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  3. GA4で問い合わせ完了を計測する設定手順 サンクスページ方式のキーイベント設定と確認方法【2026年10月版】

GA4で問い合わせ完了を計測する設定手順 サンクスページ方式のキーイベント設定と確認方法【2026年10月版】

2026 10/17
2026年10月17日
中野輝規
GA4で問い合わせ完了を計測する設定手順 サンクスページ方式のキーイベント設定と確認方法【2026年10月版】

Webサイトからの問い合わせは月に何件あり、どこから来た人が送ってくれたのか。

BtoBの中小企業にとって、これはサイトの成果を判断するいちばん基本の数字です。

ところが、GA4(Googleアナリティクス4)を入れていても、問い合わせ完了を数えられていない会社は少なくありません。数字はあるのに、実際に届いたメールの件数と合わない会社もあります。

この記事は、Web担当が専任でない会社でも実行できるように、問い合わせ完了を計測する設定を順番に説明する手順書です。

使う方法は、フォーム送信後に表示される「サンクスページ」の表示を数える方式です。

設定の流れは、URLの確認、イベントの作成、キーイベントへの指定、動作確認、周辺設定の5つです。後半では、二重に数えてしまう失敗と、毎月見るレポートも扱います。

Googleの公式ヘルプは、2026年10月17日に開いて確かめました。GA4の画面は改修されることがあるため、ボタンの位置や名前が違うときは、最新のヘルプを見てください。

目次

先に結論 サンクスページ方式は5つの手順で終わる

最初に、全体の流れを表にまとめます。

手順 やること 確認の目安
1 サンクスページのURLを確かめる 実際に送信して、完了画面のURLを控える
2 page_viewから問い合わせ完了のイベントを作る イベント名と条件を設定メモに残す
3 そのイベントをキーイベントに指定する カウント方法を決める
4 DebugViewとリアルタイムで確かめる テスト送信1回で1件だけ記録される
5 データ保持と社内アクセスの除外を設定する 前年同月と比べられる状態にする

どの手順も、サイトのコードを触らずにGA4の管理画面だけで進められます。

問い合わせ完了の計測設定の流れURL確認完了画面を控える次にイベント作成page_viewから指定キーイベント印を付ける確認動作確認送信1回で1件整える周辺設定保持と除外

この記事の範囲

扱うのは、送信後に専用のURLへ移動するフォームです。

Google タグ マネージャーを使う場合の考え方も、途中で説明します。

扱わないこと

送信してもURLが変わらないフォームの計測は、この記事の対象外です。

そのフォームには別の仕組みが要ります。ここでは、サンクスページを用意する選択肢があることだけを伝えます。

広告の成果を測るコンバージョン設定も扱いません。GA4側のキーイベントまでを説明します。

設定の前に確認する3つの前提

設定を始める前に、次の3つが整っているか見てください。

確認項目 内容 整っていないとき
GA4のタグが全ページにある サンクスページを含むすべてのページでGA4が動いていること 制作会社に、全ページへの設置を依頼する
サンクスページのURLが固定 例として https://example.co.jp/contact/thanks/ のような専用のURLがあること 専用のURLに移動する設定を、フォーム側に頼む
操作に必要な役割 GA4の権限が、編集者以上であること 管理者に、役割の付与を依頼する

3つ目の役割は、操作ごとに求められる水準が少し違います。

公式ヘルプには、イベントの作成が編集者以上、カウント方法の変更がマーケティング担当者以上、と書かれています。迷ったら、編集者以上の役割を持つ人が作業すると安全です。

GA4のタグが全ページにあるか

GA4は、タグ(計測用のコード)が入っているページのデータだけを集めます。

サンクスページにタグが入っていなければ、どれだけ設定しても数字は増えません。

サンクスページのURLが固定か

送信後に毎回同じURLへ移動するフォームなら、方式は成り立ちます。

URLが送信ごとに変わるフォームは、条件の文字列を決めにくくなります。この場合は制作会社に確認してください。

必要な役割

自分の役割は、GA4の管理者に聞けば分かります。

役割が足りないときは、イベントの作成ボタンが表示されません。表示されないときは、設定の誤りを疑う前に役割を確かめます。

用語の整理 イベント・キーイベント・パラメータ

GA4には、独特の言葉が出てきます。先に3つだけ押さえておくと、公式ヘルプが読みやすくなります。

用語 意味 例
イベント サイト上の行動を記録する単位 ページの表示は page_view
キーイベント イベントのうち、ビジネスに特に重要なものに印を付けたもの 問い合わせ完了、資料請求
パラメータ イベントに付く補足情報 page_view に付く page_location(表示されたページのURL)

