記事に目次を置くかどうかで手が止まる。この迷いは、たいてい「置いたほうがいいらしい」という話だけを聞いていて、置いたあとに何が起きるかを見たことがないときに起こります。
目次は読者を記事の中へ運ぶ乗り物です。乗り物である以上、行き先が良ければ読者は先へ進み、行き先が悪ければ読者は降りて帰ります。帰る先は前のページ、つまり検索結果の一覧です。目次を置いた瞬間に、記事の途中から出ていく道を自分でひとつ作っている、という言い方もできます。
中小企業のサイトを一緒に見ていると、目次まわりで同じ場面によく出会います。目次はきれいに並んでいる。項目数も十分ある。それなのに、その記事から問い合わせが生まれていない。開いてみると、目次から飛んだ先の見出しの下に、答えらしい文が1つも書かれていません。前置きが3行あって、その次に別の見出しが来る。読者は自分でクリックして飛んだのに、そこには何もなかったわけです。
この記事では、目次を「置く」「置かない」の二択で決める考え方を一度手放します。かわりに、記事の型を先に決めて、その型ごとに目次の扱いを決める順序で整理します。読み終えたときに、自社サイトのどの記事の目次をどう直すかが1つ決まっている状態を目指します。
目次を置いたのに読まれない記事で、実際に起きていること
目次の話は「設置するとユーザビリティが上がる」で終わりがちですが、上がるのは条件がそろったときだけです。まずは、うまくいっていない記事で何が起きているかを見ます。
目次は入口の飾りではありません。記事の中の分岐点です
読者が記事を開いてから最初にする判断は「ここに自分の答えがあるか」です。目次はその判断を助ける道具として働きます。ここまでは多くの記事が書いているとおりです。
見落とされやすいのは、目次が判断を助けるだけでなく、判断を早めてしまうことです。目次を見た読者は、本文を1行も読まずに「ここには無い」と結論を出せます。目次が無ければスクロールしながら少しずつ読み、途中の一文で興味を持ったかもしれない読者が、目次があるおかげで数秒で離脱できるようになります。
これは目次の欠点ではありません。記事の中身が読者の疑問に答えていないことが、目次によって早く露見しただけです。ただし、露見の速さを設計に組み込んでおかないと、良い記事まで巻き添えにします。
飛んだ先で答えが見つからないと、読者は記事に戻らない
目次の項目をクリックした読者は、そこに答えがあると期待して飛んでいます。期待して飛んだ先が空振りだったとき、その読者は上へスクロールして目次に戻ることをほとんどしません。1回試して外れたものを、もう1回試す理由が無いからです。
実際に起きるのは、ブラウザの戻る操作か、タブを閉じる操作です。どちらも検索結果の一覧へ帰る動きです。そして一覧に戻った読者は、次の記事を開きます。
目次の良し悪しは、見た目より着地点で決まる
目次のデザインを整える話は多いのですが、読者の体験を左右するのは着地点の側です。飛んだ先の見出しの直後に何が書かれているか。ここが目次の成否をほぼ決めます。
| 目次から飛んだ読者の状態 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 飛んだ先に答えの一文がある | 読者はその節を読み切り、前後の節へも移る | 他の見出しでも同じ形にそろえる |
| 飛んだ先が前置きから始まる | 読者は数行読んで下へスクロールし、途中で離脱する | 前置きを削り、結論の一文を先頭へ移す |
| 飛んだ先がすぐ次の小見出し | 中身が無い節だと判断され、記事全体の信用が落ちる | その見出しを削るか、内容のある節に統合する |
| 飛んだ先が想像と違う話 | 目次の言葉と本文の内容がずれている | 目次の項目名を本文の中身に合わせて書き直す |
| 飛んだ先が画像や表だけ | 読者は表の読み方が分からず止まる | 表の前に、その表で何が分かるかを1行書く |
「置く」「置かない」で迷うのは、問いの立て方がずれている
目次の要不要を一般論で決めようとすると、答えは出ません。同じサイトの中でも、目次が効く記事と邪魔になる記事が同居しているからです。
