月曜の昼下がり、店の扉は開いているのに、誰も入ってこない。
席は空いていて、仕込みは終わっていて、時計の針だけが進んでいく。
そんな時間を過ごしたことのある店主の方は、少なくないと思います。
土曜と日曜はよく入るのに、火曜と水曜はぱったり静かになる。
月曜に来る客は片手で数えられるほどで、夕方になっても予約の電話が鳴らない。
この記事は、飲食店、美容室、整体院、習い事の教室など、地域のお客さんに支えられている小さな商売の経営者に向けて書いています。
観光客が相手の店は含めていません。住んでいる人と働いている人が相手の店を思い浮かべています。
平日の集客を調べると、クーポンを出す、広告を足す、SNSを毎日更新する、といった方法がずらりと並びます。
どれも間違いではありません。
ただ、平日に来られる人が誰なのかを決めないまま手を打つと、費用と手間だけが減っていきます。
この記事では、平日が空く理由、平日の空きを3つに分けて数える方法、平日に来られる人の顔ぶれ、そして値引きに頼らずに平日の来店理由を1ページに書く手順を、順に書きます。
平日の客足は、広げる前に絞ったほうが戻りやすくなります。 読み終えたときに、平日に来てほしい人が1種類決まっている。それがこの記事のゴールです。
数字は、総務省や厚生労働省が公表している原文を開いて確かめたものだけを使います。確かめられなかったことは、断定せずにそう書きます。
Q&Aサイトで見かけた、小さな居酒屋の平日と週末の売上の差への相談
先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。
投稿されたのは数年前で、小さな居酒屋で10年ほど働いている方からの質問でした。
夫婦2人で回している22席ほどの居酒屋だった
その店は、席が全部で22席ほどの小さな居酒屋だそうです。
お店を回しているのは、ご夫婦の2人です。
投稿者は10年ほど働いてきて、店の売上を自分では前向きに受け止めているといいます。
それでも、世間から見てこの売上は普通なのか、少ないのかが気になって質問を出していました。
平日は週末の半分にも届かない日が多かった
質問の中には、平日と週末の売上がそれぞれ書かれていました。
平日は日によって大きく振れ、良い日でも週末の普通の日を下回るほどです。
週末は、平日の2倍を超える日が並んでいました。
つまりこの店では、1週間のうち5日間の売上が、残りの2日間の売上に追いつかない形になっています。
回答は、売上の目安と利益の計算に集中していた
寄せられた回答を読むと、平均の売上を出して月の売上に直し、そこから利益を計算するものが中心でした。
原価率や人件費、家賃によって利益は大きく変わる、という指摘も添えられていました。
回答者の多くが数字の計算に向かった一方で、平日の空きをどうするかには、ほとんど触れていません。
投稿者が本当に知りたかったのは、この差がこのままで大丈夫なのかという不安のほうだったはずです。
不安の正体は、利益の計算では消えません。
週のうち5日間が静かな店が、これから何を変えればよいのか。その見取り図が、回答の中には置かれていませんでした。
この相談から見えた、平日の集客の悩みが相談しにくい理由
この相談は、特別な店の話ではありません。
小さな店の多くで、平日の空きは毎週のように起きています。
それなのに、誰かにきちんと相談できている店は多くありません。
週末が埋まっていると、悩みが小さく見える
土曜と日曜に席が埋まると、店は回っているように見えます。
週の売上の大半を週末が支えているため、平日の空きは「仕方のないこと」として後回しになります。
ところが、週末の客足が天気や行事ひとつで崩れたとき、支えるものが何もありません。
平日の空きは、週末の運に頼っている度合いを映す鏡でもあります。
平日の静けさは、店主の気持ちを削る
客のいない時間は、仕込みや片付けで埋めても、不安が残ります。
夫婦2人の店では、空いた時間に先のことを考える余裕があるぶん、悩みが深くなりやすいものです。
誰にも話さないまま、値引きや広告に手を出してしまう店主もいます。
すれ違いは、次の表の4か所で起きやすい
平日の悩みを一人で抱えたときの、典型的なつまずきを表にしました。
| つまずく点 | 店主が考えること | 起きやすい結果 |
|---|---|---|
| 原因を決めつける | 景気が悪いから仕方がない | 手を打たないまま季節が過ぎる |
| 手段から入る | クーポンを出せば来るはず | 安い日にだけ人が来る |
| 全員に呼びかける | 誰でも来てほしい | 誰の心にも届かない |
| 数えない | 体感で少ない気がする | 本当に空いている時間がわからない |
どれも、数字を数えて来てほしい人を決めれば避けられるものです。
平日の空きを放っておくと、小さな店で起きること
平日の空きは、売上の数字だけに表れるものではありません。
店の運び方そのものに、じわじわと影響します。
週末の客足に、店の全部が寄りかかる
週末に売上の大半を稼ぐ店は、週末の天気に左右されます。
雨の土曜日が1日あるだけで、その週の売上が大きく落ちることもあります。
平日にも一定の客がいる店は、週末が崩れても土台が揺れません。
