E-A-Tは、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)の頭文字です。2022年12月15日に経験(Experience)が加わり、いまの名前はE-E-A-Tです。
YMYLは「Your Money or Your Life」の略で、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックを指します。
2つの言葉をつなぐ一文が、Google検索セントラルの日本語ページ「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」にあります。
「Googleのシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します。Googleはこうしたトピックを『Your Money or Your Life』、または略してYMYLと呼びます。」
E-E-A-Tはコンテンツの質を見る観点、YMYLはその観点を特に厳しく当てる話題の呼び名、と整理できます。
同じページには、ランキングとの関係を述べた記述もあります。「E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。」
「E-E-A-Tが足りません」「御社はYMYLです」と言われても、定義と公式の位置づけが分からなければ、何をどこまで直せばよいかは決められません。
引用元は、Google検索セントラルの日本語ページとブログ、検索品質評価ガイドライン(2025年9月11日版)、スパムに関するポリシー、各法令の条文です。ガイドラインは英語版のみのため、その引用には「訳」と付けています。内容は2026年10月22日に確認しました。
主に確かめる問いは、次の4つです。
- E-A-TとE-E-A-Tの違いと、4つの要素の関係
- YMYLの意味と、自社のページが当たるかどうかの判定のしかた
- E-E-A-Tはランキング要因なのかという問いへの、公式の答え
- 「誰が・どのように・なぜ」で、著者情報と運営者情報を整える手順
E-A-Tとは何か。E-E-A-Tに変わるまでの経緯
E-A-Tという言葉の出どころは、Googleが検索品質評価者(検索結果が適切かどうかについて意見を寄せる人たち)に向けて公開している検索品質評価ガイドラインです。2022年12月15日にその3文字が4文字へ変わりました。
E-A-Tは3つの頭文字だった
Google検索セントラルブログは、2022年12月15日の記事「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-TにExperienceのEを追加」で、E-A-Tを次のように説明しています。
「Googleの検索ランキングシステムが有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプトで、一般の人が、表示された検索結果でE-A-T(専門性、権威性、信頼性)が示されていると感じるかどうかを評価します。」
3文字の中身は、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)です。
評価の主語は「一般の人」です。検索した人が、表示された結果から専門性・権威性・信頼性を感じ取れるかどうかが、この言葉の出発点でした。
2022年12月15日に「経験」が加わった
同じ記事に、追加の理由と中身が書かれています。
「このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-TにE(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。」
続けて、Googleは2つの場面を例に挙げています。「確定申告書の正しい記入方法を知りたいときには、会計の専門家が作成したコンテンツを参照したいでしょう。」
もう1つは、こうです。「確定申告ソフトの評価を知りたいのであれば、その種のサービスを体験した人たちが集まるフォーラムの議論など、別の情報を探すのではないでしょうか。」
手続きの正しさを知るなら専門家、使い心地を知るなら使った人、と探す相手が変わるわけです。ブログには「状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。」とも書かれています。
この更新を、Googleは新しい基準の導入とは位置づけていません。「これらはまったく新しい考え方というわけではありません。」と、同じ記事で明言しています。
E-A-TとE-E-A-Tを並べて比べる
新旧の違いは、頭文字が1つ増えたことと、経験の扱いです。公式の記述だけで作った比較表を置きます。
| 観点 | E-A-T(2022年12月15日の発表前) | E-E-A-T(発表後、現在) |
|---|---|---|
| 頭文字の数 | 3つ | 4つ |
| 含まれる観点 | 専門性、権威性、信頼性 | 経験、専門性、権威性、信頼性 |
| 経験の扱い | 独立した観点には入っていなかった | 実際に使った、訪れた、誰かが経験したことを伝えているといった経験の反映も見る |
| Googleが挙げた理由 | – | 「検索結果の評価を改善するため」 |
| ガイドラインの位置づけ | 検索評価者が、検索ランキングシステムのパフォーマンスを評価するために使う文書 | 同じ。「ランキングに直接影響することはありません」と明記されている |
いまはE-E-A-Tと呼ぶのが正確
Googleの現行ページは、4つの観点をまとめてE-E-A-Tと呼んでいます。日本語ページでは「エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわちE-E-A-T」と書かれています。
古い解説や制作会社の資料に「E-A-T」とあれば、E-E-A-Tの旧称として読み替えて差し支えありません。
Tの綴りには、文書による揺れがあります。検索セントラルのページは「Trustworthiness」、ガイドライン本体の見出しは「Trust」です。どちらも日本語では信頼性を指します。
E-E-A-Tの4つの要素をGoogleの言葉で読む
4つの要素の関係は、検索品質評価ガイドライン3.4節にまとまっています。ガイドラインからの引用は筆者の訳で、文末に「訳」と付けています。
中心にあるのは信頼性
ガイドラインはまず、4つの上下関係を次のように述べます。「E-E-A-Tの仲間のうち、中心にある最も重要な要素は信頼性である」(訳)。
信頼性の定義も同じ節にあります。「ページがどの程度、正確で、誠実で、安全で、信頼できるかを考える」(訳)。
日本語ページにも、同じ趣旨の一文があります。「中でも、信頼性は最も重要なものです。その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。」
ここから分かるのは、4つを全部満たす必要はなく、信頼性が欠けたら成り立たない、という構造です。日本語ページは続けて「優れたエクスペリエンスを基盤としてユーザーの役に立つコンテンツもあれば、専門性の高い内容でユーザーの役に立つコンテンツもあります」と例を挙げています。
必要な信頼の種類と量は、ページごとに違います。ガイドラインが挙げる4つの例を、表にまとめます(要約・訳)。
| ページの種類 | 求められる信頼 | 自社サイトに置き換えると |
|---|---|---|
| オンラインストア | 安全なオンライン決済の仕組みと、信頼できる顧客対応 | 決済方法、返品・交換の条件、問い合わせ窓口の明示 |
| 商品レビュー | 購入判断の助けになるよう誠実に書かれ、商品を売るためだけに書かれていない | 使った期間、比べた商品、良くなかった点も載せたレビュー |
| 明確なYMYLトピックの情報ページ | 人や社会への害を防ぐために正確であること | 症状、税、法律、お金に関わる解説の根拠と確認日 |
| YMYLに当たらない話題のSNS投稿 | 楽しませる目的で害のおそれがなければ、高い信頼は求められない場合がある | 日常の雑談や、イベントの告知 |
経験は「やった人にしか書けないこと」