イベントとは

GA4は、行動のたびに名前を付けて記録します。ページを開けば page_view、スクロールすれば scroll です。

この記事では、サンクスページが開かれたことを記録する新しいイベントを作ります。

キーイベント(以前のコンバージョン)

以前のGA4では、重要な行動を「コンバージョン」と呼んでいました。現在は「キーイベント」と呼びます。

公式ヘルプによると、Google 広告とアナリティクスで「コンバージョン」の定義をそろえるための名称変更です。既存の設定に対する対応は不要と書かれています。

古い解説の読み替え

古い解説記事に「コンバージョンに設定する」とあれば、「キーイベントとしてマークを付ける」と読み替えてください。

画面の名前が変わっても、やることの中身は同じです。

ステップ1 サンクスページのURLを確かめる

最初の作業は、GA4を開く前に済ませます。自社のフォームから実際に1回送信して、完了画面のURLを控えます。

テスト送信であることが分かる内容で、送信してください。

控えるときの3つの確認点

URLを見るときは、次の点を確かめます。

確認点 見るところ 例
完了ページに固有の文字列があるか URLのパスに、ほかのページと重ならない部分があるか /contact/thanks/ なら「/contact/thanks」で特定できる
フォームごとに完了ページが分かれているか 問い合わせと資料請求で、URLが別か 同じURLだと、GA4で区別できない
URLの末尾に追加の文字列が付くか ?以降に文字が付く場合があるか 付くなら、条件は「完全一致」を避けて「含む」で作る

完了ページが同じだと区別できない

問い合わせと資料請求の完了ページが同じURLだと、GA4は2つの行動を見分けられません。

後から区別したくなったときは、完了ページを分けるのがいちばん簡単です。

控えたURLは設定メモに残す

控えたURLと、これから決めるイベント名は、社内の設定メモに残します。

担当者が変わった年に、リニューアルでURLが変わっても、メモがあれば原因をたどれます。

ステップ2 page_viewから問い合わせ完了のイベントを作る

次に、GA4の管理画面でイベントを作ります。ここが設定の中心です。

page_viewをそのままキーイベントにしない理由

サンクスページが開かれたことも、page_view として記録されています。

ただし page_view はすべてのページで発生するため、そのままキーイベントにすると、全ページの表示が数えられてしまいます。

公式ヘルプでは、page_view にキーイベントのマークを付けることはできないと説明されています。代わりに、page_view を基に新しいイベントを作る方法が案内されています。

もう1つ、公式ヘルプには注意書きがあります。元の page_view イベントは変更しないでください。

変更すると、サイトのほかのページの閲覧データが集まらなくなります。

つまり、元のイベントはそのまま残し、条件に合うものだけをコピーして新しいイベントを作ります。

イベント名の決め方

GA4には、Googleがあらかじめ名前を決めた「推奨イベント」があります。

generate_lead は、ユーザーが問い合わせのためにフォームまたはリクエストを送信したときのイベントです。公式ヘルプには、見込み顧客の発掘向けとして、企業間の販売でも役立つと書かれています。

公式のチュートリアルでも、可能な限りカスタムイベントより generate_lead などの推奨イベントを使うよう案内されています。

問い合わせフォームが1種類なら、イベント名は generate_lead にしておくのが無難です。

独自の名前を付けるときの決まり

フォームごとにイベントを分けたいときは、独自の名前を付けます。公式ヘルプの命名規則は次のとおりです。

決まり 内容
先頭の文字 英字にする
使える文字 英数字とアンダースコアだけ。スペースは使えない
大文字と小文字 区別される。my_event と My_Event は別のイベント
予約された名前 page_view など、予約済みの名前と接頭辞は使えない
長さ 40文字を超える名前は処理されない

