「Webサイトにカルーセルを導入しようか迷っている。たくさん情報を載せられると聞いたけど、本当だろうか?」「制作会社から提案されたけど、費用対効果が合うか心配だ」
そのお気持ち、よくわかります。カルーセルは一見、華やかでたくさんの情報を載せられるように見えますよね。しかし、実はユーザーにとって使いづらく、思ったほど効果が出ないことも多いのです。
最近は、ユーザーが使いやすいウェブサイトが好まれる傾向にあります。そのため、カルーセルを使うかどうかは、慎重に考えなければなりません。
この記事では、ウェブサイトの改善を考えている方に向けて、
- カルーセルを使うことで生じる問題
- ユーザーにとっての使いにくさ
- カルーセルの代わりにできること
上記について、ウェブ制作の専門家がわかりやすく解説します。
カルーセルを使わなくても、魅力的なウェブサイトは作れます。「自社のウェブサイトを、もっと使いやすくしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
カルーセルとは?
カルーセルとは、複数の画像や情報を自動的に切り替えて表示する機能のことです。ウェブサイトでよく使われてきましたが、最近はユーザーにとっての使いやすさの面から、見直されつつあります。
ここでは、ウェブサイトにおけるカルーセルの役割と、その問題点について見ていきましょう。
ウェブサイトにおけるカルーセルの役割
カルーセルは主に、ウェブサイトのトップページなどで使われます。例えば、お店のウェブサイトなら、新商品やセール情報などを載せることが多いでしょう。
特に、スマートフォンのように画面が小さい場合は、限られたスペースを有効に使えるため、注目されてきました。
なぜカルーセルが問題視されているのか
しかし、ある調査では、カルーセルの最初の画像以外は、ほとんどのユーザーに見られていないことがわかっています。
このような結果から、カルーセルが本当に効果的なのか、考え直す必要が出てきているのです。
カルーセルのデメリット
カルーセルには、以下のようなデメリットがあります。
- すべての情報が見られない
- ページの読み込みが遅くなる
- ユーザーが使いづらい
すべての情報が見られない
カルーセルは自動で切り替わるため、ユーザーがすべての情報を見られないことがあります。ある調査では、2枚目以降の画像を見る人は、全体の1%未満という結果が出ています。
また、画像の切り替わりが速すぎると、ユーザーが内容を理解できないことも。特に、目の不自由な方にとっては、情報の把握が難しくなります。
そのため、大事な情報をカルーセルに載せるのは避けた方が良いでしょう。
ページの読み込みが遅くなる
カルーセルは複数の画像を使うため、ページの読み込みが遅くなることがあります。特に、画像が大きい場合は、その影響が大きくなります。
ページの読み込みが遅いと、ユーザーはイライラしてしまい、ウェブサイトから離れてしまうかもしれません。ある調査では、ページの読み込みに3秒以上かかると、半数以上の人が見るのをやめてしまうという結果が出ています。
ページの表示速度は、ユーザーの満足度に大きく影響するのです。
ユーザーが使いづらい
自動で切り替わるカルーセルは、ユーザーが自分の見たい情報に集中できない原因となります。読んでいる途中で、次の画像に切り替わってしまうことも。
また、スマートフォンのような小さな画面では、カルーセルの操作が難しいこともあります。特に、切り替えボタンが押しづらいと、ユーザーにストレスを与えてしまいます。
カルーセルを避けるべき理由
カルーセルを避けるべき理由は、ユーザーの行動データから見て、実際の効果が低いからです。多くのウェブデザイナーは、カルーセルを魅力的なデザインだと考えていますが、実際には、カルーセル内のコンテンツはほとんどクリックされていません。
カルーセルを使うと、ウェブサイトからユーザーが離れてしまったり、商品の購入や問い合わせなどの行動(コンバージョン)を減らしてしまったりする可能性があります。ここでは、その理由を詳しく見ていきましょう。
ユーザーの関心を引くのが難しい
カルーセルの内容は、ユーザーの関心を引くのが難しい傾向にあります。ある調査では、2枚目以降の画像をクリックする人は、全体の1%未満でした。
また、自動で切り替わるカルーセルは、ユーザーが内容を十分に確認する前に、次の画像に移ってしまうことがあります。さらに、動きのあるコンテンツは、ユーザーの注目を集めにくいという研究結果もあります。
これらの理由から、カルーセルは見た目の華やかさとは裏腹に、ユーザーの関心を引くのが難しいのです。
情報を効果的に伝えられない
カルーセルは、情報を効果的に伝えるのが難しいUIパターンです。ある調査では、2枚目以降の画像をクリックする人は、全体の1%未満でした。つまり、大事な情報が2枚目以降にある場合、ほとんどの人に伝わらないということです。
また、自動で切り替わる仕様では、ユーザーが内容を理解する前に、次の画像に移ってしまう問題もあります。別の研究では、カルーセル内の内容は、静止画と比べて記憶に残りにくいことがわかっています。
情報を効果的に伝えるためには、大事な情報から順に、静的なレイアウトで表示する方が良いでしょう。
カルーセルを使わないデザインの工夫
カルーセルを使わないデザインは、ユーザーにとってわかりやすく、使いやすいウェブサイトを実現するために重要です。シンプルなデザインを採用することで、ユーザーは必要な情報を見つけやすくなります。
ここでは、カルーセルを使わないデザインの工夫について、詳しく見ていきましょう。
静止画や文字を効果的に使う
カルーセルの代わりに、静止画や文字を効果的に使う方法が注目されています。特に、トップページでは1枚の大きな画像を配置し、はっきりとしたメッセージを伝えることが可能です。
静止画を使うことで、ページの読み込み速度が速くなることも期待できます。また、ユーザーは自分の目的に合わせて、情報を整理しやすいでしょう。
ある調査では、静止画を使ったページの方が、商品の購入や問い合わせなどの行動(コンバージョン)につながりやすいという結果が出ています。
情報を一目で把握できる静的なデザインは、現代のウェブサイトに求められる重要な要素なのです。
シンプルで直感的なナビゲーション
ウェブサイトの案内(ナビゲーション)は、シンプルで直感的なものが良いでしょう。ユーザーは、複雑な動きのあるカルーセルよりも、わかりやすいメニューを好みます。
メインメニューは7項目以内に収めると、ユーザーが理解しやすくなります。また、パンくずリスト(今見ているページが、ウェブサイト全体のどこにあるかを示すもの)を設置するのも効果的です。
スマートフォン向けには、ハンバーガーメニュー(3本線のアイコンで表されるメニュー)を使うことが多いですが、重要な項目は常に表示させておく工夫も必要です。
まとめ:カルーセルに頼らない、使いやすいウェブサイト作りを
今回は、ウェブサイトのデザインを改善したい方に向けて、
- カルーセルを使うことで生じるユーザー体験の低下
- アクセシビリティの問題点と対策
- 効果的な代替手法の選び方
上記について、ウェブデザイナーとしての経験を交えながらお話してきました。
カルーセルは一見華やかに見えますが、実際にはユーザーの閲覧を妨げる要因となっています。多くのデータが示すように、カルーセルの自動切り替えはユーザーにストレスを与え、重要な情報の見落としを招くことがあるでしょう。
これまでカルーセルを活用してきた方も、その選択は当時のトレンドに従った合理的な判断だったはずです。ただし、現代のウェブ制作では、ユーザー第一の考え方がより重要視されるようになってきました。
まずは自社のウェブサイトで使用しているカルーセルの効果を分析してみましょう。その上で、静止画やシンプルなレイアウトなど、より効果的な代替案を検討してみてはいかがでしょうか。
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