ガイドラインの経験の定義は、こうです。「作り手が、そのトピックに必要な直接の経験や生活上の経験をどの程度持っているかを考える」(訳)。
例として、ガイドラインはレビューを挙げます。「どちらを信頼するだろうか。商品を実際に使った人のレビューと、使っていない人の『レビュー』では」(訳)。
日本語ページのユーザー第一の質問にも、同じ視点があります。「コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。」
施工事例の工程写真、現場で測った数字、お客様から実際に受けた質問への回答は、経験の証拠になります。机の上でまとめた情報には出せない部分です。
専門性は「そのテーマに必要な知識と技能」
専門性の定義は、「作り手が、そのトピックに必要な知識や技能をどの程度持っているかを考える」(訳)です。
ガイドラインは続けて、トピックごとに必要な専門性の水準と種類が違うと述べ、例を示します。「住宅の電気配線のやり直しについて、熟練の電気工の助言と、電気配線の知識がない古い住宅の愛好家の助言では、どちらを信頼するだろうか」(訳)。
日本語ページの専門性の質問は4つあり、そのうちの1つは「このコンテンツは、確実にトピックを熟知している専門家または愛好家によって執筆され、レビューされていますか。」です。
「専門家または愛好家」と並べて書かれている点に注目できます。すべての話題で資格が前提になるわけではありません。問われているのは、そのテーマを熟知していることです。
権威性は「頼られる情報源として知られているか」
権威性の定義は、「作り手またはウェブサイトが、そのトピックの頼れる情報源として知られている度合いを考える」(訳)です。
ガイドラインは、公式な権威サイトが1つに決まる話題は少ないとしたうえで、2つの例を出します。「パスポートの取得に関する政府の公式ページは、パスポート更新についての唯一の、公式で権威ある情報源である」(訳)。
もう1つは、中小企業にも関わる例です。「SNS上の地元店舗のプロフィールページは、いま何が売られているかについて、権威ある信頼できる情報源になりうる」(訳)。
大企業や官公庁にしか権威性が無いとは、書かれていません。自店の営業時間や在庫、料金のように、自社が直接持っている情報の範囲では、自社が権威ある情報源になりうる、と筆者は読んでいます。
信頼性が最上位に置かれる理由
ガイドラインは、信頼性を最上位に置く理由を、極端な例で説明しています。
「信頼できないページは、どれほど経験豊富で、専門的で、権威があるように見えても、E-E-A-Tが低い。たとえば金融詐欺は、詐欺の実行に長けた経験豊富な専門家が頼りにされる存在であっても、信頼できない」(訳)。
結びの一文は、さらに強い言い方です。「ページが何らかの理由で信頼できないなら、そのページのE-E-A-Tは低い」(訳)。
経験・専門性・権威性は信頼性を支える材料にとどまり、材料がそろっていても信頼を損なう事実が1つあれば、E-E-A-Tは低いと見なされます。
4つの関係を図で確かめる
ここまでの関係を1枚にします。信頼性を頂点に、下の3つが信頼の根拠を渡す形です。
4つの要素を一覧で比べる
4つの問いを、中小企業のサイトで確かめられる形にそろえます。右の列は、ガイドラインの記述を筆者が自社サイトの言葉に置き換えたものです。
| 要素 | ガイドラインの問い(訳) | サイトで確かめる場所(筆者の整理) |
|---|---|---|
| 信頼性(Trust) | ページはどの程度、正確で、誠実で、安全で、信頼できるか | 情報の根拠、運営者情報、連絡先、返品・解約の条件 |
| 経験(Experience) | 作り手に、そのトピックに必要な直接の経験や生活上の経験があるか | 自社で撮った写真、現場の数字、実際のやり取りに基づく記述 |
| 専門性(Expertise) | 作り手に、そのトピックに必要な知識や技能があるか | 著者の経歴、担当資格、監修者の表示 |
| 権威性(Authoritativeness) | 作り手やサイトが、そのトピックの頼れる情報源として知られているか | 自社が直接持っている情報の範囲の明示、外部からの紹介や引用 |
YMYLとは何か。害の大きさで決まる考え方
YMYLは、そのトピックが人にもたらしうる害の大きさで決まる区分で、業種名とは別の物差しです。定義はガイドライン2.3節にあり、現行版は2025年9月11日付です。
「Your Money or Your Life」の意味
ガイドラインは、YMYLを次のように定義します。「ウェブ上のページは膨大な種類のトピックを扱っている。一部のトピックは、そのコンテンツが人々の健康、経済的安定、安全、あるいは社会の福祉や幸福に大きく影響しうるため、害のリスクが高い。こうしたトピックをYMYL、『Your Money or Your Life』と呼ぶ」(訳)。
日本語ページの定義も、ほぼ同じ内容です。「人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピック」を、Googleは「Your Money or Your Life」、略してYMYLと呼びます。
定義の中心にあるのは「害のリスク」です。YMYLという区分は、誤った情報で誰かが損をするかどうかを基準に、ページを見る目の厳しさを変えるために置かれています。
害が及ぶ3つの相手
ガイドラインは、YMYLのトピックが大きな影響や害を与えうる相手を3つに分けています(訳)。
1つ目は、コンテンツを直接見たり使ったりする本人です。2つ目は、その人の行動に影響を受ける周囲の人です。3つ目は、閲覧した人たちの行動に影響を受ける集団や社会です。
たとえば、治療法を誤って理解した読者本人が損をするだけでなく、その人に看病される家族にも影響が及びます。ページ1枚の誤りが、読者の周りへ広がる経路を、この3分類は示しています。
害の種類は4つ
YMYLかどうかを判断するために、ガイドラインは起こりうる害を4種類に分けています。右の列の例は、同じガイドライン3.4.1節に出てくる例です。
| 害の種類 | ガイドラインの説明(訳) | ガイドライン内の例 |
|---|---|---|
| 健康または安全 | 心の健康、体の健康、感情面の健康に害を与えうるトピック。身体的な安全やオンライン上の安全など、あらゆる安全も含む | 肝臓がんの治療、妊娠中でも安全な睡眠薬 |
| 経済的安定 | 本人や家族が生計を立てる力を損ないうるトピック | 税務書類の記入方法、老後資金の貯め方と投資 |
| 政府・公民・社会 | 集団、公共の関心事、公的機関への信頼、選挙や投票の情報、人々の生活に関わる政府・公民・社会の情報に悪影響を与えうるトピック | 誰が投票できるか、どう登録するか |
| その他 | 人を傷つけたり、社会の福祉や幸福に悪影響を与えたりしうるトピック | – |
YMYLになる2つの理由
ガイドラインは、トピックが大きな害につながる理由も2つに分けています(訳)。
1つ目は、トピックそのものが有害または危険な場合です。自傷、犯罪行為、暴力的過激主義が例に挙がっています。
2つ目は、内容が不正確だったり信頼できなかったりすると害になる場合です。「わずかな不正確さや、信頼性の低い情報源からのコンテンツでも、人の健康、経済的安定、安全、あるいは社会に大きく影響しうる」(訳)として、次の5つが示されています。心臓発作の症状、お金の投資のしかた、地震が起きたときの行動、誰が投票できるか、運転免許の取得に必要な資格です。
中小企業のサイトで問題になりやすいのは、2つ目の理由だと筆者は見ています。扱うテーマ自体が危険でなくても、内容が間違っていた場合の影響の大きさがYMYLかどうかを決めます。
一方でガイドラインは、どんな話題でも害のあるページは作れる、とも書いています。どんな話題でも、悪意あるウイルスのダウンロードを仕込んだページは作れます。虹の仕組みや鉛筆の買い方も例外ではありません。
それでも、YMYLと呼ぶには、そのトピック自体が人の健康、経済的安定、安全、社会の福祉や幸福に影響しうることが必要です(訳)。ページに悪用の余地があるかどうかは、判断の材料に入りません。
大半の話題はYMYLに当たらない
YMYLの範囲について、ガイドラインはこう書いています。「大半のトピックはYMYLに当たらず、害を防ぐための高い水準の正確さや信頼も必要としない」(訳)。
