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会社にホームページがないのは不利か作る前に決める判断基準

2026 9/05
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取引先が会社名で検索して、公式の情報が何も出てこない。求人に応募しようとした人が社名を調べ、事業内容が確認できずに手を止める。こうした場面は、ホームページを持たない会社で今も起きている。総務省が公表した令和6年通信利用動向調査報告書によると、自社のホームページを開設している企業の割合は93.2%に達した。数のうえでは、開設していない会社のほうが少数派になっている。

この記事で問いたいのは、開設率が高いから急いで作るべきかという点だけにとどまらない。作ったものの更新が止まり、連絡先にもたどり着けないホームページは、無い状態よりも会社の評価を下げてしまう。作ること自体が目的になると、この落とし穴にはまりやすい。ここでは、ホームページを持つかどうかの判断基準と、無いより悪いホームページの見分け方を、順を追って整理していく。読み終えたとき、自社が今日決めるべきことが1つ手元に残る形を目指す。

目次

会社にホームページがない会社はどれくらいあるのか

まず、感覚で語る前に数字で現在地を確かめておきたい。開設率がどのくらいなのかを知らないまま「うちだけ遅れているのでは」と焦っても、判断は良くならない。逆に「まだ無くても平気だろう」と構えていると、取り残されていることに気づけない。公的な統計を出発点にすると、この両方の思い込みを外せる。

総務省が公表した令和6年通信利用動向調査報告書は、開設状況をこう記している。「自社のホームページを開設している企業の割合は93.2%と、前年(令和5年)から0.2ポイントの上昇となっている」。前年からの伸びはわずかで、開設率はすでに高い水準で頭打ちに近づいた。つまり、持つか持たないかという問いは、開設率が95%を超える業種が並ぶ現状では、ほぼ決着している段階にある。

業種と規模で開設率は大きく割れる

同じ調査を産業分類別に見ると、情報通信業が98.6%、金融・保険業が97.0%、不動産業が96.7%、建設業が95.4%、卸売・小売業が95.3%と、いずれも95%を超えている。従業者規模別では、300〜499人の企業で98.0%と最も高い。規模が大きい会社ほど開設率は上がり、小規模な会社ほど「まだ無い」が残っている構図が読み取れる。

この数字が示すのは、開設していない側に回るほど、同業のなかで目立ってしまうという現実だ。取引先や求職者が複数の会社を並べて比べたとき、公式の情報を出していない1社は、比較の土俵に乗る前に候補から外れやすい。開設率の高さは、無い会社の不利がそのぶん際立つことを意味している。

分類 ホームページ開設率 読み取れること
全体 93.2% 持つ持たないの議論はほぼ決着
情報通信業 98.6% 無い会社は同業で例外的な存在
建設業 95.4% 職人系の業種でも標準になった
卸売・小売業 95.3% 取引先の確認が前提になっている
従業者300〜499人 98.0% 規模が上がるほど無い会社は減る
出典 総務省 令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)

「ホームページがない」には2種類ある

ここで言葉を分けておきたい。世の中で「ホームページがない会社」と呼ばれるものには、本当にウェブ上に何も無い会社と、ドメインは取ってあるが数年前の会社概要だけが載って止まっている会社の2つが混ざっている。後者は形のうえでは「ある」に数えられるが、訪れた人から見れば機能していない。開設率93.2%という数字のなかにも、この名ばかりの状態が相当数まぎれ込んでいる。

本当に無い会社は、まず作るかどうかを決める段階にいる。名ばかりの会社は、作り直すか運用の体制を立て直すかを決める段階にいる。悩みの入口が同じ「ない」でも、次に取る手はまるで違ってくる。自社がどちらなのかをはっきりさせることが、遠回りを避ける第一歩になる。

あなたの会社の状態 いま起きていること 次にすること
ウェブ上に何も無い 検索しても公式情報が出ない 作る目的を1つ決める
会社概要だけで更新が停止 古い情報が信用を下げている 載せる情報と更新担当を決め直す
他社の作成ページに間借り 自社で情報を管理できない 自前の置き場所を持つか検討する
SNSのみで運用 過去の投稿が流れて残らない まとめ役のページを1枚作る

