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404ページを問い合わせの入口に変える 捨てている見込み客を拾う設計

2026 8/22
magnifier

自社サイトで、存在しないURLを開いたときに出てくるあの画面を、最後に見たのはいつでしょうか。多くの会社で、そこには白い背景に「お探しのページは見つかりませんでした」の一行だけが置かれています。作った覚えすらない、という方も少なくありません。

ところが、その画面にたどり着いた人の顔ぶれを想像してみると、話が変わってきます。その人は、たまたま通りかかった通行人ではありません。自社の名前を検索したか、以前ブックマークしたページを開いたか、誰かに紹介されたリンクを踏んだか、名刺やチラシに書かれたURLを手で入力したか。どの経路も、自社を探して動いた人だけが通る道です。

この話をご相談の場ですると、「うちの404、どうなってるんだろう」と、その場でスマートフォンを取り出す経営者の方がいます。開いてみると、たいてい真っ白な一行だけの画面が出てきます。そこで決まって出るのが「これ、もったいないですね」という一言です。もったいない、という感覚は正しいと考えています。せっかく自社を探して来た人を、玄関で「ありません」とだけ告げて帰しているのですから。

この記事では、404を減らす技術的な話は後半に回し、まず404に着地してしまった人をどう拾うかを組み立てます。読み終えたときに、自社サイトで今日直す場所が1つ決まっている状態を目指します。

目次

404ページに着地する人は 自社を探して来た人である

404というのは、サーバーが「その住所にページはありません」と返している状態を指す番号です。番号そのものに善悪はありません。問題になるのは、その番号を受け取った人が、そこから先へ進めないまま帰ってしまうことです。

ここで一度、404に着地する人の内訳を分けてみます。分けてみると、それぞれに違う言葉をかけるべきだとわかります。

404にたどり着く4つの経路

どこから来たか その人にいま起きていること 次にすること
検索結果から来た 目的の情報を探している最中で、答えが載っているはずのページが消えている 同じ話題の生きているページへ、その場で案内する
自社サイト内のリンクから来た 回遊の途中で行き止まりに当たり、サイトへの信頼が下がりかけている 切れたリンクを特定して直す。優先度は最も高い
ブックマークや過去のメールから来た 以前に自社と接点があった人で、再訪の意思がある 問い合わせ導線と主要ページを目立つ位置に置く
名刺や印刷物のURLを手で入力した 打ち間違いか、印刷物のURLが古い。相手は自社に用がある サイト内検索の窓と代表的な入口を並べる

4つのうち3つは 見込み客に近い

この表を眺めると、ある事実が見えてきます。4つの経路のうち、少なくとも3つは自社に対して能動的に動いた人です。ブックマークを開いた人、名刺のURLを打った人、検索結果から自社の記事を選んだ人。いずれも、広告費をかけて集めたどの流入より濃い層です。

それを、一行の「見つかりませんでした」で帰している。ここに手を入れる価値がある、というのがこの記事の立場です。

「見つかりませんでした」で終わると何が起きるか

行き止まりに当たった人の行動は、だいたい3つに分かれます。1つ目は、ブラウザの戻るボタンを押して検索結果に戻り、そのまま他社のページを開く。2つ目は、タブを閉じて終わる。3つ目は、社名でもう一度検索し直してトップページから入り直す。

3つ目まで粘ってくれる人は、かなり熱量の高い層です。そして残念ながら、多数派は1つ目と2つ目です。せっかく自社まで来た人を、検索結果へ押し戻して他社に渡している。この構図を止めるのが、404ページの設計の目的です。

まず自社の404がどう見えているかを確かめる

手を入れる前に、現状を自分の目で見ます。ここを飛ばすと、直すべき場所を外します。

存在しないURLを自分で開いてみる

自社サイトのアドレスの後ろに、意味のない文字列を足して開きます。たとえば「/test-404-check」のような、まず存在しない住所です。これで出てくる画面が、いま見込み客が見ている画面そのものです。

このとき見るべきは、見た目の格好よさではありません。見るべきは、その画面から次にどこへ行けるかが示されているかどうかです。ヘッダーとフッターだけが表示されて本文が空、という状態も実際によくあります。

サーバーが404を返しているかを確かめる

見た目が「ページが見つかりません」でも、サーバーは「正常です」を意味する200を返していることがあります。この食い違いは、検索エンジンから見ると厄介です。中身が空のページが正常なページとして扱われ、評価の対象に入ってしまいます。この状態は一般にソフト404と呼ばれます。

