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  3. SEO対策とは|順位を取っても人が来ない理由と、最初にやる10秒の確認

SEO対策とは|順位を取っても人が来ない理由と、最初にやる10秒の確認

2026 8/23
順位から表示、表示からクリックへ絞られる

SEO対策について調べると、やるべきことの一覧が出てきます。内部対策、外部対策、コンテンツ対策。その下に、タイトルタグ、見出し構造、内部リンク、被リンク、表示速度、モバイル対応。20項目ほど並んでいることも珍しくありません。

問題は、その20項目を全部やる時間が無いことです。そして、どれから手を付けるかが書かれていません。

合同会社謙虚は、ウェブサイトから要素を引き算して、訪れた人が迷わず次の一歩へ進む形へ組み直す仕事をしています。自社でも3つのドメインを並行して運用し、何を変えると数字が動くかを測り続けています。

その検証で、はっきりしたことが1つあります。SEO対策で結果を決めるのは、20項目のうちどれをやるかではありませんでした。この記事では、それが何だったのかと、実際の手順をお伝えします。

目次

SEO対策とは何か。1文で言うと

検索している人がいる言葉で、その人の疑問に答えるページを作ることです。

これだけです。SEOはSearch Engine Optimizationの略で、日本語では検索エンジン最適化と訳されます。ただ、この訳語が誤解を生んでいる部分があります。

最適化という言葉を聞くと、機械に対して何か特別なことをする作業のように聞こえます。実際には違います。検索エンジンがやろうとしているのは、検索した人が満足する結果を出すことです。だから、検索した人が満足するページを作れば、それが最適化になります。

この1文には、2つの条件が入っています

条件 これが欠けると
検索している人がいる言葉であること 上位に入っても、誰の画面にも出ない
その人の疑問に答えていること 表示されても、クリックされない

多くの解説記事は、2つ目だけを扱っています。良い記事を書きましょう、という話です。

ところが実務でいちばん多く失敗するのは、1つ目のほうです。自社は、これを450本ぶん間違えました。詳しくは次の章でお伝えします。

順位を取っても、人は来ませんでした

SEO対策の解説で、めったに書かれていないことがあります。順位を取ることと、人が来ることは、別々に起きます。

3つのドメインで、狙う言葉の選び方だけを変えました

合同会社謙虚は、3つのドメインを検証のために並行して運用しています。書いているのは同じ人間で、記事の作り方も、公開の頻度も同じです。変えているのは、狙う言葉の選び方だけです。

片方は、自社が伝えたいことから言葉を決めました。もう片方は、実際に検索されている言葉から決めました。直近28日間の実測がこれです。

直近28日の実測 言いたいことから選んだ側 検索されている言葉から選んだ側
公開している記事 450本 653本
検索結果に1度でも出た記事 97本 大半
10位以内に入った記事 43本 157本
10位以内1本あたりの表示回数 2.0回 46.2回
10位以内のクリック率 4.7% 正常な範囲

23倍の差が出ました。順位はどちらも取れています。クリック率もどちらも正常です。違ったのは、その順位が何回画面に出たかだけでした。

1位を取っても、月に2回しか表示されない言葉があります

言いたいことから選んだ側で、上位に入っていた記事の言葉を1つずつ確かめました。

「お客様の声 怪しい」。検索候補は0件でした。「企業理念 配置」。これも0件でした。

どちらも、書いた本人からすれば意味のある切り口です。実際に相談の場でよく出る話でもあります。ただ、その言葉を検索窓に打ち込む人がいませんでした。

SEO対策の20項目を全部やっても、この状態は変わりません。項目はすべて、順位を上げるためのものです。順位はすでに取れていました。

だから、最初にやるのは1つだけです

ページを作る前に、その言葉を実際に検索している人がいるかを確かめる。1語あたり10秒で終わります。方法は次の章でお伝えします。

検索需要は、無料で今すぐ確かめられます

使うのは検索窓の候補表示です。検索窓に言葉を打つと、その下に候補が並びます。あの候補は、実際にその言葉が打ち込まれた記録から作られています。

候補が出ない言葉は、誰も打っていない言葉です。

候補の数の読み方は、3段階です

候補の数 意味 どうするか
0件 誰も打っていない その言葉では書かない
1〜2件 実在するが末端 単独のページにせず、別のページの見出しで拾う
3件以上 下に広がりがある ここを狙う

