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はじめてのランディングページの作り方と成果を出す構成

2026 8/25
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先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。「上司から、新しい商品の紹介にランディングページを作るように言われました。ところが、そもそもランディングページが何なのか、普通のホームページと何が違うのか、何を書けばいいのかがまったく分かりません。参考のために他社のものを見ても、どれもきれいに見えて、なぜそう作られているのかが読み取れないのです。何から手をつければいいのでしょうか」。はじめてランディングページを任され、白紙を前に固まってしまう担当者は、本当に多くいます。良いものを作りたい気持ちはあるのに、その良し悪しを分ける基準そのものが見えていない。だから、他社のきれいなページを眺めても、どこを真似ればいいのか分からず、時間だけが過ぎていきます。

結論から書きます。ランディングページで成果を分けるのは、デザインの美しさでも、装飾の派手さでもありません。訪れた1人に対して、たった1つの行動へ、迷いなく進んでもらう設計ができているかどうかです。うまくいくランディングページは、例外なく引き算でできています。言いたいことを全部載せるのをやめ、相手が知りたい一点と、進んでほしい一歩だけを残す。私たちはこの考え方を「売れるサイトはみな謙虚」と呼んでいます。この記事は、白紙の状態から、何を、どの順番で書けば成果につながるのかを、読み終えたときに手が動き出す形で示すために書きました。

目次

ランディングページと普通のホームページの違い

まず、この2つの違いをはっきりさせておきます。普通のホームページは、会社全体を案内する建物のようなものです。会社概要、サービス一覧、採用情報、お知らせ。訪れた人は、その中から自分の目的の部屋を選んで移動します。入り口が多く、出口も多く、いろいろな人がいろいろな目的で訪れます。

一方、ランディングページは、1つの目的のためだけに作られた、出口が1つしかない細い一本道です。広告や検索から、ある特定の関心を持って訪れた人を、その関心に沿って上から下へ読ませ、最後にたった1つの行動へ導きます。途中に別の部屋への分かれ道はありません。よそ見をさせず、1つのゴールへまっすぐ連れていく。この一本道である点が、普通のホームページとの決定的な違いです。普通のホームページが街の案内地図なら、ランディングページは目的地までの一本の矢印です。地図は全体を見渡すのに向きますが、迷いやすい。矢印は1つの場所にしか導けませんが、迷わせません。優劣の問題というより、目的の違いです。1つの行動に集中させたいなら、矢印であるランディングページを選びます。

この違いを理解しないまま、普通のホームページの感覚でランディングページを作ると、あちこちに分かれ道を作ってしまいます。関連サービスへのリンク、会社概要へのボタン、他の商品の紹介。親切のつもりで置いたこれらの寄り道が、訪れた人をゴールから遠ざけます。ランディングページを作るとは、寄り道を消していく作業だと考えてください。何を足すかより、何を消すかで質が決まります。訪れた人の視線を、たった1つのゴールへまっすぐ通す。そのために、ゴールと関係のないものを1つずつ取り除いていく。この引き算の意識があるだけで、出来上がるページはまるで違ってきます。

観点 普通のホームページ ランディングページ
目的 会社全体を案内する 1つの行動に導く
入り口 多くの入り口がある 広告や検索から絞って入る
出口 多くの出口がある 出口は1つに絞る
訪れる人 目的がばらばら ある関心でそろっている
読ませ方 好きな部屋を選ぶ 上から下へ順に読ませる

作り始める前に決めるたった1つの目的

手を動かす前に、必ず決めることがあります。このランディングページで、訪れた人に取ってほしい行動を1つに絞ることです。商品を買ってもらうのか、資料を請求してもらうのか、相談を申し込んでもらうのか。ここが定まらないままページを作ると、あれもこれも求める中途半端な一本道になり、結局どこにも進んでもらえません。

目的を1つに絞ると、ページに載せるべき情報と、載せなくていい情報が自然に分かれてきます。その1つの行動に進むために必要な情報だけを残し、それ以外は思い切って削る。この判断の基準になるのが、絞り込んだ目的です。目的が曖昧だと、この取捨選択ができず、あらゆる情報を載せた重いページになってしまいます。「この情報は、絞り込んだ目的の行動に、訪れた人を近づけるか」。載せるかどうか迷ったら、この問いに戻ってください。近づけないなら、どれだけ良い情報でも、このページには要りません。判断の物差しを1つ持つだけで、ページはすっきりと締まります。

