ウェビナーを開いてみたのに席が埋まらない。あるいは、申し込みは集まったのに、終わってみると商談の話が一件も残らない。この記事にたどり着いた方の多くは、このどちらかで足踏みしています。そして解決策を探すと、出てくるのは「告知は3週間前から」「メールは複数回送る」といった開催前のテクニックばかりです。それを全部やっても埋まらなかったから、いま検索しているのだと思います。
結論から書きます。人が集まらないウェビナーと、集まっても商談にならないウェビナーは、原因が同じ場所にあります。集客のチャネルを足す前に直すべきなのは、読者が「見に来る動機」と、視聴し終わった読者が着地する「受け皿ページ」です。広告を出す前に、まず自社の申込ページと視聴後の導線を1つ直す。この記事を読み終えたとき、あなたの手元には直す場所が1つ決まっているはずです。
ウェビナーに人が集まらない本当の理由は「集客の前」にある
集客がうまくいかないとき、私たちはつい「告知が足りなかった」「配信先が少なかった」と量の問題に置き換えます。すると次の一手は「もっと送る」「広告を足す」になります。ところが、見に来る動機が弱いままチャネルだけ増やすと、露出は増えても申込率は動きません。穴の空いたバケツに水を足す状態です。まず穴をふさぐ話から始めます。
ある製造業のお客様は、案内メールを送るリストを2倍にしても申込数がほとんど変わりませんでした。理由を一緒にたどると、案内文の主語がすべて「弊社の」で始まっていて、読者が自分の困りごととして受け取れる言葉が1つも入っていませんでした。届く人数を増やす前に、届いた瞬間に「これは自分の話だ」と思える言葉があるかどうかで、開封後の動きは変わります。
この記事では、開催前のテクニックを並べる前に、順番を先に決めます。見に来る動機を作り、申込ページを整え、視聴後の受け皿を用意する。この3つが立ってから、はじめて広告やSNSといったチャネルを足す。順番を逆にすると、増やした露出のぶんだけ費用が漏れていきます。
「見に来る動機」が無いウェビナーは告知を増やしても埋まらない
見に来る動機とは、読者が「いま自分が抱えている困りごとが、この60分で少し軽くなりそうだ」と感じる理由のことです。テーマの新しさや講師の肩書きではありません。読者の頭の中にすでにある問いに、タイトルと案内文が触れているかどうかで決まります。ここがずれていると、どれだけ良い内容を用意しても申込ボタンは押されません。
動機はテーマから決めず読者のいまの困りごとから作る
社内で企画を立てると、話せる内容から逆算してテーマが決まりがちです。「最新の動向を解説」「事例を大公開」といった言葉は、話し手にとっては魅力的でも、読者の困りごとには触れていません。読者が夜に検索している言葉、たとえば「問い合わせが増えない」「見積もりで負ける」といった生々しい表現を、そのままタイトルの近くに置くと、動機は一気に立ち上がります。
あるお客様は、案内文の見出しを「マーケティングの最新手法」から「問い合わせが月に2件で止まっている会社がまず直す場所」に変えただけで、同じリストへの配信で申込率が上向きました。内容は前と同じです。読者が自分を主語にして読めるかどうかだけを変えました。
タイトルに入れる言葉を読者の検索語に合わせる
ウェビナーのタイトルは、社内会議で通る言葉を避け、読者が普段使っている言葉で書きます。専門用語や社内用語を並べると、詳しい人にしか届きません。読者が検索窓に打ち込む語を、Google Search Console の検索クエリで確かめてからタイトルに入れると、案内ページを見つけてもらえる確率も同時に上がります。
言葉の選び方で結果が変わるのは、案内を受け取った読者が一瞬で「自分向けかどうか」を判断しているからです。判断にかける時間は数秒しかありません。その数秒で「自分の困りごとの言葉」が目に入るかどうかが、開くか閉じるかを分けます。
よくある動機不足のパターン
動機が弱くなる案内には、いくつかの決まった型があります。自社の案内文がどれに当てはまるかを、次の表で当ててみてください。当てはまる行が見つかれば、それが最初に直す1か所になります。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 案内文が「弊社の」で始まる会社 | 読者が自分の話として読めず開いてすぐ閉じる | 主語を読者の困りごとに変えて1文目を書き直す |
| テーマが「最新動向の解説」型の会社 | 詳しい人にしか響かず幅広い層が申し込まない | 読者が検索する具体的な悩みの言葉に置き換える |