仕込みと人手が、平日に余ってしまう
平日に客が少ないと、仕込んだ食材や用意した枠が余ります。
席を開けておく時間の光熱費も、客がいない時間にかかり続けます。
夫婦2人の店では、人件費が目に見えにくいぶん、余った時間の重さに気づきにくいものです。
店主の気持ちが、先に疲れてしまう
何もしない時間が続くと、「この店は求められていないのかもしれない」という気持ちが湧いてきます。
その気持ちのまま営業を続けると、接客にも表情にも出てしまいます。
平日の静けさに向き合うことは、お金の問題でもあり、店を続ける気力の問題でもあります。
平日の空きは、見方を変えると伸びしろでもある
週末の座席がすでに埋まっている店にとって、新しいお客さんを迎える余地は、平日にしか残っていません。
土曜や日曜は、これ以上増やしようがないからです。
平日の空きは、店がまだ受け入れられる人数が残っているという事実でもあります。
この余地に、どんな人をどんな理由で迎えるかを決めることが、平日の集客のすべての出発点になります。
平日に客が来ない理由を、先に3つへ分けて考える
3つに分ける前に、平日の悩みを「売上の悩み」と「気持ちの悩み」に分けて眺めておくと整理しやすくなります。
売上の悩みは数字で追えますが、気持ちの悩みは、数字には出ません。
この記事では、数字で追える部分を先に片付けて、気持ちの悩みが軽くなる土台を作ります。
「平日に客が来ない」という言葉は、実は3種類の違う悩みをまとめて呼んでいます。
分けないまま対策を打つと、効く種類と効かない種類が混ざって、手応えがわかりません。
来られる人が少ない(人の谷)
1つ目は、そもそも平日に動ける人が少ないという悩みです。
勤めている人は、昼間は職場にいて、店には来られません。
この場合は、広告を足しても来られる人の数が増えないので、平日に動ける人を探す必要があります。
来る時間が偏る(時間の谷)
2つ目は、客は来るのに、時間帯が偏るという悩みです。
昼と夕方の間、開店直後、閉店前といった時間帯だけが、極端に空きます。
この場合は、店の全体を変える必要はなく、空いた時間帯の使い方を決めれば足ります。
来たいのに予約が取りにくい(枠の谷)
3つ目は、来たい人がいるのに、枠の見せ方で逃している悩みです。
平日の空き枠が、予約画面に出ていない、または探しにくい場所にあると、客は存在に気づきません。
この場合は、新しい人を呼ぶ前に、今ある枠を見つけやすくするだけで動きが出ます。
自分の店がどの谷に当てはまるかを、次の表で見分ける
| 谷の種類 | 見分ける目安 | 最初に確かめること |
|---|---|---|
| 人の谷 | 平日に来る人の数そのものが少ない | 近所に平日に動ける人がいるか |
| 時間の谷 | 来る日でも特定の時間だけ空く | 時間帯ごとの来店数 |
| 枠の谷 | 問い合わせはあるのに予約に届かない | 予約画面に平日の空きが見えるか |
3つのうち、当てはまるものは1つとは限りません。
2つが重なっているときは、先に手を付けるものを1つだけ選びます。
全部を同時に直そうとすると、どの手が効いたのかがわからなくなるからです。
平日が空くのは、お客さんの暮らしの時間割がそうなっているから
平日の客足が少ないのは、店の腕が悪いからとは限りません。
まず、お客さんの1週間がどう組まれているかを見ておきます。
週末が休みの職場が、いまも大きな割合を占める
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、毎週2日の休みが必ずある「完全週休2日制」を採用している企業の割合は65.5%でした。
調査の対象は、常用労働者が30人以上の民営企業です。
同じ調査で、前の年は56.7%でした。
完全週休2日制の企業が増えていることは、休みが取りやすくなる反面、休みの日にお客さんが外へ出る形がはっきりしてきたことも意味します。
この調査は、休みが土日かどうかまでは示していません。
それでも、毎週2日は必ず休める人が6割を超える企業で働いている以上、その休みに店へ行く人が多いのは自然な流れです。
平日の昼間は、動ける人の数そのものが少ない
勤めている人は、平日の昼間は職場にいます。
学校に通う子どもも、園に預けられている子どもも、昼間は家にいません。
平日の昼間に店へ来られるのは、休みがずれている人、時間を自分で決められる人、家で過ごす時間が長い人に限られます。
つまり平日の空きは、来られる人が少ないという面を強く持っています。
土日に動く人が平日に動くには、理由が要る
土曜や日曜に店へ行く人は、休みだからという理由だけで足を運んでいます。
平日に同じ人を呼ぶには、休みの日にはない理由を渡す必要があります。
たとえば、混んでいなくてゆっくり過ごせる、予約が取りやすい、店主と話す時間が取れる、といった理由です。
どれも、平日が空いているからこそ渡せる価値です。
空いていることを欠点として隠すより、静かな時間という価値に言い換えるほうが、来る人の気持ちに合います。
「来ない」と「来られない」を分けて考える
来ない人と来られない人では、打つ手がまるで違います。
来ない人には、来る理由を渡す必要があります。