ホームページがないと具体的に何を失うか

「無いと不利」とだけ言われても、腹落ちしないまま作ってしまうと運用が続かない。何を失っているのかを具体的な場面に置き換えると、作る理由がはっきりする。ここでは、無い会社が日々こぼしている接点を4つの場面で見ていく。

取引先が信用の確認先を失う

新しい取引が始まる前、担当者は相手の会社名を検索する。所在地、事業内容、代表者、これまでの実績。こうした基本情報を公式の場所で確認できないと、相手は無意識に警戒する。名刺やメールの署名だけで判断を迫られる状況は、相手に余計な手間と不安を負わせてしまう。信用は、確認できる情報の量に比例して積み上がる。とりわけ初めて取引する相手は、金額の大きい発注ほど慎重に相手を調べる。所在地の記載一つが無いだけで、実体のある会社なのかという疑いが芽生え、稟議の途中で立ち消えになることもある。

求人で候補者に検索され脱落する

応募を迷っている人ほど、社名を検索して会社の姿を確かめようとする。そこで公式の情報が出てこないと、求人媒体の文面がどれだけ整っていても、応募の一歩を踏み出せない。働く場所を選ぶ側にとって、公式の情報が無い会社は輪郭がつかめず、比較のなかで後回しにされる。人手が足りない会社ほど、この取りこぼしは痛い。求人媒体に費用をかけて掲載しても、社名を検索した先に受け皿が無ければ、集めた関心はそのまま流れ去る。応募という行動の直前で、確かめる場所が無いことが最後の一押しを止めてしまう。

問い合わせの受け皿が電話とメールに限られる

ホームページが無いと、問い合わせの入口は電話番号と個人のメールアドレスに限られる。相手が連絡したいと思った瞬間に、フォームという受け皿が用意されていない。日中に電話をかけづらい相手や、文章で用件を整理してから送りたい相手は、その場で連絡をあきらめる。取りこぼした問い合わせは記録にも残らないため、失ったことにすら気づけない。

商談のあとに見返す場所が無い

商談で好感触を得ても、その場で契約が決まることは少ない。相手は社内に持ち帰り、上司や同僚に説明する。このとき、あとで見返せる公式の場所が無いと、あなたの会社の話は担当者の記憶だけに頼ることになる。記憶は薄れ、説明は曖昧になり、稟議は通りにくくなる。見返せるページは、商談の続きを社内で進めてもらうための土台になる。

失っている接点 相手の状況 ホームページがあれば
取引前の信用確認 名刺だけで判断を迫られる 事業内容と実績を落ち着いて確認できる
求人への応募 会社の姿がつかめず躊躇する 働く場所を具体的に想像できる
問い合わせの入口 電話しづらく連絡をあきらめる フォームから都合の良い時間に送れる
商談後の社内共有 担当者の記憶頼りになる 見返せる場所で稟議が進む

それでも急いで作らない方がよいケース

ここまで無い会社の不利を並べてきたが、だからといって、とにかく早く作れば良いという話にはならない。準備が整わないまま作ると、更新の止まった名ばかりのホームページが1つ増えるだけだ。作ることが目的になった瞬間に、この結末が近づく。次のような状況にあるなら、作る前に足を止めて体制から整えたい。

更新する人が社内に一人もいない

ホームページは、公開した日から古び始める。事業内容が変わり、実績が増え、担当者が代わる。この変化を反映する人が社内にいないと、情報はその日のまま凍りつく。数年前の代表者名や、すでに終わったキャンペーンが残ったページは、訪れた人に「この会社は動いているのか」という疑いを抱かせる。誰が手を入れるのかを決めてから作る順番が要る。

載せる情報がまだ固まっていない

自社が誰に何を提供しているのか。この核心が言葉になっていない段階でデザインから入ると、飾りは立派でも中身の薄いページができあがる。作る前に、どの顧客のどの困りごとに応えるのかを一文で言い切れるところまで詰めておきたい。この一文が定まれば、載せる情報も、載せない情報も自然と決まっていく。逆に言えば、この一文を後回しにしたまま制作に入ると、あれもこれもと欲張った結果、誰の心にも残らない総花的なページになりやすい。言葉が先で、見た目は後だ。