境目を3件に置いている理由があります。完全一致の長い言葉を打つと、候補は自分自身の1件だけになることがあります。これを0件と同じに扱うと、実在する言葉まで捨ててしまいます。

逆に1件を合格にすると、先ほどの「誰も検索していない言葉で1位を取る」状態へ戻ります。3件を境にして、末端は独立記事ではなくヘッド記事の見出しとして回収します。

語順を変えると、結果が変わります

1つ注意点があります。同じ意味でも、語の順番で候補の数が変わります。

「ホームページ 問い合わせ 来ない」では候補が出るのに、「ホームページ 反響 ない」では出ない。同じ悩みでも、打たれている言い回しは1つに寄っています。言い回しを1つ変えるだけで、届く人数が変わります。

迷ったら、2つか3つの言い方で試して、いちばん候補が多い形を採ってください。

新しい言葉では、この基準が使えません

もう1つ、知っておいてほしいことがあります。生まれて日の浅い言葉では、候補が追いつきません。

候補は、打ち込まれた回数が積み上がってから作られます。だから、登場から1〜2年の言葉や、業界用語や、略語では、実際には検索されていても0件で返ることがあります。

この場合は、検索結果の下に出る関連検索と、検索結果の中に出る質問の一覧を見てください。そちらのほうが先に立ちます。どちらも検索エンジンが自分で出しているものです。

検索エンジンは、3段階で動いています

対策の前に、何が起きているかを押さえておくと、どこで詰まっているかを自分で判断できるようになります。

段階 何が起きるか ここで止まっていると
1. 見つける プログラムがページを回って読む 存在を知られていない
2. 登録する 読んだ内容を索引に入れる 読まれたが、収録されていない
3. 並べる 検索されたとき、順番を決める 収録されたが、上に出ない

SEO対策の解説のほとんどは、3段階目の話です。ところが、1と2で止まっているサイトが実際にはかなりあります。

自分のページがどこで止まっているか、1分で分かります

検索窓に site: と自社のドメインを続けて打ってください。たとえば site:example.com です。

ここに出てくるのが、いま収録されているページです。作ったはずのページが出てこないなら、1か2で止まっています。

状態 疑うもの 確かめ方
1ページも出ない サイト全体が読まれない設定になっている 制作側に確認する
一部だけ出ない そのページへ行く道が無い 他のページからリンクされているか見る
全部出るが順位が低い 3段階目の問題 この記事の対策に進む

2行目が、意外と多くあります。どこからもリンクされていないページは、見つけてもらえません。記事の一覧から辿れるか、確かめてください。

始める前に、2つ登録してください

どちらも無料です。これが無いと、何が起きているか観測できません。

  • 検索の管理ツール(どの言葉で表示され、何回クリックされたかが分かる)
  • アクセス解析(来た人が何ページ見て、どこで離れたかが分かる)

前者が特に重要です。これが無いと、順位は取れているのに表示されていないという状態に、永久に気づけません。登録には15分ほどかかります。

検索エンジンは、何を見て順位を決めているか

細かい要素は公開されていませんし、頻繁に変わります。ただ、公式の資料で繰り返し説明されている軸があります。

大きく4つです

軸 中身 自社でできること
検索意図との一致 打った言葉に対して、答えになっているか その言葉で探している人の疑問に答える
内容の質 書いた人が実際に知っているか 自分で測った数字と、実務での判断を書く
使いやすさ 読める、押せる、待たされない スマートフォンで自分で開いてみる
周りからの評価 他のサイトで言及されているか 引用される理由を作る

1行目が、いちばん重い軸です。そして、いちばん誤解されています。

検索意図とは、打った言葉の裏にある目的です

同じ「SEO対策」という言葉でも、打った人の目的は分かれます。

  • 何なのかを知りたい(言葉の意味を調べている)
  • やり方を知りたい(自分でやろうとしている)
  • 頼み先を探している(外注を検討している)
  • 特定のサービスを探している(すでに決まっている)