来られない人には、来られる時間を用意するか、そもそも相手にしないかを決める必要があります。
この区別をしないまま値引きをすると、来られない人にまで呼びかけることになり、費用だけが減っていきます。
暮らしの時間割と店の営業時間を、次の表で重ねて見る
| お客さんの立場 | 平日に動ける時間 | 店とのずれ |
|---|---|---|
| 会社に勤める人 | 昼休み、仕事帰り | 昼は短く、夕方は混む |
| 平日が休みのシフト勤務の人 | 休みの日の昼間 | 店からは見えにくい |
| 小さな子どもを育てる家庭 | 園や学校に預けている昼間 | 午後の早い時間は短い |
| 家で過ごす時間が長い年配の方 | 昼間の早い時間 | 夕方以降は動きにくい |
| 自営や在宅で働く人 | 自分で決めた時間 | 店からは存在が見えない |
平日に来られる人は、1種類ではありません。
どの人に、どの時間に来てもらうかを決めることが、平日の集客の入り口になります。
平日の空きは、3種類に分けて数えると見えてくる
数える前に、ひとつだけやっておくことがあります。
店主の頭の中にある思い込みを、先に紙へ書いておくことです。
「月曜は絶対に来ない」「雨の日はだめ」といった思い込みは、数えた結果とずれていることがよくあります。
書いておくと、ずれた部分が見えて、数える意味が出てきます。
前の章で見た3つの谷は、数えると輪郭がはっきりします。
数えるといっても、難しい分析は要りません。紙とペンで、30分ほどあれば足ります。
1週間の来店数を、曜日と時間帯で書き出す
レジの記録、予約帳、ノートのどれでも構いません。
直近の4週間分を、曜日と時間帯ごとに書き出します。
美容室や教室など予約制の店は、予約表の空き枠を数えるだけで済みます。
書き出した数を見ると、空いているのは平日のうちの特定の曜日の特定の時間であることが多いと気づきます。
平日の来店客の顔ぶれを、1人ずつ思い出す
先週の火曜日から木曜日に来たお客さんを、思い出せる範囲で書き出します。
年齢、性別、来た時間、誰と来たか、何をしたかを、ひと言ずつ残します。
5人思い出せれば十分です。
その5人の共通点が、平日に来てくれる人の輪郭になります。
聞くときは、答えを誘導しない
「安いから来たんですよね」のような聞き方は避けます。
「どうして今日だったんですか」のように、開いた聞き方をすると、店主が思いもしなかった理由が返ってくることがあります。
平日に来るきっかけを、本人に聞いてみる
次に平日に来たお客さんに、「今日はどうして来てくれたんですか」と軽く聞いてみます。
休みの日だったから、近くに用事があったから、前から気になっていたから、といった答えが返ってきます。
その答えが、平日の来店理由の元になります。
聞くのは3人でも構いません。
数えた結果は、次の表に書き込んで判断する
| 数えるもの | 書き出し方 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 曜日別の来店数 | 直近4週間を曜日ごとに合計する | 空いている曜日の偏り |
| 時間帯別の来店数 | 開店から閉店までを2時間刻みに分ける | 空いている時間の偏り |
| 予約の空き枠 | 平日の枠が埋まった割合を見る | 枠が足りないのか余るのか |
| 平日の客の顔ぶれ | 先週の5人の特徴を書く | 来てくれる人の輪郭 |
書き出すだけで、「平日が全部だめ」という思い込みが崩れる店は少なくありません。
火曜の午後だけが極端に空いていて、水曜の夕方はむしろ忙しい、といった偏りは、実際に書いてみて初めて見えてきます。
偏りが見えると、直す場所が平日全体から、ひとつの曜日のひとつの時間帯へ小さくなります。
小さくなった課題は、1人の店主でも手が届きます。
平日の来店を決める要素は、店が変えられるものと変えられないものに分かれる
平日の空きを減らしたいとき、何から手を付けるかで結果が変わります。
変えられないものに力を使うと、疲れるだけで終わります。
店が変えられないもの
立地、近所に住む人の年代、近くにある会社や学校の休みの取り方は、店が動かしにくいものです。
周りの店との距離や、駅からの道のりも同じです。
これらは嘆いても変わらないので、受け入れて、その上で何ができるかを考えます。
受け入れることは、あきらめることとは違います。動かせる範囲をはっきりさせる作業です。
店が変えられるもの
営業の時間帯、平日の枠の作り方、平日にしかできないこと、お客さんへの伝え方は、店の判断で決められます。
どれも、お金をかけずに今日から動かせるものです。
店が変えられるものを、先に5分で書き出す
変えられるものとして頭に浮かんだことを、制限なしで紙に並べます。
浮かんだ項目の中から、費用がかからず、今週中に着手できるものに丸を付けます。
丸が付いたものが、最初に試す候補になります。
変えられるものは、次の表の4つに整理して選ぶ
| 変えられるもの | 具体例 | 手間の大きさ |
|---|---|---|
| 営業の時間帯 | 昼の短い時間だけ開ける | 小さい |
| 平日の枠の作り方 | 平日だけの予約枠を用意する | 小さい |