| 講師の肩書きを前面に出す会社 | 権威は伝わるが自分に関係あるかが伝わらない | 肩書きの前に「誰のどの悩みに答えるか」を書く |
| 内容を盛り込みすぎた会社 | 1回で何が得られるかがぼやけて期待が持てない | 持ち帰れる成果を1つに絞ってタイトルに書く |
| 開催日時だけを大きく出す会社 | いつやるかは分かるが行く理由が伝わらない | 日時より先に「この60分で何が変わるか」を書く |
集めた後の「受け皿ページ」が無いと商談にならない
集客がうまくいって席が埋まっても、視聴後の受け皿が無いと、そこで話が止まります。ウェビナーが終わった瞬間、読者は熱が高い状態でパソコンの前にいます。この熱があるうちに次の一歩へ進める場所を用意していないと、翌日には温度が下がり、二度と戻ってきません。集客の努力が、最後の数メートルで漏れていきます。
受け皿ページとは何か
受け皿ページとは、ウェビナーを見終わった読者が着地する自社の1ページのことです。視聴後アンケートのページでも、個別相談の申込ページでも、サービスの詳しい説明ページでも構いません。大事なのは、視聴が終わった直後に読者が迷わずたどり着けて、そこで次の行動が1つに定まっていることです。ここが曖昧だと、熱が行き場を失います。
あるお客様は「申し込みは30件あったのに当日つないだのは12人で、そこから相談に来たのは0人だった」と話していました。原因は当日の内容にありませんでした。視聴後にどこへ行けばいいかを伝えていなかったことでした。受け皿ページを1枚用意し、終了直前に画面と口頭で案内するようにしただけで、相談への流れが動き始めました。
ウェビナー視聴後に読者が着地する場所を1つ決める
受け皿を複数用意すると、かえって読者は迷います。アンケートも見てほしい、資料もダウンロードしてほしい、相談も申し込んでほしい。全部を並べると、どれも中途半端に流れます。視聴後に進んでほしい行動を1つだけ選び、その1ページへまっすぐ送る。選ばれなかった導線は、後日のメールで拾えば十分です。
受け皿ページで見られている箇所
受け皿ページで読者が見ているのは、意外なほど限られています。自分向けのページかどうか、次に何をすればいいか、その一歩に手間がかからないか。この3点が揃っていないと、熱があっても離れます。次の表で、自社の受け皿がどこでつまずいているかを確かめてください。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 受け皿ページを用意していない会社 | 視聴後の熱が行き場を失い翌日には消える | 着地する1ページを決めて終了前に案内する |
| 受け皿が複数あって選べない会社 | 読者がどれを選ぶか迷ってどれも進まない | 進んでほしい行動を1つに絞って導線を1本にする |
| ページに「誰向けか」が無い会社 | 自分に関係あるページか判断できず離脱する | 冒頭に対象読者と得られる成果を1文で書く |
| 次の行動が書いていない会社 | 何をすればいいか分からず画面を閉じる | ボタンの言葉を具体的な次の一歩に書き換える |
| 入力項目が多い相談フォームの会社 | 手間を感じて入力の途中で離脱する | 最初は名前と連絡先だけに項目を減らす |
「売れるサイトはみな謙虚」というメソッドで受け皿を直す
受け皿ページを直すとき、私たちが基準にしているのは「売れるサイトはみな謙虚」という考え方です。ここでの謙虚とは、遠慮して控えめに書くという意味ではありません。ページの主役を自社から読者に譲り、読者が抱える問題の解決を先に置く姿勢のことです。自社の実績を語る前に、読者の困りごとに寄り添う。この順番を守るページは、押しつけがましさが消えて申込率が上がります。
主語を自社から読者に変える
受け皿ページの大半は「私たちは創業以来こだわってきました」という自社紹介から始まります。読者が知りたいのは会社の歴史ではありません。自分の問題が解けるかどうかです。1文目の主語を「私たち」から「あなた」に置き換えるだけで、読者は自分の話として読み進めます。会社の情報は、読者の問題に触れたあとで信頼の裏付けとして出せば十分です。
実績の見せ方を自慢から読者の判断材料に変える
実績や導入社数は、書き方しだいで自慢にも判断材料にもなります。「業界No1」と書くと自慢になりますが、「あなたと同じ製造業の会社が、この方法で問い合わせを月2件から6件に増やした」と書くと、読者は自分に当てはめて考えられます。数字は同じでも、読者が主語になっているかどうかで受け取り方が変わります。