この4つは、必要な答えが違います。意味を知りたい人に、サービスの案内を出しても答えになりません。

自分が狙う言葉が、どの目的で打たれているかを確かめる方法があります。その言葉で実際に検索して、上位10件がどういう性格のページかを見てください。解説記事が並んでいるなら、そこはサービスページで取りに行けません。

書いた人が誰かを、示してください

2行目の軸に関わる部分です。健康、お金、法律など、生活に大きく関わる領域では特に重く見られます。

やることは難しくありません。

  • 記事に、書いた人の名前と立場を入れる
  • その領域での経験を、具体的に書く(年数、扱った件数、資格)
  • 参照した資料の名称を、本文の中に文章として書く
  • 会社の所在地と連絡先を、確かめられる形で置く

3行目が抜けている記事が多くあります。どこから持ってきた情報かが書かれていないと、確かめようがありません。

業種によって、最初に狙う言葉が変わります

同じ手順でも、入口は業種で変わります。自社に近いものを見てください。

業種 最初に狙う言葉の型 理由
士業・コンサルティング 困りごとの言葉(業務名ではなく) 相談者は業務の正式名称を知らない
クリニック・治療院 症状 × 何科 どこに行けばいいか分からない人が多い
工務店・リフォーム 築年数 × 症状 やるべきか判断したい段階の人が多い
飲食・小売・店舗 地域 × 条件 条件で絞られる。地図サービスも併せて整える
製造業・法人向け 用途の言葉(型番ではなく) 探しているのは型番を知らない設計者
不動産 町名・学区 × 暮らし 物件情報は他社と同じで差がつかない

共通しているのは、左側に自社の中で使っている言葉を置かないことです。業務名、型番、工法名、正式な疾患名。これらは、探している人が知らない言葉です。

知っていたら、そもそも調べる必要がありません。

SEO対策は、3つに分けられます

ここから、実際の作業の話に入ります。SEO対策と呼ばれているものは、大きく3つに分かれます。

種類 何をするか 効くまで 自社でできるか
コンテンツ対策 需要のある言葉でページを作る 2〜6か月 できる(外注も可)
内部対策 サイトの構造と記述を整える 数週間〜2か月 一部は制作側に依頼
外部対策 他のサイトから紹介される 数か月〜 直接は操作できない

順番は、この表の上から下です。コンテンツ対策を先に始めてください。いちばん時間がかかるためです。

内部対策から始める会社が多くあります。作業がはっきりしていて、終わりが見えるためです。ただ、内部対策はすでにあるページの評価を正しく伝えるための作業です。伝えるべきページが無い状態でやっても、効果が出ません。

コンテンツ対策。何を書くかで、9割が決まります

3つのうち、いちばん効くのがここです。そして、いちばん時間がかかります。

書く前に、10秒の確認を入れる

前の章でお伝えした、候補の数の確認です。これを飛ばすと、あとの作業が全部無駄になります。

記事を1本書くのに10時間かかるとします。その0.3%の手間で、その10時間が無駄になるかどうかが分かります。

狙う言葉は、掛け算で作ります

「SEO対策」のような大きな言葉は、検索している人の数も多い代わりに、上位を取るまでの距離が遠くなります。最初に狙うのは、そこではありません。

掛け算の型 例 検索している人の状態
地域 × 業種 世田谷 税理士 近くで探している
業種 × 困りごと 工務店 集客できない 解決策を探している
対象 × 場面 個人事業主 開業 手続き いま必要になっている
商品 × 比較軸 業務用冷蔵庫 中古 選び方 選び方を知りたい

掛け算にすると、検索する人の数は減ります。ただし、その言葉で検索している人は、すでに何を探しているかがはっきりしています。問い合わせまでの距離が近いのはこちらです。

細かくしすぎると候補が0件になります。細かくするたびに候補の数を確かめて、3件を切ったところで1つ手前に戻してください。

1つの言葉に、1つのページ

ここが、多くのサイトで壊れています。似た言葉のページを何枚も作ると、自社のページ同士が同じ検索結果で競合します。

自社では、1つの領域に105本の記事が散らばっていた時期がありました。90日間の表示回数は、105本の合計で65回です。1本あたり0.6回でした。本数が足りなかったのではなく、105本が票を割り合っていました。

