SEOの提案書やツールの画面に「Googleが推奨」「Google公認」といった言葉が並んでいて、本当なのか迷った経験はないでしょうか。
この記事では、Google検索セントラルの「サードパーティのSEOツール、サービス、アドバイスの使用に関するGoogle検索のガイダンス」を、英語版の原文から読みます。2026年6月5日に公開された、まだ新しいページです。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。外部の情報やツールの数字を、どこまで信じてよいかは、その測り方に直結するため、このページを読みます。
結論:3行で言うと
- Googleは外部のアドバイスやツールを「使うな」とは書いていません。有益なものがあると認めたうえで、公式のガイダンスと照らして確かめ、自分で判断するよう求めています
- Googleはサードパーティのサービスを評価していません。ツールはGoogleの内部のランキングデータを持たず、成果も保証できません
- ツールを使うかどうかにかかわらず、GoogleはSearch Consoleを使うことを強く勧めています
なお、合同会社謙虚自身もSEOとLLMOの支援を仕事にしており、この点で利害のある立場から書いています。特定の業者やツールの名前は挙げず、勧めることも下げることもしません。
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Google Search’s guidance on using third-party SEO tools, services, and advice |
| 日本語版の題名 | サードパーティの SEO ツール、サービス、アドバイスの使用に関する Google 検索のガイダンス |
| 英語版の最終更新日 | 2026年6月5日 |
| 日本語版の最終更新日 | 2026年6月10日 |
| Google検索セントラルの中の位置 | ドキュメントの左メニュー「SEO の基礎」の章(URLの区分は fundamentals) |
| 直近の主な更新 | 2026年6月5日にこのページが新規に追加されました。同じ日に「SEO 業者の利用を検討する」のページにも、提案やツールの評価に関する案内が加わっています |
Googleがこのページで言っていること
原文は短く、節は大きく2つです。冒頭で、外部の情報やツールが公式のガイダンスに沿っているかを確かめる方法を紹介すると述べています。
外部のSEOアドバイスは、公式のガイダンスと照らして確かめる
インターネットには、SEOや検索結果の見え方、AIの機能に関するアドバイスがたくさんあります。AIに関するものは、AEO(回答エンジン最適化)やGEO(生成エンジン最適化)と呼ばれることもあると、ページ自身が書いています。
Googleは、有益なアドバイスもあると認めています。一方で、「Googleはこう言っている」という点や、Googleのランキングの仕組みについて、誤解していたり、何かを主張していたりするものもある、としています。
よいアドバイスの見分け方も、1文で示されています。主張を「データや経験に基づく意見」と断って述べるか、Google検索の公式ガイダンスを引いて裏づけるか、のどちらかです。
そして、実行を考えているアドバイスは、生成AI向けの最適化に関するガイダンスを含む公式のガイダンスと照らして慎重に評価し、自分で判断するよう勧めています。
サードパーティのツールやサービスを、批判的に考える
自分でSEOをする場合に検討しそうなサービスやツールとして、ページは5つの例を挙げています。右の列は、各項目について私が補った説明です。
原文にはありません。
| 原文が挙げる例 | 私の補足(原文にない説明) |
|---|---|
| サイトマップの生成を支援する | 検索エンジンに、ページの一覧を知らせるファイルを自動で作るもの |
| インデックス登録のディレクティブを定める | どのページを検索結果に載せ、どのページを載せないかを、ページごとに指示するもの |
| 「SEO最適化」された内容の作成を申し出る | 文章の下書きや記事そのものを、代わりに作るもの |
| 既存の内容の順位が上がると主張するアドバイスを出す | 診断レポートや改善提案など |
| AIの機能や検索の形式での改善を約束する(AEO・GEOのツール) | AIの回答に出る可能性を測る、または高めるとうたうもの |
Googleは、これらの中には役に立つものもあると書いています。同時に、自分たちの仕事がGoogle検索に「容認」または「承認」されていると主張したり、ほのめかしたりするものもある、と注意を促しています。
その根拠として、原文は次の1文を置いています。
“Google doesn’t evaluate third-party services, so be wary of such claims and those making them.”(Googleはサードパーティのサービスを評価していないので、そうした主張と、主張する側に注意してください。)
さらに、サービスやツールを使っても、順位での成功は保証されないと念を押しています。
もう1つの注意は、ツールが出す数字の読み方です。ツールのデータを、Googleから来たものだと誤解する利用者がいるとして、次のように書いています。
“Third-party tools don’t have access to our internal ranking data.”(サードパーティのツールは、Googleの内部のランキングデータにアクセスできません。)
ツールの予測はそのツール独自のものであり、予測一般と同じように、実現しないことがあるとも述べています。