判断の材料は、文字数と読まれ方の2つ
目次の要不要を分けるものは、大きく2つです。1つ目は記事の長さ。短い記事に目次を置くと、目次だけで最初の1画面が埋まり、本文が始まる前に読者が疲れます。2つ目は読まれ方です。上から順に読んでほしい記事と、必要な箇所だけ読んでほしい記事では、目次の意味が正反対になります。
記事の型を先に決めると、目次の扱いが自動的に決まる
おすすめの順序は、記事を書き始める前に型を決めてしまうことです。型が決まれば目次の扱いは考えるまでもなく決まります。判断が属人的にならず、複数人で記事を作っている会社ほど効きます。
型を決めずに書いた記事は、あとから目次で救えない
型が定まらないまま書かれた記事は、調べもの向けの節と読み物向けの節が混ざります。この状態で目次を置くと、読者は自分に関係のある節を選べません。目次を直す前に、記事の型を1つに決め直すほうが早く直ります。
| 記事の型 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 調べもの型(用語や制度の説明) | 読者は特定の一項目だけを探しに来ている | 目次を開いたまま置き、見出しを検索語に寄せる |
| 手順型(設定や申請のやり方) | 読者は途中の工程から再開したい | 工程の番号を目次に入れ、H2の階層だけを出す |
| 比較検討型(選び方や判断基準) | 読者は自分の条件に合う節を探す | 条件を見出し名にして目次から選べるようにする |
| 読み物型(考え方や失敗談) | 読者は最初から順に読むと納得する | 目次を置かないか、閉じた状態で置く |
| 申込ページ(相談や資料の案内) | 途中へ飛ばれると説明の順序が崩れる | 目次を置かず、1本の流れとして読ませる |
目次が効く記事の条件
目次が効く記事には共通点があります。読者が「全部は要らない、この部分だけ欲しい」と思っている記事です。
調べもの型は目次の効果がもっとも大きい
制度の説明、用語の解説、料金体系の内訳といった記事は、読者の目的がはっきり分かれています。目次があれば、自分に関係のある節だけ読んで帰れます。この「読んで帰れる」体験は、次に別の疑問が出たときに同じサイトへ戻ってくる理由になります。
手順型は、途中から再開する読者のために目次を置く
設定手順や申請の流れを書いた記事は、1回で読み終える読者が少数派です。作業をしながら開き、途中で閉じ、翌日また開きます。このとき目次があると、前回どこまで進んだかを目次から選んで再開できます。目次の項目に工程の番号を入れておくと、再開の精度がさらに上がります。
比較検討型は、読者の条件を見出しにする
選び方を書いた記事では、読者は自分の条件に合う節だけを読みます。「従業員10名以下の会社の場合」「すでにサイトがある場合」のように条件そのものを見出しにすると、目次が診断表のように働きます。
長い記事ほど、目次の有無で読了の形が変わる
本文が長い記事は、目次が無いと全体像がつかめません。読者は「この記事はどこまで続くのか」が分からないまま読み進めることになり、途中で不安になって離脱します。目次は、その不安を先に解消する役割も持っています。
| 読者の来かた | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 用語の意味だけ知りたい | 本文の先頭から読ませると離脱する | 定義の節を目次の最上部へ置く |
| 手順の途中で止まっている | 該当の工程を探してスクロールしている | 目次の項目名に工程の番号を入れる |
| 自社に当てはまるか知りたい | どの節が自分向けか判断できない | 条件を見出しにして目次から選ばせる |
| 他社の記事も並行して見ている | 数秒で「あるか無いか」を判定される | 目次の上位3項目に核心の見出しを置く |
| あとで読み返すつもりで開いた | 再訪時に前回の位置が分からない | 見出しを短く固有名詞入りにして探しやすくする |
目次が邪魔になる記事の条件
