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ホームページが検索の上位に出てこないときに確かめること

2026 8/25
magnifier

先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。「会社のホームページを作って2年になります。会社名で検索すればちゃんと出てきます。ところが、自社の商品やサービスに関する言葉で検索しても、うちのサイトはどこにも出てきません。何十ページもめくっても見当たらないのです。検索で見つけてもらうには、いったい何をすればいいのでしょうか」。会社名なら出るのに、それ以外の言葉ではまるで存在しないように扱われる。この状態で立ち止まっている中小企業は、驚くほど多くいます。ホームページさえ作れば、あとは検索から勝手に人が来る。そう聞かされて作ったのに、現実は違った。この落差の前で、次に何をすればいいのか分からず手が止まってしまうのです。

結論から書きます。検索で上位に出ないという悩みは、実は性質の違う3つの状態が同じ顔をしています。検索結果にそもそも載っていない状態、載っているのに順位が低すぎて見つからない状態、そして見落とされがちですが、誰も検索していない言葉で1位を取っている状態です。この3つは打ち手がまったく異なります。自分がどれなのかを見分けないまま、思いつきで対策を始めると、詰まっている場所を外したまま時間だけが過ぎていきます。この記事では、その3つを順に切り分け、読み終えたときに自社サイトで最初にやるべきことが1つ決まっている状態まで持っていきます。

目次

「検索で上位に出ない」の前に確かめる3つの状態

検索で見つからないと言っても、原因はひとつではありません。まず、自分のサイトがどの状態にあるのかを切り分けてください。ここを飛ばして対策に走ると、たとえば「載っていない」状態の会社が、順位を上げるための文章の手直しにいくら時間をかけても、そもそも土俵に上がっていないので何も変わりません。状態ごとに、やるべきことはまるで違います。載っていない会社に必要なのは登録の作業、順位が低い会社に必要なのは中身の手当て、需要のない言葉を狙っている会社に必要なのは狙いの変更です。同じ「検索で出ない」でも、処方箋が正反対になることさえあります。だからこそ、対策の前の切り分けに時間をかける価値があります。

切り分けの起点になるのは、無料で使える2つの道具です。1つは、自分のサイトが検索結果に載っているかを直接確かめる方法。もう1つは、載っている言葉と、その表示回数を教えてくれるサーチコンソールです。この2つを見れば、いま自分がどの状態にいるのかが、感覚に頼らず事実として分かります。

いま起きていること どの状態か 先にやること
会社名でしか出てこない 検索結果に載っていない可能性 載っているかを確かめる
載ってはいるが後ろのほう 順位が低く見つからない 検索意図に答える中身へ直す
上位なのに人が来ない 誰も検索しない言葉で1位 検索されている言葉へ狙いを移す
作ったばかりで日が浅い まだ認知が進んでいない 登録して更新を続けて待つ

そもそも検索結果に載っているかを確かめる

最初に確かめるのは、自分のサイトが検索エンジンに認知されているかどうかです。検索エンジンは、世界中のページを巡回して見つけ、その内容を登録してはじめて検索結果に出せるようになります。この登録が済んでいないページは、どれだけ中身が良くても、検索結果には一度も現れません。会社名では出るのにサービス名では出ない場合、トップページだけが登録されていて、中のページが登録されていないことがよくあります。トップページは外部からリンクされやすく、検索エンジンに見つけてもらいやすいのに対し、奥のほうにあるサービスのページは、そこへ至る道が細いと見つけてもらえないまま放置されます。中のページにたどり着く道が、サイトの中にきちんと通っているかも、あわせて確かめてください。

自分のサイトが登録されているかは、サーチコンソールに登録すれば、どのページが認知されていて、どのページが認知されていないかを1ページずつ確認できます。登録したばかりの新しいページは、認知されるまで数日から数週間かかることもあります。認知を早めたいときは、サーチコンソールから、このページを見てほしいと直接申請できます。申請したからといって必ず載るわけではありませんが、待つだけよりは早く見つけてもらえます。まずは、見つけてほしいページがきちんと登録されているかを確かめてください。

