BtoBの会社が広告を出すとき、最初に迷うのは「どこから手を付けるか」です。
管理画面を開くと、キャンペーン、入札、アセットといった言葉が並び、設定の数も多くあります。
そこで、設定の前に決めておくことを先に整理し、そのあと設定を順に説明します。
こんな状況に心当たりはないでしょうか。
- 広告会社に任せているが、何をしているのか分からない
- クリックは来るのに、問い合わせが増えない
- 予算を絞ると、広告が止まってしまいそうで不安
どれも、中小企業では珍しくありません。
この記事は、専任の広告担当者がいない会社が、検索広告を少額から始め、問い合わせにつなげるための実務ガイドです。
Google 広告の公式ヘルプ、Google アナリティクスの公式ヘルプ、消費者庁の公開情報は、2026年10月17日に開いて内容を確かめました。
管理画面の表示や機能名は、変わることがあります。実際の画面と、公式ヘルプで確認しながら進めてください。
先に結論 検索広告で先に決める6つのこと
最初に、この記事の要点を表にまとめます。
| 項目 | 先に決めること | 決めないと起きること |
|---|---|---|
| 成果 | 問い合わせの完了を「成果」と決める | クリック数だけを追い、成果が見えない |
| 計測 | 完了ページの表示か送信を、成果として数える | 良い広告と悪い広告を見分けられない |
| 入口 | 広告の言葉と同じ内容を、移動先の最初に書く | 来た人がすぐ戻ってしまう |
| 語句 | 出したい検索と、出したくない検索を分ける | 関係のない検索に費用を使う |
| 予算 | 1日の上限と、見直す日を決める | 使い切って終わるか、止めて終わる |
| 見直し | 月1回、検索語句と成果を見る | 設定したまま放置される |
どの項目も、特別な技術は要りません。順番を守って、1つずつ決めるだけです。
全体の流れ 検索広告はどの順で整えるのか
図のとおり、成果の決定から始めて、計測、語句、広告文、見直しの順に進めます。
設定画面から入らず、成果を決める部分から入るのがコツです。
検索広告とは何か BtoBで向く場面と向かない場面
検索広告の仕組みを1分で押さえる
検索広告は、利用者が検索した言葉に合わせて、検索結果の画面に表示される広告です。
出したい言葉を広告主が登録し、その言葉で検索した人に、広告が表示されます。
テレビや雑誌の広告と違い、いま探している人にだけ見せられる点が特徴です。
向いている場面と向かない場面
| 場面 | 検索広告との相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 困りごとの言葉で探されている | 向く | 探している人に直接届く |
| サービス名がまだ知られていない | 工夫が要る | 探される言葉が少ない |
| 商談までの期間が長い | 向く | 問い合わせの入口を作れる |
| 検索する人が極端に少ない分野 | 向きにくい | 表示の機会が少ない |
検索する人が少ない分野では、広告より先に、紹介や展示会などの別の入口を考えたほうが良いことがあります。
広告は、サイトの代わりにならない
広告は、人を連れてくる仕組みです。
連れてきた人に何を見せるかは、サイトの側が決めます。
広告を始める前に、問い合わせまでの道筋が整っているかを確認しておきます。
目的と成果の決め方 クリックを成果にしない
BtoBの成果は「問い合わせの完了」
BtoBでは、商品が画面上で売れることは少なく、成果は問い合わせや資料の請求になります。
クリックされただけでは、成果になりません。
成果として数えるのは、フォームの送信完了など、相手が一歩進んだ行動にします。
成果の候補を並べて選ぶ
| 成果の候補 | 強さ | 数えやすさ |
|---|---|---|
| 問い合わせフォームの送信完了 | 強い | 完了ページがあれば数えやすい |
| 電話ボタンのタップ | やや強い | 設定が必要 |
| 資料のダウンロード | 中くらい | 完了ページがあれば数えやすい |
| 料金ページの閲覧 | 弱い | 数えやすいが、成果としては弱い |
最初は、いちばん強い「問い合わせの送信完了」を1つだけ主な成果にします。
数を増やしたいときは、弱い行動を「補助の成果」として別に置きます。
広告の移動先を決める
広告を押した人が最初に見るページを、ランディングページと呼びます。
トップページに送るより、探している言葉に答えるページに送るほうが、問い合わせにつながりやすくなります。
たとえば「見積もり」で探した人には、見積もりの流れを説明したページを見せます。
計測の整え方 成果を数えられる状態にする
成果を数える2つの方法
