2026年5月、Googleが検索セントラルに「生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」というガイドを新しく加えました。
AIによる概要やAIモードに自社サイトが出るには何をすればよいのか、という疑問にGoogle自身が答えたページです。
この記事では、英語版の原文から要点を整理します。公開後の書き換え、日本語版との違い、中小企業が確かめる順番もまとめました。
合同会社謙虚は、3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。
このガイドは、AI向けの対策として売られる施策のうち、Google検索で要らないものを名指ししているので、読む価値があります。
結論:3行で言うと
- Googleは、AI機能に出るための最適化をSEOの延長と位置づけています。AEOやGEOと呼ばれる作業も、Googleから見ればSEOのままです
- 力を入れる先は、ほかのサイトでは読めない中身と、クロールされて索引に登録される土台です。llms.txtや内容の細切れ化などは、Google検索では不要だと名指しで書かれています
- 表示の条件に、Search Consoleの設定でサイトが検索の生成AI機能に含まれていることが加わりました(英語版2026年7月10日)。結果は同じSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで測ります
このページの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題(英語) | Optimizing your website for generative AI features on Google Search |
| 日本語版の題名 | Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する |
| 英語版の最終更新日 | 2026年7月10日(2026年10月8日に取り直して確認) |
| 日本語版の最終更新日 | 2026年9月23日(同上) |
| 検索セントラルの中の位置 | SEOの基礎(英語版の章名は SEO fundamentals) |
| 直近の主な更新 | 2026年7月10日。Search Consoleの設定と測定の記述が加わった |
Googleがこのページで言っていること
SEOは、生成AI検索でも有効か
Googleの答えは「有効」です。AI機能が、検索の中核となるランキングと品質のしくみの上に作られているからだと説明しています。
土台の技術は2つ紹介されています。検索拡張生成(RAG)は、関連性の高い最新のページを索引から取り出し、その情報を確かめてから答えを作る方法です。
クエリファンアウトは、AIが関連する質問を同時にいくつも作り、追加の検索結果を取りに行く方法です。「雑草だらけの芝生を直す方法」なら、除草剤や、薬品を使わない抜き方の質問が作られる例が載っています。
AEO(回答エンジン最適化)とGEO(生成エンジン最適化)という呼び名にも触れ、Google検索から見ればどちらもSEOだと述べています。
民間の助言を検討するときは、第三者のSEO助言を評価するGoogleのガイダンスを読むよう案内しています。
価値があり、ほかにない内容を作る
この節は、ガイドのほかのどの提案よりも、長期の存在感に影響しそうだと書かれています。
- 独自の視点:体験に基づくレビューは独自の視点になり、既存コンテンツの要約は言い直しにすぎません。生成AIで簡単に作れる内容の使い回しは避けるよう書かれています
- 非コモディティの内容:「初めて家を買う人への7つのヒント」は、誰でも書ける常識の例です。「検査を免除して費用を節約した理由」のように、経験者ならではの見方を示す記事が、非コモディティの例として挙がっています
- 整理と画像・動画:段落と見出しで読みやすく構成し、関連する高品質な画像や動画を添えます。AI機能もそれらを取り込むためです
- やりすぎない:人が検索しうる言い方ごとに別ページを作り、順位やAIの回答を操作しようとすると、大量生成コンテンツの不正使用というスパムポリシーに違反します。ページ数が多くても、品質は上がりません
生成AIツールを制作の補助に使うなら、検索の基本事項とスパムポリシーの基準を満たすこと、とも書かれています。
技術の土台と、地域・ECの情報
AIシステムがデータにたどり着く道は、Google検索がページを見つけて処理するしくみのままです。生成AI機能に出るには、ページが索引に登録され、スニペット付きで表示できることが条件です。
要件を満たしても、クロール、索引登録、配信は保証されないと、Googleは明記しています。
そのほか、クロールできる状態、JavaScriptの扱い、ページ体験、重複の削減などが、従来どおり大切だと列挙されています。
生成AIの回答には、商品情報や地域の事業者の情報が含まれることもあります。
Merchant CenterとGoogleビジネスプロフィールを使うと、AIの回答でも表示される助けになりうると書かれています。
生成AI検索で「しなくてよいこと」
「AEO」や「GEO」の名で広まった「ハック」の多くは、効果がなく、Google検索の実際のしくみにも裏づけがない、とGoogleは書いています。
名指しされたのは次の5つです。
| 施策 | Googleの説明(要約) |
|---|---|
| llms.txtなど「特別な」ファイルやマークアップ | Google検索自体が使わないので、新しく作る必要はない。ほかのサービスのために作るのは自由 |
| 内容の「チャンク化」(細切れ化) | AIのために小さく分ける必要はない。理想のページ長もなく、読者に合わせる |