逆に、目次を置くことで記事の力が落ちる型もあります。ここを見分けられるかどうかで、サイト全体の印象が変わります。
読み物型は、順序で納得を作っている
失敗談、考え方、事例の紹介といった記事は、前の節を読んでいることを前提に次の節が書かれています。目次から途中へ飛ばれると、前提の共有が抜けた状態で結論だけを読むことになり、読者には薄い主張に見えます。
短い記事の目次は、本文の存在を隠す
本文が2,000字前後の記事に目次を置くと、最初の画面が目次で埋まります。読者から見ると、開いた瞬間に本文が見えません。この状態は、記事の分量に対して構えが大きすぎる印象を与えます。
申込や相談へ導くページは、飛ばれた時点で説明が壊れる
相談の案内や資料の紹介といったページは、順序そのものが説得の道具です。目次を置くと、読者は「料金」や「よくある質問」へ先に飛びます。判断に必要な前提を読まないまま結論の節を読むので、断る理由だけが手元に残ります。
見出しが2つか3つしかない記事に、目次は要らない
見出しが少ない記事の目次は、情報として何も足していません。読者は1画面スクロールすれば全体を把握できます。この場合の目次は、装飾として置かれているだけです。
| 記事の状態 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 本文2,000字前後 | 目次で最初の画面が埋まっている | 目次を外し、導入の3行を先頭に見せる |
| 見出しが3つ以下 | 目次が情報を足していない | 目次を外すか、閉じた状態にする |
| 順序で納得を作る読み物 | 途中へ飛ばれて前提が抜けている | 目次を外し、節のつなぎに一文を足す |
| 相談や申込を案内するページ | 読者が結論の節へ先回りしている | 目次を置かず1本の流れで読ませる |
| 事例を時系列で並べた記事 | 途中の事例だけ読まれ、結論が伝わらない | 目次を閉じた状態にし、冒頭に要約を置く |
目次の項目名は、見出しをそのまま使ってよいのか
目次を自動生成すると、本文の見出しがそのまま並びます。ここで問題が出る記事と出ない記事があります。
見出しと目次の項目は、読まれる場面が違う
見出しは、上から読んでいる読者が「話が変わった」と気づくための区切りです。前の節を読んだ直後に目に入ります。いっぽう目次の項目は、記事を1行も読んでいない読者が、これから読むかどうかを決めるために見ます。前後の文脈がありません。
この違いを踏まえずに書かれた見出しは、目次に並べたときだけ意味が通らなくなります。「その理由」「もう1つの方法」「ここが分かれ目」といった見出しは、本文中では自然に読めますが、目次では中身が想像できません。
見出しをそのまま使ってよい条件
目次の項目として見出しをそのまま使ってよいのは、見出しだけを読んで何が書いてあるか分かる場合です。判定は簡単で、見出しだけを紙に書き出して並べ、順不同で読んでみます。全部が単独で意味を持てば、そのまま目次にできます。
目次に並べたときに困る見出しの直し方
直し方は、主語と結論を見出しに戻すことです。「その理由」を「問い合わせが来ない3つの理由」に、「もう1つの方法」を「手動で目次を作る方法」に書き換えます。長さは全角で20字前後までに収めると、スマートフォンでも1行に収まります。
目次だけ別の言葉にする手もある
記事によっては、本文の見出しは読み物らしい言い回しのままにして、目次の項目だけ説明的な言葉に差し替えたいことがあります。この場合は自動生成をやめて手動で目次を組みます。手間は増えますが、読み物型の記事で目次を置きたいときには有効です。
| 見出しの書き方 | 目次に並べたときに起きること | 次にすること |
|---|---|---|
| 指示語で受けている | 前の節を読んでいない読者に伝わらない | 主語を戻して単独で読める形にする |
| 問いかけだけで終わる | 答えがある節かどうか判断できない | 問いのあとに結論の語を足す |
| 全角30字を超える | スマートフォンで2行になり一覧性が落ちる | 20字前後まで削る |
| 同じ語を全見出しで繰り返す | 目次が全部同じに見えて選べない | 重複語を外し、差分だけを残す |
