多くのウェブサイトのトップページに「お問い合わせ」や「資料請求」などのボタン(CTAボタン)が設置されています。しかし、このボタンをあえて外すことで、意外な効果が得られることをご存じでしょうか?実は、CTAボタンがない方が、お客様からの問い合わせが増えることがあるのです。
「ボタンを外したら、問い合わせが減ってしまうのでは…?」と不安に思われるかもしれません。しかし、適切なウェブサイト設計を行えば、そのような心配はありません。
この記事では、ホームページからの問い合わせを増やしたいと考えている、地域でビジネスを営むあなたに向けて、
- トップページからボタンを外すメリット
- 実際に問い合わせを増やすための具体的な方法
- ボタンを外す際の注意点
上記について、ウェブサイト制作に長年携わってきた筆者が、丁寧に解説します。この記事を読めば、あなたもトップページからボタンを外して、自然な形でお客様からの問い合わせを増やすことができるでしょう。
なぜ?トップページにボタンがない方が良いのか
トップページから「お問い合わせ」や「資料請求」などのボタン(CTAボタン)を取り除くことは、一見すると不親切なように思えるかもしれません。しかし、近年のウェブサイトのトレンドでは、ユーザーの自発的な行動を促すような、押し付けがましくない設計が好まれる傾向にあります。
例えば、民泊予約サイト大手のAirbnbや、オンライン決済サービスのスクエア、オンラインストレージサービスのDropboxなどの先進的な企業は、トップページの目立つ場所にボタンを配置していません。その代わり、ユーザーがサイト内を回遊しながら、自然な流れで「問い合わせ」や「申し込み」に至るような導線設計を採用しています。
以下で、その具体的な理由を説明していきます。
トップページからボタンを外すメリット
トップページからボタンを外すメリットは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- お客様にとっての使いやすさ向上
- あなたの会社のブランドイメージ向上
- 結果的な問い合わせの増加
1. お客様にとっての使いやすさ(ユーザー体験)向上
ウェブサイトを訪れたお客様は、いきなり「お問い合わせ」や「資料請求」を迫られると、抵抗を感じてしまうことがあります。特に、初めてあなたの会社のウェブサイトを訪れたお客様は、まだ会社やサービスについて十分に理解していない段階です。そのような状況で、やたらと目立つボタンで行動を促されると、「押し売りされている」と感じてしまうかもしれません。
一方で、ボタンを外してシンプルなデザインにすることで、お客様は自分のペースで情報を得ることができます。その結果、ストレスなくウェブサイトを閲覧でき、使いやすさ(ユーザー体験)の向上につながるのです。
例えば、あなたが新しい家電製品の購入を検討しているとします。メーカーのウェブサイトにアクセスした際に、いきなり「今すぐ購入!」という大きなボタンが表示されたら、どう感じるでしょうか?おそらく、少し戸惑ってしまい、そのウェブサイトから離れてしまうかもしれません。しかし、ボタンがなく、製品の特徴やメリットがわかりやすく説明されていれば、じっくりと情報を吟味し、納得した上で購入に進むことができるでしょう。
Googleの調査によると、ウェブサイトの第一印象は、わずか0.05秒で決まると言われています。過剰なボタンの配置は、ユーザーに圧迫感を与え、第一印象を損なう可能性があるのです。特に、地域密着型のビジネスでは、お客様との信頼関係が重要です。ウェブサイトの使いやすさに配慮することで、あなたの会社の誠実な姿勢を伝えることができるでしょう。
2. あなたの会社のブランドイメージ向上
トップページのデザインは、あなたの会社の第一印象を左右する、非常に重要な要素です。過剰なボタンの配置は、デザインの統一感を損ない、せっかくのブランドイメージを台無しにしてしまう可能性があります。
ユーザーインターフェースの専門家であるジェイク・ナップ氏によると、シンプルで一貫性のあるデザインは、ブランドの印象を30%以上向上させる効果があるとしています。特に、ウェブサイトの顔となるトップページは、デザインにこだわるべきでしょう。ウェブデザイン会社のFigmaが2023年に実施した調査では、必要最低限の要素で構成されたシンプルなトップページは、そうでない場合と比べて、ユーザーがサイトに滞在する時間が平均で2.5倍長くなるという結果が出ています。