確認の方法は、ブラウザの開発者向け機能でネットワークの応答を見るのが確実です。技術者が社内にいない場合は、サイトを作った会社に「404ページが404を返しているか確認してほしい」と一行で依頼できます。この一行が言えるだけで、話が早く進みます。

スマートフォンでの見え方を確かめる

404ページは、後回しにされるページの代表格です。そのため、スマートフォンで開くと文字がはみ出す、ボタンが画面外に出る、といった崩れが残っていることがあります。訪問の大半がスマートフォンからである以上、確認は小さい画面から始めます。

自社の404を見るときの点検表

見る場所 いま起きている可能性 次にすること
画面に出ている文言 「見つかりませんでした」の一行だけで、行き先がない 行き先を3つ用意する。検索窓と主要ページと問い合わせ
サーバーが返す番号 見た目は404でも200を返している サイトの制作元に404を返すよう依頼する
スマートフォンの表示 文字のはみ出しやボタンの見切れ 横幅の指定を直す。実機で開いて確認する
ヘッダーとメニュー 通常のページと違うメニューが出る、または何も出ない 通常ページと同じ案内を出す
問い合わせへの導線 どこにもない 画面の中ほどに1つ置く

404が出る原因を4つに分ける

原因の分類は、後の判断に直結します。どの原因が多いかで、打つ手がまったく変わるためです。ここでは実務で扱いやすい4分類にします。

1つ目 サイト改修でURLが変わった

最も多く、最も損失が大きい原因です。サイトを作り直したとき、ページの住所の付け方が変わります。以前は「/service/consulting」だったものが「/services/consulting-service」になる、といった変化です。中身は残っているのに、住所だけが変わった状態です。

この場合、古い住所には検索エンジンからの評価も、外部からのリンクも、人のブックマークも残っています。それを丸ごと捨てているので、改修した途端に問い合わせが減った、という相談の裏側にはたいていこれがあります。

2つ目 記事や商品ページを消した

古い記事を整理した、終了したキャンペーンのページを消した、扱いをやめた商品を下げた。いずれも運用として自然な行為ですが、消したページに検索からの流入があった場合、その分がそのまま404に流れ込みます。

ここは判断が分かれるところで、後述する判断表の主戦場になります。単純に転送すればよい、という話にはなりません。

3つ目 打ち間違いと切れた共有リンク

名刺や封筒に印刷したURLを手で入力するとき、ハイフンの位置や末尾のスラッシュで間違いが起きます。メールやチャットに貼ったURLが途中で改行され、後半が切れたまま踏まれることもあります。SNSの投稿に貼ったリンクが、短縮の仕組みの都合で末尾に余計な記号を拾うこともあります。

この経路で来る人は、自社に用があることがほぼ確実です。だからこそ、404ページに検索窓を置く価値が最も高いのがこの層です。

4つ目 外部の古いリンクが残っている

取引先のサイト、業界の紹介記事、まとめページ、過去のプレスリリース。これらに貼られたリンクは、こちらの都合で書き換えられません。相手が更新してくれる保証もありません。

外部からのリンクは、検索エンジンから見ても価値のある入口です。ここが404になっているのは、看板だけ残して店を移転し、移転先を書かずにいるのと同じ状態です。

原因別の対応の分類表

原因の種類 いま起きていること 次にすること
改修でURLが変わった 中身は生きているのに古い住所が全滅している 新旧の対応表を作り、1対1で恒久転送を張る
ページを削除した 削除前の流入がそのまま行き止まりになっている 判断表にかけ、転送か404か410かを決める
打ち間違いと切れたリンク 自社に用がある人が入口を見失っている 404ページに検索窓と主要ページを置いて拾う
外部の古いリンク 紹介してくれた入口が行き止まりになっている 参照元を調べ、価値の高い順に転送を張る

Google Search Consoleで原因の内訳を調べる手順

ここまでは想像の話でした。実際にどの原因が多いかは、測らないとわかりません。無料で使えるGoogle Search Consoleに、必要な情報がそろっています。

手順1 インデックス作成のレポートを開く

左のメニューから、ページの登録状況を示すレポートを開きます。登録されなかった理由が一覧で並び、その中に「見つかりませんでした(404)」という項目があります。ここに並ぶURLが、検索エンジンが実際に404を受け取った住所です。