| 数字も固有名詞も入っていない | 記憶に残らず、再訪時に探せない | 件数や対象を見出しに入れる |
折りたたむべきか、開いたままにすべきか
目次の初期状態は、意外と結果を左右します。ここも記事の型で決まります。
開いたままが向く場面
調べもの型と比較検討型では、開いたままが向きます。読者は選びに来ているので、選択肢が最初から見えている状態が親切です。閉じた目次は、そこからもう1回操作を求めることになり、その1回で離脱する読者がいます。
折りたたみが向く場面
読み物型や、見出しが多い長文の記事では折りたたみが向きます。とくに見出しが20項目を超える記事は、開いたままだとスマートフォンで数画面分の高さになります。閉じておいて、必要な読者だけが開く形にします。
初期状態を決める基準を1つ持つ
迷ったときの基準は、目次の高さです。目次を表示した状態で、スマートフォンの1画面に本文の書き出しが少しでも見えるかどうか。見えなければ閉じる、見えれば開いたまま。この1本の基準で運用すると、記事ごとに悩む時間が消えます。
| 目次の分量 | 初期状態をどうするか | 次にすること |
|---|---|---|
| 項目が5つ以下 | 開いたまま | そのままでよい |
| 項目が6から12 | 開いたまま、階層は上位だけ | 小見出しを目次から外す |
| 項目が13から20 | 開いたまま、高さの上限を決める | 目次の枠内で縦にスクロールさせる |
| 項目が21以上 | 閉じた状態で置く | 開くための文言を具体的に書く |
| 本文が2,000字前後 | 置かない | 導入の3行を先頭に見せる |
スマートフォンで目次が画面を占領する問題
目次の設計はスマートフォンで先に確認します。多くのサイトで、記事を読む人の大半がスマートフォンから来ているからです。
1画面を目次が埋めると、記事が始まらない
横幅が狭い画面では、見出しが1行に収まりません。全角30字の見出しが12項目あれば、目次だけで2画面近い高さになります。読者から見ると、開いても開いても本文が出てきません。この状態は、目次が無い記事より体験が悪くなります。
階層は上位だけに絞る
目次に出す階層は、H2までに絞るのが扱いやすい形です。小見出しまで出すと項目数が3倍近くになり、一覧性が失われます。小見出しの内容まで見せたい場合は、目次を階層表示にしたうえで、初期状態では上位だけを開いておきます。
追従する目次は、画面の面積を奪う
スクロールに合わせて画面の端に出続ける目次は、パソコンでは便利に働きます。スマートフォンでは事情が変わります。横幅が足りないため、本文の上に重なるか、下端に居座って本文の高さを削ります。スマートフォンでは追従を止めて、記事の先頭に固定で置く形が安全です。
目次より前に、何の記事かを1行見せる
目次を記事のいちばん上に置くと、読者は何の記事か分からないまま項目の一覧を見ることになります。導入の2行から3行を目次より前に置くと、読者は文脈を持った状態で目次を見られます。この並び順の違いだけで、目次のクリックが変わることがあります。
| スマートフォンでの見え方 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 目次だけで1画面が埋まる | 本文が始まる前に読者が離脱する | 階層をH2までに絞る |
| 見出しが2行に折り返す | 項目の区切りが分かりにくい | 見出しを20字前後まで削る |
| 目次が画面に追従して重なる | 本文の読める面積が減っている | スマートフォンでは追従を止める |
| 目次が記事の最上部にある | 何の記事か分からないまま一覧を見せている | 導入の3行を目次の前に置く |
| 目次の項目が小さくて押しにくい | 誤タップで別の節へ飛んでいる | 行の高さを広げて指の幅に合わせる |
検索結果に出る「このページの他の項目」との関係
検索結果に、ページのタイトルの下へ記事内の項目が並ぶことがあります。これを目当てに目次を置く人もいるので、関係を整理します。