次の一歩を1つに絞る
謙虚なページは、読者に多くを求めません。資料請求も、相談予約も、メール登録もと欲張ると、読者は選べずに離れます。いま一番進んでほしい一歩を1つだけ選び、それを迷いようがないほど大きく、分かりやすく置く。残りの選択肢は、そのページから消しても構いません。選択肢が少ないページのほうが、読者はかえって前に進みます。
集客チャネルを足す前に直す順番
ここまでで、見に来る動機と受け皿ページの話をしてきました。この2つが立ってから、はじめて集客チャネルを足す段階に入ります。順番が大事なのは、直す場所を間違えると、かけた費用と時間がそのまま漏れていくからです。広告やSNSは増幅装置です。中身が良ければ増幅され、悪ければ悪さも同じだけ増幅されます。
順番を間違えると集客費が無駄になる
受け皿が整っていない状態で広告を出すと、クリックは増えても申込は増えず、費用だけがかさみます。これは広告の質の問題ではありません。着地した先のページで読者が迷って離れているからです。まず着地先を直し、そのうえで露出を増やす。この順番を守るだけで、同じ費用でも戻ってくる相談の数が変わります。
直す順番の一覧
何から手をつければいいか迷ったときは、次の順番で上から確かめてください。上の段が整っていないのに下の段に費用を投じると、効果が出ません。自社がいまどの段でつまずいているかが分かれば、今日直す場所が1つ決まります。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| まず動機を確かめたい会社 | タイトルと案内文が自社目線で読者に響かない | 読者の困りごとの言葉を1文目に入れて直す |
| 申込ページで止まる会社 | 案内は届くのに申込ボタンが押されない | 誰向けか所要時間参加特典を上部に書く |
| 参加後に止まる会社 | 視聴は集まるが次の行動へ進む導線が無い | 受け皿ページを1枚用意し終了前に案内する |
| 導線が整った会社 | 動機受け皿導線が立ち上がっている | 既存リストへの案内から順に露出を増やす |
| 露出も整った会社 | 無料チャネルで安定して申込が入っている | 費用のかかる広告を小さく試して効果を測る |
集客からの流れを1枚で見る
ここまでの順番を、1枚の図で確かめます。左から右へ、読者は「見に来る動機」から始まり、申込ページ、ウェビナー本編を経て、最後に受け皿ページへ着地します。ほとんどの会社が力を入れているのは真ん中のウェビナー本編ですが、漏れが起きているのは両端の「動機」と「受け皿」です。この図を見て、自社がどこで細くなっているかを当ててください。
図の両端を金色にしたのには理由があります。真ん中の本編は用意しても、両端の動機と受け皿は後回しになりがちだからです。金色の2か所のどちらかが細ければ、そこが今日直す場所です。
申込ページで読者がつまずく場所
申込ページは、動機を持った読者が最初に判断を下す場所です。ここでの離脱は、案内が良かったぶんだけもったいない離脱になります。総務省が公表した情報通信白書によれば、企業活動でインターネットを使う場面は年々広がっています。読者はページを見慣れています。だからこそ、少しの分かりにくさでも敏感に離れます。
申込フォームの項目が多すぎる
会社名、部署、役職、電話番号、興味のある分野。申込フォームに項目を並べるほど、入力の途中で離脱する人が増えます。最初の接点で必要なのは、連絡が取れる情報だけです。詳しい情報は、関係ができてから少しずつ聞けば十分です。項目を減らすことは、読者への配慮であり、同時に申込率を上げる打ち手です。
誰向けかが書いていない
申込ページに「このウェビナーは誰のためのものか」が書いていないと、読者は自分が対象かどうかを判断できません。「問い合わせが月に数件で止まっている中小企業の経営者向け」のように、対象をはっきり書くと、当てはまる読者は安心して申し込み、当てはまらない読者は最初から離れます。後者が離れることも、商談化率を上げるうえでは意味があります。
開催日時と所要時間が探さないと分からない
いつ、どのくらいの時間で、何が得られるのか。この3つは、読者が申し込む前に必ず確かめる情報です。ページの下のほうに小さく書いてあると、読者は探すのをやめて離れます。開催日時と所要時間、持ち帰れる成果は、ページの上部に読者の目が届く大きさで置いてください。
ウェビナー視聴後の導線を設計する
