Dify×Slack連携:日報を自動で要約・評価する「社内メンターAI」の作り方
毎日提出される社員の日報。マネージャーは一つひとつに目を通し、フィードバックを返すのに膨大な時間を奪われています。一方で、忙しさから「読んだよ」というスタンプだけで済ませてしまい、部下のモチベーションを下げてしまうケースも少なくありません。
このジレンマを解決するのが、DifyとSlackを連携させた「自動日報評価AI」です。本記事では、Slackに投稿された日報をAIが瞬時に読み込み、適切なフィードバックを自動で返信してくれるシステムの作り方を解説します。
システムが動く「自動化の流れ」
今回Difyのワークフローを使って構築するシステムは、以下のようなステップで動作します。
- トリガー: 社員がSlackの「#日報」チャンネルに本日の業務内容を投稿する。
- 受信: Difyのシステムがその投稿(テキスト)を自動でキャッチする。
- AIの処理: Dify内のLLM(GPT-4oなど)が日報を読み込み、「頑張った点の称賛」と「明日へのアドバイス」を生成する。
- 出力: AIが生成したフィードバックを、Slackの元の投稿に「スレッド返信」の形で自動投稿する。
この仕組みを導入することで、マネージャーの確認コストがゼロになるだけでなく、社員側も「投稿すればすぐに詳細なフィードバックがもらえる」というメリットを得られます。
Difyで「日報評価AI」を構築する手順
1. ワークフローの起点となる「入力」を設定する
Difyで新しいワークフローを作成し、最初の「開始(Start)ノード」にテキスト変数を設定します。ここに、Slackから飛んでくる「日報の本文」が入るように箱を用意しておきます。
2. LLMノードで「評価の基準(プロンプト)」を指示する
次にLLMノードを繋ぎ、AIがどのように日報を評価するかを指示するシステムプロンプトを記述します。
【設定例(ダミー)】
あなたは当社の優秀なマネージャーであり、優しい社内メンターです。
入力された社員の日報を読み、以下のルールに従ってフィードバックを作成してください。
・まずは今日一日の労をねぎらい、具体的な成果や行動を1つ褒めること。
・課題や悩みが書かれている場合は、解決に向けた建設的なアドバイスを1つ提示すること。
・口調は丁寧で親しみやすい「です・ます」調にすること。
Difyのワークフローでは、このプロンプトを「エンジニア向け」「営業向け」など、部署ごとに分岐させて設定することも可能です。
3. Slackと連携させる(Webhookの活用)
ここが少し専門的になりますが、ノーコードで連携するツール(ZapierやMakeなど)を間に挟むことで、非エンジニアでも簡単にSlackとDifyを接続できます。
Slackに投稿があったら「Zapier」がそれを検知して「Dify」のAPIを叩き、Difyが生成したテキストを再び「Zapier」が受け取って「Slack」に返す、という設定を画面上のクリック操作だけで構築できます。
AIがフィードバックを行うことへの「懸念」と対策
「機械に評価されるなんて、社員が冷たく感じるのではないか?」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし実際の導入事例では、むしろ逆の効果が出ることが多いです。
AIは感情に流されず、どんなに遅い時間の投稿でも「即座に」「長文で」リアクションを返してくれます。人間のマネージャーが忙しさにかまけて放置するよりも、はるかに社員の心理的安全性を高めるケースがあるのです。
もちろん、最終的な人事評価は人間が行うべきですが、「日々のモチベーション維持」という点においてAIメンターは最強のパートナーとなります。
まとめ
DifyとSlackの連携は、AIを「単なる検索ツール」から「業務のサイクルに組み込まれた自動化システム」へと進化させます。日報の自動評価はその第一歩であり、これを応用すれば「顧客からの問い合わせの自動振り分け」なども簡単に実現できるようになります。
