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ホームページの直帰率が高い理由。アクセスはあるのに問い合わせが増えない担当者へ

2026 9/11

先日、ビジネス系のQ&Aサイトでこのような相談を拝見しました。会社のホームページに広告や検索からそれなりに人は来ているのに、直帰率が七割を超えていて、問い合わせフォームまで進む人がほとんどいない。上司からは「直帰率が高いのは中身が悪い証拠だ、とにかく数字を下げろ」と言われ、関連ページへのリンクを増やしたり、目を引くスライドショーを足したりしてみたものの、状況はまったく変わらない。何から手をつけるべきか分からず途方に暮れている、という切実な内容でした。細部は変えていますが、悩みの芯は多くの中小企業の担当者に共通します。相談者の会社名や業種は伏せますし、原文の転載もしません。ここで扱うのは、この方の後ろに何万人といる「アクセスはあるのに成果が出ない」担当者の景色です。

まず言葉の意味をそろえておきます。直帰率とは、サイトに来た訪問のうち、最初に着地した1ページだけを見て、ほかのページへ進まずに離れていった訪問の割合を指します。検索結果からある1ページに来て、そのページを見て、そのまま戻るボタンを押したりタブを閉じたりする。この一連の動きが直帰です。訪問全体のうちその割合がどれくらいあったか、それが直帰率という数字の中身になります。計算式そのものは難しくありません。難しいのは、この一つの数字が「良い」のか「悪い」のかを、数字だけを見て判断できないところにあります。

ここに、9割の企業が足をすくわれる罠があります。多くの会社が、直帰率という数字を「下げるべき悪い点数」だと思い込み、点数を下げること自体を目的にしてしまう。関連記事を無理やり踏ませる、自動でポップアップを出す、派手な動きを足す。訪問者の画面の中で数字だけがわずかに動いても、来た人が着地した瞬間に感じる「これは自分に向けたページなのか」という一瞬の判断、そこには誰も手をつけていません。直帰の大半は、この着地直後の数秒で決まります。検索窓に打ち込んだ悩みと、目の前に開いたページの見出しがかみ合っているか。自分の状況がここで解決しそうだと感じられるか。その感触が持てないとき、人は本文を読み始める前に去ります。数字はその結果として表れた影であって、影を直接こすっても物の形は変わりません。

もう一つ、担当者を混乱させるのが数字の一人歩きです。「直帰率は五割が普通」「四割を切れば優秀」といった相場めいた話が独り歩きし、自社の数字をその物差しに当てては一喜一憂する。けれども同じ七割でも、意味はまるで違います。電話番号と地図だけを知りたくて来た人が、それを見て満足して帰った七割と、じっくり検討したいのに冒頭で見切りをつけられた七割は、同じ点数でも中身が正反対です。前者はむしろ役割を果たした健全な直帰で、後者は取りこぼしです。点数を一列に並べて平均と比べる作業は、この中身の違いを覆い隠してしまいます。

具体的な場面を一つ思い浮かべてみます。ある会社が「地域名 業種 相談」という検索語からの流入を狙い、広告を出しているとします。その言葉で来た人は、まさに今、身近に相談できる相手を探している最中です。ところが着地したページの冒頭には、大きなロゴと「創業以来、地域とともに歩んでまいりました」という挨拶文が並び、肝心の「どんな相談に、どう応じてくれるのか」は画面をいくつも下へ送らないと出てこない。来た人は最初の一画面で「ここは自分の相談に乗ってくれる場所なのか」を判断できず、戻るボタンへ指を伸ばします。検索語と着地の中身の、このわずかな食い違いが直帰を生みます。広告費を払って連れてきた人を、玄関先で取り逃がしているようなものです。しかも担当者は、直帰率という結果の数字だけを見て「ページの文章が下手なのだろう」と見当違いの方向へ悩みます。原因は文章の巧拙より手前、着地の設計と検索意図のずれにあります。