判定の考え方も示されています。「YMYLの判定は連続的なものなので、明確にYMYLのトピック、明らかにYMYLでないトピック、その中間、と考えると役に立つ」(訳)。
そのうえで、「明確なYMYLトピックのページは、ページ品質の評価で最も厳しく見られる」(訳)と続きます。YMYLに当たるページには、きわめて高い基準が適用されます。
「うちは医療でも金融でもないから関係ない」と考える前に、扱っているトピックが連続的な幅のどこにあるかを見る必要があります。具体的な判定のしかたは、後の節で表にします。
E-E-A-TとYMYLの関係
E-E-A-Tは全ページに当てはまる観点で、YMYLは、その観点で求める水準が上がる話題です。両者の関係は、Googleの日本語ページ、2本のブログ、評価ガイドラインの4つで確かめられます。
YMYLでは信頼性のシグナルがより重視される
日本語ページの記述は、冒頭に引いたとおりです。YMYLのトピックでは「E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します」。
2023年2月8日のブログ「AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンス」のよくある質問にも、対応する記述があります。「健康、行政、金融に関する情報など、情報の質が非常に重要とされるトピックについては、Googleのシステムは信頼性のシグナルをより重視しています。」
2022年12月15日のブログも、同じ姿勢を示しています。「特に情報の質が非常に重要なトピックでは、信頼できる情報をGoogle検索に表示するよう努めるという基本原則を捨て去ることは決してありません。」
ガイドライン側の言い方は、さらに直接的です。「明確なYMYLトピックのページには、非常に高いページ品質の基準を設けている。そうしたトピックの低品質なページは、人の健康、経済的安定、安全、あるいは社会の福祉や幸福に悪影響を及ぼしうるからである」(訳)。
同じYMYLでも、経験が価値になる場面と専門家が要る場面がある
YMYLなら専門家の資格が必須かというと、ガイドラインはそう書いていません。3.4.1節の見出しは「YMYLトピック:経験か専門性か」です。
「明確なYMYLトピックのページが情報提供や助言を目的とするなら、そのページが信頼できるためには高い専門性が必要になりうる」(訳)。
一方で、こうも書かれています。「人は困ったとき、互いに自分の経験を共有し、慰めやひらめきを求め、他者から学ぶ。専門家や権威ある情報源の事実情報だけでは、その必要を満たせないことがある」(訳)。
結論は次の一文です。「明確なYMYLトピックで生活上の経験を共有するページは、内容が信頼でき、安全で、確立された専門家のコンセンサスと一致している限り、高いE-E-A-Tを持つと見なされうる。対照的に、YMYLの情報や助言のなかには、専門家からでなければならないものがある」(訳)。
ガイドラインが示す5組の例を、表にまとめます(要約・訳)。
| YMYLトピック | 経験の共有として価値があるもの | 専門家に任せるべきもの |
|---|---|---|
| 妊娠中の睡眠の悩み | 妊娠後期に眠るための、安全で医療に当たらない工夫。赤ちゃんに安全な姿勢で楽に眠るためのクッションの使い方など、実際に悩んだ人による紹介 | 妊娠中でも安全な睡眠薬 |
| 肝臓がんの治療 | 肝臓がんの治療にどう向き合っているかを語り合う、誠実で敬意のある掲示板の議論 | 肝臓がんの治療の選択肢と、治療ごとの余命 |
| 税金の手続き | 税金の面倒さを題材にした、専門家ではない作り手のユーモア動画 | 税務書類の記入方法の説明 |
| 老後資金 | 老後資金の貯蓄サービスを実際に使った人のレビュー | 老後のための投資の助言。いくら貯めるか、どんな資産に投資するか、何歳で退職するにはいくら必要か |
| 投票 | なぜ地方選挙で投票することが大切だと思うかを述べる、一般市民のSNS投稿 | 誰が投票でき、どう登録するかの情報 |
左右を分けているのは、ページが何を約束しているかです。体験や気持ちを語るページは経験で成り立ち、手順や治療法、金額を教えるページは専門家の確認で成り立ちます。
精度と専門家の合意
日本語ページには、YMYLのページに求める正確性の水準が書かれています。「人々の生活や幸福に重大な影響を与える可能性のあるトピック(YMYLトピック)については、コンテンツの精度が高く、確立された専門家のコンセンサスと一致している必要があります。」
「確立された専門家のコンセンサス」は、ガイドラインに繰り返し出てくる言葉です。高いE-E-A-Tと見なされる条件は、この一致です。YMYLの話題で、自分の経験談が専門家の確立した見解と食い違う場合は、そのまま載せるかどうかから慎重に決めます(筆者の整理)。
YMYLに近いページを書くときは、根拠にした資料の名前と確認した日付を本文に残しておくと、読者も評価者も確かめられます。この点はガイドラインの記述を筆者が実務に置き換えたものです。
E-E-A-Tはランキング要因なのか
「E-E-A-Tを高めれば順位が上がる」という説明を見かけます。この点については、Googleが日本語ページとブログで、はっきり書いています。
公式の答え
冒頭で引いた日本語ページの一文を、もう一度確かめます。「E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。」
その前の段落では、仕組みが説明されています。「Googleの自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。…そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわちE-E-A-Tの面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。」
整理すると、E-E-A-Tそのものは、ランキングに直接入る要因とされていません。一方で、E-E-A-Tの面で優れたコンテンツを見分ける複数の要素は、システムが使っています。
2022年12月15日のブログにも、念押しの一文があります。「これらのガイドラインは、Googleのさまざまな検索ランキングシステムのパフォーマンスを検索評価者が評価するために使用するものであり、ランキングに直接影響することはありません。」
よくある思い込みと、公式の記述
E-E-A-Tまわりの思い込みを、公式の記述と並べます。右の列は、いずれもGoogleの日本語ページまたはブログの原文です。
| よくある思い込み | 公式の記述 | 出典 |
|---|---|---|
| E-E-A-Tの点数を上げると順位が上がる | 「E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありません」 | 有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成 |
| 評価者が見たページは順位が動く | 「検索品質評価者はページの掲載順位を制御できません。品質評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使用されることもありません。」 | 同上 |
| 4つの要素をすべて高める必要がある | 「その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。」 | 同上 |
| AIで書いた記事は特別に不利になる、または有利になる | 「AIを使用したからといってランキングに関して特別なメリットがあるわけではありません。有用、有益なオリジナルコンテンツで、E-E-A-Tの基準を満たすものは、検索で上位に表示される可能性が高くなります。」 | AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンス(2023年2月8日) |
ランキング要因でなくても押さえる理由
直接の要因でないなら無視してよいか、という疑問が残ります。公式の記述から、押さえる理由が3つ読み取れます。