| 平日にしかできないこと | 空いている日の落ち着いた過ごし方を決める | 中くらい |
| 伝え方 | 平日の来店理由を1ページにまとめる | 中くらい |
この4つの中から、手間が小さいものを1つ選んで試すのが、現実的な進め方です。
平日の営業をやめる判断は、数えた後に考える
数えた結果、どの手を打っても平日の昼に来る人が見込めない店もあります。
その場合は、平日の昼は閉めて、夕方から開けるという選択肢も出てきます。
営業時間を短くすると、光熱費と人手の負担が軽くなり、そのぶん開けている時間の接客に力を回せます。
ただし、閉める判断は、数えてから行います。
感覚だけで閉めると、実は来てくれていた人を逃すことがあるからです。
空いている日を、店主の休息と仕込みの時間に変える手もある
平日の空きをすべて集客で埋める必要はありません。
空いた時間を仕込みの質を上げる時間や、店主の休みに回す店もあります。
休みに回した分、翌日以降の接客に元気が戻ってくる、という声も聞きます。
大切なのは、空きを放置するのか、意図して使うのかを自分で決めることです。
意図して使う空きは、店の準備の時間に変わります。ただの暇とは別物です。
平日の集客でやりがちな対応と、その行き着く先
平日が空いていると、店主は何かしなければと焦ります。
その焦りの中で選ばれやすい手が、いくつかあります。
どれも間違いとは言い切れませんが、順番を飛ばすと、思ったほど動きません。
平日限定の値引きを出す
いちばん手軽なのが、平日だけの割引です。
実際に、美容室のネット予約で「平日限定」と書かれたメニューを見かけた、という相談がQ&Aサイトにもありました。
回答者の一人は、平日はお客が少ないので集客のために割引をしているサロンは多い、と答えていました。
値引きは始めやすい反面、一度下げた価格は戻しにくくなります。安いから来た人は、安い日にだけ来る人になりがちです。
店主は忙しくなっても、利益は思うように増えず、平日の疲れだけが残ります。
広告にお金を足す
広告の費用は、一度かけると止めにくいものです。
地図の上位表示や、検索の広告、チラシの配布に費用をかける店もあります。
広告は、来てほしい人が決まっていて初めて、狙いを絞れます。
決まっていない状態で出すと、平日に動けない人にまで広告が届き、費用だけが減ります。
SNSを毎日更新する
投稿には、始めるより続けるほうが、はるかに手間がかかります。
投稿を続ければ、いつか見てもらえると考える店もあります。
ただ、投稿を見る人が平日に動ける人とは限りません。
毎日の更新は、店主の時間を確実に削りますが、平日の来店につながる道筋は、描いておかないと見えません。
全員に来てほしいと呼びかける
「どなたでもお気軽に」は、優しく聞こえます。
しかし平日に来られる人の顔ぶれが偏っているなら、全員に向けた言葉は、誰にも当たりません。
お客さんは、自分のことが書かれていると感じた店にだけ足を運びます。
平日を早めにあきらめて閉めてしまう
数えないまま、平日は客が来ないと決めて、営業日を減らす店もあります。
もちろん閉める判断が正解の店もあります。
ただ、閉めた後で、実は平日の昼に通っていたお客さんがいたとわかるのは、避けたい展開です。
5つの対応は、次の表で見直せる
| やりがちな対応 | 起きやすい結果 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 平日限定の値引き | 安い日にしか来ない人が増える | 平日に来られる人が誰か |
| 広告の追加 | 費用が増えて反応が薄い | 広告を見せたい相手 |
| SNSの毎日更新 | 店主の時間だけが減る | 投稿を見て来る人がいるか |
| 全員への呼びかけ | 誰の心にも届かない | 絞った一人の顔 |
| 平日の営業を閉める | 通っていた人を逃す | 平日の来店数の実測 |
5つに共通するのは、手段が先で相手が後という順番
5つの対応を並べると、同じ形が見えてきます。
値引き、広告、投稿、呼びかけ、閉店のどれも、先に「何をするか」が決まっています。
その手を受け取る相手が、平日のどの時間にどこにいる誰なのかは、後回しになっています。
手段から入った平日の集客は、うまくいかなかったときに原因が見えません。
原因が見えないと、次の手も思い付きで選ぶことになり、同じ失敗を形を変えて繰り返します。
値引きが外れたのか、広告が外れたのか、相手を間違えたのかが、区別できないからです。
相手を先に決めた集客は、外れたときにも、次に直す場所が1つ見つかります。
手段を選ぶ前に、3つの問いに答える
誰に来てほしいのか、いつ来てほしいのか、来たら何を渡すのか。
この3つに1行ずつ答えられないうちは、どんな手段も空振りしやすくなります。
逆に3行が書けていれば、値引きでも広告でも投稿でも、狙いを絞って使えます。
店主の焦りが、手段を急がせる
平日の客足が少ない日が続くと、今日明日の売上が気になります。
その気持ちが、すぐに始められる手へ背中を押します。
けれど、平日の来店は1日では変わりません。数週間かけて、少しずつ形が整っていきます。
焦りの中で選んだ手を一度止めて、先に相手を決める時間を30分だけ取る。それだけで、同じ労力の使い方が変わります。