表示するかどうかは検索エンジンが決める
この表示はGoogleの側が自動で判断して出すもので、こちらから指定して出せません。目次を置いたから必ず出るわけでもなく、目次が無くても出ることがあります。目次はあくまで材料の1つです。
材料になるのは、見出しの言葉と本文の構造
検索エンジンが記事の中の項目を拾うとき、手がかりになるのは見出しの語です。見出しが指示語や抽象語ばかりだと、拾われても意味の通らない断片になります。見出しに固有名詞と結論の語を入れておくことが、そのまま材料の質になります。
出ることを目的にすると、記事が壊れる
検索結果での見え方を狙って見出しを詰め込むと、本文の流れが不自然になります。順序は逆にします。読者が選びやすい見出しを作った結果として、検索エンジンにも拾いやすい構造になっている、という順序です。
| 見出しの状態 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 指示語で受けた見出し | 単独で意味を持たず、材料にならない | 主語と結論を見出しに戻す |
| 同じ語を繰り返す見出し | どの節も同じに見えている | 重複語を外し、差分だけ残す |
| 見出しの階層が飛んでいる | 記事の構造が正しく読み取られない | H2とH3の順序を整える |
| 見出しの語が本文と食い違う | 拾われた項目と中身がずれる | 本文の結論に合わせて見出しを直す |
| 見出しが装飾用の太字で作られている | 見出しとして扱われていない | 正しい見出しのタグに直す |
目次から飛んだ先で満足させる書き方
ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。目次の効果は、飛んだ先の書き方で決まります。
見出しの直後に、答えの一文を置く
目次から飛んできた読者が最初に読む1行は、見出しの直後の文です。ここに結論を1文で置くのが基本形になります。「目次の項目名は、単独で読んで意味が通るなら見出しのまま使えます」のように、その節で言いたいことを先に出します。理由と具体例はそのあとに続けます。
前置きを見出しの下に書かない
「ここでは目次の作り方について説明します」といった前置きは、上から読んでいる読者には自然でも、飛んできた読者には空振りに見えます。前置きは削るか、節の途中へ移します。この1点を全記事で直すだけで、目次のある記事の読まれ方が変わります。
節ごとに完結させる
目次のある記事は、途中から読まれる前提で書きます。前の節の内容を指示語で受けず、必要な前提はその節の中で短く言い直します。くどくなりそうに思えますが、飛んできた読者にはちょうど良い密度になります。
節の終わりに、次の一手を書く
読者は答えを得たあと、何をすればよいかで止まります。節の終わりに「まずどこを見るか」を1行書いておくと、読者はそのまま次の節へ進みます。目次から飛んできた読者を、記事の中に引き止める仕掛けにもなります。
| 節の書き出し | 飛んできた読者に起きること | 次にすること |
|---|---|---|
| 結論の一文から始まる | 数秒で答えが手に入り、続きを読む | 全ての節をこの形にそろえる |
| 「ここでは説明します」で始まる | 答えが無いと判断されて離脱する | 前置きを削って結論を先頭へ出す |
| 前の節を受けた指示語で始まる | 何の話か分からず上へ戻される | 主語を書き、前提を1行で言い直す |
| 長い事例から始まる | 結論にたどり着く前に飽きる | 結論を先に置き、事例を後ろへ回す |
| 表や画像から始まる | 読み方が分からず止まる | 表の前に何が分かるかを1行書く |
手動と自動生成の使い分け
目次を作る方法は、本文の見出しから自動で組み立てる方法と、自分で項目を書いて記事の先頭に置く方法の2つに分かれます。
自動生成が向く場合
記事の本数が多く、複数人で書いているサイトでは自動生成が向きます。見出しを正しいタグで書きさえすれば目次が付くので、担当者ごとの手癖が出ません。記事を修正して見出しを増やしたときも、目次を直し忘れる事故が起きません。