1つ目は、先に見たとおり、E-E-A-Tの面で優れたコンテンツを見分ける要素の組み合わせを、Googleのシステムが使っていることです。2つ目は、YMYLのトピックでは、そうしたコンテンツが特に重視されることです。
3つ目は、自己診断に使えることです。日本語ページは、評価者向けのガイドラインについて、こう書いています。
「ガイドラインを確認することで、E-E-A-Tの観点でコンテンツのパフォーマンスを自己診断できるだけでなく、検討すべき改善点を見つけ、Googleの自動システムがランク付けに使用するさまざまなシグナルにコンテンツのコンセプトを適合させることができます。」
つまりE-E-A-Tは、ページを読む人が「この情報は信頼してよいか」を判断するときの手がかりを点検する観点です。点数を追って上げる対象としては扱われていません。
外部のツールが「E-E-A-Tスコア」を表示していても、それはGoogleのランキングに使われる数値とは別の、ツール独自の指標です。この点は、E-E-A-Tが直接の要因でないという公式の記述から筆者が読み取ったものです。
検索品質評価者とガイドラインの役割
E-E-A-TとYMYLは、どちらも「検索品質評価ガイドライン」に出てくる言葉です。このガイドラインを誰が使うのかを、ここで整理します。
評価者は順位を決めない
検索品質評価者は、Googleの検索結果が適切かどうかについて意見を寄せる役割の人たちです。日本語ページは、その役割と限界を次のように説明しています。
「Googleには、Googleのアルゴリズムが適切な検索結果を表示しているかどうかについての知見を提供する検索品質評価者という役割が存在します。この品質評価者は、アルゴリズムに対する変更が正しく機能しているかどうかを確認することをサポートしています。」
前の節の表にも引いた箇所ですが、続きまで読むと評価者の役割が分かります。「検索品質評価者はページの掲載順位を制御できません。品質評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使用されることもありません。品質評価者のデータは、飲食店で客が記入するアンケートのようなもので、こうしたフィードバックを利用して、Googleのシステムが機能しているかどうかを確認しています。」
評価者の評価は、個々のページの順位を動かす操作とは別のものです。Googleのシステムが狙いどおりに働いているかを測る、アンケートの回答にあたります。
評価者が何を基準に判断するかは、同じページにこう書かれています。「品質評価者は、E-E-A-Tが優れたコンテンツであるかどうかを判断するために特別な訓練を受けています。こうした判断の基準については、検索品質評価ガイドラインで概説しています。」
ガイドラインは英語版で182ページ
検索品質評価ガイドラインは、Googleが公開しているPDFです。筆者が2026年10月22日に取得した版の表紙は2025年9月11日付で、182ページあります。
この記事で使う主な節は、次のとおりです。2.3節がYMYL、2.5節がウェブサイトの理解、3.4節がE-E-A-T、4章が最低品質のページ、5章が低品質のページです。
公開されているのは英語版です。この記事でのガイドラインの引用は、筆者の訳です。
Googleの日本語ページは、このガイドラインがE-E-A-T以外に「メインコンテンツの品質」(ページの本文の質)も重視していると紹介しています。「検索品質評価ガイドラインでは、E-E-A-T以外にも、ページ品質を評価するうえで最も重要な要素の一つとして、メインコンテンツの品質、具体的には、ページがその目的を達成し、満足のいくユーザーエクスペリエンスを提供するためにどれだけ効果的であるかが強調されています。」
E-E-A-Tだけを整えても、ページの本文が目的を果たしていなければ、評価は低いままです。
低い評価が付く典型を表で見る
ガイドラインには、評価者が最低(ガイドライン上の最も低い評価)や低をつける条件が書かれています。中小企業のサイトに関わるものを、節の番号と一緒に並べます(要約・訳)。
| 状況 | 評価 | 節 |
|---|---|---|
| YMYLのページ、または機微な情報を扱うサイトで、サイトや作り手に関する情報がまったく無い | 最低 | 4.5.1 |
| YMYLトピックのページが、きわめて専門性に欠ける | 信頼できないページとして最低 | 4.5.2 |
| AI生成の顔写真や偽の説明を使った「作り手」のプロフィール、虚偽の資格の表示 | 欺瞞があるとして最低 | 4.5.3 |
| YMYLのページや、高い信頼が必要なページで、サイトの責任者や作り手についての情報が不十分 | 低 | 5.5 |
| 決済機能のあるページで、顧客対応や連絡先の情報が不十分 | 低 | 5.5 |
| 経験や専門性の主張が、訪問者に印象づけるためだけに誇張されているように見える | 低 | 5.6 |
ここに並ぶのは、会社の情報が載っているか、肩書きは本当か、連絡先はあるか、という基本の確認です。
自社サイトはYMYLに当たるのか
自社のページがYMYLかどうかは、ページ単位で考えます。ガイドラインが示す判定の手順を、そのまま使えます。
ガイドラインの2つの質問
ガイドライン2.3節には、判断に迷ったときの質問が2つあります(訳)。
1つ目は、「注意深い人なら、害を防ぐために専門家や信頼度の高い情報源に当たろうとするか。わずかな不正確さでも害になりうるか。そうであれば、そのトピックはYMYLの可能性が高い」です。
2つ目は、「そのトピックは、ほとんどの人が友人に気軽に聞くだけで満足するものか。そうであれば、そのトピックはYMYLではない可能性が高い」です。
2つの質問は、読者の行動で判断する点に特徴があります。専門家に確かめに行く話題なのか、友人との雑談で済ませる話題なのか、という見分け方です。
話題の幅を3段階で見る
ガイドラインは、情報の種類ごとに、明確なYMYL、YMYLの可能性があるもの、YMYLに当たらないものの例を並べています。表は、その例を訳したものです。
| トピックの種類 | 明確に該当する | 該当の可能性がある | 該当しない、または該当しにくい |
|---|---|---|---|
| 情報(不正確だと大きな害が出るか) | 津波の避難経路 | 天気予報 | 音楽賞の受賞者 |
| 活動に関する助言(悪い助言だと大きな害が出るか) | 救急外来にかかる目安 | 歯ブラシの交換頻度 | ジーンズを洗う頻度 |
| 時事ニュース(人や社会に大きく影響するか) | 進行中の暴力に関するニュース | 自動車事故のニュース | 地元高校のバスケットボールの試合のニュース |
| SNSでの共有(大きな害を生みうるか) | 洗剤を口にするチャレンジの投稿 | 激辛ソースのチャレンジ | ミュージックビデオ |
| オンラインの商取引とレビュー(商品が大きな害を生みうるか) | 処方薬の購入 | 自動車のレビュー | 鉛筆の購入 |
ガイドラインの説明も、いくつか訳しておきます。天気予報については、「ほとんどの状況で、天気予報のわずかな不正確さは害にならない。人はよく家族に『今日の天気は』と尋ねる」(訳)とあります。
歯ブラシの交換頻度は、「友人と気軽に話題にする身近な健康の話題で、多少不完全な提案が健康や安全に大きく影響する可能性は低い」(訳)とされています。
自動車のレビューは、「自動車は高い買い物だが、友人や家族に尋ねる人は珍しくない」(訳)という理由で、中間に置かれています。
一方、救急外来に関する助言は、「いつ救急外来に行くかについての悪い助言は、大きな害を生みうる」(訳)と説明されています。
中小企業のページに当てはめる
ガイドライン本文の例は、話題の種類ごとの区分です。次の表は、ガイドラインの考え方を中小企業の代表的な業種に当てはめた、筆者の整理です。
| 業種 | YMYLに近いと考えられるページ | YMYLから遠いと考えられるページ |
|---|---|---|
| 医院、整骨院、整体院 | 症状の説明、治療や施術の効果、薬や施術の安全性 | 院内の写真、スタッフの趣味 |
| 税理士、社会保険労務士、行政書士、弁護士 | 手続きの要否と期限、税や給付の金額の説明、法律の解釈 | 事務所の場所の案内、スタッフ紹介 |
| 保険、金融、不動産 | 商品の仕組み、ローンや利回りの条件、契約上のリスク | 営業時間のお知らせ |