値引きが、平日の来店理由を「安さだけ」に変えてしまう
平日限定の値引きは、効いたように見えるときがあります。
ところが、続けるうちに、効き目より代償のほうが大きくなる店が出てきます。
安さで来た人は、安さがなくなると来なくなる
値引きの日にだけ来る人が増えると、その人たちにとって、店は「安い日の店」になります。
値引きをやめると、その人たちは別の安い店へ移ります。
値引きのたびに店の価格の印象が下がり、定価で来てくれる人の目にも、割引前提の店に映ります。
平日の値引きが、週末の客を平日に動かすだけで終わる
週末に来ていた人が、値引きを知って平日に動くことがあります。
店の総売上は変わらず、週末が少し空き、平日が少し埋まるだけです。
これでは、平日の空きは埋まっても、店の稼ぎは増えていません。
値引きをするなら、平日にしか来られなかった人だけが対象になる形が理想です。
値引きの前に、条件を3つ決めておく
どうしても値引きをするなら、次の条件を先に決めておきます。
期間を区切ること、対象の時間帯を絞ること、週末の客が移ってこない仕組みにすることです。
条件を決めないまま始めた値引きは、やめどきを失います。
値引きと、来店理由の渡し方を表で比べる
| 比べる点 | 値引きだけで呼ぶ | 来店理由を書いて呼ぶ |
|---|---|---|
| 来る人の動機 | 安いから | ゆっくり過ごせるから |
| 続けたときの印象 | 割引前提の店 | 平日が落ち着いた店 |
| 週末の客への影響 | 平日に移るだけ | 影響が少ない |
| やめるときの反応 | 客が離れる | 変化が小さい |
値引きは、来店理由を渡す方法のひとつにすぎません。
値引きを一切してはいけないという話ではありません。
値引きを使うなら、来店理由を書いた上で、お得という添え物として使います。
理由の無い値引きは、安さだけが店の看板になってしまいます。
平日に来てほしい人を1種類だけ決める
ここまでの話は、どれも同じところにつながります。
誰に来てほしいのかが決まっていないと、何を言っても届きません。
一人の顔を思い浮かべる
数えた結果から、平日の昼に来た5人を思い出します。
その中で、いちばん店を気に入ってくれていそうな一人を選びます。
名前や年齢だけでなく、その人が平日の何時にどんな顔で店に入ってきたかを、思い出せる限り書きます。
その人に来てほしい時間を決める
次に、その人が来てくれると店が助かる時間を決めます。
火曜の午後2時、木曜の午前10時のように、曜日と時間まで具体的に書きます。
幅を広くすると、また「平日全部」に戻ってしまうので、ここは小さく絞ります。
絞ることは、他の人を断ることではない
一人に絞ると、他のお客さんを締め出すような気がして、ためらう店主もいます。
けれど、絞った言葉で書いたページは、同じ立場の人に強く刺さります。
そのページを読んで、自分も当てはまると感じた別の人が、いつの間にか増えていきます。
絞って書くことで、結果として入口は広がります。
反対に、誰にでも当てはまる文章は、読んだ人が自分のこととして受け取る手がかりがなく、通り過ぎられます。
平日という限られた枠だからこそ、絞った言葉の力がはっきり出ます。
絞る前と絞った後で、文面を並べてみる
絞る前の文は、「平日もお待ちしております。お気軽にお越しください」です。
絞った後の文は、「平日の午前は予約が取りやすく、お一人ずつ時間をかけてお話を伺えます」です。
後者のほうが、来る人が自分の場面を思い浮かべやすいのは、時間と中身が書かれているからです。
絞った言葉の例
飲食店なら、「火曜から木曜の昼2時以降は、ゆっくり食事ができる時間にしています」と書きます。
美容室なら、「平日の午前中は、予約が取りやすく、仕上がりまでじっくりお話しできます」と書きます。
教室なら、「平日の昼間は少人数で、先生の手がよく届く時間です」と書きます。
どの文も、誰に、いつ、何があるのかが、1文で伝わります。
平日に来られる人の顔ぶれを、5種類に分けて眺める
絞ると決めても、誰に絞るかは店によって違います。
ここでは、平日の昼間から夕方に動ける人を、5種類に分けて眺めます。
自分の店の近くにどの人が多いかを考えながら読んでください。
平日が休みのシフト勤務の人
医療、介護、販売、飲食など、土日に働く職場の人は、平日に休みがあります。
こうした人は、土日に人が多い場所を避けたい気持ちを持っています。
平日の空いた時間を「ゆっくり使える」と伝えることが、この人たちには刺さります。
小さな子どもを預けている昼間の家庭
園や学校に子どもを預けている昼間の時間は、親が自分のために動ける貴重な時間です。
短い時間で用事を済ませたい気持ちがあるので、予約が取りやすいこと、所要時間がわかることが、判断の決め手になります。
近所に住む年配の方
仕事を退いた方は、昼間の早い時間に動くことが多くなります。
混雑を避けたいので、平日の午前は相性の良い時間帯です。
文字が読みやすく、電話でも予約できる形があると、気軽に足を運べます。
自営や在宅で働く人
時間を自分で決められる人は、平日の昼に息抜きの時間を作れます。