| AI向けの書き換え | AIは類義語や質問の一般的な意味を理解する。ロングテールのキーワードが足りない、という心配は不要 |
| 作為的な「言及」集め | 集めても、見かけほど役に立たない。ランキングは高品質な内容を重視し、スパムは別のシステムが遮断する |
| 構造化データへの過剰な取り組み | 生成AI検索に必須ではなく、特別なschema.orgマークアップもない。ただしリッチリザルトの助けになるので、続けるのがよい |
llms.txtについては、原文に次の1文があります。
“Doing so will neither harm nor help your site’s visibility or rankings in Google Search, as Google Search ignores them.”(Google検索はそれらを無視するため、そうしても、Google検索でのサイトの表示や順位に悪い影響も良い影響もありません)
測り方と、AIエージェント
測るには、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを使います。
リンク先のヘルプ(英語版)を開いて確かめると、AIによる概要とAIモードで、サイトへのリンクが表示された回数を見るレポートです。
インプレッションが足りないときや、サイトを除外しているときは、レポートが表示されないことがあります。ヘルプには、2026年8月31日付で全サイトに展開した、という注記があります。
順位での成功を約束する第三者ツールや、Googleの「内部」の指標を使うと主張するツールには、警戒するよう書かれています。
どのツールも、Googleの内部システムには触れられないためです。最後はAIエージェントの節です。
予約などを人に代わって行うシステムで、ブラウザのエージェントは画面の画像やDOM構造を読むことがあります。事業に関係があり、時間に余裕があるときに見る、という位置づけです。
リンク先のweb.devの記事も開くと、標準のボタンとリンクを使うことなどが挙がっていました。結びには、SEOを意識しなくても成功している内容は多く、全項目をこなす必要もない、と書かれています。
英語版と日本語版の違い
日本語版(2026年9月23日)のほうが、英語版(2026年7月10日)より新しい日付です。本文を突き合わせると、見出しの数(大見出し7、小見出し3)も箇条書きの数(28個)も同じでした。
7月10日の追記3か所も日本語版に入っていて、内容は、確認した日付(2026年10月8日)時点で英語版に追いついています。
日本語版の過去の保存版は見つからず、追いついた時期は不明です。内容の欠けは見つかりませんでしたが、訳語に気になる箇所が2つありました。
- 英語版の Seeking inauthentic “mentions” は、日本語版の見出しで「不正確な「言及」の検索」、まとめで「不自然な言及の追求」と訳し分けられています。原文の inauthentic は正確さではなく、本物らしくないことを指す語だと私は読みます
- 判断の問いの結びは、英語版が「正しい方向に進んでいる」の意味なのに対し、日本語版は「サイトのレイアウトは適切といえます」です。英語版はレイアウトの話をしていません
公開後の書き換え
変更履歴と、Internet Archiveの保存版(5月15日、6月12日、6月16日、7月9日、7月13日の本文)を比べました。
| 日付 | 変わったこと | 確かめた方法 |
|---|---|---|
| 2026年5月15日 | ガイドを新設。同日、スパムポリシーが生成AIの回答にも適用されるという明記も加わった | 変更履歴。Internet Archiveの最古の保存も同日 |
| 2026年6月5日 | AEO・GEOの第三者の助言を評価するガイダンスへの案内の1文が加わった | 5月15日版と6月12日版の本文比較(後者の最終更新日が6月5日) |
| 2026年6月15日 | llms.txtの記述が詳しくなった。「生成AI検索に出るために不要」が「Google検索に出るために不要」に変わり、置いても悪影響も好影響もないという注記が加わった | 変更履歴。6月15日の保存版にはなく、6月16日の保存版にはある |
| 2026年6月29日 | llms.txtの注記の文言が整えられた(「悪影響も好影響もない」という意味は同じ) | 6月16日版と7月9日版の本文比較(7月9日版の最終更新日が6月29日)。変更履歴にこのガイドの該当項目は見つかりませんでした |
| 2026年7月10日 | 表示の条件にSearch Consoleの設定が加わり、「Search Consoleで測る」の節と、まとめの1項目も加わった | 7月9日版と7月13日版の本文比較。変更履歴にこのガイドの該当項目は見つかりませんでした |
ここからは私の読み取りです。ヘルプの注記では、この設定とレポートが全サイトに展開されたのは2026年8月31日です。
7月10日の時点では、展開の途中だった可能性があります。
このページから、言えること・言えないこと
| 言えること | 言えないこと |
|---|---|
| Googleは、AI機能に出るための最適化を、SEOの延長として説明している | AI機能のために何もしなくてよい、という意味。中身、技術の土台、Search Consoleの設定が具体的に挙げられている |
| llms.txtは、Google検索の表示や順位を良くも悪くもしない | ほかのAIサービスでも意味がない、という意味。ページは、ほかのサービスのために置くのは自由だと書くにとどまる |