だからこの記事では、数字を追いかける発想からいったん降ります。見るのは、訪問者が着地した最初の数秒で何を感じ、なぜ本文にたどり着く前に去るのか、その現場です。流入させたキーワードと着地ページの中身が食い違っていないか。冒頭でいきなり自社の会社紹介から入って、来た人の悩みを置き去りにしていないか。スマートフォンで開いたとき読み込みが重く、指が戻るボタンに伸びていないか。探している答えが、はるか下のほうに埋もれていないか。こうした具体を一つずつほどいていくと、直帰率という数字は「下げる対象」から「設計のずれを教えてくれる合図」へと役割を変えます。直帰率は、こすって消す汚れというたぐいのものを超えて、着地の設計が読者とかみ合っているかを映す鏡だと考えたほうが実態に合います。 この記事を読み終えるころには、次の月曜に自分のサイトのどこへ最初の一手を打つべきか、その置き場所がはっきり見えているはずです。まずは、世間で語られる「正しい直帰率対策」がなぜ的を外すのか、その構造から見ていきます。

目次

「平均◯%」という相場表が、あなたの目を本質からそらす

直帰率について調べ始めると、まず目に飛び込んでくるのが業種別の相場表です。小売はこのくらい、サービス業はこのくらい、企業向けの製造業はこのくらい。ずらりと並んだパーセンテージを見て、担当者は自社の数字を当てはめ、「うちは平均より高い、まずい」と胸を痛める。この相場表こそが、担当者の視線を現場から引きはがす最初の仕掛けになっています。数字を並べた表は一見すると客観的で頼りになりそうですが、その表が集めているのは、業種も、集客の入口も、ページの役割もばらばらな無数のサイトの平均です。あなたの会社の、あの検索キーワードで来た人が、あの着地ページで何を感じたか。その一点の事情は、平均という大きなならしの中で跡形もなく消えています。

直帰率は、少なくとも3つの要素で意味が変わります。1つ目は業種と検索意図です。近所の店を探している人は、営業時間と地図を確認したら用が済んで帰ります。この直帰は満足の証で、下げる筋合いのものではありません。企業向けの高額なサービスを比較検討している人なら、複数ページを行き来して当然で、1ページで帰られたら黄信号です。2つ目は流入の入口です。検索から悩みを抱えて来た人と、SNSでたまたまリンクを踏んだ人では、着地時の温度がまるで違う。冷やかしに近い流入が多ければ、直帰率は構造的に高く出ます。3つ目はページの役割です。問い合わせ先を伝えるための着地ページと、じっくり読ませて検討へ導くためのページでは、目指す訪問者の動き方が最初から別物です。この3つを無視して一本の合格ラインを引くこと自体に無理があります。

にもかかわらず、世の中には「まず数字を下げましょう」とささやく施策が山ほど流通しています。その多くが、滞在時間や回遊数を水増しする小細工です。読み終えたページの末尾に、内容とほとんど関係のない関連記事をずらりと並べて踏ませる。数十秒後に自動でスクロールを止め、別ページへ誘導する仕掛けを埋め込む。ページを不自然に細切れにして、続きを読むには次へ進ませる。こうした細工でパーセンテージの見た目は確かに動きます。ただ、それで動いたのは計測ツールに残る足跡の形だけで、訪問者の満足はどこも動いていません。無理に踏まされた関連ページで、来た人が「これは求めていたものと違う」と感じれば、その落胆はサイト全体の印象に積もっていきます。点数を取り繕う作業は、取りこぼしの本当の原因に蓋をして、問題を先送りするだけの結果に終わります。

具体的に、相場表が担当者をどう迷わせるかを見てみます。ある会社の着地ページの直帰率が七割だったとします。相場表で「業界平均は五割」と書かれていれば、担当者は二割分の遅れを取り戻そうと焦り、あれこれ手を打ち始める。けれどその七割の内訳を一件ずつたどると、半分近くは電話番号だけを確認して満足して帰った人だった、という話は珍しくありません。この場合、無理に数字を下げる工夫を重ねるほど、電話をかけようとしていた人の動線に余計な障害物を置くことになり、かえって成果を損ないます。逆に、比較検討のためにじっくり読ませたいページで四割という「優秀な」数字が出ていても、その多くが冒頭だけ眺めて離脱した見切りの四割なら、それは取りこぼしの黄信号です。点数の高低と成果の良し悪しは、こうして平気で逆転します。相場表を物差しにする限り、この逆転はいつまでも見えないまま放置されます。

なぜ、これほど多くの会社がこの罠にはまるのか。理由は、数字をいじるほうが圧倒的に楽だからです。着地の設計を見直すには、来た人がどのキーワードで、どんな悩みを抱えて、どの画面でつまずいたのかを一つずつ確かめる地道な作業がいります。一方、末尾に関連リンクを足すだけなら半日で終わり、翌週には数字がわずかに動いて「対策した」という体裁が整う。上司への報告もしやすい。この「やった感」の手軽さが、本質から目をそらさせる引力になっています。数字は動かせても、来た人が着地の瞬間に抱いた失望は、リンクの数では埋められません。

