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BtoBマーケティングでリードが取れない、追いかけるほど営業が疲れる構造

2026 8/23

先日、Q&Aサイトでこんな相談を見かけました。「BtoBの製造業だが、展示会に出ても名刺交換で終わり、テレアポは断られ続け、広告を出しても問い合わせにつながらない。営業も自分も疲れきっている。BtoBのマーケティングは、いったい何が正解なのか」。産業機器を扱う中小メーカーの経営者からの、消耗の色が濃い声でした。あらゆる手を打っているのに手応えがない、その徒労感が伝わってきました。

同じ壁の前に立っている会社は、驚くほど多くあります。「BtoB マーケティング」と調べる人の多くは、知識が足りない人ではありません。むしろ、展示会もテレアポも広告もひととおり試し、それでも成果が出ずに答えを探している人です。まず伝えたいのは、あなたのやり方が雑だったわけではないということです。問題は、それらの手法に共通する「こちらから追いかける」という向きのほうにあります。

BtoBマーケティングというと、多くの人が「見込み客をどう見つけて、どう追いかけるか」を思い浮かべます。展示会で名刺を集め、リストにテレアポをかけ、広告で興味を引く。どれも、こちらから相手を捕まえにいく動きです。この「狩り」の発想が、実はいちばんの消耗の源になっています。相手はまだ買う気になっていないのに、こちらの都合で接触するから、断られ、すり減っていくのです。

考えてみてください。あなた自身が何か高額な設備を導入するとき、どう動くでしょうか。いきなり営業電話を受けて即決することは、まずありません。まず自分で調べます。どんな選択肢があるか、何を基準に選ぶべきか、相場はどれくらいか。ネットで情報を集め、比較し、信頼できそうな会社を絞ってから、初めて問い合わせをします。あなたの客も、まったく同じように動いています。買い手は、自分のペースで調べたいのです。

ここに、追いかける手法の限界があります。テレアポや飛び込みは、まだ調べてもいない相手に、いきなり接触します。相手からすれば、求めてもいないタイミングで割り込まれるので、反射的に身構える。展示会も、その場では名刺を渡しても、多くはまだ具体的に検討していません。追いかけるほど、こちらは疲れ、相手は逃げる。労力と成果が噛み合わないのは、タイミングと向きがずれているからです。

もう一つ、BtoBならではの事情があります。それは、検討が長く、関わる人が多いことです。個人の買い物と違い、企業の購買では、担当者が調べ、上司が検討し、決裁者が承認する。この過程は数か月に及ぶこともあります。つまり、あなたが接触した瞬間に相手が「今すぐ買う」状態にいることは、めったにありません。ほとんどの見込み客は、まだ情報を集めている途中にいます。この長い検討期間に、どう寄り添うか。ここにBtoBの勝負どころがあります。

追いかける手法は、この長い検討期間と相性が悪いという弱点を抱えています。テレアポや飛び込みが捕まえられるのは、たまたま接触した一瞬の相手だけです。その一瞬が、相手の検討のどの段階かは、こちらには分かりません。まだ課題にすら気づいていない相手に売り込めば煙たがられ、すでに他社に決めた相手に当たれば無駄になる。狩りは、タイミングが合う確率が低い賭けです。だから、数を撃つしかなくなり、営業がすり減っていきます。

一方で、買い手のほうから見つけてもらう仕組みには、この弱点がありません。相手が自分の検討の段階に合わせて、必要なときに、必要な情報を取りにくる。こちらはその情報を用意して待つだけです。タイミングは相手が決めてくれるので、ずれようがない。追いかける営業が「合わない相手を数で当たる」のに対して、見つけてもらう仕組みは「合う相手だけが向こうから来る」。同じ一件の商談でも、始まりの温度がまるで違います。

誤解しないでほしいのは、展示会も営業も無意味だと言っているのではないことです。それらが力を発揮する場面もあります。ただ、それらだけに頼り、追いかけることが唯一の手段になっているなら、営業はいつまでも消耗し続けます。追う手法に、見つけてもらう仕組みを組み合わせる。この土台をつくれば、営業は「冷たい相手を口説く」仕事から、「すでに興味を持った相手と話す」仕事へ変わります。

この記事では、なぜBtoBで追いかけるほどリードが取れないのか、その構造をほどいていきます。そして、私たちが「売れるサイトはみな謙虚」と呼んでいる考え方に沿って、狩りをやめて、買い手のほうから見つけてもらう仕組みへ切り替える道をお伝えします。もっと展示会を、もっとテレアポを、という話は一切しません。むしろ、追うのをやめる話です。あなたの疲弊に、どこから出口をつくればいいのか、順を追って見ていきましょう。