手順2 参照元ページを見る

個々のURLを選ぶと、そのURLがどこからリンクされているかを確認できます。ここが分類の決め手になります。参照元が自社サイト内なら、切れた内部リンクです。参照元が外部サイトなら、外の古いリンクです。参照元が見当たらないなら、削除済みのページを検索エンジンが記憶しているだけの可能性が高くなります。

手順3 一覧を書き出して分類する

レポートは一覧の書き出しができます。表計算ソフトに落として、URLの並びを眺めます。同じ階層のURLがまとまって404になっていれば、改修時の取りこぼしです。バラバラなら、削除と打ち間違いが混ざっています。

ここで作る列は3つで足ります。「URL」「推定される原因」「対応の方針」です。列を増やすほど手が止まります。

手順4 消したページに流入があったかを確かめる

同じGoogle Search Consoleの検索パフォーマンスの画面で、期間を長めに取り、URLで絞り込みます。消す前に表示回数やクリックがあったかどうかがわかります。ここに数字があるページは、転送する価値があります。数字がゼロに近ければ、404のままで構いません。

調査の手順表

手順 見るもの そこからわかること
1 レポートを開く ページの登録状況にある404の一覧 いくつの住所が行き止まりになっているか
2 参照元を見る 各URLのリンク元 内部リンク切れか、外部からの流入か
3 一覧を書き出す URLの階層の並び 改修の取りこぼしか、単発の削除か
4 流入を確かめる 検索パフォーマンスの過去データ そのページを転送する価値があるか
5 分類を確定する 3列の一覧表 次の判断表にかける準備が整う

転送を張るか 404のままにするかの判断表

ここがこの記事の核です。404を見つけたらとりあえず転送する、という運用は事故のもとになります。判断の軸を先に決めておきます。

判断の軸は3つある

1つ目は、移転先に同じ用が足せる中身があるか。2つ目は、そのURLに過去の流入や外部リンクがあるか。3つ目は、そのページを今後もう作らないと決めているか。この3つで、ほぼすべてのケースが分かれます。

恒久転送を張るべき場合

中身が別の住所に移っただけなら、迷わず301の恒久転送を張ります。改修でURLが変わったページ、統合して1本にまとめた記事、商品名を変えたページ。いずれも、行き先で読者の用が足ります。

大切なのは1対1で張ることです。10本の記事を1本の記事に統合したなら、10本すべてをその1本へ向けます。関係のない10本を一括でトップページへ向けるのは、この後で説明する事故になります。

404のままでよい場合

終了したキャンペーンのページ、テスト用に作って消した住所、打ち間違いで生まれた存在しない住所。これらは404のままが正解です。検索エンジンは、存在しない住所に404が返ってくることを異常だと考えません。むしろ、無理に転送するほうが混乱を招きます。

Googleも、存在しないURLについて404が返ることは正常な状態だと案内しています。数が多いこと自体を怖がる必要はありません。

410で「消した」と伝える場合

410は「以前あったが恒久的に削除した」を意味する番号です。二度と復活させないと決めているページに使います。404と比べて、検索エンジンが再訪する回数が早く減る傾向があります。大量のページを整理したときに、クロールの無駄を減らす目的で使います。

ただし、判断に迷うなら404で構いません。410は取り消しの効きにくい宣言なので、確信があるときに使います。

実務で使う判断表

あなたのページの状態 いま起きていること 次にすること
中身は残っていて住所だけ変わった 評価と外部リンクが古い住所に取り残されている 新しい住所へ1対1で301の恒久転送を張る
複数の記事を1本に統合した 統合前の住所すべてが行き止まりになっている 統合先の1本へ、旧住所すべてから転送を張る
削除したが検索からの流入があった 入口を1つ失い、その分の問い合わせが消えている 最も近い話題の生きたページへ転送する
削除して流入もなかった 特に損失は出ていない 404のまま残す。手を入れない
終了した企画や期間限定の案内 読者が古い条件で判断する危険がある 404のまま残すか、後継の案内へ転送する
二度と復活させないと決めている 検索エンジンが繰り返し訪問し続けている 410を返して恒久的な削除を伝える

ケース別の早見表

よくある場面 過去の流入や外部リンク 判断
サイト全面改修でURLの付け方を変えた ほぼ全ページにある 全件を対応表にして恒久転送
取り扱いをやめた商品のページ 指名で検索されている 後継商品か一覧ページへ転送
採用募集の終了した求人ページ ほぼない 採用情報の一覧へ転送するか404
去年の年末セールのページ 季節だけある 今年の案内が出るまで404
存在しない住所への打ち間違い ない 404のまま。404ページで拾う