| 食品、健康食品、化粧品 | 効能や効果の説明、アレルギーや安全性の表示 | 新商品の写真、季節のイベントの紹介 |
| 工務店、設備工事 | 耐震、電気、ガスなど安全に関わる説明 | 施工事例の写真紹介 |
| 飲食店、小売店、美容室 | アレルギー表示や衛生に関する説明 | メニューの紹介、店内の写真 |
同じ会社のサイトに、近いページと遠いページが同居します。工務店の施工事例の写真は遠く、耐震の説明は近い、といった具合です。
迷ったときの決め方
判定に迷うページは、YMYLに当たる前提で点検しておくのが、手間の割に外れにくい進め方です。これは筆者の実務上の勧めで、ガイドライン本文の指示とは別物です。
点検の手順は短くて済みます。ページの誤りで影響を受けるのは誰か、その人は専門家に確かめに行くか、を2つの質問に当てはめて、メモに残します。
YMYLに近いと分かったページには、根拠の明記、作り手の表示、確認日の記載を足します。具体的な項目は、後の「誰が・どのように・なぜ」の節と、末尾の「今日できる点検」の表にまとめます。
ページの棚卸しの進め方
サイト全体を一度に判定する必要はありません。次の手順なら、1人でも一巡できます(筆者の運用案)。
- サイトマップなどから、公開中のページのURLを一覧にする
- ページごとに、「このページが間違っていたとき、被害を受けるのは誰か」を1行で書く
- 先の2つの質問に当てはめて、YMYLに近い、中間、遠いの3つに分ける
- 近いページから、末尾の「今日できる点検」の表を当てる
- 新しいページを作るたびに、同じ質問で区分を決める
被害を受ける人が思い当たらないページは、遠いに分けて構いません。会社の沿革やスタッフ紹介がその例です。YMYLから遠いことと、信頼の手がかりとして大事かどうかは別の話で、会社概要やスタッフ紹介は次の節のとおり評価の出発点になります。
Googleが見る3つの手がかり
ガイドライン3.4節は、E-E-A-Tの評価材料を3つ挙げています(訳)。「サイトや作り手が自分について語ること」「他者がサイトや作り手について語ること」「ページ上で見えるもの」です。
サイトや作り手が自分について語ること
ガイドラインは、出発点を指定しています。「出発点として、ウェブサイトの『会社概要』ページや、作り手のプロフィールページを見る。この情報から、そのサイトや作り手は信頼できる情報源だと言えるか」(訳)。
自社サイトでいえば、会社概要、代表者のあいさつ、担当者のプロフィールが当たります。ここが空白だと、評価の出発点で見る材料が無い状態になります。
会社概要の書き方は、会社概要の書き方を見直す記事に、項目ごとにまとめています。
他者がサイトや作り手について語ること
2つ目の材料は外部の情報です。ガイドラインは、「独立したレビュー、参照、ニュース記事、そのほか信頼できる情報源を探す」(訳)ことを求めています。
探すのは、経験があり、専門性があり、権威があると言える独立した信頼できる証拠です。信頼できないという証拠も、同じ場所を探すと書かれています(訳)。
小さな会社にとって気になるのは、評判の材料が少ない場合です。ガイドライン3.3.5節は、はっきり述べています。
「小さなウェブサイトは、評判についての情報がほとんど、あるいはまったく無いことがある。これは品質が高いことも低いことも示さない。小さな地元企業や地域の団体の多くは、ウェブ上の存在感が小さく、口コミに頼っている」(訳)。
そのうえで、評判の情報が得られないサイトでは、「特にYMYLトピックのページを評価するときは、ほかのページ品質の観点により注意を払う」(訳)とされています。評判が少ない分、ページそのものの作りが見られる、という理解になります。
ページ上で見えること
3つ目は、メインコンテンツとレビュー、コメントなど、ページに見えているものです。ガイドラインは、ヘアスタイリングを例に説明します。
「ヘアスタイリングの専門家であることは、その人が実際にスタイリングしている動画を見て、他の人のコメントを読めば分かることがある。コメントは、専門性の有無を指摘することが多い」(訳)。
施工の工程、調理の手順、接客の場面のように、実際の作業を見せるコンテンツは、言葉で資格を並べるよりも専門性が伝わりやすいことを、この例は示しています。
利害関係があるとき
評価者への注意として、利害関係の扱いも書かれています。「商品を持っていて経験を共有している人のレビューは、非常に価値があり信頼できる。一方、メーカー自身による『レビュー』(『うちの商品は素晴らしい!』)や、宣伝のために報酬を受けているインフルエンサーの『レビュー』は、利害関係のために信頼性が下がる」(訳)。
自社の商品を自社のサイトで紹介する場合、立場は上の「メーカー自身」にあたります。長所だけを並べるより、向かない人や弱点も書いたほうが、読む人にとって使える情報になります。
サイトの種類ごとに、手がかりの置き場所が変わる
ガイドライン3.4節は、サイトの種類ごとの例も添えています(要約・訳)。オンラインストアでは、顧客対応の情報が信頼の手がかりになります。学術的な書き手では、査読を受けた論文の有無が手がかりです。
中小企業の通販ページに置き換えると、問い合わせ窓口、返品の条件、配送の条件の表示が当たります。これは筆者の整理で、ガイドラインの例示ではありません。
3つの手がかりと、利害関係の注意を1つの表にまとめます。
| 手がかり | ガイドラインが見る場所(訳) | 中小企業が整える場所(筆者の整理) |
|---|---|---|
| 自分が語ること | 会社概要ページ、作り手のプロフィールページ | 会社概要、代表者や担当者のプロフィール、事業の沿革 |
| 他者が語ること | 独立したレビュー、参照、ニュース記事 | お客様の声の掲載ルール、メディア掲載の記録、業界団体への所属 |
| ページ上で見えること | メインコンテンツ、レビュー、コメント | 作業風景の写真や動画、根拠の明記、確認日の記載 |
| 利害関係(注意点) | メーカー自身や、報酬を受けた人の「レビュー」は信頼性が下がる | 自社商品の紹介に、向かない人や弱点も書く |
日本語ページが挙げる、本文の質の4つの観点
日本語ページは、コンテンツの質を考える観点として、労力、独自性、才能やスキル、正確性を挙げています。自社の記事に当てはめるための問いを、表にしました(筆者の整理)。
| 観点 | 自社の記事に向ける問い | 確認の例 |
|---|---|---|
| 労力 | 調べる、撮る、測る、といった手間がページに表れているか | 現場で撮った写真、実際に測った数値、取材した内容が入っている |
| 独自性 | 他のサイトに載っていない、自社だけの情報があるか | 自社の手順、自社の料金の考え方、現場で気づいた注意点 |
| 才能やスキル | 書き方や見せ方に、その分野の腕が表れているか | 専門用語に説明がある、手順が順番どおりに読める |
| 正確性 | 事実と数字が正しく、確かめた日が分かるか | 出典の明記、最終確認日、法令名と条番号の記載 |
「誰が・どのように・なぜ」で自社サイトを点検する
日本語ページは、自己点検の切り口を1つ示しています。「Googleのシステムによって高く評価されるための方法として、『誰が、どのように、なぜ』という観点からコンテンツを評価することをおすすめします。」
誰が:著者を明確にする
最初の観点は著者です。「誰がコンテンツを作成したのかが明確であれば、そのコンテンツのE-E-A-Tは直感的に理解されやすくなります。」
日本語ページは、自分に問う質問を3つ挙げています。「コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。」「ページの然るべき場所にバイラインを記載していますか。」(バイラインは、記事に添える著者名の表示です)
3つ目は、「バイラインが著者や関係者についての詳細につながるものであり、その人たちのバックグラウンドや専門分野に関する情報をもたらすものになっていますか。」です。
すべての記事に署名が要るのかという疑問には、2023年2月8日のブログのよくある質問が答えています。「一般的に署名があることが自然なコンテンツや、読み手が『著者について知りたい』と感じるかもしれないコンテンツには、正確な著者の署名を追加することを検討してください。」