書く前に、その言葉で自社サイト内を検索してください。すでにあるページが出てきたら、新しく書かずにそのページを書き直してください。3本に分けて書いた内容を1本にまとめると、順位が上がることのほうが多くなります。

1本の中身は、この順番で作ります

順 書くこと なぜここか
1 結論を先に書く 検索した人は答えを探している
2 なぜそうなるかの理由 結論だけでは信用されない
3 具体的な手順と数字 読んだ人が動ける形にする
4 例外と、当てはまらない場合 判断の材料になる
5 次に何をすればいいか ページを離れた後が決まる

4番目を書いている記事が、あまりありません。「この場合は当てはまりません」と書けることが、信用につながります。すべてに当てはまると書かれた記事は、読んだ人が自分の状況に当てはめられません。

見出しは、検索している人の言葉のまま置く

「◯◯の概要と特徴」ではなく、「◯◯は自分でもできるのか」。検索窓に打ち込まれる形を、そのまま見出しにしてください。

専門用語は、本文の中で「これは正式には◯◯と呼ばれます」と添える形にします。順序が逆になると、探している人に届きません。

言葉の選び方をもっと細かく知りたい場合は、SEOキーワード選定の基本と手順で6段階に分けて扱っています。

内部対策。本当に効くのは5つです

一覧に20項目並んでいる部分です。実際に効く順に並べ直します。

順 やること 効くまで 誰がやるか
1 検索結果に出るタイトルと説明文を直す 3〜7日 自社でできる
2 1つの領域につき1本の中心を決め、そこへリンクを集める 4〜8週 自社でできる
3 スマートフォンでの操作性を直す 数週間 制作側に依頼
4 似た内容のページを1本にまとめる 4〜8週 自社でできる
5 読み込み速度を上げる 数週間 制作側に依頼

1番が、いちばん早く効きます

検索の管理ツールを開いて、順位が10位以内なのにクリック率が3%を下回っているページを探してください。この状態なら、原因は中身ではありません。検索結果に出ている見出しと説明文です。

直すときは、そのページが表示されているクエリを見て、その言い回しをタイトルに入れてください。訪問者は、自分が打った言葉がそのまま入っているものを選びます。

中身を書き直す必要がないので、いちばん手間が小さく、いちばん早く数字が動きます。

2番が、いちばん見落とされています

内部リンクの話です。関連記事を相互にリンクし合う形が広く行われていますが、数は増えても力は分散します。

効くのは、1つの領域につき1本の中心を決めて、そこへ集める形です。中心になるページは、その領域でいちばん取りたい言葉を正面から扱っているものにします。

1つだけ注意があります。100本すべてに同じ文言のリンクを置かないでください。全部が同一だと不自然に見えます。文言を5種類ほど用意して、記事ごとに変えてください。

6番目以降は、後回しで構いません

見出しの階層、画像の代替テキスト、構造化データ、パンくずの設置。どれも直す価値はありますが、単独で順位を動かすものではありません。

特に構造化データについては、検索エンジン側が「順位を決める要素ではない」と説明しています。効くのは、検索結果での見え方が変わることでクリック率が上がる場合です。順位ではなく、クリック率に効く施策として扱ってください。

記事を継続的に作る体制そのものについては、オウンドメディアとは何かと、3か月で止まる理由で扱っています。

外部対策。買ってはいけません

他のサイトから紹介されること、いわゆる被リンクの話です。

いまも効きます。ただし、直接は操作できません

他のサイトからリンクされることは、いまも評価に影響します。ここは変わっていません。

変わったのは、操作された形が見分けられるようになったことです。リンクを購入する、相互にリンクを貼り合う、無関係なサイトから大量にリンクを集める。この種の形は、評価されないか、逆に不利に働きます。

自分で作れる紹介があります

方法 何をするか
自社で測った数字を出す 他が持っていない数字は、引用される
業界団体や商工会の名簿に載る 正規の登録で、無関係ではない
取材や寄稿を受ける 本業の延長で発生する
取引先の導入事例に載る 先方に許可を取って掲載してもらう
登壇や執筆の記録を残す 紹介元が自然に生まれる