Google 広告で成果を数える方法は、大きく2つあります。
1つは、Google 広告の管理画面で直接、成果の計測を設定する方法です。
もう1つは、Google アナリティクス 4のキーイベントを、Google 広告の成果として取り込む方法です。
アナリティクスと連携するときの手順
アナリティクス側の公式ヘルプでは、次の順に進めると説明されています。
| 順番 | 作業 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | アナリティクス 4のプロパティとGoogle 広告アカウントをリンクする | Google 広告側で自動タグ設定を有効にする |
| 2 | コンバージョン管理で、新しいコンバージョンを作る | マーケティング担当者以上の権限が必要 |
| 3 | 連携先のGoogle 広告アカウントを選び、イベントを指定する | 問い合わせ完了のイベントを選ぶ |
| 4 | カテゴリを選び、内容を確認して保存する | 目標の種類を合わせる |
連携しても、数字が合うのは「同じ定義で数えているとき」だけです。
アナリティクスで数えた件数と、Google 広告で数えた件数は、集計の仕方が違うため、完全には一致しません。
メインとサブの考え方
アナリティクスのキーイベントから作った成果は、すでに同じ目標が広告側にあるとき、「サブ」として設定されます。
これは、同じ行動が入札の最適化で二重に数えられないようにするための仕組みです。
目標のカテゴリや最適化の設定は、アナリティクス側では変更できず、Google 広告側でだけ変更できます。
数え方は「1回」を選ぶ
成果の数え方には、「すべてのコンバージョン」と「1回のコンバージョン」があります。
見込み顧客の獲得では、広告のクリック1回につき、価値が生まれるのは通常1回だけです。
そのため、公式ヘルプでは、見込み顧客の獲得には「1回のコンバージョン」が向いていると説明されています。
| 数え方 | 向く場面 | 問い合わせの場合 |
|---|---|---|
| 1回 | 見込み顧客の獲得 | 同じ人が何度送っても1件 |
| すべて | 商品の販売など、1件ごとに価値がある場合 | 重複して数えやすい |
数字が合わないときの確認先
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| 成果がまったく記録されない | 完了ページの表示や送信のイベントが、実際に動いているか |
| 件数が多すぎる | 同じ人の重複を、数え方の設定で防げているか |
| アナリティクスと件数が違う | 集計の定義と、集計の時点が違わないか |
| 広告の成果が反映されない | 自動タグ設定と、リンクの状態を確認する |
原因を探すときは、設定を変える前に、現在の状態を画面で記録しておきます。
計測の確認は、実際に試して行う
設定が終わったら、広告を出す前に、自分でフォームを送信して試します。
送信したあと、管理画面に成果として記録されるかを確認します。
記録の反映には時間がかかることがあるため、確認は翌日にもう一度行います。
キャンペーン構造とネットワーク設定 少ない予算ほど絞る
最初は1キャンペーンで十分
少額で始めるなら、キャンペーンは1つから始めます。
キャンペーンを分けるほど、予算が分散し、1つあたりの学習の材料が減るからです。
広告グループは、探される言葉のまとまりごとに分けます。
| 分け方 | 例 | 向く場面 |
|---|---|---|
| サービスごと | 見積もり、保守、導入支援 | 提供しているサービスが複数ある |
| 困りごとごと | 費用を知りたい、比較したい | 探される理由が違う |
| 段階ごと | 情報収集、比較、依頼直前 | 問い合わせまでの距離が違う |
配信先は、検索結果に絞る
配信先の設定では、検索結果に加えて、提携サイトなどに広告を出せる設定があります。
少額で始めるときは、まず検索結果だけに絞り、狙った言葉の成果を見られる状態にします。
あとから広げることはいつでもできるため、最初から広げる必要はありません。
設定の確認表
| 確認項目 | 最初の考え方 |
|---|---|
| キャンペーンの数 | 1つ |
| 広告グループの数 | 2〜3つ程度 |
| 配信先 | 検索結果を中心にする |
| 地域 | 対応できる地域に絞る |
| 成果の計測 | 広告を出す前に試して確認する |
キーワードとマッチタイプ どこまで広げて見せるのか
3つのマッチタイプ
キーワードには、どこまで近い検索に広告を出すかを決める、マッチタイプがあります。
公式ヘルプでは、次の3つが説明されています。
| 種類 | 書き方 | 広告が出る範囲 |
|---|---|---|