40文字を超えた名前は、キーイベントとしてマークしていてもキーイベントとしてレポートされない、と公式ヘルプのイベント収集の制限に書かれています。

社内では「すべて小文字とアンダースコア」と決めておくと、表記の揺れを防げます。

作成手順

公式ヘルプ「イベントの名前を変更して新しいイベントを生成する」に沿った手順は、次のとおりです。

  1. GA4で[管理]を開き、[データの表示]の[イベント]をクリックします。
  2. [イベントを作成]、続けて[作成]をクリックします。
  3. [カスタム イベント名]に、generate_lead などのイベント名を入力します。
  4. [一致する条件]に、次の2行を設定します。
  5. [ソースイベントからパラメータをコピー]がオンのままであることを確認します。
  6. [作成]をクリックします。

[一致する条件]に入れる2行は、次のとおりです。

パラメータ 演算子 値
event_name 次と等しい page_view
page_location 次を含む /contact/thanks

[ソースイベントからパラメータをコピー]は初期設定でオンです。オンのままにしておくと、元の page_view に付いていたページのURLなどの情報が、新しいイベントにも引き継がれます。

画面の表示が少し違うとき

別の公式ヘルプのページでは、手順が少し違う形で書かれています。

そこでは、[コードなしで作成]を選び、既存のイベントに page_view を指定し、URL欄にサンクスページのURLを入れます。

どちらの画面でも、やることは同じです。page_view のうち、サンクスページのURLに当たるものだけを新しいイベントにします。

演算子の選び方

条件の演算子には、大文字と小文字を区別するものと、区別しないものがあります。

公式ヘルプによると、「大文字と小文字を区別しない」と付いていない演算子は、区別して判定します。迷ったときは「次を含む(大文字と小文字を区別しない)」を選ぶと、取りこぼしが起きにくくなります。

作成時の注意

過去のデータには適用されません。作成した後に発生した分から数えられます。

反映にも時間がかかります。公式ヘルプには、変更が有効になるまで1時間以上かかると書かれています。

条件の文字列を広げすぎないことも大切です。値を thanks だけにすると、ほかのページのURLにも反応するおそれがあります。

ディレクトリ名まで含めて指定してください。

ステップ3 キーイベントに指定する

イベントを作っただけでは、レポートの「キーイベント」には数えられません。印を付けて、初めてキーイベントとして集計されます。

方法A 作成のときにマークを付ける

おすすめは、イベントを作るときに印を付けておく方法です。

作ったばかりのイベントは、実際に発生するまで一覧に出てきません。公式ヘルプには、事前にマークを付けておくと、収集された時点でキーイベントとして扱われると書かれています。

イベント作成の画面にある[キーイベントとしてマークを付ける]の切り替えを、オンにします。同じ画面で、デフォルトのキーイベント値とカウント方法も選べます。

方法B イベント一覧でスターを付ける

すでにGA4がイベントを受け取っている場合は、一覧から印を付けられます。

[管理]の[データの表示]にある[イベント]を開き、[最近のイベント]から対象を探します。イベント名の横にあるスターのアイコンをクリックすると、キーイベントになります。

名前を変えるとキーイベントが外れる

公式ヘルプには、警告があります。キーイベントとして扱うよう設定したイベントの名前を変更すると、そのイベントはキーイベントから外れます。

名前を変えずにパラメータだけを直した場合は、キーイベントのままです。

イベント名は最初に決めたら、変えない運用にしてください。

カウント方法を決める

キーイベントには、数え方の設定があります。

カウント方法 数え方 1回の訪問で5回発生した場合
イベントごとに1回(推奨) 発生するたびに数える 5件
セッションごとに1回(従来版) 1回の訪問の中では1件だけ数える 1件

公式ヘルプの推奨は、イベントごとに1回です。

サイトでのユーザーの行動を反映でき、複数回発生した訪問と1回だけの訪問を区別できるからです。ユニバーサル アナリティクスの目標から作られたキーイベントは、初期値がセッションごとに1回です。

それ以外の初期値は、イベントごとに1回です。

カウント方法を変更する手順

サンクスページを再読み込みすると、1回の訪問で何度も数えられることがあります。実際の件数との差を小さくしたいときは、セッションごとに1回を選ぶのもひとつの考え方です。

変更の手順は、次のとおりです。

  1. [管理]の[データの表示]にある[イベント]を開きます。
  2. [キーイベント]のタブで、対象の行の右端にあるメニューを開きます。
  3. [カウント方法を変更]をクリックして、方法を選び、[保存]します。