1番目が、いちばん現実的です。自社で測った数字は、他社が持っていません。そして、数字が入った記述は引用されやすくなります。

この記事で言えば、3つのドメインを並べて測った23倍という差がそれに当たります。1つのドメインだけを運用している会社には出せない数字です。

被リンクを増やそうとしないでください

順序が逆です。増やそうとして作ったリンクは、操作された形になります。引用される理由を作ると、結果としてリンクが付きます。

そして、リンクが1本も無い状態でも、需要のある言葉で書いたページは上位に入ります。自社の検証で上位を取った157本のうち、外部から紹介されているページはごくわずかです。

集客の全体像については、3つのドメインで狙う言葉だけを変えて測った検証でまとめています。

AI検索が出てきて、何が変わったか

順位も表示回数も落ちていないのに訪問だけが減っている場合は、ゼロクリック検索の正体で切り分けの手順をまとめています。

検索結果の上にAIの回答が出るようになりました。SEOはもう古い、これからは別の対策が要る。そういう話をよく聞くようになっています。

検索エンジン側の見解は、はっきりしています

公式のドキュメントには、AIによる回答に取り上げられるための特別な要件は無く、通常の検索に向けた指針がそのまま当てはまる、という内容が書かれています。特別な記述形式や、専用のファイルを置くことは求められていません。

そして、AIによる回答に引用されたリンクの多くは、自然検索の上位から来ています。つまり、SEOで上位に入っていないページは、AIの回答の候補にも上がりにくいということです。

門は2つあります

第1の門 第2の門
何が起きる場所か 情報源として拾われる 回答の中で引用される
やること 需要のある言葉でページを作る 引用されやすい書き方にする
これは 従来のSEOそのもの 書き方の工夫

第1の門で止まっている状態で、書き方だけを整えても読む相手がいません。ほとんどの会社は、まだ第1の門にいます。

書き方で差は出ます。数値も出ています

2024年にKDDという国際会議で発表された、Aggarwalらによる「Generative Engine Optimization」という研究があります。生成AIの回答に引用されやすくなる書き方を、施策ごとに比べたものです。

書き方 引用されやすさの変化
専門家の発言などを直接引用する +41.0%
数字を入れる +30.6%
文章を読みやすく整える +28.0%
出典を明記する +27.5%
キーワードを詰め込む −8.3%

いちばん効いたのは直接引用でした。そして、キーワードを詰め込む書き方は、唯一マイナスでした。

1つ、この研究について正直にお伝えします。実験に使われたプログラムを読むと、引用や出典を生成させる際に実在しない情報源を作ってよいという指示が含まれていました。つまりこの数値は、本物の出典を付けた場合ではなく、出典らしきものが付いている場合の効果です。

自社では同じことをしていません。数値の傾向は参考にしつつ、書くのは確かめた事実だけにしています。実在しない出典を付けたページは、読んだ人が1つ確かめた時点で信用を失います。

すでに上位のページには、足さないでください

この研究には続きがあります。施策の効果が、検索順位によって符号反転することが報告されています。すでに1位のページに同じ施策を足すと、下がる方向に働きました。

3位以内に入っているページは、触らないでください。触るなら、検索結果に出ているタイトルと説明文の調整だけにとどめてください。

他の集客手段と、何が違うか

SEO対策だけをやる会社は、あまりありません。他の手段と組み合わせるとき、それぞれの性格を知っておくと配分を決められます。

手段 効きはじめ 止めたとき 向いている場面
SEO対策 2〜6か月 すぐには減らない 探されている商品・サービス
検索連動の広告 その日から その月に0へ戻る 急ぎ。または需要の検証
地図サービスの対策 数日〜数週 すぐには減らない 来店・訪問がある事業
交流サイトでの発信 数か月 止めると流れが止まる 共感で広がる商品

広告は、SEOの下調べに使えます

これは、あまり書かれていない使い方です。広告を少額で回すと、その言葉で実際に人が来るか、来た人が問い合わせるかが、数日で分かります。

SEO対策は結果が出るまで数か月かかります。その数か月を費やす前に、広告で確かめておくと、外れたときの損失が小さくなります。

順番としては、広告で当たりが出た言葉から、SEO対策の記事を作る。この形だと、時間のかかる作業を確度の高い言葉に使えます。

地図サービスは、来店がある事業なら先にやってください

効きはじめが数日と、いちばん早くなります。そして費用がかかりません。

来店や訪問がある事業なら、記事を書くより先にここを埋めてください。営業時間、提供している内容、住所、電話番号。ここが空欄だと、地域名を含む検索で候補に上がりません。

