「長い記事を書いたのに、AIの回答には一部しか使われていない気がする」。そんな相談を、中小企業のWeb担当者の方からよくいただきます。
AI検索に強いページにしたいが、何から直せばよいか分からない。この記事は、その答えをまとめたものです。
AI検索とは、GoogleのAI OverviewsやAI Mode、ChatGPTやPerplexityの検索機能のように、AIが検索結果をもとに回答を作る仕組みです。こうした仕組みは、ページを1つの塊として扱うだけでなく、ページの中の一部分を材料にすることがあります。
この記事では、その仕組みを公式の説明と論文で確かめたうえで、見出しの単位で話が伝わるページ構成の作り方を、書き換え例つきで説明します。内容は、2026年10月18日にGoogleの公式文書などを開いて確かめました。
書き換え例の文章は、すべて説明のために作った架空のものです。実在の企業やサービスとは関係ありません。
先に結論 AI用に刻まずに、人が拾い読みできる構成にする
結論を、確認できたことと筆者の判断に分けて並べます。
| 論点 | 確認できたこと | 筆者の判断 |
|---|---|---|
| 部分の評価 | Googleは、ページ内の個々のセクションを見分けるパッセージランキングを説明している | 見出しの下だけ読んでも意味が通る書き方にする |
| AI機能の動き | AI OverviewsとAI Modeは、質問を小さな論点に分けて複数の検索を行うことがある | 論点ごとに見出しを分ける |
| 細切れ化 | Googleは、AIのために内容を小さく刻む必要はないと説明している | AI専用の加工は行わない |
| 人の読みやすさ | Googleは、段落や見出しで整理されたページを人が好むと説明している | 構成の目的は、人が見出しだけ拾い読みして分かること |
公式が言っていること
Googleは、ページの部分を評価する仕組みを説明しています。同時に、AIのために内容を細かく分割する必要はないとも説明しています。
2つは矛盾しません。部分が見られていても、刻むことが求められているとは限らないからです。
この記事の立場
人が読みやすい構成を整えれば、部分だけを取り出されても意味が通りやすくなる。これが、筆者の考えです。
以下で紹介する6つの原則は、どれも人の読みやすさのための工夫です。AIだけを相手にした小細工は含みません。
文章表現は別の記事で扱う
言い切り方や数字の示し方など、文章表現そのものは、引用されやすい段落の作りで扱っています。記事全体の型は、記事テンプレートにまとめました。
この記事は、ページ構成と見出しの設計に絞ります。
Googleはページの「パッセージ」も見ている
パッセージとは、ページの中の一まとまりの文章、つまり段落やセクションのことです。
ランキングシステムガイドの説明
Googleの「検索ランキングシステムのガイド」には、パッセージランキングが載っています。説明によると、これはWebページ内の個々のセクションを見分け、そのページが検索内容にどれだけ関連するかを理解するためのAIシステムです。
ガイドの最終更新は、2025年12月10日と表示されています。
2020年の公式ブログの説明
Googleは、2020年のSearch Onの発表でも、パッセージを取り上げています。とても具体的な検索では、答えになる1文がページの奥に埋もれていることがあります。
ページ全体の関連性に加えて、特定のパッセージの関連性も理解できるようになった、という説明です。ブログは、強調スニペットの例を示したうえで、この改善はページ全体の順位付けに当てはまると述べています。
部分を見ることの意味
公式の説明は、ページ全体の関連性に加えて、パッセージの関連性も理解する、というものです。ページの一部だけを別のページとして扱うとは書かれていません。
したがって、ページ全体の質が土台で、そのうえで部分の分かりやすさが効くと考えるのが、公式の説明に沿った理解です。
中小企業のページにとっての意味
長い解説ページや、料金、手順、注意点を1ページにまとめたサービスページは、部分に分けて読まれやすい構成です。見出しの下の文章が、その見出しの問いに答えているかが、重要になります。
反対に、見出しと中身が合っていないページは、人にも仕組みにも、答えの場所が伝わりません。
AI機能は質問を分けて、複数の検索を行う
GoogleのAI OverviewsとAI Modeには、query fan-out(クエリ・ファンアウト)という技術があります。検索セントラルの「AI Features and Your Website」が、これに触れています。
query fan-outとは