目的を決めるときは、いきなり高い行動を求めすぎないことも大切です。まだその商品を知ったばかりの人に、いきなり購入を求めるのは重すぎることがあります。相手の温度に合わせて、資料請求や無料相談といった、少し軽い行動を目的にするほうが、結果として多くの人が動く場合があります。誰に向けた、どんな温度のページなのかを思い浮かべながら、目的を選んでください。

商品や状況の型 重すぎる目的 ちょうどよい目的
高額で検討が長い いきなり購入を求める 資料請求や無料相談
まだ知られていない いきなり申し込みを求める まず知ってもらう資料
安価で決めやすい 問い合わせを挟む その場での購入や申し込み
相談から始まる いきなり契約を迫る 初回の相談の予約

誰に向けて書くかを1人に絞る

目的の次に決めるのは、誰に向けて書くかです。ここでよくある失敗が、できるだけ多くの人に響かせようとして、対象を広げてしまうことです。広げるほど、言葉は当たり障りのないものになり、結局誰の心にも刺さらなくなります。逆説的ですが、たった1人に狙いを絞って書いたページのほうが、結果として多くの人の心を動かします。なぜなら、その1人と同じ悩みを持つ人は、世の中に大勢いるからです。1人に深く刺さる言葉は、同じ状況にいる多くの人に、同じように刺さります。逆に、全員に向けた言葉は、誰の状況にもぴったり当てはまらず、通り過ぎられてしまいます。

1人に絞るとは、その商品をいちばん必要としている、具体的な誰かを思い浮かべることです。その人が、どんな場面で、どんな悩みを抱えていて、どんな言葉でそれを表現するのか。実在する顧客が1人いるなら、その人を思い浮かべるのがいちばんです。まだいないなら、過去の問い合わせや商談の記録から、典型的な1人を組み立てます。その1人に手紙を書くつもりで、ページの言葉を選んでください。大勢に向けた放送というより、たった1人への手紙。この意識の差が、言葉の温度を変えます。手紙なら、相手が分からない専門用語は使いませんし、相手の事情を無視した売り込みもしません。自然と、相手に寄り添った言葉が選べるようになります。

この1人が定まると、書くべき言葉が驚くほど決まってきます。その人が使う言葉、その人が抱える不安、その人が知りたいこと。すべてが、その1人を基準に選べるようになります。万人向けの言葉が空虚になるのは、基準になる相手がいないからです。1人に絞ることは、書く言葉に芯を通す作業でもあります。

絞り込む項目 広すぎる状態 1人に絞った状態
対象 この商品が必要な人みんな 特定の場面にいる具体的な1人
悩み 一般的な困りごと その人の切実な困りごと
言葉 当たり障りのない表現 その人が実際に使う言い回し

上から下への流れをつくる

目的と対象が決まったら、いよいよ中身の設計です。ランディングページは、上から下へ順に読ませる一本道なので、どういう順番で何を見せるかが成果を左右します。人の気持ちが自然に動いていく順番に沿って、要素を並べていきます。おおまかには、関心をつかみ、悩みに共感し、解決策を示し、不安を消し、行動へ導く、という流れです。

この流れは、初対面の相手を説得するときの自然な会話の順番と同じです。いきなり「買ってください」と言う人はいません。まず相手の関心を引き、困りごとに寄り添い、それを解決できると示し、疑いを晴らし、そのうえで一歩を促す。ランディングページは、この会話を1枚のページの上で、上から下への順番として再現したものだと考えてください。

流れの段階 その場所の役割 訪れた人の心の動き
最初の画面 関心をつかむ これは自分の話だ
悩みの言語化 困りごとに共感する 分かってくれている
解決策の提示 解決できると示す これで解決しそうだ
証拠 不安を消す 信じても大丈夫そうだ
行動への案内 一歩を促す やってみよう