確認する場所 分かること やること
サーチコンソールの登録状況 認知されているページの数 主要ページの登録を確かめる
個別ページの検査 そのページが載っているか 載っていなければ申請する
登録を妨げる設定 誤って認知を止めていないか 非公開設定を解除する

載っているのに見つからない — 順位が低いとき

検索結果には載っているのに、後ろのほうに埋もれていて誰の目にも触れない。これが2つ目の状態です。検索する人のほとんどは、最初の画面に出てきたものしか見ません。何ページもめくって探す人は、ごくわずかです。そのため、10番目より後ろにいるページは、載っていないのとほとんど変わらない扱いになります。2番目の画面まで進む人でさえ少数で、3番目より奥はほとんど見られません。順位を1つ2つ上げるより、まず最初の画面に入れるかどうかが、来客の有無を大きく分けます。あと一歩で最初の画面に届きそうな言葉こそ、最初に手を入れる価値があります。11番目にいる言葉を10番目に上げる一手は、50番目を40番目に上げる十手より、はるかに大きく来客を変えます。伸びしろは、境目のすぐ手前にいちばん多く眠っています。ここで必要なのは、順位を押し上げる中身の手当てです。

順位が低いページには、たいてい共通した弱さがあります。検索した人が知りたいことに、正面から答えていないのです。検索エンジンは、検索した人がいちばん満足するページを上に出そうとします。会社が言いたいことばかりが並び、検索した人の疑問に答えていないページは、上に上がれません。順位を上げる作業の本体は、検索した人の疑問に、どこよりも丁寧に答える中身を用意することです。小手先の技術の話ではありません。

順位が低いページの特徴 検索した人の受け取り方 直し方
会社の宣伝ばかり 知りたいことに答えていない 疑問に正面から答える
中身が薄く短い 物足りず他のページへ移る 具体例や手順を厚くする
1ページに話題を詰め込む 結局どれも中途半端 話題ごとにページを分ける

いちばん多い落とし穴 — 誰も検索していない言葉で1位を取っている

3つ目の状態が、いちばん見落とされていて、いちばん多い落とし穴です。順位は取れている、検索結果の1番目に出ている。それなのに人が来ない。これは、その言葉を誰も検索していないからです。狙った言葉で1位になっても、その言葉を打ち込む人が月に数人しかいなければ、1位の価値はほとんどありません。順位は、あくまで人が検索して、はじめて意味を持ちます。誰も歩いていない道で先頭に立っても、後ろには誰もいないのです。

私たちも、自社のサイトでまさにこれを経験しました。上位を取っている記事を調べたところ、10番目以内に入っている記事が、1本あたり月に数回しか検索結果に表示されていませんでした。順位もクリック率も正常だったのに、そもそも表示される回数が桁違いに少なかったのです。原因は記事の質でも本数でもなく、狙った言葉に検索需要がなかったことでした。丁寧に書いた記事が、誰も通らない道の突き当たりに立てた看板になっていたのです。この経験から学んだのは、順位やクリック率といった、うまくいっているように見える数字だけを見ていると、根本の問題を見逃すということでした。1位という結果は誇らしく見えますが、その言葉に人が来ていなければ、1位は成果と呼べません。表示される回数という、もっと手前の数字まで見て、はじめて本当の状態が分かります。

検索結果に自動で出てくる検索候補は、その言葉が実際に打ち込まれた回数から作られています。候補がまったく出てこない言葉は、誰も打っていないということです。書き始める前に、狙う言葉を検索窓に入れて、候補が下に広がるかどうかを確かめてください。広がらない言葉でいくら1位を取っても、人は来ません。

狙った言葉の状態 意味していること 次にすること
検索候補がいくつも出る 実際に検索されている その言葉を狙って書く
候補が自分の言葉だけ 末端で広がりがない もっと手前の言葉に移す
候補が何も出ない 誰も検索していない その言葉では書かない

検索されている言葉の見つけ方

誰も検索しない言葉を避けるには、実際に検索されている言葉を先に見つける必要があります。手がかりは2つあります。1つは、検索窓に言葉を打ち込んだときに下に出てくる検索候補です。これは実際に打ち込まれた言葉から作られているので、候補が豊かに広がる言葉は、それだけ多くの人が検索しているということです。もう1つは、サーチコンソールが教えてくれる、自社サイトがすでに表示されている検索語です。