手動が向く場合
本数が少なく、1本ずつ丁寧に作る記事では手動が向きます。目次の項目名を本文の見出しと変えられること、順序や粒度を記事ごとに調整できることが利点です。読み物型の記事に目次を置きたいときも、手動なら項目を絞って置けます。
自動生成で崩れる典型
自動生成でよく起きるのは、見出しのタグが正しく使われていない記事で目次が出ない、または一部しか出ないという症状です。原因のほとんどは、見出しを装飾の太字や文字サイズで作っていることです。見た目は見出しでも、構造としては本文の1行として扱われています。
切り替えるときは、既存記事の見出しを先に点検する
手動から自動生成へ切り替えると、これまで見えていなかった見出しの乱れが一気に表に出ます。切り替える前に、代表的な記事を数本開いて見出しのタグを確かめておくと、公開後の慌てた修正を避けられます。
| サイトの状況 | 向いている作り方 | 次にすること |
|---|---|---|
| 記事が100本を超えている | 自動生成 | 見出しのタグを全記事で点検する |
| 複数人で記事を書いている | 自動生成 | 見出しの書き方を1枚にまとめて共有する |
| 記事が数本で、1本ずつ作り込む | 手動 | 目次の項目名を本文と別に考える |
| 読み物型の記事に目次を置きたい | 手動 | 項目を5つ以内に絞る |
| 目次が出ない記事がある | まず原因の特定 | 見出しが装飾で作られていないか確かめる |
目次を置いたあと、何を見て判断するか
目次は置いて終わりにできます。ただ、それだと次に迷ったときにまた一般論へ戻ることになります。判断の材料を自分のサイトから取れるようにしておきます。
目次を経由した移動を見る
アクセス解析では、記事の中の移動そのものは既定では記録されません。目次の項目にクリックの計測を仕込んでおくと、どの項目がよく押されているかが分かります。押されている項目は、読者がその記事に期待している中身です。ここが分かると、次の記事の企画が変わります。
検索エンジン側の指標も合わせて見る
Search Consoleでは、記事ごとの表示回数とクリック数が分かります。表示回数はあるのにクリックが付かない記事は、記事の中身の前に、検索結果での見え方に問題があります。この段階で目次を直しても効果は出ません。順序としては、まずタイトルと説明文を直します。
判断を変える基準をあらかじめ決めておく
目次を直したあと、何がどうなったら成功と見るかを先に決めます。目次の項目のクリックが増えたか、記事の滞在が伸びたか、記事から次のページへ進んだ人が増えたか。1つに絞っておくと、後から都合の良い数字を探す事態を避けられます。
| 見えている数字 | いま起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 表示回数は多いがクリックが少ない | 検索結果での見え方でつまずいている | タイトルと説明文を先に直す |
| クリックはあるが滞在が短い | 飛んだ先で答えが見つかっていない | 見出し直後に結論の一文を置く |
| 目次の特定の項目だけ押される | 読者の関心がその一点に集中している | その項目を単独の記事に育てる |
| 目次がほとんど押されていない | 目次の項目名から中身が想像できない | 指示語と抽象語を見出しから外す |
| 記事から次のページへ進まない | 読み終えたあとの行き先が無い | 節の終わりに次の一手を1行書く |
目次の設計でよくある取り違え
最後に、相談を受けたときによく出てくる取り違えを3つ挙げます。
目次にキーワードを詰め込む
狙っている語を全部の見出しに入れると、目次に同じ語が縦に並びます。読者から見ると、どの項目も同じに見えて選べません。検索エンジンから見ても、どの節が何の話か区別しにくくなります。語を入れる見出しは絞ります。
目次を長くして網羅性を演出する
項目が多いほど充実して見える、という発想で見出しを増やす作り方があります。実際には、中身の薄い節が増えるだけで、目次から飛んだ読者の空振りが増えます。見出しを増やす前に、1つの節に書く内容を厚くするほうが効きます。