ここで押さえておきたいのは、直帰率という数字そのものに罪はない、ということです。悪いのは、業種も入口も役割も違う訪問を一つのパーセンテージに丸め、それを平均という物差しと引き比べて安心したり不安になったりする使い方のほうです。相場表と見比べて出た差は、あなたのサイトの良し悪しをほとんど語っていません。語っているのは、あなたのサイトが、たまたま集計に混ざった何千ものサイトと平均としてどれだけ離れているか、それだけです。ここから抜け出す道は、点数競争の土俵を降りて、来た人が着地の数秒で何を感じたかへ視点を移すことにあります。次の章では、その視点を持たないまま打たれる「よくある直帰率対策」が、どんな末路をたどるのかを具体的に見ていきます。数字を下げにいく手つきが、なぜ問い合わせをかえって遠ざけるのか。現場で起きていることをほどいていきます。

よくある直帰率対策が、かえって訪問者を追い返す

数字を下げようと焦った担当者が真っ先に手を出す施策には、いくつかの定番があります。そのどれもが、着地した人の気持ちを想像しないまま「動きを足す」方向に進む点で共通しています。順に、なぜ逆効果になるのかを見ていきます。

1つ目は、自動で立ち上がるポップアップです。ページを開いた数秒後に、資料請求やメール登録を促す窓が画面をふさぐ。まだ「ここは自分の悩みに答えてくれる場所か」を確かめている最中に、いきなり要求を突きつけられる。来た人からすれば、名前も知らない相手に玄関先でいきなり契約書を差し出された感覚に近い。しかもスマートフォンでは、閉じるための小さなバツ印が押しづらく、本文にたどり着く前に嫌気がさして戻るボタンへ指が伸びます。滞在の入口をふさぐ仕掛けが、皮肉にも直帰を増やす。ポップアップで拾えたわずかな登録の裏で、静かに去った多数の見込み客がいます。

2つ目は、派手なスライドショーや動きの多い演出です。トップで大きな画像が数秒ごとに切り替わり、文字がふわりと浮かび、背景で何かがゆっくり動く。作り手は「にぎやかで印象に残る」と考えますが、着地した人の目には、自分の探している答えがどこにあるのか分からない騒がしい画面として映ります。切り替わる画像を一枚ずつ追ううちに、最初に知りたかったことを見失う。動きの演出は読み込みも重くし、スマートフォンでは表示が整うまでの一拍が命取りになります。画面がかくつく、文字が出そろわない、その数秒で人は待つのをやめます。にぎやかさは、探し物のじゃまにしかなりません。

3つ目は、関連リンクの詰め込みです。回遊を増やせば直帰率が下がるという理屈で、本文のあちこちや末尾に「あわせて読みたい」を大量に並べる。ところが、今まさに読んでいる内容と関係の薄いリンクがひしめいていると、読者の集中は途切れ、どれが本筋か分からなくなる。運よく一つ踏まれても、飛んだ先が期待外れなら、その落胆は次の行動をいっそう鈍らせます。リンクは、今の悩みの続きへ自然につながる一本を置いたときだけ効きます。数を並べる行為は、選択肢を増やしているようで、実際には迷いと離脱を増やしています。

4つ目は、目的が「数字を下げること」そのものになった施策全般です。ページを不自然に分割して次へ進ませる、無意味な待ち時間を挟んで滞在を稼ぐ、内容と無関係な動画を自動再生する。どれも計測上の数値は動きますが、来た人が得る納得は一ミリも増えていません。むしろ、求めていた答えへの距離が遠のき、いらだちだけが残る。問い合わせという成果が生まれるのは、来た人が「ここなら分かってくれそうだ」と感じた先だけで、数字を取り繕った先には決して育ちません。 点数を下げる工夫に注ぐ時間と工数は、そのまま着地体験の改善に回すほうが、はるかに成果へ近づきます。