著者欄の具体的な書き方は、E-E-A-Tと著者情報の整え方の記事で、項目ごとに説明しています。
著者欄に入れる項目
著者欄に何を書くかは、次の6項目を土台に決められます。これは筆者の整理で、Googleが項目を指定しているわけではありません。
- お名前。実名か、公開している屋号とお名前の組み合わせ
- 担当している業務の範囲
- 資格と、照合できる登録番号や所属団体
- 経歴は、事実として確認できる範囲の実務年数
- 医療や法律などの記事では、内容を確認した専門家の名前
- プロフィールページへのリンク
書ける項目が少なくても、無理に埋めません。埋まらない項目を作り話で補うと、ガイドラインが欺瞞として扱う行為になります。
誰が:運営者を明確にする
著者の次に、サイト全体の責任者を見ます。ガイドライン2.5.2節は、すべてのページについて「サイトの責任者は誰か」「ページの内容を作ったのは誰か」が明らかであるべきだと述べます(訳)。
連絡先の重みは、サイトの種類で変わります。2.5.3節の記述は、こうです。「連絡先と顧客対応の情報は、店舗、銀行、クレジットカード会社など、お金を扱うサイトにとってきわめて重要である。何か問題が起きたときに、利用者が質問したり助けを求めたりする手段が必要だからだ」(訳)。
4.5.1節は、さらに強く書いています。「個人情報、私的な情報、機微な情報を扱うサイトは、充実した連絡先情報を提供しなければならない。これには、パスワードの作成、個人情報の共有、金融取引を求めるサイトが含まれる」(訳)。
問い合わせフォームに個人情報を入力させる中小企業のサイトは、この説明に当たります。住所、電話番号、メールアドレス、運営会社名の表示が、そのまま評価の材料になります。
匿名にしてよい場合も、ガイドラインは認めています。個人のサイトは、自宅の住所や電話番号を載せなくてもよく、投稿型のサイトは、ハンドルネームだけでもよいとされています(訳)。
どのように:作り方を示す
2つ目の観点は、コンテンツをどう作ったかです。日本語ページは、商品レビューを例に挙げます。
「商品レビューでは、テストした商品数、テストの結果、テストの実施方法を、テストを実施した証拠となる写真などとともに確認してもらうことでユーザーの信頼を得ることができます。」
自動化やAIを使った場合は、さらに3つの質問が加わります。「AIによる生成などの自動化を使用していることを、開示などの方法でユーザーに対して明確にしていますか。」「コンテンツの作成に自動化やAIによる生成をどのように使用したかを説明していますか。」
3つ目は、「自動化やAIがコンテンツの作成に有用であると考える理由を説明していますか。」です。開示のしかたは、生成AIで作った記事や画像の明示を扱った記事に整理しています。
更新日と確認日の書き方
日本語ページは、実質的な変更が無いのにページの日付を更新することを、検索エンジンを第一にした作り方の例に挙げています。最終更新日は、内容を直したときだけ変えます。
YMYLに近いページでは、日付を3つに分けておくと、読者が情報の鮮度を判断できます。公開日、最終更新日、そして一次情報を見直した確認日です。確認日は、見直して直す所が無かったときも書き換えます。最終更新日と別の欄にしておけば、内容を直さずに更新日を動かすことにはなりません(筆者の運用案)。
更新日の横には、何を直したかを1行で書きます。「令和8年3月30日改正の医療広告ガイドラインに合わせて、第3節を書き換えた」のような書き方です。この記事も、内容を2026年10月22日に確認しています。
なぜ:作った目的を確かめる
3つ目の観点に、日本語ページは最も重い位置づけを与えています。「『なぜ』はおそらく、コンテンツに関して答えるべき最も重要な質問です。そもそもなぜコンテンツを作成したのでしょうか。」
望ましい答えも書かれています。「その答えは、主として人々の役に立つコンテンツを作成すること、サイトを直接訪れた人々にとって有用なコンテンツを作成することであるべきです。」
反対の答えは、こう扱われます。「この『なぜ』に対する答えが主として検索エンジンのアクセス数を増やすことであるならば、Googleのシステムによって高く評価されるための方法に即していないと言えます。」
| 観点 | Googleの質問(日本語ページより) | 自社サイトで確認する場所 |
|---|---|---|
| 誰が(著者) | 著者が誰かを明確にしているか。バイラインは著者の詳細につながっているか | 記事の冒頭か末尾の署名、著者プロフィールページ |
| 誰が(運営者) | (ガイドライン)サイトの責任者と作り手が明らかか。連絡先は十分か | 会社概要、お問い合わせ、特定商取引法に基づく表記 |
| どのように | テストの数・結果・方法を示しているか。AIを使ったなら、使い方と理由を説明しているか | レビューの検証方法、AI利用の開示文 |
| なぜ | 作った理由は、主として人の役に立つことか | 記事ごとの企画の目的、検索流入だけを狙った記事が無いかの棚卸し |
やってはいけないE-E-A-T対策
近道に見える対策の多くは、Googleの文書に「してはいけないこと」として書かれています。4つの型に分けて、公式の記述を確認します。
偽の著者プロフィールを作る
著者の信頼を高めたくて、実在しない人物を立てる例があります。日本語ページの記述は明確です。
「虚偽の著者情報を使用することは避けてください。クリエイターのプロフィールを捏造すること(AI生成の顔写真、架空の名前、虚偽の資格情報を使用して、コンテンツが人間の専門家によって書かれたように見せるなど)は、欺瞞行為の一種です。いかなる形式の欺瞞も、ユーザーとGoogleの自動品質システムの両方にとってページを信頼できないものにし、低品質なページのシグナルとなります。」
評価者向けのガイドライン4.5.3節にも、同じ趣旨があります。AI生成の顔写真や、作り上げた説明を使った「作り手」のプロフィールは、欺瞞にあたり、最低の評価に結びつくと書かれています(要約・訳)。
署名欄にAIと書くことは、2023年2月8日のブログのよくある質問が退けています。「Googleは、コンテンツ作成の一部にAIを使用していることを読み手に明確に伝えることを推奨事項としていますが、著者の署名欄にAIと記載することは、その方法としてふさわしくありません。」
実在しない人名の掲載は、別の問題として欺瞞行為に当たります。AIの利用は、署名欄とは別の場所で開示します。
資格や経験を実態より大きく見せる
資格の言い換えや、経験年数の水増しも同じ側にあります。ガイドライン5.6節は、経験や専門性の主張が訪問者に印象づけるためだけに誇張されているように見えるページを、低品質(低)として扱います(要約・訳)。
同じ節には、評価者への指示も書かれています。E-E-A-Tの判断は、メインコンテンツ、評判の調査、確認できる資格に基づいて行い、「私は専門家だ」という自己申告には基づかない、という内容です(要約・訳)。
資格を書くなら、確認できる形にします。登録番号や所属団体の会員ページなど、読者が自分で照合できる情報が向いています。
AIで記事を大量に作る
スパムポリシーには、大量生成されたコンテンツの不正使用という項目があります(最終更新2026年9月2日)。ポリシーの記述はこうです。
「この不正行為は通常、ユーザーにとってほとんどまたはまったく価値がなく、独自性のないコンテンツをその作成方法は問わず、大量に作成することに特化しています。」
例として、ユーザーに価値を加えずに生成AIツールで多数のページを生成することが挙げられています。検索ランキングの操作が主な目的である点が、判断の軸です。
AIの利用そのものについて、2023年2月8日のブログは次のように答えています。「AIや自動化は、適切に使用している限りはGoogleのガイドラインの違反になりません。検索ランキングの操作を主な目的としてコンテンツ生成に使用すると、スパムに関するポリシーへの違反とみなされます。」
続けて、こうも述べています。「AIを検索エンジンのランキングを操作するための安価で手軽な方法と考えている場合には、AIの使用はおすすめしません。」
AIで下書きを作るときの運用
AIを下書きに使う場合の運用を、ここまでの公式の記述から組み立てます(筆者の整理)。