とくにサーチコンソールの検索語は宝の山です。すでに人がその言葉で自社サイトを見つけているのに、順位が低くて取りこぼしている言葉が見つかります。表示はされているのにクリックが少ない言葉は、あと少し順位を上げれば来客が増える、いちばん近い鉱脈です。掘れば出ると分かっている場所があるのに、遠くの当てのない土地を掘り続けるのはもったいない話です。すでに検索エンジンが、その言葉であなたのサイトを候補に挙げているという事実は、大きな手がかりです。まったく表示されていない言葉でゼロから戦うより、すでに土俵際まで来ている言葉を土俵の中央へ押し込むほうが、少ない力で成果が出ます。まずはこの、あと一歩の言葉を探すことから始めてください。ゼロから新しい言葉を探すより、すでに片足がかかっている言葉を伸ばすほうが、はるかに早く成果が出ます。

言葉を見つける手がかり 分かること 使い方
検索窓の検索候補 実際に検索されている言葉 候補が広がる言葉を選ぶ
サーチコンソールの検索語 すでに表示されている言葉 あと一歩の言葉を伸ばす
顧客からの問い合わせ 顧客が使う生の言葉 その言い回しで書く

検索した人の意図に答える

狙う言葉が決まったら、次はその言葉を打ち込んだ人が、何を知りたかったのかを考えます。同じ言葉でも、その裏にある知りたいことは違います。たとえば商品の名前で検索する人は、その商品の使い方を知りたいのか、値段を知りたいのか、他とどう違うのかを知りたいのか。この意図を外すと、いくら詳しく書いても検索した人の役に立たず、順位も上がりません。値段の考え方を知りたくて検索した人に、商品の歴史を延々と語っても、その人はすぐ別のページへ移ります。逆に、選び方を知りたい人に、いきなり申し込みを迫っても、まだそこまでの気持ちになっていません。検索エンジンは、その離脱を見て「このページは求められている答えを持っていない」と判断します。詳しさの量より、意図への正確さが、順位を分けるのです。

検索結果の顔ぶれから意図を読む

意図を知る手っ取り早い方法は、その言葉で実際に検索してみて、上位に並んでいるページの顔ぶれを見ることです。上位が使い方を解説する記事ばかりなら、その言葉で検索する人は使い方を知りたがっているということです。検索エンジンは、多くの人が満足したページを上に出しているので、上位の顔ぶれは、検索した人の意図の答え合わせになります。自分が書こうとしている中身が、その顔ぶれと噛み合っているかを確かめてください。

検索した人の意図 上位に並びやすいページ 用意する中身
やり方を知りたい 手順を解説する記事 手順を具体的に示す
選び方を知りたい 判断基準をまとめた記事 選ぶ観点を提示する
頼み先を探している サービスの紹介ページ 解決できることを明記する

上位表示は1ページでは足りない

検索で見つけてもらう力は、1ページの出来だけで決まるものではありません。サイト全体が、あるテーマについてどれだけ詳しいかも見られています。1つのテーマについて、入り口になる記事が1本あるだけの状態と、その周辺の疑問に答える記事が何本もそろっている状態では、検索エンジンからの評価が変わります。関連する記事を積み重ねると、サイト全体が「このテーマに詳しい場所」として扱われ、個々のページも上がりやすくなります。1本の名記事で勝負するより、そのテーマを囲むように複数の記事でまわりを固めるほうが、結果として中心の記事も強くなります。読者にとっても、1つの疑問が解けた先に、次の疑問へ答える記事がそろっていれば、そのサイトの中で回遊が続き、信頼が積み上がっていきます。