一括でトップページへ転送してはいけない理由

実務でいちばん多い事故がこれです。404が大量に出ているのを見て、まとめてトップページへ転送する設定を入れてしまう。手っ取り早く見えますが、2つの問題が起きます。

検索エンジンにソフト404と判定される

読者が求めた内容と関係のないページへ飛ばすと、検索エンジンは「これは実質的にエラーと同じだ」と判断します。この状態がソフト404です。こうなると、古い住所が持っていた評価は行き先へ引き継がれません。転送を張った意味が消えます。

読者の期待を裏切る

特定の記事を読もうとした人が、いきなりトップページに放り出される。これは案内としてかなり不親切です。読者からすれば、自分が何を押し間違えたのかもわかりません。行き止まりの404より、体験としては悪くなることさえあります。

一括転送とその代わりの手

やりがちな設定 そこで起きること 代わりにすること
404をすべてトップへ転送 ソフト404と判定され評価が引き継がれない 1対1の対応表を作って個別に転送する
階層ごとまとめて上位ページへ転送 読者が求めた記事にたどり着けない 該当がない住所だけ404に戻す
存在しない住所も転送対象に含める 打ち間違いの人が毎回トップに飛ばされる 404を返し、404ページの検索窓で拾う
転送を張ったまま放置 転送が何重にも連なり表示が遅くなる 年に1度は転送の一覧を見直す

404ページに置くべきもの

ここからが本題の後半です。転送で拾いきれなかった人が着地する場所を、受付窓口として組み立てます。

いま何が起きたかを一行で伝える

最初の一行は、状況の説明に使います。「お探しのページは移動または削除されました」で十分です。専門用語で状態コードを説明する必要はありません。読者が知りたいのは、自分が悪いのか、サイトが悪いのか、次にどうすればよいのか、この3点だけです。

サイト内検索の窓を置く

打ち間違いで来た人と、古いリンクで来た人にとって、最も効くのが検索窓です。404ページに置く要素の中で、優先度が最も高いのがこれだと考えています。目的が明確な人に、目的地を自分で探してもらう手段を渡すからです。

窓は画面の上のほうに、大きめに置きます。小さく端に置くと使われません。

よく読まれているページへの導線を置く

検索窓を使わない人のために、行き先の候補を並べます。並べるのは、アクセス解析で上位に来るページと、問い合わせにつながっているページです。5つ前後が扱いやすい数です。

ここで、思いつきで並べないことが大切です。数字を見て、実際に読まれているページを置きます。

問い合わせと相談の導線を置く

404に来た人の一部は、探している情報がサイトのどこにもない人です。その人には、直接聞ける場所を渡します。問い合わせフォームへの導線を、画面の中ほどに1つ置きます。

404ページは、売り込みが最も嫌われにくい場所でもあります。読者は困っている最中で、助けを求めている状態だからです。そこに「わからないことは直接お聞きします」と置くのは、押し売りになりません。

置いてはいけないもの

凝ったアニメーション、長い謝罪文、自社の理念の説明。いずれも読者の用を足しません。404ページに来た人は、目的地へ行きたいだけです。装飾に時間をかけるより、行き先を増やすほうが結果につながります。

404ページの構成要素

置くもの 誰のために置くか 作り方の目安
状況を伝える一行 何が起きたかわからず不安な人 「移動または削除されました」と平易に書く
サイト内検索の窓 打ち間違いと古いリンクで来た人 画面上部に大きく置く。入力例を添える
主要ページへの導線 検索窓を使わない人 アクセス解析の上位から5つ前後
問い合わせへの導線 サイトに答えがない用件を持つ人 画面の中ほどに1つ。文言はやわらかく
トップページへの導線 入り直したい人 最下部に1つ。目立たせすぎない
通常のメニュー すべての訪問者 他のページと同じヘッダーを出す

業種によって置くものを変える

404ページに置く導線は、業種で優先順位が変わります。同じ型を全社に当てはめると、効きが鈍ります。

サイトの種類 404に来る人の多い用件 優先して置くもの
BtoBのサービスサイト サービス内容と事例を探している サービス一覧と事例一覧、相談の導線
ECサイト 売り切れや取り扱い終了の商品を探している 検索窓と、同じ分類の商品一覧
店舗や医院のサイト 営業時間と場所と予約の方法 基本情報と予約の導線を最優先
記事を多く持つサイト 消えた記事の内容を探している 検索窓と、近い話題の記事一覧
採用を主目的とするサイト 募集中の職種を探している 募集一覧と、応募の導線