視聴が終わった瞬間が、いちばん熱が高い瞬間です。この熱を次の行動につなぐ設計が、商談化率を左右します。ほとんどの会社は、内容を作り込むところで力を使い果たし、終わり方を決めずに本番を迎えます。すると読者は「良い話だった」で終わり、次の一歩がないまま画面を閉じます。終わり方こそ、あらかじめ設計しておく場所です。
視聴後アンケートを受け皿にする
アンケートは感想を集めるためだけの道具ではありません。設問の最後に「個別に相談したい方はこちら」という選択肢を置くと、熱の高い読者を自然に次の一歩へ渡せます。アンケートに答えること自体が読者にとっての小さな一歩になり、その勢いのまま相談へ進みやすくなります。回答の内容は、後日の連絡の材料にもなります。
問い合わせへの一本道を用意する
視聴後に読者へ見せる導線は、1本にします。あちこちに分岐を作ると、熱が分散して弱まります。終了の直前に、画面と口頭で「このあとはこの1ページへ進んでください」と伝え、そのページで次の行動を1つだけ提示する。一本道であるほど、読者は迷わずに進みます。
個別相談への切り替え
ウェビナーは1対多の場です。ここから1対1の関係へ切り替える橋渡しが、個別相談です。全員に一律で売り込むと押しつけになりますが、「もっと具体的に自社の場合を知りたい方だけどうぞ」と手を挙げてもらう形にすると、謙虚な姿勢のまま関係が深まります。手を挙げた読者は、すでに前のめりの読者です。
集客チャネル別の使いどころ
動機と受け皿が整ったら、チャネルを足していきます。ただし、チャネルにはそれぞれ得意な場面があります。既存の関係がある相手に届けるチャネルと、まだ関係の無い相手に広げるチャネルを、同じように扱うと空回りします。次の表で、自社がいま使うべきチャネルを見極めてください。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 既存リストが手元にある会社 | 関心の高い相手に届けきれていない | 過去の名刺と問い合わせ者へ案内メールを送る |
| 自社サイトへの訪問がある会社 | 訪問者に開催を知らせる場所が無い | 関連ページに案内枠を置き申込ページへ導く |
| SNSで発信している会社 | 投稿はするが申込ページへつながらない | 投稿から申込ページへの導線を1本に絞る |
| 新規の層を広げたい会社 | 無料チャネルだけでは母数が伸びない | 受け皿が整った後に広告を小さく試す |
| 単発で終わっている会社 | 1回ごとに集客をやり直して疲弊する | 案内を受け取る読者リストを継続して育てる |
既存リスト(メール)
いちばん申込率が高いのは、すでに関係がある相手に送るメールです。過去に名刺を交換した相手、問い合わせをくれた相手、資料を請求してくれた相手。この人たちは自社を一度は認識しています。ここへ丁寧に案内するだけで、無料で相応の申込が入ります。新規の層を広げる前に、手元のリストを使い切ることを先にしてください。
自社サイト・ブログ
自社サイトに訪れている読者は、すでに何らかの関心を持っています。関連する記事やサービスページに、ウェビナーの案内枠を置くと、関心の高い読者を申込ページへ渡せます。ブログ記事で読者の困りごとに答え、その記事の中から関連するウェビナーへ案内する流れは、検索から来た読者を取りこぼさない設計です。
SNS・広告
SNSと広告は、まだ関係の無い層へ広げるチャネルです。母数を増やせる一方で、動機と受け皿が弱いと費用が漏れます。ここは順番の最後です。無料チャネルで安定して申込が入る状態を作り、着地先が整ってから、小さく試して効果を測る。この順番であれば、広告費は投資になります。
参加率と商談化率を分けて見る
ウェビナーの数字を1つの塊で見ると、どこが悪いのかが分かりません。申し込んだ人のうち何人が当日参加したか、参加した人のうち何人が次の一歩へ進んだか。この2つを分けて見ると、直す場所がはっきりします。片方だけ直しても、もう片方が細ければ全体は変わりません。
申込から参加への歩留まり
申し込んでも当日来ない人は一定数います。ここが極端に低いときは、リマインドが足りないか、参加のハードルが高い可能性があります。前日と当日にリマインドを送る、参加用の入り口を分かりやすくする、といった小さな手当てで歩留まりは動きます。まず、自社のこの数字を測ってください。
参加から商談への歩留まり
参加した人が次の一歩へ進まないときは、受け皿と導線の問題です。内容が悪かったと決めつける前に、視聴後にどこへ進めばいいかを伝えていたかを確かめてください。ほとんどの場合、内容は届いていて、その先の道が用意されていなかっただけです。ここが、この記事で一貫して伝えてきた場所です。