順位が下がったときに、見る順番

ある日、順位が落ちていることに気づく。この場面での対処です。慌てて中身を書き換えるのは、いちばんやってはいけない対応です。

まず、本当に下がっているかを確かめる

検索の管理ツールの数字は、3〜4日遅れて出ます。今週と先週を比べるとき、今週だけ直近の日付まで含めると、まだ埋まっていない日が入るので必ず落ちて見えます。

比べる2つの期間の端を、同じだけずらしてください。これで消える「下落」がかなりあります。

次に、どこが下がったかを絞る

下がり方 疑うもの
1ページだけ下がった そのページの内容。競合が良いものを出した
ある領域のページが揃って下がった その領域で、自社のページ同士が競合している
サイト全体が下がった 検索エンジン側の大きな更新。または技術的な問題
順位は同じで表示だけ減った その言葉を打つ人が減った(季節性など)

4行目を見落とす人が多くいます。順位が同じなら、自社側では何も起きていません。需要そのものが動いています。

大きな更新のときは、1か月待ってください

サイト全体が同時に動いた場合、検索エンジン側の更新である可能性が高くなります。この最中に手を入れると、何が原因で動いたのか分からなくなります。

更新は数週間かけて反映されるので、途中の順位は落ち着いていません。1か月待って、それでも戻らなければ対処を考えてください。

そして、待っている間にやることがあります。表示回数と、10位以内1本あたりの表示回数を記録しておいてください。順位が戻ったかどうかより、人が来ているかどうかのほうが重要です。

AI検索まわりは、LLMO対策に新しい道具は要りませんで、公式ドキュメントの原文と学術研究の実測値まで扱っています。

やらなくていいことが、4つあります

1つ目:AI向けの案内ファイルの設置

サイトの内容をAI向けに要約したファイルを置く施策です。検索エンジン側は、公式ドキュメントで、検索自体がこれを使っていないと明言しています。

ある調査では、137,210のドメインを調べた結果、設置されたファイルの97%に一度もリクエストが来ていませんでした。

2つ目:キーワードの詰め込み

本文に狙う言葉を何度も入れる書き方です。かつては効いた時期がありましたが、いまは効きません。

先ほどの実験でも、唯一マイナスに働いていました。効かないだけでなく、下がる方向に働きます。

3つ目:地名だけを入れ替えたページの量産

「◯◯市の◯◯」というページを、地名だけ変えて100枚作る手法です。これもキーワードの詰め込みに当たります。

そして、同じ内容のページが並ぶと、自社のページ同士が同じ検索結果で競合します。増やしているのに、どれも上がらなくなります。

4つ目:更新の回数そのものを増やすこと

毎日更新すれば評価される、という話があります。更新の回数そのものを評価する仕組みは、検索エンジン側から示されていません。

評価されるのは、その言葉で探している人の疑問に答えているかどうかです。中身の薄いページを毎日足しても、上がりません。

効果が出るまでの期間と、測り方

測る側の道具については、ホームページのアクセス解析とは何かで、分かることと分からないことの線引きから扱っています。

期間は、施策によって大きく違います

施策 効きはじめ 見る数字
タイトルと説明文を直す 3〜7日 そのページのクリック率
既存ページを厚くする 4〜8週 そのページの順位と表示回数
似た内容を1本にまとめる 4〜8週 まとめたページの順位
新しくページを作る 2〜6か月 そのページの表示回数
紹介が増える 数か月〜 サイト全体の表示回数