目次

なぜ「追いかける営業」から抜け出せないのか

追いかけるほど疲れると分かっていても、多くのBtoB企業がその路線を走り続けます。ここには、抜け出しにくくさせる構造があります。それを知ると、次の一手が見えてきます。

一つ目の理由は、追いかける手法が「やった感」を得やすいことです。テレアポを100件かけた、展示会で名刺を200枚集めた、広告を出した。どれも、行動の量がはっきり数字に残ります。忙しく動けば、前進している実感が湧く。一方で、買い手に見つけてもらう仕組みづくりは、成果が出るまで時間がかかり、途中の手応えが薄い。人は、すぐに手応えの返ってくる行動を選びがちです。だから、効率が悪いと分かっていても、動いた実感のある狩りに戻ってしまいます。手を動かしていないと不安になる、という心理も働きます。何もしていないように見える「待つ仕組みづくり」は、社内で理解されにくく、続けるのに勇気が要ります。この心理的なハードルを越えられるかどうかが、最初の大きな関門になります。

二つ目は、成果の出ない原因を、努力不足だと勘違いしやすいことです。リードが取れないと、「テレアポの数が足りない」「トークが下手だ」と考え、量とスキルを上げようとします。けれど、本当の問題は、そもそも追いかけるという向きにあります。向きが間違っているとき、努力を増やすほど、間違った方向に速く進むだけです。真面目な会社ほど、この落とし穴が深い。頑張りが、状況を良くする代わりに、疲労を積み増していきます。

三つ目は、BtoBは商材が複雑で、「情報で信頼を得る」という発想を持ちにくいことです。産業機器や専門サービスは、説明が難しい。だから「実物を見せないと」「会って話さないと伝わらない」と考え、対面の接触に頼ります。ところが、その複雑さこそ、買い手が事前に時間をかけて調べたい理由でもあります。難しい商材ほど、分かりやすく解説された情報が、信頼の入口になります。複雑さを、対面でしか埋められない壁だと思い込んでいることが、機会を狭めています。

四つ目に、社内の評価制度の問題があります。多くの会社で、営業は「今月何件動いたか」で評価されます。すると、成果が出るまで時間のかかる仕組みづくりより、その月に数字が残る狩りが優先される。長期的に効く土台づくりは、誰の今月の成績にもならないので、後回しにされ続ける。評価の仕組みそのものが、短期の狩りへと人を向かわせているのです。ここを変えないと、いくら方針を掲げても現場は動きません。

ここで、大事な区別をしておきます。BtoBの購買には、二つの段階があります。一つは、買い手がまだ自分の課題を調べている「検討の段階」。もう一つは、候補を絞って具体的に比較する「選定の段階」。追いかける営業が接触するのは、たいてい相手の意思とずれたタイミングです。本当に効くのは、検討の段階にいる買い手に、役立つ情報を届けて信頼を先に築き、選定の段階で真っ先に思い出してもらうことです。多くの会社は、この検討の段階を、丸ごと放置しています。

問われているのは、狩りの手を止めて、待つ仕組みに投資できるかどうかです。今月の名刺の枚数を追うのをやめ、半年後に向こうから来てもらうための情報を、今から積み上げる。短期の数字を手放すのは、不安かもしれません。それでも、この投資に踏み切った会社から、営業の消耗が止まり、商談の質が変わっていきます。もう一つ、抜け出しにくくさせているものがあります。過去の成功体験です。かつて、足で稼ぐ営業で会社を大きくした経験があると、「結局は人が動いてなんぼだ」という信念が根づきます。その信念自体は尊いものです。ただ、買い手の情報収集の仕方が、この十数年で大きく変わったことは見落とされがちです。今の担当者は、営業に会う前に、ネットで大半の情報を集め、候補を絞っています。会えた頃には、もう検討はかなり進んでいる。足で稼ぐ前に、勝負が始まっているのです。

この変化を、数字で捉えると分かりやすくなります。ある調査では、BtoBの買い手が営業担当に接触するのは、購買プロセスの半分以上を終えた後だとされます。つまり、あなたが名刺を交換した時点で、相手はすでに情報収集を終え、心の中の候補を絞り終えていることが多い。その候補に入っていなければ、どれだけ熱心に営業しても、逆転は難しい。追いかける営業が届く頃には、勝負の大半が終わっている。だからこそ、検討の初期に情報で存在を知ってもらうことが効いてきます。