1つの質問をもとに、小さな論点や複数の情報源にまたがる、関連した検索を複数行い、回答の材料を集める方法です。AI Modeの発表ブログは、質問をサブトピックに分け、多数のクエリを同時に出す技術だと説明しています。
AI OverviewsとAI Modeは、この技術を使うことがあると、検索セントラルは書いています。
具体的なイメージ
たとえば「中小企業がホームページをリニューアルするときの進め方」という質問なら、費用の決め方、制作会社の選び方、公開後の運用といった論点に分かれて調べられる、というイメージです。この分け方は説明のための例で、実際の分け方は公開されていません。
論点ごとに調べられるなら、ページの中でも、その論点に答えている部分が分かりやすいほうが有利だろう、と考えるのは自然です。ただし、Googleがどの部分をどう選ぶかの詳細は公開されていないため、これは筆者の推測です。
論点ごとにページを量産してはいけない
Googleの生成AI向けガイドは、検索される言い回しの1つずつに別ページを作る手法に、注意を促しています。順位やAIの回答を操作することを主な目的にすると、大量生成コンテンツの不正使用というスパムのポリシーに違反するとしています。
さらに、ページ数が多いことは、サイトの質や関連性を高めないとも書かれています。論点ごとにページを増やさずに、1ページの中で見出しを整えるほうが安全です。
RAGも文書を部分に分けて扱う
ChatGPTやPerplexityのように、検索した結果をもとに回答するAIは、一般にRAGという考え方で説明されます。
RAGとは
RAGは、Retrieval-Augmented Generationの略で、日本語では検索拡張生成と呼ばれます。外部の文書を検索して取り出し、その内容を根拠にして文章を作る仕組みです。
この考え方を示した代表的な論文が、Lewisらによる2020年の論文です。NeurIPS 2020に採録されたと、arXivのページに記載されています。
パッセージ単位の検索
Karpukhinらの2020年の論文は、質問とパッセージをそれぞれ数値の列(ベクトル)に変えて、近いものを探す方法を示しました。EMNLP 2020に採録されたと記載されています。
質問に答えるために、文書の中から関連するパッセージを探す。この考え方が、RAGの研究の土台の1つです。
サービスごとの違い
各AIサービスが、実際にどんな単位で文書を切り分けているかは、サービスごとに異なり、多くは公開されていません。ただし、文書を部分に分けて探し、取り出した部分を材料に答える流れは、一般的な仕組みとして押さえておけます。
仕組みの全体像は、RAGの解説でも説明しています。
それでも「AI用に細切れにする」必要はない
ここまで読むと、ページを短いブロックに刻めばよいのか、と思うかもしれません。
Googleの公式ガイドの説明
Googleの生成AI向けガイド(最終更新は2026年7月10日と表示)は、内容を小さく分割して、AIが理解しやすくする必要はないと説明しています。Googleのシステムは、1ページの中の複数の話題を理解し、関連する部分を利用者に見せられるからです。
ガイドは、「chunking」を、Google検索では無視してよい手法の1つに挙げています。
人にとっての構成
同じガイドは、人は、段落と節に分かれ、見出しで構造が分かるページを好むと書いています。SEOスターターガイドにも、長い内容を段落と節に分け、見出しで読者が内容をたどれるようにする、という推奨があります。
公式の整理
| よくある考え方 | 公式の説明と照らした評価 |
|---|---|
| AI向けに文章を細切れにする | 必要ないと、Googleのガイドが説明している |
| llms.txtなどのAI用ファイルを置く | Google検索は使わないと説明。他のサービス向けに置くのは自由で、Google検索の見え方には影響しない |
| 段落、節、見出しで整理する | 人にとって読みやすいと説明。SEOスターターガイドでも推奨 |
| AI Overviews用の特別な設定をする | 追加の要件や、特別な最適化は必要ないと説明 |
| ページの長さを決める | 理想の長さはなく、読者と話題に合わせると説明 |
最後の行は、見出しの下の文字数を決めたくなる人への答えにもなります。公式に決められた長さはありません。
部分単位でも伝わるページ構成の6つの原則
6つの原則を、先に表にします。
| 原則 | 内容 | 直す場所 |
|---|---|---|
| 1 | 見出しごとに話を完結させる | 見出しの下の最初の段落 |
| 2 | 指示語を避け、主語と固有名詞を書く | 「上記」「これ」など |
| 3 | 1つの見出しに1つの問い | 見出しの付け方 |