最初の画面で読み進めるかどうかが決まる

ページの中でいちばん大事なのが、スクロールせずに見える最初の画面です。訪れた人は、ここで数秒のうちに、このページを読み進めるか、閉じるかを決めます。どれだけ下の中身が良くても、最初の画面で心をつかめなければ、そこまで読んでもらえません。最初の画面は、その先の全部を読んでもらえるかどうかを決める関門です。

最初の画面に入れるのは、絞り込んだ1人の悩みを言い当てる一言と、それをどう解決するのかの一言、そして次に進むボタンです。会社名の大きなロゴや、抽象的なキャッチコピーは要りません。訪れた人が「これはまさに自分のための話だ」と一目で感じられるかどうか。ここに全神経を注いでください。最初の画面で使う一言は、ページ全体の中でもっとも時間をかけて練る価値があります。ここが弱ければ、その下にどれだけ良い言葉を並べても、読まれずに終わります。逆に、ここで心をつかめれば、その先を読んでもらえる可能性がぐっと高まります。1枚のページの成否の大半は、この最初の画面にかかっています。

悩みを相手の言葉で言い当てる

最初の画面で関心をつかんだら、次はその悩みを、相手が使う言葉で具体的に描きます。ここで自分ごとだと深く感じてもらえると、その先を真剣に読んでもらえます。抽象的に「お困りではありませんか」と問いかけて終わらせず、その人が夜に感じている具体的な不安を、その人の言葉でそのまま書くのです。

相手の言葉は、想像で作るものではありません。過去の問い合わせのメール、商談での会話、寄せられた感想の中に、生の言葉が眠っています。そこから拾った表現を使うと、読んだ人は「まさにこれだ」と感じます。売り手が考えた立派な言葉より、顧客自身が口にした素朴な言葉のほうが、はるかに深く刺さります。たとえば「業務効率化を実現します」という売り手の言葉より、「毎晩の残業がなくなって、子どもと夕飯を食べられるようになった」という顧客の言葉のほうが、同じ悩みを持つ人の胸に届きます。前者は機能の説明で、後者は暮らしの変化だからです。ページには、後者のような、体温のある言葉を並べてください。

解決策は「あなたにもできる」と思わせる

悩みに共感してもらったら、その悩みがどう解決するのかを示します。ここで大切なのは、機能や特徴を並べることより、その人の暮らしや仕事がどう良くなるのかを見せることです。人が買うのは、機能そのものというより、機能がもたらす変化です。この商品を使うと、あなたのこの悩みが、こう変わる。その変化の絵を、はっきり描いてください。訪れた人の頭の中に、この商品を手にした後の自分の姿を思い浮かべてもらう。そこまでできれば、行動はぐっと近づきます。機能をいくら詳しく説明しても、その機能が自分の生活をどう変えるのかが見えなければ、人は動きません。語るべきは、機能の一覧より、その先にある変化の風景です。

あわせて、「自分にもできそうだ」と感じてもらうことが大切です。どんなに良い解決策でも、難しそう、面倒そうだと思われた瞬間、人は手を引きます。始め方が簡単であること、特別な知識が要らないこと、手厚く支えてもらえること。こうした「できそう」の材料を添えると、解決策が絵に描いた餅で終わらず、自分の手が届くものになります。人は、良さそうだと思っても、自分には無理そうだと感じた瞬間に離れます。だからこそ、素晴らしさを語ると同時に、始めるハードルの低さを見せることが大切です。誰でも、今日から、簡単に始められる。この安心が、行動への最後の一押しになります。

証拠で不安を消す

解決策に心が動いても、人は最後の一歩の手前で必ず立ち止まります。「本当に自分の場合もうまくいくのか」という不安が、そこにあるからです。この不安を消すのが証拠の役割です。証拠が弱いと、どれだけ解決策が魅力的でも、あと一歩のところで手が止まってしまいます。

効くのは、訪れた人が自分を重ねられる証拠です。同じ悩みを抱えていた人が、これで解決したという声。同じ業種や、同じ規模の相手の事例。抽象的な受賞歴をいくつ並べるより、読者に近い一例が1つあるほうが、はるかに強く効きます。「自分と同じような人が、これで良くなったのか」と思ってもらえれば、それが行動への後押しになります。