実際の現場で、これらの施策がどう積み重なって悪化するかをたどってみます。最初に、直帰率が高いという指摘を受けた担当者が関連リンクを末尾に足す。数字が少しだけ動くものの、問い合わせは増えない。次に、上司が「もっと目立たせろ」と言い、トップに派手なスライドショーが入る。読み込みが重くなり、スマートフォンからの離脱がむしろ増える。それでも数字が思うように動かないので、今度は自動ポップアップを設置する。着地直後に窓がふさぐせいで、本文を読み始める前に去る人が増える。こうして一つずつ足すたびに画面は散らかり、来た人の「探し物のしやすさ」は着実に削られていきます。三か月後、担当者の手元には、演出だけがにぎやかで、肝心の答えが見つけにくいページが残ります。そして問い合わせの数は、着手前とほとんど変わっていません。足し算を重ねた分だけ、どこから直せばいいのか分からない複雑な状態が生まれ、次の改善はいっそう難しくなります。この「足すほど動けなくなる」ぬかるみが、多くの中小企業のサイトで静かに進行しています。

これらの施策に共通する末路は、どれも似ています。短期的には数字がわずかに動き、報告の体裁は整う。けれど問い合わせは増えず、数か月後に「対策したのに変わらない」と振り出しへ戻る。そして原因が分からないまま、また別の小細工に手を出す。この繰り返しが、担当者の時間をすり減らし、サイトへの信頼を社内から失わせていきます。抜け出す入口は、施策を足す発想を一度手放し、来た人が着地の瞬間に何を求めているかへ立ち返ることにあります。次の章では、その立ち返りを具体的な手順に落とし込んだ考え方を紹介します。着地直後の数秒で「あなたの悩みはこれですね」と示し、探している答えへ最短で運ぶ。引き算で直帰の理由を一つずつ潰していく設計の話です。

「売れるサイトはみな謙虚」——着地の納得を設計し直す

ここからが本題です。直帰率を下げるための施策を足すという発想を捨て、来た人が着地した瞬間の体験そのものを組み直します。その土台になるのが、私たちが「売れるサイトはみな謙虚」と呼んでいる考え方です。自分たちの言いたいことを先に並べる前に、来た人が抱えている悩みへ静かに寄り添う。訪問者を主役に置き、こちらは案内役に徹する。この姿勢に立つだけで、着地ページの見え方は根本から変わります。以下、手順に落とします。

1つ目の手順は、冒頭の数秒で「あなたの悩みはこれですね」と言い当てることです。着地したページの最初の一画面に、来た人が検索窓へ打ち込んだであろう悩みの言葉を、そのまま映し返します。自社の会社紹介や実績の羅列から入る失敗は、ここで捨てます。来た人が確かめに来ているのは自社の歴史より前に、自分の困りごとがここで解決するかどうかです。だから冒頭の見出しは「創業以来の信頼」より「その悩み、こう解けます」に寄せる。流入させたキーワードと着地ページの見出しがぴたりと重なった瞬間、人は「ここは自分のための場所だ」と感じ、本文へ足を踏み入れます。

2つ目の手順は、探している答えへ最短で運ぶ導線です。多くのサイトで、来た人が本当に知りたい核心が、ずっと下のほうに埋もれています。前置きが長く、答えにたどり着く前にスクロールの手が止まる。ここを引き算します。結論を先に置き、詳しい理由や補足は後ろへ回す。スマートフォンで開いたとき、最初の一画面の中に「知りたかったことの入口」が見えている状態を目指します。読み込みの重さも、この導線の一部です。大きな画像や自動再生の動画が表示を遅らせているなら、それらを外すだけで、着地直後に去る人が目に見えて減ります。

3つ目の手順は、要素の引き算で直帰の理由を一つずつ潰すことです。ポップアップ、点滅、余分なリンク、意味の薄い装飾。着地の画面から「悩みの解決に関係ないもの」を順に取り除いていく。足し算で印象づけようとするほど画面は散らかり、来た人の視線は迷います。引き算を進めると、残った要素の一つひとつが際立ち、次に取るべき行動が自然と見えてきます。その分かれ目を、まず一枚の図にします。同じ検索キーワードで来た人が、着地ページの冒頭で何を見せられるかによって、直帰と読み進めのどちらへ進むかが分かれます。

着地の冒頭で、直帰は分かれる 悩みで検索して着地 冒頭が「創業以来の信頼」 自分向けか分からない 冒頭が「その悩み、こう解けます」 自分のための場所だと感じる 3秒で直帰 本文へ進む 流入語と冒頭の見出しが重なった瞬間、直帰率は静かに下がる。