次の章では、追いかける路線を走り続けた先に、具体的に何が待っているのかを見ていきます。

追いかけ続けた先に待つ、三つの消耗

狩りの路線を走り続けると、決まった消耗にたどり着きます。ここでは、現場でよく見る三つの姿を、具体的にたどります。どれも、真面目に数を追った会社ほど陥りやすいところに、この問題の苦さがあります。

一つ目は、営業組織の疲弊と離職です。断られ続けるテレアポや飛び込みは、精神をすり減らします。成果が出ないまま数を求められると、優秀な人ほど「この会社では成長できない」と感じて辞めていく。採用してもすぐ辞める、また採用する。この回転に、採用費と教育の時間が消えていきます。残るのは、疲れた組織と、埋まらない穴です。人が育つ前に燃え尽きる職場に、良い人材は根づきません。

二つ目は、値引き競争への転落です。追いかけて捕まえた相手は、まだ買う気が十分に固まっていません。その相手に契約してもらうには、背中を押す材料が要ります。手っ取り早いのが値引きです。「今なら安くします」で無理に決めてもらう。これを繰り返すと、価格でしか選ばれない会社になります。利益は削れ、次もまた値引きを求められる。追いかける営業は、しばしば安売りとセットになり、体力を静かに奪っていきます。

三つ目は、施策の際限ない上乗せです。展示会で足りなければ広告を足し、広告が効かなければ別の媒体を試し、それでもだめならまた展示会の規模を広げる。追いかける手法の中で、次々とお金と手間を積み増していく。けれど、どれも「向こうから来てもらう」土台がないまま数を撃つので、費用対効果は上がりません。忙しさと出費だけが増え、リードの質は変わらない。走っても走っても、同じ場所を回っている感覚に陥ります。

この三つに共通するのは、「買い手が自分のペースで調べている検討の段階」を、丸ごと無視している点です。疲弊する組織も、値引きに走る営業も、施策を上乗せする会社も、みな「まだ買う気になっていない相手を、いかに今すぐ動かすか」に力を注いでいます。相手の検討が熟すのを待たず、こちらの都合で刈り取ろうとするから、無理が生じ、消耗する。順番を、相手ではなく自分に合わせているのです。

ここに、積み上がる損失があります。採用と離職で消えるお金と時間。値引きで失う利益。効かない施策への出費。そして何より、「BtoBのマーケティングは、うちには難しい」という諦めです。この諦めが最も高くつきます。本当は、買い手の検討に寄り添う仕組みをつくれば、営業はずっと楽になるのに、その可能性ごと「難しいこと」の箱に入れて、蓋を閉じてしまう。楽になれたはずの未来を、自ら手放すことになります。

もう一つ、見えにくい機会損失があります。あなたが追いかけることに疲れている間に、買い手の検討の段階に情報を届けている競合が、まだ表に出てこない見込み客と、静かに信頼を築いている。買い手が選定の段階に入ったとき、真っ先に思い出されるのは、その競合のほうです。追いかける会社は、この「思い出してもらう競争」に、そもそも参加できていません。土俵の外で、数を撃ち続けているのです。買い手の記憶に残る場所に、あなたの姿がない。それは、選定のテーブルに着く前に、静かに敗れているのと同じことです。戦う前から勝負がついている、経営にとって最も避けたい負け方だといえます。気づかないうちに、この負け方を毎月繰り返している会社は少なくありません。

なぜ、この消耗はこれほど繰り返されるのか。理由は、追いかける営業の失敗が、いつも「たまたま」で説明できてしまうからです。今回のテレアポが実らなかったのは相手が忙しかったから、展示会が不発だったのは来場者が少なかったから。一件ごとに理由をつけられるので、「向きそのものが間違っている」という根本には、なかなか目が向きません。個別の言い訳が、構造の問題を覆い隠してしまうのです。

抜け出すために必要なのは、一度立ち止まって「これは量の問題か、向きの問題か」を見極めることです。あれだけ動いてリードが取れないなら、それは動きが足りないのではありません。動く向きが、買い手の検討とずれているのです。この見極めがつけば、やるべきことは自然と決まります。追う量を増やすのをやめて、買い手が調べる場所に、役立つ情報を置いて待つ。向きが変われば、同じ労力が別の結果を生み始めます。

ただ、これらの消耗は、避けられます。分かれ道は、追いかける手を止めて、見つけてもらう仕組みへ投資できるかどうかにあります。冒頭の相談者の疲弊も、その舵を切れば、出口が見えてきます。次の章では、その具体的な切り方を、明日から着手できる形でお伝えします。もっと追う話ではありません。追われる側になる話です。