| インテント マッチ | 記号を付けない | 意味の近い検索まで広く出る |
| フレーズ一致 | 二重引用符で囲む | 語句の意味が合う検索に出る |
| 完全一致 | 角括弧で囲む | 語句とほぼ同じ意味の検索に出る |
範囲は、完全一致がいちばん狭く、フレーズ一致、インテント マッチの順に広がります。
少額のうちは、狭いほうから始める
予算が小さいうちは、広く出すほど、関係の薄い検索にも費用が使われます。
最初はフレーズ一致と完全一致を中心にして、出てくる検索語句を見ながら広げます。
広く出す設定は、検索語句の確認に慣れてから足します。
自動化の流れにも注意する
公式ヘルプには、2026年9月以降に、キャンペーン単位の拡張マッチの設定と、自動で作られるアセットが、AI Maxへアップグレードされると案内されています。
動的検索広告についても、2027年2月から同様に移行すると案内されています。
管理画面で、いま使っている機能が置き換わっていないか、公式ヘルプとあわせて確認してください。
除外キーワード 出したくない検索を外す
除外キーワードは、広告を出したくない検索語句を登録する仕組みです。
BtoBでは、求人、無料の資料、個人向けの内容など、狙いと違う検索が混ざりやすいため、特に大切です。
除外のマッチタイプの違い
| 種類 | 広告が出なくなる条件 |
|---|---|
| 部分一致(標準) | 除外した語句がすべて含まれる検索(語順は問わない) |
| フレーズ一致 | 除外した語句が同じ順序で含まれる検索 |
| 完全一致 | 除外した語句だけで検索されたとき |
公式ヘルプによると、除外キーワードは、類義語や言い換え、単数形と複数形には自動では一致しません。
検索キャンペーンでは、似た言い方も、別に登録する必要があります。
使いすぎない
除外を増やしすぎると、広告が出る機会そのものが減るおそれがあります。
登録するのは、検索語句の画面で実際に見つけた、成果につながらない言葉に限ります。
「念のため」で大量に入れる運用は避けます。
広告文の作り方 レスポンシブ検索広告の書き方
レスポンシブ検索広告とは
いま主に使う広告の形が、レスポンシブ検索広告です。
見出しと説明文を複数登録しておくと、Google 広告が検索ごとに組み合わせて表示します。
組み合わせを自分で1通りに決める形式ではありません。
登録できる数と文字数
公式ヘルプでは、登録できる数と文字数が次のように説明されています。
| 項目 | 最低 | 最大 | 文字数の上限 |
|---|---|---|---|
| 広告見出し | 3つ | 15個 | 全角15文字(半角30文字) |
| 説明文 | 2つ | 4つ | 全角45文字(半角90文字) |
全角文字は、半角2文字分として数えられます。
文字数を超えると保存できないため、短くまとめる工夫が要ります。
見出しは、角度を変えて書く
公式ヘルプのベストプラクティスでは、見出しは重複を避け、サービスの魅力をそれぞれ別の角度から伝えるよう勧められています。
また、短い見出しと長い見出しを混ぜると、さまざまな利用者の関心を引きやすくなると説明されています。
| 角度 | 見出しの考え方 |
|---|---|
| 困りごと | 探している悩みの言葉をそのまま使う |
| 内容 | 何をしてもらえるかを短く書く |
| 進め方 | 相談から納品までの流れを示す |
| 行動 | 問い合わせの方法を示す |
| 対象 | どんな会社に向くかを示す |
見出しの組み立て方の例
角度ごとに、短い見出しを1つずつ作ります。
次の表は、見積もりサービスを例にした、書き方の型です。
| 角度 | 型 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 困りごと | 悩みの言葉+の相談 | 見積もりの相談 |
| 内容 | 何をするか | 費用の内訳を説明 |
| 進め方 | 流れを示す | 相談から提案まで |
| 行動 | 次の一歩を示す | フォームから相談 |
全角15文字の枠に収まるよう、助詞を減らして短くします。
固定は最小限にする
見出しを特定の位置に固定する機能もあります。
ただし、固定すると組み合わせが限られ、広告の自由度が下がります。
公式ヘルプでは、一般的なキャンペーンには固定は不要で、決まった文言を必ず出したいときにだけ使うよう案内されています。
広告グループごとに2本以上
同じ広告グループには、広告を2本以上登録することが勧められています。
内容の違う広告を並べ、どちらが問い合わせにつながるかを見比べられるようにするためです。
説明文は「次の一歩」まで書く
説明文は、全角45文字までです。
誰に向けた広告かと、問い合わせの方法を、1つずつ入れます。