- 事実と数字は、AIの出力をそのまま使わず、発行元の一次情報で確かめる
- 法令名と条番号は、原文を読んでから書く
- 著者欄には、内容を確認して責任を持つ人の名前を載せる
- AIを使ったことと、使った理由を、記事の別の場所で開示する
- 公開するかどうかの判断は、人が行う
AIの出力に含まれる条文や数字は、原文と照合するまで確定しません。照合の手間を省くと、誤りがそのまま公開されます。
検索エンジンを第一にした作り方をする
日本語ページには、検索エンジンを第一にしたコンテンツ作りの例が並んでいます。中小企業のサイトで起きやすいものを4つ拾います。
1つ目は、好ましい文字数に合わせて書くことです。この項目には「(そのような設定は存在しません)」と添えられています。2つ目は、実質的な変更が無いのにページの日付を更新することです。
3つ目は、新しく見せるために大量のコンテンツを足したり削除したりすることです。4つ目は、幅広いトピックにわたって、コンテンツの大部分を自動化で作ることです(要約)。
| やりがちな対策 | 公式の記述 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 実在しない著者を立てる、顔写真をAIで作る | 欺瞞行為の一種で、低品質なページのシグナル(日本語ページ)。最低の評価に結びつく(4.5.3節・訳) | 実在する担当者の名前、顔写真、経歴を載せる |
| 資格や経験年数を実態より大きく書く | 印象づけのための誇張は低品質(5.6節・訳) | 登録番号や所属先など、読者が照合できる情報だけを書く |
| 署名欄にAIと書く | 署名欄にAIと書くのはふさわしくない(2023年2月8日のブログ) | AIの利用は、記事の別の場所で開示する |
| ランキングを目的に記事を大量生成する | 大量生成されたコンテンツの不正使用(スパムポリシー) | 1本ごとに、読者の役に立つ理由を説明できる記事だけを出す |
| 文字数を目標にする、日付だけ更新する | 回避すべき例として列挙(日本語ページ) | 内容を直したときだけ日付を更新し、更新内容を明記する |
AIによる概要とAIモードでは何が変わるのか
AI検索が広がり、E-E-A-Tとは別の対策が必要になったのかと気になる方もいます。Googleの「AI機能とウェブサイト」のページ(最終更新2025年12月31日)が答えています。
追加の要件は無い
「AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません。」
同じページには、AI機能のために新しい機械可読ファイルやAI向けのテキストファイルを作る必要は無く、特別なschema.orgのマークアップも要らないと書かれています。
技術要件は従来の検索と同じ
表示されるための条件は、ページがインデックスされていること、スニペットが表示できる状態であること、検索の技術要件を満たしていることです。
AI機能からのトラフィックは、Search Consoleの「ウェブ」の検索タイプにも含まれます。加えて、2026年6月3日の公式ブログで、検索の生成AIパフォーマンスレポートが発表されました。2026年8月31日付で世界中のすべてのウェブサイトに提供され、インプレッション数、ページ、国、デバイス、日付を見られます。
| 項目 | Googleが述べていること | 自社サイトで確認すること |
|---|---|---|
| クロール | クロールを許可しておく | robots.txtで重要なページを止めていないか |
| 内部リンク | 内部リンクで重要なページへたどれるようにする | 主要ページへ、トップや関連記事からリンクでたどれるか |
| ページエクスペリエンス | 良好なページエクスペリエンスを保つ | スマートフォンでの表示と読み込み |
| テキスト | 重要な内容をテキストで載せる | 料金や条件が画像だけになっていないか |
| 構造化データ | 構造化データは、ページ上の見える文章と一致させる | 見えない情報をマークアップしていないか |
| 事業者情報 | Googleマーチャントセンターやビジネスプロフィールの情報を最新に保つ | 営業時間、住所、電話番号が一致しているか |
AI向けの別対策に費用をかける前に
上の記述を踏まえると、AI検索向けと称する特別な作業に費用をかける前に、確認することが2つあります。そのページが検索で正常に表示される状態か。そして、書かれている内容が読者の役に立つか。
この2点が満たされていなければ、AI検索向けの作業を足しても土台は変わらないままです。外注先から提案を受けたときは、Googleのどの記述に基づく作業かを聞くと、判断しやすくなります。
YMYL分野のサイトが気をつける法令
YMYLに近い分野では、Googleの評価とは別に、法令の線引きがあります。記事の形をしていても、広告として規制の対象になる場合があります。ここでは条文や公的ガイドラインを確認できたものだけを取り上げます。
個別のページが違反に当たるかどうかは、所管の窓口や専門家に確認してください。この記事は、一般的な情報を整理するところまでを担当します。
医療広告
医療広告ガイドライン(令和8年3月30日最終改正)は、広告に当たる条件を3つ挙げています。誘引性、特定性、医業等に関する内容です。
3つがそろうと、病院や診療所のウェブサイトの文章は広告として扱われます。ブログ形式の記事であっても同じです。
医療法6条の5は、虚偽の広告を禁じ(1項)、他の病院や診療所と比べて優れていると示す広告や、誇大な広告も禁じています(2項)。
体験談は、特に注意が要ります。医療法施行規則1条の9第1号は、「患者その他の者…の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告をしてはならないこと」と定めています。
ガイドラインによると、医療機関が自院のサイトに治療の体験談を載せる行為は、広告として禁止の対象です。個人のサイトや口コミサイトに書かれた体験談は、医療機関が依頼や報酬で関与していなければ広告に当たりません。
同じ条の第2号は、治療の前後の写真のうち、誤認させるものを禁じています。医療法施行規則1条の9の2は、患者が自ら求めて見るウェブサイトなどについて、条件を満たせば、広告できる事項の限定を外せる仕組み(限定解除)を定めています。条件は4つで、そのうち2つは自由診療にだけ課されます。
自由診療では、治療の内容や費用、主なリスクや副作用の記載を求める条件が加わります(要約)。体験談のページを作る前に、所管の保健所などに相談するのが安全です。
医薬品・化粧品・健康食品
薬機法66条1項は、こう定めています。「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。」
条文の主語は「何人も」です。広告主に限らず、記事を書く側にも及びます。66条2項は、医師などが保証したと誤解されるおそれのある記事も同じ扱いにしています(要約)。
食品については、健康増進法65条1項があります。「何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項…について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」
景品表示法とステルスマーケティング
景品表示法5条は、不当な表示を3つに分けます。1号が優良誤認、2号が有利誤認、3号が内閣総理大臣の指定する表示です。
1号と2号の違反には課徴金の制度があり、率は売上額の3%です(8条1項)。繰り返した場合の率は4.5%です(8条5項)。8条3項は、合理的な根拠を示す資料の提出を求める定めで、提出しないと5条1号に当たる表示とみなされます。
記事に「効果が出ました」と書くなら、その根拠を示せる状態にしておく必要があります。根拠の資料は、公開前にそろえます。
ステルスマーケティング(以下、ステマ)は、令和5年内閣府告示第19号で、令和5年10月1日から景品表示法の規制対象です。告示は、「事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」を指定しています。