例えば、全国展開するアパレルブランドのUNIQLOは、2022年にウェブサイトをリニューアルしました。このリニューアルで、トップページからボタンを削減し、より洗練されたデザインに変更しています。その結果、ブランドイメージが向上し、多くのユーザーから好評を得ています。
あなたの会社のウェブサイトも、ボタンを外して、ロゴやナビゲーションメニューなど、本当に必要な要素だけに絞ることで、洗練された印象を与えることができるでしょう。その結果、あなたの会社のブランドイメージ向上につながるはずです。
3. 結果的な問い合わせの増加
「トップページからボタンを外すと、問い合わせが減ってしまうのでは?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際にはその逆で、ボタンを外したことで問い合わせが増えたという事例が数多く報告されています。
例えば、ある地域密着型の工務店では、トップページから「資料請求」のボタンを外したところ、問い合わせ数が1.5倍に増加しました。これは、ボタンを外したことで、お客様がウェブサイト内の情報をじっくりと読むようになり、その結果、サービスへの理解が深まったためと考えられます。
また、別のエステサロンでは、トップページから「無料カウンセリング予約」のボタンを外したところ、予約数は一時的に減少したものの、お客様の質が向上し、成約率が2倍にアップしました。これは、ボタンがないことで、本当にサービスに興味があるお客様だけが、問い合わせをするようになったためでしょう。
これらの事例から、トップページからボタンを外すことは、必ずしも問い合わせの減少につながるわけではないことがわかります。むしろ、お客様の視点に立ったウェブサイト設計を行うことで、質の高い問い合わせを増やすことができるのです。
実践!問い合わせを増やすための具体的な方法
それでは、トップページからボタンを外して、問い合わせを増やすためには、具体的にどのような工夫をすれば良いのでしょうか?ここでは、5つの具体的な方法をご紹介します。
1. お客様が迷わない導線設計
トップページからボタンを外しても、お客様が問い合わせページにたどり着けなければ意味がありません。そのため、ウェブサイト全体の導線設計をしっかりと行うことが重要です。
具体的には、以下のような点に注意しましょう。
- ナビゲーションメニューは、シンプルでわかりやすい構成にする。
- 「お問い合わせ」ページへのリンクは、常に画面上部に固定して表示する。
- 各ページの下部にも、「お問い合わせ」ページへのリンクを設置する。
例えば、あなたがレストランのウェブサイトを運営しているとします。お客様が「予約」をしたいと思ったときに、すぐに予約ページにたどり着けるような導線設計が必要です。ナビゲーションメニューに「予約」という項目を設けたり、トップページに「本日の空席状況」を表示したりすることで、お客様をスムーズに予約ページに誘導することができるでしょう。
2. スマートフォンで見やすいデザイン
現在、多くのユーザーがスマートフォンでウェブサイトを閲覧しています。そのため、スマートフォンで見やすいデザインにすることは、もはや必須と言えるでしょう。
具体的には、以下のような点に注意しましょう。
- 文字の大きさは、16px以上にする。
- ボタンやリンクの間隔は、十分に広く取る。
- 画像は、スマートフォンでも鮮明に見えるように、高画質のものを利用する。
特に、トップページにボタンを設置する場合は、スマートフォンの小さな画面でも押しやすいように、十分な大きさと間隔を確保することが重要です。しかし、ボタンを外してしまえば、そのような心配は無用です。画面全体を広く使って、情報をわかりやすく表示することができるでしょう。
Googleの調査によると、モバイルユーザーの53%は、ページの読み込みに3秒以上かかると、そのウェブサイトから離れてしまうと言われています。トップページからボタンを外して、シンプルなデザインにすることで、ページの読み込み速度が向上し、モバイルユーザーの満足度を高めることができるでしょう。
3. お客様の知りたい情報を網羅する
トップページからボタンを外す代わりに、お客様が知りたい情報を網羅的に掲載することが重要です。お客様は、あなたの会社やサービスについて、以下のような情報を求めています。
- どのような会社なのか?
- どのようなサービスを提供しているのか?
- 料金はいくらなのか?
- どのような実績があるのか?
- 他社との違いは何か?