| 4 | 見出しの直後に答えを置く | 見出し直下の1〜2文 |
| 5 | ページの冒頭に要約を置く | 導入部 |
| 6 | 表とリストを内容の形に合わせる | 比較、手順、列挙 |
原則1 見出しごとに話を完結させる
読者は、目次や検索結果から、ページの途中の見出しに直接たどり着くことがあります。AIがページの一部を材料にするときも、その部分だけで意味が通るかが大切だと考えられます。
各見出しの下の文章は、その見出しだけを読んでも話が分かるように書きます。具体的には、次の3点です。
- 見出しの下の最初の段落で、何の話かをもう一度はっきり書く
- 前の見出しで説明した言葉を使うときは、短く言い直す
- 結論を別の見出しに預けない。「詳しくは後述」で終わらせない
ページ全体の流れを捨てる必要はありません。前から順に読む人には、少し繰り返しに感じる程度で十分です。
原則2 「上記」「前述」「これ」を避け、主語を書く
「上記の方法」「前述のとおり」「これにより」は、前後の文脈があって初めて意味が通ります。ページの一部だけを読んだ人や、部分を取り出して使う仕組みには、何を指すのか分かりません。
次の言葉を見つけたら、指している中身に置き換えます。
| 見つけたい言葉 | 直し方 |
|---|---|
| 「上記」「下記」「前述」「後述」「先ほど」 | 指している内容を、短く書き直す |
| 「これ」「それ」「この方法」「同サービス」「当該」 | 名前や、具体的な内容に置き換える |
| 主語の省略(「導入すると便利です」) | 何を導入すると、誰にとって便利なのかを書く |
日本語は主語を省きやすい言葉なので、ここが最も見落としやすい点です。
原則3 1つの見出しに1つの問い
1つの見出しの中に、費用の話、期間の話、注意点が混ざっていると、読者はどこに答えがあるのか探さなければなりません。
見出しを作るときは、読者のどんな問いに答える見出しかを、1文で言えるか確かめます。問いが2つ以上あれば、見出しを分けます。
同じ問いに答える見出しが2つあれば、まとめます。
見出しの文言は、問いの形でも、答えの形でも構いません。見出しを読むだけで、その下に何が書いてあるか予想できることが大切です。
原則4 見出しの直後に答えを置く
見出しの下で、背景説明や前置きから入ると、答えにたどり着くまでに時間がかかります。見出しのすぐ下の1〜2文で問いに答え、そのあとで理由、条件、例を続けます。
結論が先で詳細はあと、という順番を、見出しごとに当てはめるイメージです。答えを先に置いても、そのあとの説明は不要になりません。
条件や例外こそ、読者が知りたい部分であることも多いからです。
原則5 ページの冒頭に要約を置く
ページの最初に、この記事の結論、このページで分かること、といった要約を置くと、読者は自分に必要なページかをすぐ判断できます。
要約を作るときのコツは、次のとおりです。
- 本文の見出しと対応する形で、3〜6項目の箇条書きにする。項目数は目安で、決まりはない
- 1項目を1文で完結させ、主語を省かない
- 本文にない情報を、要約に入れない
要約はページ全体の地図です。見出し単位の完結性(原則1)と組み合わせると、全体像と部分の中身の両方が分かりやすくなります。
原則6 表とリストを内容の形に合わせる
表やリストは、情報の形がはっきりしているときに力を発揮します。形に合わない使い方は、かえって分かりにくくなります。
| 内容の形 | 合う書き方 | 例 |
|---|---|---|
| 複数の選択肢を、同じ観点で比べる | 表 | プランごとの対応範囲の比較 |
| 順番に意味がある手順 | 番号つきリスト | 設定の手順 |
| 順番のない要素の列挙 | 箇条書き | 確認するポイント |
| 理由や因果関係の説明 | 文章(段落) | その手順が必要な理由 |
表には、見出し行を必ず付けます。セルの中で「同上」や「〃」を使わないことも大切です。
行だけを取り出しても意味が分かるようにしておくと、人にとっても読み間違いが減ります。表やリストの直前には、何の表かを1文で書いておきます。
見出しの付け方の目安
見出しは、問いの形と、答えの形のどちらでも使えます。筆者が避けたいのは、中身を予想できない見出しです。
| 見出しの型 | 例 | 評価(筆者の判断) |
|---|---|---|
| 問いの形 | 解約するとき、違約金はかかるか | 読者の疑問と一致する。FAQや手順に向く |
| 答えの形 | 解約の違約金は、契約の期間で決まる | 見出しだけで要点が分かる。解説に向く |
| 話題だけの形 | 解約について | 何が書いてあるか予想できない。避ける |