運用基準では、事業者が表示内容の決定に関与したか、第三者の自主的な意思に基づく表示かどうかが判断の軸になります。一次情報は、消費者庁の告示のページで読めます。
SNSでの扱いは、ステルスマーケティング規制のSNS向けガイドに実務の流れをまとめています。
金融・不動産
金融商品取引法37条2項は、登録を受けた金融商品取引業者等に対する規制です。「金融商品取引業者等は、その行う金融商品取引業に関して広告…をするときは、金融商品取引行為を行うことによる利益の見込みその他内閣府令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」
登録業者であれば、利益の見込みの書き方が対象です。断定的判断の提供の禁止は、38条2号にあります。
不動産では、宅地建物取引業法32条が、宅地建物取引業者に誇大広告を禁じています。所在、規模、品質、環境、交通の利便、代金などについて、著しく事実に相違する表示や、実際よりも著しく優良、有利だと人を誤認させる表示が対象です(要約)。
| 分野 | 主な根拠 | 記事で問題になりうる書き方 |
|---|---|---|
| 医療機関 | 医療法6条の5、医療法施行規則1条の9 | 自院サイトの体験談、効果の誇大な表現、誤認させる前後写真 |
| 医薬品・化粧品・医療機器 | 薬機法66条 | 効能や効果の虚偽・誇大な記述、医師が保証したと読める記事 |
| 食品・健康食品 | 健康増進法65条1項、景品表示法5条 | 健康の保持増進の効果についての著しく事実に反する表示 |
| 全業種 | 景品表示法5条・8条、ステマ告示 | 実際より優れて見える表示、広告であることを隠した記事や口コミ |
| 金融商品取引業者等 | 金融商品取引法37条2項・38条2号 | 利益の見込みの断定、著しく事実に反する表示 |
| 宅地建物取引業者 | 宅地建物取引業法32条 | 所在、規模、品質、交通、代金などの誇大な表示 |
公開前に確認する順番
YMYLに近いページを公開する前の確認は、次の5つの順で進められます。法令の判断は個別の事情で変わるため、順番は目安です。
- 自社の業種に特別な法令があるかを、上の表で確認する
- 医療機関なら、ページが誘引性、特定性、医業等に関する内容の3つを満たすかを見て、広告に当たるかを判定する
- 効果や数値を書いた箇所ごとに、裏づけの資料を手元に置く(景品表示法8条3項に備える)
- 第三者の投稿や口コミを載せるときは、事業者が内容の決定に関与したかを確認する(ステマ告示の運用基準)
- 判断に迷う表現は、所管の窓口や専門家に相談してから公開する
よくある質問
E-A-TとE-E-A-Tの違いは何ですか
E-A-Tは専門性、権威性、信頼性の3要素で、E-E-A-Tは前に経験を加えた4要素です。2022年12月15日の追加で呼び方が変わり、現在の日本語ページと評価ガイドラインはE-E-A-Tと書いています。
中心にあるのは信頼性で、経験、専門性、権威性は信頼性を支える材料にあたります。
E-E-A-Tはランキング要因ですか
Googleの日本語ページには、「ランキングに直接影響する要因ではありません」という趣旨の説明があります。E-E-A-Tという名前の得点が、順位を計算する式に入っていると読める記述は、確認できた公式文書に見当たりません。
それでも、ガイドラインの考え方は、Googleが良い検索結果の基準として使っています。自社サイトの点検に使う価値は残ります。
YMYLの対象は医療と金融だけですか
医療と金融以外にも広がっています。ガイドラインは、人の健康、経済的安定、安全、社会の福祉や幸福に大きく影響しうる話題をYMYLとし、情報、活動に関する助言、時事ニュース、SNSでの共有、オンラインの商取引の5つの型で例を示しています。
同じ業種のサイトでも、ページによってYMYLに近いものと遠いものが混在します。判断は、ページ単位で行います。
著者に資格が無いと評価されませんか
ガイドラインは、資格の有無だけで評価を決める書き方をしていません。問われるのは、そのテーマに必要な知識と経験を示せているかどうかです。
体験が価値になる話題では、経験者の記述が高く評価されます。医療や税金など、専門家の関与が求められる話題では、資格や所属を確認できる形で載せることが信頼につながります。
AIで作った記事は不利になりますか
AIを使ったこと自体は、不利の理由になりません。Googleは、AIや自動化を適切に使う限りガイドラインの違反ではないと述べています。
問題になるのは、ランキングの操作を主な目的とした大量生成や、実在しない著者の掲載です。AIの利用は開示し、内容は人が確認してから公開します。
まとめ
E-A-Tは専門性・権威性・信頼性の3要素で、2022年12月15日に経験が加わってE-E-A-Tになりました。YMYLは、人の健康、経済的安定、安全、社会の福祉や幸福に大きく影響しうる話題のことです。
E-E-A-Tは、ランキングに直接影響する要因ではないと、Googleが説明しています。点検の基準としては有効で、YMYLに近いページほど、作り手と根拠の表示が評価の材料になります。
対策は、会社概要、著者情報、根拠の明記、確認日の記載という地味な作業に落ち着きます。偽の著者は欺瞞、ランキング目的の大量生成はスパムとして扱われ、資格の誇張は低品質の例に挙がっています。
用語のおさらい
記事の中で使った言葉を並べます。会議や発注の場で略語に出会ったときの確認に使えます。
| 用語 | 意味 | この記事で確認した箇所 |
|---|---|---|
| E-A-T | 専門性、権威性、信頼性の3要素。E-E-A-Tの旧称 | E-A-Tとは何か |
| E-E-A-T | 経験、専門性、権威性、信頼性の4要素。信頼性が中心 | 4つの要素をGoogleの言葉で読む |
| YMYL | 人の健康、経済的安定、安全、社会の福祉や幸福に大きく影響しうる話題 | YMYLとは何か |
| 検索品質評価ガイドライン | 検索品質評価者が使う、Googleの公開文書。英語版で182ページ | 検索品質評価者とガイドラインの役割 |
| 検索品質評価者 | 検索結果の適切さについて意見を寄せる役割の人。順位は決められない | 評価者は順位を決めない |
| バイライン | 記事に載せる、著者名の表示 | 「誰が・どのように・なぜ」で点検する |
| 一次情報 | 法令、公的ガイドライン、Googleの文書など、発行元の原文 | 各節の引用 |
今日できる点検
次の表は、この記事で確認した内容を、今日の作業に落とした点検項目です。上から順に、確認できたものに印を付けます。
| 点検項目 | 確認する場所 | 満たしている状態 | 根拠にした箇所 |
|---|---|---|---|
| 会社概要に運営者名と連絡先があるか | 会社概要ページ、フッター | 会社名、所在地、電話番号、メールアドレスが載っている | ガイドライン2.5.2節・5.5節・4.5.1節 |
| 記事に著者が書かれているか | 記事の冒頭か末尾 | 実在する著者名があり、プロフィールページへつながる | 日本語ページの「誰が」 |
| 肩書きや資格が確認できる形か | 著者プロフィール | 登録番号や所属先など、読者が照合できる情報がある | ガイドライン4.5.3節・5.6節 |
| YMYLに近いページを洗い出したか | サイト内の全ページ | 2つの質問で判定し、メモが残っている | ガイドライン2.3節 |
| YMYLに近いページに根拠と確認日があるか | 該当ページ | 出典の明記と、最終確認日の記載がある | 日本語ページの「どのように」、筆者の運用案 |
| AIを使った記事の開示があるか | 記事の末尾など | 使い方と理由を説明している | 日本語ページ、2023年2月8日のブログ |
| 体験談や口コミの載せ方を確認したか | お客様の声のページ | 業種の法令に反する掲載が無く、広告であることが分かる | 医療広告ガイドライン、ステマ告示 |
| 検索で表示される状態か | Search Consoleのインデックス状況 | 重要ページがインデックスされ、スニペットが出る | 「AI機能とウェブサイト」のページ |
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