404ページの文言の作り方

文言は、置く要素と同じくらい結果を変えます。ここは書き手の腕が出るところです。

謝りすぎない

「大変申し訳ございません」を何行も重ねる必要はありません。読者は謝罪を求めていません。長い謝罪は、行き先を探す視線の邪魔になります。一行で状況を伝えて、すぐ次の案内に移ります。

読者の目的を言い当てる

効く文言は、読者が何をしようとしていたかを先回りして言うものです。「サービスの内容をお探しでしたら、こちらにまとめています」と書けば、読者は自分のことだと気づきます。汎用的な「ご不便をおかけします」より、はるかに動きます。

そのまま使える文言の例

置く場所 避けたい書き方 置き換える書き方
見出し 404 エラー お探しのページが見つかりませんでした
説明の一行 不正なリクエストです ページが移動したか、削除された可能性があります
検索窓の上 検索 お探しの内容を入力してください
一覧の見出し 関連ページ よく読まれているページ
問い合わせの導線 お問い合わせはこちら 見つからない場合は直接お答えします

404に来た人を数える

作りっぱなしにすると、効いているかどうかがわかりません。数える仕組みを最初に入れます。

404ページの閲覧数を見る

アクセス解析で、404ページのページビューを見られるようにします。多くの環境では、404ページのタイトルに固有の文字列を入れておくと、集計画面で絞り込めるようになります。この一手間で、毎月の推移が追えます。

どの住所で404が出たかを記録する

閲覧数だけでは手が打てません。どのURLで404が出たかを一緒に記録します。集計してみると、上位のいくつかが全体の大半を占めているのが普通です。上位から順に手を入れれば、少ない手数で効きます。

404から先へ進んだ割合を見る

最終的に見たいのはこの数字です。404ページに着地した人のうち、何割が別のページへ進んだか。この割合が上がっていれば、置いた導線が効いています。逆に、直帰したまま変わらないなら、置く要素を組み替えます。

見る数字の一覧

見る数字 その数字が示すこと 次にすること
404ページの月間閲覧数 行き止まりに当たっている人の総量 多いなら原因の内訳から調べる
404が出た住所の上位 どこを直せば効くか 上位から順に転送か復旧を判断する
404から次のページへ進んだ割合 置いた導線が使われているか 低いなら検索窓の位置と大きさを直す
404を経由した問い合わせ数 拾えた見込み客の実数 ゼロなら問い合わせ導線の文言を変える
内部リンク切れの件数 自社サイトの品質そのもの ゼロを目指して毎月確認する

サイト改修で404を大量発生させない手順

ここまでは、すでに出ている404への対処でした。最後に、これから起きる事故を防ぐ手順を置きます。サイトを作り直す予定がある方は、この節だけでも制作会社に共有する価値があります。

改修前に現在のURLの一覧を作る

公開されているすべての住所を書き出します。サイトマップのファイルから取るのが最も速く、Google Search Consoleの検索パフォーマンスから流入のあるURLを取るのが最も実務的です。この一覧がないまま改修に入ると、後から取り返せません。

新旧の対応表を作る

書き出した一覧に、新しい住所の列を足します。移転先がないページには「削除」と書き、削除の理由も書きます。この表が、そのまま転送設定の指示書になります。

流入の多い順に並べておくと、時間が足りなくなったときに上から片付けられます。

公開当日にやること

新サイトを公開したら、対応表の上位から順に、実際に古い住所を開いて新しい住所に着地するかを確かめます。設定したつもりで効いていない、という事故はここで見つかります。数十件を目視で確認するだけで、大きな損失を防げます。

公開後2週間の確認

Google Search Consoleの404の一覧は、すぐには更新されません。公開の1週間後と2週間後に見に行き、想定外の住所が404になっていないかを確認します。この2回の確認を予定に入れておくと、取りこぼしが残りません。

改修の工程表

時期 やること 怠ると起きること
改修の着手前 現在のURLと流入の一覧を書き出す 何を失ったかすらわからなくなる
設計中 新旧の対応表を流入の多い順に作る 重要なページの転送が漏れる
公開の直前 転送設定を入れ、検証環境で確かめる 公開後に慌てて設定して事故を招く
公開当日 上位の住所を実際に開いて着地を確認する 設定したつもりのまま数週間放置される
公開後2週間 404の一覧を2回見に行く 想定外の404が残り続ける