問い合わせが来ても対応する体制が無い

フォームを設置すれば、問い合わせは届くようになる。ところが、届いた問い合わせに翌日以降まで誰も気づかない体制のままだと、せっかくの連絡を取りこぼす。返信が遅れた相手は、その一度で会社への期待を下げる。問い合わせを受ける以上、誰がいつ確認して、いつまでに返すのかを先に決めておく必要がある。

作る前に確認すること 整っていないと起きること 先に決めておく形
更新の担当 情報が古びて信用を下げる 誰が月に一度手を入れるか決める
載せる情報の核 中身の薄いページになる 誰の何に応えるかを一文にする
問い合わせ対応 連絡を取りこぼす 確認する人と返す期限を決める
公開後の予算 放置され塩漬けになる 維持にかける時間を見積もる

無いより悪いホームページの見分け方

作ること自体が目的になると、公開した時点で満足してしまう。だが訪れた人は、公開の達成感を共有してくれない。彼らが見るのは、目的の情報に早くたどり着けるかどうかだけだ。ここでは、無い状態よりも会社の評価を下げてしまうホームページの特徴を、点検できる形で挙げていく。自社のページに当てはまるものが1つでもあれば、直す優先順位は高い。

連絡先にたどり着けない

問い合わせをしたい人が、電話番号やフォームを探して何度もページを行き来する。この状態は、来客が受付の場所を探して社内をさまようのと同じだ。連絡先は、どのページからでも1回の操作でたどり着ける場所に置く。せっかく興味を持った人を、探させる手間で失うのは惜しい。

何をしている会社か短時間で分からない

トップページを開いて数秒のうちに、何をしている会社なのかが伝わらないと、訪れた人は戻るボタンを押す。抽象的な理念や飾りの言葉が先に並び、肝心の事業内容が下の方に埋もれているページは、この離脱を招く。最初に目に入る場所へ、誰に何を提供しているかを短い言葉で置くだけで、離脱は目に見えて減る。

スマートフォンで表示が崩れる

いまや会社名の検索も、その多くがスマートフォンから行われる。パソコンの画面だけを想定して作られたページは、スマートフォンで文字が小さすぎたり、横にはみ出したりする。指で操作しづらいボタンは、それだけで問い合わせをあきらめさせる。小さな画面で自社のページを開き、指だけで最後まで進めるかを確かめておきたい。

最終更新が何年も前で止まっている

お知らせ欄の最新の日付が数年前で止まっているページは、訪れた人に「もう営業していないのでは」という不安を与える。情報の鮮度は、会社が動いていることの証拠になる。頻繁な更新が難しくても、季節のあいさつや営業日の案内など、動いている痕跡を残す工夫はできる。凍りついた日付は、それだけで信用を削っていく。

アクセシビリティを誰も知らないまま作られている

読みやすさへの配慮が抜けたページは、高齢の顧客や、体の状態によって操作に制約のある人を静かに締め出す。総務省の令和6年通信利用動向調査報告書によると、ウェブアクセシビリティの日本産業規格への準拠状況をたずねた設問で「この規格およびアクセシビリティとは何かを知らなかった」と答えた企業が51.5%と最も多かった。作り手の半数が言葉すら知らないまま公開している現状は、名ばかりのページが生まれる背景をよく表している。

点検する項目 当てはまると 直すときの目安
連絡先の場所 問い合わせをあきらめられる 全ページから1操作で届く位置へ
事業内容の伝わりやすさ 数秒で離脱される 最初の画面に短い言葉で置く
スマートフォン表示 読めず操作できない 小さな画面で最後まで進めるか確認
最終更新の日付 営業中か疑われる 動いている痕跡を定期的に残す
読みやすさへの配慮 一部の顧客を締め出す 文字の大きさと色の濃さを見直す

作る前に決める3つの判断基準

ここが記事の中心になる。ホームページを作るかどうか、作り直すかどうかで迷ったとき、デザインや機能から考え始めると判断は迷走する。先に決めるべきは、もっと手前の3つだ。この3つが定まっていれば、あとの選択はすべてこの基準から逆算できる。定まっていなければ、どれだけ立派なページを作っても目的からずれていく。