証拠を見せるときは、良いことばかりを飾って並べないことも大切です。訪れた人は、完璧すぎる声を身構えて読みます。最初は不安だった、ここで迷った、という率直な言葉が添えられているほうが、同じ不安を抱える読者の心に届きます。完璧に見せようとするほど、かえって信じてもらいにくくなる。証拠の見せ方にも、謙虚さがそのまま効きます。

証拠の種類 弱い見せ方 効く見せ方
お客様の声 抽象的な感謝を並べる 悩みと変化を具体的に書く
事例 有名な相手だけを載せる 読者に近い一例を添える
実績の数字 累計をただ大きく出す 近い状況での変化を1つ示す
体験談の書き方 良いことしか書かない 迷いや不安も正直に添える

行動を1つに絞るという引き算

ページの締めは、行動への案内です。ここまで読んで心が動いた人を、いよいよ1つの行動へ導きます。このとき、出口を1つに絞ることが決定的に大切です。問い合わせも、電話も、資料請求も、と複数を並べると、訪れた人はどれを選ぶか迷い、迷った末に、結局どれも選ばずに離れます。良かれと思って用意した複数の選択肢が、そのまま行動を止める重しになります。人は、選択肢が増えるほど、選ぶこと自体に疲れて、決断を先延ばしにします。親切のつもりで並べたボタンが、皮肉にも、行動をためらわせているのです。ランディングページでは、この点をとくに厳しく守ってください。一本道の終わりに扉が複数あれば、それはもう一本道ではありません。

ボタンに書く言葉も、成果を左右します。「送信」や「こちら」で済ませず、その先の行動が見える言葉にします。「無料で資料を受け取る」「30分の相談を予約する」のように、押した後に何が起きるかが分かる言葉のほうが押されます。押すことで何が得られるのかが伝わると、迷っている人の背中を押せます。

行動を促すボタンは、ページの最後だけでなく、途中の心が動いた場所にも置いておきます。すでに気持ちが固まった人が、最後まで待たずにすぐ行動できるようにするためです。ただし、置くボタンは、すべて同じ1つの行動へ向かうものに統一してください。行き先を1つにそろえることが、迷わせない一本道の要です。

締めの作り方 やってしまいがちなこと 正しいやり方
出口の数 複数の行動を並べる 1つの行動に絞る
ボタンの言葉 「送信」とだけ書く その先の行動を言葉にする
ボタンの位置 最後に1つだけ置く 心が動いた場所にも置く
行き先 ボタンごとに違う場所へ すべて同じ行動へそろえる

書く順番のコツ — 顧客の言葉を集めてから書く

いざ書き始めるとき、いきなり文章を書き出さないことをおすすめします。先に、材料を集める工程を挟んでください。集めるのは、顧客が実際に使っている言葉です。過去の問い合わせ、商談の録音、寄せられた感想。ここから、顧客が悩みをどう表現し、解決してどう感じたかの生の言葉を書き出します。この言葉の束が、ページ全体の材料になります。プロのライターが良いランディングページを書けるのは、文章がうまいからというだけではありません。取材で顧客の言葉を丁寧に集めているからです。逆に言えば、材料さえそろえば、文章のうまさに自信がなくても、心に届くページは作れます。まず集める、それから書く。この順番を守るだけで、書けないという悩みの大半は消えます。

材料がそろってから、上から下への流れに沿って、その言葉を配置していきます。最初の画面には、いちばん切実な悩みの言葉を。悩みの部分には、顧客が語った困りごとを。証拠の部分には、実際の感想を。こうして、想像に頼らず現実の言葉で組み立てると、ページ全体に嘘のない厚みが出ます。書けないと悩む多くの原因は、書く力の不足というより、書く材料を集めていないことにあります。

作った後に必ずやること

ランディングページは、公開して終わりではありません。むしろ、公開してからが本番です。最初に作った案が正しかったかどうかは、実際に訪れた人の動きを見るまで分かりません。作りっぱなしにせず、数字を見ながら少しずつ直していく前提で臨んでください。