| 感想の形 | 知っておきたいポイント | 中身が分からない。具体的な言葉に直す |
見出しの下の最初の段落で確かめること
見出しを付けたら、その下の最初の段落で、次の3点が分かるかを確かめます。
| 確かめること | 例 |
|---|---|
| 何についての話か | 解約時の違約金の話 |
| 誰に当てはまる話か | 契約期間の途中で解約したい人 |
| 結論は何か | 違約金は契約期間で決まる |
3点が1つの段落に収まらないときは、見出しが大きすぎる可能性があります。問いを分けられないかを検討します。
書き換え例 悪い例と良い例
原則を当てはめた書き換え例を、6つ紹介します。文例は、すべて説明用に作った架空のものです。
例1 「上記」に頼った説明(原則2)
| 文章 | |
|---|---|
| 悪い例 | 上記の方法で設定すれば、問い合わせが増える可能性があります。 |
| 良い例 | Googleビジネスプロフィールに営業時間と定休日を登録すると、店舗を探す人に営業日が正しく伝わります。 |
「上記の方法」が何かを具体的に書きました。「問い合わせが増える」という断定しにくい効果は、言える範囲の表現に改めています。
例2 前置きが長く、答えが遠い(原則4)
見出しは「ホームページのリニューアルにかかる期間」とします。
| 見出しの下の文章 | |
|---|---|
| 悪い例 | ホームページのリニューアルは、多くの企業にとって大きなプロジェクトです。デザインの流行も年々変わっています。そこで気になるのが期間ですが、一概には言えないものの…… |
| 良い例 | ホームページのリニューアルにかかる期間は、ページ数と、原稿や写真を誰が用意するかで大きく変わります。原稿を社内で用意する場合は、その作成期間をスケジュールに含めておくことが大切です。 |
最初の1文で、何によって決まるかに答えています。根拠のない「〇か月が目安」のような数字は入れていません。
例3 1つの見出しに問いが混在(原則3)
| 見出しの構成 | |
|---|---|
| 悪い例 | 「料金について」という1つの見出しに、料金の決まり方、支払い方法、解約時の扱い、追加費用が混在している |
| 良い例 | 「料金はどのように決まるか」「支払い方法と請求のタイミング」「途中で解約した場合の扱い」「追加費用が発生するケース」の4つに分ける |
見出しを問いごとに分けたので、目次を見ただけで、知りたい答えの場所が分かります。
例4 主語の省略と「同サービス」(原則1・2)
| 文章 | |
|---|---|
| 悪い例 | 同サービスは導入が簡単です。月額制なので始めやすく、すぐに使えます。 |
| 良い例 | 架空の予約管理サービス「サンプル予約」は、初期設定を管理画面から行えるため、専任の担当者がいない小規模な店舗でも導入しやすいサービスです。 |
「同サービス」をサービス名に、「導入が簡単」を「なぜ簡単なのか」に置き換えました。この段落だけを読んでも、何の話かが分かります。
例5 「詳しくは後述」で終わる見出し(原則1)
見出しは「予約フォームの注意点」とします。
| 見出しの下の文章 | |
|---|---|
| 悪い例 | 予約フォームにはいくつかの注意点があります。詳しくは後述します。 |
| 良い例 | 予約フォームでは、入力項目を必要最小限にすることと、送信後に確認メールが届くかを事前に試しておくことが大切です。入力項目が多すぎると、途中で入力をやめる人が出やすくなります。 |
見出しの下に答えを置き、答えを別の場所に預けないようにしました。
例6 形の合わない表(原則6)
悪い例は、項目と内容の2列の表で、デメリットの欄に「同上」、メリットの欄に「〃」を入れたものです。行を単独で読むと、意味が通りません。
良い例は、自社で更新する場合と、制作会社に任せる場合の違いを、3つの観点で比べる表にします。表の前に、何を比べる表かを1文で書きます。
| 観点 | 自社で更新する場合 | 制作会社に任せる場合 |
|---|---|---|
| 外部への支払い | おさえられる | 依頼のたびに必要になる |
| 更新のスピード | 担当者がいればすぐ更新できる | 依頼と確認に時間がかかる |
| 品質の安定 | 担当者のスキルに左右される | 専門家の品質を保ちやすい |
どの行を読んでも意味が分かるように、「〃」と「同上」をなくしました。
6つの例と原則の対応
書き換えで直した点を、原則ごとに整理します。
| 例 | 原則 | 直した点 |
|---|---|---|
| 例1 | 原則2 | 「上記」を、指している内容に置き換えた |
| 例2 | 原則4 | 前置きを削り、最初の1文で答えた |