売れるサイトはみな謙虚——追うのをやめ、見つけてもらう側になる

では、追いかける消耗から抜け出すには、どうすればいいのか。答えは、狩りをやめて、買い手のほうから見つけてもらう仕組みをつくることです。私たちはこの姿勢を「売れるサイトはみな謙虚」と呼んでいます。こちらの都合で相手を捕まえにいくのをやめて、買い手が調べている検討の段階に、静かに役立つ情報を差し出して待つ。ここに、営業を楽にする転換点があります。

最初にやることは、営業リストを作ることではありません。あなたの理想の客が、購買を検討し始めた最初の段階で、どんなことを調べるかを書き出すことです。産業機器なら、「どういう基準で選べばいいのか」「導入の失敗例は何か」「既存の設備と比べて何が変わるのか」。まだ製品名で検索する前の、課題を整理している段階の疑問です。この疑問のリストが、これから用意する情報の設計図になります。買い手の頭の中から、逆算するのです。

次に、その疑問一つひとつに、誠実に答える情報を用意します。自社の製品を売り込む前に、まず買い手の判断を助ける。「この設備を選ぶときは、この三点を確認してください」と、選び方そのものを、出し惜しみせず教える。自社に不利な情報も、正直に添える。そこまでするのかと思うかもしれません。けれど、公平に判断を助けてくれた相手を、買い手は信頼します。そして選定の段階に入ったとき、最も信頼できる相手として、あなたを思い出すのです。

ここで効いてくるのが、主役を買い手に返す姿勢です。多くのBtoBサイトは、自社の技術力や実績、沿革を語ることに紙面を使います。買い手が知りたいのは、そこではありません。「自分の課題が、この会社で解決するのか」です。だから、語る中心を自社から相手の課題へ移す。「あなたのこの悩みは、こう考えれば解けます」と、相手の立場で手を差し伸べる。読んだ担当者が、社内の説明にそのまま使える。そこまで役立てば、あなたは検討の初期から、頼れる存在として記憶されます。

そして、十分に助けた情報の先に、次の一歩をそっと示します。「さらに詳しい資料が必要な方は、こちらからどうぞ」「自社の場合を相談したい方は、こちらへ」と、無理のない入口を置く。押し売りは要りません。担当者が自分の意思で、必要なタイミングで、手を挙げてくれる。こうして来た問い合わせは、すでに信頼が育った状態から始まります。冷たいリストに電話をかける営業とは、成約率も、商談の温度も、まるで違います。営業は、口説く仕事から、応える仕事に変わります。

用意する情報の形は、必ずしも記事だけではありません。買い手が検討の初期に知りたい「選び方のチェックリスト」「導入前に確認すべき点をまとめた資料」「よくある失敗とその回避策」。こうしたものを、ダウンロードできる形で置いておくのも有効です。手を挙げてダウンロードした相手は、検討を始めた見込み客だと分かります。その人に、次の役立つ情報を届けていく。追いかけて無理に捕まえるのはやめて、手を挙げてくれた人だけに、そっと寄り添っていくのです。相手が自分で扉を開けてくれるまで、こちらは灯りをつけて待っていればいい。

大切なのは、最初から完璧な仕組みを目指さないことです。まずは、買い手が最もよく抱く疑問一つに答える情報を、一本つくってみる。それを公開し、どんな人が読み、問い合わせにつながるかを見る。反応を見て、次の情報を足していく。この小さな検証を重ねるうちに、あなたの会社だけの「見つけてもらう仕組み」が育っていきます。外注に丸ごと任せるより、自社で少しずつ育てるほうが、買い手の変化にも柔軟に付いていけます。

この仕組みは、すぐには成果が出ません。買い手に見つけられ、信頼が積み上がるまでには、数か月の時間がかかります。けれど、一度築いた信頼の情報は、二十四時間、何年も働き続けます。展示会のように毎年出展料を払う必要も、広告のように毎月費用を垂れ流す必要もありません。手間はかかるが、資産として残り、営業を助け続ける。ここが、追いかける施策に払い続けるお金との、決定的な違いです。積み上げるほど、あなたは追う側から、追われる側へ変わっていきます。

謙虚という言葉が指しているのは、こちらの都合で相手を追い立てるのをやめ、買い手の検討に静かに寄り添い、役立ち続けることです。冒頭の相談者に必要だったのも、来年の展示会の予約ではありませんでした。買い手が最初に抱く疑問を一つ選び、それに、これ以上ないほど誠実に答える情報を一本用意する。その一本が、追いかけても取れなかったリードを、向こうから連れてくるようになります。