仕事の合間に立ち寄れる、短時間で終わる、近い、といった条件が選ぶ理由になります。
近隣の職場で働く人
昼休みや仕事帰りに動く人は、時間が限られています。
昼休みの短い時間で済むメニューがあるか、夕方の早い時間に空きがあるかが、来店の分かれ目になります。
自分の店の近くにいる人を、散歩で確かめる
店の周りを昼の時間に10分歩いてみると、平日に外にいる人の顔ぶれが見えてきます。
ベビーカーを押す人が多いのか、買い物袋を提げた年配の方が多いのか、作業着の人が多いのか。
歩いて確かめた実感は、数字には出ない手がかりになります。
5種類を、次の表で自分の店に当てはめる
| 平日に来られる人 | 動ける時間 | 喜ぶ伝え方 |
|---|---|---|
| シフト勤務の人 | 平日の休みの日 | 空いていてゆっくり使える |
| 子どもを預けている家庭 | 午前から昼過ぎ | 予約が取りやすく所要時間がわかる |
| 年配の方 | 午前の早い時間 | 電話でも予約でき、文字が読みやすい |
| 自営や在宅の人 | 自分で決めた時間 | 短時間で終わり、近い |
| 近隣の職場の人 | 昼休み、夕方 | 短いメニュー、早い時間の空き |
5種類すべてに向けて書く必要はありません。
全部に向けて書くと、結局どの人にも響かない文章になるからです。
自分の店の近くで、いちばん多そうな1種類を選びます。
平日の来店理由を、1ページに書く
来てほしい人が決まったら、その人に向けて、ホームページに1ページを用意します。
新しいページを作ると言っても、立派なデザインは要りません。
読んだ人が、「これは自分のことだ」と感じて、予約まで進めることがすべてです。
検索で探す人は、ホームページを開いて確かめる
総務省の令和7年通信利用動向調査によると、スマートフォンの世帯の保有割合は91.8%でした。
平日の昼間に動ける人も、気になった店はスマートフォンで調べて、ホームページを開きます。
ホームページに平日の様子が書かれていないと、その人は「平日はどうなのか」を知るすべがありません。
SNSの投稿は流れてしまいますが、1ページに書いたものは、いつでも同じ場所で読めます。
1ページに入れる内容を決める
平日のページに入れるのは、次の4つです。
平日のどの時間が空いているか、その時間にどんな過ごし方ができるか、予約の取り方、そして店主のひと言です。
これ以外の情報は、思い切って入れません。
入れる情報を絞るほど、読む人が迷わず予約まで進めます。
ページの題名は、来てほしい人の言葉で付ける
題名は、読む人が検索窓に打つ言葉に近いほど見つけてもらえます。
「平日の昼の予約」「平日の午前に空いている枠」のように、時間と対象が一目でわかる題名にします。
店の名前や飾った言葉を先頭に置くと、検索でも一覧でも、中身が伝わりません。
1ページの構成を、次の表で決める
| 入れる内容 | 書く例 | 理由 |
|---|---|---|
| 空いている時間 | 火曜から木曜の14時以降 | 来られる時間が一目でわかる |
| 平日の過ごし方 | 混まずにゆっくり過ごせる | 平日ならではの価値を伝える |
| 予約の取り方 | 電話とネットのどちらでも可 | 迷いを無くす |
| 店主のひと言 | 平日の静かな時間が好きです | 人柄が伝わる |
売れるサイトはみな謙虚の考え方で、平日のページを引き算する
私が大切にしている「売れるサイトはみな謙虚」という考え方は、ホームページから要素を引いて、訪れた人が迷わず次の一歩に進める形に組み直すことです。
平日のページにも、そのまま当てはまります。
全部を載せずに、平日の来店に必要なことだけを残す
メニュー一覧、店の歴史、スタッフ紹介を全部のせた長いページは、情報が多すぎて、肝心の平日の話が埋もれます。
平日の来店理由を書いたページは、あえて短く作ります。
読む人が知りたいのは、「自分が行ける時間に、行く価値があるか」だけだからです。
ページを短くすると、スマートフォンの小さな画面でも、全部を一度に見渡せます。
見渡せるページは、予約ボタンまでの距離が短くなり、迷う時間も減ります。
書く順番は、読む人が知りたい順にする
最初に書くのは、「平日のいつなら行けるのか」です。
次に「その時間に何ができるのか」、最後に「どうやって予約するのか」を置きます。
店の自慢話は、最後の最後に置いても間に合います。
読む人の疑問を先回りして並べると、スクロールの途中で離れる人が減ります。
言い過ぎない謙虚さが、信頼になる
「絶対に満足できます」と言い切るより、「平日は静かなので、ゆっくり過ごしたい方に合います」と控えめに書くほうが、読む人は安心します。
自分に合わない人には、合わないと正直に伝えます。
合う人だけが予約をしてくれるので、来店後のミスマッチが減り、2回目の来店にもつながります。
平日のページは、店の他のページへの入口にもなる
入口を1つ決めると、お客さんの動きが見えるようになります。
どのページから予約に進んだのかがわかると、次に直す場所も見つけやすくなります。
平日の1ページで予約が入ると、その人は店全体のことも知りたくなります。
平日のページから、メニューや店の紹介に自然に進める流れを作っておくと、平日の来店が店全体のファンづくりに広がります。