このホームページで誰の何を動かすのかを1つに絞る

取引先の信用も、求人の応募も、既存客への案内も、すべてを1枚で背負わせようとすると、どの相手にも中途半端な印象を残す。まず、いちばん解決したい課題を1つに絞る。人が採れないことが最大の悩みなら、求職者に向けた情報を主役に置く。新規の取引を増やしたいなら、取引前の相手が知りたい情報を最前面に出す。絞ることで、載せる情報の優先順位が一本の軸で決まる。

訪問者が次にする1つの行動を決める

ホームページは、読ませて終わりの場所ではない。訪れた人に次の一歩を踏んでもらう場所だ。問い合わせフォームを送ってほしいのか、電話をかけてほしいのか、資料を受け取ってほしいのか。この行動を1つに定め、その行動へ迷わず進める導線をページの各所に置く。行動を欲張って並べるほど、訪れた人は何をすればよいか分からなくなり、結局何もせずに去っていく。

更新する頻度と担当を先に決める

作る前に、公開した後の運用を先に決めておく。月に一度なのか、四半期に一度なのか、更新の頻度を現実的な線で決め、その作業を担う人の名前まで固める。ここが曖昧なまま公開すると、多忙のなかで更新は後回しになり、やがて名ばかりのページへと沈んでいく。運用の見通しが立たないなら、機能を削ってでも維持できる小さな形から始める判断が要る。

1 誰の何を動かすか を1つに絞る 2 次にする1つの 行動を決める 3 更新の頻度と 担当を決める そのうえで 最後に

解決したい課題 主役に置く情報 訪問者にしてほしい行動
新規の取引を増やす 事業内容と取引実績 問い合わせフォームの送信
人を採用する 働く環境と社員の様子 採用ページからの応募
既存客の満足を保つ 使い方や困りごとへの答え よくある質問の確認
信用を裏づける 会社概要と所在地 連絡先への到達

会社概要だけのホームページに意味はあるのか

「まずは会社概要だけでも」という判断は、よく聞く。この形にも役割はある。取引先が社名を検索したとき、所在地と事業内容を確認できる場所があるだけで、名刺しか無い状態よりは信用が積み上がる。名ばかりのページの多くがこの会社概要止まりだが、更新が生きていれば最低限の看板としては働く。

ただし、会社概要だけのページは、訪れた人に次の一歩を用意していない。読んで終わり、確認して終わりで、問い合わせや応募へはつながりにくい。看板として置くと割り切るなら会社概要だけでも成り立つが、集客や採用の成果を求めるなら、先ほどの判断基準に沿って主役の情報と行動の導線を足していく必要がある。

看板として置くか成果を求めるかで役割が変わる

会社概要だけのページを、取引前の確認先という看板と位置づけるのか、問い合わせを生む営業の入口と位置づけるのか。この位置づけによって、足すべき情報の量はまるで変わる。看板でよいなら、正確さと更新の鮮度だけを守れば足りる。成果を求めるなら、看板の役割に加えて、相手の行動を促す仕掛けが要る。自社がどちらを求めているかを、作る前にはっきりさせておきたい。

SNSやポータルサイトでは代わりにならないのか

ホームページの代わりに、SNSのアカウントや業種別のポータルサイトで済ませている会社は多い。これらには接点を広げる強みがある。一方で、自社の情報を思い通りに置き、長く残す用途には向かない。役割の違いを理解したうえで、組み合わせて使うのが現実的だ。

SNSは接点であって受け皿になりにくい

SNSは、新しい相手と出会う接点としては強力に働く。投稿が広く届き、反応も早い。その反面、投稿は時間とともに流れて過去に沈み、あとから探し出すのは難しい。会社の基本情報をじっくり読ませたり、問い合わせを整理して受けたりする用途には向いていない。SNSで興味を持った人が、落ち着いて情報を確かめる場所として、自社のページが要る。