下の表は、数字を下げにいく発想と、着地の納得を作る発想が、同じ場面でどれほど違う手を打つのかを並べたものです。

訪問者が着地した直後に起きている場面 数字を下げにいく直帰率対策の手つき 着地の納得を作る設計に立った打ち手
冒頭の見出しをどう組み立てるかという場面 会社の実績や創業年をまず大きく掲げて権威から見せる 来た人の悩みの言葉をそのまま映し返して当事者にする
ページ内の導線をどう引くかという場面 関連リンクを大量に並べて回遊の数を無理に稼ごうとする 知りたい核心を先頭に置き答えへ最短でたどり着かせる
表示の演出をどこまで盛るかという場面 派手なスライドや自動再生でにぎやかさを前面に押し出す 重い演出を外して最初の一画面がすぐ整うように削る
訪問者へ要求を出すタイミングの場面 開いた直後にポップアップで登録や資料請求を突きつける まず悩みに答えてから次の一歩をそっと差し出していく
良し悪しを何で判断するかという場面 平均の相場表と見比べて点数の高低にただ一喜一憂する 流入語と着地の中身が噛み合っているかどうかで測る
成果がどんな形で表れるかという場面 数値だけ動いて問い合わせは増えず数か月で振り出しへ戻る 着地の納得が積もって問い合わせが少しずつ増えていく

この3つの手順を、実際のページでどう回すかを補足します。冒頭を書き換えるときは、その入口から来る人が検索窓へ打ち込みそうな言葉を、まず紙に書き出してみます。その言葉と、いま着地ページの一番上に置かれている見出しを並べて、意味が重なっているかを見比べる。ずれていたら、見出しのほうを来た人の言葉に寄せて直す。導線を整えるときは、スマートフォンでページを開き、最初の一画面をスクロールせずに眺めます。そこに「知りたかったことの入口」が見えていなければ、結論の一文を上へ引き上げます。引き算を進めるときは、画面の要素を一つずつ指さして「これは来た人の悩みの解決に関係するか」と自問し、関係しないものに印をつけて外していく。どれも特別な道具はいりません。担当者が自分の指とメモ帳だけで、その日のうちに始められる作業です。着地の体験は、大きな作り直しより、こうした小さな引き算の積み重ねで変わっていきます。

計測ツールの見方にも軽く触れておきます。今の解析ツールは、1ページで帰った訪問をすべて失敗とは数えません。一定の時間ページにとどまったか、内容に触れたか、といった「関与のあった訪問」の割合を別に見られるようになっています。着地して数秒で去った訪問と、しっかり読んで満足して帰った訪問を、区別して眺める。この関与の割合が上向いているなら、たとえ直帰率の数字が高いままでも、着地の設計は正しい方向へ進んでいます。見るべきは点数の上下より、来た人が着地の数秒でどれだけ納得へ近づけたか、その手前の体験です。 数字は結果としてあとから付いてきます。次の章で、この考え方を月曜の最初の一手に落とし込みます。

月曜の最初の一手と、そこから先の続け方

長く見てきましたが、やることは驚くほど具体的です。次の月曜、サイト全体を作り直そうと意気込む必要はありません。まず、流入元をいくつかに分けて眺めます。検索から来る人、広告から来る人、SNSから来る人。入口ごとに、抱えている悩みも温度も違います。その中で、最も来訪が多く、けれど問い合わせにつながっていない入口を1つ選びます。そして、その入口が着地している1ページだけを机に載せます。あれもこれもと欲張らず、まずこの一枚に絞ります。

選んだ着地ページで最初に手を入れるのは、冒頭の一画面です。その入口から来る人が検索窓へ打ち込むであろう悩みの言葉を書き出し、ページの見出しがその言葉を映し返しているかを照らし合わせます。ずれていたら、見出しを来た人の悩みの言葉に寄せて書き換える。会社紹介から始まっているなら、その塊を下へ動かし、代わりに「その困りごと、こう解けます」と言い当てる一文を先頭へ置く。スマートフォンで開き、最初の一画面に知りたいことの入口が見えているかを指で確かめる。重い画像や自動再生があれば外す。ここまでで、着地直後に去っていた人のいくらかは、本文へ進み始めます。手を入れたら1週間から2週間ほど寝かせ、関与のあった訪問の割合が上を向いたかを見る。上向いたら、次の入口の着地ページへ同じ手順を移していく。この地道な横展開が、数か月後にサイト全体の景色を変えます。

