく表示されている
- [ ] 誤りがあったときの、訂正の担当者と手順を決めてある
よくある質問
Q1. 配信サービスを使わず、自社サイトに載せるだけでも意味はありますか?
意味はあります。自社サイトのニュースページが検索に登録されていれば、AIが材料にする可能性があります。
配信サービスには、記者や他のメディアの目に触れる機会が増える面もあります。自社サイトを正本にしたうえで、必要に応じて配信サービスを使う形が無理のない進め方です。
Q2. 配信サービスのリンクにnofollowが付いていたら、出す意味はありませんか?
意味はあります。リンクの属性は、リンクの扱いを指定するものです。
リリースの本来の目的は、出来事を正しく知らせることです。
リンクの属性より、本文の事実が正確で読み取りやすいことのほうが、AI検索に取り上げられる場面では大切だと考えられます。
Q3. 過去のリリースに、古い情報が残っています。削除したほうがよいですか?
基本は削除せず、冒頭に「この情報は2026年〇月〇日時点のものです」と追記し、最新のページへリンクします。
経緯が残っていたほうが、いつ何があったのかが正しく伝わります。
Q4. AIが自社のリリースの内容を間違えて答えているときは、どうしますか?
まず、自社のニュースページと配信先のページに、誤りがないかを確かめます。誤りがあれば、前の節の手順で訂正します。
ページに問題がないのに間違える場合は、原因の切り分けが必要です。
まとめ
AI検索の時代のプレスリリースは、記者が読んで記事にする文書であり、1文ずつ抜き出されて使われる文書でもあります。
次の点を意識して書くと、事実が正しく伝わりやすくなります。
- 冒頭の1文で、「誰が・何を・いつ」を言い切る
- 固有名詞は正式名称で、数値には単位・比較対象・条件を、日付には年を付ける
- 会社概要の定型文を、毎回同じ文面で付ける
- 自社サイトのニュースページを正本にし、訂正や追記はまずそこで行う
- 配信サービスのリンクは、読者への案内として使う
- 画像だけで情報を出さず、本文にも書く
- 間違いは「訂正」と分かる形で知らせ、古い情報も消さずに状態を書く
特別な技術は要りません。次のリリースから、チェックリストで1つずつ確かめてみてください。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
ページを増やしても問い合わせが来ないなら、原因はページの外にあります。その場合は、下の入口からご相談ください。
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
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