目次の位置を最上部で固定する
目次は記事の最上部という思い込みがありますが、導入のあとに置いたほうが機能する記事もあります。とくに、読者が自分の状況を言葉にできていないテーマでは、導入で状況を言い当ててから目次を見せると、選ぶ精度が上がります。
よくある質問
目次を置くと検索順位は上がりますか
目次そのものが順位を押し上げる仕組みは確認されていません。目次が効くのは、読者が目的の節へ早く着けることで記事の体験が良くなる経路です。したがって、飛んだ先の中身が伴っていない記事では、目次を置いても順位に変化は出ません。
目次は記事のどこに置くのが良いですか
導入の2行から3行のあとが基本形です。最上部に置くと、何の記事か分からないまま一覧を見せることになります。導入で読者の状況を言い当ててから目次を出すと、項目を選ぶ精度が上がります。
目次に小見出しまで出すべきですか
まずはH2までで運用します。小見出しまで出すと項目数が一気に増え、スマートフォンで目次だけが数画面分の高さになります。小見出しを見せたい場合は、階層表示にして初期状態では上位だけを開いておきます。
短い記事にも目次は必要ですか
本文が2,000字前後で見出しが3つ以下なら、置かないほうが読まれます。読者は1画面スクロールすれば全体を把握できるので、目次が情報を足していません。この場合の目次は、本文の書き出しを隠しているだけになります。
目次の項目は何個までが適切ですか
数の上限を決めるより、高さで決めます。目次を表示した状態で、スマートフォンの1画面に本文の書き出しが少しでも見えるかどうか。見えなければ階層を絞るか、閉じた状態にします。目安としては、開いたまま置くなら12項目前後までです。
まとめ
目次の要不要は、記事の型で決まります。調べもの型と手順型と比較検討型では目次が効き、読み物型と申込ページでは目次が邪魔をします。この分け方を先に持っておくと、記事ごとに悩む時間が消えます。
そして、目次を置くと決めた記事でやるべきことは、目次の見た目を整えることより、飛んだ先の書き方をそろえることです。見出しの直後に結論の一文を置く。前置きを削る。節ごとに完結させる。この3つがそろって初めて、目次は読者を記事の中へ運ぶ乗り物として働きます。
目次から飛んだ先が空振りだった読者は、記事に戻らずに検索結果へ帰ります。目次を置くという判断は、その空振りを起こさない責任をセットで引き受ける判断でもあります。逆に言えば、飛んだ先を整える気が無い記事なら、目次は置かないほうが読者に親切です。
今日できる点検
いま自社サイトで反応の悪い記事を1本だけ開いて、次の順で見てください。全部やる必要はありません。1行目で引っかかったら、そこを直すだけで十分です。
| 点検する場所 | 引っかかったら分かること | 今日やること |
|---|---|---|
| 目次の項目を3つ選んで飛ぶ | 飛んだ先に答えの一文があるか | 無い節の先頭へ結論を1文書く |
| 見出しだけを順不同で読む | 単独で意味が通らない見出しがあるか | 指示語を主語に戻す |
| スマートフォンで記事を開く | 目次だけで1画面が埋まっていないか | 目次の階層をH2までに絞る |
| 記事の本文の文字数を数える | 2,000字前後で目次を置いていないか | 短い記事の目次を外す |
| 記事の型を1つに言い切る | 調べもの型か読み物型か決まっているか | 型に合わせて目次の有無を決める |
1本直したら、同じ形をもう1本に当てます。サイト全体を一度に直す必要はありません。反応の悪い記事から順に、飛んだ先を整えていけば足ります。
自社のマーケティング課題を根本から解決しませんか?
ウェブサイトから要素を引き算し、訪れた人が迷わず次の一歩に進む形へ組み直す。初回60分のオンラインで御社のサイトを一緒に読み、どこから直すべきかをお伝えします。手順をまとめた無料の診断と解説動画もご用意しています。
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