数字を1つだけ追う
いくつもの数字を同時に追うと、どれも中途半端になります。いまいちばん細い1か所を選び、その数字だけを1か月追う。参加率が課題なら参加率を、商談化率が課題なら商談化率を追う。1つの数字が動いたら、次に細い場所へ移る。この積み上げが、遠回りに見えていちばん速い道です。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 数字を塊で見ている会社 | どこが悪いのか分からず打ち手が絞れない | 申込参加商談の3段階に分けて測る |
| 参加率が低い会社 | 申し込んでも当日つながない人が多い | 前日と当日にリマインドを送り入口を分かりやすくする |
| 商談化率が低い会社 | 参加はするが次の一歩へ進まない | 受け皿ページと視聴後の導線を1本に整える |
| 複数の数字を追う会社 | あれもこれも追って改善が進まない | いちばん細い1つの数字だけを1か月追う |
業種・段階別の直す場所
直す場所は、業種や取り組みの段階によって変わります。初めてウェビナーを開く会社と、何度も開いているのに商談が伸びない会社では、つまずく場所が違います。次の表で、自社に近い状況を探してください。近い行が見つかれば、そこに書いてある「次にすること」が、今日の一手になります。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 初めて開催する会社 | 集客の全体像が見えず告知から始めてしまう | 動機と受け皿を先に決めてから告知する |
| 申込が集まらない製造業 | 専門的な案内文が読者の言葉と合っていない | 読者が検索する困りごとの言葉に書き換える |
| 集まるのに商談が出ない士業 | 視聴後に相談へ進む導線が用意されていない | 視聴後アンケートに相談への選択肢を足す |
| 広告費が漏れているサービス業 | 受け皿が弱いまま広告に費用を投じている | 広告を止めて着地先のページを先に直す |
| 単発を繰り返す小売業 | 毎回ゼロから集客してリストが育っていない | 参加者を継続リストにして次回へつなぐ |
よくある失敗と抜け出し方
ウェビナー集客でつまずく会社には、共通する失敗の型があります。どれも真面目に取り組んだ結果として起きるもので、怠けたから起きるわけではありません。型を知っておけば、同じ落とし穴を避けられます。次の表で、自社がはまりやすい型を確かめてください。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 告知量ばかり増やす会社 | 露出は増えるが動機が弱く申込率が動かない | 案内の1文目を読者の困りごとに書き換える |
| 内容を盛り込みすぎる会社 | 1回で何が得られるか伝わらず期待が持てない | 持ち帰れる成果を1つに絞って案内する |
| 受け皿を後回しにする会社 | 視聴後の熱が行き場を失い翌日に消える | 着地する1ページを本番前に用意する |
| 広告から始める会社 | 着地先が弱く費用だけがかさんでいく | 無料チャネルと受け皿を整えてから広告を試す |
| 全員に一律で売り込む会社 | 押しつけと受け取られ関係が続かない | 相談したい読者に手を挙げてもらう形にする |
「集客テクニック」を足すのは最後でいい
ここまで読んで、告知のタイミングやメールの回数といったテクニックの話がほとんど出てこないことに気づいたと思います。それらが無意味なわけではありません。順番として最後だというだけです。見に来る動機が立ち、受け皿が用意され、導線が1本になった土台の上でこそ、細かなテクニックは効いてきます。土台が無いところにテクニックを積んでも、砂の上の建物になります。
Google検索セントラルのドキュメントには「検索やその生成AI機能に出るために新しい機械可読ファイルやAI用のテキスト、特別なマークアップを作る必要はない」という趣旨が明記されています。小手先の仕掛けを増やすより、読者にとって分かりやすい中身を作るほうが結局は近道だ、という考え方は、ウェビナー集客にもそのまま当てはまります。土台を整える手間を惜しまないことが、遠回りに見えていちばん確実な道です。
まず1か所です。この記事で当てはまった行の「次にすること」を1つ選び、今日それに手をつけてください。全部を一度に直そうとすると、どれも中途半端になります。1か所を直して数字を測り、動いたら次へ進む。この積み重ねが、ウェビナーを商談につながる場に変えていきます。