見るべき数字はいくつかあります。どれくらいの人が訪れて、そのうち何人が最後の行動まで進んだか。どこまで読んで離脱したか。これらを追うと、どこで人がつまずいているかが見えてきます。最初の画面で多くが離れているなら、そこの言葉が響いていない。最後まで読むのに行動しないなら、証拠か、行動への案内に弱さがある。数字が、次に直す場所を教えてくれます。感覚で「なんとなくここが悪そうだ」と直すと、たいてい見当が外れます。人がどこで離れているかは、思い込みと現実がずれていることが多いからです。無料の道具で、どこまで読まれ、どこで離れているかを見れば、直すべき場所は迷わず決まります。勘に頼らず、数字に教えてもらう。これが、ページを育てるいちばん確実な進め方です。

直すときは、一度に複数の場所を変えないでください。同時に直すと、数字が動いても、どの変更が効いたのか分からなくなります。1か所ずつ変えて、しばらく様子を見る。この地味な繰り返しが、ランディングページを育てるいちばん確実な方法です。完成した瞬間はゴールというより、そこがスタートだと考えてください。

見る数字 分かること 弱かったときに直す場所
訪れた人の数 そもそも見られているか 集客の入り口を増やす
最初の画面での離脱 関心をつかめているか 最初の一言を組み直す
途中での離脱 どこでつまずくか その手前の中身を見直す
最後の行動の数 ゴールに届いているか 証拠と行動への案内を強める

骨組みを先に描いてから中身を入れる

いきなり文章やデザインから作り始めると、途中で全体の流れが分からなくなり、行き当たりばったりのページになりがちです。そこで、先に骨組みだけを紙に描くことをおすすめします。上から下へ、どの順番で、どんな要素を置くのか。最初の画面には何を、その下には悩み、次に解決策、証拠、行動への案内。この並びを、四角と見出しだけの簡単な図で描いておくのです。

骨組みの段階では、色も写真もいりません。むしろ、見た目の要素を入れないほうが、流れそのものに集中できます。この骨組みを見ながら、上から順に「ここで訪れた人は何を感じるか」「次に進みたくなるか」を確かめていきます。流れに無理があれば、この段階なら簡単に組み替えられます。中身を作り込んだ後で流れの間違いに気づくと、直すのに大きな手間がかかります。骨組みで流れを固めてから中身を入れるのが、遠回りに見えて確実な順番です。

作る順番 この段階でやること やらないこと
骨組みを描く 要素の並びと流れを決める 色や写真は入れない
中身を入れる 顧客の言葉で文章を書く 見た目の作り込みは後回し
見た目を整える 読みやすさを高める 流れの組み替えはしない

スマートフォンでの見え方を最優先する

いまや、ランディングページを見る人の多くは、スマートフォンの小さな画面で見ています。ところが、作る側はパソコンの大きな画面で作業しがちです。この差を意識しないと、パソコンではきれいに見えるのに、スマートフォンでは要点が下に押しやられ、最初の画面に肝心の一言が入っていない、という取りこぼしが起きます。

小さな画面では、1つの画面に入る情報が限られます。だからこそ、いちばん伝えたい悩みの言葉と、次に進むボタンを、画面の上のほうに置く必要があります。長い一文は、小さな画面で読むと圧迫感を生むので、短く区切ります。作ったら必ず、自分のスマートフォンで開いて、最初の画面で心をつかめているか、ボタンが押しやすいかを確かめてください。パソコンで完璧でも、小さな画面での見え方を確かめない限り、この取りこぼしには気づけません。

小さな画面で起きること 訪問者への影響 直し方
最初の画面に要点が入らない 肝心の一言を見る前に離れる 悩みの言葉を最上部へ置く
ボタンが下に押しやられる 次の一歩が見つからない ボタンを上のほうにも置く
文字が詰まって読みにくい 読む気をなくす 一文を短く区切る

広告とランディングページは1セットで考える

ランディングページは、多くの場合、広告とセットで使われます。広告をきっかけに訪れた人が着地する場所が、ランディングページだからです。このとき大切なのが、広告で見せた言葉と、ランディングページの最初の画面の言葉を、きちんとつなげることです。広告で「手作業を減らす」とうたっておきながら、着地したページの最初に別の話が書いてあると、訪れた人は「思っていたのと違う」と感じて、すぐ離れます。