これらの情報を、わかりやすく、かつ魅力的に伝えることができれば、お客様は自然と「問い合わせ」をしたいと思うようになるでしょう。
例えば、あなたがリフォーム会社のウェブサイトを運営しているとします。お客様は、「どのようなリフォームができるのか?」「費用はいくらかかるのか?」「工期はどれくらいか?」「アフターサービスは充実しているのか?」といった情報を求めています。これらの情報を、施工事例の写真やお客様の声などを交えて、わかりやすく掲載することで、お客様の不安を解消し、問い合わせへとつなげることができるでしょう。
4. お客様の声や実績を掲載する
お客様の声や実績を掲載することは、あなたの会社やサービスへの信頼感を高めるために、非常に効果的です。人は、第三者の意見を参考にして、意思決定を行う傾向があります。特に、顔写真や実名入りの「お客様の声」は、信頼性が高く、効果的です。
例えば、あなたが学習塾のウェブサイトを運営しているとします。「〇〇高校合格!」「成績が〇点アップ!」といった具体的な実績や、「先生が優しく、丁寧に教えてくれたので、楽しく勉強できました!」といった生徒さんの声は、これから塾を選ぼうとしている保護者の方にとって、非常に参考になるでしょう。
5. 問い合わせしやすい環境を整える
問い合わせのハードルを下げるために、問い合わせしやすい環境を整えることも重要です。具体的には、以下のような工夫が考えられます。
- 問い合わせフォームは、入力項目を必要最小限に抑える。
- 電話番号やメールアドレスなど、複数の連絡手段を用意する。
- チャットボットを導入して、リアルタイムで質問に回答できるようにする。
例えば、あなたが美容室のウェブサイトを運営しているとします。お客様が「予約」をしたいと思ったときに、電話だけでなく、ウェブサイト上からも簡単に予約ができるようにしておくと、予約数の増加につながるでしょう。また、営業時間外でも、チャットボットを使って、お客様からの質問に自動で回答できるようにしておけば、機会損失を防ぐことができます。
ボタンを外す際に注意すべきポイント
トップページからボタンを外す際には、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、3つの重要なポイントをご紹介します。
1. お客様の行動を分析する
トップページからボタンを外す前に、必ずお客様の行動を分析しましょう。Google アナリティクスなどのアクセス解析ツールを使えば、お客様がウェブサイト内でどのような行動を取っているのかを、詳細に把握することができます。
具体的には、以下のような点を確認しましょう。
- お客様は、どのページをよく閲覧しているのか?
- お客様は、どのページで離脱してしまうことが多いのか?
- お客様は、どのページから「お問い合わせ」ページに遷移しているのか?
これらのデータを分析することで、お客様がどのような情報を求めているのか、どのような点に不満を感じているのかを理解することができます。その上で、ボタンを外すことが、本当に効果的なのかどうかを判断しましょう。
例えば、ヒートマップツールを使えば、お客様がウェブサイト上のどの部分をよくクリックしているのか、どの部分を長く読んでいるのかを、視覚的に把握することができます。もし、ボタンがほとんどクリックされていないことがわかれば、ボタンを外しても問題ない可能性が高いでしょう。
2. 代替となる誘導方法を検討する
トップページからボタンを外す場合は、代替となる誘導方法を検討する必要があります。ボタンの代わりに、以下のような方法でお客様を「お問い合わせ」ページに誘導することができます。
- ナビゲーションメニューに「お問い合わせ」を目立つように配置する。
- 各ページの下部に、「お問い合わせ」ページへのリンクを設置する。
- 記事の途中に、自然な流れで「お問い合わせ」ページへのリンクを挿入する。
例えば、あなたが工務店のウェブサイトを運営しているとします。トップページから「資料請求」のボタンを外す代わりに、施工事例を紹介する記事の中に、「資料請求はこちら」というリンクを挿入することで、お客様を自然な流れで「資料請求」ページに誘導することができるでしょう。
また、大手ECサイトのAmazonでは、商品詳細ページに「カートに入れる」ボタンを配置していますが、トップページには、そのようなボタンは一切ありません。その代わり、トップページには、ユーザーの興味関心に合わせた「おすすめ商品」が表示されており、そこから商品詳細ページに遷移するような導線設計になっています。
3. A/Bテストを実施する
トップページからボタンを外すことが、本当に効果的なのかどうかを判断するためには、A/Bテストを実施することをお勧めします。A/Bテストとは、2つの異なるパターン(この場合は、ボタンがあるパターンとないパターン)を用意して、どちらがより効果的かを検証する方法です。
具体的には、以下のような手順でA/Bテストを実施します。
- Google オプティマイズなどのA/Bテストツールを使って、ボタンがあるパターンとないパターンのトップページを作成する。
- 一定期間、ランダムにどちらかのパターンを表示する。
- それぞれのパターンの「お問い合わせ」数を比較する。
A/Bテストの結果、ボタンがないパターンの方が「お問い合わせ」数が多いことがわかれば、自信を持ってボタンを外すことができるでしょう。逆に、ボタンがあるパターンの方が「お問い合わせ」数が多い場合は、ボタンを外す以外の改善策を検討する必要があります。
まとめ:トップページからボタンを外して、自然な問い合わせを増やそう!
今回は、トップページから「お問い合わせ」や「資料請求」などのボタン(CTAボタン)を外すことで得られるメリットや、問い合わせを増やすための具体的な方法、注意点について解説しました。
トップページからボタンを外すことは、一見すると不親切なように思えるかもしれません。しかし、お客様の視点に立ったウェブサイト設計を行うことで、使いやすさ(ユーザー体験)が向上し、あなたの会社のブランドイメージを高め、結果的に問い合わせの増加につながる可能性があります。
もちろん、すべてのウェブサイトにおいて、トップページからボタンを外すべきだとは言えません。しかし、もしあなたが「問い合わせが少ない」「ウェブサイトのデザインが古臭い」といった悩みを抱えているのであれば、今回ご紹介した方法を試してみる価値はあるでしょう。
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