業種ごとに、平日の枠の作り方を変える
平日の来店理由は、業種によって形が変わります。
業種ごとの考え方を、簡単に見ておきます。
業種が違っても、ページに書く順番は変わらない
業種を問わず、読む人は「自分が行ける時間に、自分の用事が済むか」を最初に知りたがっています。
どの業種でも、いつ行けるのか、何ができるのか、どう予約するのか、の順に書きます。
変わるのは、その業種ならではの売りの部分だけです。
飲食店は、ゆっくり過ごせる時間を打ち出す
飲食店は、平日の昼過ぎや夕方の早い時間が空きやすく、混まない時間という価値を渡せます。
席の間隔に余裕がある、注文から料理が出るまでが早い、といった事実を書きます。
美容室や整体院は、予約の取りやすさと仕上がりの丁寧さを書く
予約制の店では、平日の枠は余りやすいので、取りやすさそのものが理由になります。
平日はじっくり時間を取れるので、相談しながら進められる、と書くと、迷っている人の背中を押します。
習い事の教室は、少人数の指導を書く
教室は、平日の昼間は人数が少なく、先生の目が届きやすいのが強みです。
土日に比べて落ち着いた雰囲気で学べる、と具体的に書きます。
雑貨店や小売店は、ゆっくり選べる時間を書く
小売店では、平日の静かな時間に、店主とゆっくり話しながら選べることが価値になります。
商品の相談ができる、取り置きができる、といった平日ならではの対応を書きます。
業種ごとの平日の売りを、次の表にまとめる
| 業種 | 平日の売り | ページに書く一文の例 |
|---|---|---|
| 飲食店 | 混まずにゆっくり過ごせる | 平日の昼過ぎは、静かに食事ができます |
| 美容室 | 予約が取りやすい | 平日の午前は、希望の時間に入りやすいです |
| 整体院 | 一人ひとりに時間をかけられる | 平日は丁寧に話を聞く時間を取れます |
| 教室 | 少人数で指導が届く | 平日の昼間は、少人数で教えています |
| 雑貨店 | ゆっくり選んで相談できる | 平日は店主とゆっくり選べます |
平日の集客を始めて、最初の1か月にやること
ここまでの内容を、1か月の動きにまとめます。
忙しい店主でも続けられるよう、1週間に1つだけの作業にしています。
1週目は、平日の来店を数える
直近4週間分の来店を、曜日と時間帯ごとに書き出します。
先週の平日に来た5人の顔ぶれも、思い出せる範囲で書き添えます。
この週は、手を打たずに、数えることだけに集中します。
2週目は、来てほしい人と時間を1つに決める
2週目は、手を動かす量が少ない代わりに、考える量が多くなります。
数えた結果から、来てほしい人を1種類、来てほしい曜日と時間を1つ選びます。
迷うときは、いま平日に来てくれている人の中で、一番店を気に入ってくれていそうな人を選びます。
決めた内容は、紙に1行で書いて、レジの近くに貼っておきます。
週ごとの作業は、1回30分までに収める
どの週の作業も、30分を超えないように区切ります。
営業の合間に終わる大きさにしておくと、忙しい週でも途切れません。
途切れなければ、1か月後には、平日の形が数字と文章の両方で手元に残ります。
3週目は、1ページを書く
決めた人に向けて、平日の来店理由を1ページに書きます。
空いている時間、過ごし方、予約の取り方、店主のひと言の4つを書きます。
完成度は問いません。まず出して、後から直します。
4週目は、反応を見て直す
ページを出して1週間たったら、平日の来店と予約が増えたかを確かめます。
増えていれば、そのまま続けます。変化がなければ、来てほしい人の選び方か、ページの言葉を見直します。
1か月の動きを、次の表にまとめる
| 週 | やること | 終わったときの状態 |
|---|---|---|
| 1週目 | 平日の来店を数える | 空いている曜日と時間がわかる |
| 2週目 | 来てほしい人と時間を決める | 一行の方針が紙に書いてある |
| 3週目 | 1ページを書いて出す | 平日の来店理由が読める |
| 4週目 | 反応を見て直す | 次に直す場所が1つ決まる |
反応を見るときの数字は、3つだけに絞る
1か月の振り返りで見る数字は、平日の来店数、平日の予約数、ページを見た人の数の3つで足ります。
細かい数字を追いかけすぎると、店主の時間が分析に取られてしまいます。
この3つが増えているか、横ばいか、減っているかを、紙に書いて前の月と並べます。
うまくいかないときの見直しは、上から順番に行う
反応が薄いときは、見直す順番を決めておくと迷いません。
最初に疑うのは、来てほしい人の選び方です。次に、ページの言葉。最後に、予約の取りやすさです。
値引きや広告の追加は、この3つを見直した後に初めて検討します。
順番を守ると、何を直したかが記録に残り、次の月にも使える知恵になります。
続けるうちに、平日の枠が育っていく
最初の1か月で大きな変化がなくても、続けると少しずつ平日に来る人の顔ぶれが固まってきます。
同じ人が2回目、3回目と来てくれると、その人が次の平日の客を連れてくることもあります。
平日の常連が3人できると、店の平日の空気が変わります。
数週間たっても動かないときは、人の谷を疑う