| 例3 | 原則3 | 見出しを、問いごとに分けた |
| 例4 | 原則1・2 | 「同サービス」を、名前と理由に置き換えた |
| 例5 | 原則1 | 答えを、別の場所に預けず、見出しの下に書いた |
| 例6 | 原則6 | 「〃」「同上」をなくし、見出し行を付けた |
直すときの順番
6つを一度に直す必要はありません。筆者は、原則2の指示語を探す作業から始めるのが、最も手軽だと考えます。
検索機能で言葉を探して置き換えるだけで済み、文章全体の構成を変えずに、部分単位の分かりやすさを上げられるからです。次に、原則3の見出しの整理と、原則4の答えの位置を進めます。
ページの種類ごとの見直しどころ
ページの種類によって、見出しの問いは変わります。中小企業のサイトでよくある4種類を、筆者の提案として整理します。
| ページの種類 | 見出しにしたい問い | 見直しのポイント |
|---|---|---|
| サービス紹介 | 何ができるか。誰に向くか。どう進むか | 見出しごとに、サービス名を主語で書く |
| 料金 | 何で決まるか。何が含まれるか。いつ支払うか | 「詳しくはお問い合わせください」で終わらせない |
| よくある質問 | 1つの質問に1つの見出し | 回答の最初の1文で、質問に答える |
| 事例 | 誰の、どんな課題を、どう解決したか | 「同社」と書かずに、事例の名前や業種を書く |
長いページは目次で構造を見せる
見出しが多い長いページには、冒頭に目次を置きます。目次は、人が途中の見出しへ直接移動する手助けになり、見出しの付け方を点検する材料にもなります。
目次に並べた見出しを、上から読んで話の流れが分かれば、構成は整っています。
既存ページを見直す手順
新しく書くときだけでなく、すでに公開しているページも、次の手順で見直せます。
手順1 見出しの一覧を書き出す
ページの見出しだけを、順に書き出します。見出しを読んだだけで、ページの内容が分かるかを確かめます。
手順2 各見出しの問いを1文で書く
書けない見出しや、問いが2つある見出しは、名前を変えるか、2つに分けます。
手順3 各見出しの最初の2文を読む
そこで問いに答えていなければ、答えを前に移します。
手順4 指示語を検索する
ブラウザやエディタの検索機能で、「上記」「前述」「これ」「同」を探します。見つけたら、指している中身に書き換えます。
手順5 冒頭の要約を確かめる
要約がなければ、手順2で書いた問いと答えをもとに作ります。
手順6 表とリストを点検する
見出し行があるか、「同上」がないか、表の前に説明があるかを確かめます。
手順7 頭から通して読む
繰り返しが多すぎて読みにくくなっていないかを確かめ、必要なら言い回しを調整します。
公開前のチェックリスト
公開前とリライトの前に、次の表で確認します。
| 区分 | 確認すること |
|---|---|
| 見出し | 見出しを読むだけで、その下に書いてあることが予想できる |
| 見出し | 1つの見出しが答える問いは、1つだけ |
| 答えの位置 | 各見出しの最初の1〜2文に答えがある |
| 指示語 | 「上記」「前述」「後述」「これ」「同サービス」が残っていない |
| 主語 | 主語や固有名詞が省略されていない |
| 要約 | 冒頭に要約があり、本文と食い違っていない |
| 表 | 見出し行があり、「同上」「〃」を使っていない |
| 表 | 表やリストの前に、何の表かを書いている |
| 階層 | H2とH3の関係が、内容の親子関係と一致している |
| 長さ | AI向けに、意味もなく文章を短く刻んでいない |
よくある失敗
見出しを増やしすぎる
段落ごとに見出しを付けると、全体の流れが見えなくなります。Googleが、細切れにする必要はないと説明しているとおり、見出しは問いのまとまりごとに付ければ十分です。
指示語に戻ってしまう
同じ言葉を何度も書くのはくどいと感じて、「これ」や「同社」に戻すケースです。くどさが気になるときは、言い換えを使うか、文の構成を見直します。
要約と本文がずれる
本文を直したのに、要約を直し忘れると、内容が食い違います。リライトのときは、要約を最後にもう一度確かめます。
FAQにすべてを押し込む
FAQは便利ですが、本文の見出しで答えるべき内容までFAQに移すと、本文が薄くなります。FAQは、本文を補う位置づけにします。
よくある質問
Q1. パッセージランキングがあるなら、長いページのほうが有利ですか。
長さそのものが有利になるとは言えません。Googleの生成AI向けガイドは、理想のページ長はなく、読者に合わせて作ると説明しています。
パッセージランキングは、長いページの奥にある答えを見つけやすくする仕組みです。長いほど評価される、という意味ではありません。