公式ヘルプによると、この操作にはマーケティング担当者以上の役割が必要です。変更は、変更後に発生した分にだけ適用され、過去の数字は書き換わりません。

キーイベントに関する主な制限

最後に、押さえておきたい制限と反映の時間です。

項目 内容
指定できる数 標準プロパティで最大30個、アナリティクス360で最大50個
標準レポートへの反映 マークを付けてから、最大24時間かかることがある
リアルタイム レポートへの反映 発生から数分後に更新される
過去のデータ マークを付けても変わらない。作成時点以降が対象
マークを外したとき 収集済みのデータには影響しない

Google タグ マネージャーを使う場合の考え方

Google タグ マネージャー(以下GTM)は、サイトのコードを書き換えずに、計測用のタグを管理画面から追加できるツールです。

GTMを入れている会社は多いので、どう関わるかを整理します。

GA4の管理画面だけで足りる

サンクスページ方式なら、ここまでのGA4の設定だけで計測できます。GTMを入れていても、GTM側に何かを足す必要はありません。

設定の場所が少ないほど、担当者が変わったときに把握しやすくなります。

GTMでイベントを送る手順

「計測の設定はGTMに集約する」と決めている会社は、GTM側でイベントを送ります。GA4の基本の計測が、すでにGTMから配信されていることが前提です。

公式ヘルプに沿った流れは、次のとおりです。

  1. GTMの[ワークスペース]で[タグ]、続けて[新規]をクリックします。
  2. タグの種類として、[Google アナリティクス: GA4 イベント]を選びます。
  3. 測定IDに、GA4のG-から始まるIDを入力します。
  4. イベント名に generate_lead などを入力します。
  5. 「ページビュー」タイプのトリガーを作り、サンクスページのURLだけで発動する条件を付けます。
  6. 保存して、プレビューで動作を確認します。
  7. 問題がなければ、[公開]から公開します。

トリガーの条件は、Page URL が「/contact/thanks」を含む、のように設定します。

GTMのバージョンで戻せる

GTMは、公開のたびにバージョンが残ります。

バージョンは、特定の時点の設定のスナップショットです。必要なときに、元のバージョンへ戻せます。

バージョン名には「問い合わせ完了イベント追加」のように、変更内容を書いてください。

両方で作ってはいけない

GA4の管理画面とGTMの両方で同じイベントを作ると、1回の問い合わせが2回記録されます。

どちらか一方に決めて、もう一方は作らないでください。

Google タグとタグ マネージャーの併用も同じです。公式のトラブルシューティングでは、どちらか一方だけを使うよう案内されています。

両方を使うと、データの重複カウントなど、意図しない結果を招きます。

ステップ4 DebugViewとリアルタイム レポートで確かめる

設定が終わったら、必ず動作を確かめます。

通常のレポートは、データの処理に24〜48時間かかることがあります。設定した直後の確認には、次の2つの画面を使います。

画面 見えるもの 向いている場面
DebugView デバッグモードで送られたイベントがリアルタイムに並ぶ 1回のテスト送信で何が記録されたかを調べる
リアルタイム レポート 過去30分のイベント数とキーイベント数 設定が反映されたかを手早く見る

DebugViewで確かめる

DebugViewは、デバッグモードで送られたイベントを、リアルタイムで表示する画面です。

使うには、デバッグモードを有効にする必要があります。

自分の端末だけデバッグモードにする

公式ヘルプがすすめているのは、個人の端末でデバッグモードを有効にする方法です。

やり方は、tagassistant.google.com、またはGTMのプレビューでGoogle Tag Assistantを使います。サイトのアドレスにパラメータが追加されて、自分の端末だけが対象になります。

gtag.js を直接使っているサイトで、全ユーザーを対象にするには、設定に debug_mode を true と追加します。コードを触る作業なので、制作会社への依頼が確実です。

デバッグモードを無効にするには、debug_mode のパラメータそのものを削除します。公式ヘルプには、false にしても無効にはならないと明記されています。

確認の手順

デバッグモードを有効にした状態で、次の順に進めます。

  1. 自社サイトの問い合わせフォームから、テスト用の内容を送信します。
  2. [管理]の[データの表示]にある[DebugView]を開きます。
  3. 時系列の中で、page_view に続いて generate_lead が出てくるかを見ます。
  4. generate_lead をクリックし、page_location にサンクスページのURLが入っていることを確かめます。