404を放置したときに起きること

放置の代償は、じわじわと出ます。急に問い合わせが止まるわけではないため、原因として疑われにくいのが厄介なところです。

放置している状態 半年後に起きていること 気づくきっかけ
改修で旧URLを捨てた 検索からの流入が戻らないまま定着する アクセス解析の前年比較
内部リンクが切れている 読者の回遊が止まり、滞在時間が下がる 読者からの指摘、または閲覧の推移
404ページが一行だけ 拾えたはずの再訪者を毎月取りこぼす 404ページの閲覧数と直帰の数字
ソフト404を返している 中身のないページが評価の対象に残る Google Search Consoleの警告
外部の古いリンクを放置 紹介してくれた入口が死んだままになる 参照元の一覧の確認

会社の規模別に どこから手をつけるか

すべてを一度にやる必要はありません。手持ちの時間と人手で、順番が変わります。

いまの状況 最初にやること 次の一手
担当者が兼任で、時間が取れない 404ページに検索窓と主要ページを置く Google Search Consoleで404の上位だけ見る
サイト改修を検討している 現在のURLと流入の一覧を書き出す 新旧の対応表を制作会社に渡す
改修が終わって流入が落ちた 旧URLの一覧と転送設定を突き合わせる 漏れた分に1対1の転送を張る
記事を多く抱えている 内部リンク切れをゼロにする 削除した記事を判断表にかけ直す
すでに一括転送を入れている 一括の設定を止めて404に戻す 対応表を作り、個別に張り直す

よくある質問

404の数が多いと検索順位が下がりますか

存在しないURLに404が返ること自体は、正常な状態として扱われます。数が多いだけで順位が下がるという単純な関係にはありません。気にすべきなのは、本来生きているべきページが404になっている場合です。その場合は、失った流入の分だけ結果に響きます。

削除したページはすべて転送すべきですか

いいえ。判断の基準は、移転先に同じ用が足せる中身があるかどうかです。行き先が用を足せないなら、404のまま残すほうが読者にとって親切です。関係のないページへ飛ばすと、検索エンジンからも実質的なエラーとして扱われます。

404ページはサイト内検索だけで十分ですか

検索窓の優先度は最も高いものの、それだけでは足りません。検索窓を使う人は一部で、多くの人は目に入った導線を押します。よく読まれているページの一覧と、問い合わせへの導線を合わせて置いてください。

404ページを凝ったデザインにする価値はありますか

見た目の工夫が話題になることはありますが、問い合わせの数に効くのは導線の設計です。限られた時間があるなら、検索窓の位置と、並べるページの選び方に使ってください。装飾はその後です。

410はいつ使えばよいですか

そのページを二度と復活させないと決めているときだけです。大量のページを整理したときに、検索エンジンの再訪を早く減らす目的で使います。迷いがあるなら404で構いません。410は取り消しの効きにくい宣言です。

まとめ

404ページの話は、技術の話に見えて、実は集客の話です。そこに着地している人は、自社を探して動いた人です。検索結果を経由した人、ブックマークを開いた人、名刺のURLを打った人。どれも、広告で集めた流入より濃い層です。

やることは3段構えです。1つ目に、いま出ている404の原因をGoogle Search Consoleで分類する。2つ目に、判断表にかけて、転送するものと404のまま残すものを分ける。3つ目に、それでも404に着地する人のために、検索窓と主要ページと問い合わせの導線を置く。

このうち、いちばん早く手が付くのは3つ目です。原因の調査は時間がかかりますが、404ページに検索窓を1つ置くのは、今日中に終わります。そして効果が出るのも、そこがいちばん早いです。

自社サイトの404ページを、いますぐ開いてみてください。そこに行き先が1つも書かれていないなら、直す場所はもう決まっています。

今日できる点検

点検すること やり方 これができていないなら
自社の404を自分の目で見る 存在しない住所を打って開く 行き先を3つ置く作業を今日中に始める
スマートフォンで開く 実機で同じ住所を開く 横幅の指定を制作元に直してもらう
404の一覧を確認する Google Search Consoleでページの登録状況を開く 今日は一覧を書き出すところまでやる
上位5件の原因を分ける 参照元が内部か外部かを見る 内部リンク切れから先に直す
問い合わせ導線があるか見る 404ページに導線が1つあるか数える 画面の中ほどに1つ追加する
一括転送が入っていないか見る 存在しない住所がトップに飛ぶか確かめる 設定を止めて404に戻す

自社のどこが詰まっているか分からない場合は、ホームページ集客で詰まる3つの場所もあわせてご覧ください。

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