PDFや画像を「黒塗りしたつもり」で公開したのに、検索すると黒塗りの下の文字が出てくる。そんな事故を防ぐための公式ページが、Google検索セントラルの「削除した情報が Google 検索に表示されないようにする」です。
この記事では、英語版の原文「Keep redacted information out of Google Search」を読み、何をすれば情報が残らないのか、すでに公開してしまったらどうするのかを整理します。見積書、契約書、従業員の資料、お客様の声の画像など、中小企業が日常的に公開しうる場面に当てはめて説明します。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。公開したものが検索にどう出るかを確かめる習慣は、情報管理の面でも欠かせないため、このページを読みました。
結論:3行で言うと
- 文字を小さくする、背景と同じ色にする、画像で覆うといった方法は、人の目には隠れても、検索エンジンからは隠れません
- 公開前に、元の情報をファイルの中から完全に取り除くことが基本です。変更履歴、切り抜く前の画像、メタデータも対象です
- すでに出てしまったら、元ファイルを消し、Search Consoleの削除ツールで検索結果から外し、直したファイルは別のURLで出し直します
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Keep redacted information out of Google Search |
| 日本語版の題名 | 削除した情報が Google 検索に表示されないようにする |
| 英語版の最終更新日 | 2025-12-10 |
| 日本語版の最終更新日 | 2025-12-31 |
| Google検索セントラルの中の位置 | クロール、インデックス作成、掲載順位(crawling-indexing)の章 |
| 直近の主な更新 | Googleの変更履歴に載っているのは、2020年12月4日に Search Console ヘルプセンターから移行された記録だけです。そのとき内容は変わっていないと書かれています |
Googleがこのページで言っていること
なぜ「見えない情報」が検索に出るのか
ファイルには、画面や印刷では見えない情報が入っていることがあります。検索エンジンは公開されているものをインデックス(検索用の目録)に登録するため、完全に削除されていない内容は見つかる可能性があります。
スクリーンリーダー(画面の読み上げ機能)などの支援技術は、見た目では隠れた文字も読み取れます。画像の中の文字を読み取るOCR(光学式文字認識)も、画像を検索できる文字に変えます。
ページは、見えなくなるだけの方法を具体的に挙げています。
- 文字を極端に小さくする
- 文字の色を背景と同じにする
- 文字の上に画像を重ねる
これらは文字そのものを消していないため、検索エンジンによるインデックス登録を防げません。
文書の種類によっては、次のような情報も残ります。ページは、これらがエクスポートや形式変換のあとにも残りうると述べています。
- 変更履歴(消した文字や直した文字が見られる)
- 切り抜く前の完全な画像
- ファイルを開いた人や編集した人の名前などのメタデータ
画像は、文書に埋め込む前に直す
検索には、ウェブページ上の画像だけでなく、文書に埋め込まれた画像も載ります。文書の編集ツールだけで画像を加工すると、画像が文書から切り離されてインデックスに登録されたときに、加工が効いていない可能性があります。
そこでページは、画像の編集を埋め込みの前に行うよう勧めています。具体的には3点です。
- 不要な部分を切り取る。ワープロやスライド作成ツールには、切り取り前の画像を持ち続けるものがある
- 画像内の文字や非公開の部分を、完全に消すか、読めないようにする。OCRが文字として読み取るため
- 不要なメタデータを削除する
最後に、整えた画像をPNGやWEBPのような、ベクター形式ではない・層が1枚に統合された形式で書き出すよう求めています。層が残る形式だと、隠したはずの部分が公開文書に紛れ込むおそれがあるためです。
文書は、公開用の形式に移す前に直す
公開版を作る前に、見せたくない文字を最終版から取り除きます。その後、これまでの変更履歴を持たない公開用の形式に移します。
ページが挙げる細かい注意は次のとおりです。
- 情報を消す必要があるときは、正しい情報削除用のツールを使う。黒い四角で文字を覆うだけの方法は避ける。文字が公開文書に残るため
- 公開するファイルのメタデータを、もう一度確かめる
- PDFや画像など、使う形式ごとの情報削除の推奨手順に従う
- URLやファイル名に含まれる情報にも注意する。robots.txtでブロックしていても、URLだけは検索に載ることがある。URLのパラメータには、メールアドレスや名前の代わりにハッシュ(元の文字列が読めない文字列)を使う
- アクセス制限(認証)の利用を検討する。そのときのログインページには noindex の robots メタタグを付けて、インデックス登録を防ぐ
- 公開する際は、サイトをSearch Consoleで所有権確認済みにしておく。必要なときにすぐ削除作業ができる
もう出てしまったときの対応
ページは、次の5つを順に示しています。
- 公開していた場所から、元のファイルを削除する
- 所有権確認済みのサイトのSearch Consoleで、削除ツールを使って検索結果から外す。多数あるときはURLプレフィックスで指定できる。ページは、確認済みサイトなら削除は通常1日かからないと書いている
- きちんと情報を削除したファイルを、別のURLで公開する。再クロールと検索インデックスの更新には時間がかかるため、古い版が引き続き使われるのを避けられる。あわせて、そのファイルへのリンクもすべて更新する
- 不適切に削除されたファイルを置いている他のサイトに連絡し、取り下げを頼む。相手にもSearch Consoleの削除ツールを使ってもらうか、こちらで「古いコンテンツの削除ツール」を使い、Googleに検索結果の更新を依頼する
- 削除リクエストが期限切れになるのを待つ。期限切れは、URLが検索インデックスで更新されたとき、または約6か月後に起きる
英語版と日本語版の違い
英語版(2025-12-10更新)と日本語版(2025-12-31更新)を、節ごとに読み比べました。確認した日付時点で、手順や注意点に差は見つかりませんでした。