複数の人が同時にテストしていると、表示が混ざります。画面左上の[デバッグに使用するデバイス]で、自分の端末を選んでください。

表示されないときの原因

公式ヘルプには、見えなくなる条件が書かれています。

次の場合は、イベントがデバッグモードに表示されません。

サイト側でプライバシー管理を実装している場合です。

同意モードを設定していて、ユーザーがアナリティクスのCookieに同意していない場合も同じです。

Cookieの同意バナーを入れているサイトは、テストのときに同意してから操作します。

リアルタイム レポートで確かめる

デバッグモードを使わなくても、[リアルタイム]で過去30分間のイベント数を見られます。

見るのは2つのカードです。

  • イベント名ごとのイベント発生数に、generate_lead が出ているか
  • イベント名ごとのキーイベント数に、generate_lead が出ているか

2つ目に出ていれば、キーイベントの指定が反映されています。公式ヘルプのチュートリアルも、リアルタイム レポートで確かめる流れを案内しています。

リアルタイム レポートはベストエフォート型のサービスで、遅延や中断が生じることがあります。1回で出なくても、少し待ってから見直してください。

確認のチェックリスト

確認項目 OKの状態
テスト送信の回数 1回送信して、generate_lead が1回だけ記録された
ほかのページ サンクスページ以外では、generate_lead が記録されない
page_location サンクスページのURLが入っている
翌日以降 通常のレポートにも、キーイベント数が反映された

ステップ5 最初にやっておきたい周辺設定

計測の設定が動いたら、数字の質を守る設定を入れます。

データ保持期間を確認する

GA4には、ユーザー単位とイベント単位のデータが、どれだけ残るかを決める設定があります。

標準のプロパティで選べるのは、2か月か14か月です。有料のアナリティクス360では、さらに長い期間も選べます。

公式ヘルプによると、この保持期間はキーイベントのデータにも適用されます。前年同月と比べたいときは、14か月を選びます。

この設定が影響するのは、データ探索とファネルのレポートです。標準の集計レポートは、保持期間の設定の影響を受けません。

データ保持の注意点

押さえておきたい点を表にします。

注意点 内容
年齢・性別・インタレスト 設定にかかわらず、常に2か月だけ保持される
期間を短くしたとき 対象のデータは、翌月の処理で削除される
期間を変更したとき 反映までに24時間かかり、その間は元に戻せる
探索で保持期間より長く指定したとき 超えた分のデータは表示されない

画面での設定場所について、公式ヘルプには[データ設定]の[データの保持]と書かれています。

メニューの分類名は改修で変わることがあります。見つからないときは、[管理]の中で「データの保持」を探してください。

社内からのアクセスを除外する

社員の閲覧やテスト送信が混ざると、件数の少ないBtoBサイトでは数字が大きくゆがみます。

GA4では、IPアドレスを使って社内のアクセスを除外できます。公式ヘルプの流れは、次の4段階です。

段階 やること
1 内部トラフィックを定義する。データストリームのタグ設定から、会社のIPアドレスを登録する
2 データフィルタを作る。種類は内部トラフィック。条件に合うデータを「除外」にする
3 状態を「テスト」にして確かめる。データは除外されず、目印だけが付く
4 問題がなければ「有効」に切り替える

登録すると、そのIPアドレスからのアクセスには、traffic_type というパラメータの値が付きます。初期値は internal です。

テストで確認してから有効にする

データフィルタの影響は恒久的です。

除外したデータは処理の対象から外れ、後から戻せません。必ずテスト状態で確かめてから、有効にしてください。

テスト状態では、該当するアクセスに[テストデータのフィルタ名]というディメンションで目印が付きます。探索で、社内のアクセスに目印が付いているかを見ます。

公式ヘルプには、フィルタの反映に24〜36時間かかることがあると書かれています。

除外の限界

データフィルタは、作成した時点以降のデータに適用されます。過去のデータからは除外されません。

在宅勤務の社員のアクセスは、会社のIPアドレスでは除外できません。会社のIPアドレスが固定かどうかは、社内の情報システム担当か回線業者に確認してください。

データフィルタは、1つのプロパティに10個まで作れます。

デバッグモードのデータを除外する

デバッグモードで送ったデータは、レポートに混ざります。

公式ヘルプには、デベロッパー トラフィックを除外するデータフィルタが紹介されています。[データの収集と修正]の[データフィルタ]から、種類にデベロッパー トラフィックを選びます。