いちばん時間がかかるのが、新しくページを作る作業です。だから最初に始めます。そして待っている間に、効きの早い作業をやります。

逆の順番だと、早いものを全部やり終えたところで手が止まり、遅いものを始めるのがそのぶん遅れます。3か月分の遅れが、そのまま結果の遅れになります。

数字は3〜4日遅れて出ます

検索の管理ツールの数字は、当日分がすぐには出ません。先週と今週を比べるときは、両方とも同じだけずらして比べてください。

今週だけ直近の日付まで含めると、まだ埋まっていない日が入るので、必ず落ちているように見えます。この見間違いで、うまくいっている施策をやめてしまうことがあります。

順位ではなく、表示回数を見てください

この記事でいちばん伝えたい部分です。

順位だけを追うと、自社が経験したのと同じ状態になります。1位を取っているのに、月に2回しか表示されない。この状態は、順位のグラフを見ている限り気づけません。

見るのは、次の3つです。

  • 社名以外の言葉で、何回表示されているか
  • 10位以内に入っている記事1本あたり、何回表示されているか
  • 表示されているクエリが、事業に関係しているか

2つ目が0に近いなら、狙っている言葉に需要がありません。順位を上げる作業ではなく、言葉を選び直す作業に戻ってください。

費用の判断そのものについては、SEO対策の費用は何で決まるかで、見積もりで確かめる5つと契約前の7項目にまとめています。

自分でやるか、外注するか

判断の基準を1つに絞るなら、その仕事が自社の事業内容を知らないとできないかどうかです。

社内に残すもの 外に出せるもの
誰に何を売っているかを言葉にする 検索需要を確かめる作業
よく聞かれる質問と、それへの答え 決まった言葉で毎週書き続ける作業
既存の顧客に、選んだ理由を聞く 公開の作業と、数字の確認
実務での判断の分かれ目 内部対策の技術的な部分

右の列の2番目が、特に現実的です。毎週1本を1年続けるのは、本業を持っている人には無理があります。3か月で止まります。止まった時点で、それまでの分も伸びなくなります。

外注するとき、着手前に聞くこと

2つあります。

1つ目は、狙う言葉をどう決めるかです。ここで「御社の事業内容に合わせて選定します」としか返ってこない場合、その言葉に検索需要があるかを確かめる工程が入っていません。自社が450本で経験したのと同じことが起きます。

2つ目は、公開後に何を報告するかです。順位だけを報告する形だと、順位が上がっているのに問い合わせが増えないという状態に気づけません。表示回数と、問い合わせページへの到達数まで含まれているかを確かめてください。

よくある誤解を、6つ外します

誤解1:記事の本数を増やせば、そのうち当たる

当たる確率が一定なら、増やせば当たります。ところが狙う言葉の選び方が同じであれば、確率は上がりません。450本目も1本目と同じ選び方をしていれば、結果も同じです。

誤解2:上位表示されれば人が来る

この記事の主題です。順位と表示回数は別々に動きます。需要の無い言葉で1位を取っても、画面に出ません。

誤解3:SEOは時間がかかるから、広告のほうが確実

広告は確実に人を連れてきます。ただし、止めた月に0に戻ります。

そして、受け皿が詰まっている状態で広告を出すと、詰まったまま人数だけが増えます。問い合わせページへの到達率とフォームの送信率を直してから出すと、同じ予算での結果が変わります。

誤解4:SEOはもう古い。これからはAI検索の対策

AIの回答に引用されるための第1の門は、従来のSEOそのものです。検索エンジン側も、特別な要件は無いと明言しています。置き換わるのではなく、上に1段積む形です。

誤解5:内部対策を完璧にすれば上がる

内部対策は、すでにあるページの評価を正しく伝えるための作業です。伝えるべきページが無い状態でやっても、効果が出ません。

誤解6:アクセス数が増えれば売上も増える

連動するのは、事業に関係のある言葉から来ている場合だけです。関係のない言葉で人が来ても、問い合わせは増えません。見るべきなのは総数ではなく、どの言葉から来ているかです。

90日と、1年の進め方

1人で回す前提です。専任を置ける場合は、この半分の期間で進みます。

時期 やること この時点で分かること
1週目 検索の管理ツールを登録し、3つの数字を数える いまの立ち位置
2週目 狙う言葉を20個出し、候補の数で絞る 書く価値のある言葉が5〜8個残る
3〜10週目 残った言葉のページを、1週に1本ずつ作る 10週目以降に表示が出はじめる
3週目 タイトルと説明文を直す(1本) クリック率が動く
4〜5週目 1つの領域の中心を決め、そこへリンクを集める 中心ページの順位が動く
6週目 似た内容のページを1本にまとめる まとめたページの順位が動く
11〜12週目 11位から20位のページを厚くする 1ページ目に届く