大きな約束の言葉を避け、確認できる内容だけを書きます。
予算と入札戦略 少額の使い方を決める
予算の仕組み
予算は、1日あたりの平均額で設定します。
公式ヘルプでは、1日に使う費用は、平均の1日の予算の最大2倍まで増える日があると説明されています。
一方で、月の合計は、1日の予算に30.4を掛けた額が上限で、それを超えた分は請求されません。
予算の決め方の考え方
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 逆算する | 欲しい問い合わせの数から、使える費用を割り出す |
| 試験期間を決める | 最初の数週間は、学ぶ期間と位置付ける |
| 上限を決める | 月の上限を、社内で先に合意しておく |
予算の金額は、会社の事情で変わるため、この記事では示しません。
大切なのは、見直す日を先に決めておくことです。
入札戦略の選び方
入札戦略は、何を目標に広告を出すかを決める設定です。
| 戦略 | 目的 | 向く時期 |
|---|---|---|
| クリック数の最大化 | 予算の範囲で、できるだけ多くの訪問を集める | 成果の記録がまだ少ない時期 |
| コンバージョン数の最大化 | 予算の範囲で、できるだけ多くの成果を得る | 成果が記録されはじめた時期 |
一つの進め方として、成果の記録がたまるまでは訪問を集めて検索語句を観察します。
成果が記録されはじめたら、成果の最大化への切り替えを検討します。
切り替えの直前と直後は、成果の数を表に書き残して比べます。
地域と時間帯 届ける相手を絞る
地域は「対応できる範囲」で決める
地域の設定では、広告を出す場所を、都道府県や市区町村などで指定できます。
公式ヘルプによると、標準では「所在地」と「インタレスト」の両方が対象になっています。
所在地だけに絞るときの注意
対象を「所在地」に絞ると、その地域にいる人や、よく訪れる人に限って広告が出ます。
ただし、表示の回数は減ります。
| 設定 | 広告が出る相手 | 特徴 |
|---|---|---|
| 所在地とインタレスト(標準) | その地域にいる人と、その地域に関心がある人 | 範囲が広い |
| 所在地のみ | その地域にいる人、よく訪れる人 | 範囲が狭く、表示も減る |
対応できる地域が限られる会社ほど、まず所在地だけで試し、表示が足りなければ広げます。
曜日と時間帯を見直す
BtoBでは、勤務時間に検索されると考えがちですが、業種によって違います。
広告の時間帯を最初から絞らず、まず成果が出る時間帯を観察します。
観察のあとで、成果の出ない時間帯に予算を使いすぎていないかを確かめます。
検索語句レポート 毎月いちばん見る画面
検索語句とキーワードの違い
検索語句は、利用者が実際に検索ボックスへ入力した言葉です。
キーワードは、広告主が登録した言葉です。
たとえば「見積もり」というキーワードに、「見積もり 無料 テンプレート」という検索語句で広告が出ることがあります。
開き方と見方
公式ヘルプでは、左のメニューから「キャンペーン」を選び、「分析情報とレポート」の中にある「検索語句」を開くと説明されています。
画面では、次の観点で見ます。
| 見る観点 | 確認すること |
|---|---|
| 成果が出た検索語句 | 同じ意味の語句を、キーワードとして追加する |
| クリックだけある検索語句 | 意図を考え、除外か、広告文の見直しかを決める |
| 狙いと違う検索語句 | 除外キーワードに登録する |
見えない検索語句があることも知っておく
検索語句のレポートには、多くの利用者が使った語句だけが表示されます。
検索数が少ない語句は、プライバシーの基準により、表示されないことがあります。
そのため、レポートに載らない分があることを前提に読みます。
品質スコア 広告を直すための目安
品質スコアは診断の道具
品質スコアは、広告の状態を知るための目安です。
公式ヘルプでは、広告の掲載順位を決める仕組みそのものとは別の、診断のための指標だと説明されています。
数字を上げること自体を目的にせず、直す場所を探すために使います。
3つの要素
| 要素 | 見直す場所 |
|---|---|
| 推定クリック率 | 見出しが、探している言葉に答えているか |
| 広告の関連性 | キーワードと広告文が、同じ内容を指しているか |
| ランディング ページの利便性 | 移動先で、探していた内容がすぐ見つかるか |
低いときの直し方
3つの要素のうち、どれが低いのかを、キーワードのレポートで確認します。
低い要素に合わせて、広告文か、移動先のページかを直します。
広告文だけを直しても、移動先が合っていなければ、評価は上がりにくくなります。