よくある質問
ウェビナーの告知は何週間前から始めればいいですか
一般には3週間ほど前から案内を始め、直前に複数回リマインドする形が使われます。ただし、告知の期間より先に確かめてほしいのは案内の中身です。動機の弱い案内を早くから何度送っても、申込率はあまり動きません。まず1文目が読者の困りごとに触れているかを直し、そのうえで期間の設計に入ってください。
集客が少ないのですが広告を出すべきでしょうか
受け皿ページと視聴後の導線が整っているなら、広告は有効な選択肢です。整っていないなら、先にそちらを直してください。着地先が弱いまま広告を出すと、クリックは増えても申込は増えず、費用だけがかさみます。まず無料の既存リストへの案内で申込が入る状態を作り、着地先を整えてから広告を小さく試すのが安全です。
申し込みは集まるのに商談になりません。何が原因ですか
10件のうち8件ほどは、内容よりも視聴後の導線に原因があります。視聴が終わった瞬間に読者がどこへ進めばいいかを伝えていないと、熱が高いうちに行き場を失います。受け皿ページを1枚用意し、終了の直前に画面と口頭で案内してください。視聴後アンケートに相談への選択肢を足すのも、無理なく次の一歩へ渡す方法です。
参加者が当日来ないのですが対策はありますか
前日と当日にリマインドを送り、参加用の入り口を分かりやすくすると歩留まりは上向きます。あわせて、申込ページで所要時間と得られる成果をはっきり伝えておくと、当日の参加意欲が保たれます。申込から参加までの歩留まりを一度測り、その数字が動くかどうかを見ながら手当てを続けてください。
ウェビナーは自社サイトとどう連携させればいいですか
自社サイトに来ている読者は、すでに関心を持っています。関連する記事やサービスページに案内枠を置き、申込ページへ導いてください。視聴後は、サイト内の受け皿ページへ着地させます。集客の入り口と視聴後の着地の両方を自社サイトでつなぐと、外部に頼らずに読者を取りこぼさない流れができます。
まとめ
ウェビナーに人が集まらない、集まっても商談にならない。この2つは、集客チャネルの数の問題に見えて、実は「見に来る動機」と「視聴後の受け皿ページ」という両端の問題です。真ん中の本編に力を注ぐ前に、この両端を先に整える。広告やSNSを足すのは、土台が立ってからの最後の一手です。
直すときの基準は「売れるサイトはみな謙虚」です。ページの主役を自社から読者に譲り、読者の問題を先に置き、次の一歩を1つに絞る。この姿勢で案内ページと受け皿ページを直すと、押しつけが消えて読者が自分から前に進みます。数字は、申込・参加・商談の3段階に分けて、いちばん細い1つだけを追ってください。
最後に、今日の一手を1つだけ決めてください。この記事の表で当てはまった行の「次にすること」から1つ選ぶ。それを今日直して、数字を1か月測る。動いたら次へ進む。この1歩が、次のウェビナーの結果を変えます。
その日にできる点検
読み終えたその日のうちに、次の表で自社の状態を上から確かめてください。当てはまる行が見つかったら、そこが今日直す1か所です。全部をやる必要はありません。1行だけ選んで手をつけてください。
| 読者の分類 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 案内文を見直したい会社 | 1文目が自社紹介から始まっている | 主語を読者の困りごとに変えて書き直す |
| 申込ページを見直したい会社 | 誰向けか所要時間成果が上部に無い | この3点をページ上部にまとめて書く |
| 受け皿を用意したい会社 | 視聴後に着地するページが決まっていない | 進んでほしい1ページを今日決める |
| 導線を整えたい会社 | 視聴後の案内が複数に分かれている | 次の行動を1つに絞り導線を1本にする |
| 数字を測りたい会社 | 申込参加商談をまとめて見ている | 3段階に分けて最も細い1つを測り始める |
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
ウェブサイトから要素を引き算し、訪れた人が迷わず次の一歩に進む形へ組み直す。初回60分のオンラインで御社のサイトを一緒に読み、どこから直すべきかをお伝えします。手順をまとめた無料の診断と解説動画もご用意しています。
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