日本語版の更新日が21日新しいのは、翻訳の更新が反映された日付と考えられますが、理由までは確かめられていません。
ひとつだけ、文のかたちが違う箇所があります。
| 箇所 | 英語版 | 日本語版 |
|---|---|---|
| 文書の変更履歴 | 「変更履歴を残さない公開形式に移る」ことを、指示として書いている | 「公開ファイル形式に移行すれば、それまでの変更履歴が含まれることはありません」と、結果を言い切る形 |
英語版は、前段で「変更履歴は形式変換後も残りうる」と述べています。履歴を持たない形式を選ぶことが前提の指示です。
どの形式に移せば履歴が消えるのかは、ページに書かれていません。日本語の言い切りだけを読んで、形式を変えれば安心と受け取らないことが大切です。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| 文字を小さくする・背景色に合わせる・画像で覆うといった方法では、情報は消えていない | これらの方法をいくつか組み合わせれば安全になる、とは書かれていません |
| 変更履歴、切り抜く前の画像、メタデータが、形式変換のあとにも残りうる | どの形式変換でどれが消えるかは、ページに書かれていません |
| 確認済みサイトの削除ツールは、通常1日かからないとページに書かれている | 削除ツールが元のファイルを消す代わりになるとは書かれていません。ページは削除リクエストが期限切れになることも述べています |
| robots.txtでブロックしていても、URLだけは検索に載ることがある | robots.txtが、ファイルの中身を守る方法だとは書かれていません |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。
1. 公開してよい書類かどうかの置き場所を決める
見積書や契約書をそのままサイトにアップロードしている会社は少なくありません。WordPressなら、管理画面の「メディア」を開き、PDFや画像を一覧で見直します。
社外に出す必要のないファイルが混じっていないか、確かめましょう。
必要なら、限られた人だけが見られる共有の仕組みに移します。その場合も、ログインページに noindex を付ける、とページが書いている点を確認します。
2. 黒塗りは「消す」ではなく「作り直す」
PDFに黒い四角を重ねるだけでは、下の文字が残ります。情報削除の機能を持つツールを使うか、ページを画像として書き出し直して、文字そのものを含まないファイルにするのが、ページの考え方に沿います。
仕上げに、作った公開版から文字をコピーできるか、PDFを開いてプロパティを見て作成者名や編集履歴が残っていないかを確かめます。
3. ファイル名とURLも公開情報として見る
ページは、URLやファイル名の情報にも注意するよう求めています。たとえば顧客の氏名をそのまま入れたファイル名は、中身を守れていても、名前だけが検索結果に出るおそれがあります。
顧客名や氏名は、ファイル名やURLのパラメータに入れない運用が安全です。
4. 事故が起きたときの手順を先に決めておく
ページの順番は、「元ファイルを消す」「削除ツールで外す」「別URLで出し直す」です。ここで大事なのは、サイトをSearch Consoleで所有権確認しておくことです。
確認していないと、削除ツールをすぐに使えません。
削除リクエストの扱いは、検索結果での見え方を制御する方法を解説した記事とあわせて読むと、noindexなどの仕組みの違いがつかみやすくなります。この記事は公式ページの解説で、実務の手順はそちらが中心です。
弊社のサイトで確かめたこと
2026年11月6日に、kenkyo.ai に対して次の確認を行いました。
curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txtを実行しました。管理画面のフォルダだけをブロックする内容でした(Disallow: /wp-admin/で、admin-ajax.phpは許可)。この記述はファイルの中身を守る手段ではなく、ページの言う「robots.txtでブロックしてもURLは検索に載りうる」を踏まえると、非公開にしたい書類の保護には使えません- robots.txt に noindex という語は含まれていませんでした(
grep -ci noindexの結果は0) - トップページのHTMLを取得し、
meta name="robots"を確かめました。値はmax-image-preview:largeのみで、noindex は付いていませんでした
この確認が示すのは、非公開にする書類を、robots.txt や noindex ではなく、そもそも公開しないことで守る、という基本です。Search Consoleの画面で見られる削除ツールの履歴などは、私は確認できないため書いていません。
よくある質問
Q. PDFの文字を黒く塗りつぶした「情報の削除」は、検索エンジンに対して有効ですか?
黒い四角を重ねるだけでは、文字がファイルに残るとページは述べています。情報削除用のツールを使い、公開後のファイルのメタデータも確かめるよう勧めています。
Q. 公開してしまった画像やPDFを、Google検索の結果から消すにはどうしますか?
ページが示す流れは、元ファイルの削除、Search Consoleの削除ツールでの検索結果からの除外、直したファイルの別URLでの公開、の順です。削除ツールが使えるのは、サイトの所有権を確認済みの場合です。
Q. 削除した情報が検索結果に出なくなるまで、どのくらいかかりますか?
ページには、確認済みサイトのURL削除は通常1日かからない、と書かれています。削除リクエストの期限は、検索インデックスでURLが更新されたとき、または約6か月後です。
ページの手順は、削除リクエストの期限切れを待つ前に、元のファイルの削除と別URLでの出し直しを済ませる流れになっています。
まとめ:今日できる1つのこと
WordPressの管理画面で「メディア」を開き、PDFと画像の一覧を、ファイル名も含めて見直してください。人に見せたくない書類や、氏名の入ったファイル名があれば、先に元のファイルを置き換えます。
あわせて、サイトがSearch Consoleで所有権確認済みかを確かめます。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
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