ここで大切なのは、似たような薄い記事を量産しないことです。同じような内容の記事をいくつも作ると、検索エンジンから見て、どのページを出せばいいのか分からない会社になり、かえってどのページも上がりにくくなります。1つのテーマについて、力を込めた厚い記事を軸に置き、その周辺の別々の疑問に、それぞれ独立した記事で答える。この形にすると、記事どうしが互いを支え合います。厚い軸の記事が周辺の記事を引き上げ、周辺の記事が軸のテーマへの詳しさを裏づける。単発の記事を増やすのとは、積み上がり方がまるで違います。

記事の増やし方 検索エンジンの受け取り方 結果
薄い記事を量産する どれを出すか判断できない どのページも上がりにくい
軸となる厚い記事を置く このテーマに詳しいと判断 軸のページが上がる
周辺の疑問に個別に答える 網羅性が高いと評価する 互いに支え合って上がる

内部リンクで弱いページを支える

記事がそろってきたら、記事どうしをつなぐ内部リンクを張ります。関連する記事を互いにリンクでつなぐと、検索した人が知りたい情報へ回遊しやすくなるだけでなく、検索エンジンがサイトの中を巡回しやすくなります。とくに、まだ評価の低い新しい記事を、すでに評価の高い記事からリンクでつなぐと、高い記事の力の一部が新しい記事に伝わり、上がりやすくなります。

内部リンクを張るときは、ただ機械的に関連記事を並べるのを避け、文章の流れの中で自然につなぐことが大切です。読んでいる人が「この点をもっと知りたい」と思ったその場所に、それに答える記事へのリンクを置く。この置き方だと、検索した人にとっても役立ち、検索エンジンから見ても意味のあるつながりになります。リンクは、サイトの中の道です。道が通っていないページは、どれだけ良い中身でも、たどり着いてもらえません。せっかく書いた記事が孤立した島になっていないか、どのページからその記事へ行けるのかを、一度たどってみてください。入り口の多いページほど、検索エンジンにも人にも見つけてもらいやすくなります。

内部リンクの張り方 効果 注意点
強い記事から新しい記事へ 新しい記事が上がりやすい 関連するものだけをつなぐ
文中の自然な場所に置く 読者も回遊しやすい 脈絡のない場所に置かない
軸の記事へ集約する 軸のページが強くなる 張りすぎて散らかさない

地域で探される業種の場合

店舗や地域に根ざした業種では、狙う言葉に地域名を組み合わせることが効きます。全国を相手にした広い言葉で1位を取るのは難しくても、地域名を添えた言葉なら、競う相手がぐっと減ります。しかも、地域名を添えて検索する人は、すでにその地域で頼み先を探している、行動に近い人です。広い言葉で遠くの人を大勢集めるより、地域を絞って近くの人に確実に見つけてもらうほうが、来客につながります。全国向けの大きな言葉は、大手や情報サイトがすでに上位を占めていて、あとから割って入るのは容易ではありません。ところが地域名を添えたとたん、競う相手は同じ地域の数社に絞られます。勝てない土俵で消耗するより、勝てる土俵を選ぶ。地域を狙うのは、この現実的な戦い方でもあります。

あわせて、地図の検索に自社を登録しておくと、地域名で探す人の目に触れやすくなります。営業時間や住所、写真をきちんと整えておくと、探している人が安心して足を運べます。地域の業種にとって、この地図の登録は、費用をかけずにできる、効果の大きい入り口づくりです。

地域の狙い方 向いている業種 やること
地域名を言葉に添える 店舗・来店型の業種 地域名つきの言葉で書く
地図の検索に登録する 地域で探される業種 住所や時間を整えて登録
地域の話題を記事にする 地域密着の業種 地元に役立つ情報を書く

すぐ効くものと、時間がかかるもの

検索の対策には、すぐ結果に表れるものと、育つのに時間がかかるものがあります。ここを分けて考えないと、時間がかかる作業の途中で、効いていないと勘違いして手を止めてしまいます。登録の申請や、誤った非公開設定の解除は、比較的早く結果に表れます。一方、記事を積み重ねてサイト全体の評価を上げる作業は、数か月単位で育っていきます。