最後に、ツールを使うかどうかにかかわらず、Googleが直接出す情報とデータを得られる自社のツール、Search Consoleを使うことを強く勧めて、ページは終わります。
リンク先の「SEO 業者の利用を検討する」ページ
冒頭には、会社に依頼する場合の選び方と評価のしかたを扱う別のページへのリンクがあります。私はそのページの英語版も開き、重なる部分を確かめました。
業者がサードパーティのツールを使う場合も、Googleはそのツールを評価も推奨もしていません。ツールの診断を受けて大きな変更をする前に、公式のガイダンスと照らすよう求めています。
このページには無い具体策もあります。診断を申し出られたら、Search Consoleには読み取りの権限だけを渡すこと。
順位の1位を保証する業者は避けることです。
英語版と日本語版の違い
最終更新日は、英語版が2026年6月5日、日本語版が6月10日です。日本語版のほうが5日新しく、英語版にだけある文や節は、全文を並べて確かめましたが見つかりませんでした。
ただし、訳し方で読み取りが変わる箇所が3つありました。英語版を正として、違いを示します。
| 箇所 | 英語版の言い方 | 日本語版の言い方 | 読み取りの違い |
|---|---|---|---|
| 外部のアドバイスの問題点 | 「Googleはこう言っている」などについて、誤解したり、主張したりするアドバイスがある(make claims about) | 誤解していたり、異議を唱えたりする人がいる | 英語版は、Googleの発言や仕組みについて何かを主張するアドバイスがある、という意味。日本語版は、Googleの見解に反論する人の話にも読めます |
| 「自分でSEOをする場合」の文 | 〜を検討しているかもしれません(may be considering) | 〜をご検討ください | 英語版は状況の描写。日本語版は、検討を勧める文にも読めます |
| AEO・GEOのツールの例 | 改善を約束する(Promising improvements) | 改善が期待できる | 英語版の主語は、約束するツール側。日本語版は、期待してよいように読めます |
特に3つ目は、英語版では約束する主体がツールの側です。5つの例は、役に立つこともあれば、承認されているかのような主張をすることもあるものとして並んでいます。
更新の経緯は、次のとおり確かめました。Googleの更新履歴では、2026年6月5日の項目に「このページを追加した」と書かれています。
あわせて「SEO 業者の利用を検討する」のページにも案内を加え、古い例を除いたとあります。理由は、ツールとアドバイスを評価するときの要点を示すためです。
インターネットアーカイブには、このページの最初の保存が2026年6月6日付で残っています。それより前の保存は、見つかりませんでした。
6月6日と9月13日の保存分の本文を、私が10月8日に取得した英語版と並べたところ、文面の差は見つかりませんでした。公開からこの日までの約4か月、本文は変わっていないようです。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| 外部のSEOアドバイスやツールの中には、役に立つものがあるとGoogleは認めている | 「外部のツールや業者は使わないほうがよい」とGoogleは言っていない。ページ自身が、役立つ場合があると書いている |
| Googleはサードパーティのサービスを評価していない | 「Googleが認めたツール」という表示の根拠は、このページからは得られない |
| サードパーティのツールはGoogleの内部のランキングデータにアクセスできず、成果も保証できない | 個々のツールの精度が低いとは言っていない。ページは特定のツールにも業者にも触れていない |
| AEOやGEOをうたうサービスも、公式のガイダンスと照らして確かめる対象に入っている | AEOやGEOが無意味だとは書いていない。Googleは生成AI向けの最適化について、別のページで自分たちの案内を出している |
| ツールを使うかどうかにかかわらず、Search Consoleの利用を強く勧めている | Search Consoleを使えば、順位が上がるとは書いていない。役割は、Googleから直接の情報とデータを得ることとされている |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。従業員数人から数十人の会社が、WordPressのサイトで何をするかを4つにまとめます。
1. 提案書の「Googleが〜」に、線を引く
SEOやAIの対策の提案書、見積書、営業の説明資料を手元に出します。「Google公認」「Googleの内部データに基づく」「AIの回答に必ず出る」といった言い回しに、線を引きます。
線を引いた箇所ごとに、根拠が公式のガイダンスにあるのか、提案者の経験や意見なのかを、書面で尋ねます。意見と断ったうえでの提案は、このページが「よいアドバイス」の形の一つとして挙げているものです。
業者を選ぶ手順の全体は、LLMO対策会社の選び方の記事に書いています。この記事は公式ページの解説、あちらは実務の手順です。
2. ツールの数字と、Google自身の数字を分けて見る
順位の予測、流入の見込み、独自の点数。こうした数字は、ツールが自分の方法で出した推計です。
ページは、ツールがGoogleの内部のランキングデータにアクセスできないと書いています。
自社のサイトが検索結果へ何回表示され、何回クリックされたかは、Search Consoleの「パフォーマンス」のレポートで見られます。画面の名称は変わることがあります。