DebugViewを使う機会が多い会社は、内部トラフィックと同じ手順で、テストから有効へ進めてください。

よくある失敗と対策

設定が終わっても、数字が実態と合わないことがあります。原因はほぼ決まっているので、典型的な4つを挙げます。

失敗1 二重計測で件数が実際より多い

実際の問い合わせメールは月5件なのに、GA4では10件と出る。この症状の原因は、次のいずれかです。

原因 対策
GA4の管理画面とGTMの両方で同じイベントを作っている どちらか一方を削除する。GTMのタグを一時停止してもよい
Google タグの直接埋め込みとGTMの両方でGA4を配信している どちらか一方に統一する
サンクスページの再読み込みや「戻る」で再表示が数えられている カウント方法をセッションごとに1回にすることを検討する
拡張計測機能の form_submit と、サンクスページのイベントの両方をキーイベントにしている 問い合わせ件数として見るキーイベントは、1つに決める

拡張計測機能のフォーム操作を有効にしていると、form_submit(フォームを送信したとき)が自動で記録されます。

これもキーイベントにすると、1件の問い合わせが2件として合計されます。拡張計測機能は、管理画面でオプションごとにオフにもできます。

失敗2 サンクスページへの直接アクセスが数えられる

サンクスページのURLが検索結果に出ていたり、ブックマークされていたりすると、フォームを送っていない人のアクセスも数えられます。

対策は3つあります。

対策 やり方
検索結果に出さない サンクスページの head に <meta name="robots" content="noindex"> を入れる
サイト内でリンクしない メニューやサイトマップのページに、サンクスページを載せない
定期的に確認する ランディング ページ レポートで、サンクスページが最初に見られたページに出ていないかを見る

noindexを入れるときの落とし穴

Google検索セントラルの説明では、noindex は検索結果に表示させないための指示です。

重要な注意があります。noindex を有効にするには、robots.txt でそのページへのクロールをブロックしてはいけません。

ブロックすると、Googleがタグを読めず、noindex が効かなくなります。

noindex はアクセスを制限する仕組みではないので、URLを知っている人のアクセスは防げません。その分は、後で説明する実件数との突き合わせで補います。

失敗3 リニューアル後に急にゼロになる

サイト改修でサンクスページのURLが変わったのに、GA4の条件を直していないケースです。

改修のときは、完了ページのURLが変わるかを制作会社に確認します。変わるなら、GA4の条件を同じ日に更新します。

GTMで送っている場合は、GTMのトリガーを更新します。

先ほど書いたとおり、イベント名の変更も、キーイベントが外れる原因になります。

失敗4 サンクスページがないフォーム

送信してもURLが変わらず、表示だけが切り替わるフォームでは、この方式は使えません。

フォームの仕組みに合わせた別の計測設定が要ります。可能なら、送信後に指定のURLへ移動する設定がフォームにないかを確かめてください。

専用のサンクスページを用意するのが、いちばん簡単です。

計測後に毎月見るレポート

計測が動いたら、月に一度、次の2つのレポートを見ます。

件数が少ないBtoBサイトでは、1か月の増減に一喜一憂せず、3か月単位で傾向を見るのが現実的です。

トラフィック獲得レポートで流入元を見る

[レポート]の[集客]にある[トラフィック獲得]を開きます。

初期状態では、「セッションのデフォルト チャネル グループ」ごとに数字が並びます。自然検索、広告、SNS、メールなど、流入元を大まかに分類したものです。

見るポイントは次のとおりです。

見るもの 読み取れること
キーイベントの指標 問い合わせが、どのチャネルから発生しているか
セッション数に対するキーイベント 少ない訪問でも問い合わせにつながっているチャネル
広告を出している場合 広告からの問い合わせが、かけた手間に見合っているか