焦らないための支えになるのが、サーチコンソールの表示回数です。順位がまだ上がりきっていなくても、表示される回数が増えていれば、検索エンジンからの評価は着実に育っています。この考え方は、私たちが自社サイトで検索の状態を調べたときにも役立ちました。順位だけを見ていたら見えなかった問題が、表示回数まで並べたとたんにはっきりしたのです。芽が地面の下で根を伸ばしている時期は、地上からは何も変わって見えません。表示回数は、その地面の下の変化を見せてくれる、数少ない窓です。ここが増えているなら、順位という花が咲くのは時間の問題だと考えて、手を止めずに続けてください。順位という最終結果だけを見ると変化が見えにくいので、その手前の表示回数を先行して見ておくと、育っている手ごたえをつかめます。

対策 効き方 見る数字
登録の申請 数日から数週間で表れる 認知されたページの数
誤設定の解除 比較的すぐ表れる 登録状況の回復
記事の積み重ね 数か月かけて育つ 表示回数の増加

クリックされる見せ方まで整えて仕上げる

検索結果に上位で並んでも、そこで表示される見出しと説明文が魅力に欠けると、人はクリックしません。検索結果の一覧には、ページの見出しと、それに続く短い説明文が並びます。この2つは、検索した人が「どれを開くか」を決める最後の判断材料です。せっかく上位に出ても、ここが素っ気ないと、下にいる別のページに客を持っていかれます。

見出しには、その言葉で検索した人が探しているものを、そのまま置いてあげてください。検索した言葉が見出しの中にあると、人は「これはまさに自分の探していたページだ」と感じて開きます。検索結果の一覧に並んだ十件の中から、人は一瞬で開くものを選びます。その一瞬で選ばれるかどうかは、見出しに自分の探した言葉があるか、その先に答えがありそうかで決まります。上位に並ぶことは入り口に立つことで、そこで選ばれる見せ方まで整えて、はじめて来客につながります。説明文には、そのページを開くと何が分かるのか、どんな悩みが解決するのかを、短くはっきり書きます。上位に並んだ後の、この最後のひと押しまで整えて、検索の対策はようやく仕上がります。

検索結果での見せ方 素っ気ない状態 クリックされる状態
見出し 会社名や抽象的な言葉だけ 検索した言葉と得られるものを置く
説明文 空欄か機械的な抜粋 開くと分かることを短く書く
表示される住所や情報 古いまま放置 いまの情報に更新する

検索の順位は上下する前提で付き合う

検索の順位は、一度上がったら固定されるものではありません。検索エンジンは、より良いページを上に出そうと絶えず並び替えています。競う相手が新しい記事を出せば、こちらの順位は下がることもあります。この上下に一喜一憂して、順位が少し下がるたびに慌てて中身をいじると、かえって評価を乱すことがあります。

大切なのは、日々の細かな順位の上下から目を離し、数か月単位の大きな流れを見ることです。全体として表示回数が増え、来客が増えているなら、細かな順位の揺れは気にする必要がありません。順位を毎日眺めるより、月に一度、表示回数と来客の推移を並べて見るほうが、正しい判断につながります。検索の対策は、短距離走の速さより、長く続ける持久走の粘りがものを言います。

見る間隔 見える景色 判断への向き不向き
毎日順位を眺める 細かな上下に振り回される 判断を誤りやすい
月に一度まとめて見る 大きな流れがつかめる 正しい判断につながる
季節をまたいで見る 需要の波と実力を分けられる 手当ての効果が測れる

自社の言葉と、顧客が検索する言葉はずれている

検索で見つからない会社に共通して見られるのが、社内で使っている言葉を、そのまま見出しやページに使っていることです。業界の専門用語や、自社独自のサービス名。これらは社内では当たり前でも、困りごとを抱えた人は、まったく別の言葉で検索します。専門用語で書かれたページは、その専門用語を知っている人にしか見つけてもらえません。ところが、いちばん来てほしいのは、まだ言葉を知らない、これから困りごとを解決したい人のはずです。