追う側から、選ばれる側へ

ここまでの話を、一本の線でまとめます。BtoBマーケティングでリードが取れないのは、努力が足りないからではありません。展示会、テレアポ、広告という「こちらから追いかける」手法だけに頼り、買い手が自分のペースで調べている検討の段階を、丸ごと放置してきたからです。追うほど営業は疲れ、値引きに走り、施策の出費だけが増える。向きが間違っているとき、頑張りは消耗に変わります。

抜け出す道は、追うのをやめて、見つけてもらう仕組みへ投資することです。買い手が検討の初期に抱く疑問を書き出し、その一つひとつに、売り込みを我慢して誠実に答える。自社に不利な情報も正直に添え、判断そのものを助ける。公平に助けてくれた相手を、買い手は信頼し、選定の段階で真っ先に思い出す。こうして、あなたは追う側から、向こうから選ばれる側へ変わっていきます。

ここで、勇気づけられる事実を確かめておきます。この仕組みづくりは、大手より中小企業のほうが強みを出せます。買い手が導入前にどんな点でつまずき、何を不安がり、何が決め手になるか。それを最もよく知っているのは、現場で客と向き合ってきたあなたと営業だからです。この生きた知識は、外部の代理店には持てません。すでに持っているものを、買い手の疑問に答える情報へ変えるだけで、大手にも真似できない信頼が生まれます。

見るべき数字も、変わります。今月の名刺の枚数や架電数ではありません。用意した情報を見て、向こうから手を挙げてくれた問い合わせが何件あったか。そして、その商談が、以前より楽に、良い条件で決まったかどうか。売れるサイトはみな謙虚だという言葉は、相手を追い立てる力比べから降りて、買い手の検討に役立ち続けよ、という意味です。あなたが試してきた展示会もテレアポも、買い手を知るための大切な下積みでした。断られた回数の分だけ、あなたは買い手が何を嫌がり、何に反応するかを知っています。その知見は、見つけてもらう情報をつくるときの、またとない材料になります。

一つ、始め方を具体的にしておきます。次の営業会議で、「最近の商談で、お客様が最初に質問してきたことは何か」を、営業一人ひとりに挙げてもらってください。おそらく、似た疑問がいくつも出てくるはずです。その中で最も多かった疑問を一つ選び、それに答える情報を一本つくる。現場の営業がいつも口で答えている内容を、文章や資料にするだけで十分です。この一本が、追う営業から選ばれる仕組みへ向かう、最初の一歩になります。

もし、買い手がどんな疑問から検討を始め、どの情報を最初に用意すべきか、一人で見極めるのが難しいと感じたら、一度こちらをのぞいてみてください。私たちが「売れるサイトはみな謙虚」という考え方で、BtoBの追う営業を、選ばれる仕組みへどう変えているのか、その全体像を無料でお伝えしています。

▶ 合同会社謙虚のトップページはこちら(https://kenkyo.ai/)

来年の展示会を予約する前に、まずは買い手が最初に抱く疑問を一つ、紙に書き出してみてください。その一歩が、追いかけても取れなかったリードを、向こうから連れてきます。

よくある質問

Q. 展示会やテレアポは、もう完全にやめるべきですか?

やめる必要はありません。それらが力を発揮する場面もあります。ただ、追いかける手法だけに頼っている状態から、買い手に見つけてもらう仕組みを土台として加える、という発想が大切です。土台ができれば、展示会で会った相手にも、その後に役立つ情報を届けて信頼を育てられます。単発の接触を、続く関係に変える受け皿として、両者を組み合わせるのがおすすめです。

Q. BtoBは商材が複雑で、情報だけで伝わる気がしません。

複雑だからこそ、情報が効きます。買い手は、複雑な商材ほど、導入前に時間をかけて調べたいと考えるからです。難しい選び方や失敗の避け方を、分かりやすく整理して届ける。その分かりやすさ自体が、あなたの専門性の証明になります。すべてを情報で完結させる必要はありません。検討の初期に信頼を築き、具体的な話は商談で、と役割を分ければいいのです。

Q. 成果が出るまで、どれくらいかかりますか?

即効性のある施策ではありません。買い手に見つけられ、信頼が積み上がり、検討が選定に進むまでには、数か月から半年単位の時間がかかります。短期のリードは展示会や広告で補いつつ、見つけてもらう仕組みは長く効く資産として並行して育てる。この二本立てで進めると、短期の数字を確保しながら、追われる側への転換を進められます。時間軸の理解が、途中で諦めないための支えになります。

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