BtoBで無駄打ちを減らすコツ 検索の意図を分ける
検索の意図は3つに分けられる
BtoBの検索語句は、探している目的で、大きく3つに分けられます。
| 意図 | 検索語句の例 | 広告の出し方 |
|---|---|---|
| 情報収集 | 「〜とは」「やり方」 | 慎重に出す。問い合わせより資料向き |
| 比較検討 | 「比較」「違い」「おすすめ」 | 強みと選び方を示す |
| 依頼の直前 | 「見積もり」「相談」「依頼」 | 最優先で出す |
少額のうちは、依頼の直前の言葉に予算を集めます。
情報収集の言葉は、広告よりも、記事で受け止めるほうが合う場合が多くあります。
移動先で「次の一歩」を迷わせない
広告から来た人が、問い合わせにたどり着けないと、成果になりません。
移動先では、次の3点を確認します。
- 広告に書いた言葉が、見出しにそのまま入っている
- 問い合わせの方法が、画面を動かさずに見える
- 入力項目が、必要最小限になっている
問い合わせフォームの見直し
入力項目が多いと、途中で離れる人が増えます。
最初に聞くのは、連絡に必要な項目だけにします。
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 会社名と氏名 | 必須にする |
| 連絡先 | メールか電話のどちらか |
| 相談内容 | 自由入力にして、書きやすくする |
| 詳しい条件 | 最初は聞かず、返信後に確認する |
広告と移動先の言葉をそろえる
広告で「見積もり」と書いたのに、移動先に「見積もり」の説明がなければ、来た人は迷います。
広告の言葉と移動先の言葉が一致していると、広告の関連性の評価も上がりやすくなります。
よくある失敗と直し方
| 失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 広い言葉で出して、関係のない検索が増えた | 検索語句を見て除外し、狭いマッチタイプに戻す |
| 成果の数え方が重複している | 数え方を「1回」にそろえる |
| 広告のたびに移動先が違い、比べられない | 移動先を固定して、広告文だけを変える |
| 途中で止めて、また始める | 見直し日まで、設定を変えない |
設定を頻繁に変えると、何が効いたのかが分からなくなります。
見直しは月1回に決め、変更は1度に1つにします。
広告ポリシーと景品表示法 書いてはいけない表現
Google 広告の不実表示ポリシー
Google 広告のポリシーでは、利用者を誤解させる広告やリンク先が禁じられています。
公式ヘルプでは、主な禁止の対象が次のように並んでいます。
| 禁止される内容 | 広告での注意点 |
|---|---|
| 信頼できない文言 | 現実味のない効果を示さない |
| 誤解を招く表現 | 提携関係や資格を偽らない |
| 不適切な価格設定 | 全体の費用を隠さない |
| 利用できない特典 | リンク先で見つからない特典を示さない |
| 広告とリンク先の食い違い | 広告の内容とリンク先をそろえる |
特に、事業のやり方に関する違反は、重大とされ、警告なしにアカウントが停止される場合があります。
景品表示法も守る
景品表示法の優良誤認表示は、内容について、実際のものよりも著しく優れていると、一般の消費者に示す表示です。
競争相手との比較でも、事実と違って相手より著しく優れていると示す表示が対象になります。
BtoBの広告であっても、根拠のない「業界で最も」「確実に」といった言い方は、避けたほうが安全です。
広告文を出す前の点検表
| 点検項目 | 確認すること |
|---|---|
| 数字 | 出典と調査の時期を、説明できる |
| 比較 | 比べる相手と条件を、説明できる |
| 実績 | 掲載の許可を得ている |
| 約束 | 移動先のページで確認できる |
月次チェックリスト 毎月1回、同じ順で見る
広告は、設定して終わりにすると、少しずつ無駄が増えます。
毎月1回、次の表を上から順に確認します。
毎月の確認
| 区分 | 確認すること |
|---|---|
| 成果 | 問い合わせの件数が、先月と比べてどう動いたか |
| 計測 | フォームを自分で送信して、成果として記録されるか |
| 検索語句 | 狙いと違う検索語句を、除外に登録した |
| 検索語句 | 成果が出た検索語句を、キーワードに追加した |
| 広告文 | 成果の出ない広告を止めて、新しい案を足した |
| 予算 | 月の上限に対して、使いすぎ、使い足りなさがない |
| 移動先 | 広告の言葉と、ページの見出しがそろっている |
| ポリシー | 広告やページに、根拠のない表現が混ざっていない |
3か月ごとの確認