たとえば、自社が「業務効率化支援」と呼んでいるサービスを、顧客は「手作業 減らしたい」といった素朴な言葉で探しているかもしれません。この2つがつながっていないと、必要としている人がいるのに、永遠に出会えません。売り手と買い手が、同じ悩みについて別々の言葉で語り、すれ違い続けている状態です。埋めるべきは、自社の言葉と顧客の言葉のあいだの溝です。顧客が実際に使う言葉は、過去の問い合わせのメールや、商談での会話、そしてサーチコンソールに残る検索語の中にあります。そこから拾った言葉で書き直すだけで、これまで届かなかった人に届き始めます。

言葉のずれ 起きていること 埋め方
専門用語で書いている その言葉を知る人しか来ない 顧客の素朴な言葉に直す
自社独自の呼び名を使う 誰も検索していない言葉になる 一般に通じる言葉を併記する
社内目線の言い回し 困りごとの言葉と噛み合わない 問い合わせの生の言葉を使う

更新を止めたサイトは静かに沈んでいく

検索で上位にいたサイトが、いつのまにか順位を落としていることがあります。原因の1つが、更新の停止です。何年も手を入れていないサイトは、情報が古くなり、書かれている内容と今の実態がずれていきます。検索エンジンは、いま検索した人の役に立つページを上に出そうとするので、古びた情報のページは、少しずつ後ろへ下げられます。作って公開したら終わり、という付き合い方が、じわじわと順位を蝕んでいきます。

更新といっても、大がかりな作り直しは要りません。古くなった情報を今の内容に直す、新しく生まれた疑問に答える記事を1本足す、実績が増えたら書き加える。こうした小さな手入れを続けるだけで、サイトは「いま生きている場所」として扱われます。放置された看板と、こまめに手入れされた店先では、通りかかった人の印象がまるで違います。検索エンジンも、そこは人と同じように見ています。ほこりをかぶった店に人が入りにくいのと同じで、更新の止まったサイトは、訪れた人にも「まだやっているのだろうか」という不安を抱かせます。手入れを続けることは、検索の順位のためであると同時に、訪れた人を安心させるためでもあります。

更新の状態 検索エンジンの扱い やること
何年も放置している 古い情報として下げられる 古い記述を今の内容に直す
新しい疑問に答えていない 網羅性で後れを取る 生まれた疑問に記事で答える
こまめに手を入れている 生きている場所と扱う 小さな手入れを続ける

やらなくていいこと

検索の話になると、次々と新しい対策が流行します。しかし中には、手間をかけても効果のないものが混じっています。とくに、検索エンジンに合わせるための特別なファイルや、生成する検索のための専用の記述を用意する必要はありません。これは検索エンジンを提供している側が、はっきりと不要だと述べています。

検索エンジンの公式の説明には、こう書かれています。「特別なファイルやマークアップ、機械が読むための記述を新しく作る必要はありません。検索に出るために、検索エンジン自身がそれらを使っていないからです」。作る側が使わないと明言しているものに、時間をかける意味はありません。限られた時間は、検索した人の疑問に答える中身を厚くすることに使ってください。それが、遠回りに見えて、いちばん効く道です。新しい対策が流行するたびに飛びつくと、そのつど時間を奪われ、肝心の中身がおろそかになります。検索エンジンが繰り返し伝えているのは、結局のところ「検索した人の役に立つページを作りなさい」という一点です。この芯を押さえていれば、流行に振り回されずにすみます。

流行する対策 実際のところ 代わりにやること
検索エンジン向けの特別なファイル 検索エンジンが使っていない 中身を厚くする
本文を細切れにする 理解のために不要 読みやすい流れで書く
言葉の詰め込み やると評価が下がる 自然な文章で書く

よくある質問

Q. 会社名では出るのに、サービス名では出てきません。

まず、サービスを説明するページが検索結果に登録されているかを確かめてください。会社名で出るのはトップページだけが登録されているためで、中のページが登録されていないことがよくあります。登録されているのに出てこないなら、そのサービス名で検索する人の疑問に、ページが正面から答えられているかを見直します。サービス名だけを大きく掲げて、その中身や、どんな悩みを解決するのかが書かれていないページは、検索した人にとって答えのないページです。名前を掲げるだけでなく、その名前で探した人が知りたいことを、ページの中にきちんと用意してください。