選んだ人を見直しても動かないときは、近所に平日に動ける人がそもそも少ない可能性があります。
その場合は、平日の営業時間を短くするか、平日の枠を予約制にするなど、店のつくり側の工夫に移ります。
人が少ない場所で、無理に集客を足しても、空きは埋まりません。
地図の店情報は、平日の入口として働く
地図に表示される営業時間や定休日が古いままだと、平日に来ようとした人が、開いていると思って来て、閉まっていて帰ることがあります。
そうなると、その人は二度と来てくれません。
平日の集客の前に、表示されている営業時間が実際と合っているかを、スマートフォンで自分の店を検索して確かめます。
よくある質問
Q1 平日限定の割引は、やらないほうがよいですか
一律にやらないほうがよいとは言えません。
来店理由を先に書いた上で、添え物として使う形なら、続けても害が小さくなります。
期間と時間帯を区切り、週末の客が平日に移ってこない条件を決めておくことが前提です。
Q2 SNSだけで平日の集客はできますか
SNSの投稿は流れてしまうので、過去の投稿を見つけてもらいにくい弱点があります。
平日の来店理由は、いつでも同じ場所で読める1ページにまとめ、SNSからそのページへ案内する形が向いています。
SNSは、ページの存在を知らせる入口として使います。
Q3 ホームページがない小さな店は、何から始めればよいですか
まず、地図の店情報に、平日の営業時間と空いている時間の目安を書きます。
その上で、簡単な1ページを作れる形を検討します。
スマートフォンの世帯の保有割合は、総務省の令和7年通信利用動向調査で91.8%でした。ホームページを持たないと、調べて来る人の多くに見つけてもらえません。
Q4 平日の営業時間を短くしても大丈夫ですか
数えた結果、平日の昼にほとんど客が来ないとわかった店なら、短くする判断は合理的です。
営業時間を短くすると、光熱費と人手の負担が減り、開けている時間の接客に力を回せます。
ただし、数えずに感覚で短くすると、通っていた人を逃すことがあるので、先に実測してください。
Q5 効果が出るまで、どのくらいかかりますか
先に、見るべき反応を決めておくと、待つ時間が楽になります。
店の規模や業種によって違うため、確かな期間は言い切れません。
1ページを出して1週間後に反応を見て、変化がなければ見直す、という小さな単位で繰り返すのが現実的です。
数週間から数か月かけて、少しずつ平日の形が整っていくものと考えておくと、焦らずにいられます。
まとめ
平日の客足が少ないのは、店の腕だけが原因とは限りません。
お客さんの1週間の時間割が、平日の昼間に動ける人を少なくしています。
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査では、完全週休2日制を採用する企業の割合が65.5%でした。休みの日に外へ出る人が多い流れは、これからも続くと見ておけます。
その中で平日の集客を考えるときは、値引きや広告を足す前に、3つのことを先に決めます。
平日の空きを数えること、来てほしい人を1種類に絞ること、その人が来る理由を1ページに書くことです。
「売れるサイトはみな謙虚」の考え方で、ページから余計なものを引いて、平日の来店理由だけを残します。
絞った1ページは、同じ立場の人に届きやすく、結果として入口を広げます。
Q&Aサイトで拝見した小さな居酒屋の相談も、売上の計算の先に、平日の見取り図が必要でした。
その見取り図は、数えるところから描き始められます。
平日の静かな時間は、店が追い込まれている印ではありません。
誰にどんな時間を渡すかを決めれば、静かな時間は店の強みに変わります。
まず1つ、今週の火曜日に来た人を、紙に書き出してみてください。
今日できる点検
最後に、今日から始められる点検をまとめます。
全部を今日終える必要はありません。まず1つ、手を付けてみてください。
| 点検すること | 見るもの | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 平日の来店数を曜日別に書く | 直近4週間の記録 | 20分 |
| 先週の平日の客を5人思い出す | 年齢、時間、来た理由 | 10分 |
| 空いている曜日と時間を1つ選ぶ | 書き出した表 | 5分 |
| 来てほしい人を1種類に決める | 5人の共通点 | 5分 |
| 平日の来店理由を1行で書く | 紙とペン | 5分 |
| 地図の店情報の平日の時間を見直す | 営業時間の表示 | 10分 |
ここまでできれば、平日の集客の準備はほぼ整っています。
5項目の下書きだけでも書き出しておくと、頭の中のもやが晴れます。
この記事で書いた手順は、どれも大きな費用をかけずに始められます。
必要なのは、平日の様子を数える時間と、来てほしい一人を決める勇気だけです。
出典は、厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 結果の概況」、総務省「令和7年通信利用動向調査の結果」です。
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