1年後に見る数字

見る数字 1年での目安 届いていない場合に疑うもの
社名以外で表示されたクエリ数 100語以上 ページの本数と厚み
10位以内1本あたりの表示回数 月10回以上 狙う言葉の需要
検索から来た人数 開始時の3倍以上 上の2つのどちらか
問い合わせの件数 開始時の2倍以上 受け皿(到達率と送信率)

2行目が、いちばん重要です。ここが月10回に届いていないなら、順位を上げる作業をいくら続けても結果は変わりません。言葉を選び直してください。

よくいただく質問

SEO対策の費用は、どのくらいかかりますか

金額は依頼先によって大きく開くので、何で決まるかをお伝えします。確かめるべきなのは3つです。

  • 作業の中身が、コンテンツ・内部・外部のどれに当たるか
  • 狙う言葉をどう選ぶか。検索需要を確かめる工程が入っているか
  • 何を報告するか。順位だけか、表示回数と問い合わせまで見るか

特に3つ目です。順位だけの報告になっていると、順位が上がっているのに問い合わせが増えない状態に気づけません。

そして、外部対策としてリンクの購入が含まれている見積もりは、避けてください。効かないだけでなく、不利に働きます。

どのくらいの期間で効果が出ますか

新しく作ったページが検索結果に安定して出るまで、早くて2か月、遅いと半年です。ここを短くする方法はありません。

ただし、すでに人が来ているサイトなら、タイトルと説明文の書き換えは3〜7日で効きます。時間がかかるのは、人を連れてくる部分だけです。

1人でやっていますが、続けられますか

週に1本は、本業を持っている人には続きません。月に2本にしてください。

そして、書く題材を先に20個出しておいてください。10か月分の題材が先にあれば、何を書くかで迷いません。止まる原因の大半は、忙しさではなく題材が尽きることです。

ページ数はどのくらい必要ですか

本数に正解はありません。狙う言葉の数だけ必要です。

そして、需要のある言葉が5個しか見つからないなら、5本で構いません。需要の無い言葉のページを100本足しても、表示は増えません。自社が450本で確かめました。

ブログは書いたほうがいいですか

「ブログ」という枠で日々の出来事を書くなら、必要ありません。読むのは、すでに自社を知っている人だけです。

検索されている言葉で、その言葉を打った人の疑問に答えるページを作るなら、必要です。呼び方はブログでも記事でも構いません。違うのは、自社が書きたいことを書くか、探されている疑問に答えるかです。

すでに上位にあるページも書き換えるべきですか

3位以内に入っているページは、触らないでください。先ほどの研究で、施策の効果が順位によって反転することが報告されています。

触るなら、検索結果に出ているタイトルと説明文の調整だけにとどめてください。

まとめ

SEO対策とは、検索している人がいる言葉で、その人の疑問に答えるページを作ることです。

この1文には条件が2つ入っていて、多くの解説は2つ目だけを扱っています。ところが、実務でいちばん多く失敗するのは1つ目のほうです。

自社は3つのドメインを並行して運用し、狙う言葉の選び方だけを変えて測りました。10位以内1本あたりの表示回数は、2.0回と46.2回で23倍の差が出ました。順位もクリック率も、どちらも正常でした。足りなかったのは表示回数だけです。

作業は3つに分かれます。コンテンツ対策、内部対策、外部対策。いちばん時間がかかるコンテンツ対策から始めて、待っている間に効きの早い内部対策をやります。

そして、AI検索が出てきても、第1の門は従来のSEOそのものです。検索エンジン側も、特別な要件は無いと明言しています。

20項目の一覧を、この記事に置かなかった理由

並べられた項目から選ぶより、いま狙っている言葉に需要があるかを1つ確かめるほうが、確実に前へ進むためです。

自社サイトが、いまどの言葉で表示されていて、10位以内の記事1本あたり何回表示されているか。この2つの数字を出すところから始めてみてください。15分で出ます。

数字が出たら、次にやることは自然に1つに決まります。

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