Q. 記事を書いても順位が上がりません。

その記事が狙っている言葉を、検索窓に入れて候補が広がるかを確かめてください。候補が出てこない言葉なら、そもそも検索している人がいないので、順位を取っても人は来ません。候補が広がる言葉に狙いを移すか、サーチコンソールですでに表示されている言葉を見つけて、そこを伸ばすほうが早く成果が出ます。書く前に、狙う言葉を検索窓に入れて確かめるひと手間を習慣にすると、誰も来ない記事を書き続ける無駄を防げます。この確認は一分もかからず、しかも書いた後では取り返しがつきません。

Q. どれくらいで検索に出るようになりますか。

登録の申請なら、数日から数週間で検索結果に表れ始めます。一方、狙った言葉で上位に入るには、記事を積み重ねてサイト全体の評価を育てる必要があり、数か月単位の時間がかかります。すぐ効く作業と、時間をかけて育てる作業を分けて考えると、途中で焦らずに続けられます。

Q. お金をかけずに検索対策はできますか。

できます。サーチコンソールも、地図の検索への登録も、無料です。検索されている言葉を見つけ、その疑問に答える記事を書き、記事どうしを内部リンクでつなぐ。この一連の作業を支えるのは、お金よりも手間です。むしろ、お金をかける前に、この無料の土台を整えるほうが先です。多くの会社は、検索対策と聞くと、まず業者への支払いを思い浮かべます。けれど、いちばん効く土台の部分は、自分の手と無料の道具で作れます。お金は、その土台を作ったうえで、なお手が足りない部分を補うために使うと、無駄になりません。

Q. 専門の業者に頼むべきでしょうか。

まずは自社で、登録の確認と、検索されている言葉の把握という土台を整えてください。この2つは専門知識がなくてもでき、しかも費用がかかりません。ここを飛ばして外部に頼むと、土台の欠けたまま上物だけにお金を払うことになりがちです。ここが整っていないまま外部に頼むと、土俵に上がっていない状態で順位対策の費用を払うことになります。土台を整えたうえで、記事を書く手が足りないなら、そこを補ってもらうという順番が無駄になりません。何を頼むのかが自分で分かっている状態で依頼すると、業者の提案が良いものかどうかも判断できます。土台を知らないまま丸ごと任せると、成果の出ない対策にお金を払い続けても気づけません。

まとめ

ホームページが検索で見つからないのは、3つの状態のどれかです。検索結果に載っていないのか、載っているのに順位が低いのか、それとも誰も検索していない言葉で1位を取っているのか。この切り分けを飛ばして対策に走ると、詰まっている場所を外したまま時間が過ぎます。デザインの手直しに何か月もかけたのに、実は登録すらされていなかった、という遠回りは珍しくありません。まず、無料の道具で自分がどの状態かを確かめてください。それが、すべての対策の出発点になります。

そのうえで、検索されている言葉を見つけ、その言葉を打ち込んだ人の疑問に、どこよりも丁寧に答える中身を用意する。この2つを外さなければ、細かな技術を追わなくても、検索での存在感は着実に育っていきます。順位を上げる作業の本体は、検索した人の役に立つことに尽きます。小手先の技術で押し上げるものではありません。まずはサーチコンソールを開いて、すでに表示されているのに取りこぼしている言葉を1つ見つけ、そのページを厚くすることから始めてください。すでに芽が出ている場所に水をやるのが、いちばん早く花を咲かせます。それが、検索で見つけてもらうための最短の一歩です。

今日できる点検

点検する場所 いま確かめること 今日やること
ページの登録状況 主要ページが載っているか サーチコンソールで確かめる
狙っている言葉 検索候補が広がるか 検索窓に入れて確かめる
すでに表示された言葉 取りこぼしがないか あと一歩の言葉を1つ選ぶ
そのページの中身 疑問に答えているか 足りない答えを1つ足す
表示回数の推移 評価が育っているか 先月と今月を並べて見る

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この記事を書いた人

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合同会社謙虚 代表社員。20代から、売る言葉だけを仕事にしてきました。電話営業で受話器を握っていた時代から、数千社のWEB集客に関わったいままで。詳しいプロフィールはこちら

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