大切なのは、点数を直接こすりにいく誘惑へ二度と戻らないことです。関連リンクを足す、ポップアップを出す、にぎやかな演出を盛る。どれも数字の見た目を動かしはしても、来た人の納得は増やしません。あなたが向き合うべき相手は、画面の向こうで「これは自分のための場所だろうか」と一瞬迷っている生身の訪問者であって、計測ツールの中のパーセンテージはその影にすぎません。その人の悩みを冒頭で言い当て、答えへ最短で運び、じゃまなものを引き算する。この順番を守るだけで、直帰率という数字は、追いかける対象から、設計の正しさを教えてくれる合図へと静かに姿を変えます。

私たち合同会社謙虚は、この「売れるサイトはみな謙虚」という考え方を軸に、来た人の悩みへ寄り添う着地ページの設計をお手伝いしています。自社のサイトのどのページから手をつけるべきか、冒頭の見出しをどう書き換えれば流入元の悩みと噛み合うのか。一人で抱え込んで小細工を重ねる前に、一度、外の目で着地の体験を点検してみてください。初回のご相談は無料です。あなたのサイトの一枚を一緒に開きながら、次の月曜に打つ最初の一手を具体的にお渡しします。詳しくは合同会社謙虚の無料相談をご覧ください。着地の納得が積み上がったサイトは、宣伝の声を張り上げなくても、静かに問い合わせを増やしていきます。

よくある質問

Q. 直帰率は何パーセントを目指せばいいですか

一律の目標値を置く考え方から離れることをおすすめします。近所の店を探す人が営業時間を見て満足して帰る着地ページと、高額なサービスをじっくり比較検討させる着地ページでは、健全な直帰の水準がまるで違うからです。他社の平均と見比べて一喜一憂するかわりに、その入口から来る人の悩みと、着地ページの冒頭が噛み合っているかを基準にしてください。関与のあった訪問の割合が先月より上を向いていれば、たとえ直帰率の数字が高いままでも、着地の設計は正しい方向へ進んでいます。目指すのは点数の高低より、来た人が数秒で得る納得の量です。

Q. 直帰率が高いページは、まず何から直すべきですか

冒頭の一画面から手をつけてください。着地して最初に見える範囲に、来た人が検索窓へ打ち込んだ悩みの言葉が映し返されているかを確かめます。会社の実績や創業年から始まっているなら、その塊を下へ動かし、代わりに悩みを言い当てる一文を先頭へ置きます。あわせて、スマートフォンでの読み込みの重さも点検してください。大きな画像や自動再生の動画が表示を遅らせているなら外します。関連リンクの追加やポップアップの設置は後回しでかまいません。着地直後の数秒の体験を整えることが、遠回りに見えて最も早く効きます。

Q. 小細工で数字だけ下げるのは、なぜいけないのですか

数字の見た目が動いても、来た人の満足がまったく増えないからです。末尾に関連リンクを詰め込む、自動でポップアップを出す、ページを細切れにして次へ進ませる。こうした手つきは計測ツールに残る足跡の形を変えるだけで、求めていた答えへの距離はむしろ遠のきます。無理に踏まされたページで「これは違う」と感じた落胆は、サイト全体の印象に積もり、問い合わせをかえって遠ざけます。数か月後に「対策したのに変わらない」と振り出しへ戻る典型がこれです。取り繕いに使う工数は、着地体験そのものの改善へ回すほうが、成果へ近づきます。

Q. 計測ツールの直帰率とエンゲージメントは、どちらを見ればいいですか

両方を並べて見ると、着地の設計の善し悪しが立体的に分かります。今の解析ツールは、1ページで帰った訪問をすべて失敗とは数えず、一定時間とどまったか内容に触れたかという関与の割合を別に示してくれます。直帰率だけを見ると、満足して帰った訪問と着地直後に去った訪問が同じ点数に丸められてしまいます。そこで関与の割合を横に置き、その数値が上を向いているかを月ごとに追ってください。数字の絶対値を他社と比べる作業より、自社の関与の割合が先月からどう動いたかを見るほうが、次の一手をずっと確かに導いてくれます。

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この記事を書いた人

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合同会社謙虚 代表社員。20代から、売る言葉だけを仕事にしてきました。電話営業で受話器を握っていた時代から、数千社のWEB集客に関わったいままで。詳しいプロフィールはこちら

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