自社で情報の置き場所を持つ意味

ポータルサイトや他社の作成サービスに間借りしていると、掲載の形式や情報の量が相手の都合に縛られる。サービスが仕様を変えたり終了したりすれば、積み上げた情報ごと失う。自社のドメインでページを持てば、載せる内容も見せ方も自分で決められ、資産として手元に残る。接点はSNSで広げ、受け皿と資産は自社のページで持つ。この役割分担が、無理のない形になる。

手段 得意なこと 苦手なこと
SNS 新しい相手との出会いを広げる 情報を残し整理して見せる
ポータルサイト 業種で探す人に見つけてもらう 自社の都合で内容を決める
自社ホームページ 情報を資産として残し受ける 公開しただけでは人が来ない

自作と外注のどちらで始めるかの判断

作ると決めたあと、自分たちで作るか、外部に頼むかで迷う場面が来る。この判断も、感覚に頼らず条件で切り分けられる。手を動かせる人が社内にいるか、更新を自分たちで回したいか、公開までに割ける時間はどれだけか。この3つの条件が、向いている進め方を教えてくれる。

社内に手を動かせる人がいるか

簡単な更新を自分たちでこなせる人が社内にいるなら、作成サービスを使って自作で始める道が開ける。誰も触れないなら、無理に自作すると更新が止まり、名ばかりのページに逆戻りする。手を動かせる人の有無は、公開後の維持まで見据えた判断の分かれ目になる。

公開までに割ける時間を見積もる

自作は費用を抑えられる一方で、学びながら進めるぶん時間がかかる。外注は費用がかかるが、公開までの時間を短くできる。急ぎで看板が要るのか、時間をかけても手の内で育てたいのか。事業の状況に照らして、時間と手間のどちらを優先するかを決めれば、進め方はおのずと定まる。金額の多寡だけで飛びつくと、公開後に維持できず塩漬けになりやすい。

社内の状況 向いている進め方 気をつけること
触れる人がいて時間もある 作成サービスで自作 更新を続ける仕組みを先に決める
触れる人がいるが時間が無い 骨組みは外注し更新は自社 引き継ぎの手順を残してもらう
触れる人がいない 外注して保守も依頼 更新の依頼先を確保しておく

小さく作って育てる進め方

完成した立派なホームページを一気に用意しようとすると、準備の長さに疲れて頓挫しやすい。最初は必要な要素だけを備えた小さな形で公開し、反応を見ながら足していく進め方が、続けるうえでは現実的だ。作ることを目的にせず、直し続けることを前提に置くと、名ばかりの状態に陥りにくい。

最初の1ページに何を書くか

最初に用意するのは、何をしている会社かが短時間で伝わる説明、連絡先、そして訪問者にしてほしい1つの行動への導線。この3点がそろっていれば、看板としても営業の入口としても最低限は働く。凝った機能や豊富なページは、反応を見てから足せばよい。最初から盛り込みすぎると、公開そのものが遠のいてしまう。

完成を待たず公開して直す

公開してからでないと、訪れた人がどこで迷うかは分からない。連絡先の場所、説明の言葉、行動への導線。これらは公開後の反応を見ながら直していくものだ。アクセスの記録を見る道具を入れておけば、どのページで人が去っているかが見える。手元のデータをもとに小さく直し続けるほど、ページは目的に近づいていく。

段階 足す内容 判断のきっかけ
公開の第一歩 事業説明と連絡先と行動の導線 まず看板を立てる
反応を見て次に よくある質問と実績 同じ問い合わせが増えたとき
成果を伸ばす 事例や利用者の声 問い合わせの質を上げたいとき
継続の仕組み 更新しやすいお知らせ欄 鮮度を保ちたいとき

ホームページを作った後に問い合わせを増やすために見る場所

公開はゴールに見えて、実際には直し続ける作業の始まりだ。問い合わせが思うように来ないとき、勘で作り替える前に、訪れた人の動きを記録から読む。どのページで人が去り、どこまで読んで戻っているのか。この事実をもとに直すほど、少ない手間で成果が上向く。

どこで人が去っているかを記録から読む

アクセスの記録を見ると、訪れた人の大半がトップページだけ見て去っているのか、問い合わせフォームの手前まで来て離れているのかが分かる。前者なら最初の説明が弱く、後者なら行動への導線か入力の手間に原因がある。去られている場所を特定してから直せば、あてずっぽうの作り替えを避けられる。問い合わせが増えない原因は、たいてい特定の一箇所に集まっている。