広告をクリックした人は、その広告の言葉に惹かれて来ています。だから、着地したページの最初の画面で、その広告の言葉をもう一度受け止めてあげると、「ここで合っている」と安心して読み進めます。広告とランディングページを別々の作業と切り離さず、広告で約束したことに、ページの冒頭で応える。この1セットの設計ができていると、せっかく広告費をかけて連れてきた人を、着地の瞬間に取りこぼさずにすみます。

広告との関係 ずれているときの結果 そろえ方
広告の言葉と最初の画面 思っていたのと違い離脱する 広告の言葉を冒頭で受け止める
広告の対象とページの対象 関心のずれた人が来る 同じ1人に向けてそろえる
広告の約束とページの中身 期待外れで信頼を失う 約束したことにページで応える

「よくある質問」を証拠の一部として使う

ランディングページの後半に、よくある質問をまとめて置くと、証拠を補う働きをします。訪れた人は、行動する手前で、いくつもの小さな疑問や不安を抱えています。値段はどうなるのか、途中でやめられるのか、うまくいかなかったらどうなるのか。これらの疑問を残したままだと、最後の一歩で足が止まります。よくある質問は、その疑問に先回りして答え、不安を1つずつ解いていく場所です。

ここに並べる質問は、思いつきで作るものではありません。実際に顧客から寄せられた質問、商談でよく聞かれる質問を集めて、正直に答えます。都合の悪い質問を避けると、かえって不信を招きます。むしろ、答えにくい質問にこそ正面から答えると、その誠実さが信頼につながります。よくある質問は、体裁を整える飾りとして置くものではありません。行動の手前の不安を消すための、大切な一区画です。

よくある質問の作り方 弱いやり方 効くやり方
質問の集め方 思いつきで作る 実際に聞かれた質問を集める
答え方 都合の悪い質問を避ける 答えにくい質問にも正直に答える
置く目的 体裁を整える 行動の手前の不安を消す

時間をかけて育てる小さな試し方

公開した後、数字を見て直していくとき、いきなり大きく変えないことが大切です。まずは、いちばん影響の大きい最初の画面の一言から試します。悩みを言い当てる言葉を1つ書き換えて、しばらく数字を見る。それで最初の画面での離脱が減れば、その言葉が効いたと分かります。効かなければ、また別の言葉を試す。この小さな試しの積み重ねが、ページを少しずつ強くしていきます。

試すときは、変えた場所と、その後の数字を記録しておいてください。記録がないと、何を試して何が効いたのかが分からなくなり、同じ試行を繰り返してしまいます。月に一度、変えた場所と数字の変化を並べて見る習慣をつけると、自分のページが何に反応するのかが、だんだん分かってきます。この積み重ねが、どんな教科書よりも確かな、あなたの商品に固有の知識になります。世の中のランディングページの教科書は、あくまで一般論です。あなたの商品に、あなたの顧客に、何がいちばん効くのかは、あなた自身が試して確かめるしかありません。その意味で、公開後の小さな試しの記録は、他社には真似のできない、あなただけの財産になっていきます。

試す順番 先に試す場所 理由
1番目 最初の画面の一言 影響がいちばん大きい
2番目 行動への案内の言葉 最後の一歩を左右する
3番目 証拠の見せ方 不安の消え方を変える

よくある失敗

最後に、ランディングページでよくある失敗をまとめておきます。どれも、良かれと思ってやったことが裏目に出る形をしています。知っておくだけで、多くの遠回りを避けられます。

いちばん多いのが、情報を盛り込みすぎることです。せっかく作るのだからと、あれもこれも載せた結果、一本道が寄り道だらけになり、どこにも進めないページになります。次に多いのが、自分たちの言いたいことばかりを語ることです。会社の歴史やこだわりが長々と続き、訪れた人の悩みには一言も触れていない。主役は訪れた人であって、会社ではありません。訪れた人が知りたいのは、あなたの会社の物語というより、自分の悩みが解決するかどうかです。会社の話は、その解決を裏づける証拠として、必要なぶんだけ後ろに添えれば足ります。主役の座を訪れた人に譲り、自分は案内役に回る。この立ち位置の切り替えが、成果を分けます。そして、デザインの見た目にこだわりすぎて、肝心の中身が後回しになる失敗も多く見られます。