ツールの予測とSearch Consoleの実績が食い違ったときは、実績を基準にするのが、このページに沿った読み方だと私は考えます。
3. 渡す権限は、最小から始める
診断や監査を頼まれたとき、Search Consoleの権限は読み取りだけにします。「SEO 業者の利用を検討する」のページが、この点を勧めています。
Search Consoleのヘルプによると、権限は「設定」の「ユーザーと権限」で管理し、所有者、フルユーザー、制限付きユーザーの区分があります。
制限付きユーザーは、ほとんどのデータを見られる権限です。フルユーザーは一部の操作もできるため、読み取り中心にしたいときは制限付きが候補になると、私は読みます。
WordPressの管理者権限やサーバーへの接続情報は、変更の内容を説明してくれる相手にだけ渡します。リンク先のページも、FTPでサーバーに入れる業者は、行った変更をすべて説明する用意があるべきだと書いています。
4. 自社のサイトにある「ツール」を数える
このページが挙げる最初の2つ、サイトマップの生成とインデックス登録の指示は、WordPressでは、SEO用のプラグインが担っている場合がある作業です。ページがプラグインに触れているわけではなく、当てはめは私の読み取りです。
管理画面の「プラグイン」で、有効なSEO関連のものを書き出します。それぞれが自動でしていること(サイトマップの出力、検索結果に載せない指示、構造化データなど)を、設定画面で確かめます。
そのうえで、Search Consoleの「サイトマップ」のレポートと、インデックス登録の状況を示すレポートで、結果が意図どおりかを見ます。誰かの提案を受ける前に、すでに入っているものを知っておくのが先です。
弊社のサイトで確かめたこと
kenkyo.ai に対して、2026年10月8日に次の確認をしました。このページの最初の2項目、サイトマップとインデックスの指示に、弊社も当てはまるかを見るためです。
curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txt
curl -sL https://kenkyo.ai/sitemap.xml
curl -sL https://kenkyo.ai/ (HTMLの先頭部分を読む)
| 確認したこと | 結果 |
|---|---|
| robots.txt の応答 | HTTP 200。/wp-admin/ を禁止し、admin-ajax.php だけを許可。サイトマップとして sitemap.xml と sitemap.rss の2つを案内 |
| sitemap.xml の応答 | HTTP 200。7つのサイトマップ(記事、固定ページ、カテゴリ、タグなど)を束ねる索引。記事のサイトマップ1つ目には1,000件のURL |
| サイトマップの冒頭のコメント | WordPress用のSEOプラグインが、2026年10月8日に動的に生成した、という記載がある |
| トップページの先頭部分 | title・description・canonicalの指定あり。検索結果に載せない指示(noindex)は無く、robotsのメタタグは画像プレビューの設定のみ |
| トップページの generator 表記 | SEOプラグインと、Googleが提供するWordPress用の Site Kit の名前が記載されている |
| Search Consoleの所有権確認 | google-site-verification のメタタグが入っている(値は書きません) |
ここから言えるのは、弊社のサイトでも、サイトマップの生成は第三者のプラグインが担っているということです。このページの最初の項目は、他人ごとではなく自分ごとでした。
私が見られなかったものは、Search Consoleの数字、Site Kitが接続済みかどうか、確認用のメタタグが所有権として登録されているかどうかです。これらは書きません。
よくある質問
サードパーティのSEOツールは、使わないほうがよいのですか?
Googleは、使わないほうがよいとは書いていません。役に立つものもあるとしたうえで、使っても順位の成功は保証されないこと、Googleは評価していないことを注意点に挙げています。
SEOツールが出す順位予測や数字は、Googleのデータですか?
いいえ。原文は、サードパーティのツールはGoogleの内部のランキングデータにアクセスできないと書いています。
予測はツール独自のもので、実現しないこともあるとされています。
AEOやGEOをうたうサービスは、Googleに認められているのですか?
Googleはサードパーティのサービスを評価していないので、認められているという主張には注意するよう、原文は求めています。AEOやGEOのツールも、その対象に入っています。
このページがリンクしているGoogle自身の生成AI向けの案内は、Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化するのページです。提案の内容は、まずそこと照らします。
「やってはいけない」と言われがちな施策を、研究と公式見解で確かめた記事はこちらにあります。
まとめ:今日できる1つのこと
手元の提案書か、使っているツールの画面を1つ選び、「Google」という言葉が出てくる文を1つ見つけてください。
その文の根拠が、Googleの公式ページにあるのか、提案者の意見なのかを、Search Consoleのヘルプか、このページの原文で照らします。短い作業ですが、提案を受け取る目が変わります。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
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