よくある質問

ホームページがない会社は取引で不利になりますか

不利になる場面は確かにある。取引前の担当者は社名を検索して相手を確かめるため、公式の情報が出てこないと警戒され、比較のなかで後回しにされやすい。総務省の調査で開設率が93.2%に達している以上、無い会社は同業のなかで目立ってしまう。ただし、名刺や紹介だけで取引が回っているなら、急いで作るよりも運用の体制を整えてから作る順番が安全だ。

会社概要だけのホームページでも意味はありますか

看板としての意味はある。所在地と事業内容を確認できる場所があるだけで、名刺しか無い状態よりは信用が積み上がる。ただし、会社概要だけのページは訪れた人に次の一歩を用意していないため、問い合わせや応募にはつながりにくい。集客や採用の成果を求めるなら、主役の情報と行動への導線を足していく必要がある。

SNSがあればホームページは不要ですか

役割が違うため、片方だけでは補い切れない。SNSは新しい相手と出会う接点として強い一方で、投稿が時間とともに流れて残らない。会社の基本情報を落ち着いて読ませたり、問い合わせを整理して受けたりする用途には、自社のページが向いている。接点はSNSで広げ、受け皿と資産は自社のページで持つ組み合わせが現実的だ。

ホームページは自作と外注のどちらがよいですか

社内に手を動かせる人がいて時間も割けるなら、作成サービスを使った自作から始められる。触れる人がいないなら、外注して保守まで依頼したほうが、公開後に更新が止まる事態を避けられる。判断の軸は金額の多寡よりも、公開したあとに維持し続けられるかどうかに置きたい。維持できない形で作ると、名ばかりのページになってしまう。

作ったのに問い合わせが増えません どうすればよいですか

作り替える前に、アクセスの記録で訪れた人がどこで去っているかを確かめたい。トップページだけ見て去っているなら最初の説明が弱く、フォームの手前で離れているなら行動への導線か入力の手間に原因がある。原因の場所を特定してから直すと、少ない手間で成果が上向く。勘に頼った全面的な作り替えは、うまくいった部分まで壊しかねない。

まとめ

会社にホームページがない状態は、開設率が93.2%に達したいま、同業のなかで目立つ不利につながる。取引前の信用確認、求人への応募、問い合わせの受け皿、商談後の社内共有。無い会社は、こうした接点を日々こぼしている。だからといって、準備の整わないまま作ると、更新の止まった名ばかりのページが1つ増えるだけになる。

大切なのは、作ることを目的にせず、誰の何を動かすのかを1つに絞り、訪問者にしてほしい行動を1つ決め、更新の頻度と担当を先に固めることだ。この3つが定まれば、自作か外注か、どこから始めるかといった選択は、すべてこの基準から逆算できる。無いより悪いページを避ける鍵は、公開の達成感に浸ることの手前にある。直し続ける前提を最初に置くことだ。読み終えたいま、自社が今日決めるべきことが1つ見えているはずだ。

その日にできる点検

最後に、今日のうちに手を動かせる点検を表にまとめておく。上から順に見て、当てはまるものから着手すると、次の一歩が具体的になる。

点検すること 確かめ方 今日の一歩
自社の状態はどちらか 社名で検索して結果を見る 本当に無いか名ばかりかを判定する
解決したい課題 取引か採用か既存客かを問う いちばんの課題を1つ書き出す
してほしい行動 問い合わせか応募か確認か 訪問者の次の一歩を1つ決める
更新の担当 誰が手を入れられるか確かめる 担当者の名前と頻度を決める
連絡先への到達 スマートフォンで開いてみる 1操作で連絡先に届くか確認する
情報の鮮度 お知らせの最新の日付を見る 古い情報を1つ更新する

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この記事を書いた人

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合同会社謙虚 代表社員。20代から、売る言葉だけを仕事にしてきました。電話営業で受話器を握っていた時代から、数千社のWEB集客に関わったいままで。詳しいプロフィールはこちら

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