よくある失敗 なぜ起きるか 避け方
情報を盛り込みすぎる せっかくだから全部載せたい 目的に必要な情報だけ残す
自社の話ばかりする 自分たちの思いを伝えたい 訪れた人の悩みから始める
見た目を優先する きれいなら成果が出ると思う 中身の流れを先に固める
出口を複数置く 選択肢が多いほど親切だと思う 行動を1つに絞る

よくある質問

Q. デザインの知識がなくても作れますか。

作れます。ランディングページの成果を決めるのは、デザインの美しさより、何をどの順番で伝えるかという中身の設計です。まずは、目的を1つに絞り、誰に向けて書くかを決め、上から下への流れに沿って言葉を並べる。この設計さえしっかりしていれば、見た目は簡単な道具でも十分に成果は出ます。見た目を磨くのは、中身を固めた後です。

Q. 文章が長くなりそうですが、長いと読まれませんか。

長さそのものは問題ではありません。読み手にとって必要な情報が、必要な順番で並んでいれば、長くても最後まで読まれます。問題なのは、関係のない情報で長くなることです。目的に必要な情報だけに絞れば、結果として適切な長さに収まります。削るべきは長さそのものより、目的に関係のない寄り道です。

Q. 他社のランディングページを参考にしてもいいですか。

流れの参考にするのは有効です。上から下へ、どういう順番で心を動かしているかを読み解くと、勉強になります。ただし、言葉や中身をそのまま真似ても、成果は出ません。あなたの商品と、あなたの顧客の言葉は、その会社とは違うからです。参考にするのは構成の流れだけにして、中身は自社の顧客の言葉で埋めてください。

Q. どれくらいで成果が出ますか。

公開したその日から数字は取れますが、最初の案がそのまま最適とは限りません。数字を見て、つまずいている場所を1か所ずつ直していく中で、少しずつ成果が上がっていきます。公開はゴールというよりスタートです。育てる前提で臨むと、途中の数字に一喜一憂せずにすみます。

Q. 何を書けばいいか、どうしても思いつきません。

書けないときは、書く材料が足りていないことがほとんどです。まず、過去の問い合わせや商談の記録から、顧客が使った言葉を書き出してください。その言葉の束を、上から下への流れに沿って並べるだけで、ページの骨格ができます。ゼロから文章をひねり出そうとせず、現実の言葉を集めることから始めてください。

まとめ

ランディングページの成果を分けるのは、デザインの美しさではありません。訪れた1人に対して、たった1つの行動へ、迷わず進んでもらう設計ができているかどうかです。うまくいくページは、例外なく引き算でできています。言いたいことを全部載せるのをやめ、相手が知りたい一点と、進んでほしい一歩だけを残す。この謙虚さが、成果を生みます。

手順は決まっています。目的を1つに絞り、誰に向けて書くかを1人に定め、顧客の言葉を集め、上から下への流れに沿って並べ、出口を1つに絞る。そして公開した後は、数字を見ながら1か所ずつ育てていく。白紙を前に固まっているなら、まず、いちばん商品を必要としている1人を思い浮かべ、その人の悩みを、その人の言葉で1行書いてみてください。そこから、あなたのランディングページは動き出します。

今日できる点検

点検する場所 いま確かめること 今日やること
目的 行動が1つに絞れているか 取ってほしい行動を1つ書く
対象 誰に向けているか 具体的な1人を思い浮かべる
最初の画面 悩みを言い当てているか その人の悩みを1行で書く
証拠 読者が自分を重ねられるか 近い一例を1つ選ぶ
出口 1つに絞れているか 余分な出口を消す

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この記事を書いた人

中野輝規のアバター 中野輝規

合同会社謙虚 代表社員。20代から、売る言葉だけを仕事にしてきました。電話営業で受話器を握っていた時代から、数千社のWEB集客に関わったいままで。詳しいプロフィールはこちら

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