ランディング ページ レポートで入り口を見る

[レポート]の[エンゲージメント]にある[ランディング ページ]を開きます。

ランディング ページは、訪問者が最初に見たページです。公式ヘルプによると、このレポートにも「キーイベント」の指標があります。

見るポイントは次のとおりです。

  • 問い合わせにつながっている入り口のページ(サービス紹介、導入事例、特定の記事など)
  • 訪問は多いのに、問い合わせがほとんどないページ
  • サンクスページ自体が、最初に見られたページとして出ていないか

セカンダリ ディメンションに「セッションの参照元 / メディア」を足すと、ページごとの流入元も分かります。

実件数との突き合わせ

GA4の数字は、Cookieの同意状況などの影響で、実際の件数と完全には一致しません。

毎月「GA4のキーイベント数」と「実際に届いた問い合わせ件数」を並べて記録します。差が急に大きくなった月は、サイト改修やタグの変更がなかったかを確かめてください。

毎月の確認チェックリスト

確認項目 済
問い合わせのキーイベント数を、前月と前年同月で比べた □
チャネル別とランディング ページ別の問い合わせを見た □
GA4の件数と、実際の件数を突き合わせた □
サンクスページが、最初に見られたページに出ていない □

売れるサイトはみな謙虚 計測も足さずに絞る

ここまで、計測の設定を足していく話を続けてきました。最後に、足さない考え方を紹介します。

「売れるサイトはみな謙虚」は、大きく見せる言葉や機能を足すより、訪れた人が迷う要素を引くほうが次の一歩につながる、という考え方です。

計測にも、そのまま当てはまります。

数えるものを1つに決める

問い合わせの計測は、キーイベントを1つに絞るところから始まります。

フォームの開始、送信ボタンのクリック、サンクスページの表示を全部キーイベントにすると、見る数字が増えて、どれが件数か分からなくなります。

件数として見る数字は、サンクスページの表示1つです。ほかの行動は、必要になったときに足せば間に合います。

設定メモを1枚にまとめる

設定した内容は、1枚のメモに残します。

残すこと 書く内容
イベント名 generate_lead など
条件 page_location が含むURLの文字列
設定した場所 GA4の管理画面か、GTMか
カウント方法 イベントごとか、セッションごとか
除外の設定 内部トラフィックのフィルタの状態

担当者が変わっても、このメモがあれば、同じ数字を保てます。

よくある質問

Q1. GTMを使っていなくても、この方法で計測できますか

できます。この記事の手順は、GA4の管理画面だけで完結します。

GTMは必須ではありません。

Q2. 設定した直後にレポートへ数字が出ないのは異常ですか

異常ではありません。

イベントの変更が有効になるまで1時間以上かかります。標準レポートへの反映には、最大24時間かかることがあります。

設定直後の確認は、DebugViewとリアルタイム レポートで行ってください。

Q3. 過去の問い合わせも、キーイベントとして数えられますか

数えられません。

イベントの作成も、キーイベントのマークも、設定した時点以降のデータに適用されます。過去の件数は、メールの記録などから別に数えておきます。

Q4. 同じ設定を、複数のサイトでそのまま使えますか

条件の文字列が、サイトごとに違います。

サンクスページのURLはサイトごとに決まっているため、ステップ1から確かめ直してください。イベント名とカウント方法の考え方は、そのまま使えます。

まとめ

GA4で問い合わせ完了を計測する設定は、サンクスページ方式なら5つの手順で進められます。

手順 要点
URLの確認 実際に送信して、完了画面のURLを控える
イベントの作成 page_view のうちサンクスページのURLを含むものから、generate_lead などを作る。page_view は変更しない
キーイベントへの指定 作成時にマークを付けるか、スターを付ける。カウント方法を決める
動作確認 DebugViewとリアルタイム レポートで、1回の送信が1件で記録されることを見る
周辺設定 データ保持期間を確認し、社内アクセスをテストしてから除外する

特に気をつけたいのは、二重計測と、サンクスページへの直接アクセスです。

設定した後は毎月、トラフィック獲得とランディング ページのレポートを見て、実際の件数と突き合わせてください。

GA4の数字を信頼できる状態にしておくことが、サイト改善や広告の判断を支えます。

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合同会社謙虚 代表社員。20代から、売る言葉だけを仕事にしてきました。電話営業で受話器を握っていた時代から、数千社のWEB集客に関わったいままで。詳しいプロフィールはこちら

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