- 入札戦略を、成果の記録に合わせて見直した
- 地域と時間帯の設定を、成果に合わせて見直した
- 管理画面の機能名や、公式ヘルプの案内の変更を確認した
毎月の報告に入れる項目
社内の共有でも、広告会社への依頼でも、毎月の報告には同じ項目を入れます。
項目をそろえておくと、先月との比較が簡単になります。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 問い合わせの件数 | 先月との差と、考えられる理由 |
| 使った費用 | 月の上限に対する割合 |
| 除外した語句 | 追加した語句の一覧 |
| 広告文の変更 | 止めた広告と、足した広告 |
| 次月にやること | 担当者と期日つきで1〜3件 |
数字は「割り算」で読む
クリックの数より、クリックのうち何件が成果になったかの割合を見ます。
割合が低いときは、広告か、移動先のどちらかに原因があります。
| 状態 | 疑う場所 |
|---|---|
| クリックが少ない | 広告文、予算、地域、キーワード |
| クリックはあるが成果が少ない | 移動先、フォーム、検索語句 |
| 成果はあるが質が低い | 検索語句、除外、広告文の約束 |
売れるサイトはみな謙虚 広告は足さずに絞る
ここまで、検索広告の設定を順に説明してきました。最後に、サイト全体の作り方についての考え方を1つ紹介します。
「売れるサイトはみな謙虚」という考え方です。大きく見せる言葉を足していくより、訪れた人が迷う要素を引いていくほうが、次の一歩を踏み出してもらえるという見方です。
広告にも引き算が効く
広告の運用が複雑になる原因は、足し続けた設定です。
| 引くもの | 引いたあとの状態 |
|---|---|
| 成果につながらない検索語句 | 費用が、依頼に近い検索へ集まる |
| 似た内容の広告グループ | 数字が見やすく、見直しも早い |
| 大きすぎる約束の言葉 | 来た人の期待と、ページの内容が合う |
| 多すぎる入力項目 | 送信までの負担が減る |
謙虚な広告は信頼されやすい
できることを正確に書き、できないことは書かない広告は、問い合わせの質が安定します。
足すより引く。この姿勢が、少額でも続けられる運用の土台になります。
よくある質問
Q1. 少額でも、検索広告は始められますか。
始められます。
ただし、少額のうちは、キャンペーンを1つ、キーワードを依頼に近い言葉に絞ることが大切です。
予算の金額は会社の事情で変わるため、月の上限を先に決めておきます。
Q2. 広告会社に任せているときは、何を確認すればよいですか。
成果の定義と、毎月の検索語句の報告があるかを確認します。
クリックや表示の回数だけでなく、問い合わせの件数と、除外に追加した語句の一覧を見せてもらいます。
Q3. 成果が出るまでに、どのくらいかかりますか。
期間は、分野と検索の量によって大きく変わるため、一概には言えません。
最初の数週間は、成果を急がず、検索語句を観察して学ぶ期間と位置付けます。
Q4. 自動の機能は、使ったほうがよいですか。
自動の機能は便利ですが、動きが見えにくくなる面があります。
使うときは、検索語句のレポートと成果の数を、毎月欠かさず確認します。
Q5. 検索広告と、ブログ記事での集客は、どう使い分けますか。
広告は、出した期間だけ人を連れてくる仕組みです。
記事は、書いたあとも検索から読まれ続けます。
依頼に近い言葉は広告で受け止め、情報収集の言葉は記事で受け止める、という分け方が考えやすい方法です。
Q6. 電話での問い合わせも、数えられますか。
電話ボタンのタップを、成果として設定する方法があります。
ただし、通話そのものの内容までは分からないため、メールやフォームの件数とは、別の成果として分けて見ます。
まとめ 少額の検索広告は、順番を守って育てる
この記事の要点を、最後にまとめます。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 問い合わせの完了を成果と決め、計測を試す |
| 2 | キャンペーンを1つにして、狭いマッチタイプから始める |
| 3 | 広告文は、角度の違う見出しを複数用意する |
| 4 | 予算は上限と見直す日を決め、入札は成果の記録に合わせる |
| 5 | 毎月、検索語句を見て、除外と追加を行う |
| 6 | 広告ポリシーと景品表示法に合う表現にする |
広告は、毎月の見直しで少しずつ育てていくものです。一度で当てようとしないことが、続けるコツになります。
まず今日は、問い合わせの完了を成果として数えられているかを、自分で試すところから始めてください。
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