Q2. 1つの見出しの下は、何文字くらいが適切ですか。
公式に決められた文字数はありません。Googleのガイドも、AIのために内容を小さく分ける必要はないと説明しています。
文字数よりも、見出しの問いに答え切れているか、別の問いが混ざっていないかで判断します。
Q3. AI向けにllms.txtを用意したほうがよいですか。
Googleのガイドは、Google検索はllms.txtなどのAI用ファイルを使わないと説明しています。他のサービス向けに用意することは自由で、Google検索の見え方には、良くも悪くも影響しないとも書かれています。
ページ構成の見直しの代わりにはなりません。
Q4. FAQ形式にすれば、AI検索に使われやすくなりますか。
FAQ形式にすれば必ず使われる、という公式の根拠は見当たりません。ただし、FAQは1つの問いに1つの答えを置く形なので、原則3と原則4に合う書き方です。
本文の構成を整えたうえで、補足として使うのがおすすめです。
Q5. 見出しごとに話を完結させると、同じ説明が何度も出ませんか。
ある程度は出ます。言い直すのは、用語の短い説明や、何の話かを示す1文程度で十分です。
同じ段落を丸ごと繰り返す必要はありません。前から順に読む人にとって、不自然でない範囲に収めます。
まとめ
Googleは、パッセージランキングでページ内の個々のセクションを見ています。AI OverviewsとAI Modeは、質問を論点に分けて複数の検索を行うことがあります。
一方でGoogleは、AIのために内容を細切れにする必要はないと説明しています。
取り組むのは、人が見出しから拾い読みして分かるページ構成です。AI専用の加工は、必要ありません。
- 見出しごとに話を完結させる
- 「上記」「前述」を避け、主語と固有名詞を書く
- 1つの見出しに1つの問い
- 見出しの直後に答え
- 冒頭に要約
- 表とリストは内容の形に合わせる
まずは、アクセスの多いページを1つ選び、見出しの一覧を書き出すところから始めてください。
参照した公式文書と論文
2026年10月18日に確認しました。
- Google検索セントラル、検索ランキングシステムのガイド(developers.google.com/search/docs/appearance/ranking-systems-guide)
- Google検索セントラル、Optimizing your website for generative AI features(developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide)
- Google検索セントラル、AI Features and Your Website(developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features)
- Google検索セントラル、SEOスターターガイド
- Google、2020年のSearch Onの発表と、AI Modeの発表ブログ
- Lewisほか、Retrieval-Augmented Generation for Knowledge-Intensive NLP Tasks(arXiv:2005.11401)
- Karpukhinほか、Dense Passage Retrieval for Open-Domain Question Answering(arXiv:2004.04906)
この記事に書いたことを、そのまま御社のページに
生成AIに引用されるページを、お話しいただくだけでお作りします。お時間をいただくのは初回15分のヒアリングだけです。まず1ページ、無料でお作りします。
OKが出るまで、何度でも直します。事実が違う、言い回しが硬い、この話は入れないでほしい。どれも遠慮なくおっしゃってください。何度お直ししても、追加の料金はいただきません。
これまでに127社にご利用いただきました。毎月ご依頼いただいている方の6割以上が、月10ページを選ばれています。料金はページに掲載しています。
ページを増やしても問い合わせが来ないなら、原因はページの外にあります。その場合は、下の入口からご相談ください。
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
ウェブサイトから要素を引き算し、訪れた人が迷わず次の一歩に進む形へ組み直す。初回60分のオンラインで御社のサイトを一緒に読み、どこから直すべきかをお伝えします。手順をまとめた無料の診断と解説動画もご用意しています。
初回は無料・60分・オンライン完結・その場で契約のお願いはいたしません