| 質問の言い換えごとにページを量産し、順位やAIの回答を操作するのは、スパムポリシーに違反しうる | Q&A形式の見出しそのものが悪い、という意味。ページはそうした書式には触れていない |
| 表示には、索引に登録されてスニペット付きで出せることと、Search Consoleの設定で含まれていることが要る | 条件を満たせば必ず出る、という意味。クロール、索引登録、配信は保証されないと明記されている |
中小企業の視点で、どう受け取るか
ここからはGoogleの説明とは別の、私の読み取りです。WordPressのサイトで確かめる順番です。
1. まず、表示の条件を3つ確かめる
- WordPressの管理画面で「設定」の「表示設定」を開き、「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックが入っていないことを確かめます
- Search Consoleの「URL検査」に主要な記事のURLを入れ、Googleに登録されていることを確かめます。SEOプラグインの設定で、noindexやスニペットを止める指定が入っていないかも見ます
- Search Consoleの「設定」の「検索の生成AI」を開き、サイトのリンクとコンテンツを「含める」(または、親のプロパティから引き継ぐ設定で、引き継ぎ元が「含める」)が選ばれていることを確かめます
3つ目は、ヘルプを開いて確かめた範囲では、「含める」がすべてのプロパティの既定です。「除外する」を選ぶと、これらの機能にサイトが出なくなり、インプレッションもトラフィックも発生しなくなると書かれています。
設定の意味の詳しい説明は、同じシリーズの「AI機能とウェブサイト」の回で扱います。
2. 時間は、中身に使う
自社の記事を1本開き、段落ごとに「他社のサイトに載せ替えても通じるか」を自問します。通じる段落に、現場でしか書けない事実を足します。
たとえば相談の経緯、判断の分かれ目、数字、失敗した例です。順位表だけで、AIに引用されるかは分かりません。
外部の調査と弊社の実測をもとにした整理は、検索順位だけ追えばAIに引用されるのかにあります。あちらは実務の確かめ方の記事です。
3. 「やらないこと」を先に決める
名指しされた5つは、時間を使わないと決められる項目です。外部の業者からAEO・GEOの提案を受けたときにも使えます。
提案書にllms.txtの作成や内容の細切れ化が入っていたら、「このガイドでは不要とされています。それでも必要な理由は何ですか」と聞けます。
4. 測る場所を1つに決める
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを開き、表示されるか確かめます。数字が小さいサイトでは、レポートが出ないことも、数字が少ないこともありえます。
月に1度、同じ日に開いて、ページごとの数字を控えるだけでも、変化の記録になります。
弊社のサイトで確かめたこと
外から確かめられる項目を、2026年10月8日にkenkyo.aiで調べました。Search Consoleの数字は書きません。
- クロール:curl -sL https://kenkyo.ai/robots.txt を実行。禁止は /wp-admin/ だけで、サイトマップが2件宣言されていました
- 索引とスニペット:記事3本のURLに curl -sIL を実行し、応答は200、X-Robots-Tagのヘッダーはなし。HTMLのrobots指定はmax-image-preview:largeだけで、noindexもnosnippetも見つかりませんでした
- 本文:curlで取った生のHTMLに、h1が1つ、h2が17〜18個。JavaScriptの実行なしで本文を読めます
- 構造化データ:JSON-LDが1ブロックあり、種類はBlogPosting、WebPage、Organization、Personなど。出力元はSEOプラグインと見られ、AI向けの特別なものは入れていません
よくある質問
Google検索の生成AI機能向けの最適化(AEO・GEO)は、SEOとは別に必要ですか
Googleは、別の作業としては扱っていません。生成AI検索向けの最適化もSEOだと書いています。
この回答はGoogle検索についてで、ほかのAIサービスは範囲外です。
llms.txtを置くと、Google検索のAIによる概要に出やすくなりますか
Googleは、Google検索がllms.txtを無視すると書いています。置いても、表示や順位に良い影響も悪い影響もないという説明です。
Google検索の生成AI機能に出るために、構造化データやQ&A形式は必要ですか
構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgマークアップもありません。ただし、リッチリザルトの助けになるので、続けるのがよいとされています。
Q&A形式について、このガイドは何も書いていません。
実務の見立ては、記事にQ&Aを入れると、AIに引用されやすくなるのかと、構造化データを入れればAIに引用されるのかで整理しています。
まとめ:今日できる1つのこと
Search Consoleの「設定」から「検索の生成AI」を開き、サイトのリンクとコンテンツを含める設定になっているかを確かめてください。
1分で終わります。
このガイドの中心は、AI向けの特別な作業ではなく、ほかにない内容と、クロールされて索引に登録される土台です。設定の確認は、その土台を見直す手軽な入口になります。
この記事は、Google検索セントラル解説の一覧の一本です。ほかのページの解説も、順次公開しています。
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
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